JP3018998B2 - 直流リニアモータの速度検出装置 - Google Patents

直流リニアモータの速度検出装置

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JP3018998B2
JP3018998B2 JP8227539A JP22753996A JP3018998B2 JP 3018998 B2 JP3018998 B2 JP 3018998B2 JP 8227539 A JP8227539 A JP 8227539A JP 22753996 A JP22753996 A JP 22753996A JP 3018998 B2 JP3018998 B2 JP 3018998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイル可動型直流
リニアモータの速度検出装置に関し、特に、整流子に流
れる電流の変化に基づき可動子の速度を検出する直流リ
ニアモータの速度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可動子側に3個のコイルを配設した3相
励磁タイプの直流リニアモータにおいては、整流子から
の電流を可動子に配設されたブラシを介して切り換えな
がら3個のコイルに給電する。即ち、可動子の走行に伴
い、順次励磁方向を切り換えることによって一定方向へ
の推力を発生させている。ここで、1のコイルの励磁方
向を切り換える際には、当該コイルへの給電が一時的に
停止されるために、2個のコイルにのみ通電している。
即ち、整流子からのブラシを介して可動子に給電する方
式においては、可動子の走行に伴い3個全てのコイルに
通電しているときと、2個のコイルに通電しているとき
とを一定周期で繰り返すこととなる。
【0003】可動子の速度を検出する方法として、上記
形式の直流リニアモータにおいては、整流子の電流の変
化に基づき求める方法が一般的に用いられている。即
ち、上述したように可動子の走行に伴い3個全てのコイ
ルへの通電と、2個のコイルへの通電とを一定周期で繰
り返しているため、この電流変化のタイミングに基づき
可動子の速度を検出する。
【0004】この方法では、整流子にCT(カレントト
ランス)を取り付け、CTの入力電流を微分することに
より電流の変化を求めている。このCT入力波形及びC
T出力波形(微分波形)を図8に示す。ここで、タイミ
ングaは、3個のコイルに通電されていた状態から、1
個のコイルへの給電が停止され、2個のコイルに対して
給電されるようになった時を示している。また、タイミ
ングbは、当該1個のコイルへの給電が再開され、3個
のコイルに対して給電され始めた時を示している。ま
た、タイミングaからタイミングbまでは、当該1個の
コイルへの給電が停止している状態を示している。ここ
で、タイミングaでは、波形が急峻に立ち下がっている
のに対して、タイミングbでは、波形が緩やかに立ち上
がっているのは、コイルはインダクタンス分を有するた
め、電流を遮断する際には、急峻に立ち下がるが、電流
の通電を再開する際には、緩やかに立ち上がるからであ
る。
【0005】このタイミングaにおける電流が急激に下
がったときの変化分を微分した波形(パルス)を、パル
スPaとして、また、タイミングbにおける電流が緩や
かに上がる際の電流変化分を微分した波形(パルス)
を、パルスPbとする。従来の直流リニアモータの速度
検出装置においては、出力される微分波形(パルス)P
a、Pbの内の、低い波高値のパルスPbをコンパレー
タにおいて、基準信号よりも低いことに基づいて除去す
ることで、電流の立ち下がりに発生されるパルスPaの
みから、可動子の速度を演算するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、当該リ
ニアモータでは、整流子と機械的に接触するブラシを介
して電流を断続しているため、電流の立ち上がる際のパ
ルスPbが相対的に大きくなり、上記コンパレータの基
準信号よりも大きくなって除去できないことがある。更
に、整流子とブラシとの機械的な振動によって、上記パ
ルスPb以外にも、ノイズによるパルスが形成されるこ
とがある。このため、パルスPaから可動子の速度を演
算する方法においては、上述した誤パルスによって正確
に速度検出することができなかった。
【0007】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、正確に
速度を検出し得る直流リニアモータの速度検出装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1では、複数の永久磁石から成る固定子と、
該固定子内に遊嵌され複数の電機子から成る可動子と、
前記永久磁石と対応させ前記電機子に給電するための所
定の電極パターンが同一ピッチで配置された整流子と、
前記可動子に取り付けられ前記電極パターンと接触して
各電機子へ給電するためのブラシと、から成る直流リニ
アモータにおいて、前記可動子の走行に伴う前記整流子
の電流の変化に対応させてパルスを発生するパルス発生
手段と、前記パルス発生手段にて発生されたパルスの時
間間隔から可動子の速度を演算する演算手段と、前記パ
ルス発生手段からの前記演算手段へのパルスの伝達を、
電流の立ち下がり時に発生する真のパルスの伝達後一定
時間禁止するパルス伝達禁止手段と、を有することを技
術的特徴とする。
【0009】また、請求項2では、請求項1において、
前記パルス伝達禁止手段によるパルスの伝達を禁止する
時間が、前記可動子の速度に応じて、前記可動子の速度
が低いときには長く、前記可動子の速度が高いときには
短かく変化することを技術的特徴とする。
【0010】請求項1では、パルス発生手段が、整流子
に流れる電流の変化に対応してパルスを発生し、演算手
段が、該パルスの時間間隔から可動子の速度を演算す
る。ここで、パルス伝達禁止手段が、パルス発生手段か
らの演算手段へのパルスの伝達を、電流の立ち下がり時
に発生する真のパルスの伝達後一定時間禁止する。従っ
て、例え、電流の立ち下がり時に発生する真のパルスの
伝達後にノイズによって偽パルスが発生しても、該偽パ
ルスは演算手段へ伝達されないので、可動子の速度を正
確に検出することができる。
【0011】また、請求項2では、パルス伝達禁止手段
によるパルスの伝達を禁止する時間が、可動子の速度に
応じて、可動子の速度が低く電極パターンの切り替わる
周期が長いときには長く、他方、可動子の速度が高く電
極パターンの切り替わる周期が短いときには短く変化す
る。このため、可動子の速度が変化して偽パルスの発生
するタイミングがずれても偽パルスが演算手段に伝達さ
れることはなく、可動子の速度を正確に検出することが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施態
様について図を参照して説明する。ここでは先ず、リニ
アモータの機械的構成について説明する。図1はリニア
モータ10の構成部品を示す斜視図であり、図2はリニ
アモータ10の断面図である。このリニアモータは、図
1に示すようにアウターレール20内に収容される固定
子40A、40Bと、このアウターレール20内に長手
方向に摺動可能に収容される可動子50とにより構成さ
れている。アウターレール20は、断面略逆U字形状に
形成され、図2に示すように一対の側壁20k、20k
の上下方向中間部位にて、断面略コ字形状の一対の磁石
嵌合溝20e、20eが設けられている。
【0013】これら各磁石嵌合溝20e、20e内に
は、その長手方向に沿い永久磁石42とヨーク44から
成る固定子40A、40Bが収容されている。固定子4
0A側の永久磁石42は、その長手方向に、複数の着磁
部42A、42B、42C、・・・(図1参照)を形成
してなり、これら各着磁部42A、42B、42C、・
・・は、永久磁石42の板厚方向にそれぞれ着磁されて
いる。かかる場合、各着磁部42A、42B、42C、
・・・のうち互いに隣接し合う各着磁部の着磁極性は相
互に逆になっている。
【0014】一方、固定子40B側の永久磁石42も同
様に板厚方向にそれぞれ着磁され、隣接し合う各着磁部
の着磁極性は、相互に逆になっている。また、固定子4
0A側と固定子40B側とで、両永久磁石42、42の
互いに対向する各両着磁部の対向磁極は、逆極性となっ
ている。
【0015】図2に示すようにアウターレール20の上
壁20mの下面には、内側を指向する突出片20d、2
0dによって帯状の架線(整流子)30を収容するため
の架線嵌入溝20cが形成されている。架線30は、可
撓性を有する絶縁フィルムから成り、長手方向に沿い図
1に示すように両電極パターン32A、32Bが、屈曲
状の狭隙32Cを介するパターン形状にて形成されてい
る。この電極パターン32A、32Bは、図示形状の銅
箔からなり、一対の永久磁石42と対応するように所定
ピッチを繰り返すように構成されている。
【0016】可動子50は、図2にて示すごとく、アウ
ターレール20内にて、左右両磁石嵌合溝20e、20
e間にその長手方向に沿い摺動可能に介装されている。
この可動子50は、図1及び図2にて示すごとく、長手
板形状の頭壁56を備えており、この頭壁56は、左右
両磁石嵌合溝20e、20eの各上壁20j上に亘り長
手方向に摺動可能に載置されている。また、頭壁56の
一方の端部には嵌入凹部56Bが、他端部には嵌入凸部
56Aが形成されており、1の可動子50の嵌入凹部5
6Bに、他の可動子50の嵌入凸部56Aを嵌入するこ
とにより、複数の可動子50を連結し得るように構成さ
れている。
【0017】また、可動子50は、直方体形状の胴体5
8を備えており、この胴体58は、頭壁56の左右方向
中央部から左右両磁石嵌合溝20e、20eの各両対向
端部間に長手方向に移動可能に垂下して設けられている
(図2参照)。図1に示すように胴体58は、三つの略
円柱状電機子52A、52B及び52Cを備えており、
これら各電機子52A、52B及び52Cは、胴体58
内に組み込まれている。各電機子52A、52B、52
Cは、図2に示すように円柱状コア59を備えており、
このコア59の軸方向は、固定子40A、40Bの永久
磁石42、42の各着磁部の着磁方向に平行(即ち、両
永久磁石42、42の長手方向に垂直)となっている。
コア59の外周にはコイル57が巻装されており、この
コイル57に接続されたブラシ54、54への印加直流
電圧の極性に応じて、コア59の磁化方向が定まる。
【0018】また、一対のブラシ54、54は、図1に
示すように各電機子52A、52B、52Cに対応する
頭壁56上にてそれぞれ突出形成されており、その先端
部にて架線30の両電極パターン32A、32Bに接触
するようになっている。
【0019】リニアモータ10の端部には、レールエン
ド70が設けられ、可動子50は、レールエンド70に
取り付けられたクッション72に当接して停止するよう
構成されている。
【0020】可動子50の下端には、吊り下げ金具86
を介して先頭ランナ74が連結されている。この先頭ラ
ンナ74に取り付けられたホイール74aは、アウター
レール20の下端に形成された水平片20g、20g上
を転動するよう構成されている。当該アウターレール2
0内には、先頭ランナ74と共にカーテン(図示せず)
を吊り下げるランナ76が多数配置されている。このラ
ンナ76は、ホイール76aにて水平片20g、20g
を転動するよう構成されている。
【0021】第1実施例のリニアモータ10では、架線
30の電極パターン32A、32Bによって、ブラシ5
4を介して可動子50の各電機子52A、52B、52
Cに電流が流れ、磁束を発生させ、可動子50を走行さ
せる。即ち、可動子50の走行に伴い、ブラシ54から
の給電方向が順次切り換わり、電機子52A、52B、
52Cに一定方向への推力を発生させる。
【0022】ここで、架線30の電極パターン32A、
32Bと、固定子40の永久磁石42と、可動子50の
電機子52A、52B、52Cとの関係について、図3
(A)を参照して説明する。固定子40には、厚み方向
に着磁され、隣り合う同士及び向かい合う同士はそれぞ
れ極性が異なる等長の永久磁石42が多数配設されてい
る。また、架線30の電極パターン32A、32Bは、
永久磁石42の磁極ピッチ(P=24mm)の2倍の長さ
で同一のパターンを繰り返すように形成されている。更
に、可動子の電機子52A、52B、52Cは、相互に
2P/3づつ離して配設されている。
【0023】図3(B)は、該可動子50が固定子40
に沿って走行する際に、各々の電機子52A、52B、
52Cに流れる電流、及び、これらの電機子電流を合成
した電流(架線電流)を示している。電機子52Aは、
永久磁石42の極性が反転する位置で通電方向が反転す
る。この際、電機子52Aへの電流が一時的に遮断され
る(電流が遮断されているときの波形を図中fで示
す)。同様に、電機子52B及び電機子52Cについて
もそれぞれ永久磁石42の極性が反転する位置で電流が
一時的に遮断され、可動子50が磁極ピッチ1ピッチ走
行する間に、合計3回電流が遮断されることになる。こ
の電流の遮断波形fから次の遮断波形fまでを電流遮断
ピッチfpとする。この電流遮断ピッチfpは、上記永
久磁石42の磁極ピッチ(24mm)の1/3の8mmとな
る。
【0024】引き続き、本発明の第1実施態様の速度検
出装置の回路構成について、図4を参照して説明する。
速度検出装置100は、AC100Vの電源82の電流
を直流に変換すると共に、降圧するスイッチングレギュ
レータ84と、可動子50の位置及び速度を演算して、
可動子の速度制御を行うマイクロコンピュータ80と、
該マイクロコンピュータ80からの速度制御信号に基づ
き、PWM出力を発生するPWM出力回路86と、該P
WM出力をアナログ値に変換するD/A変換回路88
と、スイッチングレギュレータ84から供給された直流
電圧を該D/A変換回路88からの信号に基づき調整す
る出力電圧制御回路90と、マイクロコンピュータ80
からの走行方向制御信号に基づき、架線30に供給する
電流の極性を切り換えるリレー(図示せず)から成る開
閉切換回路92と、開閉切換回路92から架線30に供
給される電流変化を微分的に検出するCT(カレントト
ランス)からなる電流切換検出装置94と、該電流切換
検出装置94の出力波形を波形整形する波形整形回路9
6と、基準値よりも低い波高値のパルスを除去するため
のコンパレータ98とから構成されている。
【0025】該マイクロコンピュータ80は、操作スイ
ッチ99からの信号に基づき架線30に電流を供給して
可動子50を走行させ、図示しないカーテンを開閉す
る。即ち、操作スイッチ99からの信号に基づき架線3
0に供給する電流の極性を、開閉切換回路92を操作し
て切り換えることにより、カーテンを開放又は閉じる。
また、該マイクロコンピュータ80は、可動子50が電
流遮断ピッチfp(8mm)走行する毎に入力されるパル
スを計数することにより、可動子50の位置及び速度を
演算し、一定速度となるように出力電圧制御回路90を
制御する。即ち、速度が目標速度よりも低いときには出
力電圧制御回路90から架線30側に印加される電圧を
高め、反対に速度が高いときには電圧を下げる。
【0026】ここで、電流切換検出装置(CT)94の
入力波形及び波形整形回路96による波形整形後の出力
波形(パルス)を図3(C)に示す。なお、上述した図
3(B)では、横軸に距離が取られていたのに対して、
当該図3(C)では、横軸に時間が取られている点に注
意されたい。ここで、タイミングaは、3個の電機子に
通電されていた状態から、1個の電機子への給電が停止
され、2個の電機子に対して給電されるようになった時
を示している。また、タイミングbは、当該1個の電機
子への給電が再開され、3個の電機子に対して給電され
始めた時を示している。また、タイミングaからタイミ
ングbまでは、当該1個の電機子への給電が停止してい
る、図3(B)に示す遮断波形fにおける状態に相当す
る。ここで、タイミングaでは、波形が急峻に立ち下が
っているのに対して、タイミングbでは、波形が緩やか
に立ち上がっているのは、電機子52A、52B、52
Cには上述したように円柱状コア(鉄芯)59が内装さ
れており、高いインダクタンス分を有するため、電流を
遮断する際には、急峻に立ち下がるが、電流の再開を開
始する際には、緩やかに立ち上がるからである。
【0027】このタイミングaにおける電流が急激に下
がったときの変化分を微分した波形(パルス)を、パル
スPaとして、また、タイミングbにおける電流が緩や
かに上がる際の電流変化分を微分した波形(パルス)
を、パルスPbとする。ここで、上述したコンパレータ
98は、設定されている基準値と比較することにより、
パルスPaをマイクロコンピュータ80側へ通過させる
が、パルスPbは通過させないように構成されている。
しかしながら、電流の立ち上がりのパルスPbの値が、
該基準値よりも大きいときには、通過させることとな
る。
【0028】上述したようにマイクロコンピュータ80
は、コンパレータ98を介して入力されるパルスを積算
することにより、可動子50の位置を演算しており、ま
た、パルスの時間間隔から可動子50の速度を演算して
いる。ここで、該マイクロコンピュータ80は、電流の
立ち下がりのパルスPaが入力された後、予め設定され
た時間t1が経過するまでに入力されたパルスを無視す
ることにより、パルスPbがコンパレータを98を介し
て入力された際にも、正確に可動子50の位置、速度を
演算できるようにしている。
【0029】このマイクロコンピュータ80による処理
について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、マイクロコンピュータ80は、電流の立ち下がり
のパルスPaの入力が有ったかを判断する(S12)。
ここで、パルスPaの入力が有った際には(S12がY
es)、タイマーがタイムアウトしたかを判断する(S
14)。ここでは、当該判断がYesとなり、ステップ
16へ進み、当該パルスを計数することによって可動子
50の位置及び速度を演算する。そして、図3(C)に
示す禁止時間t1をタイマに設定する(S18)。この
後、当該禁止時間t1を経過するまでは、ステップ14
のタイムアウトかの判断がNoとなり、電流の立ち上が
りのパルスPbが入力されても計数することなく処理を
終了する。
【0030】引き続き、本発明の第2実施態様につい
て、図6及び図7を参照して説明する。第2実施態様の
直流リニアモータの構成は、上述した第1実施態様と同
様であり、また、速度検出装置の構成も上述した第1実
施態様と同様であるため、これらの構成の図示及び説明
を省略する。この第2実施態様の直流リニアモータの速
度検出装置においては、カーテンの開閉端において、可
動子50の速度を下げる。即ち、ゆっくりとカーテンを
開き始め、開端位置に可動子が近づくと、速度を低下さ
せて開端位置ではほぼ速度を零にすることにより、開端
位置で可動子がストッパー等に当たって音が発生しない
ようにする、所謂スロースタート・スローストップを実
現している。この第2実施態様のリニアモータでは、約
2mのアウターレール20の内の両端部30cmを低速で
走行させる。
【0031】図6は電流切換検出装置(CT)94の波
形整形回路96による波形整形後の出力波形(パルス)
を示している。ここで、高速走行時(第1実施態様の定
速度に相当)には、上述した電流遮断ピッチfp1ピッ
チ走行する時間がTHであるのに対して、中速走行時
は、この高速時よりも長い時間TMとなり、更に、低速
時には、中速時のTMよりも更に長い時間TLとなる。
【0032】ここで、禁止時間をt1で固定しておいた
場合、低速時には、この禁止時間t1の経過後に、電流
立ち上がりに伴うパルスPbが発生する可能性があり、
このパルスPbによって可動子50の位置及び速度を正
確に演算できなくなる。このため、第2実施態様では、
速度に応じて禁止時間を変えることにより、パルスPb
を確実に無視し得るようにしている。即ち、可動子50
の中速走行時には、禁止時間t1よりも長い禁止時間t
2を設定し、また、低速走行時には、禁止時間t2より
も更に長い禁止時間t3を設定する。
【0033】このマイクロコンピュータ80による処理
について、図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、マイクロコンピュータ80は、電流の立ち下がり
のパルスPaの入力が有ったかを判断する(S22)。
ここで、パルスPaの入力が有った際には(S22がY
es)、タイマーがタイムアウトしたかを判断する(S
24)。ここでは、当該判断がYesとなり、ステップ
26へ進み、当該パルスを計数することによって可動子
50の位置及び速度を演算する。そして、速度に応じて
図6に示す禁止時間t1、t2、t3をタイマに設定す
る(S28)。即ち、可動子50の低速走行時には、禁
止時間t3を設定し、また、中速時には、禁止時間t2
を設定し、高速(定速)時には禁止時間t1を設定す
る。この後、当該設定された禁止時間が経過するまで
は、S24のタイムアウトかの判断がNoとなり、誤っ
たパルスが入力されても計数することなく処理を終了す
る。
【0034】この第2実施態様においては、可動子50
をスロースタート・スローストップさせる際にも、可動
子50の位置及び速度を正確に演算することができる。
なお、第2実施態様では、低速、中速、高速(定速)と
で、禁止時間を段階的に切り換えたが、この代わりに、
速度に対応させてリニアに禁止時間を調整するようにも
構成できる。
【0035】なお、上述した第1、第2実施態様におい
ては、図1に示す可動子50を一個のみ用いた際の速度
検出について説明したが、可動子50を2個連結した際
には、可動子の速度をより正確に演算することができ
る。即ち、第1、第2実施態様のリニアモータにおい
て、可動子50を2個連結した際には、1個目の可動子
と2個目の可動子との推力発生の位相をずらすことによ
り、円滑に走行し得るように構成できる。この場合、図
3(A)に示す2個の可動子50が磁極ピッチ1ピッチ
(24mm)走行する間に、電流の遮断波形fが可動子1
個のときの2倍の6回発生し、電流遮断ピッチfpは、
上記磁極ピッチ(24mm)の1/6の4mmとなる。この
際には、当該4mmを可動子が走行する際の時間TH、T
M、TLの所定割合を禁止時間として設定することとな
る。
【0036】なお、上述した第1、第2実施態様では、
可動子に電機子を3個収容する3相励磁方式のリニアモ
ータを例示したが、本発明は、可動子に電機子を2個収
容する2相励磁方式のリニアモータにも適用し得る。ま
た、上記実施態様においては、カーテンレールに用いる
リニアモータの構造について説明したが、本発明のリニ
アモータの連結部構造は、カーテンレール以外の用途、
例えば、物品の搬送用のリニアモータ等にも用い得るこ
とは言うまでもない。
【0037】
【効果】以上記述したように本発明に係る直流リニアモ
ータの速度検出装置においては、パルス発生手段からの
演算手段へのパルスの伝達を、電流の立ち下がり時に発
生する真のパルスの伝達後一定時間禁止するため、例
え、当該真のパルスの伝達後にノイズによって偽パルス
が発生しても、該偽パルスを演算手段へ伝達しないた
め、可動子の速度を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示すリニアモータの構成部品の斜視図で
ある。
【図2】リニアモータの断面図である。
【図3】図3(A)は固定子と架線との関係を示す説明
図、図3(B)は電機子電流の波形図、図3(C)はC
T入力とその微分波形を示す波形図である。
【図4】第1実施態様に係る速度検出装置のブロック図
である。
【図5】速度検出装置による処理を示すフローチャート
である。
【図6】第2実施態様に係るリニアモータのCT微分波
形を示す波形図である。
【図7】第2実施態様に係る速度検出装置による処理を
示すフローチャートである。
【図8】従来技術のリニアモータのCT入力とその微分
波形を示す波形図である。
【符号の説明】
10 リニアモータ 30 架線 40A、40B 固定子 42 永久磁石 50 可動子 52A、52B、52C 電機子 54 ブラシ 80 マイクロコンピュータ 94 電流切換検出装置 96 波形整形回路 98 コンパレータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の永久磁石から成る固定子と、該固
    定子内に遊嵌され複数の電機子から成る可動子と、前記
    永久磁石と対応させ前記電機子に給電するための所定の
    電極パターンが同一ピッチで配置された整流子と、前記
    可動子に取り付けられ前記電極パターンと接触して各電
    機子へ給電するためのブラシと、から成る直流リニアモ
    ータにおいて、 前記可動子の走行に伴う前記整流子の電流の変化に対応
    させてパルスを発生するパルス発生手段と、 前記パルス発生手段にて発生されたパルスの時間間隔か
    ら可動子の速度を演算する演算手段と、 前記パルス発生手段からの前記演算手段へのパルスの伝
    達を、電流の立ち下がり時に発生する真のパルスの伝達
    後一定時間禁止するパルス伝達禁止手段と、を有するこ
    とを特徴とする直流リニアモータの速度検出装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス伝達禁止手段によるパルスの
    伝達を禁止する時間が、前記可動子の速度に応じて、前
    記可動子の速度が低いときには長く、 前記可動子の速度が高いときには短く変化することを特
    徴とする請求項1の直流リニアモータの速度検出装置。
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