JP3010614U - 防錆用包装紙及び防錆用包装紙で梱包されたコイル鉄板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間在庫させていても錆のトラブルを解消
出来る梱包用包装紙を提供することを目的とする。 【構成】 被包装物と当接する側の紙面や不織布面に予
め防錆油を塗布又は含浸させたものとなし、これをオリ
エントポリプロピレンやポリエチレン或いはポリプロピ
レン等のフィルムやクロス等に対して貼着させ構成した
ことを特徴とする防錆用包装紙。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は防錆用包装紙及び防錆用包装紙で梱包されたコイル鉄板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

コイル鉄板の梱包には専ら防水紙が使用されているが、該防水紙はクラフト紙 を中央にしてオリエントポリプロピレンやポリエチレン或いはポリプロピレン等 のフィルムやクロスを上下に接着剤を介し貼り合わせたものである。この際、梱 包の強度（引張り、引裂、破裂）保持のためにポリエステルやナイロン或いはビ ニロン等の糸を両者間に介在させたりする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

図２は冷延済コイル（鉄板）２を梱包した状態の斜視図であって、３はコイル の両側端縁に嵌着させた保護リング、４は締付帯である。 上記構成に於てコイル鉄板に錆が発生する原因は気温の変化により結露が発生 すると鉄板（コイルの表面部）の表面へ水滴が溜り、錆が発生する。

【０００４】 又、長期間在庫させているとコイル表面へ塗布している防錆油が包装紙に含浸 され、防錆効果が減少して錆が発生するものと考えられる。尚、鉄鋼向けの包装 紙は透湿度の低い製品が良いとされており、その透湿度の平均は３〜５ｇ／ｍ^２ ２４ＨＲとなされる。

【０００５】

【考案を解決するための手段】

本考案は上記に於ける錆の発生問題を解決せんとするものであって、その特徴 とするところはその使用せんとする包装紙の被包装物と当接する側の紙面の紙面 に対し予め防錆油を塗布又は含浸させておくものとする。

【０００６】

【作用】 コイル鉄板と当接する包装紙の表面が防錆油を含浸又は塗布されたものとなさ れていることから、コイル鉄板に塗布されている防錆油を包装紙が吸込むことが 無くなり、長期間保管していても錆の発生することが無くなる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係る防錆用包装紙１、１’、１”の各例を横断面図で示すもの であって、Ａに於て被包装物と接触する側となる下面は防錆油を塗布又は含浸さ せた紙や不織布１ａであり、接着剤ｐを介して上面にオリエントポリプロピレン フィルム１ｂを貼着してある。尚、この際図示例では補強用にポリエステル繊維 の菱目糸ｍが介在させてある。

【０００８】 Ｂは他の例であって、上記例のオリエントポリプロピレンフィルム１ｂに代わ りポリエチレンクロス１’ｂを使用し、又内部は菱目糸ｍを省略してクラフト紙 １’ｃを介在させてある。尚、Ｐは接着剤である。

【０００９】 ＣはＡで示した例に於て１ａの特定部分のみを、即ち防錆油を塗布又は含浸さ せる部分を被包装物の特定部分（例えばコイル鉄板の幅寸法ｗ）に限定した例を 示すものである。

【００１０】 図２は使用例でコイル鉄板を包装した斜視図である。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成せしめるものであって、包装紙はコイル鉄板と当接す る面側に予め防錆油を含浸又は塗布させてあることから、コイル鉄板と接触した 際その表面に塗布される防錆油を包装紙が吸収したりすることが無くなり、錆発 生に係わる従来のトラブル解消に寄与すること極めて大なるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる包装紙例の横断面図である。

【図２】コイル鉄板を包装した使用例の斜視図である。

【符号の説明】

１、１’、１” 包装紙 ２ コイル鉄板 ３ 保護リング ４ 締付帯

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被包装物と当接する側の紙面や不織布面
   に予め防錆油を塗布又は含浸させたものとなし、これを
   オリエントポリプロピレンやポリエチレン或いはポリプ
   ロピレン等のフィルムやクロス等に対して貼着させ構成
   したことを特徴とする防錆用包装紙。
2. 【請求項２】 被包装物がコイル鉄板であってコイル幅
   に相当する部分のみ防錆油を塗布又は含浸させたことを
   特徴とする請求項１記載の防錆用包装紙。
3. 【請求項３】 被包装物がコイル鉄板であって、該コイ
   ル鉄板を請求項１又は２記載の防錆用包装紙で梱包した
   コイル鉄板。