JP3010513B2 - 光記録媒体とその製造方法 - Google Patents

光記録媒体とその製造方法

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JP3010513B2 JP3307719A JP30771991A JP3010513B2 JP 3010513 B2 JP3010513 B2 JP 3010513B2 JP 3307719 A JP3307719 A JP 3307719A JP 30771991 A JP30771991 A JP 30771991A JP 3010513 B2 JP3010513 B2 JP 3010513B2
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一己 吉岡
威夫 太田
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービーム等によ
り、情報を高密度,大容量で記録再生および消去できる
光記録媒体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大容量で高密度なメモリとして光記録媒
体が注目されており、現在、情報の消去・再記録が可能
である書換え型と呼ばれるものの開発が進められてい
る。この書換え型の光記録媒体のひとつとして、Te-G
e-Sb合金薄膜を記録層として用い、レーザ光の照射に
より記録層を加熱し、溶融し、急冷することにより非晶
質化して情報を記録し、またこれを加熱し徐冷すること
による結晶化して情報を消去するものがある。図2は従
来の書換え型光記録媒体を示した断面図である。図2に
おいて、中心穴を有する円盤上の透明樹脂材料からなる
基板1に誘電体からなる第1の保護層2,記録層3,誘
電体からなる第2の保護層4,金属薄膜からなる反射層
5を形成し、その上に接着剤6を介して保護板7を設け
たものである。ここで、記録層3にTe-Ge-Sb合金薄
膜を用いた場合、この結晶化速度が速いため、単一のレ
ーザの強度を変調して照射するだけで非晶質化および結
晶化ができる。従って、この書換え型光記録媒体は、一
般にオーバライトと呼ばれる単一のレーザ光による情報
の書換えが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録薄
膜を加熱昇温し、溶融急冷非晶質化および加熱昇温結晶
化の手段を用いる情報の記憶および消去が可能な光記録
媒体においては、記録・消去の多数回の繰り返しに対応
して信号品質が変動する場合がある。この変動要因とし
ては、レーザによる400℃以上の急速な加熱・冷却の繰
り返しにより、第2の保護層と反射層の間に熱歪、すな
わち急速な加熱冷却に伴い、線膨張係数の違いにより応
力が発生し第2の保護層4と反射層5の界面で剥がれが
発生する。そのため記録消去を伴う繰り返しのレーザ光
の熱が第2の保護層にこもり熱的損傷を受けて破壊す
る。また第2の保護層と反射層が剥がれることにより、
記録消去の熱が逃げにくくなるため徐冷状態になり記録
ができなくなる。以上のような変化を生じた場合、記録
・再生・消去の繰り返しにおいてノイズの増大等の劣化
が生じるという課題があった。消去特性についてはTe
を含む非晶質膜は、その融点は代表的なもので400℃〜9
00℃と広い温度範囲にある。これらの記録薄膜にレーザ
光を照射し、昇温徐冷することにより結晶化が行える。
この温度は一般的に融点より低い結晶化温度領域であ
る。またこの結晶化した膜に高いパワーレベルのレーザ
光をあて、その融点以上に加熱するとその部分を溶融し
急冷し、再び非晶質化してマークが形成できる。記録マ
ークとして非晶質化を選ぶと、このマークは記録薄膜が
溶融し急冷されて形成されるものであるから、冷却速度
が速いほど非晶質状態の均一なものが得られ信号振幅が
向上する。冷却速度が遅い場合はマークの中心と周辺で
非晶質化の程度に差が発生する。次に結晶化消去に際し
ては、レーザ光の照射により既に記録が行われている非
晶質マーク部を、結晶化温度以上に昇温して結晶化させ
てこのマークを消去する。この時、マークが均一に結晶
化するときは消去特性が向上する。しかし、記録マーク
の状態が不均一な場合は、記録マーク部の反射率や吸収
率にむらが発生しやすく、消去した時に、結晶化の状態
が不均一となり、記録マークの消し残りが発生し、消去
特性が劣化するという課題があった。本発明は上記従来
の問題を解決するものであり、サイクル特性が安定で、
記録消去特性の良好な光記録媒体を提供することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、透明基板の一方の面に第1の保護層と、
レーザ光等の照射によりそのエネルギを吸収して昇温
し,溶融し,急冷して非晶質になる性質と非晶質の状態
を結晶化温度以上に昇温し徐冷することにより結晶化す
る性質の記録層と、第2の保護層と、反射層とを順次形
した情報書換え型の光記録媒体であって、前記第2の
保護層を反射層材料の酸化物、または窒化物から構成
し、前記記録層との境界から反射層側に向かって酸化
物、または窒化物組成から金属組成になるよう組成勾配
を設けて前記第2の保護層と前記反射層を一体化したこ
とを特徴とする。また本発明は、前記第2の保護層は第
1の保護層よりも膜厚を薄くし、化学量論組成の酸化
物、または窒化物の膜厚を20nm以上30nm以下にすること
を特徴とする。た本発明は、第1の保護層を反射層の
酸化物、または窒化物で構成したことを特徴とする。ま
た本発明は、前記第2の保護層をアルゴンと酸素、また
はアルゴンと窒素の混合ガスを用いてスパッタ法で形成
したのち、酸素または窒素ガスの量を制御して組成勾配
を形成してから反射層を形成することを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明は上記した構成、すなわち、第2の保護
層を反射暦の酸化物、または窒化物で構成し、記録層の
界面を化学量論組成の酸化物、または窒化物とし、前記
記録層の境界から反射層側に向かって金属組成になるよ
うに組成勾配を設け、第2の保護層と反射層を一体化す
ることにより記録・再生・消去の繰り返しに伴う加熱・
冷却の繰り返しにより第2の保護層と反射層の剥がれを
防止でき、これによって記録・消去の繰り返し特性を向
上することができる。また第2の保護層の膜厚を第1の
保護層より薄くし20nm以上30nm以下にしている
ので、金属からなる反射層と記録層を近づけることにな
り、記録層が急冷され、記録マークが均一な非晶質状態
となる。その結果、記録・消去特性が向上する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例の光記録媒体を図面
に基づいて説明する。なお、従来と同一構成要素は同一
符号を示す。図1は本発明の一実施例を示す断面図で反
射層としてAl(アルミニウム)を用いたものである。
図1において、中心孔を有する円盤上の透明な基板1上
にあらかじめ耐熱性の優れたAlの酸化物であるAl23
からなる第1の保護層2を形成する。膜厚は約150nmで
ある。3は記録層であり、記録層3は、Te,Ge,Sb
を材料にした合金、例えば、GeTe,Sb 2 Te 3 からなる
薄膜であって、膜厚は約20nmである。4は第2の保護層
で第1の保護層2と同じ材料からなっており記録層3と
の界面から約20nmは化学量論組成のAl23であり、そ
れより反射層側に行くに従って金属組成になるように組
成勾配をもたせるようにしている。第2の保護層4の膜
厚は20nmよりも薄くなると、機械的強度が弱くなり、記
録消去のオーバーライトで膜が破壊されてオーバーライ
ト特性が低下する。また反射層5への熱の逃げが大きく
なって記録感度が低下する。また、30nmよりも厚い場合
には記録3の熱が逃げにくく均一な非晶質マークが形
成されにくい。したがって、第2の保護層4の膜厚は20
nm以上30nm以下の範囲に設定するのが良い。この金属組
成、すなわちAlの反射層からなる膜厚は約100nmであ
る。7は保護板で接着剤6によって基板1に貼り合わせ
ている。ここでは第1,第2の保護層として同一の材料
を用いた場合について説明したがこれに限定されるもの
ではなく、第1の保護層が酸化物で、第2の保護層が窒
化物でもよく、その逆でもよい。第1および第2の保護
層,記録層,反射層の形成方法としては、一般的には真
空蒸着あるいはスパッタ法が使用できる。本実施例では
第1,第2の保護層の形成方法としてアルゴンと酸素の
混合ガスによるスパッタ法を用いている。ここで保護層
に窒化物を用いた場合はアルゴンと窒素の混合ガスを使
用すればよい。第2の保護層4、および反射層5の形成
はまず、Alターゲットを用いてArと酸素の混合ガスで
反応性スパッタを行い所定膜厚のAl23の層4を形成
したのち酸素ガスの量を制御してAl2Xの組成勾配層
4aからAlの反射層5になるように成膜する。このAl
が反射層5となるものである。このように第2の保護層
4の組成を記録層3から反射層5に向かって酸化物組成
から金属組成になるよう組成勾配をもたせ、第2の保護
層と反射層を一体化することにより、多数回の記録、消
去の繰り返しに伴うレーザー光の熱ストレスによる剥が
れを防止することができる。また、第2の保護層の薄膜
を第1の保護層より薄くし30nm以下にしているので、金
属からなる反射層と記録層を近づけることになり、記録
層が急冷され、記録マークが均一な非晶質状態となる。
その結果、記録・消去が向上する。なお、ここでは反射
層5の材料としてAlを用いたがこれに限定されるもの
ではなく、W,Bi,Ti,Ta等光情報記録媒体に用い
られるものが適用できる。本実施例のディスク構成で、
外径130mm,1800rpm回転、線速度8m/secでf1=3.43M
Hzの信号、f2=1.25MHzの信号のオーバーライト特性
を測定した。この結果、記録信号のC/N比としては、
55dB以上が得られ、オーバーライト消去率30dB以上が得
られた。オーバーライトのサイクル特性については、特
にビットエラーレイトの特性を測定した結果、106サイ
クル以上劣化が見られなかった。
【0007】
【発明の効果】以上のように本発明によれば第2の保護
層に反射層の酸化物、または窒化物を用いて記録層の境
界から反射層に向かって酸化物または窒化物組成から金
属組成になるよう組成勾配をもたせ第2の保護層と反射
層を一体化することにより、第2の保護層と反射層の記
録・消去の繰り返しに伴う熱ストレスによる剥がれを防
止でき、記録・消去の繰り返し特性が向上するという効
果を有する。また、記録層と反射層の間の第2の保護層
を薄くした急冷構成にすることによって、均一な非晶質
化が可能となり、記録・消去特性が良好で、かつ10
回以上の書換えが可能な光記録媒体を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光記録媒体の断面図
である。
【図2】従来の光記録媒体の断面図である。
【符号の説明】
1…基板、 2…第1の保護層、 3…記録層、 4…
第2の保護層、 4a…組成勾配層、 5…反射層、
6…接着剤、 7…保護板。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−84453(JP,A) 特開 平2−177141(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24 535 G11B 7/24 511 G11B 7/24 538 G11B 7/26 531

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の一方の面に第1の保護層と、
    レーザ光等の照射によりそのエネルギを吸収して昇温
    し,溶融し,急冷して非晶質になる性質と非晶質の状態
    を結晶化温度以上に昇温し徐冷することにより結晶化す
    る性質の記録層と、第2の保護層と、反射層とを順次形
    した情報書換え型の光記録媒体であって、前記第2の
    保護層を反射層材料の酸化物、または窒化物から構成
    し、前記記録層との境界から反射層側に向かって酸化
    物、または窒化物組成から金属組成になるよう組成勾配
    を設けて前記第2の保護層と前記反射層を一体化したこ
    とを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記第2の保護層は第1の保護層よりも
    膜厚を薄くし、化学量論組成の酸化物、または窒化物の
    膜厚を20nm以上30nm以下にすることを特徴とする請求項
    1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 第1の保護層を反射層の酸化物、または
    窒化物で構成したことを特徴とする請求項1記載の光記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光記録媒体を製造するた
    めの方法であって、前記第2の保護層をアルゴンと酸
    素、またはアルゴンと窒素の混合ガスを用いてスパッタ
    法で形成したのち、酸素または窒素ガスの量を制御して
    組成勾配を形成してから反射層を形成することを特徴と
    する光記録媒体の製造方法。
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JP3570169B2 (ja) 1997-08-22 2004-09-29 松下電器産業株式会社 光学情報記録媒体
CN104831276B (zh) * 2015-05-28 2017-08-01 山东建筑大学 一种通过激光重熔制备非晶化梯度复合材料的方法

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