JP3008850U - メンテナンスフリー濁度測定装置 - Google Patents

メンテナンスフリー濁度測定装置

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JP3008850U
JP3008850U JP1994008305U JP830594U JP3008850U JP 3008850 U JP3008850 U JP 3008850U JP 1994008305 U JP1994008305 U JP 1994008305U JP 830594 U JP830594 U JP 830594U JP 3008850 U JP3008850 U JP 3008850U
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悟朗 佐々木
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測定技術開発株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源の強度、検出器感度の変化および光学窓
の汚れの影響を受けない、長期間、無保守で連続測定す
ることができる濁度測定装置を実現する。 【構成】 濁りを測定する2台の光源と、散乱光を同時
に検出する2台の検出器と、光源を駆動する駆動回路
と、検出信号を駆動回路の同期信号と同期して分離復調
する同期検波回路と、同期検波出力の比を演算する除算
回路と、除算回路出力を乗算する乗算回路からなり、光
源の変化、検出器感度の変化ならびに光学窓の汚れの影
響を自動的に消去するよう光学機構を配置することを特
徴としたメンテナンスフリーの濁度測定装置である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本実用新案は、河川、ダム、湖沼、海域等における濁りを測定する装置に関す るものである。特に、洪水時の一般河川、都市河川、ダムや工事水域等では、短 時間のうちに濁りが急激に変化する。このため、長期間無保守で測定できる濁度 測定装置が必要となる。また、これらの水域では、濁度測定装置そのものが汚染 され易いため、測定のたびに装置を清掃し校正する必要がない優れた機能をもつ 濁りの測定装置が要求される。
【0002】
【従来の技術】
従来の濁りの測定方式には、測定する光が測定試料を透過する際に濁りにより 吸収、散乱され減衰した透過光強度を測定する透過光方式、散乱された散乱光強 度を測定する散乱光方式、透過光強度と散乱光強度を同時に測定する透過・散乱 光方式がある。
【0003】 それぞれの方式の測定原理を表す光学構成を、透過光方式を図4、散乱光方式 を図5、透過・散乱光方式を図6に表す。
【0004】 透過光方式の図4の符号35は濁りを測定する試料、符号36は試料を入れる セル、符号37は光源、符号38は光源の放射する光を集光レンズで平行な光束 にした測定光束、符号39は光源の測定光束が試料に入射する光源光学窓、符号 40は試料を透過した測定光束が通過する受光光学窓、符号41は透過光の光強 度を検出する検出器である。
【0005】 透過光方式の濁りの濃度と透過光強度の関係は、ランバートベールの法則に従 い次式で表される。
【0006】
【数1】
【0007】 上記の数式において、Iは光源の光強度、Iは透過光強度、kは比例定数 、mは濁りの濃度、dは測定する試料の厚みである。wは光源光学窓の透過率 、wは受光光学窓の透過率、sは検出器の感度、Eは透過光強度の信号出力で ある。この数式のexp(−kmd)は試料そのものの透過率(I/I)を 表す。
【0008】 透過光方式は、上記の数式から明らかなように信号出力は光源の強度、検出器 の感度の変化ならびに光学窓の汚れの影響を受ける。このため、測定のたびに光 学窓を清掃し、計器の校正を行う必要がある。
【0009】 散乱光方式の、図5の符号42は濁りを測定する試料、符号43は試料を入れ るセル、符号44は光源、符号45は光源の放射する光を集光レンズで平行な光 束にした測定光束、符号46は検出器の受光視野、符号47は光源の測定光束を 試料に入射する光源光学窓、符号48は検出器の受光視野での散乱光を受光する 受光光学窓、符号49は散乱光の光強度を検出する検出器である。
【0010】 散乱光方式の濁りの濃度と散乱光強度の関係は、次式で表される。
【0011】
【数2】
【0012】 上記の数式において、Iは光源光強度、Iは散乱光強度、kは比例定数、 mは濁りの濃度、dは測定する試料の厚みである。wは光源光学窓の透過率、 wは受光光学窓の透過率、sは検出器の感度、Eは散乱光強度の信号出力であ る。この数式において1−exp(−kmd)は透過率1.0(100%)から 試料の厚みdの透過率を減算したもので、試料の散乱率を表す。
【0013】 散乱光方式も、上記の数式から明らかなように透過光方式と同様に信号出力は 光源強度、検出器感度の変化ならびに光学窓の汚れの影響を受ける。このため、 透過光方式と同様の欠陥が生じる。
【0014】 透過・散乱光方式の、図6の符号50は濁りを測定する試料、符号51は試料 を入れるセル、符号52は光源、符号53は光源の放射する光を集光レンズで平 行な光束にした測定光束、符号54は散乱光検出器の受光視野、符号55は光源 の測定光束を試料に入射する光源光学窓、符号56は透過光検出器および散乱光 検出器の受光光学窓、符号57は透過光の光強度を検出する検出器、符号58は 散乱光の光強度を検出する検出器である。
【0015】 透過・散乱光方式は、一般に検出する散乱光信号と透過光信号の比を演算して 濁りを測定する。濁りの濃度との関係は、次式で表される。
【0016】
【数3】
【0017】 上記の数式において、Iは光源強度、Iは透過光強度、Iは散乱強度、 kは透過、散乱の比例定数、mは濁りの濃度、dは測定する試料の厚みである。 wは光源光学窓の透過率、wは受光光学窓の透過率、s、sは透過光検 出器と散乱光検出器の感度、Eは散乱光強度と透過光強度の比が演算された濁度 信号出力である。
【0018】 透過・散乱光方式は、上記の数式から明らかなように共通の光源と厳密には透 過光と散乱光の光路が異なるがほぼ共通の光学窓を持つとみなし、測定される結 果は光源の強度の変化や光学窓の汚れの影響を受けない濁度計となる。しかしな がら、透過光、散乱光を受光する検出器の感度の変化が測定誤差となる。
【0019】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、光源の強度の変化、検出器感度の変化ならびに光学窓の汚れの影響 を受けない長期間、無保守で連続測定することができる優れた機能をもった濁度 測定装置を実現するのが目的である。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本考案は、濁りを測定するための測定光束を作る2台の光源と、測定する試料 の濁りが測定光束を散乱した散乱光を同時に受光し光強度を検出する2台の検出 器と、光源を交互に駆動して2本の測定光束をつくる駆動回路と、2本の測定光 束に対する2台の検出器の信号を光源の駆動信号と同期して4系統の信号に分離 復調する同期検波回路と、4系統の同期検波出力の同一測定光束による同期検波 出力の比を演算する除算回路と、2本の測定光束の除算回路出力を乗算する乗算 回路からなり、さらに、光学機構を、2台の検出器の受光視野の位置が異なり、 かつ、2本の測定光束が2台の検出器の受光視野を透過するように構成して、乗 算回路の出力から濁度を得るようにした濁度測定装置である。
【0021】 さらに、必要に応じて2台の検出器の間に測定光束の前方散乱光を制限するた めの光束制限板を設ける。
【0022】 また、除算回路、乗算回路の代わりに、同期検波回路出力をアナログーデジタ ル変換するアナログーデジタル変換回路を付加して、デジタル変換したデータを コンピュータで比および乗算の演算を行うことができようにする。
【0023】 光源は電子的に高速で駆動できる半導体レーザ等を利用し、光学系で平行光束 にして測定光束をつくる。光束制限板は光遮蔽板に測定光束の光束径とほぼ同等 の測定光束の通過孔を設けた構造にする。
【0024】
【作用】
1本の測定光束の散乱光を2台の検出器で同時に検出し、得られる信号の比を 演算することで光束の光強度の変化が消去された濁度の関数を得ることができる 。2本の測定光束で得る各測定光束の濁度の関数を乗算することで検出器の感度 の相違、変化ならびに光学窓の透過率の相違、変化が消去された試料の濁度の関 数を得ることができる。このため、光源の光強度の変化、検出器感度の相違、変 化ならびに光学窓の汚れに影響されない濁りの測定が可能となり、長期間、無保 守で濁度を連続測定することのできる優れた機能をもつ濁度測定装置が実現でき る。
【0025】
【実施例】
以下、図面により本考案の実施例を説明する。図1、図2は本考案の測定原理 を表す光学機構の具体例を示すものであって、図1は測定試料を入れる試料セル を側面から見たときの光学機構の構成であり、図2は試料セル2を上面から見た ときの光学機構の構成を表すものである。
【0026】 野外で携帯使用する濁度測定装置には試料セルは必要でなく、防水構造に設計 、製作した機器を、直接、測定試料に浸潜して測定する。
【0027】 図1の符号1〜12は図2と同様である。符号1は濁りを測定する試料、符号 2は試料を入れるセル、符号3〜4は光源、符号5〜6は光源3と光源4の放射 する光を集光レンズ11と集光レンズ12で平行な光束にした各々の測定光束、 符号7〜8は測定光束5および測定光束6の散乱光を検出する検出器17と検出 器18の各々の受光視野、符号9〜10は光源3の測定光束5と光源4の測定光 束6が試料1に入射する各々の光学窓、符号11〜12は光源3、光源4の放射 する光を平行な測定光束5と測定光束6を作るための各々の集光レンズ、符号1 3〜14は検出器17と検出器18の受光視野の散乱光を受光する各々の光学窓 、符号15〜16は検出器17と検出器18の受光視野の散乱光を集光する各々 の集光レンズ、符号17〜18は散乱光を受光する検出器、符号19は光束制限 板である。
【0028】 図1の記号dは図2と同様である。記号dは、測定光束5線上における光学窓 9と受光視野7の中央位置までの光束距離(光路長)と光束制限板と受光視野8 の中央位置までの光路長を表し、同様に、測定光束6線上における光学窓10と 受光視野8の中央位置までの光路長と光束制限板と受光視野7の中央位置までの 光路長を表すもので全て等しい光路長を表す。また、図1のhは、光学窓13、 光学窓14から測定光束5、測定光束6への鉛直距離を表し全て等しい距離を表 す。
【0029】 光源3の測定光束5と光源4の測定光束6は、入射方向が互いに対向し、かつ 、互いに平行となるよう定めてある。検出器17の受光視野7と検出器18の受 光視野8は、集光レンズ15と集光レンズ16で同等の視野を形成する。受光視 野7の中心線ならびに受光視野8の中心線は、測定光束5と測定光束6に対する 距離が常に等しくなる位置に定めてある。測定光束5が光学窓9から入射し、受 光視野7の透過中央に到る距離はdであり受光視野8の透過中央に到る距離は3 dである。同様に、測定光束6が光学窓10から入射し受光視野8の透過中央に 到る距離はdであり受光視野7の透過中央に到る距離は3dである。光学窓13 、光学窓14から測定光束5と測定光束6への鉛直距離は全て等しい距離(h) である。光束制限板19は、光の遮蔽板に測定光束5および測定光束6の光束径 とほぼ同等の2個の測定光束の通過孔を設けて使用する。光束制限板19は受光 視野7の中心と受光視野8の中心から等しい位置に測定光束が遮蔽されないで通 過できるよう配置してある。
【0030】 以上の光学機構の構成により、測定光束5が受光視野7と受光視野8を透過す る試料の体積は等しく、同様に、測定光束6が受光視野8と受光視野7を透過す る試料の体積も等しくしなる。また、測定光束5の受光視野7における散乱光が 受光光学窓13に到る試料の厚みは同光束の受光視野8における散乱光が受光光 学窓14に到る厚みに等しく、かつ、測定光束6についても同様となる。光束制 限板19は測定光束の入射する光学窓から光束制限板までの測定光束長の間に発 生する前方散乱光を遮蔽する機能をもち、かつ、測定光束が入射した光学窓から 最初に透過する受光視野と光束制限板を通過した後に透過する受光視野への前方 散乱光強度の割合を等しくする機能をもつが、前方散乱による誤差が許容できる 濁度測定装置には使用しない。
【0031】 図3は本考案の実施例の電子回路構成であって、符号3〜4は図1、図2と同 様の光源である。符号17〜18は図1、図2と同様の検出器である。符号20 〜21は光源3と光源4の各々の駆動回路、符号22〜23は光源3の測定光束 5による受光視野7と受光視野8におけるの各々の散乱光、符号24〜25は光 源4の測定光束6による受光視野8と受光視野7におけるの各々の散乱光、符号 26〜27は検出器17と検出器18の各々の信号増幅回路、符号28〜29は 光源3が駆動された時の検出器17と検出器18の散乱光信号を駆動回路20の 同期信号で同期検波する各々の同期検波回路、符号30〜31は光源4が駆動さ れた時の検出器17と検出器18の散乱信号を駆動回路21の同期信号で同期検 波する各々の同期検波回路、符号32は同期検波回路28と同期検波回路29の 信号の比を演算出力する除算回路、符号33は同期検波回路31と同期検波回路 30の信号の比を演算出力する除算回路、符号34は除算回路32と除算回路 33の信号を乗算出力する乗算回路である。
【0032】 同期検波回路28〜31には、検波信号を時間積分する回路が付加してあり、 散乱光強度に比例する平均化した信号を連続出力する。
【0033】 また、除算回路32〜33、乗算回路34の代わりに同期検波回路28〜31 の信号を直接アナログーデジタル変換し、除算、乗算をデジタル演算して出力す ることもできる。
【0034】 図3の構成のもとで同期検波回路、除算回路、乗算回路の出力は以下のように なる。
【0035】 以下に示す数式4〜数式10における変数f、L、rは、次のように定義する 。
【0036】 受光視野7と受光視野8の試料を透過する測定光束5の厚みは等しく、この試 料の厚みをfとする。また、測定光束6についても同様とし、この試料の厚み をfとする。
【0037】 測定光束5についての受光視野7と受光視野8の間の光路長(2d)は、測定 光束6についての受光視野8と受光視野7の間の光路長(2d)と等しい。この 光路長をLとする。
【0038】 測定光束5の受光視野7における散乱光が受光光学窓13に到る試料の厚みは 同光束の受光視野8における散乱光が受光光学窓14に到る厚みに等しく、かつ 、測定光束6についても同様である。この試料の厚みをrとする。
【0039】 光源3が駆動されている時の検出器17が受光する散乱光強度信号を出力する 同期検波回路28の出力は次式で表される。
【0040】
【数4】
【0041】 上記の数式において、IO3は光源3の光放射強度、IS7は受光視野7での 測定光束5の散乱光強度、kは透過比例定数、kは散乱比例定数、mは濁り の濃度、dは測定光束5が受光視野7の透過中央に到達するまでの試料の厚み である。 fは受光視野7の中を透過する測定光束5の試料の厚み、rは散乱光IS7が 光学窓13に到達するまでの試料の厚み、w13は光学窓13の透過率、s17 は検出器17の感度、E28は同期検波回路28の信号出力である。上記の数式 における、I[exp{−kmd}]の項は測定光束5が受光視野7の透 過中央に到達した測定光束の光強度を表し、[1−exp{−kmf}]の 項は透過中央の測定光束の散乱率を表す。また、[exp{−kmr}]の項 は散乱光IS7が光学窓13に到達する透過率を表す。以下に表す数式5、数式 6、数式7の同じ項は、それぞれの測定光束、受光視野、光路長および光学窓に おいて同様の意味を表す。
【0042】 同様に、光源3が駆動されている時の検出器18が受光する散乱光強度信号を 出力する同期検波回路29の出力は次式で表される。
【0043】
【数5】
【0044】 上記の数式において、IO3は光源3の光放射強度、IS8は受光視野8での 測定光束5の散乱光強度、kは透過比例定数、kは散乱比例定数、mは濁り の濃度、dは測定光束5が受光視野7の透過中央に到達するまでの試料の厚み である。Lは受光視野7の透過中央から受光視野8の透過中央までの距離(光路 長)、fは受光視野8の中を透過する測定光束5の試料の厚み、rは散乱光IS8 が光学窓14に到達するまでの試料の厚み、w14は光学窓14の透過率、 s18は検出器18の感度、E29は同期検波回路29の信号出力である。
【0045】 光源4が駆動されている時の検出器18が受光する散乱光強度信号を出力する 同期検波回路31の出力は次式で表される。
【0046】
【数6】
【0047】 上記の数式において、IO4は光源4の光放射強度、IS8は受光視野8での 測定光束6の散乱光強度、kは透過比例定数、kは散乱比例定数、mは濁り の濃度、dは測定光束6が受光視野8の透過中央に到達するまでの試料の厚み である。fは受光視野8の中を透過する測定光束6の試料の厚み、rは散乱光 IS8が光学窓14に到達するまでの試料の厚み、w14は光学窓14の透過率 、s18は検出器18の感度、E31は同期検波回路31の信号出力である。
【0048】 同様に、光源4が駆動されている時の検出器17が受光する散乱光強度信号を 出力する同期検波回路30の出力は次式で表される。
【0049】
【数7】
【0050】 上記の数式において、IO4は光源3の光放射強度、IS7は受光視野7での 測定光束6の散乱光強度、kとkは比例定数、mは濁りの濃度、dは測定 光束6が受光視野8の透過中央に到達するまでの試料の厚みである。Lは受光視 野8の透過中央から受光視野7の透過中央までの距離(光路長)、fは受光視 野7の中を透過する測定光束6の試料の厚み、rは散乱光IS7が光学窓13に 到達するまでの試料の厚み、w13は光学窓13の透過率、s17は検出器17 の感度、E30は同期検波回路30の信号出力である。
【0051】 除算回路32の出力となる、同期検波回路28と同期検波回路29の信号の比 は、次式で表される。
【0052】
【数8】
【0053】 上記の演算過程で、光源の光強度の変動と散乱光が光学窓に到達する透過率が 消去される。次に示す数式9の演算過程においても同様の効果が得られる。
【0054】 除算回路33の出力となる、同期検波回路31と同期検波回路30の信号の比 は、次式で表される。
【0055】
【数9】
【0056】 乗算器34の出力となる、除算回路32と除算回路33の信号の乗算結果は、 次式で表される。
【0057】
【数10】
【0058】 上記の数式において、Eは濁度の測定信号出力である。濁度測定信号出力とな る数式10の演算結果から、受光視野7の中心と受光視野8の中心間の光路長( L)の2倍の厚みの試料に相当する透過率の逆数のみで表される濁りの濃度の関 数が得られることとなる。この関数には、光源の光強度、検出器の感度の相違お よび変化ならびに光学窓の透過率の変化に関する変数は、全て、消去されて含ま れていない。このため、光源の光強度、検出器の感度の相違および変化ならびに 光学窓の透過率の変化に影響されない、濁りの濃度(濁度)の測定信号を得るこ とができることとなる。
【0059】
【考案の効果】
従来の透過光方式、散乱光方式、ならびに透過・散乱光方式の濁度計は、光源 の変化、検出器感度の変化ならびに光学窓の汚れによる測定誤差が生じた。特に 、光学窓の汚れは大きな測定誤差の原因となることから、従来の装置は、長期間 の濁度の連続測定を行うために、大掛かりな洗浄機構や複雑な付加装置を必要と した。このため、測定のための装置、施設の費用が非常に高価になった。
【0060】 本考案の濁度測定装置は、光源の放射強度の変化、検出器の温度係数等による 感度の変化ならびに光学窓の汚れに影響されない濁度の測定を行うことができる 。
【0061】 このため、本考案の濁度測定装置による濁度測定作業は、測定のたびに光学窓 を清掃し計器を校正するための作業を必要としない、簡易な濁度の測定を可能に した。さらに、濁度の自動測定においては、光学窓を自動洗浄するための複雑な 機構装置を必要としないで長期間、無保守で濁度を連続測定することのできるメ ンテナンスフリーの濁度測定装置を製作することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の光学機構の構成、構造、系統を示した
説明図であり、試料セルを側面からた見たときを表す。
【図2】本考案の光学機構の構成、構造、系統を示した
説明図であり、試料セルを上面から見たときを表す。
【図3】本考案の電子回路の構成、系統を示した説明図
である。
【図4】従来の透過光方式の測定原理を示した説明図で
ある。
【図5】従来の散乱光方式の測定原理を示した説明図で
ある。
【図6】従来の透過・散乱光方式の測定原理を示した説
明図である。
【符号の説明】
1‥‥‥試料、 2‥‥‥試料セル、 3
‥‥‥光源、4‥‥‥光源、 5‥‥‥測定光
束、 6‥‥‥測定光束、7‥‥‥受光視野
8‥‥‥受光視野、 9‥‥‥光学窓、10‥‥
‥光学窓、 11‥‥‥光学レンズ、 12‥‥‥
光学レンズ、13‥‥‥光学窓、 14‥‥‥光学
窓、 15‥‥‥集光レンズ、16‥‥‥集光レン
ズ、 17‥‥‥検出器、 18‥‥‥検出器、1
9‥‥‥光束制限板、 20‥‥‥駆動回路、 21
‥‥‥駆動回路、22‥‥‥散乱光、 23‥‥‥
散乱光、 24‥‥‥散乱光、25‥‥‥散乱光、
26‥‥‥増幅回路 27‥‥‥増幅回路、
28‥‥‥同期検波回路、29‥‥‥同期検波回路、3
0‥‥‥同期検波回路、31‥‥‥同期検波回路、32
‥‥‥除算回路、 33‥‥‥除算回路、34‥‥‥
乗算回路、 35‥‥‥試料、 36‥‥‥試
料セル、37‥‥‥光源、 38‥‥‥測定光
束、 39‥‥‥光源光学窓、40‥‥‥受光光学
窓、 41‥‥‥検出器、 42‥‥‥試料、43
‥‥‥試料セル、 44‥‥‥光源、 45‥
‥‥測定光束、46‥‥‥受光視野、 47‥‥‥光
源光学窓、 48‥‥‥受光光学窓、49‥‥‥検出
器、 50‥‥‥試料、 51‥‥‥試料セ
ル、52‥‥‥光源、 53‥‥‥測定光束、
54‥‥‥受光視野、55‥‥‥光源光学窓、 56
‥‥‥受光光学窓、 57‥‥‥検出器、58‥‥‥検
出器、

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濁りを測定するための測定光束を作る2
    台の光源と、測定する試料の濁りが測定光束を散乱した
    散乱光を同時に受光し光強度を検出する2台の検出器
    と、光源を交互に駆動して2本の測定光束をつくる駆動
    回路と、2本の測定光束に対する2台の検出器の信号を
    光源の駆動信号と同期して4系統の信号に分離復調する
    同期検波回路と、4系統の同期検波出力の同一測定光束
    による2系統の同期検波出力の比を演算する除算回路
    と、2本の測定光束の除算回路出力を乗算する乗算回路
    からなり、さらに、光学機構を、2台の検出器の受光視
    野の位置が異なり、かつ、2本の測定光束が2台の検出
    器の受光視野を透過するように構成して、乗算回路の出
    力から濁度を得るようにした濁度測定装置。
  2. 【請求項2】 2台の検出器の間に測定光束の前方散乱
    光を制限する光束制限板を設けた実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の濁度測定装置。
  3. 【請求項3】 除算回路、乗算回路の代わりに、同期検
    波回路出力をアナログーデジタル変換するアナログーデ
    ジタル変換回路を付加して、デジタル変換したデータを
    コンピュータで比および乗算の演算を行う実用新案登録
    請求の範囲第1項記載の濁度測定装置。
JP1994008305U 1994-06-07 1994-06-07 メンテナンスフリー濁度測定装置 Expired - Lifetime JP3008850U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164413A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Shimadzu Corp ガス濃度測定装置

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JP2010164413A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Shimadzu Corp ガス濃度測定装置

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