JP3008626B2 - 早炊き米及びその製造方法 - Google Patents

早炊き米及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、早炊き米及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の炊飯に要する時間よりもはるかに
速い時間、例えば1/2程度で炊くことのできる米は早
炊き米と呼ばれ、この種の米としては、従来からご飯
(白米飯)を自然乾燥させた干飯(ほしい)とか乾飯
(かれい)が知られているが、このものは保存性にはす
ぐれているが、比較的緩慢な脱水のために、本格的なア
ルファ(α)化(=糊化)の度合は低く、水又は湯によ
る復元性(湯戻し)が悪く、食味・食感に劣る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、アルファ化し
た米粒をフレーク(flake)状やパフ(puff)
状にすることによって吸水性を向上させることにより、
復元時間の短縮化(即席化)を図ってきたが、煮くずれ
したり、粘りがなかったり、ガムをかむような劣悪な食
感であったりして、あまり十分なものとはいえなかっ
た。したがって、現在市販されている早炊き米は、前記
欠点をカバーするため、具材等を混入した炊き込み飯や
味付け飯として製造されているものはあっても、食味・
食感にすぐれた米だけの早炊き米は出現していない。
【0004】本発明は前記問題点にかんがみ、即席性に
すぐれ、かつ、復元時の外観及び食味・食感の良好な早
炊き米及びその製造方法を提供することを技術的課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、原料米をアルファ化した後、その表層部をベ
ータ(β)化(=老化)し、これを膨化させて内部を空
洞(どう)化させ、含水率16%以下としてなる早炊き
米を得ることにある。
【0006】この早炊き米の製造方法は、洗米した原料
米を水中に浸漬(しんし)する工程と、アルファ化する
工程と、含水率30〜45%に乾燥して単粒化する工程
と、0〜5℃に冷却保持してその表層部をベータ化する
工程と、焙煎(ばいせん)してその内部を空洞化させる
工程と、5分以内に常温まで冷却させる工程と、含水率
16%以下に乾燥する工程からなる。
【0007】そして、前記水中に結着防止剤と糠(ぬ
か)とを添加するとよく、また、いずれか一方のみを添
加することもできる。
【0008】
【作用】夾(きょう)雑物を除く程度に軽く洗米した原
料米(精白米)を水中に浸漬し、蒸煮又は煮炊によって
アルファ化した後、次のベータ化工程に備えて含水率3
0〜45%に乾燥させるとともにその表面の水分を除去
して単粒化を行う。次に、この単粒化された米粒を0〜
5℃に冷却保持してその表層部をベータ化させる。そし
て、高温により焙煎してその内部を空洞化させる(膨
化)。この焙煎は米粒内部に空洞を形成するためのも
のであり、いわゆるパフドライス(puffed rice) のよう
に組織を破壊して7〜10倍くらいに膨らませるものは
含まない。焙煎後は、高温より成分の変質を招かない
ように5分以内に急速冷却させ、短時間のうちに常温と
する。そして、さらに、米の流通含水率である16%以
下に仕上げ乾燥する。このようにして得られた早炊き米
は、その内部にいち速く吸水されるので浸漬が不要であ
り、炊飯等によって加熱することにより、短時間に復元
される。また、表層部がベータ化されているので煮
がなく、外観よく復元されるとともに粘りや舌触りとい
った食感にれている。
【0009】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例につき説明す
る。
【0010】精米歩留約90%の普通精白米(含水率1
5%)を常温にて2分間、軽く洗米して荒糠やきょう雑
物を洗い流し、界面活性剤からなる食品用結着防止剤の
0.1〜1.0%(重量比)水溶液中に投入し、更に、
原料米の5〜10%(重量比)の米糠を加えて30〜1
20分間浸漬する。そして、十分に吸水した原料米を網
などにより大まかに水切りした後、常法により蒸煮して
アルファ化を行う。
【0011】アルファ化した米は、次に水中に1〜2分
浸漬することにより前記結着防止剤及び米糠を洗い流
す。このとき、撹拌作用を加えることによって効果的に
水洗が行われるとともに、いわゆる「おねば」が除去さ
れて単粒化が促進される。
【0012】水洗を終えた米は網などにより、水滴が落
ちない程度に水切りし(3〜5分)、常温風により含水
率30〜45%に乾燥させる。そして、この米を雰囲気
温度0〜5℃の冷蔵室等に保管して冷却する。冷却方法
は、米が乾燥しないようにほぼ密閉された容器内に収納
して24時間保管した。これは、アルファ化したデンプ
ンが最もベータ化しやすい条件に合致しており、これに
より、米粒の一部、特に表層部のベータ化が起こる。ベ
ータ化の程度は保管時間などにより異なるが、24時間
程度で良好な結果が得られた。もち論、24時間より短
くても、それなりの効果は期待できる。
【0013】次に、その表層部をベータ化した米を、1
90〜300℃、望ましくは200〜250℃に加熱し
た焙煎床上で30〜60秒間焙煎する。これにより、米
粒内部の水分が急激に蒸発してその中心部付近が空洞化
する。この際、焦げたり、内部組織が破壊されるパフド
ライスになったりしないようにする。その他の焙煎方法
としては、熱風、熱風とマイクロ波、熱風と遠赤外線、
加熱蒸気など種々採用し得る。
【0014】焙煎によって高温となった米は、タンパク
質や油脂成分が変質しやすい状態にあり、食味の低下を
防止するために5分以内に常温まで冷却する必要があ
る。そこで、網上にげた米に5分間吸引風を通風させ
て常温とした。他の冷却方法としては、液体炭酸ガスや
液体窒素ガスを米に接触させるもの、減圧・真空冷却等
が採用される。
【0015】焙煎・急速冷却された米の水分は17〜2
0%であり、さらに、熱風を送風して含水率16%以下
に乾燥する。このときの熱風は、米を変質させないため
に50℃を上回らないようにする。
【0016】このようにして得た早炊き米200g(含
水率15.4%)に1.5倍重量の水を加え、浸漬する
ことなく炊飯した。炊飯時間は、普通精白米の約1/2
であり、テクスチュロメータにより米飯を押しつぶすと
きの力を「硬さ」とするとともに押しつぶした米粒から
引き離すときの力を「粘り」とし、「硬さ」に対する
「粘り」の割合を「バランス度」とすると、原料米を常
法により炊飯したときの「硬さ」3.41、「粘り」
0.43、「バランス度」0.127に対し、本実施例
における早炊き米は「硬さ」3.50、「粘り」0.3
8、「バランス度」0.109であり、食感の目安とな
る「バランス度」においてやや劣るものの、市販の乾燥
即席米(含水率8.3%)における「硬さ」4.27、
「粘り」0.19、「バランス度」0.044に比べて
はるかに良結果となった。そのため、市販のものではで
きなかったおにぎりができた。また、煮くずれもなく、
食味も普通精白米のものと比べて遜(そん)色がない。
【0017】尚、上記実施例においては、浸漬用の水に
結着防止剤と米糠とを添加したが、例えば北海道米のよ
うな硬質米や外米の場合は、含水率40%程度に乾燥す
るだけで単粒化が行えるので必ずしも必要ではない。ま
た、糠を添加することで食味が向上する効果があるが、
新米などにあっては添加を要さない場合もある。したが
って、これらの添加物を加えない場合は、アルファ化後
の水洗・水切工程は不要となる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、アル
ファー化後にその表層部をベータ化させることにより
れを防ぐとともに粘りの低下を抑制し、復元性が良
好で食感が良い。また、内部を空洞化させることにより
吸水が速やかに、かつ十分行われ即席性が向上する。
さらに、焙煎後5分以内に常温まで冷却させるので、米
粒成分の一部であるタンパク質や油脂が変化しにくく、
食味の低下を防ぐことができる。加えて、結着防止剤を
添加することにより米粒が十分にほぐれて単粒化が容易
に行われ、また、糠を添加することにより食味を向上さ
せることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 美代子 広島県東広島市西条西本町2番30号 株 式会社佐竹製作所内 審査官 鈴木 恵理子 (56)参考文献 特開 昭59−31659(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料米をアルファ化した後、その表層
    をベータ化し、これを膨化させて内部を空洞化させ、含
    水率16%以下としてなる早炊き米。
  2. 【請求項2】 洗米した原料米を水中に浸漬する工程
    と、アルファ化する工程と、含水率30〜45%に乾燥
    して単粒化する工程と、0〜5℃に冷却保持してその表
    部をベータ化する工程と、焙煎してその内部を空洞化
    させる工程と、5分以内に常温まで冷却させる工程と、
    含水率16%以下に乾燥する工程と、を備えたことを特
    徴とする早炊き米の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記水中に結着防止剤及び/又は糠を添
    加し、アルファ化後にこの結着防止剤及び/又は糠を洗
    い流す工程を備えてなる請求項2の早炊き米の製造方
    法。
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