JP3109688B2 - 早炊きパーボイル米の製造方法 - Google Patents

早炊きパーボイル米の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパーボイル米(parb
oiled rice)に係りより詳しくは、通常の
炊飯に要するよりも短時間で炊飯して食することのでき
早炊きパーボイル米の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】主として長粒種米を籾(もみ)のまま浸
漬(しんし)した後大気圧又は大気圧以上の圧力下で
蒸煮し次いで急速に熱風乾燥して得られたアルファ
(α)化籾を籾摺りして精米したのがパーボイル米で
ある。このパーボイル米はビタンミン及びミネラル
に富み害虫に対して抵抗力があり精米歩留まり
が高く(長粒種は籾摺工程及び精米工程により砕粒化し
やすい)ある人にとっては好まれる独特の風味があ
復元時に長時間加熱した場合でもどろどろの飯に
ならないといった利点があるが欠点としては炊飯に
長時間を要することであった。
【0003】これに対しパーボイル米を水中浸漬した
乾燥水蒸気による蒸煮工程を経て乾燥・冷却し
水率10%(重量)の状態でパフィング(puffin
g=膨化)を行い、約2〜4倍の体積とするとともに内
部に多数の微細な穴を有するポーラス(porous)
に形成し、数分内に湯戻しすることができるインスタン
トパーボイル米については、米国特許第4,333,9
60号公報により開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで早炊き米
即席米易炊米及びアルファ化米などと称呼されている
加工米において吸水性を高めるために膨化処理を行う
ことは周知のことであるが高圧加熱下から一気に大気
中に米粒を放出したり(瞬間膨化)焙煎(ばいせん,
ほうせん)したりして米粒内部の水分を急激に蒸発させ
ることによって膨化する際膨化温度米粒の含水率な
どの条件によって膨化度が変化しこれにより種々の早
炊き米が開発可能となる。
【0005】すなわち上述のように米粒を数倍に膨ら
ませるとともに内部をポーラスに形成したものや組織
を破壊するとともに7〜10倍に膨らませたパフドライ
ス(puffed rice)などが知られている。
【0006】しかしながら前記パフドライスは過度の
膨化によりフワフワとした菓子状になったものであり
復元時に米粒内部のデンプンが溶出してべとついたりふ
やけたりあるいは吸水が急激に行われて軟化し過ぎ
原形を保持できなくなり(煮崩れ)食味・食感・外観
形状ともに原料のパーボイル米に比べはるかに劣る。他
米粒内部をポーラス状に形成したものは外観にお
いては原料のパーボイル米に比較的近いが食感におい
てはなお粘りが少なくパサついた口当たりである。ま
含水率10%程度の原料パーボイル米は低含水率ゆ
えに組織が硬く加えて長粒種であるために膨化時に
おいて容易に形が崩れたり砕米化したりしやすい傾向が
ある。
【0007】一方米粒内部を膨化により空洞化させて
吸水性を向上させることについて特開昭51−1480
51同52−3843に記載されている。このもの
前述の多孔質のみのものよりは粘りがあって食感が
すぐれているがアルファ化米粒を前者においては完
全乾燥させ後者においては13±3%に乾燥させて
それぞれ膨化するので前述したように長粒種米からな
るパーボイル米にあっては変形や砕米発生が避けられな
かった。
【0008】本発明は上記問題点にかんがみパーボイ
ル米を変形や砕米を発生させることなく膨化して内部に
空洞を形成することにより復元時に外観がよく食味
・食感のすぐれた早炊きパーボイル米の製造方法を提供
することを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は イ)パーボイル米を浸漬して含水率30〜40%とす
る。 ロ)米粒表面の水分を乾燥して単粒化を行う。 ハ)次いで単粒化したパーボイル米を190〜300
℃の温度下で30〜60秒間焙煎して表面に亀裂を生じ
させることなく空洞を形成する。 ニ)さら焙煎後のパーボイル米を急速に常温に冷却
する。 ホ)含水率16%以下に乾燥する。 という技術的手段を講じた。
【0010】
【作用】籾米を浸漬した後蒸煮し次いで乾燥して得ら
れるパーボイル米を含水率30〜40%に浸漬し
粒表面の水分を乾燥することにより米粒どうしの結着性
を低減させて単粒化を行い次いで単粒化したパーボ
イル米を190〜300℃の温度下で30〜60秒間焙
煎し米粒表面に亀裂を生じることなく膨化させて内部
に空洞を形成する。膨化は原料米に対して体積が7〜
10倍に膨らむ菓子状のものは含まず、体積が1.5〜
1.7倍となるように焙煎する。焙煎後は高温により米
粒成分の変質を招かないように直ちに急速冷却され
分程度のうちに常温とする。
【0011】
【実施例】以下この発明の好適な実施例につき説明す
る。長粒種米を原料とする籾米を浸漬してほぼ完全にア
ルファ化し乾燥後籾摺り・精米してなるパーボイル
米(含水率15〜16%)をきょう雑物を除く程度に
軽く洗米するとともに約1時間水中に浸漬した。水中か
取り出した米は水切して表面の水分を送風により乾
燥して除去する。これにより米粒どうしの結着又は米
粒が搬送機等へ付着することを防ぎ次工程の焙煎に備
える。つまり焙煎時の含水率は前記結着等が生じない
上限付近(30〜40%)が望ましい。本実施例におい
ては35%とした。
【0012】単粒化されたパーボイル米はロータリー
式の熱風焙煎装置(特開昭63−273464参照)に
より235℃の熱風に40秒間接触させ米粒表面に亀
裂を生じさせることなく膨化させることにより内部に
空洞を形成した。膨化により体積は1.5となった。
【0013】前述したように焙煎する際の米粒の含水
率は30〜40%が好ましく含水率が40%を越える
と結着や付着の問題があり含水率が30%を下回ると
米粒内部の空洞が形成されにくくなる。
【0014】なお焙煎方法としては既知の他の手段
を適宜採用し得る。
【0015】焙煎が終了すると米粒を直ちに網などに
げ、吸引風による冷却を5分間行なって米温を常温以下
にした。すなわち焙煎によって高温となった米粒はタ
ンパク質や脂肪成分などが変質しやすい状態にあり
れに伴う食味の低下を防止するために急速冷却を行う。
他の冷却手段としては液体炭酸ガスや液体窒素ガスを
米粒に接触させたり減圧・真空冷却等が採用される。
【0016】こうして冷却された米粒の含水率は17%
であり、さらに、温風により乾燥して含水率を13%と
した。この際、米粒を高温により変質させないよう、
温が50℃以上にならないようにする。
【0017】このようにして得た早炊きパーボイル米2
00gに1.5倍重量の熱湯を加え浸漬することなく
調理した。同様に前述した米国特許第4,333,9
60号の製造方法に基づいて加工したパーボイル米(含
水率7.7%,以下「加工パーボイル米」という)を浸
漬することなく調理するとともに原料のパーボイル米
(含水率12.6%)は1時間予備浸漬した後1.5倍
の水を加えて炊飯した。
【0018】その結果本実施例による早炊きパーボイ
ル米は4分後に加工パーボイル米は8分後にそれぞ
れ喫食可能に復元し原料パーボイル米は20分後に復
元した。そしてテクスチュロメータにより米飯を押し
つぶすときの力を「硬さ」とするとともに押しつぶした
米粒から引き離す時の力を「粘り」とし前記「硬さ」
に対する「粘り」の割合を「バランス度」として食感試
験を行った結果は次のとおりであった。
【0019】早炊きパーボイル米は「粘り」0.23
「硬さ」5.53で「バランス度」は0.042であ
これに対し加工パーボイル米は「粘り」0.0、
「硬さ」5.59で「バランス度」0であり原料パ
ーボイル米は「粘り」0.09「硬さ」5.57で
「バランス度」は0.016であった。食感の目安とな
るバランス度において本実施例の早炊きパーボイル米
の方が従来技術による加工パーボイル米及び原料のパー
ボイル米よりもはるかに良い結果となった。
【0020】さらに、前記加工パーボイル米は砕米や変
形したものが多くその分外観及び口当たりが悪い。
また加工パーボイル米及び原料パーボイル米共に粘り
に乏しく日本人の好みには合わない。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば焙煎
時のパーボイル米を結着しない含水率の上限付近である
30〜40%としたので米粒が比較的軟質化し砕米を
生じることなく内部に空洞を形成することができる。そ
のため内部に多数の細孔を形成しただけのものに比
吸水が促進されて即席性が向上するのみならず
孔質のもの特有のパサつきがなく粘りが増して食感が
はるかに良くなった。また米粒表面に亀裂が生じない
ので口当たりが良いとともに復元時においてデンプン
が溶出することによるべとつきがない。さらに、焙煎後
に急速に常温に冷却するので米粒成分の変質を防ぎ
味の低下を抑えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 美代子 広島県東広島市西条西本町2番30号 株 式会社佐竹製作所内 審査官 鈴木 恵理子 (56)参考文献 特開 昭64−67158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/00 - 1/182

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーボイル米を浸漬して含水率30〜4
    0%とした後、この米粒表面の水分を乾燥して単粒化を
    行い、次いで、単粒化したパーボイル米を190〜30
    0℃の温度下で30〜60秒間焙煎して表面に亀裂を生
    じさせることなく内部に空洞を形成し、さらに、焙煎後
    のパーボイル米を急速に常温に冷却し、かつ、含水率1
    6%以下に乾燥することを特徴とする早炊きパーボイル
    米の製造方法。
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