JP3008457B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、柔軟性、耐薬品性、耐油性、耐衝撃性、成
形性に優れたポリアミド樹脂組成物に関し、自動車部品
や各種機械部品等に広く使用できるポリアミド樹脂組成
物を提供するものである。
(従来の技術) ポリアミド樹脂は、成形性、耐油性、耐薬品性、耐熱
性等の特性が優れているので、エンジニアリングプラス
チックとして大きな需要がある。しかしながら、耐衝撃
性、柔軟性等の特性が劣るので、用途が限定されている
のが現状である。
耐衝撃性や柔軟性を改良する多くの提案が為されてい
る。例えば、柔軟性を持たせるために大量の可塑剤を添
加したポリアミド樹脂組成物が得られている。耐衝撃性
及び柔軟性を改良したものとして、ナイロン12、各種ナ
イロンの共重合体、ポリアミドエラストマー等の特殊な
ポリアミド樹脂が知られており、さらに、ポリオレフィ
ン類、スチレン/オレフィン共重合体等を不飽和カルボ
ン酸等で変性したものを、ポリアミド樹脂に配合した組
成物も知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このようなポリアミド樹脂組成物に於いて
は、種々の問題点が生じている。上記大量の可塑剤を含
むポリアミド樹脂組成物では、長期間の使用又は高温時
の使用により、可塑剤が流出して柔軟性を失ってしまう
という欠点がある。ナイロン12、各種ナイロンの共重合
物、ポリアミドエラストマー等は、他のエンジニアリン
グプラスチックに比べ高価なので、その使用が制限され
ている。変性ポリオレフィン類、変性スチレン/オレフ
ィン共重合体等を配合する系では、配合量が増すにつれ
て、ポリアミド樹脂の本来持っている優れた特性が失わ
れてしまう。すなわち、成形性が悪くなり、耐油性、耐
薬品性、耐熱性の低下を生じている。
そこで本発明者らは、汎用されているポリアミド樹脂
に不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘導体から選
ばれた単量体とポリエステルエラストマーとを反応させ
て得られる変性ポリエステルエラストマー、を含有する
ポリアミド樹脂組成物を提案し、前記問題を解決した。
ところが、該組成物を溶融成形する際、変性ポリエス
テルエラストマーの熱分解温度が、ポリアミドに比べて
低いため、分解し、その結果、成形品の引張伸度等の機
械的特性が低下するという欠点が生じた。
(課題を解決するための手段) 前記欠点を解決するため、本発明者らはさらに鋭意、
研究、検討した結果、遂に本発明を完成するに到った即
ち本発明は(A)(a)メタキシリレンジアミンを70モ
ル%以上含有するジアミン、(b)α,ω−脂肪族ジカ
ルボン酸および(c)ラクタム類および/またはアミノ
カルボン酸より得られるポリアミド共重合体、並びに
(B)不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘導体か
ら選ばれた単量体とポリエステルエラストマーとを反応
させて得られる変性ポリエステルエラストマー、を含有
するポリアミド樹脂組成物である。
本発明組成物において含有するポリアミド共重合体を
構成する成分としては、(a)メタキシリレンジアミン
を70モル%以上含有するジアミン、(b)α,ω−脂肪
族ジカルボン酸および(c)前記以外のポリアミド形成
性成分であり、具体的には(a)成分として、少なくと
も70モル%の量でメタキシリレンジアミンを含有し、所
望によつて残部は、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチ
レンジアミン、ノナメチレンジアミンなどの脂肪族ジア
ミン;パラキシリレンジアミン、パラフエニレンジアミ
ンなどの芳香族ジアミン;1,3−ピスアミノメチルシクロ
ヘキサン、1,4−ピスアミノメチルシクロヘキサンなど
の脂肪族ジアミンで挙げられるジアミン類の中から一種
以上を適宜選んで用いることができる。
(b)成分であるα,ω−脂肪族ジカルボン酸として
はアジピン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、ス
ベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二
酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸の中から一種
以上を所望に応じて適宜選択されればよい。
また(c)成分であるポリアミド形成性成分として
は、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウリンラク
タムなどのラクタム類、α、σアミノ酸、アミノウンデ
カン酸などのアミノカルボン酸、およびヘキサメチレン
ジアンモニウムアジペート、シクロヘキサンビス(メチ
ルアンモニウム)アジペートなどのナイロン塩が挙げら
れる。
本発明において含有するポリアミド共重合体の製造方
法としては限定されず、例えば前記(a)〜(c)成分
を同時に添加して反応させてもよく、また(a)成分と
(b)成分とでナイロン塩を予め調整し、さらに(c)
成分を添加して反応させてもよい。
本発明で用いるポリアミド共重合体の融点は170℃以
上、230℃以下で、相対粘度(JIS K6810−1970に準じ、
98%硫酸中で測定)が1.8以上、さらに2.0以上であるこ
とが好ましいので、該ポリアミド共重合体となるように
前記(a)〜(c)成分の配合割合を適宜選択すればよ
い。
次に本発明の組成物に含有される変性ポリエステルエ
ラストマー(B)の調製に使用されるポリエステルエラ
ストマーとしては、ポリエステル−ポリエーテルブロッ
ク共重合体、ポリエステル型ブロック共重合体等が挙げ
られる。
上記ポリエステル−ポリエーテルブロック共重合体
は、ポリエステルをハードセグメント、ポリエーテルを
ソフトセグメントとし、両者が交互に繰り返し並んでい
ることにより、ゴム状弾性体の性質を有するブロック共
重合体である。
このようなポリエステル単位を構成する酸及びアルコ
ールは、それぞれ主として芳香族ジカルボン酸、及び炭
素数2〜15のアルキレングリコールである。ジカルボン
酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、エ
チレンビス(p−オキシ安息香酸)、ナフタレンジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息
香酸等が挙げられる。グリコールの具体例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、2,2−ジ
メチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、シクロヘキサンジエタノール、ベンゼンジメタ
ノール、ベンゼンジエタノール等が挙げられる。上記の
ジカルボン酸及びグリコールとしては、繊維形成能を有
する程度の分子量のポリエステルにした場合の融点が、
200℃以上になるものが適している。
上記ブロック共重合体のソフトセグメントであるポリ
エーテル単位は、平均分子量が500〜5000程度のポリオ
キシアルキレングリコールである。このポリオキシアル
キレングリコール単位は、アルキレン基が2〜9個の炭
素原子を有するオキシアルキレン基をモノマー単位とす
る。具体的には、ポリ(オキシエチレン)グリコール、
ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシプ
ロピレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレン)
グリコール等が好適な例として挙げられる。ポリエーテ
ルは、単独、ランダム共重合体、ブロック共重合体、あ
るいは2種以上のポリエーテルの混合物であっても良
い。さらに、ポリエーテルの分子鎖中に少量の脂肪族
基、芳香族基等を有していても良い。また、イオウ、窒
素、リン等を有する改質ポリエーテルでもよい。
ポリエステル−ポリエーテルブロック共重合体には、
ポリエーテル単位が1〜85重量%、好ましくは5〜80重
量%の割合で、そしてポリエステル単位が99〜15重量
%、好ましくは95〜20重量の割合で含有される。
ポリエステル型ブロック共重合体としては、結晶性芳
香族ポリエステルとラクトン類との反応によって得られ
るものが挙げられ、結晶性芳香族ポリエステルとして
は、エステル結合、又はエステル結合とエーテル結合と
を主として有するポリマーであって、少なくとも一種の
芳香族基を主たる繰り返し単位として有し、分子末端に
水酸基を有するものが挙げられる。この結晶性芳香族ポ
リエステルとしては、高重合度のポリマーを形成した場
合の融点が150℃以上になるものが好ましい。本発明の
ポリアミド樹脂組成物の成形用材料に用いる場合には、
分子量5000以上のポリマーが好ましいが、接着剤やコー
ティング剤に用いる場合には、分子量5000以下のもので
も良い。結晶性芳香族ポリエステルの好適な具体例は、
ホモポリエステル、ポリエステルエーテル、共重合ポリ
エステル、共重合ポリエステルエーテル等に見いだすこ
とができる。ホモポリエステルの例としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が挙げら
れる。ポリエステルエーテルの例としては、ポリエチレ
ンオキシベンゾエート、ポリ−p−フェニレンビスオキ
シエトキシテレフタレート等が挙げられる。共重合体ポ
リエステル又は共重合ポリエステルエーテルとしては、
主としてテトラメチレンテレフタレート単位、又はエチ
レンテレフタレート単位を有し、更に他の共重合成分を
有するポリマーが挙げられる。このような共重合成分と
しては、テトラメチレンテレフタレート単位、エチレン
イソフタレート単位、テトラメチレンアジペート単位、
エチレンアジペート単位、テトラメチレンセバケート単
位、エチレンセバケート単位、1,4−シクロヘキシレン
ジメチレンテレフタレート単位、テトラメチレン−p−
オキシベンゾエート単位、エチレン−p−オキシベンゾ
エート単位等が例示される。共重合ポリエステル及び共
重合ポリエステルエーテルは、テトラメチレンテレフタ
レート単位又はエチレンテレフタレート単位を60モル%
以上含むことが好ましい。
ポリエステル型ブロック共重合体を形成する他方の構
成成分であるラクトン類としては、ε−カプロラクトン
が最も好ましいが、エナントラクトン、カプリロラクト
ン等も用いられる。これらのラクトン類を2種以上用い
てもよい。
ポリエステル型ブロック共重合体は、上記結晶性芳香
族ポリエステルとラクトン類とを、重量比97/3〜5/95の
割合で用い、共重合して得られる。好ましくはこの重量
比を95/5〜30/70するのがよい。上記共重合に際して
は、必要に応じて触媒を加え、加熱混合して反応進行さ
せる。このようにして得られるポリエステルエラストマ
ー(ポリエステル−ポリエーテルブロック共重合体及び
/又はポリエステル型ブロック共重合体)は、単独で、
又は2種以上混合して用いられ得る。変性ポリエステル
エラストマーを得るためにポリエステルエラストマーと
反応させる変性剤は、不飽和カルボン酸及びその誘導体
から選ばれる。不飽和カルボン酸としては、アクリル
酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒド
ロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、エンド−ビ
シクロ(2,2.1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸
(ナジック酸)、メチル−エンドシス−ビシクロ(2,2,
1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(メチルナジ
ック酸)等が例示できる。不飽和カルボン酸の誘導体と
しては、上記の酸の酸ハライド、アミド、イミド、酸無
水物、エステル等の誘導体が挙げられる。具体的には、
塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シト
ラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチ
ル、グリシジルマレエート等が例示できる。これらの中
で、不飽和ジカルボン酸又は不飽和ジカルボン酸無水物
が好適に用いられ、特に、マレイン酸、ナジック酸、又
はこれらの酸無水物が好適である。
これらの変性剤は、ポリエステルエラストマーに対し
て約0.01〜約20重量%、好ましくは約0.02〜約20重量%
の範囲で用いられる。0.01重量%未満ではポリアミド樹
脂組成物の物性の改善効果が小さく、20重量%を越える
とグラフト反応時に、ゲル化が起こり易くなるので好ま
しくない。
ポリエステルエラストマーに変性剤を反応させる(グ
ラフト共重合する)方法は、特に限定されないが、得ら
れる変性ポリエステルエラストマー中にゲルなどの好ま
しくない成分が含まれないようにすることが望ましい。
また、流動性が低下すると加工性が悪くなるので望まし
くない。具体的には、例えば、上記ポリエステルエラス
トマー、変性剤、及びラジカル発生剤を配合し、溶融混
練することによりグラフト反応が起こり、変性ポリエス
テルエラストマーが得られる。ラジカル発生剤として
は、公知の有機過酸化物又はジアゾ化合物が用いられ得
る。具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−
ブチルクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキ
サイド、アゾビスイソブチロニトリル等を例示すること
ができる。ラジカル発生剤の使用量は、ポリエステルエ
ラストマーに対して0.05重量%以上、好ましくは0.1〜
1.5重量%である。
本発明のポリアミド樹脂組成物に於いては、ポリアミ
ド共重合体(A)と変性ポリエステルエラストマー
(B)との重量比(A)/(B)を95/5〜5/95とするの
が好ましく、更に好ましくは(A)/(B)を90/10〜1
0/90とするのが良い。変性ポリエステルエラストマーの
重量比が95/5より小さくなると、耐衝撃性、柔軟性等が
改善されない。変性ポリエステルエラストマーの重量比
が5/95より大きくなると、ガス透過性、耐水性などが低
下する。
本発明の組成物には、更に他の添加剤が含有され得
る。添加剤としては、着色剤、安定剤、無機充填剤、有
機充填剤、繊維状強化剤、及びその他の各種助剤が挙げ
られる。通常、ポリアミド共重合体(A)と変性ポリエ
ステルエラストマー(B)とは、加熱下で混合され、上
記添加剤は、混合の初期段階、途中の段階、或いは最終
段階のいずれに於いても添加され得る。上記混合は、従
来公知の装置を用いることができる。例えば、撹拌翼付
き反応装置、一軸或いは二軸スクリュー押出機、バンバ
リーミキサー、ニーダー、ミキシングロール等の混練装
置を、単独或いは組み合わせて使用することができる。
加熱混合の温度は、ポリアミド共重合体(A)及び変性
ポリエステルエラストマー(B)の融点以上とすること
が好ましい。
(作 用) 変性ポリエステルエラストマー(B)は、ポリエステ
ルエラストマーに、不飽和カルボン酸及びその誘導体か
ら選ばれる変性剤をグラフト反応させて得られる。これ
とポリアミド共重合体樹脂(A)とが加熱下に混合され
ることにより、上記グラフト反応したカルボン酸及びそ
の誘導体と、ポリアミド樹脂のアミノ末端基とが一部反
応するものと推測される。この反応によって、ポリアミ
ド樹脂と変性ポリエステルエラストマーとの均一相溶分
散が促進されるものと推測される。このようにしてポリ
アミド樹脂の優れた特性を保持したまま、柔軟性や耐衝
撃性等を付加することができる。
またポリアミ共重合体を用いることより、低い温度域
での加工が可能になり、ポリエステルエラストマーの分
解が防止でき成形性、一般機械的特性が保持できる。
(実施例) 本発明を実施例を用いて具体的に説明する。
本実施例ではポリアミド共重合体として、相対粘度2.
12(98%硫酸中;1g/100ml25℃)のメタキシリレンアジ
パミド90wt%とε−カプロラクタム10wt%とを反応させ
て得られた共重合体(以下CoMという)を用い、100℃で
16時間真空乾燥して使用した。
ポリエステルエラストマーとしては ポリテトラメチレングリコールとポリテトラメチレン
テレフタレートとのポリエーテル−ポリエステルエラス
トマー(東洋紡績社製ペルプレンP150B)、及び ポリカプロラクトンとポリテトラメチレンテレフタレ
ートとのポリエステル型ブロック共重合体(東洋紡績社
製ペルプレンS−1000)を用いた。
なお実施例および比較例において引張特性は下記の方
法により測定した。
引張特性 得られたシート成形品を用いてJIS−K6301に記載の3
号ダンベル試験片を調製した。試験片は長さ方向が流動
方向に直角になるように、またピンを設けた試験用シー
トについては溶融接着部が中央になるようにダンベルで
打ちぬいた試験片を作製した。
JIS−K6301の方法により試験片を50mm/minのグロスヘ
ッドスピードで流動方向と直角に伸長し、破断した時の
荷重を測定した。その値を初期断面積(cm2)で割った
値を引張り強度とし初期の試料の長さに対する破断した
ときの試料の伸びを引張り伸度(%)とした。
製造例 無水マレイン酸変性ポリエステルエラストマーそれぞ
れ′及び′とする)を、次のようにして合成した。
前記又はを100重量部、無水マレイン酸0.5重量
部、ジクミールパーオキサイド0.3重量部をミキサーで
均一に混合した。この混合物を30mm二軸押出機に供給
し、シリンダー温度200〜230℃で、無水マレイン酸変性
反応を行った。このようにして得られた反応生成物を、
80℃にて12時間真空乾燥機で乾燥して変性ポリエステル
エラストマー′及び′を得た。
実施例1〜4 上記の共重合ポリアミド樹脂と前記製造例で得られた
変性ポリエステルエラストマー′及び′とを第1表
で示す比率でドライブレンドした後30mmφ二軸押出機を
用いてペレットを製造した。その時のシリンダー温度は
235℃である。得られたペレットは70℃にて16時間、真
空乾燥した。
上記で得られたペレットを用いて30mmφ2軸押出機の
先端にとりつけたシート押出用ダイにより各試験用シー
トを作製した。シート押出用ダイには脱着可能なφ1mm
のピンを設けることにより、樹脂の流動を一度分割し、
樹脂の溶融接着性の試験用のシートの調製ができるよう
にした。
その時のシリンダー温度は235℃であり、引取り装置
を用い、幅12cm厚み0.8mmのシート成形品を得た。
比較例1〜4 ポリアミド樹脂として、相対粘度2.2のポリメタキシ
レンアジパミド(MXD−6)を用い、表1に示した組成
で実施例と同様な方法で試験片を調製した。
比較例5〜6 共重合ポリアミド樹脂は実施例1〜4で用いたものを
用いた。しかしポリエステルエラストマーは、の変
性していないものを用い第1表に示した組成で行った。
以上の結果を第1表に併記する。
(発明の効果) 第1表より明らかなように実施例1〜4の共重合ポリ
アミド樹脂組成物を用いて調製した試験片は、ピンを設
けて溶融接着部をもつ試料の引張特性も、接着部をもた
ない(ピンを用いないで作製したシート)ものの引張特
性もほとんど変りない。しかし比較例1〜4では接着部
をもたないものは実施例1〜4と同等であるが融着接着
部をもつシートの引張特性は強伸度とも大幅に低下して
いるのが判る。
また比較例5、6は共重合ポリアミド樹脂とポリエス
テルエラストマーの相溶性が不足し、ペレットの調製は
できたが、シート成形は流動性が不安定なため調製でき
ず、引張特性の測定も不可能になった。
これらの実施例及び比較例の組成物を用い管状の成形
品を押出してみたところ、上記結果と同様に実施例1〜
4のものは表面光沢に優れ、変色もない美しい管状体が
得られたが比較例1〜4のものについては少し変色がみ
られ、またスパイダー部での割れ、強度低下が発生し
た。
本発明のポリアミド樹脂組成物はこのように機械的特
性、耐油性、耐薬品性、耐ガスバリヤー性は勿論のこ
と、特に引張特性および成形性に優れているのでエンジ
ニアリングプラスチックとして有用であり、その他、繊
維、フィルム、シートにも成形でき、チューブ、ホー
ス、ベルト等の押出成形品から消音ギヤ等の射出成形品
に至るまで広範囲の利用も可能となり、産業界に寄与す
ること大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 - 77/12 C08L 67/00 - 67/08 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)メタキシリレンジアミンを70
    モル%以上含有するジアミン、(b)α,ω−脂肪族ジ
    カルボン酸および(c)前記以外のポリアミド形成性成
    分より得られるポリアミド共重合体、並びに(B)不飽
    和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘導体から選ばれた
    単量体とポリエステルエラストマーとを反応させて得ら
    れる変性ポリエステルエラストマー、を含有するポリア
    ミド樹脂組成物。
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