JP3006904B2 - 1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体 - Google Patents

1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体

Info

Publication number
JP3006904B2
JP3006904B2 JP3090916A JP9091691A JP3006904B2 JP 3006904 B2 JP3006904 B2 JP 3006904B2 JP 3090916 A JP3090916 A JP 3090916A JP 9091691 A JP9091691 A JP 9091691A JP 3006904 B2 JP3006904 B2 JP 3006904B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
dihydropyridine
nitrophenyl
dimethyl
dicarboxylic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3090916A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04321682A (ja
Inventor
剛裕 小笠
雅彦 衣川
義之 山田
健太郎 玉置
Original Assignee
協和醗酵工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 協和醗酵工業株式会社 filed Critical 協和醗酵工業株式会社
Priority to JP3090916A priority Critical patent/JP3006904B2/ja
Publication of JPH04321682A publication Critical patent/JPH04321682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3006904B2 publication Critical patent/JP3006904B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルシウム拮抗剤とし
て有用なジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間
体に関する。
【0002】
【従来の技術】2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェ
ニル)−1,4- ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
ジエステル誘導体はカルシウム拮抗作用を有し、血圧降
下作用、冠血管拡張作用を示すことより降圧剤、抗狭心
症薬として広く利用されている。
【0003】特開昭59-137461 号公報及び特開昭62-174
071 号公報にはエステル側鎖の一方に飽和環状アミン化
合物を導入したジヒドロピリジン誘導体が開示されてい
る。それら化合物は、分子内にジヒドロピリジン環の4
位及びエステル側鎖の飽和環状アミン由来の二つの不斉
炭素原子を持つことから、ジアステレオマーの関係にあ
る二つの異性体が存在する。それらの活性は、その一方
のジアステレオマーがより強い薬理学的活性を示すこと
より、その一方のみが有用である。
【0004】これまで、生成物と量、必然的に副生す
る不要な一方のジアステレオマー異性体を再利用する方
法は知られていず、また、ジアステレオマー異性体の一
方のみを選択的に製造する方法も知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明により、不要な
一方のジアステレオマーから有用化合物への変換方法及
びその有用中間体が提供される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R1 は水素又は低級アルキルを表
わし、R2 は水素、低級アルキル、ビニル、フェニル、
シアノ、トリフルオロメチル又はトリクロロメチルを表
わし、mは0又は1を表わし、nは1〜3の整数を表わ
し、Xはハロゲン、メタンスルホニルオキシ、トリフル
オロメタンスルホニルオキシ又はトルエンスルホニルオ
キシを表わす)で表わされる2,6−ジメチル−4−(3
−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボン酸ジエステル誘導体と一般式(II)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Rは水素、低級アルキル、N−ベ
ンジル−N−メチルアミノエチル、N−ベンジルピペリ
ジル又はN−ベンジルピロリジニルを表わす)で表わさ
れる化合物とを反応させることを特徴とする一般式(II
I)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、Rは前記と同義である)で表わさ
れる1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中
間体である一般式(I)
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R1 、R2 、m、n及びXは前記
と同義である)で表わされる2,6−ジメチル−4−(3
−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボン酸ジエステル誘導体〔以下、化合物(I)と
いう。他の式番号の化合物についても同様である〕に関
する。化合物(I)、(II)及び(III)の各基の定義に
おいて、低級アルキルは直鎖又は分岐状の炭素数1〜4
の、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert- ブチル等が包
含され、ハロゲンは、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意
味する。
【0015】本発明に用いられる化合物(I)は特に限
定されるものではないが、不要な化合物を活用する観点
から、一般式(I)の*を付した炭素の不斉により生じ
るジアステレオマー異性体が好ましい。以下に化合物
(I)の製造法について説明する。 化合物(I)は、一般式(IV)
【0016】
【化9】
【0017】(式中、nは前記と同義である)で示され
るジヒドロピリジン類と一般式(V)
【0018】
【化10】
【0019】(式中、R1 、R2 、X及びmは前記と同
義である)で示される化合物とを反応させることにより
得られる。ここで、原料化合物(IV)は、公知の方法
(特開昭59-137461 号公報 ;特開昭62-174071 号公報)
あるいはこれに準じて製造される。また、化合物(IV)
のジアステレオマー異性体は、上記製造法で得られたも
のを分別再結晶法等により分離することにより得られ
る。通常は、有用な一方のジアステレオマー異性体を分
離した残渣が再利用の面から好適に使用される。
【0020】化合物(V)は、化合物 (IV) に対して0.
5〜20当量、好ましくは0.8〜2.0当量用いられる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばアセトン、メチ
ルエチルケトン、酢酸エチル、エーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、
四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエ
タン、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン
等が挙げられ、単独もしくは混合して用いられる。その
使用量は化合物(IV) に対し重量比で1〜200 倍である
が、好ましくは5〜30倍の間である。
【0021】反応は、−20℃から用いた溶媒の沸点温
度、好ましくは室温から用いた溶媒の沸点温度であり、
10分から1週間程度で終了する。得られた化合物
(I)は、多くの場合反応系から析出するので、濾過も
しくは遠心沈降等で単離することができる。または、反
応液を留去し、残渣を適当な溶媒で洗浄することでも単
離できる。
【0022】次に、化合物(I)を用いた1,4−ジヒド
ロピリジン誘導体(III)の製造法について説明する。化
合物 (III)は、化合物(I)と化合物(II)とを塩基の
存在下に反応させることにより得られる。化合物(II)
は、化合物(I)に対して量から溶媒を兼ねて大過剰
に用いることができるが、好ましくは1〜20当量であ
る。また、化合物(II)としてアルコール類を使用する
場合、水と共存下に行うこともでき、水の使用量は、化
合物(II)の使用量に準じて用いられる。
【0023】用いる塩基としては、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水
素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等
が挙げられるが、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムである。塩基の使用量としては、化合物(I)
に対して1〜20当量であり、好ましくは1〜10当量
である。
【0024】反応溶媒は、前述の化合物(I)の製造に
用いられるものが同様に使用され、反応は、−10℃か
ら用いた溶媒の沸点温度、好ましくは室温から溶媒の沸
点温度であり、10分から2日で終了する。反応後は、
濾過、抽出、洗浄等の通常用いられる単位操作の組合せ
により粗生成物が得られ、結晶化、クロマトグラフィー
等の通常の精製操作により目的物が得られる。
【0025】上記した方法は、出発原料として化合物
(IV) を用い、これを四級アンモニウム塩(I)とした
のち、水あるいは各種アルコール類(II)と加水分解反
応あるいはエステル交換反応に付すことにより、ジヒド
ロピリジン誘導体(III)を得ることができる。ここで、
化合物 (IV)として、ジアステレオマー異性体の一方を
用いた場合、化合物 (III)は、通常、再びラセミ体とし
て得られてくる。特に、不要な一方のジアステレオマー
異性体 (IV) を用い、化合物(II)として環状アミン類
を用いた場合、生成してくる化合物(III)はジアステレ
オマー混合物であり、有用な一方のジアステレオマー異
性体を常法により単離することができる。すなわち、本
発明の方法により不要な化合物 (IV) を出発原料として
再利用することにより、有用な化合物 (III)を得ること
ができる。
【0026】次に、実施例により本発明の態様を具体的
に説明する。
【0027】
【実施例】
【0028】実施例1. (±)−(4R* )−2,6−ジメチル−4−(3−ニト
ロフェニ)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸 (3S* )−3−(1−ベンジル−3−ピペリ
ジル)エステル,5−メチルエステル 5.05g(10.
0mmol) をクロロホルム25mlに溶解し、室温攪拌下
臭化ベンジル2.38ml(20.0mmol) を加え、次いで8
時間攪拌還流した。その後、反応液を室温まで冷却し、
析出した結晶を濾取減圧乾燥し、(3S* )−1,1−ジ
ベンジル−3−〔(4R* )−2,6−ジメチル−4−
(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−5
−メトキシカルボニル−3−カルボニル〕オキシピペリ
ジニウム ブロマイド6.29g(収率93.0%)を黄色
結晶として得た。 IR(KBr, cm-1); 1695, 1530, 1485, 1350, 12101 H-NMR(DMSO-d6 , δ) ; 1.4 〜3.6(8H,m), 2.29(3H,
s), 2.36(3H,s), 2.52(3H,s), 4.52(2H,dd), 4.81(2H,
s), 4.96(1H,s), 5.44(1H,brs), 7.5 〜8.3(14H,m),9.2
4(1H,s) MS(m/z) ; 596(M + -80)
【0029】実施例2. (±)−(4R* )−2,6−ジメチル−4−(3−ニト
ロフェニ)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸 (3S* )−3−(1−ベンジル−3−ピペリ
ジル)エステル,5−メチルエステル 2.52g(5.0
0mmol) をクロロホルム12.5mlに溶解し、室温攪拌下
臭化アリル0.48ml(5.5mmol) を加え、次いで18
時間攪拌還流した。その後、反応液を室温まで冷却し、
析出した結晶を濾取、減圧乾燥し(3S* )−1−アリ
ル−1−ベンジル−3−〔(4R* )−2,6−ジメチル
−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジ
ン−5−メトキシカルボニル−3−カルボニル〕オキシ
ピペリジニウム ブロマイド2.98g(収率95.2%)
を黄色結晶として得た。 IR(KBr, cm-1); 1705, 1530, 1490, 1350, 12101 H-NMR(DMSO-d6 , δ) ; 1.3 〜3.7(8H,m), 2.32(3H,
s), 2.34(3H,s), 2.53(3H,s), 4.05(2H,m), 4.67(2H,
s), 4.95(1H,s), 5.16(1H,brs), 5.6〜5.9(2H,m),6.1
〜6.3(1H,m), 7.1〜8.1(9H,m), 9.31(1H,s) MS(m/z) ; 546(M + -80)
【0030】実施例3. (±)−(4R* )−2,6−ジメチル−4−(3−ニト
ロフェニ)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸 (3S* )−3−(1−ベンジル−3−ピペリ
ジル)エステル,5−メチルエステル 5.05g(10.
0mmol) をクロロホルム25mlに溶解し、室温攪拌下
p−ニトロベンジルブロマイド4.32mg(20.0mmol)
を加え、次いで12時間攪拌還流した。その後、反応液
を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取、減圧乾燥し
(3S* )−1−ベンジル−1−(4−ニトロベンジ
ル)−3−〔(4R* )−2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−5−メト
キシカルボニル−3−カルボニル〕オキシピペリジニウ
ム ブロマイド5.37g(収率74.1%)を黄色結晶と
して得た。 IR(KBr, cm-1); 1700, 1685, 1530, 1490, 1350, 121
01 H-NMR(DMSO-d6 , δ) ; 1.4 〜3.7(8H,m), 2.30(2H,
s), 2.32(1H,s), 2.39(1H,s), 2.40(2H,s), 2.52(1H,
s), 2.53(2H,s), 4.2〜4.7(2H,m), 4.7〜5.0(2H,m),4.9
3(1H,s), 5.50(1H,brs), 7.2 〜8.4(13H,m), 9.30(1H,
s) MS(m/z) ; 641(M + -80)
【0031】実施例4. (±)−(4R* )−2,6−ジメチル−4−(3−ニト
ロフェニ)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸 (3S* )−3−(1−ベンジル−3−ピペリ
ジル)エステル,5−メチルエステル 5.05g(10.
0mmol) をアセトン25mlに溶解し、室温攪拌下 ヨウ
化メチル0.93ml(12mmol) を加え、次いで8時間攪
拌還流した。その後、反応液を室温まで冷却しアセトン
を減圧留去し(3S* )−1−ベンジル−1−メチル−
3−〔(4R* )−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロ
フェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−5−メトキシカ
ルボニル−3−カルボニル〕オキシピペリジニウム ア
イオダイド6.10g(収率94.3%)を黄色粉末として
得た。 IR(KBr, cm-1); 1695, 1530, 1490, 1350, 12151 H-NMR(DMSO-d6 , δ) ; 1.0 〜3.7(8H,m), 2.30(3H,
s), 2.35(3H,s), 2.50(3H,s), 2.98(3H,s), 4.5〜4.8(2
H,m), 4.95(1H,s), 5.16(2/3H,brs), 5.30(1/3H,brs),
7.4〜8.1(9H,m), 9.24(1H,s) MS(m/z) ; 520(M + -127)
【0032】実施例5.(±)−2,6−ジメチル−4−
(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,
5−ジカルボン酸 3−(1−ベンジル−3−ビロリジ
ニル)エステル,5−メチルエステル2.45g(5.00
mmol) をクロロホルム12.5mlに溶解し、室温攪拌下、
臭化ベンジル1.19ml(10.0mmol)を加え、次いで8
時間攪拌還流した。その後、反応液を室温まで冷却し、
溶媒を減圧留去し、残渣にトルエン20mlを加え、トルエ
ン中で粉砕、洗浄し、得られた粉体を濾取、減圧乾燥し
(±)−1,1−ジベンジル−3−〔2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
5−メトキシカルボニル−3−カルボニル〕オキシピロ
リジニウム ブロマイド3.19g(収率96.4%)を褐
色粉末として得た。 IR(KBr, cm-1); 1690, 1530, 1490, 1350, 12101 H-NMR(DMSO-d6 , δ) ; 1.8 〜4.0(6H,m), 2.22(3H,
s), 2.31(3H,s), 2.53(3H,s), 4.5〜4.9(5H,m), 5.12(1
H,brs), 7.2〜8.0(14H,m), 9.22(2/3H,s), 9.28(1/3H,
s) MS(m/z) ; 582(M + -80)
【0033】実施例6. (±)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸 3−
(1−ベンジル−3−ビロリジニル)エステル,5−メ
チルエステル2.45g(5.00mmol) をクロロホルム1
2.5mlに溶解し、室温攪拌下、臭化アリル0.87ml(1
0.0mmol) を加え、次いで6時間攪拌還流した。その
後、反応液を室温まで冷却し、溶媒を減圧留去し、残渣
にトルエン20mlを加え、トルエン中で粉砕、洗浄し、得
られた粉体を濾取、減圧乾燥し(±)−1−アリル−1
−ベンジル−3−〔2,6−ジメチル−4−(3−ニトロ
フェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−5−メトキシカ
ルボニル−3−カルボニル〕オキシピロリジニウムブ
マイド2.80g(収率91.5%)を黄色粉末として得
た。 IR(KBr, cm-1); 1695, 1530, 1490, 1350, 12101 H-NMR(DMSO-d6 , δ) ; 1.9 〜3.8(6H,m), 2.30(3H,
s), 2.32(3H,s), 2.53(3H,s), 3.9〜4.1(2H,m), 4.4〜
4.7(2H,m), 4.95(1H,s), 5.26(1H,brs), 5.5〜5.8(2H,
m), 6.0 〜6.3(1H,m), 7.1〜8.0(9H,m), 9.23(1/3H,s),
9.27(2/3H,s) MS(m/z) ; 532(M + -80)
【0034】実施例7.実施例1で得られる化合物6.7
6g(10.0mmol) をテトラヒドロフラン30mlに懸濁
し、室温攪拌下、1N−水酸化ナトリウム水溶液30ml
(30.0mmol)を滴下し、ついで40℃で5時間攪拌し
た。その後、反応液を減圧濃縮し、ついで酢酸エチル2
0mlを加え分液し、水層を4N−塩酸でpH2.5に調整
した。析出した固体を濾取、減圧乾燥し、(±)−2,6
−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3,5−ジカルボン酸 3−メチルエステ
ル1.69g(収率50.9%)を得た。得られた化合物の
物理化学的定数は公知である化合物〔Chem. Pharm. Bul
l., 28 , 2809(1980) 〕のそれと一致した。
【0035】実施例8.実施例2で得られる化合物を用
い、実施例7と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチ
ル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3,5−ジカルボン酸 3−メチルエステルを収率
69.0%で得た。
【0036】実施例9. エタノール2.0ml(34mmol)に、水酸化カリウム73
mg(1.1mmol)を室温攪拌下加え、30分室温で攪拌し
た。次いで、実施例1で得られる化合物677mg(1.0
0mmol) を加え室温で24時間攪拌した。その後、トル
エンを10ml加え、10mlの水で3回洗浄し、有機層を
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー〔n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1(v/v) 〕で精製
し、(±)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
3−エチルエステル,5−メチルエステル330mg(収
率91.7%)を得た。得られた化合物の物理化学的定数
は公知である化合物(特開昭 63-208573号公報) のそれ
と一致した。
【0037】実施例10.実施例2で得られる化合物を
用い、実施例9と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメ
チル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3,5−ジカルボン酸 3−エチルエステル,5
−メチルエステルを収率85.2%で得た。
【0038】実施例11.実施例4で得られる化合物を
用い、実施例9と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメ
チル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3,5−ジカルボン酸 3−エチルエステル,5
−メチルエステルを収率90.7%で得た。
【0039】実施例12.実施例5で得られる化合物を
用い、実施例9と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメ
チル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3,5−ジカルボン酸 3−エチルエステル,5
−メチルエステルを収率94.3%で得た。
【0040】実施例13.実施例6で得られる化合物を
用い、実施例9と同様の操作を行い、(±)−2,6−ジ
メチル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロ
ピリジン−3,5−ジカルボン酸 3−エチルエステル,
5−メチルエステルを収率91.9%で得た。
【0041】実施例14.2−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノ)エタノール16.5g(100mmol)のテト
ラヒドロフラン20.0ml溶液に、水酸化カリウム1.32
g(20.0mmol)を室温攪拌下加え、さらに30分室温
で攪拌した。次いで、実施例1の化合物3.00g(4.4
3mmol)を加え室温で24時間攪拌した。その後、トル
エン50mlを加え、20mlの水で3回洗浄、有機層を減
圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔クロロホルム/メタノール=20/1(v/v) 〕で精製
し、(±)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)−1,4- ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)エチルエステ
ル,5−メチルエステル1.31g(収率61.7%)を得
た。得られた化合物の物理化学的定数は公知である化合
物〔Chem. Pharm. Bull., 28 , 2809(1980) 〕のそれと
一致した。
【0042】実施例15.実施例2の化合物を用い、実
施例14と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチル−
4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン
−3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N−メチ
ルアミノ)エチルエステル,5−メチルエステルを収率
26.3%で得た。
【0043】実施例16.実施例4の化合物を用い、実
施例14と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチル−
4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン
−3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N−メチ
ルアミノ)エチルエステル,5−メチルエステルを収率
29.4%で得た。
【0044】実施例17.実施例5の化合物を用い実施
例14と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N−メチル
アミノ)エチルエステル,5−メチルエステルを収率4
7.6%で得た。
【0045】実施例18.実施例6の化合物を用い実施
例14と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N−メチル
アミノ)エチルエステル,5−メチルエステルを収率4
1.3%で得た。
【0046】実施例19.2−(N−ベンジル−N−メ
チルアミノ)エタノール16.5g(100mmol)のテト
ラヒドロフラン20.0ml溶液に、60%水素化ナトリウ
ム0.80g(20.0mmol) を室温攪拌下加え、30分室
温攪拌した。次いで、実施例1の化合物3.00g(4.4
3mmol)を加え室温で24時間攪拌した。その後、トル
エン50mlを加え、20mlの水で3回洗浄、有機層を減
圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔クロロホルム/メタノール=20/1(v/v) 〕で精製
し、(±)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)エチルエステ
ル,5−メチルエステル1.12g(収率52.8%)を得
た。
【0047】実施例20.実施例2の化合物を用い、実
施例19と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチル−
4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン
−3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N−メチ
ルアミノ)エチルエステル,5−メチルエステルを収率
17.9%で得た。
【0048】実施例21. 2−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)エタノール1
6.5g(100mmol)のテトラヒドロフラン20.0ml溶
液に、水酸化ナトリウム0.82g(20.0mmol) を室温
攪拌下加え、さらに30分室温で攪拌した。次いで、実
施例1の化合物3.00g(4.43mmol) を加え室温で2
4時間攪拌した。その後、トルエン50mlを加え、20
mlの水で3回洗浄、有機層を減圧濃縮し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー〔クロロホルム/メタノ
ール=20/1(v/v) 〕で精製し、(±)−2,6−ジ
ル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N
−メチルアミノ)エチルエステル,5−メチルエステル
1.31g(収率61.7%)を得た。
【0049】実施例22.実施例2の化合物を用い実施
例21と同様の操作を行い(±)−2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3,5−ジカルボン酸 3−(N−ベンジル−N−メチル
アミノ)エチルエステル,5−メチルエステルを収率1
6.1%で得た。
【0050】
【発明の効果】本発明により、不要な一方のジアステレ
オマー異性体を再利用することによる有用なジヒドロピ
リジン誘導体の製造法及びその中間体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 401/12 C07D 211/90 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素又は低級アルキルを表わし、R2
    水素、低級アルキル、ビニル、フェニル、シアノ、トリ
    フルオロメチル又はトリクロロメチルを表わし、mは0
    又は1を表わし、nは1〜3の整数を表わし、Xはハロ
    ゲン、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンス
    ルホニルオキシ又はトルエンスルホニルオキシを表わ
    す)で表わされる2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
    ェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン
    酸ジエステル誘導体と一般式(II) 【化2】 (式中、Rは水素、低級アルキル、N−ベンジル−N−
    メチルアミノエチル、N−ベンジルピペリジル又はN−
    ベンジルピロリジニルを表わす)で表わされる化合物と
    を反応させることを特徴とする一般式(III) 【化3】 (式中、Rは前記と同義である)で表わされる1,4−ジ
    ヒドロピリジン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表わされる化合物が、一
    般式(I)の*を付した炭素の不斉により生じるジアス
    テレオマー異性体である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(I) 【化4】 (式中、R1 、R2 、m、n及びXは前記と同義であ
    る)で表わされる2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
    ェニル)−1,4- ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン
    酸ジエステル誘導体。
JP3090916A 1991-04-23 1991-04-23 1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体 Expired - Fee Related JP3006904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3090916A JP3006904B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3090916A JP3006904B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04321682A JPH04321682A (ja) 1992-11-11
JP3006904B2 true JP3006904B2 (ja) 2000-02-07

Family

ID=14011749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3090916A Expired - Fee Related JP3006904B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3006904B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0916667A4 (en) * 1996-02-23 2000-03-15 Mercian Corp OPTICAL ACTIVE 1,4-DIHYDROPYRIDINE DERIVATIVES AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04321682A (ja) 1992-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20080020613A (ko) (치환된) (r)- 또는 (s)-만델산의 동적 분할 방법
JPH0867670A (ja) 置換4−フエニル−6−アミノ−ニコチン酸誘導体の薬剤としての利用
US4435322A (en) Heterocyclic compounds containing an alkoxycarbonyl and a substituted methyl group
US6388091B1 (en) Process for the preparation of 1,2,3,9-tetrahydro-9-methyl-3-{(2-methyl-1H-imidazol-1-yl)methyl}-4H-carbazol-4-one
JP3356286B2 (ja) 2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法
JP3006904B2 (ja) 1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法及びその中間体
JPH0791266B2 (ja) ピロリドン誘導体の製造方法
US7687653B2 (en) Process for the preparation of lercanidipine
KR900005956B1 (ko) 1,4-디하이드로피리딘-3,5-디카르복실산의 비대칭 에스테르 유도체의 제조방법
US4839348A (en) 1,4-dihydropyridines
JP5635905B2 (ja) ミルタザピンの調製方法
JP3100444B2 (ja) 1,4−ジヒドロピリジン誘導体及びその製造方法
KR900002342B1 (ko) Ym-09730 부분 입체 이성질체 a의 우선성 광학 이성질체의 신규 제조 방법
JPH036140B2 (ja)
JP2787973B2 (ja) ピペリジン中間体の精製法
JP2952015B2 (ja) ペニシリン類のエステル化方法
JPS6112663A (ja) 光学的に活性な1,4‐ジヒドロピリジン類の製造方法
JP3748933B2 (ja) 1−置換アゼチジノン誘導体の製造法
JP2718105B2 (ja) (+)−2−シアノ−6−メチル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸5−イソプロピル3−メチルの光安定性結晶
JP2000095780A (ja) カーバメート体類結晶の製造方法
JP2001131148A (ja) ジアステレオマ−結晶の析出方法
JP4260911B2 (ja) ピロリジノン誘導体のラセミ化方法
JP3891500B2 (ja) 鏡像異性体的に純粋なフエニル−置換された1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸誘導体の新規な高度に選択的な製造方法
US4434099A (en) Beta-lactam compounds containing a protected C-acetyl group, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
JP3202120B2 (ja) 1,4−ジヒドロピリジン誘導体及びそれを用いる1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸誘導体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19991027

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees