JP3003030U

JP3003030U - 転写テ−プ操作具

Info

Publication number: JP3003030U
Application number: JP1994004975U
Authority: JP
Inventors: 涼治松丸
Original assignee: Tombow Pencil Co Ltd
Current assignee: Tombow Pencil Co Ltd
Priority date: 1994-04-12
Filing date: 1994-04-12
Publication date: 1994-10-11
Anticipated expiration: 2000-04-12

Abstract

(57)【要約】【目的】容器内に連続する転写テープを介して一体に
回転自在に保持される供給リールと巻取りリールを有す
る転写テープ操作具において、転写テープの交換を容易
にし、又、容器外における転写テープ表面の塗布体の他
物への付着を防止する。【構成】容器を構成する一方部材において、それぞれ
内歯を有する供給リールと巻取りリールをその内壁に併
設するとともに、先端部に転写ヘッドを配設し、他方部
材においては、各リールの内歯にそれぞれ噛合するリー
ルギアを設けるとともに、各リールギアの同軸上にそれ
ぞれ互に噛合する回転ギアを設け、更に、前記二部材そ
れぞれの外側に、前後方向に摺動自在として転写ヘッド
を隠蔽しうる保護枠を設けてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、修正塗料や接着剤の塗布された転写テープを、修正塗料等を転写する対象物に対して押圧して、転写テープに塗布された修正塗料等を上記対象物に転写することにより、字消し具や接着剤塗布具として使用される転写テープ操作具の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば修正塗料転写テープを使用する字消し具においては、マガジン内に修正塗料転写テープを巻装した供給リールと、修正塗料転写テープを巻き取り、上記供給リールと共に修正塗料転写テープを介して一体とされる巻取りリールが回転自在に保持され、この供給リールと巻取りリール間に渡される修正塗料転写テープを、マガジン内後背より外部に突出する転写ヘッドにより外部に露出させ、この外部に露出させた修正塗料転写テープを転写ヘッドと共に、字消し作業該当箇所に当接、押圧しつつ一定方向に移動させることで、字消し作業を行うと共に使用後の修正塗料転写テープをマガジン内に回転自在に保持される巻取りリールに巻き取ってなるもの（特公平３−１１６３９号）等が提案されているが、連続して複数の文字等の字消し作業を行う場合には、字消し作業に供される修正塗料転写テープが供給リールより繰り出されるに応じて、使用後の修正塗料転写テープが巻取りリールに巻き取られるので、字消し作業を効率よく行えるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものは。字消し作業後新しいテープを補充するに当り、リール上に巻装するには煩雑な作業を要するという欠点があった。

【０００４】すなわち、上記従来のものにおいては、供給リールに巻装された修正塗料転写テープの残量が零あるいは僅少となり、修正塗料転写テープの補充の必要が生じた場合、マガジンを構成する容器の係合を開放して容器を軸方向に二分割してリール部分を露出させた上、巻取りリールに巻き取られた使用済みの修正塗料転写テープを廃棄し、新たに供給リールに修正塗料転写テープを巻装して、該テープの先端を転写ヘッドを介して巻取りリールに差し渡さねばならないが、容器が分割されることにより各リールが露出しているとはいえ、作業者に細かい手作業が要求されることから、字消し具の一般消費者自らが行うには困難性を伴い、結果的に容器を含む字消し具全体が使い捨て形式とならざるをえないこととなるものである。

【０００５】また、修正塗料転写テープが転写ヘッドの先端に常に露出していることから、不必要にその先端のテープ露出部分が対象物以外に転写されてその部位を汚損するとともに、修正塗料転写テープ自体の効力をも喪失させるという欠点があった。

【０００６】そこで、この考案は上記従来のものの有する欠点を改善するものであり、修正塗料転写テープに限らず転写テープの交換を容易かつ短時間で可能として、転写テープ操作具のリサイクルを可能とししかも、分割部材を結合させながら、非使用時において転写テープを露出する転写ヘッド先端を被覆することにより、転写ヘッドにおいて露出する転写テープの塗布体の他物への付着を防止するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

転写テープの交換を容易且つ短時間で可能とするために、容器本体をその軸方向に沿って左右に分割可能とする二部材より構成し、そのいずれか一方の部材の内側に供給リールと巻取りリール並びに転写ヘッドを配設してなるものであり、特に、容器を構成する一方部材において、先端部に転写ヘッドを配設し、他方部材においては、各リールの内歯にそれぞれ噛合するリールギアを設けるとともに、各リールギアの同軸上にそれぞれ互に噛合する回転ギアを設けてなるものである。又、非使用時において転写ヘッドにおいて露出する転写テープの塗布体の他物への付着を防止するために、容器先端において、筒体を構成する二部材それぞれの外側に、前後方向に摺動自在として転写ヘッドを隠蔽しうる保護枠を設け、更には上記二部材の対向する当接縁に固定部と係合部を設けてなるものである。

【０００８】

【作用】

上記構成を具えるので、容器の一方部材に供給リール及び巻取りリール並びに転写ヘッドが配設されるので、この操作具の製作側において供給リールに転写テープを巻装し、このテープ先端を転写ヘッドを介して巻取りリールに差し渡した状態として、事前に上記一方部材のみをカ−トリッジ化することができ、一般消費者は、このカ−トリッジ化された容器の一方部材のみを交換することにより、容易且つ短時間に転写テープの更新を行うことができる。そして更に、カ−トリッジ化されていない他方部材は複数回の使用が可能となり、一般消費者にとって、また、社会的にもコストを低減させることができる。また、前後方向に摺動自在の保護枠を容器先端に設けることにより、二部材よりなる容器の結合を確実にするだけでなく、非使用時において、転写ヘッド先端を前進されたその保護枠内に収納することにより被覆隠蔽することができ、転写ヘッド先端に位置する転写テープを保護することができる。

【０００９】

【実施例】

この考案を図に示す実施例により更に説明する。（１）はこの考案にかかる転写テープ操作具であり、この転写テープ操作具（１）は、未使用の転写テープ（３）を巻装する供給リール（４）と、この転写テープ（３）を介して一体に連続し、使用後の転写テープ（３）を巻き取る巻取りリール（５）を回転自在に内部に保持する容器（２）及び、容器（２）内から引き出される転写テープ（３）を、容器（２）先端の開口（６）から突出させてなる転写ヘッド（７）からなる。そして、容器（２）はその転写テープ（３）の進行方向に左右に二分割された各部材すなわちリール保持部材（８）とギア保持部材（９）より構成されており、一方のリール保持部材（８）の内壁面には、供給リール（４）と巻取りリール（５）が、供給リール（４）を後端側にして併設され、更にその先端部には転写ヘッド（７）が設けられ、供給リール（４）はその中央部に供給リール内歯（１０）を有する供給リール受け孔（１１）を有し、また、巻取りリール（５）も同様にその中央部に巻取りリール内歯（１２）を有する巻取りリール受け孔（１３）を有し、他方のギア保持部材（９）の内壁面には、供給リールギア軸（１４）と巻取りリールギア軸（１５）とが、供給リールギア軸（１４）を後端側にして併設されるとともに、供給リールギア軸（１４）を軸として、その基底部に供給リール回転ギア（１６）が設けられ、更に、スプリング（１７）を介してこの軸（１４）先端に供給リールギア（１８）が配設され、また、巻取りリールギア軸（１５）には、同様に軸（１５）を軸として、その基底部に巻取りリール回転ギア（１９）が設けられ、その余の部分に巻取りリールギア（２０）が配設される。

【００１０】そして、供給リール回転ギア（１６）と巻取りリール回転ギア（１９）とは互に噛合し、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との互に対応する部分を接合して容器（２）を構成した際、ギア保持部材（９）に設けられた供給リールギア軸（１４）と巻取りリールギア軸（１５）は、リール保持部材（８）に設けられた供給リール受け孔（１１）と巻取りリール受け孔（１３）にそれぞれ嵌合し、供給リールギア（１８）が供給リール内歯（１０）と、また、巻取りリールギア（２０）が巻取りリール内歯（１２）とそれぞれ噛合するよう位置設定されている。（２１）は固定部の一方を形成する固定用爪部であって、ギア保持部材（９）の下部側壁面に縦横の溝部（２２）と突出爪（２３）とからなり、（２４）は同じく固定部の他方を形成する固定用爪受部であって、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との互に対応する部分を接合して容器（２）を構成した際、固定用爪部（２１）と係合するようリール保持部材（８）の下部側壁面を切欠くとともに該切欠部の基底部に爪受け溝（２５）を設けることにより構成され、（２６）は係合部の一方を構成する係合突起であって、リール保持部材（８）の上部側壁面内側に設けられ、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との互に対応する部分を接合して容器（２）を構成した際、ギア保持部材（９）の上部側壁面内側に設けられる係合部の他方を構成する係合溝（２７）と係合する。（２８）は戻り止めガイドであって、供給リール回転ギア（１６）内側のギア保持部材（９）の内壁面において、供給ギア軸（１４）の位置を中心としてこの中心よりそれぞれ左方向に連続して突出するガイド歯（２９）を円形に配して構成され、（３０）は戻り止め部材であって、供給リール回転ギア（１６）の内側に設けられ、先端に有する戻り止め突起（３１）が戻り止めガイド（２８）のガイド歯（２９）と係合する。

【００１１】（３２）は保護枠であって、縦方向に長尺且つＵ字形の断面形状を有し、その先端には前記Ｕ字形断面に対して保護枠止め（３３）が差し渡され、又、相対する壁面の内側基底部に長尺方向にそれぞれ摺動溝（３４）が設けられ、更に、外壁面の短尺方向に滑り止め溝（３５）が設けられる。この保護枠（３２）は、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との互に対応する部分を接合して容器（２）を構成した際、開口（６）より各部材（８）（９）の外側に設けられた摺動ガイド溝（３６）に係合し、かつ、この摺動ガイド溝（３６）内において前後方向に設けられた摺動ガイド突起（３７）が前記摺動溝（３４）と係合する一方、保護枠止め（３３）が各部材（８）（９）の開口部（６）下側に設けられた保護枠受け段差部（３８）に係合することにより、容器（２）に対して前後方向に摺動自在に固定される。（３９）は点検孔であり、（４０）は供給リール回転摘みであって、リール保持部材（８）の外側にあって、供給リール（４）を手動により回転可能とする。

【００１２】この考案は以上の構成を具えるので、リール保持部材（８）の内側に設けられる供給リール（４）に転写テープ（３）を巻装して、その先端を転写ヘッド（７）を介して巻取りリール（５）に固定する。これはカ−トリッジ体としてあらかじめ組み込まれたものであってもよい。そして、ギア保持部材（９）の内側に設けられた供給リールギア（１８）と巻取りリールギア（２０）とが、それぞれ供給リール受け孔（１１）と巻取りリール受け孔（１３）とに対応するよう構成されているので、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との互に対応する部分を接合して容器（２）を構成した際、供給リールギア（１８）は供給リール受け孔（１１）に、また、巻取りリールギア（２０）は巻取りリール受け孔（１３）に嵌入され、各ギア（１８）（２０）は各孔（１１）（１３）に設けられた供給リール内歯（１０）と巻取りリール内歯（１２）とにそれぞれ噛合する。そして、更に保護枠（３２）をその容器（２）の開口部（６）側から摺動ガイド溝（３６）に沿って、保護枠止め（３３）が開口部（６）下部の保護枠受け段差部（３８）に係合するまで挿入する。この時、保護枠（３２）の最先部は転写ヘッド（７）の最先部よりも後方に位置するため、転写ヘッド（７）及びそれによって突出させられている転写テープ（３）は外部に露出しており、この転写ヘッド（７）の突出部分を使用対象部分に押圧しながらスライドさせることにより、転写テープ（３）に塗布された修正塗料等が使用対象部分に転写され、又、同時に転写テープ（３）が供給リール（４）から巻取りリール（５）に順次移行するので、連続しての使用が可能となる。

【００１３】一方、この転写テープ操作具（１）を使用しない時は、保護枠（３２）を摺動ガイド溝（３６）に沿って前方へ移動させることにより、保護枠（３２）の最先部は転写ヘッド（７）の最先部よりも前方に突出しているため、転写ヘッド（７）により突出されている転写テープ（３）は保護枠（３２）によって被覆されることになる。そのため、転写テープ（３）が不必要に転写対象物以外の物に接触して、その物を汚損するとともに、転写テープ（３）自体の効力を低減させることを防止することができる。

【００１４】また、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との互に対応する部分を接合して容器（２）を構成する際、ギア保持部材（９）側に設けられた固定用爪部（２１）とリール保持部材（８）側に設けられた固定用爪受部（２４）とを係合させるとともに、リール保持部材（８）側に設けられた係合突起（２６）とギア保持部材（９）側に設けられた係合溝（２７）とをそれぞれ係合させて容器（２）として固定するだけでなく、断面がＵ字形状の保護枠（３２）を容器（２）の外側から挿入することにより、リール保持部材（８）とギア保持部材（９）との結合をより確実にすることができる。

【００１５】その上、供給リール内歯（１０）と噛合する供給リールギア（１８）がスプリング（１７）によって供給リール回転ギア（１６）をギア保持部材（９）内壁面側へ摺動自在に押圧していることから、供給リール回転ギア（１６）に設けられた戻り止め部材（３０）の戻り止め突起（３１）が戻り止めガイド（２８）のガイド歯（２９）と係合し、しかもガイド歯（２９）が戻り止めガイド（２８）の中心から左方向に連続して突出しているため、供給リールギア（１８）が左回転する際には同ギア（１８）と共に供給リール回転ギア（１６）も同方向に回転するものの、供給リールギア（１８）が右回転する際には、戻り止めガイド（２８）と戻り止め部材（３０）との係合により、供給リール回転ギア（１６）は回転せず、巻取りリール（５）に巻き取られた使用済みの転写テープ（３）が、供給リール（４）側に逆送されることを防止することができる。

【００１６】更には、容器（２）内において転写テープ（３）に弛みが生じた場合には、供給リール回転摘み（４０）を回転させて調整することにより、適宜該弛みを除去することができる。又、供給リール（４）に巻装された転写テープ（３）の残量は、容器（２）を分解するまでもなく、点検孔（３９）より外側から確認が可能である。

【００１７】ところで、供給リール（４）に巻装された転写テープ（３）の残量が零もしくは僅少となり、転写テープ（３）の更新を要する事態が生じた場合、リール保持部材（８）には供給リール（４）と巻取りリール（５）並びに転写ヘッド（７）が配設されているため、予め、該操作具（１）の製造者において、供給リール（４）に転写テープ（３）を巻装した上、その転写テープ（３）の先端を転写ヘッド（７）を介して巻取りリール（５）に巻装させた状態の部材ユニットを構成し、このユニットを交換部品として使用者に交付することにより、使用者は該ユニットとなったリール保持部材（８）のみを交換することにより、容易に転写テープ（３）を更新することができる。

【００１８】

【考案の効果】以上の通りであるから、一般使用者においても容易且つ短時間にに転写テープを更新することができ、しかも、その転写テープの更新にあたっては、カ−トリッジ化されたリール保持部材のみを交換すれば足りることから、その他のギア保持部材や保護枠は多数回の使用が可能となって、操作具全体の使い捨てを防止して、一般使用者にとってコストを低減化させることができるという優れた効果を有する。また、保護枠を容器に対して摺動自在に設けることにより、分割される容器自体を確実に一体化、固定するとともに、非使用時における、転写ヘッド先端に位置する転写テープを保護することができるという優れた効果も併せて有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる転写テープ操作具の各部材の
分解図である。

【図２】同じく転写テープ操作具の使用時における側面
図である。

【図３】同じく転写テープ操作具の非使用時における側
面図である。

【符号の説明】

１転写テープ操作具２容器３転写テープ４供給リール５巻取りリール６開口７転写ヘッド８リール保持部材９ギア保持部材１０供給リール内歯１１供給リール受け孔１２巻取りリール内歯１３巻取りリール受け孔１４供給リールギア軸１５巻取りリールギア軸１６供給リール回転ギア１７スプリング１８供給リールギア１９巻取りリール回転ギア２０巻取りリールギア２１固定用爪部２２溝部２３突出爪２４固定用爪受部２５爪受け溝２６係合突起２７係合溝２８戻り止めガイド２９ガイド歯３０戻り止め部材３１戻り止め突起３２保護枠３３保護枠止め３４摺動溝３５滑り止め溝３６摺動ガイド溝３７摺動ガイド突起３８保護枠受け段差部３９点検孔４０供給リール回転摘み

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】容器内に、連続する転写テープを介して
一体に回転自在に保持される供給リールと巻取りリール
を収容し、かつ、先端部に転写テープを露出する開口を
具えるとともに、容器本体を転写テープの進行方向に沿
って左右に分割可能とする二部材より構成し、そのいず
れか一方の部材の内側に供給リールと巻取りリール並び
に転写ヘッドを配設してなり、他方の部材には上記各リ
ールにそれぞれ噛合するリールギアを設け、上記開口部
に、容器を構成する二部材それぞれの外側に、摺動自在
として転写ヘッドを隠蔽する保護枠を係合してなる転写
テープ操作具。
【請求項２】容器内に、連続する転写テープを介して
一体に回転自在に保持される供給リールと巻取りリール
を収容し、かつ、先端部に転写テープを露出する開口を
具えるとともに、容器本体を転写テープの進行方向に沿
って左右に分割可能とする二部材より構成し、そのいず
れか一方の部材の内側に起用級リールと巻取りリール並
びに転写ヘッドを配設してなり、他方の部材には、上記
各リールにそれぞれ噛合するリールギアを設け、各リー
ルギアの同軸上それぞれ互いに噛合する回転ギアを設
け、上記開口に、容器を構成する二部材それぞれの外側
に前後方向に摺動自在として転写ヘッドを隠蔽する保護
防を係合し、更に、上記二部材の対向する当接縁に固定
部と係合部とをそれぞれ設けてなる転写テープ操作具。