JP3002373B2 - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JP3002373B2
JP3002373B2 JP5326709A JP32670993A JP3002373B2 JP 3002373 B2 JP3002373 B2 JP 3002373B2 JP 5326709 A JP5326709 A JP 5326709A JP 32670993 A JP32670993 A JP 32670993A JP 3002373 B2 JP3002373 B2 JP 3002373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板や金属加
工部品などの被洗浄物から汚れをほぼ完全に除去しきわ
めて清浄な状態にする洗浄装置、より詳しくは脱フロン
脱エタンの洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている洗浄液であるC
FC−113や1−1−1トリクロロエタンには、化
学的および熱的安定性が高い、適当な溶解性がある、
不燃性で火災の危険性がない、適当な沸点を有し蒸
発熱が小さく蒸気洗浄に敵している、表面張力,粘度
が小さく狭い隙間にも入りやすいという高浸透力をも
つ、毒性が低く作業環境への配慮が容易である、揮
発性が高く乾燥が容易である、水の溶解性が小さく液
管理が容易である、洗浄液の汚染洗浄剤は蒸留により
再利用が容易である…などの特長があり、これらの洗浄
液の洗浄度は洗浄液そのものの洗浄性によるところが大
きく、洗浄装置の洗浄機能によるところは少なかった。
【0003】地球環境保護の目的でCFC−113や1
−1−1トリクロロエタンなどの特定フロンの全廃(9
5年末)が決定され、脱フロン脱エタン洗浄について高
性能な代替洗浄装置の必要性が高まってきた。上記の状
況下にあって代替洗浄剤も各種のものが市販されるよう
になってきているが、前記〜の特長をすべて有する
ものは出現しておらず、今後も期待できないといわれて
いる。一方、技術の高度化は年々着実に進み、その背景
にはCFC−113や1−1−1トリクロロエタンによ
る高洗浄度の洗浄性があるといっても過言ではない。脱
フロン脱エタン時代の新洗浄剤で従来の高洗浄度を確保
するためには、脱フロン脱エタン洗浄装置の洗浄機能の
改善に頼らざるを得ない現状にある。
【0004】従来の洗浄装置においては、洗浄液(CF
C−113や1−1−1トリクロロエタン)を収容する
洗浄槽の壁面に超音波振動子を装着するか、槽内に超音
波振動子ユニット(投げ込み型)を装備し、被洗浄物を
静かに(被洗浄物の揺動による液流を少なくして超音波
作用を低下させない程度に)揺動させ、超音波の照射効
果を被洗浄物に一様に与え、洗浄液の洗浄性とともに超
音波による洗浄性によって洗浄工程を進行させていた。
【0005】従来の超音波洗浄においては、超音波照射
時に液流がない方が洗浄性が良いとされ、被洗浄物の揺
動は静かに行うのが原則とされており、各種の洗浄装置
においてこの原則が忠実に守られてきた。
【0006】洗浄後の被洗浄物は、洗浄液が空中に飛散
するのを防止するために静かに引き上げられ、洗浄液の
比熱が低く蒸発しやすいため引き上げ途中で乾燥し、蒸
気は冷却器により槽内に回収される。この場合、洗浄液
の付着皮膜中に含有された汚れが洗浄液の蒸発によって
洗浄後に被洗浄物の表面に残留することになる。このよ
うにして第1槽目で洗浄された被洗浄物は第2槽目(洗
浄槽またはすすぎ槽)に移されることになるが、第2槽
目に持ち込まれる汚れ量はきわめて少ない。汚れた洗浄
液がそのまま第2槽目に汚れと一緒に持ち込まれること
がなく、洗浄槽から引き上げられるときに被洗浄物が濡
れていた洗浄液の皮膜中に含まれた汚れだけが移動する
のみである。このため、第2槽目の洗浄液の汚れの進行
は充分に遅く、第2槽目の洗浄(またはすすぎ)が汚れ
の少ない液によってきわめて効果的に行われる。第3槽
目以降においてはさらに汚れの少ない液中ですすぎ(ま
たは洗浄)が行われることになる。洗浄槽中で被洗浄物
から汚れを落とし、第2槽目へ移動する汚れの量を最小
限に抑えるのが第2槽目以降の洗浄度を高くするポイン
トであり、CFC−113や1−1−1トリクロロエタ
ンであればこそ可能であった。
【0007】脱フロン脱エタン洗浄液、例えば炭化水素
系洗浄剤(第4類第3種石油類)や水系洗浄剤において
は、沸点が高く蒸発熱も大きいため揮発性が低い。した
がって、汚れた洗浄液を確実に液切りして第2槽目へ被
洗浄物を移さないと、第2槽目の液は持ち込まれた汚れ
によって洗浄度が容易に低下してしまうことになり、第
3槽目以降の汚れも順次急速に進行する。洗浄後の乾燥
槽へも多くの液滴が持ち込まれる結果、乾燥後の高洗浄
度が得られにくい。
【0008】CFC−113や1−1−1トリクロロエ
タンは溶解性および浸透力が高いために被洗浄物の汚れ
を容易に液中へ溶解し、そして液中への分散化を図る性
質を有するので被洗浄物から離脱した汚れは液中に容易
に分散し、次から次へと被洗浄物より汚れを離脱させ液
中分散を図るから、洗浄が効果的に進行する。すなわ
ち、洗浄理論の原則である、被洗浄物から汚れを離脱
させる、離脱した汚れを分散させる、汚れの分散に
よって被洗浄物周辺に汚れ度の高い液層を作らず、被洗
浄物が液中汚れにより再汚染されることなく洗浄度を低
下させない…等がきわめて有利に作用するために、物理
的な洗浄機能としては静止液中で超音波を照射すること
で充分であった。
【0009】脱フロン脱エタン洗浄剤では溶解性,分散
性を同時に備えたものがなく、特に多量に付着した汚れ
に対しては被洗浄物の皮相汚れが露出され、超音波洗浄
効果が現れるまでに長い時間を要する。すなわち、被洗
浄物からの汚れの離脱が遅い。離脱した汚れは汚れ濃度
の高い液層を被洗浄物周辺に形成し汚れが分散しないま
ま存在するために被洗浄物の表面洗浄の進行がゆるやか
になる。脱フロン脱エタン洗浄剤は前述した特長をすべ
て備えたものはなく、洗浄性はCFC−113や1−1
−1トリクロロエタンに比べてはるかに劣るものであ
る。液の性状も異なるために従来の洗浄装置で洗浄を行
うことは不可能である。従来レベルの洗浄度を確保する
ためには、洗浄装置の洗浄機能の改善によって洗浄度を
補う必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来、万能洗浄剤とい
われたCFC−113や1−1−1トリクロロエタンは
地球環境保護の立場から全廃が決定されることになった
のは当然の成り行きとして受け止められている。脱フロ
ン脱エタン洗浄剤の低洗浄性を洗浄装置の洗浄機能の改
善で補って従前の洗浄度を維持し、かつ、洗浄のイニシ
ャルコストおよびランニングコストの高騰を防ぐ新たな
洗浄装置の開発が強く望まれている。その開発に当たっ
ての課題として、従来の洗浄剤(CFC−113や1
−1−1トリクロロエタン)プラス超音波洗浄に相当す
る洗浄性が確保できる新洗浄方式の開発、洗浄槽から
次槽(洗浄またはすすぎ)への汚れ持ち込み量を従来洗
浄剤と同程度にすること、超音波の照射効果を被洗浄
物に一様に与えて超音波洗浄効果を確保すること…等が
ある。このように洗浄機能の改善によって代替洗浄液そ
のものがもつ洗浄性の低さを補う必要がある。
【0011】さらに、従来の超音波洗浄においては超音
波洗浄効果を高めるために、被洗浄物を例えば上下に揺
動させてキャビテーション効果が一様になるように工夫
したものもあったが、積極的に被洗浄物を回転させて被
洗浄物の裏面,側面に対してまで超音波を均一に照射す
るようにしたものはなく、被洗浄物の陰になる部分(複
数個の被洗浄物が洗浄される場合など)は洗浄度が目標
レベルに到達せず、洗浄ムラを生じることもあった。特
に液流のない環境での洗浄では、離脱した汚れの分散が
図られないために、汚れが部品間などに滞留し再汚染現
象により高洗浄度が得られない場合もあり、分散性の悪
い脱フロン脱エタン洗浄剤の洗浄性アップが課題となっ
ている。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、高洗浄度および均一洗浄性を確保す
ることができる洗浄装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】〔1〕 本発明に係る第
1の洗浄装置は、洗浄槽と、この洗浄槽の側壁外面に取
り付けられた超音波振動子と、前記洗浄槽の内部で前記
超音波振動子の横側方位置において被洗浄物を収納する
バスケットを載置可能な状態で回転自在に装着されたタ
ーンテーブルと、このターンテーブルに回転駆動力を与
えるモーターと、前記洗浄槽に貯まった汚れを排出する
排出手段とを備え、洗浄液中において被洗浄物を回転さ
せて液流を発生させながら超音波洗浄を行う複合洗浄方
において、前記ターンテーブルを回転駆動させるモー
ターは、変速式であり、前記洗浄槽に洗浄液を給液し、
その洗浄液中での複合洗浄を行い、洗浄後、その洗浄液
を前記排出手段によって洗浄槽外に排出し、最後に、所
定時間高速でターンテーブルを回転させて被洗浄物を高
速スピン液切りするように構成した洗浄装置であって、
さらに、洗浄用の洗浄液を貯える洗浄用液貯液タンクを
設け、前記洗浄槽に対して洗浄用液貯液タンクは、配管
接続されており、その配管の途中に正逆転切り換え式の
ポンプを介装し、このポンプと前記洗浄槽との間の配管
は給液側と回収側とに分割し、給液側配管に給液系フィ
ルターを介装するとともに回収側配管に回収系フィルタ
ーを介装してあることを特徴とするものである。
【0014】〔2〕 本発明に係る第2の洗浄装置は、
上記した第1の洗浄装置において、洗浄終了後、前記洗
浄槽と洗浄用液貯液タンクとの配管の途中に配設された
前記ポンプによって前記洗浄槽内の洗浄液を前記回収系
フィルターで濾過しながら前記貯液タンクに回収し、洗
浄槽内の底部に少量の洗浄液が残る段階で回収を一時中
断し、洗浄液を残した状態で被洗浄物を高速回転させて
高速スピン液切りした後、回収を再開することを特徴と
するものである。
【0015】〔3〕 本発明に係る第3の洗浄装置は、
洗浄槽と、この洗浄槽の側壁外面に取り付けられた超音
波振動子と、前記洗浄槽の内部で前記超音波振動子の横
側方位置において被洗浄物を収納するバスケットを載置
可能な状態で回転自在に装着されたターンテーブルと、
このターンテーブルに回転駆動力を与えるモーターと、
前記洗浄槽に貯まった汚れを排出する排出手段とを備
え、洗浄液中において被洗浄物を回転させて液流を発生
させながら超音波洗浄を行う複合洗浄方式において、前
記ターンテーブルを回転駆動させるモーターは、変速式
であり、前記洗浄槽に第1の洗浄用液を給液し、前記洗
浄槽の洗浄液中を低速で回転させて複合洗浄を行い、洗
浄後、その洗浄液を前記排出手段によって洗浄槽外に排
出し、その後、所定時間高速でターンテーブルを回転し
て被洗浄物を高速スピン液切りし、次に、前記洗浄槽に
第2の洗浄用液を給液し、前記洗浄槽の洗浄液中を低速
で回転させて複合洗浄を行い、洗浄後、その洗浄液を前
記排出手段によって洗浄槽外に排出し、その後、所定時
間高速でターンテーブルを回転して被洗浄物を高速スピ
ン液切りする複数の洗浄工程を有するように構成したこ
と洗浄装置であって、さらに、第1の洗浄用液を貯える
第1の洗浄用液貯液タンクと第2の洗浄用液を貯える第
2の洗浄用液貯液タンクとを設け、前記洗浄槽に対して
第1の洗浄用液貯液タンクと第2の洗浄用液貯液タンク
とは、配管接続されており、前記洗浄槽と前記第1の洗
浄用液貯液タンクとの配管の途中及び前記洗浄槽と前記
第2の洗浄用液貯液タンクとの配管の途中にそれぞれ正
逆転切り換え式のポンプを介装し、前記各ポンプと前記
洗浄槽との間の配管は給液側と回収側とにそれぞれ分割
し、給液側配管に給液系フィルターを介装するとともに
回収側配管に回収系フィルターを介装してあることを特
徴とするものである。
【0016】〔4〕 本発明に係る第4の洗浄装置は、
上記した第3の洗浄装置において、前記第1の洗浄用液
による洗浄終了後には、前記洗浄槽と第1の洗浄用液貯
液タンクとの配管の途中に配設された前記ポンプによっ
て前記洗浄槽内の洗浄液を前記回収系フィルターで濾過
しながら前記第1の洗浄用液貯液タンクに回収し、前記
洗浄槽内の底部に少量の洗浄用液が残る段階で回収を一
時中断し、また、前記第2の洗浄用液による洗浄終了後
には、前記洗浄槽と第2の洗浄用液貯液タンクとの配管
の途中に配設された前記ポンプによって前記洗浄槽内の
洗浄液を前記回収系フィルターで濾過しながら前記第2
の洗浄用液貯液タンクに回収し、前記洗浄槽内の底部に
少量の洗浄用液が残る段階で回収を一時中断し、前記各
洗浄用液を残した中断状態において、所定時間高速でタ
ーンテーブルを回転して被洗浄物を高速スピン液切り
し、その後、前記洗浄槽に残っている洗浄用液の回収を
再開することを特徴とするものである。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【作用】(1) 従来の洗浄装置では、液流なしの超音
波のみを層状に堆積した汚れに物理作用させた場合に
は、汚れを離脱させるのに時間を要するし、離脱した汚
れが分散されないので界面の汚れ濃度が高まって離脱効
果が低下し、局部的な再汚染現象も起きるといったこと
から洗浄度が上がらなかった。また、目視的には滑らか
な金属表面でもミクロ的には多くの凹凸があって液流だ
けでは洗浄度が充分ではなかった。
【0021】そこで、第1の洗浄装置によれば、被洗浄
物が回転されることと、その回転によって生じる低速の
液流に被洗浄物がさらされることとによって、被洗浄物
に付着している汚れを液流という物理力で離脱させる。
しかも、側方から超音波を照射することにより汚れの離
脱作用を隅々にまでわたらせるとともに、離脱した汚れ
を分散させて被洗浄物への汚れの再付着を防止する。表
面液流の作用により被洗浄物上の汚れと液流との界面が
活性化されて汚れが液中に溶出し、溶出した汚れは直ち
に液流により分散し、界面の汚れ濃度を高めることがな
いために継続的に汚れが離脱する。被洗浄物の界面の汚
れ濃度が局部的に高まることがないので、再汚染によっ
て洗浄度が低くなるという不都合な結果を避けることが
できる。また、小さな加工穴やスリットの内部など液流
が届きにくく液流のみでは充分な洗浄性を発揮しにくい
部分に対しては、超音波振動が作用することとなって良
好に汚れを離脱させることができ、離脱した汚れは液流
によって直ちに分散させることができる。
【0022】つまり、上記のように液流と超音波振動と
いう全く異なった物理作用を同時に与える複合洗浄によ
り、高い洗浄度を確保できるとともに均一な洗浄性を確
保することができるようになる。
【0023】さらに、ターンテーブルのモーターを変速
式とし、洗浄液を排出した後、変速式モーターを高速回
転させることにより同じ洗浄槽内で大きな遠心力を利用
して被洗浄物を高速スピン液切りするから、被洗浄物の
形状の複雑さや重なり合いにあまり関係なく、被洗浄物
からの液切りを充分に良好にしかも短時間のうちに行う
ことができる。
【0024】また、1つの貯液タンクから洗浄槽への給
液と洗浄槽から前記の貯液タンクへの液回収とを、正逆
転切り換えにより同一のポンプで行うことができ、ま
た、給液過程でも回収過程でもフィルターによって不純
物や汚れを除去し、洗浄液を清浄にして洗浄槽に給液で
きるし、回収し繰り返し使用する洗浄液を長い期間にわ
たって清浄に保つことができる。
【0025】(2) 洗浄液をすべて回収し、高速スピ
ン液切りを行ってから再回収する場合には、高速スピン
液切り前に配管系の内部にエアーを入り込んでしまうの
で、ポンプの吸引作用が不充分なものとなり、液回収が
不完全になる。そして、次いで、すすぎ液または洗浄液
を洗浄槽に給液したときに、その液が前に残った汚れを
含んだ未回収液によって汚染されてしまう。これに対し
て、第2の洗浄装置によれば、複合洗浄後の被洗浄物を
高速スピン液切りする前に洗浄液を貯液タンクに回収す
るが、すべてを回収するのではなく洗浄槽の底部に一部
の洗浄液が残る状態まで回収し、洗浄液を洗浄槽底部に
残した状態で高速スピン液切り、それから回収を再開す
る。したがって、被洗浄物から液切りされた洗浄液がほ
ぼ完全に回収され、その途中でフィルターにより濾過さ
れて清浄となる。
【0026】(3) 第3の洗浄装置によれば、1つの
洗浄槽内で洗浄液とすすぎ液との入れ替えにより、洗浄
→液切り→すすぎ→液切りの自動運転を行うので、洗浄
工程とすすぎ工程との間で被洗浄物を移動させる必要が
なく、その分、能率が向上するとともにスペース効率も
改善される。ターンテーブルのモーターを変速式とし、
洗浄液を排出した後、およびすすぎ液を排出した後、変
速式モーターを高速回転させることにより同じ洗浄槽内
で大きな遠心力を利用して被洗浄物を高速スピン液切り
するから、被洗浄物の形状の複雑さや重なり合いにあま
り関係なく、被洗浄物からの液切りを充分に良好にしか
も短時間のうちに行うことができる。
【0027】さらに、各々の貯液タンクから洗浄槽への
給液と洗浄槽から前記の該当する貯液タンクへの液回収
とを、正逆転切り換えにより同一のポンプで行うことが
でき、また、給液過程でも回収過程でもフィルターによ
って不純物や汚れを除去し、洗浄液を清浄にして洗浄槽
に給液できるし、回収し繰り返し使用する洗浄液を長い
期間にわたって清浄に保つことができる。
【0028】(4) 洗浄液をすべて回収し、高速スピ
ン液切りを行ってから再回収する場合には、高速スピン
液切り前に配管系の内部にエアーを入り込んでしまうの
で、ポンプの吸引作用が不充分なものとなり、液回収が
不完全になる。そして、次いで、すすぎ液または洗浄液
を洗浄槽に給液したときに、その液が前に残った汚れを
含んだ未回収液によって汚染されてしまう。これに対し
て、第4の洗浄装置によれば、複合洗浄後の被洗浄物を
高速スピン液切りする前に洗浄液を貯液タンクに回収す
るが、すべてを回収するのではなく洗浄槽の底部に一部
の洗浄液が残る状態まで回収し、洗浄液を洗浄槽底部に
残した状態で高速スピン液切り、それから回収を再開す
る。したがって、被洗浄物から液切りされた洗浄液がほ
ぼ完全に回収され、その途中でフィルターにより濾過さ
れて清浄となる。
【0029】
【0030】
【実施例】以下、本発明に係る脱フロン脱エタン型の洗
浄装置の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0031】第1実施例 図1は洗浄装置の正面図、図2はその側面図である。外
装ケーシング1に洗浄槽2が内蔵されている。洗浄槽2
は有底の四角筒形をなしており、その上部の4隅に連設
されたフック3が防振用引張りスプリング4を介して外
装ケーシング1の上部に吊り下げられている。洗浄槽2
の底部の4隅と外装ケーシング1の底部との間にショッ
クアブソーバ5が掛け渡されている。洗浄槽2には液が
収容されその液中で被洗浄物が回転するため、洗浄槽2
に振動が生じるが、引張りスプリング4とショックアブ
ソーバ5とが洗浄槽2に生じる振動を吸収して緩衝す
る。
【0032】洗浄槽2の上方空間を角筒状に囲むファイ
バー入りラバーなどからなる可撓伸縮性カーテン6の下
部が洗浄槽2の上部に外嵌されリング状コイルスプリン
グ7によって締め付け固定され、その上部は外装ケーシ
ング1の上面板8における洗浄槽口部9の下部に外嵌さ
れリング状コイルスプリング10によって締め付け固定
されている。可撓伸縮性カーテン6は、洗浄槽2の振動
が外装ケーシング1に伝わるのを避けながら洗浄液が飛
散することや洗浄液の蒸気が外部に流出するのを防止す
る。洗浄槽口部9は、2つの把手11が固設された洗浄
槽蓋体12によって着脱開閉自在に閉塞されるようにな
っている。
【0033】四角筒状の洗浄槽2の1つの側壁の中央か
ら下側にかけて開口部13が形成され、開口部13の外
側に対向させて振動板14が配置され、開口部13の周
囲において洗浄槽2と振動板14との間にパッキング1
5が挟着された状態で振動板14が洗浄槽2にボルト・
ナットで液密的に取り付けられている。振動板14には
複数個の超音波振動子16が固定され超音波振動ユニッ
ト17を構成している。この超音波振動ユニット17
は、外装ケーシング1の内壁面に取り付けられた発振ユ
ニット18に図示しないリード線を介して接続され、例
えば38kHzの超音波周波数で駆動制御される。駆動
された振動板14は、洗浄槽2内の液に対してほぼ水平
方向に超音波を照射する。
【0034】洗浄槽2の底部下面に取付け板19が固定
され、この取付け板19にインバータ制御モーター20
と減速機21とバランスウェイト22とが固定されてい
る。
【0035】モーター20は、外装ケーシング1の内壁
面に取り付けられたインバータ制御装置23に図示しな
いリード線を介して接続され、低速の4〜5rpmから
高速の約1000rpmまで回転速度を自在に設定変更
できるようになっている。モーター20の出力軸に固定
されたプーリー24と減速機21の受動軸に固定された
プーリー25との間に伝動ベルト26が巻き掛けられて
いる。減速機21はプーリー25の回転速度を約1/5
まで減速することができる(減速せずに伝達することも
できる)。減速機21の減速回転軸27は洗浄槽2の底
部中央から洗浄槽2の内部へ貫通されている。ターンテ
ーブル28の下面中央に固定されたボス29が減速回転
軸27に対して嵌合されている。この嵌合はセレーショ
ンを介して行われており、周方向においては一体回転す
るように結合され、軸方向においては挿抜自在となって
いる。洗浄槽2は洗浄液を供給したときや被洗浄物30
を投入したときに重力によって下降し、また、モーター
20を駆動したときに上下左右に振動するが、引張りス
プリング4,ショックアブソーバ5および可撓伸縮性カ
ーテン6はこれらを吸収する。ショックアブソーバ5の
取り付け角度は約60度が適切な角度であり、引張りス
プリング4の取り付け角度は約45度程度が適切であ
る。そして、引張りスプリング4、ショックアブソーバ
5および可撓伸縮性カーテン6は正逆回転とも洗浄槽の
振動とねじれを吸収することが可能になる。
【0036】ターンテーブル28は単数または複数の被
洗浄物30を収納するバスケット31を載置固定した状
態で回転するものであり、ターンテーブル28の外周部
には複数の脱落防止ガード28aが立ち上げられてい
る。31aはバスケット31の把手である。バスケット
31は洗浄槽蓋体12を開けた洗浄槽口部9を通して洗
浄槽2の内部に挿入可能であり、また、取り出し可能で
ある。ターンテーブル28は、それに載置したバスケッ
ト31が振動板14の横側部に位置するように位置設定
されている。ターンテーブル28は、洗浄槽2内に洗浄
液が収容された状態で回転自在であるとともに、洗浄液
がない状態でも回転可能となっている。
【0037】減速回転軸27の周囲近傍において洗浄槽
2の底部が絞り加工等によって膨出され上向き円周突起
部32に形成されている。この上向き円周突起部32に
液密的に嵌合されたオイルシール33が、上向き円周突
起部32と減速回転軸27との間の環状スペース34内
に延出されその内端部が減速回転軸27の外周面に液密
的に圧接されている。上向き円周突起部32は汚れのう
ちの固形分(切り粉)が環状スペース34に侵入するこ
とを防止しオイルシール33の摩耗を抑制している。
【0038】バランスウェイト22は、上記のように構
成された洗浄槽ユニット35の全体の重量バランスをと
るために中央の減速機21に関してモーター20とは反
対側で等距離位置において取付け板19に固定されたも
のである。もっとも、距離を変え重量を調整することで
所望の位置にバランスウェイト22を取り付けることも
可能である。
【0039】外装ケーシング1の上端近傍に給液ホース
36が貫通され、さらに可撓伸縮性カーテン6を貫通し
てその端部の放出口36aが洗浄槽2の上端開口部に臨
んでいる。給液ホース36は図示しない外部の送液装置
に接続されており、規定量の洗浄液を洗浄槽2に向けて
供給し、放出口36aから噴射し、バスケット31の外
側からその内部の被洗浄物30に対してシャワーリング
しながら洗浄槽2内に給液するようになっている。
【0040】洗浄槽2の底部の外周側に排液口37が形
成され、この排液口37に排液ホース38が接続されて
いる。排液ホース38は2つに分岐され、一方には排液
バルブ39が介装され、他方には排液回収バルブ40が
介装されている。41は外装ケーシング1の上面板8の
奥側に設けられた主制御装置、42はドレン受け、43
はドレンコックである。
【0041】被洗浄物30を収納したバスケット31を
ターンテーブル28上に載置固定し、洗浄槽蓋体12を
閉塞する。主制御装置41を起動させると、インバータ
制御装置23によってモーター20を駆動し、減速機2
1を介してターンテーブル28をバスケット31および
被洗浄物30とともに例えば70rpmの回転速度で回
転させる。同時に、給液ホース36の放出口36aから
バスケット31を通して被洗浄物30に洗浄液をシャワ
ーリングする(1分程度)。被洗浄物30が回転しなが
らの洗浄液のシャワーリングであるので、粗洗い洗浄が
行われ、最も離脱しやすい汚れ(例えば金属加工クズや
多量に付着した加工オイルなど)が除去される。その対
象は、被洗浄物30に直接付着していない付着エネルギ
ーの小さな汚れである。この離脱された初期汚れが洗浄
液の寿命低下の最大の原因となる。そこで、給液初期に
おいて、主制御装置41は排液バルブ39を開弁して著
しく汚れている初期汚れを機外に排出する(0.5〜2
リットル)。所定時間にわたる初期汚れの排出が終わる
と排液バルブ39を閉弁する。これにより洗浄槽2には
洗浄液が貯められていく。被洗浄物30および排液バル
ブ39が洗浄液に没し、洗浄槽2内に所定量の洗浄液が
送液されると、主制御装置41は給液ホース放出口36
aからの送液を停止する。
【0042】次いで、主制御装置41は、インバータ制
御装置23のコントロールによりターンテーブル28を
例えば10rpmの低速で回転しながら、発振ユニット
18を駆動して複数の超音波振動子16から38kHz
の超音波を洗浄液中に向け水平方向に照射する。被洗浄
物30を収納したバスケット31およびターンテーブル
28の低速回転により洗浄液中に弱い液流が発生する。
これにより、液流洗浄と超音波洗浄との複合洗浄が行わ
れ、汚れの離脱,分散,再付着阻止によって高洗浄度で
の洗浄が行われる。なお、複合洗浄でのターンテーブル
28の回転速度は、5〜15rpm程度である。複合洗
浄期間において、回転速度を複数段階に切り換えて運転
してもよい。
【0043】ところで、洗浄液中で被洗浄物30を回転
させるのではなしに、液中シャワーによって液流を生じ
させるとともに超音波を印加することも考えられる。し
かし、この場合には、被洗浄物の全表面に対して万遍な
く液流を作用させることがむずかしい。裏側にはほとん
ど作用しない。作用しても液流の流速が大幅に低下して
いる。そのため、汚れの離脱,分散の効果が不充分であ
る。これに対して、洗浄液中で被洗浄物を回転させるこ
とによって液流を発生させた場合には、被洗浄物に対し
て比較的弱いが偏りのない液流が均一に作用することに
なり、汚れの離脱,分散の効果が充分に発揮されること
になり、かつ、超音波照射も全方向からのものとなり、
洗浄ムラも生じない。
【0044】主制御装置41は、予め設定してある複合
洗浄の洗浄時間が経過したことを検出すると、モーター
20および超音波振動子16の駆動を停止し、排液回収
バルブ40を開弁し、洗浄槽2内の洗浄液を外部の送液
装置に回収する。
【0045】洗浄液の回収が終了すると、主制御装置4
1は再びインバータ制御装置23をコントロールしてモ
ーター20を駆動しターンテーブル28を例えば600
rpmの高速で回転させる。これによりバスケット31
および被洗浄物30を高速回転させ、発生する遠心力に
より、被洗浄物30に付着残留している洗浄液はもちろ
ん、被洗浄物30の小さな加工穴やスリットなどの微細
加工部分に入っている洗浄液までも振り切る。すなわ
ち、洗浄後において被洗浄物30を洗浄槽2内に収納し
たままの状態で高速スピン液切りが行える。実験によれ
ば、被洗浄物30の表面に残留する洗浄液の量はその皮
膜厚さが15μmの微量にまで減らすことができた。な
お、高速スピン液切り時のターンテーブル28の回転速
度は、300〜1000rpm程度である。
【0046】洗浄初期の粗洗い洗浄によって、被洗浄物
30が持ち込んだ離脱しやすい初期汚れが充分に除去さ
れているから、液流洗浄と超音波洗浄との複合洗浄時に
おける洗浄液の汚れ度は低いものですみ、洗浄液の溶解
力も強いので、複合洗浄での洗浄度はきわめて高いもの
となる。そして、遠心力による被洗浄物30からの洗浄
液の液切り度も高く、被洗浄物30に残留する汚れは1
回の洗浄できわめて少量となる。実験によれば、突入し
た被洗浄物(金属加工品)の重量が6kg、持ち込み汚
れの重量が50gの場合に、洗浄完了後の残留汚れの重
量は200mgときわめて良好な結果が得られた。な
お、さらに高い洗浄度が要求される場合には、本脱フロ
ン脱エタン型の洗浄装置を2セット以上並設し、1次洗
浄から2次洗浄,3次洗浄といった具合に進めていけば
よく、超精密洗浄を達成することができる。2次洗浄以
降の液(洗浄液またはすすぎ液)の汚れの進行を抑制す
ることがシステム全体の洗浄度を高めることにつなが
り、液の老化防止も図れ液の交換頻度が少なくなるので
ランニングコストが安くなる。次槽が乾燥工程である場
合は、液の持ち込み量が少ないので乾燥時間が短くてす
む。
【0047】第2実施例 従来にあっては、複数個の洗浄槽またはすすぎ槽を並
べ、それぞれの各槽に所定量の洗浄液を満たし、超音波
を照射して洗浄を進行させていた。洗浄には洗浄液温が
大切なことから、各槽にヒーターを内蔵させて昇温し洗
浄効果を高めているものもあった。超音波洗浄時は洗浄
液の静止状態で超音波を照射することが常識とされてお
り、液流が生じていないために、洗浄槽内の液温は全体
を所定温度に保持することがむずかしく、上下の温度差
が生じることや、多量の被洗浄物を投入したとき温度差
はやむを得ないとされ、さらに、可燃性の洗浄液を用い
る場合には部分的に高温となる部分(一般的には上液
面)での温度を基準とし安全性も見込んで制御設定温度
を低めに設定しなければならなかった。理論的には許容
される洗浄液温をはるかに下回る液温を設定し、洗浄槽
内で温度ムラが生じて最も高温となる部分でも液温の規
制値を上回らないようにするため、安全性は確保される
が、洗浄性は大幅に低下していた。液温は高い方が溶解
力も高く、安全許容限界値に近づけることが望ましいの
である。また、被洗浄物を多量に投入したときには重な
り合った部品の中心部分などでは液温が熱吸収されて部
分的温度低下し、液流がないことから温度差を回復しな
いうちに洗浄時間が経過してしまうことが多かった。
【0048】第2実施例は以上の課題を解消しようとす
るものである。
【0049】図3は洗浄装置の正面図、図4は配管系統
図である。図3において、1は外装ケーシング、2は洗
浄槽、4は洗浄槽2の4隅を吊り下げる引張りスプリン
グ、5は洗浄槽2の4隅に設けられたショックアブソー
バ、6aは第1実施例の可撓伸縮性カーテン6に相当し
洗浄槽2の上縁に固定されたジャバラ、9は外装ケーシ
ング1の上面板8における洗浄槽口部、10は洗浄槽口
部9にジャバラ6aを締め付け固定するコイルスプリン
グ、12は把手11を取り付けた洗浄槽蓋体、13は洗
浄槽2に形成された開口部、14は振動板、15はパッ
キング、16は超音波振動子、17は超音波振動ユニッ
ト、19は取付け板、20はインバータ制御モーター、
21は減速機、24,25はプーリー、26は伝動ベル
ト、27は減速回転軸、28はターンテーブル、28a
は脱落防止ガード、29はボス、31は被洗浄物30を
収納するバスケット、31aは把手、32は上向き円周
突起部、33は減速回転軸27が洗浄槽2の底部を貫通
した部分を液密化するオイルシール、34は環状スペー
ス、35は上記の各要素からなる洗浄槽ユニットであ
る。上向き円周突起部32の高さは約10〜20mmで
ある。上向き円周突起部32とそれを覆うターンテーブ
ル28のボス29とが、環状スペース34に汚れのうち
の固形分(切り粉)が侵入したり超音波が入り込んでく
るのを防止しオイルシール33の摩耗を抑制する。オイ
ルシール33の基部側は上向き円周突起部32によって
囲まれており、超音波が直接に照射されることから保護
されている。オイルシール33の残りの部分が入ってい
る環状スペース34の上方開口部の全面を、上向き円周
突起部32よりも若干径の大きなターンテーブルボス2
9が覆っているので、環状スペース34内に超音波が入
ってきてくるのを防止し、オイルシール33の環状スペ
ース34内の部分が超音波で劣化されるのを防止してい
る。
【0050】51と52は外装ケーシング1内において
並設された洗浄液用貯液タンクとすすぎ液用貯液タン
ク、53,54は図4にも示すように各貯液タンク5
1,52の内部に取り付けられた温度センサー、55,
56は各貯液タンク51,52に内蔵されたヒーター、
57,58は各貯液タンク51,52に設けられたエア
ー抜き口である。制御装置59は、各温度センサー5
3,54からの検出信号によってそれぞれヒーター5
5,56への通電制御を行い、洗浄液,すすぎ液の温度
をそれぞれ安全許容限界値に近い所定温度に保つように
動作する。エアー抜き口57,58は各貯液タンク5
1,52内で蒸発した蒸気や膨張気体を排出するもので
あり、1配管にまとめられて大気中へ開口している。
【0051】給液しない貯液時には、各貯液タンク5
1,52は、貯液(洗浄液,すすぎ液)を循環させなが
ら、温度センサー53,54と制御装置59とヒーター
55,56の働きにより貯液を設定温度に保つようにな
っている。すなわち、ポンプ60,61が駆動され、貯
液が循環流路D1,D2を通るように三方弁62,63
と三方弁64,65を切り換える。このとき給液系フィ
ルター66,67によってゴミなどが除去される。
【0052】制御装置59に洗浄液給液の指令信号が入
力されると、洗浄液が給液流路D3を通るように三方弁
64を切り換え、洗浄液を洗浄槽2に給液する。洗浄槽
2に所定量の洗浄液が給液されると、三方弁64が切り
換わり、洗浄液が循環流路D1を通る状態に戻るととも
に、モーター20の駆動によってターンテーブル28が
回転され、同時に超音波振動ユニット17が駆動され
る。これにより、ターンテーブル28上に載置されたバ
スケット31に収納の被洗浄物30に対して液流と超音
波振動との複合洗浄が行われる。
【0053】所定時間にわたる複合洗浄が行われると、
モーター20および超音波振動ユニット17が停止され
る。そして、洗浄液が回収流路D5となるように三方弁
62,64が切り換えられ、洗浄槽2内の洗浄液が洗浄
液用貯液タンク51へと回収される。このとき、回収系
フィルター(サクションフィルター)68により洗浄液
が濾過される。洗浄液の回収が完了すると、インバータ
制御モーター20が再び駆動されターンテーブル28が
高速回転されて液切りが行われる。その後、すすぎ工程
へ移る。
【0054】すなわち、すすぎ液が給液流路D4を通る
ように三方弁65を切り換え、すすぎ液を洗浄槽2に給
液し、所定量のすすぎ液が給液されると、三方弁65が
切り換わり、すすぎ液が循環流路D2を通る状態に戻
る。ターンテーブル28が回転され、同時に超音波振動
ユニット17が駆動され、回転する被洗浄物30に対し
て液流と超音波振動との複合すすぎが行われる。所定時
間にわたる複合すすぎが行われると、モーター20およ
び超音波振動ユニット17が停止される。そして、すす
ぎ液が回収流路D6となるように三方弁63,65が切
り換えられ、洗浄槽2内のすすぎ液がすすぎ液用貯液タ
ンク52へと回収される。このとき、回収系フィルター
68によりすすぎ液が濾過される。すすぎ液の回収が完
了すると、インバータ制御モーター20が再び駆動され
ターンテーブル28が高速回転されて液切りが行われ
る。
【0055】なお、被洗浄物の温度は洗浄液を給液する
前には外気温度とほぼ等しく、洗浄液と比べるとかなり
低温となっている。その被洗浄物が収納された洗浄槽2
に洗浄液を給液すると、洗浄液は温度降下する。その温
度降下の度合いは被洗浄物の重量が大きいほど大きい。
そこで、洗浄液を洗浄液用貯液タンク51に回収したと
きの液温と設定温度との温度差を測定し、制御装置59
は、その温度差が大きいほど、すすぎ液によるすすぎ洗
浄の時間を長くとり、洗浄液の低い温度のもとでの洗浄
性の低下分をすすぎ洗浄の時間延長によって補正するよ
うに構成するのも有効である。さらに、すすぎ洗浄の時
間を演算するに当たって、外気温度を加味するように構
成してもよい。
【0056】第3実施例 従来の洗浄方式は、1つまたは複数の洗浄槽の次段に1
つまたは複数のすすぎ槽を並べ、被洗浄物を洗浄槽から
すすぎ槽へ物理的に移動しながら洗浄を進行させていく
ものであった。従来の洗浄液であるCFC−113や1
−1−1トリクロロエタンは沸点が低く蒸発熱量が少な
いため、多槽洗浄・多槽すすぎの場合でも、槽間移動前
に液切りを行う必要はなかった。しかし、脱フロン脱エ
タン洗浄液の場合には乾燥性に劣るため、液切りを行わ
ないと、次工程のすすぎ液または洗浄液に汚れが移るお
それがあった。液切り装置としてエアーブロー(エアー
ナイフ)装置を洗浄槽とすすぎ槽との間およびすすぎ槽
の次段に設けていたが、多くの場合は手動でエアーブロ
ーするものであり、手間がかかっていた。一部では自動
的に行うものもあったが、被洗浄物が複雑な形状をして
いたり重なり合っているときにはエアーブロー効果が発
揮できない場合もあった。また、被洗浄物を槽間移動さ
せることは、時間を浪費する上にスペース効率が悪いと
いう問題があった。
【0057】第3実施例は以上の課題を解消しようとす
るものである。
【0058】図5は洗浄装置の正面図、図6は配管系統
図である。図5において、1は外装ケーシング、2は洗
浄槽、4は4隅の防振用引張りスプリング、5は4隅の
ショックアブソーバ、6aはジャバラ、9は外装ケーシ
ング1の上面板8における洗浄槽口部、10はコイルス
プリング、12は把手11を取り付けた洗浄槽蓋体、1
3は洗浄槽2の開口部、14は振動板、15はパッキン
グ、16は超音波振動子、17は超音波振動ユニット、
19は取付け板、20はインバータ制御モーター(変速
式モーター)、21は減速機、24,25はプーリー、
26は伝動ベルト、27は減速回転軸、28はターンテ
ーブル、28aは脱落防止ガード、29はボス、31は
被洗浄物30を収納するバスケット、31aは把手、3
2は上向き円周突起部、33はオイルシール、34は環
状スペース、35は上記の各要素からなる洗浄槽ユニッ
トである。
【0059】51と52は外装ケーシング1内において
並設された洗浄液用貯液タンクとすすぎ液用貯液タン
ク、53,54は各貯液タンク51,52の内部に取り
付けられた温度センサー、55,56は各貯液タンク5
1,52に内蔵されたヒーター、57,58は各貯液タ
ンク51,52に設けられたエアー抜き口である。な
お、各温度センサー53,54からの検出信号によって
それぞれヒーター55,56への通電制御を行い、洗浄
液,すすぎ液の温度をそれぞれ所定温度に保たれる。5
7,58はエアー抜き口で1配管にまとめられて大気中
へ開口している。
【0060】正逆転式のポンプ71を正転駆動すると、
洗浄液用貯液タンク51で加温された洗浄液が配管72
を介して、電磁弁73,逆止弁74,給液系フィルター
75を通り、給液口76から洗浄槽2に供給される。所
定量の洗浄液が供給されると、液流と超音波とによる複
合洗浄が開始される。すなわち、発振ユニット18の制
御によって超音波振動ユニット17が駆動されると同時
に、インバータ制御装置23の制御によってインバータ
制御モーター20が駆動されターンテーブル28が極低
速の5〜15rpmで駆動回転される。ターンテーブル
28上に載置されたバスケット31に収納の被洗浄物3
0が洗浄液中で低速回転されて弱い液流が発生する。液
流は付着力の弱い汚れ(表面に付着したほこりや油な
ど)を離脱させ、直ちに液中に分散化させたりエマルジ
ョンにして汚れ表面から持ち去るから、超音波振動によ
る汚れ面へのキャビテーション効果が高まる。低速の液
流は狭いスリットや貫通穴などの汚れには作用しにくい
が、超音波振動は効果的に作用する。
【0061】洗浄液での一定時間にわたる複合洗浄が終
了すると、モーター20および超音波振動ユニット17
が停止され、電磁弁77が開弁するとともに、ポンプ7
1が逆転駆動され、洗浄槽2内の洗浄液が回収系フィル
ター(サクションフィルター)78を介して洗浄液用貯
液タンク51に還流回収される。回収系フィルター78
を透過するときに洗浄液に含まれていた汚れが除去さ
れ、洗浄液が濾過される。洗浄槽2内の底部に設けられ
た液面レベルセンサー79の検出動作によって、洗浄槽
2内にわずかに液を残した状態で液の回収を一旦停止す
るようポンプ71を止め電磁弁77を閉弁する。液の回
収が一旦停止された後、インバータ制御モーター20が
高速回転され、ターンテーブル28が300〜1000
rpm程度に高速回転される。ターンテーブル28とと
もに回転するバスケット31内の被洗浄物30に大きな
遠心力が作用し、被洗浄物30,バスケット31,ター
ンテーブル28に付着している洗浄液は高速スピン液切
りされる。これにより、表面にごく薄く皮膜状に付着し
ている液を除いて液滴はほぼ完全に液切りされる。
【0062】所定時間にわたる高速スピン液切りが終了
すると、電磁弁77が開弁されるとともにポンプ71が
再駆動され、洗浄液の回収が再開される。液の回収が終
了したことがフロースイッチ80によって検出される
と、ポンプ71の制御回路系が正転側にスタンバイされ
て停止し、電磁弁77は閉弁される。
【0063】液の回収工程の途中で洗浄槽2内に少量の
液を残して高速スピン液切りを行うのは、脱液率を高め
るためである。すなわち、フロースイッチ80が動作す
るまで液回収を一気に進めると、配管系内にエアーが入
った状態となり、高速スピン液切りを行っても洗浄液用
貯液タンク51への回収が不充分となる。すると、残っ
た洗浄液中の汚れが後半のすすぎ工程ですすぎ液に混入
するという不都合を生じることになる。液を少し残して
高速スピン液切りするのは、この不都合を回避するため
である。
【0064】洗浄液の回収が完了すると、すすぎ工程に
進む。正逆転式のポンプ81を正転駆動すると、すすぎ
液用貯液タンク52で加温されたすすぎ液が配管82を
介して、電磁弁83,逆止弁84,給液系フィルター8
5を通り、給液口86から洗浄槽2に供給される。所定
量のすすぎ液が供給されると、液流と超音波とによる複
合洗浄が前述同様に行われ、被洗浄物30に対する洗浄
度が高められる。すすぎ液での一定時間にわたる複合洗
浄が終了すると、モーター20および超音波振動ユニッ
ト17が停止され、電磁弁87が開弁するとともに、ポ
ンプ81が逆転駆動され、洗浄槽2内の洗浄液が回収系
フィルター(サクションフィルター)88を介してすす
ぎ液用貯液タンク52に還流回収される。回収系フィル
ター88を透過するときにすすぎ液に含まれていた汚れ
が除去され、すすぎ液が濾過される。洗浄槽2内の底部
に設けられた液面レベルセンサー79の検出動作によっ
て、洗浄槽2内にわずかに液を残した状態で液の回収を
一旦停止するようポンプ81を止め電磁弁87を閉弁す
る。液の回収が一旦停止された後、インバータ制御モー
ター20が高速回転され、ターンテーブル28が300
〜1000rpm程度に高速回転される。被洗浄物30
に大きな遠心力が作用し、被洗浄物30に付着している
洗浄液は高速スピン液切りされる。所定時間にわたる高
速スピン液切りが終了すると、電磁弁87が開弁される
とともにポンプ81が再駆動され、すすぎ液の回収が再
開される。液の回収が終了したことがフロースイッチ9
0によって検出されると、ポンプ81の制御回路系が正
転側にスタンバイされて停止し、電磁弁87は閉弁され
る。なお、図中、97,98は圧力センサーである。
【0065】以下、上記の洗浄液による複合洗浄とすす
ぎ液による複合洗浄とを所要回数にわたって繰り返す。
なお、手動バルブ91,92は洗浄液,すすぎ液を給排
液ホース93,94を介して外部から各貯液タンク5
1,52に給液するときに手動で開弁するもので、この
ときポンプ71,81を逆転方向に駆動する。逆止弁9
5,96はこのとき給液系フィルター78,88へ液が
流入するのを防止するものである。また、洗浄液,すす
ぎ液の汚れの度合いが大きくなり廃液する必要が生じた
とき、手動バルブ91,92を開き、電磁弁73,83
を閉弁し、ポンプ71,81を正転駆動することによ
り、貯液タンク51,52から液を外部に排出し、その
後、前述した方法で新液を給液する。
【0066】なお、貯液タンク51,52はそれぞれ2
つ以上設けてもよい。この場合でも、洗浄槽2に対する
被洗浄物30の出し入れについては、最初の投入のとき
と、複数回にわたる洗浄,すすぎの終了の後の取り出し
のときだけですむ。
【0067】第4実施例 第4実施例は、第1実施例の洗浄装置において、ターン
テーブルにフィンを取り付けたものである。以下、図面
に基づいて詳細に説明する。
【0068】図7は洗浄装置の正面図、図8及び図9は
フィンの取り付けを説明する図、図10は洗浄液の流れ
を説明する図である。
【0069】図7において、第4実施例の洗浄装置は図
1に示す第1実施例の洗浄装置と同様の洗浄装置であっ
て、異なる点は、ターンテーブル28にフィン28bが
装備されている点である。そのフィン28bの取り付け
の角度は、5度から45度の範囲で取り付けが可能であ
り、約30度程度が適切な角度である。
【0070】図8及び図9に示すように、本実施例では
フィン28bをターンテーブル28の底面に4個設け
た。図8に示すフィン28bは一方に羽根28cを備え
ているが、図9に示すフィン28bは両方に羽根28c
を備えている。また、この羽根28cは図8に示すよう
に三角形でも四角形でも構わない。
【0071】図10に示すように、ターンテーブル28
の回転に伴う横水流に加え、フィン28bにより、下か
ら上への縦水流が起こるので、洗浄効果を充分に発揮で
き、被洗浄物30の全方向からの洗浄ムラを生じない。
【0072】また、高速スピン液切り時には、ターンテ
ーブル28に装備されているフィン28bにより、より
多くの空気が被洗浄物30に当てることが行えるため、
乾燥が早くなる。
【0073】
【発明の効果】(1) 第1の洗浄装置によれば、洗浄
液の中で被洗浄物を回転させて液流を生じさせるととも
に超音波を回転する被洗浄物に照射するようにし、液流
と超音波振動という異なった物理作用を同時に与える複
合洗浄により、高い洗浄度と均一な洗浄性を確保するこ
とができるのに加えて、最後に、強力な遠心力を伴う高
速スピン液切りにより充分な液切りを短時間で行うこと
ができる。
【0074】さらに、洗浄液の給液も回収も共通のポン
プで行えるため、設備費を軽減しスペース効率を良くす
ることができる。また、給液時も回収時もフィルターを
通すので、洗浄液を長期間にわたって清浄に保つことが
できる。
【0075】() 第の洗浄装置によれば、フィル
ターを通しての洗浄液の回収を途中で一旦停止して洗浄
液の一部を洗浄槽底部に残した状態で高速スピン液切り
し、それから回収を再開するから、被洗浄物から液切り
されたすべての洗浄液をほぼ完全に回収することがで
き、洗浄槽内の清浄性を確保することができる。
【0076】() 第の洗浄装置によれば、洗浄液
の中で被洗浄物を回転させて液流を生じさせるとともに
超音波を回転する被洗浄物に照射するようにし、液流と
超音波振動という異なった物理作用を同時に与える複合
洗浄により、高い洗浄度と均一な洗浄性を確保すること
ができるのに加えて、1つの洗浄槽内で洗浄→液切り→
すすぎ→液切りを自動的に進め、被洗浄物の移動を必要
としないので、全体として能率が良く、スペース効率も
良い。そして、強力な遠心力を伴う高速スピン液切りに
より充分な液切りを短時間で行うことができる。
【0077】さらに、複数の洗浄液を用いる場合でも、
洗浄液ごとに給液も回収も共通のポンプで行えるた
め、設備費を軽減しスペース効率を良くすることができ
る。また、給液時も回収時もフィルターを通すので、洗
浄液を長期間にわたって清浄に保つことができる。
【0078】() 第の洗浄装置によれば、複数の
洗浄液を用いる場合でも、各洗浄液ごとにフィルターを
通しての洗浄液の回収を途中で一旦停止して洗浄液の一
部を洗浄槽底部に残した状態で高速スピン液切りし、そ
れから回収を再開するから、被洗浄物から液切りされた
すべての洗浄液をほぼ完全に回収することができ、洗浄
槽内の清浄性を確保することができる。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る洗浄装置を示す正面
図である。
【図2】第1実施例の洗浄装置の側面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る洗浄装置を示す正面
図である。
【図4】第2実施例の洗浄装置の配管系統図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る洗浄装置を示す正面
図である。
【図6】第3実施例の洗浄装置の配管系統図である。
【図7】本発明の第4実施例に係る洗浄装置を示す正面
図である。
【図8】第4実施例のフィンの取り付けを説明する図で
ある。
【図9】第4実施例のフィンの取り付けを説明する図で
ある。
【図10】第4実施例の洗浄液の流れを説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…外装ケーシング 2…洗浄槽 4…引張りスプリング 5…ショックアブソーバ 6…可撓伸縮性カーテン 6a…ジャバラ 12…洗浄槽蓋体 13…開口部 14…振動板 16…超音波振動子 17…超音波振動ユニット 20…インバータ制御モーター 21…減速機 27…減速回転軸 28…ターンテーブル 28b…フィン 28c…羽根 29…ターンテーブルのボス 30…被洗浄物 31…バスケット 32…上向き円周突起部 33…オイルシール 35…洗浄槽ユニット 36…給液ホース 37…排液口 38…排液ホース 39…排液バルブ 40…排液回収バルブ 51…洗浄液用貯液タンク 52…すすぎ液用貯液タンク 53…温度センサー 54…温度センサー 55…ヒーター 56…ヒーター 60…ポンプ 61…ポンプ 62…三方弁 63…三方弁 64…三方弁 65…三方弁 66…給液系フィルター 67…給液系フィルター 68…回収系フィルター 71…正逆転式のポンプ 75…給液系フィルター 78…回収系フィルター 81…正逆転式のポンプ 85…給液系フィルター 88…回収系フィルター
フロントページの続き (72)発明者 溝腰 泰男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 上野 茂 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 岡本 忠 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 土肥 浩 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−97585(JP,A) 特開 昭63−254735(JP,A) 特開 平5−68952(JP,A) 実開 平2−61488(JP,U) 実開 昭53−82273(JP,U) 実公 昭48−9567(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 3/00 - 3/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄槽と、この洗浄槽の側壁外面に取り
    付けられた超音波振動子と、前記洗浄槽の内部で前記超
    音波振動子の横側方位置において被洗浄物を収納するバ
    スケットを載置可能な状態で回転自在に装着されたター
    ンテーブルと、このターンテーブルに回転駆動力を与え
    るモーターと、前記洗浄槽に貯まった汚れを排出する排
    出手段とを備え、洗浄液中において被洗浄物を回転させ
    て液流を発生させながら超音波洗浄を行う複合洗浄方式
    の洗浄装置において、 前記ターンテーブルを回転駆動させるモーターは、変速
    式であり、 前記洗浄槽に洗浄液を給液し、所定量の洗浄液が貯めら
    れた段階で、前記洗浄槽の洗浄液中を低速で回転させて
    複合洗浄を行い、 洗浄後、洗浄液を前記排出手段によって洗浄槽外に排出
    し、 その後、所定時間高速でターンテーブルを回転して被洗
    浄物を高速スピン液切りするように構成した洗浄装置で
    あって、 洗浄用の洗浄液を貯える洗浄用液貯液タンクを設け、 前記洗浄槽に対して前記洗浄用液貯液タンクは配管接続
    されており、 前記洗浄槽と前記洗浄用液貯液タンクとを接続した配管
    の途中に正逆転切り換え式のポンプを介装し、このポン
    プと前記洗浄槽との間の配管は給液側と回収側とに分割
    し、給液側配管に給液系フィルターを介装するとともに
    回収側配管に回収系フィルターを介装してあることを特
    徴とする 洗浄装置。
  2. 【請求項2】 洗浄終了後、前記洗浄槽タンクと洗浄用
    液貯液タンクとの配管の途中に配設された前記ポンプに
    よって前記洗浄槽内の洗浄液を前記回収系フィルターで
    濾過しながら前記貯液タンクに回収し、洗浄槽内の底部
    に少量の洗浄液が残る段階で回収を一時中断し、洗浄液
    を残した状態で被洗浄物を高速回転させて高速スピン液
    切りした後、回収を再開することを特徴とする請求項1
    記載の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 洗浄槽と、この洗浄槽の側壁外面に取り
    付けられた超音波振動子と、前記洗浄槽の内部で前記超
    音波振動子の横側方位置において被洗浄物を収納するバ
    スケットを載置可能な状態で回転自在に装着されたター
    ンテーブルと、このターンテーブルに回転駆動力を与え
    るモーターと、前記洗浄槽に貯まった 汚れを排出する排
    出手段とを備え、洗浄液中において被洗浄物を回転させ
    て液流を発生させながら超音波洗浄を行う複合洗浄方式
    の洗浄装置において、 前記ターンテーブルを回転駆動させるモーターは、変速
    式であり、 前記洗浄槽に第1の洗浄用液を給液し、前記洗浄槽の洗
    浄液中を低速で回転させて複合洗浄を行い、 洗浄後、洗浄液を前記排出手段によって洗浄槽外に排出
    し、 その後、所定時間高速でターンテーブルを回転して被洗
    浄物を高速スピン液切りし、 次に、前記洗浄槽に第2の洗浄用液を給液し、前記洗浄
    槽の洗浄液中を低速で回転させて複合洗浄を行い、 洗浄後、洗浄液を前記排出手段によって洗浄槽外に排出
    し、 その後、所定時間高速でターンテーブルを回転して被洗
    浄物を高速スピン液切りする複数の洗浄工程を有するよ
    うに構成した洗浄装置であって、 第1の洗浄用液を貯える第1の洗浄用液貯液タンクと第
    2の洗浄用液を貯える第2の洗浄用液貯液タンクとを設
    け、 前記洗浄槽に対して第1の洗浄用液貯液タンクと第2の
    洗浄用液貯液タンクとは、配管接続されており、 前記洗浄槽と前記第1の洗浄用液貯液タンクとの配管の
    途中及び前記洗浄槽と前記第2の洗浄用液貯液タンクと
    の配管の途中にそれぞれ正逆転切り換え式のポンプを介
    装し、 前記各ポンプと前記洗浄槽との間の配管は給液側と回収
    側とにそれぞれ分割し、給液側配管に給液系フィルター
    を介装するとともに回収側配管に回収系フィルターを介
    装してあることを特徴とする 洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の洗浄用液による洗浄終了後に
    は、前記洗浄槽と第1の洗浄用液貯液タンクとの配管の
    途中に配設された前記ポンプによって前記洗浄槽内の洗
    浄液を前記回収系フィルターで濾過しながら前記第1の
    洗浄用液貯液タンクに回収し、前記洗浄槽内の底部に少
    量の洗浄用液が残る段階で回収を一時中断し、 また、前記第2の洗浄用液による洗浄終了後には、前記
    洗浄槽と第2の洗浄用 液貯液タンクとの配管の途中に配
    設された前記ポンプによって前記洗浄槽内の洗浄液を前
    記回収系フィルターで濾過しながら前記第2の洗浄用液
    貯液タンクに回収し、前記洗浄槽内の底部に少量の洗浄
    用液が残る段階で回収を一時中断し、 前記各洗浄用液を残した中断状態において、所定時間高
    速でターンテーブルを回転して被洗浄物を高速スピン液
    切りし、 その後、前記洗浄槽に残っている洗浄用液の回収を再開
    することを特徴とする請求項3記載の 洗浄装置。
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