JP3001055U - 射出成形装置におけるスライドコア及びそのガイドレール - Google Patents

射出成形装置におけるスライドコア及びそのガイドレール

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JP3001055U JP1994000638U JP63894U JP3001055U JP 3001055 U JP3001055 U JP 3001055U JP 1994000638 U JP1994000638 U JP 1994000638U JP 63894 U JP63894 U JP 63894U JP 3001055 U JP3001055 U JP 3001055U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライドコア自体の構成を工夫することによ
って、射出成形装置におけるスライドコアとこれを支持
する金型との良好な潤滑を行なえるスライドコアを簡単
な構成によって提供すること。 【構成】 アンギュラピンを備えた一方の金型に対して
他方の金型を相対移動させるようにした射出成形装置に
おいて使用され、アンギュラピンに係合して射出成形品
から退避されるようにしたスライドコア30において、
このスライドコア30内にグリース等の潤滑剤を充填す
る収納部33を形成し、かつ当該スライドコア30の少
なくとも一つの摺接面に潤滑剤のための案内流路37を
形成するとともに、この案内流路37と収納部33とを
連通させる通孔36を設け、かつ、当該スライドコア3
0に、その両金型に接触しない面にて開口するととも
に、収納部33に連通する充填口33aを形成して、こ
の充填口33aに潤滑剤または空気を送り込むホース5
0を接続するための接続具51を設けたことを特徴とし
たこと。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は射出成形装置を構成するスライドコア及びこれを案内するガイドレー ルに関するもので、特に射出成形装置を構成している金型に対して良好な潤滑摺 動を考慮したスライドコア及びガイドレールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在使用されている射出成形装置、特に製品に所謂アンダーカット部を形成す る射出成形装置にあっては、このアンダーカット部を形成するためのスライドコ アが使用されている。一般に、アンダーカット部は、射出成形品の凹所あるいは 穴として現出する箇所であり、特に射出成形装置を構成している金型のみによっ ては成形が困難(この困難性は金型の移動方向とアンダーカット部の方向とが合 わない場合に起こるものである)な箇所を言うが、このアンダーカット部を形成 する場合に必要なものがスライドコアなのである。
【0003】 このスライドコアを採用した射出成形装置としては、一般に、アンギュラピン を備えた一方の金型に対して他方の金型を相対移動させることにより、アンギュ ラピンに係合したスライドコアを射出成形品から退避させるように構成してある 。すなわち、この種の射出成形装置におけるスライドコアは、射出成形装置を構 成している金型の開閉を行なう場合に、常に一方の金型に対して摺動するもので あり、このスライドコアが支持されている金型に対する潤滑は相当重要なことに なっている。
【0004】 従来のこのスライドコアとこれを支持する金型との潤滑は、当該スライドコア の状態を観察しながら作業者が必要に応じて行なっていたのであるが、射出成形 品の大量生産をする場合には、この点検作業は非常に面倒なものである。それだ けでなく、もしこの点検作業を忘れた場合には、スライドコアとこれを支持する 金型との良好な潤滑は行なえないこともあったのである。しかも、このような従 来の射出成形装置にあっては、その点検作業及びスライドコアの潤滑を行なうた めには、当該射出成形装置の作動効率を非常に悪くしているものでもあったので ある。
【0005】 以上のスライドコアにおける潤滑の問題は、これを案内するガイドレールにつ いても言えることである。すなわち、スライドコアは射出成形装置側に対して案 内されるものであるが、その案内は具体的にはガイドレールによって行われるも のであり、スライドコアの潤滑を行うということは、このガイドレールの潤滑を 行うことに他ならないからである。換言すれば、スライドコア側での潤滑剤の供 給を、ガイドレール側での供給に代えて実施してもよいものである。
【0006】 また、射出成形装置は、これによって成形された製品のコストを下げるために 、夜間においても無人で作動するようにすることが行なわれるようになってきて いる。このため、スライドコアあるいはガイドレールにおいて使用される潤滑剤 も大量となってきて、自動的に供給できるようにする要望も高まってきている。 特に、スライドコアは、これを採用している射出成形装置を停止させた場合等に おいて、図1に示したように、金型によって保持されるものであるから、潤滑剤 は金型に接触しない部分において供給するようにする必要性もあるのである。
【0007】 そこで、考案者は、このようなスライドコアとこれを支持する金型、あるいは ガイドレールとの良好な潤滑を簡単な手段によって達成できないものかと鋭意研 究してきた結果、スライドコアあるいはガイドレール自体に潤滑を自動的に行な うことのできる工夫を凝らすことによってスライドコアとこれを支持する金型、 あるいはガイドレールとの良好な潤滑を行なうことができることを新規に知見し 、本考案を完成したのである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は以上のような実状に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課 題は、従来の射出成形装置におけるスライドコアとこれを支持する金型、あるい はガイドレールとの潤滑の不備である。
【0009】 そして、本考案の目的とするところは、スライドコアあるいはガイドレール自 体の構成を工夫することによって、射出成形装置におけるスライドコアとこれを 支持する金型、あるいはガイドレールとの良好な潤滑を行なえるスライドコア及 びこれを案内するガイドレールを簡単な構成によって提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に係る考案が採った手段は、実施例に 対応する図1〜図7を参照して説明する、 「アンギュラピン11を備えた一方の金型10に対して他方の金型20を相対 移動させるようにした射出成形装置100において使用され、アンギュラピン1 1に係合して射出成形品40から退避されるようにしたスライドコア30におい て、 このスライドコア30内にグリース等の潤滑剤を充填する収納部33を形成し 、かつ当該スライドコア30の少なくとも一つの摺接面に潤滑剤のための案内流 路37を形成するとともに、この案内流路37と収納部33とを連通させる通孔 36を設け、かつ、当該スライドコア30に、その両金型10・20に接触しな い面にて開口するとともに、収納部33に連通する充填口33aを形成して、こ の充填口33aに潤滑剤または空気を送り込むホース50を接続するための接続 具51を設けたことを特徴とするスライドコア30」 である。
【0011】 すなわち、本考案に係るスライドコア30にあっては、まず、その内部に潤滑 剤を収納する収納部33を形成するとともに、この収納部33内の潤滑剤が通孔 36を通して案内流路37内に浸出するように構成して、この案内流路37内に 浸出した潤滑剤によって、射出成形装置100を構成している他方の金型20に 対する当該スライドコア30の良好な潤滑を行なうようにしたものである。
【0012】 そして、このスライドコア30にあっては、その両金型10・20に接触しな い面にて開口するとともに、収納部33に連通する充填口33aを形成して、こ の充填口33aにホース50を接触するための接続具51を設けたものであり、 この接続具51に接続したホース50から潤滑剤または空気を送り込むことによ り、収納部33内の潤滑剤を各通孔36から浸出させ得るようにしたものである 。
【0013】 また、請求項2に係る考案の採った手段は、同様に 「アンギュラピン11を備えた一方の金型10に対して他方の金型20を相対 移動させるようにした射出成形装置100において使用され、アンギュラピン1 1に係合して射出成形品40から退避されるようにしたスライドコアを案内する ガイドレール60において、 このガイドレール60内にグリース等の潤滑剤を充填する収納部61を形成し 、かつ当該ガイドレール60の少なくとも一つの摺接面に潤滑剤のための案内流 路62を形成するとともに、この案内流路62と収納部61とを連通させる通孔 63を設け、かつ、当該ガイドレール60に、その両金型10・20及びスライ ドコアに接触しない面にて開口するとともに、収納部61に連通する充填口61 aを形成して、この充填口61aに潤滑剤または空気を送り込むホース50を接 続するための接続具51を設けたことを特徴とするガイドレール60」 である。
【0014】
【考案の作用】
請求項1の考案に係るスライドコア30にあっては以下のような作用がある。
【0015】 まず、本考案に係るスライドコア30にあっては、一方の金型10との他方の 金型20との開閉動作に応じて、当該スライドコア30を支持している他方の金 型20に対して図1の図示左右方向に摺動する。すなわち、当該スライドコア3 0のピン挿入穴32に挿通されている一方の金型10側のアンギュラピン11が 一方の金型10と他方の金型20との開閉動作方向に対して斜めに形成されてい るから、このスライドコア30は、アンギュラピン11による案内及びスライド コア30のガイド31による他方の金型20に対する案内によって、図2に示す ように、他方の金型20に対して図示左右方向へ積極的に摺動されるのである。
【0016】 このスライドコア30が他方の金型20に対して摺動するとき、当該スライド コア30の収納部33内には潤滑剤が充填されており、しかもこの収納部33は 通孔36を通して当該スライドコア30の外側面に形成されている案内流路37 に連通しているので、収納部33内の潤滑剤は当該スライドコア30と他方の金 型20間に浸出し、両者の潤滑が行なわれるのである。この場合、案内流路37 がスライドコア30の一側面の全体を迂回する曲線状またはジグザグ状に形成し たものであるときには、案内流路37が一本であっても当該スライドコア30の 外側面全体の潤滑を行なえるのである。
【0017】 また、案内流路37内の潤滑剤がある程度使用された場合には、収納部33内 の潤滑剤が順次供給される。すなわち、当該スライドコア30自身は他方の金型 20との摩擦によってある程度の熱を有した状態となっているから、収納部33 内のグリース等の潤滑剤は軟化された状態になっている。従って収納部33内の 潤滑剤は、各案内流路37に対して順次自動的に供給されるのである。なお、当 該収納部33の充填口33aがプラグ35によって閉塞したものである場合には 、このプラグ35を充填口33aにねじ込めば、収納部33内の潤滑剤は各案内 流路37に積極的に浸出する。
【0018】 以上のようにして、収納部33内の潤滑剤が少なくなってきたり、あるいは無 くなった(その状態はスライドコア30の使用時間によって容易に計ることがで きる)場合には、接続具51を介してスライドコア30に接続してあるホース5 0から、潤滑剤または空気送り込むのである。すなわち、収納部33内の潤滑剤 が少なくなった場合には、収納部33内の残留している潤滑剤を使うべく、ホー ス50から空気を送り込めば、この空気の圧力によって潤滑剤は各通孔36から 外部に浸出するのである。勿論、ホース50から直接潤滑剤を供給してもよいこ とは当然である。
【0019】 以上の潤滑剤または空気のホース50による供給は、接続具51がスライドコ ア30の両金型10・20に接触しない面に形成してあるから、射出成形装置1 00の状態如何を問わず行なえるものであり、射出成形装置100が作業の邪魔 になることは全くないのである。なお、スライドコア30は、射出成形装置10 0の作動中に摺動するものであるから、ホース50からの潤滑剤または空気の供 給は、射出成形装置100を一旦停止させて行なうのがよい。
【0020】 勿論、ホース50を接続しないときの接続具51に、これからの潤滑剤の浸出 がないようにすることのできる逆止弁を設けておけば、接続具51はスライドコ ア30に取付けたままにし得るものであり、逆止弁を有さない接続具51の場合 には、これを使用しないときにはプラグ35に代えればよいものである。
【0021】 以上のことは、スライドコア30を案内するガイドレール60についても同様 であり、スライドコア30が潤滑剤のための収納部33及びこれに連通する案内 流路37を有してはいないものであっても、このガイドレール60は、その収納 部61内に充填してある潤滑剤によってスライドコア30のための潤滑を十分行 えるものである。
【0022】 すなわち、このガイドレール60の収納部61内の潤滑剤が少なくなってきた り、あるいは無くなった(その状態はスライドコア30あるは当該ガイドレール 60の使用時間によって容易に計ることができる)場合には、接続具51を介し てガイドレール60に接続してあるホース50から、潤滑剤または空気送り込む のである。すなわち、収納部61内の潤滑剤が少なくなった場合には、収納部6 1内の残留している潤滑剤を使うべく、ホース50から空気を送り込めば、この 空気の圧力によって潤滑剤は各通孔63から外部に浸出するのである。勿論、ホ ース50から直接潤滑剤を供給してもよいことは当然である。
【0023】
【実施例】
次に、本考案を図面に示した実施例に従って詳細に説明する。
【0024】 図1及び図2には、本考案の実施例に係るスライドコア30を採用した射出成 形装置100の断面図が示してある。この射出成形装置100は、一方の金型1 0に対して他方の金型20を相対移動させることにより、一方の金型10及び他 方の金型20によって形成されるキャビティ内にて成形品40を形成するもので あるが、この成形品40は図1及び図2に示したように、アンダーカット部41 を有しているものであり、このアンダーカット部41を積極的に形成するための ものが本考案に係るスライドコア30なのである。
【0025】 一方の金型10は、そのピン案内部13内に挿通した他方の金型20に対して 常に一定の方向に案内されるもので、その一部には上記ガイドピン21の案内方 向に対して斜めに配置したアンギュラピン11を備えている。また、この一方の 金型10の外側部には案内面12aを有する止め部材12が固着してあり、この 止め部材12は、一方の金型10及び他方の金型20が閉じるとき、その案内面 12aによって後述の各スライドコア30の案内面38を押して、当該スライド コア30のアンダーカット形成部39を他方の金型20側にしっかりと押圧する ものである。
【0026】 他方の金型20は、一方の金型10側のピン案内部13に挿通したガイドピン 21によって案内されながら、一方の金型10に対して一定の方向に相対移動さ れるもので、その略中心部には完成後の成形品40を取り出すためのエジェクタ ピン22が設けてある。このエジェクタピン22は押縮自在に構成してあり、必 要に応じて当該他方の金型20から突出するようになっている。このような他方 の金型20の側部に本考案に係るスライドコア30が配置してあるのである。
【0027】 なお、以下に示すスライドコア30においては、その滑動を、アンギュラピン 11ではなくスプリング70によっても行うことができるようにしてあるもので あり、このスプリング70の収納部は、図4の点線にて示したように、ピン挿入 穴32及び後述する収納部33とは干渉しない部分に形成してあるものである。 すなわち、このスプリング70を使用するのは、アンダーカット形成部39が比 較的小さいものである場合であり、スプリング70は射出成形装置100の適宜 箇所に当接させておき、このスプリング70の反発力によってスライドコア30 の型抜きを行うものである。
【0028】 スライドコア30は、図3〜図7に示したようなもので、その側部に形成した ガイド31によって他方の金型20側にアリ溝結合され、当該他方の金型20に 対する図1及び図2の図示上下方向の位置を規定されながら左右動自在に配置さ れているものである。すなわち、このスライドコア30は、他方の金型20に対 して図1の図示左右方向への動きは可能であるが、上下動はしないようにしてあ るのである。勿論、このスライドコア30は一方の金型10側のアンギュラピン 11によって移動されるものであるから、その略中央部にはアンギュラピン11 を抜き差し自在に挿入するためのピン挿入穴32が当該スライドコア30の摺動 方向に対して斜めに位置した状態で形成してある。
【0029】 また、このスライドコア30のピン挿入穴32に干渉しない位置にはグリース 等の潤滑剤を収納するための収納部33が形成してある。この収納部33の充填 口33a内には、本実施例にあってはネジ部34が形成してあり、このネジ部3 4にプラグ35または接続具51が螺着されるようになっている。すなわち、こ のプラグ35を収納部33のネジ部34に螺着することによって収納部33内を 閉塞するとともに、当該プラグ35をさらにネジ込むことによって収納部33の 収納容積を変えることができるようにしてある。
【0030】 収納部33の充填口33aは、図1〜図3に示したように、スライドコア30 の両金型10・20に接触しない面に開口すべく形成したものであり、これによ り、これに対するプラグ35または接続具51の螺着を射出成形装置100の状 態の如何にかかわらず行なえるようにしたものである。図3に示したスライドコ ア30では、この充填口33aにプラグ35を螺着した状態が示してあるが、こ の充填口33aには、図1等において示したように、ホース50を接続するため の接続具51をプラグ35に代えて接続するものである。
【0031】 接続具51は、潤滑剤や空気、あるいは、冷却水等を給送するためのホース5 0を接続することができるものであれば、どのような形式のものであってもよい ものであるが、本実施例では空気給送のためのホース50を接続できるものであ る。この接続具51が潤滑剤のための逆止弁を有するものであれば、この接続具 51をプラグ35と交換することなくスライドコア30に取付けておけばよいも のであるが、逆止弁を有さないものであれば、ホース50を接続するものとして 使用しない場合に、これに代えてプラグ35を収納部33の充填口33aに螺着 しておけばよいものである。
【0032】 また、スライドコア30の収納部33に対して、スライドコア30の側面に形 成した案内流路37が通孔36を通して連通するようにしてある。この案内流路 37は他方の金型20に対する摺接面に形成したものであり、少なくとも最も摩 擦力が加わる個所に形成されており、必要に応じてスライドコア30の底面に形 成して実施してもよいものである。換言すれば、実施例のスライドコア30にあ っては、図3〜図6に示したように、スライドコア30の両側に突出している各 ガイド31の両面に潤滑剤のための独立した保持溝37aをそれぞれ形成してあ り、これら各保持溝37a内に、収納部33に連通する通孔36を開口させたも のである。
【0033】 また、本実施例における案内流路37にあっては、図4に示したように、スラ イドコア30の一側面の全体を迂回するジグザグ状に形成してある。このように すれば、スライドコア30の摺接面全体の潤滑を一つの案内流路37によって行 なうことが可能となるからである。
【0034】 なお、このスライドコア30は、その一方側に形成した案内面38によって一 方の金型10側の案内面12aによって案内され、一方の金型10と他方の金型 20とが閉じられた場合に、その他方に形成されたアンダーカット形成部39が 一方の金型10及び他方の金型20によって形成されるキャビティ側に押される ようになっている。また、スライドコア30の正面及び背面に形成した案内流路 37には、その上下両端の中央部であって、図示の右より部分に通孔36が開口 している。このように、通孔36を案内流路37の上下両端の中央部に形成する ことによって、この通孔36から浸み出る潤滑剤が案内流路37の上下に均等に 流れ、スライドコア30の正面及び背面における潤滑を少ない量の潤滑剤によっ て確実に行なうことができるものである。
【0035】 なお、収納部33を一対形成すれば、これら収納部33をピン挿入穴32の左 右に分けて配置できるから、各収納部33とピン挿入穴32とが互いに干渉しな いようにすることができることは勿論のこと、ピン挿入穴32の傾斜方向を自由 に選択することができるのである。また、このピン挿入穴32内にはアンギュラ ピン11が挿入されて摺接するのであるが、このピン挿入穴32を形成している 部分が肉薄であると破損する可能性が高くなるが、各収納部33をこのピン挿入 穴の左右に配置することにより、ピン挿入穴32を形成している部分が肉薄状態 とならないので、当該スライドコア30の寿命を長くすることができるものであ る。また、各収納部33はそれぞれ独立しているから、スライドコア30の左右 における潤滑状態をそれぞれ別個に調整することができることは勿論のこと、ス ライドコア30自体の微妙な位置調整を容易に行なうことができる。
【0036】 また、このスライドコア30の底面にあっては、ここに開口している各通孔3 6に連通する溝をそれぞれ形成すれば、各口内の潤滑剤をスライドコア30の底 部の略全面に排出することができるから、スライドコア30に底部での潤滑をよ り良好に行なうことができるのである。
【0037】 この射出成形装置100において使用されるスライドコアが、前述したスライ ドコア30とは異なって、潤滑剤のための収納部33及び案内流路37を有さな いものである場合には、図3に示したような請求項2に係るガイドレール60を 採用すればよいものである。
【0038】 このガイドレール60は、図3にも示したように、ガイドレール60内にグリ ース等の潤滑剤を充填する収納部61を形成し、かつ当該ガイドレール60の少 なくとも一つの摺接面に潤滑剤のための案内流路62を形成するとともに、この 案内流路62と収納部61とを連通させる通孔63を設け、かつ、当該ガイドレ ール60に、その両金型10・20及びスライドコアに接触しない面にて開口す るとともに、収納部61に連通する充填口61aを形成して、この充填口61a に潤滑剤または空気を送り込むホース50を接続するための接続具51を設けた ものである。すなわち、収納部61はスライドコア30側の収納部33に、また 案内流路61はスライドコア30側の案内流路37にそれぞれ対応するものであ る。勿論、これれらの収納部61及び案内流路61間は、スライドコア30側の 通孔36に対応する通孔63によって連通させてあるものである。そして、この ガイドレール60における収納部61の充填口61aには、前述したスライドコ ア30において採用した接続具51が接続されるのであり、この接続具51には ホース50が連結されるものである。
【0039】
【考案の効果】
以上説明したように、まず、請求項1に係る考案にあっては、 「アンギュラピン11を備えた一方の金型10に対して他方の金型20を相対 移動させるようにした射出成形装置100において使用され、アンギュラピン1 1にて射出成形品100から退避されるスライドコア30において、 このスライドコア30内にグリース等の潤滑剤を充填する収納部33を形成し 、かつ当該スライドコア30の少なくとも一つの摺接面に潤滑剤のための案内流 路37を形成するとともに、この案内流路37と収納部33とを連通させる通孔 36を設け、 かつ、当該スライドコア30に、その両金型10・20に接触しない面にて開 口するとともに、収納部33に連通する充填口33aを形成して、この充填口3 3aに潤滑剤または空気を送り込むホース50を接続するための接続具51を設 けた」 ことにその構成上の特徴があり、これにより、射出成形装置におけるスライドコ ア30とこれを支持する金型との良好な潤滑を行なえるスライドコア30を簡単 な構成によって提供することができるのである。
【0040】 すなわち、このスライドコア30によれば、他方の金型20に対する潤滑状態 を常にスライドコア30の摺接面に浸出してその潤滑を行なうことができるから 、スライドコア30自体のメンテナンスが容易であるとともに、スライドコア3 0を長期間メンテナンスフリーのものとすることができるのである。従って、こ の種の射出成形装置100による成形品40の製造を従来の装置に比較して効率 よく行なうことができるのである。
【0041】 特に、スライドコア30の両金型10・20に接触しない面に充填口33aを 形成しておいて、この充填口33aにホース50を接続するための接続具51を 取付ければ、ホース50を介して、潤滑剤や空気あるいは冷却水を自由に収納部 33内に供給することができ、しかもその供給作業を射出成形装置100の状態 如何にかかわらず行なうことができて、より一層潤滑性効果の高いスライドコア 30とすることができるのである。
【0042】 また、請求項2に係る考案にあっても、 「アンギュラピン11を備えた一方の金型10に対して他方の金型20を相対 移動させるようにした射出成形装置100において使用され、アンギュラピン1 1に係合して射出成形品40から退避されるようにしたスライドコアを案内する ガイドレール60において、 このガイドレール60内にグリース等の潤滑剤を充填する収納部61を形成し 、かつ当該ガイドレール60の少なくとも一つの摺接面に潤滑剤のための案内流 路62を形成するとともに、この案内流路62と収納部61とを連通させる通孔 63を設け、かつ、当該ガイドレール60に、その両金型10・20及びスライ ドコアに接触しない面にて開口するとともに、収納部61に連通する充填口61 aを形成して、この充填口61aに潤滑剤または空気を送り込むホース50を接 続するための接続具51を設けたこと」 にその構成上の特徴があり、これにより、射出成形装置におけるスライドコアを 案内して良好な潤滑を行なうことのできるガイドレール60を簡単な構成によっ て提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るスライドコアを使用した射出成形
装置の断面図である。
【図2】一方の金型と他方の金型とが開いた状態を示す
射出成形装置の断面図である。
【図3】本考案に係るスライドコア及びガイドレールの
斜視図である。
【図4】本考案に係るスライドコアの正面図である。
【図5】図4の1−1線に沿って見た断面図(イ)であ
り、(ロ)はその要部拡大部分断面図である。
【図6】スライドコアの平面図である。
【図7】スライドコアの底面図である。
【符号の説明】
100 射出成形装置 10 一方の金型 11 アンギュラピン 20 他方の金型 21 ガイドピン 22 エジェクタピン 30 スライドコア 31 ガイド 32 ピン挿入穴 33 収納部 34 ネジ部 35 プラグ 36 通孔 37 案内流路 38 案内面 39 アンダーカット形成部 40 成形品 41 アンダーカット部 50 ホース 51 接続具 60 ガイドレール 61 収納部 61a 充填口 62 案内流路 63 通孔

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンギュラピンを備えた一方の金型に対し
    て他方の金型を相対移動させるようにした射出成形装置
    において使用され、前記アンギュラピンにて射出成形品
    から退避されるスライドコアにおいて、 このスライドコア内にグリース等の潤滑剤を充填する収
    納部を形成し、かつ当該スライドコアの少なくとも一つ
    の摺接面に前記潤滑剤のための案内流路を形成するとと
    もに、この案内流路と前記収納部とを連通させる通孔を
    設け、 かつ、当該スライドコアに、その前記両金型に接触しな
    い面にて開口するとともに、前記収納部に連通する充填
    口を形成して、この充填口に前記潤滑剤または空気を送
    り込むホースを接続するための接続具を設けたことを特
    徴とするスライドコア。
  2. 【請求項2】アンギュラピンを備えた一方の金型に対し
    て他方の金型を相対移動させるようにした射出成形装置
    において使用され、前記アンギュラピンにて射出成形品
    から退避されるスライドコアを案内するガイドレールに
    おいて、 このガイドレール内にグリース等の潤滑剤を充填する収
    納部を形成し、かつ当該ガイドレールの少なくとも一つ
    の摺接面に前記潤滑剤のための案内流路を形成するとと
    もに、この案内流路と前記収納部とを連通させる通孔を
    設け、 かつ、当該ガイドレールに、その前記両金型及びスライ
    ドコアに接触しない面にて開口するとともに、前記収納
    部に連通する充填口を形成して、この充填口に前記潤滑
    剤または空気を送り込むホースを接続するための接続具
    を設けたことを特徴とするガイドレール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003089216A1 (fr) * 2002-04-19 2003-10-30 Misumi Corporation Unite noyau coulissant
JPWO2021153671A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05

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