JP2997342B2 - 形彫放電加工機の揺動加工制御方法 - Google Patents

形彫放電加工機の揺動加工制御方法

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JP2997342B2
JP2997342B2 JP3207320A JP20732091A JP2997342B2 JP 2997342 B2 JP2997342 B2 JP 2997342B2 JP 3207320 A JP3207320 A JP 3207320A JP 20732091 A JP20732091 A JP 20732091A JP 2997342 B2 JP2997342 B2 JP 2997342B2
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浩明 藤井
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Seibu Electric and Machinery Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作物と工具電極と
の間に極間電圧を印加して放電させ、放電エネルギーで
工作物を加工する形彫放電加工機において、工作物に対
する仕上げ加工時に実施される揺動加工を制御する揺動
加工制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】形彫放電加工機による形彫放電加工は、
放電に伴う電極消耗現象を利用した加工法で、加工工具
を電極とし、該工具電極を加工液中で工作物に接近さ
せ、数10μm〜数μmの間隔を保って過渡アーク放電
を繰り返し発生させることにより、放電の際の熱と圧力
の作用で工作物の表面に所定の加工形状を加工するもの
である。放電の熱で溶けた金属即ち加工屑は加工液で急
冷され、爆発力によって、加工屑の金属はスラッジとな
り加工液と共に流出される。
【0003】形彫放電加工機による形彫放電加工は、他
の機械加工と異なり、機械加工で使用される刃物に相当
する工具電極が工作物に対して接触しないで常に一定の
間隔を保つように制御される。即ち、工作物と工具電極
の接触による短絡を防ぐために、工具電極の送りにはサ
ーボモータや油圧が使用され、常に最適な間隔を保つよ
うにサーボ作用を繰り返している。
【0004】形彫放電加工機による形彫放電加工は、機
械加工が困難な強靭材料や高硬度な材料も加工できるの
で、金属加工にはなくてはならない加工方法の1つであ
る。その反面、形彫放電加工は工具電極の形状及び精度
を工作物に転写することで加工を達成していく方法であ
るから、工具電極の製作の優劣が加工結果に大きく現れ
る。
【0005】近年、NC放電加工機が普及するにつれて
揺動加工が可能となってきた。揺動加工は、工具として
の工具電極又は工作物を搭載するテーブルを水平方向に
微少移動を繰り返し、工具電極と工作物の間に相対的な
動き即ち揺動を与え、工作物が必要とする寸法確保や面
粗度向上を図る加工方法であり、金型の最終仕上げ工程
で使用される加工法である。
【0006】この揺動加工について、図1、図2、図3
及び図4を参照して説明する。図1は形彫放電加工機の
一例を示す概略図、図2はこの発明による揺動加工制御
方法を達成する作動の一実施例を示す処理フロー図、及
び図3は揺動加工における円揺動を説明するための平面
図、及び図4は形彫放電加工機で工作物を揺動加工して
いる時の状態を示す部分断面図である。加工しようとす
る工作物1を形彫放電加工機10のNCテーブル7上の
工作物取付台2に設置し、クランプ3で締め付けること
によって固定する。この工作物1に直径D、深さHの円
形穴4を揺動加工で製作する場合には、最初に、形彫放
電加工機10のヘッド本体6に取付けた円柱状の工具電
極5(直径D’<D)を使用して荒加工を行い、直径
D、深さHよりも寸法の少し小さな円形穴4をあける。
次に、工具電極5を直径dに取り換え、揺動加工によっ
て仕上加工を行なう。仕上加工は、加工条件を何段階に
も変えて繰り返し行なう。これにより、工具電極5の側
面51によって円形穴4の側面41が、また工具電極5
の底面52によって円形穴4の底面42が加工され、最
終的に直径D、深さHの円形穴4に仕上げられる。な
お、揺動運動のパターンとしては、この場合には円揺動
が用いられる。
【0007】例えば、図3及び図4に示す円揺動をプロ
グラムで指令する場合を考えてみる。まず、工具電極5
の中心軸53を円揺動の中心点Oから円揺動の始点Aま
で移動させる。例えば、その距離OAが1mmであると
すると、その位置決め動作を指令するプログラムは、G
17 G00 X1000となる。ここで、G17はX
Yをいっしょに指令するときに用いる。G00は位置決
め動作を表す。XはX方向への移動量を表す。
【0008】次に、円揺動の中心点Oを中心に直径2m
mの円揺動を工具電極5に行なわせる場合、即ち、円柱
状の工具電極5の中心軸53が直径2mmの円周60上
を移動する場合、その円揺動を指令するプログラムは、
G03 Xー2000 Y0Iー100 J000とな
る。ここで、G03は反時計回りの円揺動を指令するこ
とを表す。Xは円揺動の始点Aから終点CまでのX方向
の移動量、Yは円揺動の始点Aから終点CまでのY方向
の移動量、Iは円の中心OのX座標、Jは円の中心Oの
Y座標である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】形彫放電加工機につい
て、前述したように揺動加工は、形彫放電加工において
金型などの仕上工程で実施されるもので、工作物が必要
とする寸法の確保や面精度の向上を図るものであり、細
心の注意を払って実施しなければならない。従って、精
密な工作寸法が要求される場合には、時々形彫放電加工
を中断して、即ちフィードホールド状態にして、工作物
の仕上がり状態を目視および寸法測定によって確認する
必要がある。
【0010】図3において始点Aから揺動加工を開始し
て途中の点Bでフィードホールド状態にした場合、揺動
加工部分43であるところの二点鎖線5A,5Bで示す
範囲内は、未加工部分44であるところの一点鎖線5O
で示す範囲の外側よりも深くなっている。従って、その
後で仕上がり状態を確認するために工具電極5を水平方
向に一点鎖線5Oで示す位置まで後退させると、工具電
極5の底部52が一段高くなっている未加工部分44に
接触することになる。
【0011】フィードホールド状態では、形彫放電加工
のエネルギーは断たれており、サーボ作用も働かない。
工作物1が小さい場合には、必要以上のクランプ力が与
えられていないので、工具電極5が工作物1に接触する
ということは、工作物1が移動してしまうおそれがあ
る。また、工具電極5が小さい場合には、工具電極5の
曲がりや破損に発展するという問題がある。従って、フ
ィードホールド状態における電極を工作物に接触しない
ように後退させるという課題を解決する必要がある。
【0012】また、図3及び図4に示す揺動加工の円揺
動の途中Bで、フィードホールドボタンを押してフィー
ドホールド状態にすると、工具電極5はマシンロックさ
れて、その位置Bに停止する。ところが、NCは前述の
プログラムに従って円揺動軌道の終点Cまで移動する。
従って、工具電極5を円揺動の中心点Oに移動させる
と、NCで指令された運動の終点Dと円揺動の中心点O
との間にずれが発生する。このため、フィードホールド
状態をリセットして再加工に入った時点では、このずれ
の分だけ加工誤差となり、精密加工には適さない。従っ
て、このずれを補正するという課題を解決する必要があ
る。
【0013】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、フィールドホールド状態になった
工具電極を後退させても、工具電極の後退に伴って工作
物が移動したり工具電極が曲がったり或いは破損したり
するのを防止することができると共に、再加工に入って
も加工誤差が生じないようにすることのできる、形彫放
電加工機の揺動加工制御方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、工作物と工具電極との間に極間電圧を印加
して放電させ、放電エネルギーで工作物を加工する形彫
放電加工機において、工作物に対する揺動加工中にフィ
ードホールド状態にした時、揺動軸と該揺動軸に直交す
るサーボ軸を反加工方向に同時に後退させ、次いで、前
記揺動軸の座標系設定の制御を行なうことを特徴とする
揺動加工制御方法に関する。
【0015】ここで、前記揺動軸とはX軸及びY軸をい
い、前記サーボ軸とはZ軸をいう。また、反加工方向と
は加工方向以外の方向をいう。例えば、前記揺動軸に対
して反加工方向とは、円揺動軌道上における反時計回り
の方向以外の方向であって、例えば、円揺動の中心点O
に向かう方向を含む。また、前記サーボ軸に対して反加
工方向とは、Z軸方向に工作物から離れる方向というこ
とになる。
【0016】
【作用】この発明は、上記のように構成されているの
で、次のように作用する。即ち、揺動加工中にフィード
ホールド状態にすると、工具電極が円揺動軌道の途中で
停止する。そこで、前記工具電極を揺動軸に対して反加
工方向、例えば、円揺動の中心点Oの方向へ後退させ
る。その際に、サーボ軸に対しても反加工方向、即ちZ
軸方向に前記工作物から離れる方向に前記工具電極を後
退させる。これにより、前記工具電極を後退させても、
前記工具電極が工作物の未加工部分に接触するというこ
とはなくなる。
【0017】また、円揺動軌道の途中で停止した工具電
極を円揺動の中心点Oへ移動させた時、円揺動の中心点
OとNCで指令された運動の終点とはずれが発生する
が、揺動軸の座標系設定を行なって補正することによ
り、このずれを解消することができる。従って、フィー
ドホールド状態をリセットして再加工に入った時点での
加工誤差はなくなる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による形彫
放電加工機の揺動加工制御方法の実施例を説明する。図
2はこの発明による形彫放電加工機の揺動加工制御方法
の一実施例を示す処理フロー図である。
【0019】形彫放電加工機10の作動は、NC装置で
コントロールされている。形彫放電加工機10における
起動ボタンを押すと、NC装置の主制御部はメモリ部に
登録されたプログラムを読み込んで加工電源部に加工条
件を指令し、サーボ部には加工位置を指令し、形彫放電
加工機10のヘッド本体6に取付けた工具電極5の移動
装置及びNCテーブル7にサーボ移動を行わせ、工具電
極5と工作物1との間に極間電圧を印加して両者間に放
電を発生させ、放電エネルギーで工作物1に対して放電
加工を行う。
【0020】この発明による形彫放電加工機の揺動加工
制御方法について、図2、図3及び図4を参照して、X
軸、Y軸及びZ軸の動きに着目して説明する。起動ボタ
ンを押すと、まずZ軸サーボが起動する(ステップ1
1)と共に、X軸サーボ及びY軸サーボが起動する(ス
テップ12)。工作物1と工具電極5との間隔は常に一
定の間隔に維持されてサーボ移動するように制御され、
フィールドホールドボタンがオンされない以上(ステッ
プ13)、工作物1に放電加工が実施される。登録され
たプログラムに従って一連の加工が終了するまで、次々
と加工が行なわれる(ステップ14)。
【0021】工作物1に対する放電加工途中で、工作物
1の仕上がり状態を目視及び寸法測定によって確認する
必要が生じた場合には、フィードホールドボタンを押す
(ステップ13)。フィードホールドボタンが押される
と、X軸、Y軸及びZ軸がマシンロックされて揺動加工
が停止される(ステップ15)。このフィードホールド
状態になる位置は、フィードホールドボタンが押された
時の工具電極5の位置であるから、円揺動軌跡の任意の
位置Bである。これに対して、NCは、プログラムで指
定された円揺動軌跡の終点Cつまりフィードホールド確
認位置Cまで移動する(ステップ16)。
【0022】フィードホールド状態になると、次に、工
作物1の加工面の寸法測定のために工具電極5を後退さ
せねばならない。そこで、工具電極5を例えば0.1m
m上昇させ、この状態でマシンロックによって停止した
位置Bから円揺動の中心点Oまで工具電極5をX軸及び
Y軸方向に移動させる(ステップ17)。この工具電極
5の後退に伴ってNCの位置はC点からD点に移動し、
実際の工具電極5の中心軸位置即ち円揺動の中心点Oと
ずれが生じるので、NCの位置Dが工具電極5の円揺動
の中心点Oに一致するように補正するために、X軸及び
Y軸を座標系を設定する(ステップ18)。
【0023】座標系設定を終えると、NC装置をストッ
プさせる(ステップ19)。再び、NC装置を再スター
トさせると、処理はステップ1に戻り、上記工程に従っ
て放電加工が再び実施される。
【0024】
【発明の効果】この発明による揺動加工制御方法は、上
記のように構成されているので、次のような効果を有す
る。まず、工作物の仕上がり状態を目視および寸法測定
によって確認するために、ワイヤ放電加工機をフィード
ホールド状態にして工具電極を後退させても、従来のよ
うに工具電極が工作物に接触するといったことはなくな
る。従って、工具電極の後退に伴って工作物が移動した
り、工具電極が曲がったり、或いは破損したりすること
を防止できる。
【0025】また、円揺動の中心点OとNCで指令され
た運動の終点とのずれを解消することができるので、フ
ィードホールド状態をリセットして再加工に入った時点
での加工誤差はなくなり、工作物に対する加工精度が向
上するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による揺動加工制御方法を達成できる
形彫放電加工機の一例を示す概略図である。
【図2】この発明による形彫放電加工機の揺動加工制御
方法の処理フロー図である。
【図3】形彫放電加工機で工作物を揺動加工する状態を
示す部分断面図である。
【図4】図3の平面図であり且つ揺動加工における円揺
動を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 工作物 2 工作物取付台 4 円形穴 5 工具電極 10 形彫放電加工機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 1/00 - 1/02 B23H 7/14 - 7/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物と工具電極との間に極間電圧を印
    加して放電させ、放電エネルギーで工作物を加工する形
    彫放電加工機において、工作物に対する揺動加工中にフ
    ィードホールド状態にした時、揺動軸と該揺動軸に直交
    するサーボ軸を反加工方向に同時に後退させ、次いで、
    前記揺動軸の座標系設定の制御を行なうことを特徴とす
    る揺動加工制御方法。
JP3207320A 1991-07-25 1991-07-25 形彫放電加工機の揺動加工制御方法 Expired - Lifetime JP2997342B2 (ja)

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