JP2995816B2 - 発酵法によるl―リジンの製造法 - Google Patents

発酵法によるl―リジンの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は発酵法によるL−リジンの製造法に関する。
L−リジンは飼料用、医薬品用に利用される重要なアミ
ノ酸である。
〔従来の技術〕
従来、発酵法によるL−リジンの製造法としては、S
−(2−アミノエチル)−L−システイン(以下AECと
記す)耐性菌を使用する方法(特公昭48−28078号公
報)、L−ホモセリン、L−スレオニン要求性変異株を
使用する方法(特公昭42−55213号公報)、AEC耐性でか
つL−ロイシン、L−ホモセリン、L−プロリン、L−
アルギニン、あるいはL−アラニン要求性変異株を使用
する方法(特開昭49−36888号、特公昭55−1040号、特
公昭51−21078号各公報)、β−フロロピルビン酸感受
性変異株を使用する方法(特公昭57−14157号公報)、
ピルビン酸キナーゼ活性低下変異株を使用する方法(特
開昭58−170487号公報)、ピルビン酸キナーゼ活性及び
ピルビン酸デヒドロゲナーゼ活性が低下した変異株を使
用する方法(特開昭60−168393号公報)等が知られてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ブレビバクテリウム属のL−リジン生産変異株による
L−リジンの生産収率を更に高めることを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上述の課題を解決するために種々検討の
結果、ブレビバクテリウム属の従来知られているL−リ
ジン生産菌に更にα−ケト酪酸に対する耐性を付与せし
めたところ、従来のL−リジン生産菌より更に大量にL
−リジンを生産することを見いだした。本発明はこの知
見に基づいて更に研究の結果完成されたものである。
本発明のL−リジン製造法において用いられる微生物
は、ブレビバクテリウム属に属し、α−ケト酪酸に耐性
を有し、かつL−リジンを生産能を有する変異株であ
る。これらの性質の他に更にAEC耐性、L−ホモセリン
要求性、L−スレオニン要求性、L−ロイシン要求性、
L−アラニン要求性、γ−メチルリジン耐性、α−クロ
ロカプロラクタム耐性、β−フロロピルビン酸感受性、
クエン酸シンターゼ活性低下、ピルビン酸キナーゼ活性
低下、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ活性低下等の性質を
付与せしめた菌株を用いることにより、更にL−リジン
の生産能を増大させる事ができる。
本発明の親株はいわゆるL−グルタミン酸生産菌とし
て知られているブレビバクテリウム属の微生物である。
例えば ブレビバクテリウム・デバリカタム ATCC14020 ブレビバクテリウム・フラバム ATCC14067 ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム ATCC13869 ブレビバクテリウム・ロゼウム ATCC13825 等がある。本発明で用いる変異株はこれら上述の菌株を
親株として変異操作を施し、α−ケト酪酸耐性及びL−
リジン生産能、例えばAEC耐性、を付与することによっ
て得られる。なお変異操作は紫外線照射、N−メチル−
N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(以下NGと記
す)、亜硫酸等の変異誘起剤による処理等、通常の変異
処理法で行なうことができる。
以下に本発明の使用菌株の2例ブレビバクテリウム・
フラバムAJ12526(FERM P−11490)とブレビバクテリウ
ム・フラバムAJ12527(FERM P−11491)の具体的な変異
誘導分離方法及びそれらのα−ケトン酪酸に対する耐性
の度合を示す実験例を示す。
ブレビバクテリウム・フラバムFA1−30(K.Sano,I.Sh
iio,J.Gen.Appl.Microbiol,16,373(1970)参照,特公
昭48−28078号公報記載のFAECI−30(FERMP−282)と同
株である)を親株として使用した。ブレビバクテリウム
・フラバムAJ12526の誘導は次の通りである。親株FA1−
30を1500μg/mのNGで30℃15分間処理した(生残率4.1
%)のち、第1表に示す合成培地に親株が生育できない
濃度である7mg/mのα−ケト酪酸を添加して作成した
平板培地を塗布した。30℃8日間の培養後培地上にコロ
ニーとして生育する菌株即ちα−ケト酪酸耐性株を採取
し、これよりL−リジン生産能のすぐれた変異株AJ1252
6株を選択した。一方ブレビバクテリウム・フラバムAJ1
2527の誘導はAJ12526株と同様の方法で誘導したが、NG
処理における生産率は33%、又合成培地には4mg/mの
α−ケト酪酸の他に4mg/mのDL−アスパラギン酸ハイ
ドロキサメートを添加し、30℃7日間の培養で現われて
きた耐性株の中から選択した。
次にこれらAJ12526株、AJ12527株のα−ケト酪酸に対
する耐性の度合を調べた結果をDL−アスパラギン酸ハイ
ドロキサメート及びそれとα−ケト酪酸共存に対する結
果とともに第2表に示す。第1表の合成培地より寒天を
除いた組成の培地(5mlづつ試験管に分注)で30℃、16
時間培養したFA1−3株、AJ12526株及びAJ12527株を、
第1表の合成培地にα−ケト酪酸及びDL−アスパラギン
酸ハイドロキサメートを第2表中に示す濃度になるよう
に溶解して作成した平板培地(直径8.5cm)にそれぞれ
第2表に示した菌量接種した後、30℃で3日間培養し
た。それぞれの菌株の生育の状態を第2表に示す。
尚本発明で言うα−ケト酪酸耐性とは上記培養条件に
おいてα−ケト酪酸を5mg/ml含む上記培地に微生物をお
よそ107コ接種し、30℃で3日間の培養後中程度以上の
生育を示す場合を言う。
また親株FA1−30は5mg/mのDL−アスパラギン酸ハイ
ドロキサメートに耐性であるが、これを共存させるとα
−ケト酪酸に対する感受性を高め、この条件下で分離し
た変異株AJ12527はDL−アスパラギン酸ハイドロキサメ
ート共存下でα−ケト酪酸に強い耐性を示した。
L−リジン生産用の培養培地は特に制限するところは
なく、炭素源、窒素源、無機塩及び必要ならば有機微量
栄養素を含有する通常の培地である。炭素源としては炭
水化物(グルコース、フラクトース或いはデンプン、セ
ルロース等の加水分解物、糖蜜等)、有機酸(酢酸、ク
エン酸等)、アルコール(グリセリン、エタノール等)
或いは炭化水素(ノルマルパラフィン等)が使用でき
る。窒素源としては硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アン
モニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、ア
ンモニアガス、その他を、無機塩としてはリン酸塩、マ
グネシウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩、その
他微量金属塩等を必要に応じて使用する。有機微量栄養
素としては、栄養要求性のある場合には該当するアミノ
酸、ビタミン、脂肪酸類、有機塩基物質等を適量添加
し、必要に応じて更に生育促進物質としてアミノ酸、ビ
タミン、味液(登録商標、大豆加水分解物)、酵母エキ
ス、ペプトン、カザミノ酸等が使用できる。
培養条件は通常の方法でpH5ないし9、温度は20ない
し40℃で好気的条件下で24ないし72時間培養すれば良
い。培養中にpHが下がる場合には炭酸カルシウムを別殺
菌して加えるか又はアンモニア水、アンモニアガス等の
アルカリで中和する。又有機酸を炭素源とする場合はpH
の上昇を鉱酸又は有機酸で中和する。
培養液からのL−リジンの採取は通常イオン交換樹脂
法その他公知の方法を組み合せることにより行なわれ、
培地の種類によっては直接晶析法により行なうことも可
能である。得られたものは薄層クロマトグラム上のRf
値、液体高速クロマトグラフィーにおける溶出時間或い
は微生物定量法による生物活性値により、L−リジン標
品のそれらと一致することを確かめL−リジンと同定し
た。以下実施例にて本発明をさらに説明する。
〔実施例〕
下記第3表に示した組成のL−リジン生産用培地20m
を500m容の肩付フラスコに分注し、これを第4表に
示す菌株をそれぞれ2白金耳接種し、30℃で72時間振盪
培養した。それぞれの培養液中のL−リジン生成量は第
4表の如くであった。なおL−リジンの定量は酸性−銅
ニンヒドリン比色法で行なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 13/08 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレビバクテリウム属に属し、α−ケト酪
    酸に耐性を有しかつL−リジンを生産する能力を有する
    変異株を培養し、生成蓄積したL−リジンを採取するこ
    とを特徴とする発酵法によるL−リジンの製造法
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