JP2992469B2 - ゴルフクラブセット - Google Patents

ゴルフクラブセット

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JP2992469B2 JP7347423A JP34742395A JP2992469B2 JP 2992469 B2 JP2992469 B2 JP 2992469B2 JP 7347423 A JP7347423 A JP 7347423A JP 34742395 A JP34742395 A JP 34742395A JP 2992469 B2 JP2992469 B2 JP 2992469B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘッドやシャフトやグ
リップの外形,材質,バランス等を意図的に組み合わ
せ、ヘッドのロフトが漸増するい従いシャフトの長さが
漸減するように形成した繊維強化プラスチックシャフト
(以下FRPシャフトという)を装着した複数本のクラ
ブからなるゴルフクラブセットに関し、ゴルフクラブセ
ット(以下セットという)におけるFRPシャフトを装
着したクラブのシャフトの軸回りの捩じれ剛性に関する
発明である。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブに関しては、ゴルフ規則に
形状や構造や材質等が定められており、その性能につい
ても本質的に伝統及び習慣に反するものは使用できな
い。クラブは、ヘッドのロフトが漸増する従いシャフ
トの長さが漸減するように形成しシャフトの長さにより
区分され、シャフトの長い方から小さい数字が番手とし
て付けられている。
【0003】ウッドクラブにおける一般的なセットの内
容は、ドライバーと称される1番からクリークと称され
る5番までを基本のセットとし、これをウッドセットと
称して提供されている。これに対して、アイアンクラブ
における一般的なセットの内容は、ロングアイアンとミ
ドルアイアンとショートアイアンと特殊アイアンである
ウエッジに分けられ、クラブはシャフトの長い方から小
さい数字が番手として付けられており、ロングアイアン
には1番,2番,3番(以下1I,2I,3Iという)
があり、ミドルアイアンには4番,5番,6番(以下4
I,5I,6Iという)があり、ショートアイアンには
7番,8番,9番(以下7I,8I,9Iという)があ
り、ウエッジにはサンドウエッジやピッチングウエッジ
があり、これをアイアンセットと称し提供されている。
【0004】ウッドクラブは、打球の飛距離が優れしか
も打球方向の良好なものが要求されており、アイアンク
ラブにおいては、多様な打球位置にあるボールを打球し
てプレーヤーの意図するところに如何に接近してボール
を止めることが出来るクラブであるかが要求され、プレ
ーヤーが所定のスイングで打球したボールが予め設定し
た球跡(弾道)を描いて飛翔し、希望する位置に到達す
るように設計されたものをゴルフクラブセット(以下セ
ットという)と称し一般に提供されている。
【0005】ところが、一般にセットの内番手の小さい
クラブは番手の大きいクラブに比較してスイングが難し
いといわれている。その理由は、クラブが長く、ヘッド
のロフト角が小さいため、インパクト時のフェースの状
態を正常に保つことがシャフトの短いクラブに比較して
難しく、正確なミートが困難であることが第一の要因で
ある。又、この他に特に番手の小さいクラブについては
ゴルファー間で「ヘッドが返りやすいクラブ」とか「ヘ
ッドが返りにくいクラブ」というように表現されるもの
があり、これは、シャフトの弾性や剛性やばね定数とい
われているシャフトの性能に関するものであることが知
られており、中でもシャフトの軸回りの捩じれ剛性に起
因するところが大きいことが知られている。
【0006】このシャフトの軸回りの捩じれ剛性を調べ
ると、シャフトの製造に際しては、番手の一番小さいク
ラブに合わせて長いシャフトを製造し、この長いシャフ
トを各番手に適合したシャフトの寸法に長さが合うよう
にヘッド側やグリップ側を切断して使用していたため、
セット全体を見ると、必然的に番手の大きいクラブ即ち
シャフトの短いクラブは捩じれ剛性が大きくなり、番手
の小さいクラブ即ちシャフトの長いクラブは捩じれ剛性
が小さくなり、番手の小さいクラブほど捩じれやすくな
る。それ故に、番手の小さいクラブほど打球時にヘッド
が開き気味となり、「ヘッドが返りにくくなる」という
現象が生じていた。
【0007】そこで、ヘッドの返りという現象について
従来のクラブを用い、右利きのゴルファーについて図1
に示す方法によりインパクト時のヘッドの開き量を実験
により測定すると、番手の小さいクラブほど番手の大き
いクラブに比較してシャフトの捩じれ剛性が小さいた
め、番手の小さいクラブほど番手の大きいクラブに比較
してヘッドの返りが鈍り、おおむねヘッドはインパクト
時にスイング軌道に対して右方向に開いた状態となり、
打球はおおむね右方向に飛ぶ球跡を描いて飛翔する。こ
れをスライスボールと称している。
【0008】ヘッドのインパクト時における開き量は、
シャフトの捩じれ剛性のみならず、ヘッド自体のシャフ
ト軸回りの慣性モーメントの大きさによっても左右され
るものであるが、従来のゴルフクラブのシャフト単体の
捩じれ角度(捩じれ剛性)を測定するために、以下に示
す実験をした。すなわち、従来のシャフトの捩じれ角度
を測定するために、図3に示す方法によりシャフトの先
端から840mm部位を固定し、先端から50mm
部位に1ft・lbの捩じりモーメントを与えた。この
時、3Iは3.06度,6Iは2.88度,9Iは2.
70度,となり、シャフトの長いクラブほど捩じれ剛性
が低いことが判明した。
【0009】そこで、シャフトの長いクラブほど捩じれ
剛性を高めようとする試みがなされ、この考え方に基づ
き、特開昭56−161068号発明「ゴルフ・クラブ
・シャフト」が提供されている。該発明の、特許請求の
範囲第3項には「各クラブ又はシャフトのネジレこわさ
が、実質的に一定であるかあるいはセット全体を通じて
長さの増加につれて実質的に一様に増加することを特徴
とするワンセットのゴルフクラブ又はそのシャフト。」
と記載され、その手段として、シャフトを造るために、
「シャフトの外径及び壁肉の厚さをシャフトの長手方向
に沿って変化させ、シャフトの素材を選択する」旨が記
載されその実施例が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このシ
ャフトは「シャフトの外径及び壁肉の厚さをシャフトの
長手方向に沿って変化させる」ことで確かに「シャフト
のネジレこわさが、実質的に一定であるかあるいはセッ
ト全体を通じて長さの増加につれて実質的に一様に増加
する」ことになるが、シャフトの曲げこわさ(曲げ剛
性)や重量が変化してしまうため、このシャフトを装着
したクラブでスイングするとフィーリングが変わってし
まうという問題が生じ、ヘッドの返りという現象に基づ
く捩じれ剛性について解明されていない部分があると共
に、このシャフトは「段付きのシャフト」であり、FR
Pシャフトには適合しない方法である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヘッドの返り
という現象をセット全体で調和した状態に形成して、プ
レーヤーが所定のスイングで打球したボールが予め設定
した飛球の球跡(弾道)を描いて飛翔し、希望する位置
に到達するように設計されたセットを提供可能とするも
のであり、打球時のヘッドの開き量、即ち、クラブのヘ
ッド部の捩じれ角度を番手毎に意図的に設定するもので
ある。そこで、ダウンスイング中のクラブのヘッド部の
捩じれ角度、シャフトの捩じれ剛性等を、把握する必要
があるが、それらの値は次の数式1を用いて解析可能で
ある。
【0012】
【数1】
【0013】数式1に用いた記号の内容は次の通りであ
る。
【0014】G:シャフトの横弾性係数、I:シャフト
の断面二次極モーメント、1:クラブ長さ、ωn :ゴル
フクラブの捩じれ振動数、J:ヘッドの軸回りの慣性モ
ーメント、κ:シャフトの捩じればね定数、T:ゴルフ
ァーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手首よりグリッ
プ部に加えるトルクの強さ、ω:ゴルファーがダウンス
イング中に腰・肩・腕・手首よりグリップ部を軸回りに
回転させる回転速度、t:ダウンスイング中の時刻、T
sinωt:ゴルファーがグリップ部に加えるトルク、
θ:クラブのヘッド部の捩じれ角度、GI:シャフトの
捩じれ剛性。
【0015】ダウンスイング中のクラブのヘッドの回転
運動は数式1のを用いて解析可能である。 ・ ダウンスイング中の時刻t=0時 ・ クラブのヘッド部の捩じれ角度θ=0 ・ dθ(0)/dt=0 とし、 ダウンスイング中の時刻tにおけるクラブのヘッドの捩
じれ角度θ(t)は式のようになる。式により、ヘ
ッドの返りθ(t)は、ゴルファーがダウンスイング中
に腰・肩・腕・手首よりグリップ部に加えるトルクの
Tの大小に依存することが分かる。
【0016】又、ヘッドの返りはクラブの諸特性、即
ち、ゴルフクラブの捩じれ振動数ωn、シャフトの捩じ
れ剛性GI、ヘッドのシャフトの軸回りの慣性モーメン
トJ、シャフトの捩じればね定数κ等に依存しているこ
とも分かる。これにより、クラブの諸特性が番手間で同
じであればヘッドは全番手が同じよに返ることが分か
る。
【0017】次に、クラブの諸特性の関係について説明
する。シャフトの捩じれ剛性をGIとすると、この捩じ
れ剛性GIと、シャフトの捩じればね定数κの関係は
式で与えられる。ここで、シャフトの捩じれ剛性GI
は、シャフトの横弾性係数Gと、シャフトの断面二次極
モーメントIの積で与えられる。式により、シャフト
の捩じれ剛性GIは、シャフトの捩じればね定数κを反
映していることが分かる。一方、シャフトの捩じればね
定数κとゴルフクラブの捩じれ振動数ωn の関係は、ヘ
ッドの軸回りの慣性モーメントJに依存し、式で与え
られる。なお、シャフト自体のトルク(このトルクの表
現は、物理的用語のトルクではなく本発明に属するゴル
フ品業界で言うところのシャフトの捩じり剛さを指す)
の測定方法は、図3の方法により測定可能である。
【0018】そこで、本発明は、このヘッドの開き量に
対応させてセットの内番手の小さいクラブほど番手の大
きいクラブに比較してシャフトの捩じれ剛性を高くする
ことによりインパクト時におけるヘッドの開き量を小さ
くし、前記課題を解決しようとするものである。
【0019】FRPシャフトの捩じれ剛性を高くする手
段として本発明は、 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維として、
高い弾性率を有する炭素繊維を使用して捩じれ剛性を高
くする。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する炭素繊維層の
巻き数を多くして捩じれ剛性を高くする。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する炭素繊維層の
巻き角度が±45度(シャフトの軸線に対して右巻き方
向巻くのを+度とすると左巻き方向に巻くものは−度に
なる)に近づくようにして捩じれ剛性を高くする。等の
手段を用いるものである。なお、FRPシャフトの横弾
性係数Gと配向角を有するFRP繊維層の巻き角度との
関係は、図6に示すように巻き角度が0度から増加する
につれてほぼ正弦曲線状に増加し、巻き角度45度をピ
ークとして次第に減少することが知られている。よっ
て、FRPシャフトを形成するFRP繊維層の巻き角度
を番手が小さくなるにしたがって、段階的にシャフトの
軸線に対して45度に近づけると該シャフトの捩じれ剛
性が高くなるように設計することができる。
【0020】FRPシャフトの製造方法としては、引き
揃えた炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを
芯金であるマンドレルに巻き付け、加熱硬化後マンドレ
ルを抜き取るシートワインディング法や、同じく、引き
揃えた炭素繊維のフイラメント繊維に熱硬化性樹脂を含
浸し、芯金であるマンドレルに直接巻回し、加熱硬化さ
せた後マンドレルを抜き取るフイラメントワインディン
グ法等がある。
【0021】
【作用】本発明は、機能的には、ヘッドの開き量に対応
させてセットの内番手の小さいクラブほど番手の大きい
クラブに比較してシャフトの捩じれ剛性を高くしたもの
であるから、ヘッドの返りという現象をセット全体で調
和した状態に形成してあり、プレーヤーが所定のスイン
グで打球したボールは予め設定した飛球の球跡(弾道)
を描いて飛翔し、希望する位置に到達せしめる作用を奏
する。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
1は、インパクト時のヘッドの返りを測定する方法に関
する説明図。図2は、ダウンスイング中のクラブのヘッ
ドの回転運動を説明する模式図。図3は、シャフトのト
ルクの測定方法に関する説明図。図4は、従来のクラブ
の単位捩じりモーメント当たりのシャフトの捩じれ角度
の実験値に関する説明図。図5は、本発明に係るクラブ
の単位捩じりモーメント当たりのシャフトの捩じれ角度
の実験値に関する説明図。図6は、FRPシャフトの横
弾性係数と配向角を有するFRP繊維層の巻き角度との
関係を示す図面。
【0023】FRPシャフトの製造方法としては、引き
揃えた炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを
芯金であるマンドレルに巻き付け、加熱硬化後マンドレ
ルを抜き取るシートワインディング法を用いる
【0024】以下、本発明の実施例について説明する
【0025】先ず、請求項1に示す構成について説明す
る。 ・番手が小さいクラブほど、図5に示すように高い弾性
率を有する炭素繊維を強化繊維として、9Iには、弾性
率33.0×103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を
強化繊維とし、配向角+45°にしたプリプレグ材2
枚、及び、配向角−45°にしたプリプレグ材2枚を巻
回しFRPシャフトを形成した。この時の単位トルク当
たりのヘッドの捩じれ角度は2.70°/ft・lbで
あった。6Iには、弾性率40.0×103 kgf/m
2 を有する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+45°
にしたプリプレグ材2枚、及び、配向角−45°にした
プリプレグ材2枚を巻回しFRPシャフトを形成した。
この時の単位トルク当たりのヘッドの捩じれ角度は2.
65°/ft・lbであった。3Iには、弾性率46.
0×103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維
とし、配向角+45°にしたプリプレグ材2枚、及び、
配向角−45°にした合成樹脂プリプレグ材2枚を巻回
しFRPシャフトを形成した。この時の単位トルク当た
りのヘッドの捩じれ角度は、2.60°/ft・lbで
あった。
【0026】次に、請求項2に示す構成について説明す
る。請求項2に示す構成は、番手が小さいクラブほど配
向角を有する繊維層の巻き数を多くして捩じれ剛性を高
くしたもので、9Iには、弾性率33.0×103 kg
f/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+
45°にしたプリプレグ材2枚、及び、配向角−45°
にしたプリプレグ材2枚を巻回した。6Iには、弾性率
33.0×103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を強
化繊維とし、配向角+45°にしたプリプレグ材3枚、
及び、配向角−45°にしたプリプレグ材3枚を巻回し
た。3Iには、弾性率33.0×103 kgf/mm2
を有する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+45°にし
たプリプレグ材4枚、及び、配向角−45°にしたプリ
プレグ材4枚を巻回した(図示を省略する)。
【0027】次に、請求項3に示す構成について説明す
る。請求項3に示す構成は、番手が小さいクラブほど配
向角を有する繊維層の巻き角度がシャフトの軸線に対し
て±45度に近づくようにして捩じれ剛性を高くしたも
ので、9Iには、弾性率46.0×103 kgf/mm
2 を有する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+35°に
したプリプレグ材2枚、及び、配向角−35°にしたプ
リプレグ材2枚を巻回した。6Iには、弾性率46.0
×103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維と
し、配向角+40°にした合成樹脂プリプレグ材2枚、
及び、配向角−40°にした合成樹脂プリプレグ材2枚
を巻回した。3Iには、弾性率46.0×103 kgf
/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+4
5°にしたプリプレグ材2枚、及び、配向角−45°に
したプリプレグ材2枚を巻回した(図示を省略する)。
【0028】前記に用いたプリプレグ材の強化繊維とし
ては炭素繊維を用いたが、プリプレグ材のマトリックス
樹脂については、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等か
らなる熱硬化性樹脂が一般的であるが、熱可塑性を有す
るポリアミド樹脂(ナイロン)やポリカーボネイト樹脂
その他これらと同効質の合成樹脂を任意に使用可能であ
る。
【0029】
【発明の効果】このように、セット内において番手が小
さくなるほど、即ち、ショートアイアン,ミドルアイア
ン,ロングアイアンと移行するに従い、シャフトの捩じ
れ剛性を高くしたから、前記構成によるセットの内、9
I,6I,3Iのクラブを用い、ヘッドスピード35〜
40m/sのスインガータイプのアベレージゴルファー
により図1に示す方法によりインパクト直前の本発明の
セットのグリップに対するヘッド部の捩じれ角度を測定
すると、9Iの1.7度開いた状態に対して、6Iは
0.5度開いた状態、3Iは略ゼロ(スクウェア)の状
態となり、ロングアイアンほどヘッドの開き量が小さく
なり、アベレージゴルファーに生じやすいロングアイア
ンのスライスボールの発生が減少する効果を有する。こ
の実験で用いたクラブのシャフト単体におけるシャフト
の捩じれ角度を図3に示す方法により測定すると、単位
捩じりモーメント当りのシャフトの捩じれ角度は9Iは
2.70度,6Iは2.65度,3Iは2.60度とな
りシャフトの長いクラブほど捩じれ剛性を高くしたの
で、各クラブのヘッドの返りはセット全体で調和した状
態に形成されたから、プレーヤーが所定のスイングで打
球したボールは予め設定した飛球の球跡(弾道)を描い
て飛翔し、希望する位置に到達せしめることが可能とな
る。
【0030】又、製造上は、 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維として、
高い弾性率を有する炭素繊維を使用して捩じれ剛性を高
くしたFRPシャフトを装着したものは、製造工程にお
いて、芯金であるマンドレル等は従来から設備されてい
るものを使用することが出来るから特別な設備を必要と
しない製造上の利点を有する。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する炭素繊維層の
巻き数を多くして、捩じれ剛性を高くしたFRPシャフ
トを装着したものは、配向角を有する炭素繊維層の巻き
数に対応して、シャフト軸線に対して0度の繊維層の巻
き数を減らし、その分この繊維層には高い弾性率を有す
炭素繊維を使用するなどの工夫のみで、芯金であるマ
ンドレル等は従来から設備されているものを使用するこ
とができるから特別な設備を必要としない製造上の利点
を有する。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する炭素繊維層の
巻き角度がシャフトの軸線に対して±45度に近づくよ
うにして捩じれ剛性を高くしたFRPシャフトを装着し
たものは、巻き角度が±45度のものが最も捩じれ剛性
が高くなるから、これを一番番手の小さいクラブに用い
以下番手が大きくなるに従って、巻回角度を調整するの
みでシャフトの捩じれ剛性を変化させることが可能とな
り、特別な設備を必要としない製造上の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インパクト時のヘッドの返りを測定す
る方法に関する説明図。
【図2】図2は、ダウンスイング中のクラブのヘッドの
回転運動を説明する模式図。
【図3】図3は、シャフトのトルクの測定方法に関する
説明図。
【図4】図4は、従来のクラブの単位捩じりモーメント
当たりのシャフトの捩じれ角度の実験値に関する説明
図。
【図5】図5は、本発明に係るクラブの単位捩じりモー
メント当たりのシャフトの捩じれ角度の実験値にに関す
る説明図。
【図6】図6は、FRPシャフトの横弾性係数と配向角
を有するFRP繊維層の巻き角度との関係を示す図面。
【符号の説明】
G: シャフトの横弾性係数 I: シャフトの断面二次極モーメント 1: ゴルフクラブの長さ ωn : ゴルフクラブの捩じれ振動数 J: ヘッドのシャフトの軸回りの慣性モーメント κ: シャフトの捩じればね定数 T: ゴルファーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手
首よりグリップ部に加えるトルクの強さ ω: ゴルファーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手
首よりグリップ部を軸回りに回転させる回転速度 t: ダウンスイング中の時刻 Tsinωt: ゴルファーがグリップ部に加えるトル
ク θ: クラブのヘッド部の捩じれ角度 GI: シャフトの捩じれ剛性 T’: シャフトに与える捩じりモーメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−49175(JP,A) 特公 昭56−9349(JP,B2) 特公 昭60−39388(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 53/10 A63B 53/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドやシャフトやグリップの外形,材
    質,バランス等を意図的に組み合わせ、ヘッドのロフト
    が漸増するに従いシャフトの長さが漸減するように形成
    した複数本のクラブからなるゴルフクラブセットにおい
    て、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層とし
    て、高い弾性率を有する炭素繊維を使用して捩じれ剛性
    を高くしたシートワインディング法による繊維強化プラ
    スチックシャフトを装着したことを特徴とするゴルフク
    ラブセット。
  2. 【請求項2】 ヘッドやシャフトやグリップの外形,材
    質,バランス等を意図的に組み合わせ、ヘッドのロフト
    が漸増するに従いシャフトの長さが漸減するように形成
    した複数本のクラブからなるゴルフクラブセットにおい
    て、番手が小さいクラブほど配向角を有する炭素繊維層
    の巻き数を多くして捩じれ剛性を高くしたシートワイン
    ディング法による繊維強化プラスチックシャフトを装着
    したことを特徴とするゴルフクラブセット。
  3. 【請求項3】 ヘッドやシャフトやグリップの外形,材
    質,バランス等を意図的に組み合わせ、ヘッドのロフト
    が漸増するに従いシャフトの長さが漸減するように形成
    した複数本のクラブからなるゴルフクラブセットにおい
    て、番手が小さいクラブほど配向角を有する炭素繊維層
    の巻き角度がシャフトの長さ方向の軸線に対して±45
    度に近づくようにして捩じれ剛性を高くしたシートワイ
    ンディング法による繊維強化プラスチックシャフトを装
    着したことを特徴とするゴルフクラブセット。
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