JP2991817B2 - 電子写真用転写紙 - Google Patents
電子写真用転写紙Info
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Description
に正極性トナー現像方式の電子写真に用いる電子写真用
転写紙に関するものである。
度や不透明度の改良、紙の保存性向上などを目的とし
て、従来の酸性紙の代わりに中性紙を電子写真用転写紙
として使用する場合が増してきている。しかし、中性紙
は紙の剛度や導電性が低いため、走行性が悪く、紙詰ま
り、重送等を発生し易い。
式である場合、感光体上に形成された潜像を現像して電
子写真用転写紙に転写する際、転写紙と感光体が接触す
るため、紙粉が多く発生すると感光体に付着して感光体
を摩耗させる。炭酸カルシウムを含有する中性紙では、
紙粉による感光体の摩耗も問題となり易い。
開昭61−63854号、特公平2−50467号公報
などに記載されているように、紙に含有させる炭酸カル
シウムの一次粒子の大きさを所定の大きさ以下に制限し
たり、特開昭55−133054号、特公平3−854
0号公報などに記載されているように含有量を制限する
ことが試みられている。また、特開平2−43562号
公報などに記載されているように表面サイズ剤の塗布に
よる改良も検討されている。
る炭酸カルシウムの一次粒子の大きさや量を限定するこ
とでは、目標とした紙の白色度や不透明性が得られない
のみでなく、感光体の摩耗を十分に減少させることも出
来ず、また表面サイズ剤の改良では紙のカール性が悪化
するなど、いずれの方法においても電子写真複写機での
良好な走行性と感光体の低摩耗性といった条件を満たす
電子写真用転写紙を得ることはできなかった。
カルシウムを含有する中性紙の電子写真用転写紙を製造
するに際し、その欠点である走行性と感光体の摩耗性を
改良することを目的として行った。すなわち、本発明の
目的は正極性トナー現像方式の電子写真複写機におけ
る、走行性が良好で感光体摩耗性の少ない電子写真用転
写紙を提供することにある。
解決するため、紙粉の原因となる填料や微細繊維の紙中
での存在状態について検討した。まず、種々の方法で製
造した紙について、表面の走査電子顕微鏡像を画像解析
し、炭酸カルシウム凝集粒子の直径を計測するととも
に、電子写真複写機の感光体に付着する紙粉発生量を評
価した結果、凝集粒子の大きさがパルプ繊維に対して大
きすぎると、凝集粒子と繊維間の接着強度が低下し、紙
粉の発生量の増加することが判明した。さらに、凝集粒
子直径の分布がポアソン分布で近似できること、その平
均直径が5.0μm以下ならば紙粉の発生量が非常に少
ないことも明らかになった。
ては正に帯電しているため、中性紙製造時に広く添加さ
れているカチオン澱粉では、十分な定着効果を発揮しに
くいと考えられる。一方、両性澱粉は炭酸カルシウムに
は吸着し易いが、水中で負に帯電したパルプ繊維には吸
着し難いため、剛度向上効果が不十分であると考えれ
る。そこで、両性澱粉の吸着を助けるために水溶性アル
ミニウム塩の添加を試みたところ、紙粉発生防止と剛度
向上の両者に効果のあることが明らかになった。
紙に両性澱粉と水溶性アルミニウム塩を含有させ、かつ
紙表面での炭酸カルシウム凝集粒子の平均直径を5.0
μm以下としたことを特徴とする電子写真用転写紙に関
するものである。
極性トナー現像方式の電子写真複写機、ページプリンタ
ーを始め、この方式を応用した連続プリンター、ファク
シミリ、フルカラー複写機などの記録材料として使用さ
れるものである。
は、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、GP、
TMPなどが挙げられる。使用にあたっては、それらを
数種類目的に応じた比率で混合して用いる。
は、石灰石を乾式粉砕して得られる重質炭酸カルシウ
ム、それをさらに湿式粉砕した炭酸カルシウム、紡錘
形、立方体など種々の形状の沈降性炭酸カルシウムなど
で、一次粒子の平均粒子直径が3.0μm以下のもので
ある。紙に含有させる量は目的とする品質により異なる
が、凝集粒子の平均直径を小さくする点からは、15重
量%以下が好ましい。
の中性ないし弱酸性域で抄造される紙のことであり、通
常抄紙で使用する、染料、填料、サイズ剤、定着剤、乾
燥紙力増強剤などを必要に応じて含有するものである。
また、本発明の原紙表面にサイズプレス等により、澱粉
やポリビニルアルコールなどを塗布することも可能であ
る。
オン基とアニオン基を導入した澱粉誘導体の一種であ
り、ジエチルアミノエチルクロリドを反応させて得られ
る第3級アルキルアミンエーテル化澱粉あるいは2−3
−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを
用いる第4アンモニウムエーテル化澱粉に第1および第
2燐酸ナトリウムを反応させ、燐酸エステルとしたもの
などである。
し、小麦、馬鈴薯、タピオカなどを使用できる。カチオ
ン基の置換度としては0.01〜0.03の比較的低置
換度のもので、両性澱粉全体としては弱カチオン性を示
すものが好ましい。紙への含有量としては、パルプに対
し0.3重量%以上、2.0重量%以下の範囲が好まし
い。0.3重量%未満では、十分な紙粉防止効果が期待
できず、2.0重量%を越える場合は凝集粒子直径の調
節が困難になる。
しては硫酸バンド、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミ
ニウムなどが使用できる。水溶性アルミニウム塩の最大
含有量は抄造pHとの関係で決まるが、通常0.1〜
2.0重量%以下である。
とは、炭酸カルシウムの一次粒子が抄紙時に紙料に添加
する薬品の作用により凝集して生じた粒子であり、粒子
の平均直径は(1)炭酸カルシウム一次粒子の大きさ、
(2)添加する薬品、特に澱粉、歩留まり向上剤等の水
溶性高分子の種類や添加量、(3)抄速、脱水条件など
の抄造条件を調節することによって変化させることが出
来る。
表面の走査電子顕微鏡写真(1000倍)について、凝
集粒子約200個の円相当径を画像解析装置(ルーゼッ
クス5000、ニレコ社製)により計測することにより
行った。なお、その際の条件は1画素を0.2μm角と
した。
性紙において、両性澱粉および水溶性アルミニウム塩を
含有させ、かつ紙表面の炭酸カルシウム凝集粒子の平均
直径を5.0μm以下にすることにより、正極性トナー
現像方式の電子写真複写機における、走行性が良好で感
光体摩耗性の少ない電子写真用転写紙が得られる。
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下における部、%はすべて重量によるものであ
る。また、塗工量を示す値は断わりのないかぎり乾燥後
の重量である。まず、両性澱粉の調製例を以下に示す。
lとタピオカ澱粉100gを入れ、澱粉懸濁液とする。
室温で攪はんしながらこの懸濁液に、水酸化ナトリウム
2gと2−3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライド3gを添加し、50℃で3時間反応させ
る。10%塩酸水溶液でpH5に調節後、ろ別して含水
メタノールで洗浄乾燥し、カチオン澱粉を得た。このカ
チオン澱粉のカチオン基置換度は0.023であった。
2燐酸ナトリウム(12H2O)22gを120mlの
水に溶解し、pH6.4に調節後上記カチオン澱粉10
0gを懸濁させる。約30分間攪はんし、吸引ろ過後ケ
ーキを風乾する。粉砕したケーキを160℃、50〜1
00mmHgの条件で1時間反応させ、メタノールで洗
浄後乾燥し、両性澱粉を得た。この両性澱粉のエステル
化度は0.012であり、弱カチオン性を示した。
したLBKPと450mlc.s.f.まで叩解したN
BKPを重量比で7:3の割合に混合したパルプ100
部に対して、一次粒子径1.5μmの軽質炭酸カルシウ
ム(TP121、奥多摩工業社製)を7部、アルキルケ
テンダイマーサイズ剤(ハーコンW、ディックハーキュ
レス社)を固形分として0.1部、調製例の方法で合成
した両性澱粉を0.8部、硫酸バンドを0.8部、カチ
オン性ポリアクリルアミド(ハイホルダー301、栗田
工業社製)を0.02部添加した紙料を、ハイブリッド
フォーマー(ベルフォーム、三菱重工社製)にかけ、抄
速900m/分で、脱水前半部に角度2度のフォイルを
10本使用してタービュレンスを高めに設定した条件
で、上部ワイヤーへの脱水比率を15%、20%、およ
び25%と3水準に変化させて坪量64g/m2の電子
写真用転写紙を製造した。なお、サイズプレスでは酸化
澱粉を1.5g/m2、および塩化ナトリウムをO.1
g/m2塗工し、その後ベック平滑度が30秒になるよ
うにマシンカレンダー処理を行った。これらの試料を、
上部ワイヤーへの脱水比率が小さいものから順に、試料
1−2、1−3、および1−4とする。
同一の方法で試料を得た。この試料を試料1−1とす
る。また、実施例1で上部ワイヤーへの脱水比率を20
%とし、カチオン性ポリアクリルアミド(ハイホルダー
301)の添加量を0.04部とする以外は全て同一の
方法で試料を作製した。これを試料1−5とする。以上
の結果をまとめて表1に示す。
055、富士ゼロックス社製)で1000枚の紙を複写
後測定した、感光体上に付着した紙粉の重量である。良
好な画質を長期にわたって維持するためには40mg以
下、さらに好ましくは38mg以下であることが必要で
ある。また、紙送り不良率(%)とは1000枚の紙を
連続的に複写した際に重走や紙詰まりなどを発生した頻
度を表している。電子写真用転写紙としては、0.50
%以下、好ましくは0.48%以下であることが必要で
ある。
塩を含有する中性紙において、抄造条件を調節して紙表
面の炭酸カルシウム凝集粒子の平均直径を5.0μm以
下にすることにより、すぐれた電子写真用転写紙の得ら
れることが認められる。また、一次粒子の直径が1.5
μmと小さいにもかかわらず、抄造条件によっては凝集
粒子の直径が大きくなり、紙粉発生量の増加することも
明らかである。
2.0部および3.0部の4水準に変化させ、上部ワイ
ヤーへの脱水比率を20%にする以外は、全て同一の条
件で試料を得た。これらの試料を、両性澱粉の添加量の
違いにより、試料2−2、2ー3、2−4および2−5
とする。
方法で試料を得た。この試料を試料2−1とする。
カチオン澱粉を0.8部添加する以外は、同一の方法で
試料を得た。この試料を、試料2−6とする。
の方法で試料を得た。これを試料2−7とする。これら
の結果をまとめて表2に示す。
ム塩と共に紙に含有させることにより、低い感光体摩耗
性とすぐれた走行性の電子写真用転写紙の得られること
が明らかである。また、両性澱粉の添加量がパルプに対
して0.3重量%以上、2.0重量%以下の場合にとく
にすぐれた効果の得られることも明らかである。
すなわち炭酸カルシウムを含有する中性紙において、両
性澱粉および水溶性アルミニウム塩を含有させ、かつ紙
表面に存在する炭酸カルシウム凝集粒子の平均直径を
5.0μm以下にすることを特徴とする電子写真用転写
紙は、正極性トナー現像方式の電子写真複写機における
走行性が良好で感光体摩耗性の少ないことが明らかにな
った。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭酸カルシウムを含有する中性紙におい
て、両性澱粉および水溶性アルミニウム塩を含有させ、
かつ紙表面に存在する炭酸カルシウム凝集粒子の平均直
径を5.0μm以下にすることを特徴とする電子写真用
転写紙。 - 【請求項2】 両性澱粉の含有量が0.3重量%以上、
2.0重量%以下である請求項1記載の電子写真用転写
紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3155542A JP2991817B2 (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 電子写真用転写紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3155542A JP2991817B2 (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 電子写真用転写紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04353862A JPH04353862A (ja) | 1992-12-08 |
JP2991817B2 true JP2991817B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=15608335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3155542A Expired - Lifetime JP2991817B2 (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 電子写真用転写紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2991817B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3072817B2 (ja) * | 1993-11-04 | 2000-08-07 | キヤノン株式会社 | 記録紙、これを用いた画像形成方法および記録紙の製造方法 |
-
1991
- 1991-05-30 JP JP3155542A patent/JP2991817B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04353862A (ja) | 1992-12-08 |
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