JP2989936B2 - ガラスフリット、抵抗体ペーストおよび配線基板 - Google Patents
ガラスフリット、抵抗体ペーストおよび配線基板Info
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Description
ーストに用いられるガラスフリット、抵抗体ペーストお
よび配線基板に関する。
基板材料として、低温で焼成可能なものが開発されてお
り、これにより基板材料、導体、抵抗体等を例えば10
00℃以下の低温で同時一体焼成することが可能となっ
ている。
スフリットおよびビヒクル等から構成され、基板上に印
刷後、焼成することにより厚膜抵抗体となるものであ
る。
ては、二酸化ルテニウムあるいはルテニウム酸鉛等のパ
イロクロール化合物が多用されている。
トとしては、軟化点450〜800℃、40〜290℃
での平均熱膨張係数5〜8×10-6deg-1 程度のホウケ
イ酸鉛系非結晶ガラスが一般的である。
は、抵抗値の温度係数(TCR)が0に近いこと、ノイ
ズが低いこと等であり、例えば基板の熱膨張係数と、厚
膜抵抗の熱膨張係数とを近付けることによりTCR特性
を改善できることが知られている。
初めとし、従来のガラスフリットは前記のとおり熱膨張
係数が高いため、基板の熱膨張係数と、厚膜抵抗体の熱
膨張係数とを近付けることが困難である。
剤を添加してTCRを減少させている。
量となるために均一な混合が困難であり、製造が難しく
製品に特性のバラツキが生じ易い。しかも、TCR調整
剤の添加により抵抗値のトリミング性やTCR以外の電
気特性に悪影響を与える危険性がある。
体と基板との熱膨張係数の違いにより、特にガラスとア
ルミナ等の酸化物骨材とを含有する比較的熱膨張係数が
低い基板の場合には、焼成後抵抗体にクラックが生じ易
い。
た場合流動性に富むため、外部導体パターンに抵抗体パ
ターンを印刷、焼成すると、外部導体中のガラスと抵抗
体中のガラスとが反応して、導体のガラスが押し出され
るブリードアウト現象が生じてしまい、抵抗体の電気特
性に悪影響を及ぼしてしまうという問題がある。特に配
線パターンを微細にし、かつ膜厚を薄くした高密度配線
基板では、このブリードアウト現象によりショートが生
じ易い。
抵抗体製造用のペーストに用いた場合、抵抗体のTCR
特性を改善でき、抵抗体のクラックの発生を防止でき、
しかもブリードアウト現象を防止できるガラスフリット
と、抵抗体ペーストと、このような抵抗体ペーストを用
いた配線基板とを提供することにある。
(1)〜(8)の本発明により達成される。
であって、ZnO2 を40〜70重量%、B2 O3 を1
0〜30重量%、SiO2 を5〜15重量%およびMn
O2 を5〜15重量%(但し5wt%を含まない)含有す
ることを特徴とするガラスフリット。 (2) 40〜290℃での平均熱膨張係数αが3〜5
×10-6deg-1である上記(1)に記載のガラスフリッ
ト。 (3) 上記(1)または(2)に記載のガラスフリッ
トと、導電粒子とを含有することを特徴とする抵抗体ペ
ースト。 (4) 前記導電粒子が二酸化ルテニウム、ルテニウム
酸鉛およびルテニウム酸ビスマスの1種以上を主成分と
する上記(3)に記載の抵抗体ペースト。 (5) 前記ガラスフリットおよび前記導電粒子全体に
対する前記ガラスフリットの含有量が、60〜90重量
%である上記(3)または(4)に記載の抵抗体ペース
ト。 (6) 上記(3)ないし(5)のいずれかに記載の抵
抗体ペーストを用いて厚膜抵抗体を形成したことを特徴
とする配線基板。 (7) 前記厚膜抵抗体がガラスと酸化物骨材とを含有
する基板上に形成されている上記(6)に記載の配線基
板。 (8) 前記厚膜抵抗体と接して外部導体が形成されて
いる上記(6)または(7)に記載の配線基板。
70重量%、B2 O3 を10〜30重量%、SiO2 を
5〜15重量%およびMnO2 を1〜15重量%含有す
る。この組成のガラスは焼成により結晶化するため、抵
抗体ペーストに用いた場合、結晶相の存在により、外部
導体中のガラス成分と抵抗体中のガラス成分とが反応す
るのを抑制することができ、抵抗体ないし導体中のガラ
スのブリードアウト現象の発生が防止される。
でき、外部導体層のパターンを例えば200μm 以下の
細線パターンとしてその膜厚も薄くした高密度配線基板
においてもショートの発生が有効に防止される。
における平均熱膨張係数α(以下αという)は低く、例
えば3〜5×10-6deg-1程度であるため、抵抗体のα
を低く、例えば4〜6×10-6deg-1 程度にできる。こ
のため基板のαと抵抗体のαとが一致ないし接近し、抵
抗値の温度係数(TCR)が減少する。この場合、TC
Rが十分低いためTCR調整剤を添加する必要がないの
でトリミング性やTCR以外の電気特性に悪影響を与え
ることがなく、しかも製造が簡単でかつバラツキの少な
い製品を得ることができる。
る比較的αが低い基板を用いる場合でも、基板のαに抵
抗体のαを一致ないし基板のαより抵抗体のαを小さく
でき、しかも抵抗体のガラス中に結晶相が析出するた
め、抵抗体の強度が向上する。このため抵抗体のクラッ
クの発生を有効に防止できる。
に説明する。本発明のガラスフリットは、抵抗体ペース
トのガラスバインダであり、主成分としてZnO2 、B
2 O3 、SiO2 およびMnO2 を含有する。
40〜70重量%、好ましくは50〜65重量%とす
る。前記範囲未満では焼成時の結晶化が進まず、本発明
の効果が低い。前記範囲を超えるとガラス化しにくくな
る。
好ましくは15〜25重量%とする。前記範囲未満では
ガラス化しにくくなる。前記範囲を超えると焼成後抵抗
体中に気泡が生じやすい。
ましくは10〜15重量%とする。前記範囲未満ではガ
ラス軟化点が低下し、ブリードアウト現象を生じやす
い。前記範囲を超えるとガラス軟化点が上昇し、緻密な
焼結体が得られにくい。
ましくは5〜10重量%とする。前記範囲未満では焼成
後の抵抗体と基板との接着強度が低下する。前記範囲を
超えるとガラス化が阻害される。
CaO、SrO、BaO等の1種以上が5重量%程度以
下含有されていてもよい。
前は非晶質であるが、焼成により結晶化する。
が、400〜700℃、特に500〜600℃程度のガ
ラスが好ましい。前記範囲未満ではブリードアウト現象
が生じ易く、前記範囲を超えると厚膜抵抗体を形成した
場合、抵抗体のノイズ特性が悪化する。なお、軟化点
は、5mm×5mm×10mm程度の試料を用い、荷重10g
にて、示差熱膨張計を用いて測定すればよい。
おける平均熱膨張係数αは、3〜5×10-6deg-1 、特
に3.5〜4.0×10-6deg-1 程度が好ましい。前記
範囲未満では抵抗体のαが基板のαに比べて小さくなり
すぎ、TCR特性が悪化する。前記範囲を超えると抵抗
体のαを十分に低減できない。このため抵抗体にクラッ
クが発生する危険性があり、またTCR特性が悪化す
る。なお、本発明では前記のαを有するガラスフリット
が実現する。
に制限がないが、5μm 程度以下が好ましい。前記範囲
を超えるとガラス成分の粒子径が大きくなるためスクリ
ーン印刷性が劣化する。
フリットと、導電粒子と、ビヒクルとを含有する。
ば、RuO2 、Pb2 Ru2 O7 、Bi2 Ru2 O7 、
CdBiRu2 O7 、NdBiRu2 O7 、BiInR
u2 O7 、Bi2 IrRuO7 、GdBiRu2 O7 、
BaRuO3 、Ba2 RuO4、SrRuO3 、CaR
uO3 、Co2 RuO4、LaRuO3 、LiRuO3、
SnO2 、LaB6 、Pd−Ag、CoCrO4 、Ni
CrO4、SiC、TaC、CaB6 、BaB6 、Sr
B6 、LaB6 、YB6 、Ta2 N、TiSi2 、VS
i2 、CrSi2 、TaSi2 、MoSi2 、WSi2
など、各種ルテニウム化合物や他の導電性化合物、ある
いは各種合金を用いることができるが、TCR特性、ノ
イズ特性が良好である等の点で二酸化ルテニウム、ルテ
ニウム酸鉛およびルテニウム酸ビスマスの1種以上を主
成分とするものが好ましい。
酸鉛およびルテニウム酸ビスマスとしては、通常、Ru
O2 、Pb2 Ru2 O7 およびBi2 Ru2 O7 で表さ
れるものを用いるが、これから多少偏倚した組成であっ
てもよく、偏倚した組成のものとの混合物、あるいは偏
倚した組成のもの同志の混合物であってもよい。
およびルテニウム酸ビスマスの1種以上を主成分とする
導電粒子とは、これらの合計の含有率が90重量%以上
であることを意味し、これら以外に、例えば前記した各
種Ru化合物以外の導電成分や各種合金などの導電性物
質を含んでいてもよい。
m 程度が好ましい。前記範囲未満では導電粒子の粒径が
小さいためにペースト中で粒子の分散が不十分となり、
抵抗体ペーストの流動性が悪化する。前記範囲を超える
とノイズ特性等に悪影響を与える。
粒子との含有比率には特に制限がなく、必要とされる抵
抗値に応じて適宜決定すればよいが、ガラスフリットお
よび導電粒子全体に対するガラスフリットの含有量は、
60〜90重量%、特に70〜85重量%が好ましい。
重量比が前記範囲未満では導電粒子過多のため抵抗値の
制御が困難となり、TCR特性が非常に悪化する。重量
比が前記範囲を超える場合、ガラスが多すぎるため導電
粒子が導電ネットワークを形成できず、絶縁化する傾向
にある。
リビニルブチラール、メタクリル樹脂、ブチルメタアク
リレート等のバインダ、テルピネオール、ブチルカルビ
トール、ブチルカルビトールアセテート、アセテート、
トルエン、アルコール、キシレン等の溶剤、その他各種
分散剤、活性剤、可塑剤等が挙げられ、これらのうち任
意のものが目的に応じて適宜選択される。なお、前述し
たように本発明ではTCR調整剤を添加しなくても十分
に0に近いTCRが得られるため、好ましくはTCR調
整剤を添加しないが、必要に応じて、CuO、MnO
2 、V2 O5 、Nd2 O5 、MgO、ZnO等の各種T
CR調整剤を添加してもよい。TCR調整剤の添加量
は、導電粒子とガラスフリットの合計量100重量部に
対し、0.1〜6重量部程度とすることが好ましい。ビ
ヒクルの添加量は、導電粒子とガラスフリットの合計量
100重量部に対し、5〜30重量部程度とすることが
好ましい。
ガラスフリットとを混合し、さらに上記ビヒクルを加
え、これらを通常の3本ロール等を用いて混練してペー
スト化することにより得られる。
のパターンに印刷されて焼成するなどして使用される。
いて厚膜抵抗体とした多層配線基板の一構成例が図1に
示されている。図1は、多層配線基板の部分断面図であ
る。
数の層を積層し、焼成により一体化した絶縁体の基板4
を有し、この基板4の内部には、所定パターンの内部導
体2が形成され、この内部導体2が基板4の表面に露出
した部分に外部導体3が形成されている。
内部導体2等とともに同時焼成可能なものとして、アル
ミナ−ホウケイ酸ガラス、アルミナ−鉛ホウケイ酸ガラ
ス、アルミナ−ホウケイ酸バリウムガラス、アルミナ−
ホウケイ酸カルシウムガラス、アルミナ−ホウケイ酸ス
トロンチウムガラス、アルミナ−ホウケイ酸マグネシウ
ムガラス等の酸化物骨材とガラスとを含む低温焼結材料
が好ましい。
有率は、一般に50〜80wt%程度とするのがよい。
ける平均熱膨張係数αは7〜8×10-6deg-1 程度であ
り、酸化物骨材とガラスとを含む低温焼結材料を用いた
基板の40〜290℃における平均熱膨張係数αは5〜
6.5×10-6deg-1 程度である。
の厚さ方向に形成されたスルーホール5を介して互いに
導通されている。
抵抗体8への導通用として用いられ、あるいはチップイ
ンダクタ、チップコンデンサ等のチップ部品や半導体集
積回路素子、ダイオード等の素子等の表面実装部品7を
半田6により半田付けするためのパッドとして用いられ
る。なお、表面を覆うように絶縁被覆層が形成されてい
てもよい。
を形成するのに適用される。
常4〜25μm 、特に8〜15μm程度である。また、
抵抗体8の抵抗値には特に制限がなく、目的等に応じて
適宜選択されるが、通常10Ω/□〜1MΩ/□程度で
ある。そして、抵抗体8は、抵抗値の温度係数(TC
R)が低い。具体的には、基板構成材料としてアルミナ
等の酸化物骨材とガラスとを含む低温焼成材料を用い、
しかもTCR調整剤を添加しない場合でも、−50〜2
5℃において−50〜10ppm /℃、特に−30〜0pp
m /℃、25〜125℃において0〜50ppm /℃、特
に、0〜30ppm/℃の範囲にTCRが収まる。なお、
抵抗体8の40〜290℃における平均熱膨張係数αは
6×10-6deg-1 程度以下、特に4〜5.5×10-6de
g-1 程度である。
させる点でAgを主体とする導電粒子、特にAgを用い
ることが好ましい。内部導体用ペーストは、導電粒子
と、導電粒子に対し、1〜5重量%程度のガラスフリッ
トと、ビヒクルとを含有する。
μm 程度とされる。そして、内部導体の導通抵抗は、そ
の組成にもよるが、一般的に2〜10mΩ/□程度が好
ましい。
半田喰われ性、半田濡れ性等の点でAgを主体とする導
電粒子、特にAgと、Pdおよび/またはPtとを含有
する導電粒子を用いることが好ましい。外部導体用ペー
ストは、導電粒子と導電粒子に対し1〜5重量%程度の
ガラスフリットと、ビヒクルとを含有する。また、ビヒ
クル含有量は、一般に外部導体ペースト中、3〜10重
量%程度である。
bO−B2 O3 −SiO2 、B2 O3 −SiO2 −Zn
O、PbO−B2 O3 −SiO2−ZnO、等が挙げら
れる。また、ガラスフリットの40〜290℃の平均熱
膨張係数αは、6〜8×10-6deg-1 程度、軟化点は4
00〜600℃程度が好ましい。
明によりブリードアウト現象を有効に防止できる。
粒径の粉末として用いられる。平均粒径が0.1μm 未
満となると、粉砕時の不純物混入が著しくなり、10μ
m を超えると、印刷性が悪くなる傾向にある。
ては、Al2 O3 、Cr2 O3 、CuO、TiO2 、C
oO、Bi2 O3 等を挙げることができる。なお、この
なかでBi2 O3 は焼成中にガラス化するものであり、
場合によってはガラス化して添加されることもある。
度とされる。そして外部導体の導通抵抗は、その組成に
もよるが、一般に2〜10mΩ/□程度が好ましい。
ようにして製造する。
製する。
るアルミナ粉末等の骨材とガラス粉末(例えば、ホウケ
イ酸ガラス)とを所定量混合し、これにバインダー樹
脂、溶剤等を加え、これらを混練してスラリー化し、例
えばドクターブレード法によりグリーンシートを所定枚
数作製する。
ーンや金型プレスを用いてスルーホール5を形成し、そ
の後、内部導体用ペーストを各グリーンシート上に例え
ばスクリーン印刷法により印刷し、所定パターンの内部
導体2を形成するとともにスルーホール5内に充填す
る。
プレス(約40〜120℃、50〜1000Kgf/cm2)を
加えてグリーンシートの積層体とし、必要に応じて脱バ
インダー処理、切断用溝の形成等を行なう。
気中で800〜1000℃程度の温度で焼成、一体化
し、基板4に内部導体が形成された多層配線基板を得
る。そして、外部導体用ペーストをスクリーン印刷法等
により印刷し、焼成して外部導体3を形成する。
成し、抵抗体8を形成する。この場合、好ましくは、こ
れら外部導体3や抵抗体8を基板4と一体同時焼成して
形成する。
00℃程度以下、特に800〜1000℃程度で1〜3
時間程度行ない、最高温度に保持する時間は5〜20分
程度とすることが好ましい。この焼成により、抵抗体8
中のガラスフリットが結晶化し、ブリードアウト現象が
有効に防止される。
3に半田付けし、必要に応じ、絶縁被覆層を形成して図
1に示す多層配線基板1が得られる。
た場合の例を説明したが、本発明は、これに限らず、例
えば、アルミナ基板、AlN基板等の単層の基板等にも
適用することができる。
をさらに詳細に説明する。
uO2 粒子:15重量部、平均粒径2μm のガラスフリ
ット:70重量部およびビヒクル:15重量部を3本ロ
ールで混練してペースト化し、抵抗体ペーストNo.1
〜No.4を得た。ビヒクルには、バインダとしてエチ
ルセルロース、溶剤としてテルピネオールを用いた。な
お、TCR調製剤は使用しなかった。また、ガラスフリ
ットのガラス組成、40〜290℃における平均熱膨張
係数α、および軟化点は下記のとおりである。
5重量部、平均粒径1μm のPd粒子:15重量部、平
均粒径2μm のガラスフリット:3重量部、平均粒径2
μmのBi2 O3 粒子:1重量部およびビヒクル:4重
量部を3本ロールで混練してペースト化し、外部導体ペ
ーストとした。ガラスフリットのガラス組成は、Pb
O:50重量部、B2 O3 :25重量部、Al2 O3 :
15重量部、SiO2 :10重量部、40〜290℃の
αは6.5×10-6deg-1 、軟化点は540℃であっ
た。
記ビヒクルを加えて基板ペーストとした。
ド法により厚さ0.2mmの基板グリーンシートを作製し
た。
部導体ペースト印刷後、熱プレスにより積層してグリー
ンシート積層体を得た。そして、この積層体を脱脂後、
空気中で温度900℃で同時焼成した多層配線基板を得
た。
り、外部導体ペーストを印刷し、空気中で850℃で焼
成し、細線パターンの外部導体を形成した。なお、同様
の方法で別に基板を作製したところ得られた基板の40
〜290℃における平均熱膨張係数αは6.4×10-6
deg であった。
より広巾に抵抗体ペーストを厚さ20μm に印刷した
後、空気中にて、850℃で60分間焼成し、2μm ×
2μm、厚さ10μm の抵抗体を形成した。このように
して、抵抗体ペーストNo.1〜4を用い、多層配線基
板サンプルNo.1〜4を得た。
4に形成された抵抗体の抵抗値の40〜290℃におけ
る平均熱膨張係数αおよび抵抗値は表1に示されるとお
りであった。
った。 (1)低抗体の抵抗値の温度係数(TCR) TCRは、−50〜25℃におけるTCR(cold
TCR)と、25〜125℃におけるTCR(hot
TCR)とを測定した。
−40℃で30分間保持、23サイクル)後、抵抗体を
光学顕微鏡にて観察し、下記◎、○、△、×の4段階で
評価した。 評価基準 ◎ :焼成後および冷熱衝撃試験後クラックなし ○ :焼成後クラックなし、冷熱衝撃試験後クラックあ
り △ :焼成後一部クラックあり、冷熱衝撃試験後クラッ
クあり × :焼成後クラックあり、冷熱衝撃試験後クラックあ
り
端部を観察し、下記◎、△、×、××の4段階で評価し
た。 評価基準 ◎ :ブリードアウト全くなし △ :10μm 以下の距離にブリードアウト観察 × :50μm 以下の距離にブリードアウト観察 ××:50μm を超える距離にブリードアウト観察 これらの結果は表1に示されるとおりである。
らかである。
2 Ru2 O7 に替えて前記と同様の評価を行なったとこ
ろ同等の結果が得られた。
れた厚膜抵抗体は、抵抗値の温度係数(TCR)が低
い。また、基板の熱膨張係数αと抵抗体のαとの違い等
に起因する抵抗体へのクラックの発生を防止できる。し
かも、ブリードアウト現象の発生を防止でき、配線間の
ショートや電気特性の劣化を防止することができる。
配線基板の部分断面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 抵抗体ペーストのバインダガラスであっ
て、 ZnO2 を40〜70重量%、B2 O3 を10〜30重
量%、SiO2 を5〜15重量%およびMnO2 を5〜
15重量%(但し5wt%を含まない)含有することを特
徴とするガラスフリット。 - 【請求項2】 40〜290℃での平均熱膨張係数αが
3〜5×10-6deg- 1 である請求項1に記載のガラスフ
リット。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のガラスフリッ
トと、導電粒子とを含有することを特徴とする抵抗体ペ
ースト。 - 【請求項4】 前記導電粒子が二酸化ルテニウム、ルテ
ニウム酸鉛およびルテニウム酸ビスマスの1種以上を主
成分とする請求項3に記載の抵抗体ペースト。 - 【請求項5】 前記ガラスフリットおよび前記導電粒子
全体に対する前記ガラスフリットの含有量が、60〜9
0重量%である請求項3または4に記載の抵抗体ペース
ト。 - 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかに記載の抵
抗体ペーストを用いて厚膜抵抗体を形成したことを特徴
とする配線基板。 - 【請求項7】 前記厚膜抵抗体がガラスと酸化物骨材と
を含有する基板上に形成されている請求項6に記載の配
線基板。 - 【請求項8】 前記厚膜抵抗体と接して外部導体が形成
されている請求項6または7に記載の配線基板。
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