JP2989268B2 - 適応等化受信機及び最尤系列推定受信機 - Google Patents

適応等化受信機及び最尤系列推定受信機

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JP2989268B2
JP2989268B2 JP6503873A JP50387394A JP2989268B2 JP 2989268 B2 JP2989268 B2 JP 2989268B2 JP 6503873 A JP6503873 A JP 6503873A JP 50387394 A JP50387394 A JP 50387394A JP 2989268 B2 JP2989268 B2 JP 2989268B2
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transmission path
impulse response
received signal
taps
circuit
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宏 林
茂 小野
則昭 近藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、適応等化受信機及び最尤系列推定受信機
に関するものである。より詳細には、高速ディジタル移
動通信において、周波数選択性フェージングによる伝送
特性の劣化を補償するための装置に関するものである。
背景技術 近年、移動体通信などにおいて高速デジタル移動通信
を実現するための技術が研究されている。例えば、この
様な高速デジタル移動通信においては、マルチパス伝搬
による周波数選択性フェージングのために、伝送特性が
大きく劣化する場合がある。つまり、自動車電話などに
おいては、基地局から自動車に対して送信されている、
例えば数百kbps以上のデータ通信電波が自動車側で受信
される場合は、直接波の他に地表波や山や建物などから
の反射波が受信されるため、受信波は直接波だけのとき
の受信波形と異なり、受信レベルが大きくなったり、小
さくなったりする。しかも、自動車は移動するので移動
速度に応じて受信レベルが更に変動し、移動速度によっ
ては、受信レベルの変化の周期(周波数)が変化する。
従って、受信レベルが不規則に変動するので、この様な
マルチパス伝搬の影響を受けた受信波から直接にPSK(P
hase Shift Keying、位相ソフトキーイング)変調信号
に対する復調などを行うと誤った符号(データ)を出力
する場合がある。
この様な場合には、上記劣化(誤り)を補償するため
に、適応等化器等を用いて受信波の劣化を補償すること
が行われている。この適応等化器の従来の技術について
は、例えば、文献:IEEE Transactions on Vehicular Te
chnology、Vol.40、No.2、pp.333〜pp.341、May、1991
年、『Adaptive Equalization for TDMA Digital Mobil
e Radio』、などに示されている。
そして、この様な適応等化器を備えた受信機も開発さ
れている。この様な適応等化受信機においては、判定帰
還型等化器を用いたものや、線形等化器を用いたものが
挙げられ、また、最尤系列推定受信機なども挙げられ
る。
そこで、適応等化受信機に備えられる判定帰還型等化
器や線形等化器についてさらに説明すると、判定帰還型
等化器や線形等化器は、トランスバーサル型のフィルタ
で構成されている。トランスバーサル型のフィルタのタ
ップ係数は、多重波(直接波と遅延波の合成波)を等化
する様に設定される。そして、伝送路の状況に合わせて
適応的に更新される。そして、等化する多重波の直接波
に対する遅延波の遅延時間が長くなるにつれて、トラン
スバーサル型のフィルタのタップ数を増やす必要があ
る。しかも、タップ数が増加することに伴ない、タップ
数の更新に要する演算量も増加する。
また、最尤系列推定受信機は、受信信号の帯域外雑音
をフィルタで除去した後、信号をデジタル化し、雑音の
影響を最小化する整合フィルタを通し、その出力から状
態推定回路により送信シンボルを最尤推定するものであ
る。この状態推定回路の最尤推定アルゴリズムとして
は、例えばビタビアルゴリズムが用いられる。ここで、
整合フィルタのタップ係数は、データの処理の前又は処
理と同時に推定された伝送路のインパルス応答に基づい
て設定される。また、この推定された伝送路のインパル
ス応答は、送信シンボルの最尤推定のためにも用いられ
る。
このような最尤系列推定受信機は、一般に、周波数選
択性フェージングの下では、他の適応等化受信機と比較
して良好な受信特性を有する。しかし、考慮すべきマル
チパスの最大遅れ時間が長くなる場合には、考慮すべき
インパルス応答の時間間隔も長くなって、状態推定回路
における送信シンボルの最尤推定に係る処理量が指数的
に増加するため、従来は実現が難しいと考えられてい
た。しかし、最近は、デジタル信号処理技術の発展によ
り実用のための検討が盛んに行なわれている。
デジタル信号処理技術の発展により最尤系列推定受信
機を実用化する上でも、上述した課題を解決すること、
すなわち状態推定回路の処理量を押さえることが求めら
れる。この要求は考慮すべきインパルス応答の時間間隔
の選定の問題であり、従来は良好な受信特性が得られか
つ状態推定回路が実用化できる程度の値を選定してい
た。
なお、考慮すべきインパルス応答の時間間隔に応じ
て、整合フィルタのタップ数も決定していた。
発明の開示 従ってこの発明の目的は、受信等化特性を低下させる
ことなく、適応等化の演算量を最小にし得る適応等化受
信機を提供することにある。
この発明のさらなる目的は、受信等化特性を低下させ
ることなく、状態推定手段の演算量を抑えるとともに受
信機での処理遅延を小さくできる最尤系列推定受信機を
提供することにある。
すなわちこの発明は、 受信信号から伝送路のインパルス応答を推定する伝送
路推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定された伝送路のインパルス
応答に基づいて、前記受信信号が多重波であるか否かを
判断して、多重波判断情報を出力する判断手段と、 前記多重波判断情報によって、前記受信信号が多重波
であると判断されたときに、前記受信信号の適応等化を
行い符号を出力する適応等化手段と、 受信信号から、符号判定のみにて符号を出力する符号
判定手段と、 前記多重波判断情報によって、前記受信信号が多重波
であると判断されるときには前記適応等化手段の出力し
た符号を選択出力し、前記受信信号が多重波でないと判
断されるときには前記符号判定手段の出力した符号を選
択出力する選択手段と、 を備えたことを特徴とする適応等化受信機である。
また別の発明は、 受信信号から伝送路のインパルス応答を推定する伝送
路推定手段と、 有効なタップ数を任意に設定できるとともに、推定さ
れた前記伝送路のインパルス応答に基づいた適応フィル
タのタップ係数を適応させながら、供給される信号の適
応等化を行う適応フィルタと、 推定された前記伝送路のインパルス応答の最小時間間
隔に対応する前記適応フィルタのタップ数を算出して、
前記適応フィルタのタップ数を設定するフィルタタップ
数設定手段と、 を備えたことを特徴とする適応等化受信機である。
また、さらに別の発明は、 受信信号から伝送路のインパルス応答を推定する伝送
路推定手段と、 有効なタップ数を任意に設定できるとともに、前記伝
送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づいたタ
ップ係数によって、前記受信信号における雑音の影響を
最小化するトランバーサル型の整合フィルタと、 考慮すべき状態数を任意に設定できるとともに、前記
伝送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づい
て、前記整合フィルタの出力から送信シンボル列を最尤
推定する状態推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表
し得る最小時間間隔に対応させて、前記整合フィルタの
タップ数及び前記状態推定手段で考慮する状態数を算出
するとともに、前記整合フィルタのタップ数及び前記状
態推定手段の状態数を設定するタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする最尤系列推定受信機である。
また、さらに別の発明は、 受信信号から伝送路のインパルス応答を推定する伝送
路推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答に基
づいたタップ係数によって、前記受信信号における雑音
の影響を最小化するトランバーサル型の整合フィルタ
と、 考慮すべき状態数を任意に設定できるとともに、前記
伝送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づい
て、前記整合フィルタの出力から送信シンボル列を最尤
推定する状態推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表
し得る最小時間間隔に対応させて、前記状態推定手段の
考慮すべき状態数を算出し、前記状態推定手段の状態数
を設定するフィルタタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする最尤系列推定受信機である。
図面の簡単な説明 第1図は、第1の実施例の適応等化受信機の機能ブロ
ック図である。
第2図は、伝送路のインパルス応答の例を示す図であ
る。
第3図は、伝送路のインパルス応答の例を示す図(そ
の2)である。
第4図は、伝送路のインパルス応答の例を示す図(そ
の3)である。
第5図は、伝送路推定回路の構成図である。
第6図は、適応等化回路の構成図である。
第7図は、第2の実施例の適応等化受信機の機能ブロ
ック図である。
第8図は、伝送路のインパルス応答の例を示す図(そ
の4)である。
第9図は、トランスバーサル型フィルタの構成例を示
すブロック図である。
第10図は、第1図の適応等化受信機に最尤系列推定の
等化器を用いたブロック図である。
第11図は、最尤系列推定受信機を示すブロック図であ
る。
第12図は、状態推定回路の詳細構成例を示すブロック
図である。
第13図は、第1図の適応等化受信機に第2の実施例の
等化器を用いたブロック図である。
発明を実施するための最良の形態 以下にこの発明の適応等化受信機の好適な実施例を図
面を用いて説明する。第1図は第1の実施例の適応等化
受信機の機能ブロック図である。この第1図において、
この適応等化受信機は、入力端子1と、周波数変換回路
2と、ロウパスフィルタ(LPF)3と、アナログ/デジ
タル(A/D)変換器4と、伝送路推定回路5と、多重波
検出回路6と、スイッチ7と、出力端子8と、符号判定
回路9と、適応等化回路10とから構成される。
そして、この第1図において、入力端子1は例えばア
ンテナ等の受信手段であり、周波数変換回路2は、その
入力端子1から受信された数百kbps以上のPSK変調され
た高周波信号を与えられると、対応して同期検波などを
行って、ベースバンド信号に変換して出力する。このベ
ースバンド信号は、ロウパスフィルタ3に供給される。
尚、上記数百kbps以上の伝送速度の受信信号には、例え
ば、既知の信号系列であるトレーニング信号がデータと
共に含まれているものとする。
そして、ロウパスフィルタ(LPF)3は、周波数変換
回路2から供給されるベースバンド信号から所望帯域外
の雑音成分を除去して、アナログ/デジタル(A/D)変
換器4に供給する。そして、アナログ/デジタル(A/
D)変換器4は、1サンプル信号毎に所定のビット数に
変換して、この受信デジタル信号を伝送路推定回路5
と、符号判定回路9と、適応等化回路10とに供給する。
そして、伝送路推定回路5は、アナログ/デジタル
(A/D)変換器4から供給される受信デジタル信号と、
内部のトレーニング信号発生回路から供給されるトレー
ニング信号系列とから伝送路のインパルス応答特性を推
定する。このインパルス応答特性とは、例えば、直接波
と遅延波との合成である多重波が受信されている場合
の、伝送路のインパルス応答をいう。そして、得られた
伝送路インパルス応答のサンプル値を多重波検出回路6
と適応等化回路10に供給する。
ここで、第2図は第1の実施例の伝送路推定回路5に
よる伝送路のインパルス応答の例を示している。この第
2図において、時間軸の1目盛り(T時間)は、1シン
ボル期間を表す。第2図(a)は、インパルス応答が多
重波でない場合(マルチパス伝搬がない場合であって、
直接波だけのとき)の特性図である。そして、伝送路の
インパルス応答は、1シンボル期間T以内に収められて
いる。
一方、第2図(b)は、インパルス応答が多重波であ
る場合(マルチパス伝搬があり、直接波と遅延波の多重
波のとき)の特性図である。そして、多重波による伝送
路のインパルス応答は、1シンボル期間T内には収まっ
ていない。
そして、第1図の多重波検出回路6は、伝送路推定回
路5から供給されるインパルス応答のサンプル値が、1
シンボル期間T以内に収められているか否かを判定す
る。この判定結果は多重波判断情報として、符号判定回
路9と適応等化回路10とスイッチ7の制御入力dに供給
される。
そして、符号判定回路9は、アナログ/デジタル(A/
D)変換器4から供給される符号を判定することによっ
て、送信シンボルを推定してスイッチ7aに供給する。
更に、適応等化回路10は、アナログ/デジタル(A/
D)変換器4から供給される符号を適応等化するもので
あって、この適応等化の演算は、多重波検出回路6から
供給される多重波判断情報によって制御される。つま
り、受信信号が多重波であると判断されると、この適応
等化の演算は実行され、受信信号が多重波でないと判断
されると、この適応等化の演算は停止される。そして、
適応等化の出力符号はスイッチ7bに供給される。
スイッチ7は、その多重波判断情報によって受信信号
が多重波であると判断される場合には、多重波に含まれ
る遅延波を等化した適応等化回路10の出力符号を出力端
子8に出力する。また、スイッチ7は、多重波判断情報
によって受信信号が多重波でないと判断される場合に
は、符号判定回路9から供給される符号を出力端子8に
出力する。
この様な多重波の有無によって、スイッチ7は適応等
化回路10の等化出力又は符号判定回路9の出力のいずれ
かを選択出力して、マルチパス伝搬の影響を除去した符
号を出力することができる。
続いて、多重波検出回路6における具体的な多重波検
出方法について説明する。
この多重波検出回路6は、伝送路推定回路5から供給
されるインパルス応答のエネルギーの時間的な広がりに
よって多重波を検出することができる。
例えば、第3図は伝送路のインパルス応答を推定した
ときの特性図である。この第3図において、Lは伝送路
インパルス応答の観測時間であり、Tはインパルス応答
が最大となる時点を中心とした1シンボル(1符号)期
間である。
そして、多重波検出回路6は、観測時間L内に含まれ
るエネルギーと、1シンボル期間Tに含まれるエネルギ
ーをそれぞれ計算する。この計算結果に基づいて、多重
波検出回路6は、1シンボル期間Tに含まれる所定のエ
ネルギーに対する観測時間L内に含まれるエネルギーの
割合を求め、その割合が予め定めた閾値A以上であれ
ば、インパルス応答が1シンボル期間T以内に収まって
いないものと判断する。そして、多重波検出回路6は、
受信信号が多重波であると判断して、多重波情報を出力
する。また、多重波検出回路6は、その割合が上記閾値
A以下であれば、受信信号が多重波でないと判断して、
非多重波情報を出力する。
また、多重波検出回路6の別の検出方法を説明する。
例えば、多重波検出回路6は、伝送路推定回路5から供
給される伝送路のインパルス応答のサンプル値が予め定
められた閾値S以上になる期間を求める。この結果に基
づいて、多重波検出回路6は、受信信号が多重波である
か否かを判断することができる。
さらに具体的に述べると、第4図において、Sは予め
定められた閾値である。tは伝送路のインパルス応答が
閾値Sを上回っている期間である。そして、多重波検出
回路6は、閾値Sを上回っている期間tを計算し、t<
Tの関係であれば受信信号が多重波でないと判断し、非
多重波情報を出力する。また、t>Tの関係であれば、
多重波検出回路6は受信信号が多重波であると判断し、
多重波情報を出力する。
そして、第5図は伝送路推定回路5の構成図である。
この第5図において、伝送路推定回路5は、トランス
バーサルフィルタ90と、トレーニング信号発生回路95か
ら構成されている。そして、トレーニング信号発生回路
95から供給されるトレーニング信号は遅延器41に供給さ
れる。また、アナログ/デジタル(A/D)変換器4から
受信デジタル信号は遅延器82に供給される。
そして、遅延器41〜4Nの出力信号は、それぞれ乗算器
50〜5L及び乗算器60〜6Lに供給される。乗算器50〜5L
は、遅延器41〜4Nからの信号と、加算器70〜7Lとからの
信号を乗算し、その乗算結果をタップ係数(フィルタ係
数)として加算器80に供給する。加算器80は乗算器50〜
5Lからの乗算結果を加算して、加算結果を加算器81に供
給する。
そして、加算器81は、遅延器82から供給される受信信
号と、トランスバーサルフィルタ90の加算器80の加算結
果との差を取り、差分信号を乗算器83に供給する。乗算
器83はこの差分信号に定数Dを乗算して、乗算結果を乗
算器60〜6Lに供給する。そして、乗算器60〜6Lは、遅延
器41〜4Nからの信号と、乗算器83からの信号との乗算を
行い、乗算結果を加算器70〜7Lに供給する。そして、加
算器70〜7Lは、乗算器60〜6Lから信号を積分加算して、
加算信号を伝送路のインパルス応答を表すタップ係数f0
〜f1として、多重波検出回路6並びに適応等化回路10に
供給する。また、この加算信号は、乗算器50〜5Lの乗算
係数(タップ係数)としても供給される。
この様にして伝送路推定回路5で、伝送路のインパル
ス応答のサンプル値f0〜fLをフィルタのタップ係数とし
て求めることができる。
第6図は適応等化回路10の構成図である。この第6図
の適応等化回路10は、判定帰還型の適応等化回路であ
る。そして、この判定帰還型等化回路は、入力信号をフ
ィードフォワードフィルタ680と、フィードバックフィ
ルタ690で適応等化するものであって、等化出力は判定
回路660から出力される。そして、多重波検出回路6か
ら出力される多重波判断情報によって、フィルタの演算
が停止又は再開制御される。その他の方法として、例え
ば、多重波判断情報によって、この判定帰還型等化回路
の電力供給が停止又は再開制御されるものであってもよ
い。
そして、各フィルタのタップ係数は、伝送路のインパ
ルス応答をタップ係数設定回路670が伝送路推定回路5
から取り込んで設定される。
第7図は、第2の実施例の適応等化受信機の機能ブロ
ックであり、第8図は、伝送路のインパルス応答の例を
示す図(その4)である。さらに、第9図は、第7図の
フィードバックフィルタおよびフィードフォワードフィ
ルタに用いられるトランスバーサル型フィルタの構成例
を示す図である。その第7図、第8図及び第9図を用い
て第2の実施例並びにタップ係数の設定動作を詳細に説
明する。
例えば第8図は、アンテナに直接波と、遅延波とが1
波ずつ受信された場合の伝送路のインパルス応答特性を
推定した例を示す図である。そして、この第8図(a)
は、直接波に対して遅延波の遅延時間が比較的短い場合
のインパルス応答特性図である。また、第8図(b)
は、直接波に対する遅延波の遅延時間が比較的長い場合
のインパルス応答特性図である。
そして、第8図(a)の特性の場合、伝送路推定回路
5は、黒丸(●)で示されるインパルス応答のサンプル
値f0〜f5をT時間間隔で出力し、タップ数設定回路123
に供給する。
伝送路推定回路5から出力されたインパルス応答のサ
ンプル値f0〜f5を供給されたタップ数設定回路123は、
予め定められている閾値Sを越えるインパルス応答のサ
ンプル値f1、f2が収まる時間間隔Tをタップ数設定に採
用する。
ところで、判定帰還型等化器においては、最大遅延時
間(例えば、m・Tと表す。mは正の整数)の遅延波を
適応等化する場合、必要最小限のフィードバックフィル
タ(FBF)122のタップ数はm個であり、これに対して、
フィードフォワードフィルタ(FFF)121のタップ数は、
遅延時間(m+1)・Tに相当する。従って、第9図に
示したフィードフォワードフィルタ(FFF)121の遅延器
500〜50(N+1)の各遅延時間をT/2とすると、フィー
ドフォワードフィルタ(FFF)121のタップ数は、(m+
1)・2個となる。
このタップ数を決める条件によって、上述の第8図
(a)の場合においては、タップ数を決める時間間隔が
1・T(m=1)であったので、フィードフォワードフ
ィルタ(FFF)121のタップ数は4個に設定され、フィー
ドフォワードフィルタ(FFF)121に供給される。このタ
ップ数情報を受けたフィードフォワードフィルタ(FF
F)121は、タップS0〜S3の4個のタップを閉じ、残りの
タップは開放に設定させる。
更に、タップ数設定回路123は、遅延波の時間がT
(第8図(a))に対して、フィードバックフィルタ
(FBF)122のτ時間遅延器500〜50(N+1)の遅延時
間Tでタップ数を決めるとタップ数が1個となる。この
タップ数情報は、フィードバックフィルタ(FBF)122に
供給され、タップ数が設定される。すなわち、このタッ
プ数情報を受けたフィードバックフィルタ(FBF)122
は、タップS0を閉じ、残りのタップは開放に設定する。
この様にして得られたタップ数情報(即ち、フィード
フォワードフィルタ(FFF)121のタップ数は4、そし
て、フィードバックフィルタ(FBF)122のタップ数は1
の情報)はタップ係数更新回路124にも供給される。
また、第8図(b)においては、直接波に対する遅延
波の遅延時間が比較的長い場合のインパルス反応を表し
ている。この第8図(b)の特性の場合、伝送路推定回
路5は、黒丸(●)で示されるインパルス応答のサンプ
ル値f0〜f15をT時間間隔で出力し、タップ数設定回路1
23に供給する。そして、このインパルス応答のサンプル
値f10〜f15を供給されたタップ数設定回路123は、予め
定められている閾値Sを越えるインパルス応答のサンプ
ル値f11、f14が収まる時間間隔3Tをタップ設定に採用す
る。
そして、この第8図(b)の特性においては、最大遅
延時間が3Tであるので、必要最小限のフィードバックフ
ィルタ(FBF)122のタップ数(m)は3個となる。ま
た、フィードフォワードフィルタ(FFF)121の遅延器50
0〜50(N+1)の各遅延時間はT/2であり、しかも、フ
ィードフォワードフィルタ(FFF)121のタップ数は、
(m+1)・2であるので、m=3とすると、フィード
フォワードフィルタ(FFF)121のタップ数は8個とな
る。
そして、タップ数が3個であることを示すタップ数情
報は、フィードバックフィルタ(FBF)122に供給され
る。この結果、フィードバックフィルタ(FBF)122のタ
ップ数が3個に設定される。また、このタップ数情報
は、タップ係数更新回路124にも供給される。更に、タ
ップ数が8個であることを示すタップ数情報は、フィー
ドフォワードフィルタ(FFF)121に供給される。この結
果、フィードフォワードフィルタ(FFF)121のタップ数
が8個に設定される。また、このタップ数情報は、タッ
プ数更新回路124にも供給される。
そして、タップ係数更新回路124は、上記供給される
タップ数に対して、誤差推定回路125から供給される誤
差情報に基づき、この誤差が最小になるフィルタ係数を
設定する。即ち、タップ係数更新回路124は、タップ数
が3個であることを示すタップ情報に基づいてタップ係
数を設定し、フィードバックフィルタ(FBF)122に供給
して設定させる。また、タップ数8に対してもタップ係
数を設定して、フィードフォワードフィルタ(FFF)121
に供給して設定させる。
また、マルチパス伝搬による遅延波がない場合は、伝
送路インパルス応答は、直接波によるインパルス応答だ
けになるために、上述の第8図の例のような遅延時間は
存在しない。従って、m・Tで示されるフィードバック
フィルタ(FBF)122のタップ数は、0個となる。また、
(m・1)・2で示されるフィードフォワードフィルタ
(FFF)121のタップ数は、2個となる。このタップ数に
対応してタップ係数更新回路124でタップ係数が設定さ
れる。
そして、フィードフォワードフィルタ(FFF)121は、
供給されるタップ数情報に対応するタップ係数によっ
て,アナログ/デジタル(A/D)変換器4から供給され
るデジタル信号の適応等化して、加算器127に供給す
る。
そして、加算器127は、フィードフォワードフィルタ
(FFF)121からの信号と、フィードバックフィルタ(FB
F)122から供給される信号との和を求め、データ判定回
路128及び誤差推定回路125に供給する。そして、データ
判定回路128は、加算器127から供給される加算信号から
データ判定を行う。すなわち、論理1レベルであるか、
論理0レベルであるかを符号判定して適応等化出力の符
号を出力する。この出力符号は、スイッチ129を介して
誤差推定回路125及びフィードバックフィルタ(FBF)12
2に供給される。
このスイッチ129は、トレーニング信号を受信してい
る時には、参照信号発生回路130からの参照信号が誤差
推定回路125及びフィードバックフィルタ(FBF)122に
供給する。また、トレーニング信号区間以外では、デー
タ判定回路128の出力信号は誤差推定回路125及びフィー
ドバックフィルタ(FBF)122に供給される。そして、誤
差推定回路125は、加算器127からの加算信号とスイッチ
129からの信号との差を求め、この差を適応等化におけ
る誤差とし、この誤差信号をタップ係数更新回路124に
供給する。
第9図はそのフィードフォワードフィルタ(FFF)5
及びフィードバックフィルタ(FBF)6をトランスバー
サル(FIR)型のフィルタで実現した場合の構成図であ
る。
この第9図において、このトランスバーサル(FIR)
型のフィルタは、τ時間遅延器301〜30(M−1)と、
開閉スイッチであるタップS0〜SMと、乗算器400〜40M
と、加算器130とから構成されている。
そして、入力信号は遅延器301と、タップS0に与えら
れる。更に、各遅延器301〜30(M−1)の出力信号
は、それぞれタップS1〜SMに供給される。このタップS0
〜SMの開閉制御は、タップ数設定回路123からのタップ
数設定信号によって行われる。このタップS0〜S(N−
1)が閉じられると、与えられた信号はそれぞれ乗算器
400〜40(N−1)に供給される。
そして、乗算器400〜40(N−1)は、タップ係数更
新回路124から供給されるタップ係数C0〜C(N−1)
を、タップS0〜S(N−1)から与えられる信号に乗算
して、乗算結果はそれぞれの乗算器400〜40(N−1)
から加算器130に供給される。そして、加算器130は加算
結果を出力する。
尚、上記τ時間遅延器301〜30Mの遅延時間は、フィー
ドフォワードフィルタ(FFF)121用のトランスバーサル
型フィルタの場合は、T/2時間とする。このT時間は送
信データの1送信シンボルの周期を表す。一方、フィー
ドバックフィルタ(FBF)122用の場合の遅延時間はT時
間とする。
以上の第2の実施例の適応等化器によれば、伝送路の
特性はインパルス応答特性で表わされている。そして、
タップ数は、このインパルス応答特性を表す最小時間間
隔に対応して決定され、フィードフォワードフィルタ
(FFF)121及びフィードバックフィルタ(FBF)122に設
定される。マルチパス伝搬による遅延波を等化するとき
には、このタップ数に基づいて遅延波の適応等化できる
と共に、伝送路推定ごとに最小時間間隔のタップ数が設
定されるので、フィードフォワードフィルタ(FFF)121
及びフィードバックフィルタ(FBF)122の演算量は軽減
される。
また、マルチパス伝搬が少ない場合は、タップ数が最
小に設定されるので、演算量が最小になり、適応等化の
速度が高速になる。
さらに、第2の実施例で説明した適応等化器を第1の
実施例に適応可能であることを以下に説明する。第10図
は、第1図の適応等化受信機に第2の実施例の等化器を
用いたブロック図である。すなわち、第10図は、第1図
の適応等化回路10に、第7図に示した適応等化器を配設
した構成となっている。
第1の実施例で既に説明したが、アナログ/デジタル
(A/D)変換器4は、受信デジタル信号を伝送路設定回
路5と、符号判定回路9と、適応等化回路10とに供給す
る。
そして、伝送路推定回路5は、アナログ/デジタル
(A/D)変換器4から供給される受信デジタル信号と、
内部のトレーニング信号発生回路から供給されるトレー
ニング信号系列とから伝送路のインパルス応答特性を推
定する。そして、得られた伝送路インパルス応答のサン
プル値を多重波検出回路6と適応等化回路10に供給す
る。
多重波検出回路6は、伝送路推定回路5から供給され
るインパルス応答のサンプル値が、1シンボル期間T以
内に収められているか否かを判定する。この判定結果は
多重波判断情報として、符号判定回路9と適応等化回路
10とスイッチ7の制御入力dに供給される。そして、適
応等化回路10並びに符号判定回路9は、多重波検出回路
6から供給される多重波判断情報によって制御される。
つまり、受信信号が多重波であると判断されると、この
適応等化の演算は実行され、符号判定回路9は動作しな
い。また、受信信号が多重波でないと判断されると、符
号判定回路9は動作し、適応等化の演算は停止される。
同様にして、スイッチ7は、多重波検出回路6からの
多重波判断情報から判断して、受信信号が多重波である
と判断される場合は、多重波に含まれる遅延波を等化し
た適応等化回路10の出力符号を、スイッチ7cから出力す
る。また、多重波判断情報から判断して、受信信号が多
重波でない判断される場合は、マルチパス伝搬による遅
延波がなく、直接波だけであると判断して、符号判定回
路9から供給される符号をスイッチ7cから出力する。
この実施例によれば、多重波検出回路6でマルチパス
伝搬による直接波と遅延波との合成波である多重波であ
るか否かを判断し、多重波が検出されない場合は、受信
信号の適応等化を行うこと無く、符号判定回路9による
判定によって符号を出力する事ができる。また、多重波
が存在する場合は適応等化を実行させて得られた符号を
出力することができる。
尚、上述した第1及び第2の実施例において、伝送路
推定回路5の一例を第5図で示したが、これに限定する
ものではない。例えば、受信信号とトレーニング信号と
の複素相互相関関数を求めて伝送路のインパルス応答を
求めることであってもよい。この具体的な実現方法の一
例は、例えば、文献:電子情報通信学会、1989年、11
月、論文誌B−II、Vol.J72−B−ll、No.11、pp.587〜
pp.594、『TDMAデジタル移動通信における適応等化』な
どに示されている。
次に、最尤系列推定型受信機の構成を第11図を参照し
ながら説明する。第11図において、この最尤系列推定型
受信機は、受信信号入力端子1、周波数変換回路2と、
ロウパスフィルタ(LPF)3と、アナログ/デジタル(A
/D)変換器4と、伝送路推定回路5と、整合フィルタ13
5、状態推定回路136、推定信号出力端子7、係数設計回
路138、タップ数設定回路139から構成されている。
第11図における受信信号入力端子1からアナログ/デ
ジタル(A/D)変換器4までの構成については、第1の
実施例で説明した通りであるからここでは説明を省略す
る。
そして、整合フィルタ135には、第9図に示したタッ
プ数可変型のフィルタが適用されている。タップ数設定
回路139は、伝送路推定回路5の推定したインパルス応
答が与えられると、整合フィルタ135において有効に機
能させるタップ数(これはインパルス応答の最小時間間
隔に1対1で対応する)を決定してそのタップ数情報を
整合フィルタ135及び係数設定回路に与える。また、タ
ップ数設定回路139は、状態推定回路136で考慮すべき状
態数を計算して状態推定回路136に与える。この値は、
採り得る信号点数の(タップ数−1)乗となる。
そこで、再び第8図に示された伝送路のインパルス応
答の例を用いて説明する。伝送路のインパルス応答の長
さが比較的短いときは、伝送路のインパルス応答は、第
8図(a)の矢印に示すように例えば2サンプルで表す
ことができ、それ以外のサンプルは零とみなすことがで
きる。これに対して、伝送路のインパルス応答の長さが
比較的長いときには、第8図(b)の矢印に示すよう
に、例えば4サンプルで表すことができる。この実施例
の場合、整合フィルタ135のタップ数は、伝送路のイン
パルス応答の有効な長さ(最小時間間隔)に応じて決定
されることとしている。
第11図において、タップ設定回路139は、伝送路推定
回路5から与えられたシンボル周期ずつ異なるインパル
ス応答成分の範囲内で、所定閾値以上の絶対値を取るイ
ンパルス応答成分の中から、遅れが最も小さいものから
遅れが最も大きいものまでの期間に所定のオフセット
(0又は1シンボル周期)を加えた期間を求める。そし
て、タップ設定回路139は、そのオフセットが加えられ
た期間をシンボル周波数で割ってタップ数に変換する。
係数設定回路138は、タップ数設定回路139から与えら
れたタップ数分のタップ係数を、伝送路推定回路5から
与えられたインパルス応答に基づいて決定して整合フィ
ルタ135に与える。係数設定回路138は、例えば、タップ
数分の伝送路のインパルス応答成分の推定値の複素共役
を取り、時間を反転させたものを整合フィルタ135のタ
ップ係数として与える。
上述した整合フィルタ135は第9図に示したトランス
バーサル型のフィルタで実現することができる。
そこで、第9図を用いてここでの動作を説明する。第
9図において、この整合フィルタ135は、入力端子160か
ら入力されたデジタル信号を1サンプリング周期(シン
ボル周期)ずつ遅延させる縦続接続されたM個の1サン
プリング遅延回路301〜30Mと、これらM個の1サンプリ
ング遅延回路300〜30Mによって得られた1サンプリング
周期ずつ異なるM+1個のデジタル信号の通過非通過を
制御するスイッチS0〜SMと、閉じた状態にあるこれらス
イッチS0〜S(N−1)を通過したデジタル信号に設定
されているタップ係数C0〜C(N−1)を乗算する乗算
器400〜40(N−1)と、乗算器400〜40Mからの乗算出
力の総和を出力端子170に与える総和回路130とから構成
されている。
すなわち、整合フィルタ135は、トランスバーサル型
フィルタを基本構成とし、有効なタップ数を可変できる
構成となっている。ただし、τ時間遅延器の遅延時間は
Tとする。
スイッチS0〜SMは、タップ数設定回路139から与えら
れるタップ数信号によって開閉が制御されるものであ
り、第9図はN個のスイッチS0〜S[N−1]が閉じ、
スイッチSN〜SMが開いている状態を示している。従っ
て、上述した係数設定回路138は、係数C0〜C[N−
1]をそれぞれS0〜S[N−1]に出力している。
この様にして、整合フィルタ135は、スイッチの開閉
が制御されると共にタップ係数が設定される。そして受
信信号が整合フィルタ135に入力されると、タップ係数
が伝送路のインパルス応答の時間反転特性に設定されて
いるので、このフィルタリングによって雑音の影響が最
小になる。その処理後の受信信号が状態推定回路136に
与えられる。
なお、N個のタップ出力を取出してフィルタリングす
る場合、スイッチS0〜SMの内の隣合う連続するN個のス
イッチだけを閉じさえすれば良く、それがスイッチS0〜
S[N−1]でなくても整合フィルタ135の雑音除去と
いう機能からは問題にはならない。しかし、整合フィル
タ135における処理遅延時間を最少とすることを考慮し
た場合には、第9図のように、遅延時間が小さい方のN
個の出力を取出すようにスイッチを閉じることが好まし
い。
ここで、伝送路のインパルス応答がどのような場合で
も閉じるスイッチ(例えばS0)は省略しても良い。
なお、第9図は、専用的回路として整合フィルタ135
を実現した例を示したが、同じ機能をDSPなどを用いて
実現することもできる。
状態推定回路136は、整合フィルタ135からの受信信号
列から送信シンボルを最尤推定し、結果を推定信号出力
端子7へ出力する。この実施例の場合、状態推定回路13
6における最尤推定にビタビ(Viterbi)アルゴリズムを
用いる。
第12図は、ビタビアルゴリズムが適用された状態推定
回路136の詳細構成例を示すものである。状態推定回路1
36は、入力端子141を介して与えられた整合フィルタ135
からの受信信号と伝送路推定回路5から与えられたイン
パルス応答から受信信号と採り得る全ての状態との距離
(ブランチメトリック)をサンプル毎に計算するブラン
チメトリック演算回路142と、受信信号と予測される状
態を時系列の信号としブランチメトリックの演算結果を
基に信号系列としての距離(パスメトリック)を計算す
るパスメトリック演算回路144と、受信信号系列に最も
近い予測信号系列を選択するパス選択回路145と、パス
メトリック演算回路144が利用するパスメトリックを記
憶するパスメトリック記憶回路143と、受信信号系列に
最も近い予測値列を与えるデータ列を送信シンボルとし
て逐次選択決定するパスデータ変換回路146とからな
る。
上述したように、状態推定回路136において、評価値
たるブランチメトリックを計算するために伝送路のイン
パルス応答が必要になり、上述したように伝送路推定回
路5から伝送路のインパルス応答がブランチメトリック
演算回路142に与えられるようになされている。この実
施例の場合、ビタビアルゴリズムの演算量を少なくすべ
く、ビタビアルゴリズムで考慮すべき状態数を必要最少
限に、すなわち、タップ数設定回路139が設定した状態
数にするようにしている。メトリックの演算に利用する
伝送路のインパルス応答成分の数は、タップ数設定回路
139が設定したタップ数となる。
例えば、状態推定回路136をDSPで構成する場合におい
て、ブランチメトリック演算回路142として外部から与
えられたタップ数や状態数に応じて演算に用いるインパ
ルス応答成分の数やアルゴリズムの状態数を切り替える
ものを適用したり、ブランチメトリック演算回路142と
して異なる最小時間間隔用の複数のブランチメトリック
演算処理部を内蔵し与えられた状態数情報に応じたいず
れかのブランチメトリック演算処理部を動作させるもの
を適用したりする。
なお、ブランチメトリック演算回路142以外の回路も
状態数情報に応じて処理を変えるようにしても良い。
従って、上記実施例によれば、伝送路のインパルス応
答の最小時間間隔に応じて、整合フィルタ135のタップ
数を可変すると共に、状態推定回路136において考慮す
る状態を可変するようにしたので、受信特性を落とすこ
となく、伝送路のインパルス応答に応じた無駄のない演
算量で送信シンボルを復号することができ、従来に比し
て平均的な復号時間を短くすることができると共に、消
費電力を押さえることができる。
また、この最尤推定のための構成については、例え
ば、文献:電子情報通信学会、技術研究報告、1988年、
RCS88−38、『移動通信における最尤復号器の性能評
価』などに示されている。この文献に示されている最尤
復号器の構成を利用して適用することもできる。更にま
た、以上の第1の実施例においては、PSK変調された受
信信号の適応等化について説明したが、これに限るもの
ではない。例えば、その他にQPSK(Quadrature PSK、4
相PSK)変調や、MSK(Minimum Shift Keying)変調や、
QAM(Quadrature AM、直交振幅変調)された受信信号な
どの適応等化に適用することもできる。例えば、QPSK変
調された受信信号の場合は、同期検波を行うことによっ
て、同相(Inphase)成分と、直交(Quadrature)成分
とからなる複素信号を伝送路推定回路5、整合フィルタ
135及び状態推定回路136などで処理することによって、
遅延波を適応等化することもできる。しかも、以上の第
1の実施例においては、アンテナで受けた受信信号を直
接に周波数変換回路2に供給する構成を示したが、これ
に限定するものではない。例えば、アンテナで受けられ
た受信信号をローカル周波数を使ってミキサでミキシン
グし、中間周波数に落とした信号を周波数変換回路2に
供給する様に構成してもよい。
なお、最尤系列推定受信機の実施例においては、伝送
路の推定したインパルス応答によって整合フィルタ135
のタップ数を可変するものを示したが、伝送路のインパ
ルス応答に応じて状態推定回路136において考慮する状
態数だけを可変するようなものであっても良い。このよ
うにしても上述の実施例とほぼ同様な効果を得ることが
できる。
また、状態推定回路136にビタビアルゴリズムを適用
したものを示したが、他の最尤推定アルゴリズムを適用
したものであっても良い。要は、伝送路のインパルス応
答に応じて状態推定回路136において考慮する状態数を
可変するものであれば良い。
また、以上の実施例においては、受信信号が多重波で
あるか否かを判断するために、伝送路のインパルス応答
を推定して、このインパルス応答から多重波であるか否
かを判断したが、これに限定するものではない。他の特
性を推定して判断することであってもよい。
以上の第1並びに第2の実施例においては、適応等化
回路10の一例として、第6図および第9図の判定帰還型
等化回路の構成を示したが、これに限定するものではな
い。例えば、後述する第11図に示した最尤系列推定型の
等化回路でも実現できる。
そこで、第1の実施例の構成に最尤系列推定受信機の
等化回路を適用した場合、すなわち、第1図の適応等化
回路10に第11図で説明した最尤系列推定型の等化器を適
用した場合を第13図を参照して説明する。
この受信機は、入力端子1と、周波数変換回路2と、
ロウパスフィルタ(LPF)3と、アナログ/デジタル(A
/D)変換器4と、伝送路推定回路5と、タップ数設定回
路139と、係数設定回路138と、整合フィルタ135と、状
態推定回路136と、多重波検出回路6と、スイッチ7
と、符号判定回路9とから構成される。つまり、タップ
数設定回路139と、係数設定回路138と、整合フィルタ13
5と、状態推定回路136とで第1図における適応等化回路
10を構成している。
この第13図において、入力端子1からアナログ/デジ
タル(A/D)変換器4の動作はこれまで説明した通りで
あるからここでの説明は省略する。ただし、アナログ/
デジタル(A/D)変換器4は、受信ディジタル信号を伝
送路推定回路5と、整合フィルタ135に加えて符号判定
回路9に供給する。
そして、伝送路推定回路5は、アナログ/デジタル
(A/D)変換器4から供給される受信デジタル信号と、
内部のトレーニング信号発生回路から供給されるトレー
ニング信号系列とから伝送路のインパルス応答特性を推
定する。そして、得られた伝送路インパルス応答のサン
プル値を多重波検出回路6とタップ数設定回路139と適
応等化回路10に供給する。
そこで、多重波検出回路6は、上述したように伝送路
推定回路5から供給されるインパルス応答のエネルギー
の時間的な広がりによって多重波を検出するか、もしく
はこれも上述したように伝送路のインパルス応答のサン
プル値が予め定められた閾値S以上になる期間を求める
ことによって多重波であるか否かを判断することができ
る。そして、多重波検出回路6は、その判断結果を適応
等化回路10、符号判定回路9、スイッチ7に出力する。
適応等化回路10は、多重波検出回路6から出力に基づ
いて受信信号が多重波であると判断された場合には、上
述したタップ設定の動作を行い、受信信号が多重波でな
いと判断された場合には、タップ設定の動作を行わな
い。
また、スイッチ7は、多重波検出回路6からの多重波
判断情報から判断して多重波であると判断される場合
は、多重波に含まれる遅延波を等化した適応等化回路10
の出力符号を、スイッチ7cから出力する。また、一方、
多重波判断情報から判断して多重波でないと判断される
場合は、マルチパス伝搬による遅延波がなく、直接波だ
けであると判断して、符号判定回路9から供給される符
号をスイッチ7cから出力する。
産業上の利用可能性 従って、従来に比べ適応等化のための演算量を軽減す
ることができる。しかも、受信等化特性を劣化させるこ
ともない。
そして、この様な適応等化受信機は、自動車電話など
の高速デジタル通信に適用して有効である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−190345(JP,A) 特開 平3−278725(JP,A) 特開 平3−268623(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 1/10 - 1/14 H04B 3/00 - 1/60 H04B 7/005 - 7/015 H03H 17/00 - 17/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 推定された前記伝送路のインパルス応答のエネルギーが
    1シンボル期間中に集中する度合に基づいて、前記受信
    信号が多重波であるか否かを判断して、多重波判断情報
    を出力する判断手段と、 前記多重波判断情報によって、前記受信信号が多重波で
    あると判断されたときに、前記受信信号の適応等化を行
    い符号を出力する適応等化手段と、 受信信号から、符号判定のみにて符号を出力する符号判
    定手段と、 前記多重波判断情報によって、前記受信信号が多重波で
    あると判断されるときには前記適応等化手段の出力した
    符号を選択出力し、前記受信信号が多重波でないと判断
    されるときには前記符号判定手段の出力した符号を選択
    出力する選択手段と、 を備えたことを特徴とする適応等化受信機。
  2. 【請求項2】受信信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 推定された前記伝送路のインパルス応答のレベルが予め
    定められた閾値以上である期間を算出し、前記期間が1
    シンボル期間以上であるか否かに基づいて、前記受信信
    号が多重波であるか否かを判断して、多重波判断情報を
    出力する判断手段と、 前記多重波判断情報によって、前記受信信号が多重波で
    あると判断されたときに、前記受信信号の適応等化を行
    い符号を出力する適応等化手段と、 受信信号から、符号判定のみにて符号を出力する符号判
    定手段と、 前記多重波判断情報によって、前記受信信号が多重波で
    あると判断されるときには前記適応等化手段の出力した
    符号を選択出力し、前記受信信号が多重波でないと判断
    されるときには前記符号判定手段の出力した符号を選択
    出力する選択手段と、 を備えたことを特徴とする適応等化受信機。
  3. 【請求項3】前記適応等化手段は、 有効なタップ数を任意に設定できるとともに、推定され
    た前記伝送路のインパルス応答に基づいた適応フィルタ
    のタップ係数を適応させながら、供給される信号の適応
    等化を行う適応フィルタと、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表し
    得る最小時間間隔に対応する前記適応フィルタのタップ
    数を算出するとともに、前記適応フィルタのタップ数を
    設定するフィルタタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の適
    応等化受信機。
  4. 【請求項4】前記適応等化手段は、 有効なタップ数を任意に設定できるとともに、前記伝送
    路推定手段で推定されたインパルス応答に基づいたタッ
    プ係数によって、前記受信信号における雑音の影響を最
    小化するトランバーサル型の整合フィルタと、 考慮すべき状態数を任意に設定できるとともに、前記伝
    送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づいて、
    前記整合フィルタの出力から送信シンボル列を最尤推定
    する状態推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表し
    得る最小時間間隔に対応させて、前記整合フィルタのタ
    ップ数及び前記状態推定手段で考慮する状態数を算出す
    るとともに、前記整合フィルタのタップ数及び前記状態
    推定手段の状態数を設定するタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の適
    応等化受信機。
  5. 【請求項5】前記適応等化手段は、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づ
    いたタップ係数によって、前記受信信号における雑音の
    影響を最小化するトランバーサル型の整合フィルタと、 考慮すべき状態数を設定できるとともに、前記伝送路推
    定手段で推定されたインパルス応答に基づいて、前記整
    合フィルタの出力から送信シンボル列を最尤推定する状
    態推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表し
    得る最小時間間隔に対応させて、前記状態推定手段の考
    慮すべき状態数を算出し、前記状態推定手段の状態数を
    設定するタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の適
    応等化受信機。
  6. 【請求項6】受信信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 有効なタップ数を任意に設定できるとともに、推定され
    た前記伝送路のインパルス応答に基づいた適応フィルタ
    のタップ係数を適応させながら、供給される信号の適応
    等化を行う適応フィルタと、 推定された前記伝送路のインパルス応答の最小時間間隔
    に対応する前記適応フィルタのタップ数を算出して、前
    記適応フィルタのタップ数を設定するタップ数設定手段
    と、 を備えたことを特徴とする適応等化受信機。
  7. 【請求項7】受信信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 有効なタップ数を任意に設定できるとともに、前記伝送
    路推定手段で推定されたインパルス応答に基づいたタッ
    プ係数によって、前記受信信号における雑音の影響を最
    小化するトランバーサル型の整合フィルタと、 考慮すべき状態数を任意に設定できるとともに、前記伝
    送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づいて、
    前記整合フィルタの出力から送信シンボル列を最尤推定
    する状態設定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表し
    得る最小時間間隔に対応させて、前記整合フィルタのタ
    ップ数及び前記状態推定手段で考慮する状態数を算出す
    るとともに、前記整合フィルタのタップ数及び前記状態
    推定手段の状態数を設定するタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする最尤系列推定受信機。
  8. 【請求項8】受信信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づ
    いたタップ係数によって、前記受信信号における雑音の
    影響を最小化するトランバーサル型の整合フィルタと、 考慮すべき状態数を任意に設定できるとともに、前記伝
    送路推定手段で推定されたインパルス応答に基づいて、
    前記整合フィルタの出力から送信シンボル列を最尤推定
    する状態推定手段と、 前記伝送路推定手段で推定されたインパルス応答を表し
    得る最小時間間隔に対応させて、前記状態推定手段の考
    慮すべき状態数を算出し、前記状態推定手段の状態数を
    設定するタップ数設定手段と、 を備えたことを特徴とする最尤系列推定受信機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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