JP2988372B2 - 内燃機関用ピストンの試験装置 - Google Patents

内燃機関用ピストンの試験装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に使用さ
れるピストンの試験装置に関し、実際の内燃機関の駆動
時に近い条件下でピストンの金属疲労を確認する内燃機
関用ピストンの試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の駆動時には、燃焼による燃焼
ガス圧力とピストンの往復運動による慣性力とがピスト
ンに作用する。これらの力は、特にピストンピンやピス
トンピンを支持するピンボス部に応力集中し、ピストン
ピンやピンボス部に曲げやせん断力を発生させる。これ
らの力を受けるピストンは、一般的に高温強度があり、
耐摩耗性に優れたアルミニウム合金で鋳造される場合が
多い。しかし、アルミニウム鋳物のピストンは、製造時
の冷却過程等の影響によって、各ピストン毎に少なから
ず強度のバラツキが発生し、各ピストンの強度を均一化
することが困難である。強度のバラツキとは、例えば、
同様に鋳造した複数のアルミニウム鋳物のピストンに対
して、同一条件下で同じ外力をそれぞれ加えた場合、こ
れらのピストンの中には、クラックが発生するピストン
もあれば、クラックが発生しないピストンもあるという
ことである。
【0003】しかしながら、ピストンの強度にバラツキ
が発生しても、ピストンが内燃機関に組み込まれた場合
には、ピストン、特にピンボス部が燃焼ガス圧力及び慣
性力の力に耐える必要がある。したがって、ピンボス部
が十分な強度と剛性を持つように考慮するとともに、ピ
ストンの強度のバラツキを考慮してピストンの設計強度
を予め高く設定してピストンの設計を行わなければなら
ない。このときの設計強度をピストンの下限疲労強度と
呼び、この下限疲労強度の設定が正しいかどうかを確認
するために、実際の内燃機関の駆動時に近い条件下で、
複数のピストンの金属疲労、特にピンボス部に関する耐
久性の試験を行う。この試験をピストン高温疲労試験と
いう。ピストン高温疲労試験を行うためには、実際の内
燃機関の駆動時に近い条件下で試験を行わなければなら
ない、すなわち、次のことがらを満足した状態で試験を
行わなければならない。
【0004】1.ピストンの頂面に燃焼圧相当の負荷
を、ピストンの下面に慣性力相当の負荷をそれぞれ加え
ること。 2.ピストンが内燃機関に組み込まれているときには、
ピストンピンとピンボス部との間には油膜が介在してい
る。この間に油膜が介在していないと、ピンボス部に作
用する応力分布が内燃機関の駆動状態と異なるので、ピ
ストンピンとピンボス部との間に油膜を介在すること。 3.内燃機関が駆動している状態では、ピストンは高温
(約200度)となる。アルミニウム合金は温度によっ
て疲労強度が変化するので、ピンボス部の温度を内燃機
関が駆動している状態の温度と略同様にすること。 以上のことを満足した状態で、ピストンの高温疲労試験
が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
試験装置では、一回の試験につきピストンを一個しか試
験することができないという問題点がある。したがっ
て、複数個のピストンを試験するためには、一つ目のピ
ストンの試験が終了した後、二つ目のピストンの試験を
行い、次々とピストンの試験を行わなければならなかっ
た。このような試験は、ピストンの耐久性を試験するも
のであるので、ピストン一個につき長時間を有する。ピ
ストンを一個試験するだけで長時間を必要とするので、
複数個試験するとさらに長時間必要となり、試験結果を
短時間で得ることは困難である。例えば、ピストンを一
個試験するために略100時間必要であるすると、ピス
トンを五個試験する場合には略500時間も必要となる
ので、試験時間の短縮が望まれている。
【0006】また、毎回、同一条件下で試験を行わなけ
ればならないが、高温状態下で試験を行うので、ピスト
ンに負荷を作用させるための油の周波数応答性が不安定
になるおそれがあり、毎回、同一条件の試験状態を再現
することが困難であるという問題点がある。毎回、同一
条件の試験状態を再現できなくなると、試験状態による
バラツキが試験結果に影響を及ぼし、ピストンの高温疲
労強度の正確な確認が困難になる。
【0007】よって、本発明の目的は、ピストンの高温
疲労強度を正確に測定できる装置を提供するとともに、
前述の問題点を解決し、試験時間を短縮でき、かつ、同
一条件下の元で複数のピストンの試験を行うことができ
る内燃機関用ピストンの試験装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、内燃
機関に使用されるピストンの疲労強度を確認するための
装置であって、ピストンを内部に挿嵌し該ピストンの上
部側及び下部側に第1及び第2の油室を有する複数の試
験体と、ピストンを試験体の内部に支持する支持部材
と、各第1の油室にそれぞれ連通し、各経路長さが互い
に略等しい第1の圧油供給路と、各第2の油室にそれぞ
れ連通する第2の圧油供給路と、常時略一定圧力の圧油
を各第2の圧油供給路を介して各第2の油室にそれぞれ
供給するとともに、この圧油よりも高圧力の圧油を各第
1の圧油供給路を介して所定のサイクルで各第1の油室
にそれぞれ供給する圧油供給源とを備えた構成である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の内燃機
関用ピストンの試験装置において、各試験体を共に格納
するとともに、各試験体の温度を内燃機関の駆動時にお
けるピストン温度相当の温度に維持する恒温槽を具備し
た構成である。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の内燃機関用ピストンの試験装置において、第1の油室
に供給される圧油を、内燃機関の駆動時における燃焼圧
相当の圧力とし、第2の油室に供給される圧油を、内燃
機関の駆動時にピストンに作用する慣性力相当の圧力と
して構成である。
【0011】請求項4の発明は、請求項1,2または3
記載の内燃機関用ピストンの試験装置において、各試験
体を一つの円の円周上にそれぞれ配置するとともに、各
第1の圧油供給路の圧油供給側端部を円の中心で互いに
連結した構成である。
【0012】
【実施例】まず、内燃機関に用いられるピストンの高温
疲労試験を行う試験装置の概略を図1を用いて説明す
る。同図において、試験装置は、試験されるピストン5
0が挿嵌され、このピストン50の上部側及び下部側に
それぞれ形成される第1及び第2の油室51,52を有
するシリンダ53と、ピストン50をシリンダ内部に支
持する支持部材54と、第1及び第2の油室51,52
にそれぞれ連通する第1及び第2の圧油供給路55,5
6と、圧油を第1及び第2の油室51,52にそれぞれ
供給する第1及び第2の圧油供給源57,58と、シリ
ンダ53を格納するとともに、シリンダ53の温度を内
燃機関の駆動時における内燃機関のピストン温度相当の
温度に維持する恒温槽59とから主に構成されている。
【0013】そして、試験装置によれば、第2の圧油供
給源58により慣性力相当の圧油を第2の油室52に供
給し、第1の圧油供給源57により燃焼圧相当の圧油を
所定の周波数で第1の油室51に供給して、ピストン5
0に負荷を与えてピストン50の高温疲労強度を確認す
る。
【0014】以下、本発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1に内燃機関に用いられるピストンの高温
疲労試験を行う試験装置の概略構成図を示す。同図にお
いて、符号1は試験装置を示す。この試験装置1は、高
温疲労を試験される複数のピストン16(図3参照)を
格納する試験治具2と、内燃機関の駆動時における燃焼
圧相当の圧油を試験治具2に供給する増圧装置3と、増
圧装置3による試験治具2への圧力を制御する圧力制御
装置4と、増圧装置3に圧油を供給する第1の油圧ポン
プ5と、内燃機関の駆動時にピストンに作用する慣性力
相当の圧油を試験治具2に供給する第2の油圧ポンプ6
と、試験治具2の温度を内燃機関の駆動時における内燃
機関のピストン温度相当の温度に維持する恒温槽7と、
恒温槽7内の温度を制御する温度制御装置8と、停電が
発生した場合でも各装置への電力供給する無停電電源装
置9とから主に構成されている。増圧装置3、第1の油
圧ポンプ5及び第2の油圧ポンプ6によって圧油供給源
が構成されている。試験治具2と増圧装置3とは、圧油
供給路10によって互いに接続されている。試験治具2
と第2の油圧ポンプ6とは、圧油供給路11によって互
いに接続されている。増圧装置3と第1の油圧ポンプ5
は、圧油供給路12によって互いに接続されている。
【0015】図2,3に示すように、試験治具2は、高
温疲労強度を試験されるピストン16を格納する5つの
試験体20と、これらの試験体20がそれぞれ載置され
る試験体取付けマニホールド21とから構成されてい
る。なお、図3において、試験体20を一つだけ図示
し、他の試験体20の図示を省略する。各試験体20は
それぞれ同様の構造であるので、一つの試験体20につ
いて説明する。試験体20は、ピストン16がそれぞれ
挿嵌される円筒形状のシリンダ22と、このシリンダ2
2の前後にボルトによって一体的にそれぞれ固定される
前後プレート23,24と、ピストン16を後プレート
24に支持する支持部材25とからなる。試験体20の
内部には、シリンダ22の内面とピストン16の上面と
前プレート23の内面とで囲われる第1の油室26と、
シリンダ22の内面とピストン16の下面と後プレート
24の内面とで囲われる第2の油室27とが形成されて
いる。前後プレート23,24の内部には、第1の油室
26及び第2の油室27に連通する油路23a,24a
がそれぞれ形成されている。
【0016】ピストン16は、内燃機関に用いられるピ
ストンと同様のものが用いられている。すなわち、ピス
トン16の周部には、二つのコンプレッションリング1
6a及びオイルリング16bがそれぞれ配設され、ピス
トン16の内部には、ピストンピン17が挿嵌されるピ
ンボス部16cが形成されている。ピストンピン17に
は、コネクティングロッドに相当する支持部材25の一
端が支持されている。支持部材25の一端は、シリンダ
22の軸線に対して略4度傾いている。支持部材25の
他端には、ネジ部25aが形成されており、この他端は
ナット28によって後プレート24に締結されている。
従来の技術の欄でも説明したように、ピストン16に
は、燃焼による燃焼ガス圧力とピストン16の往復運動
による慣性力とが作用する。これらの力のうち燃焼ガス
圧力は強大であり、この圧力による応力は、特にピンボ
ス部16cに集中する。また、燃焼ガス圧力のピストン
16への作用は瞬間的に行われるので、瞬間的にはピス
トン16は固定された状態とみなすことができる。よっ
て、ピストン16を固定した状態としても、内燃機関に
組み込まれたピストンと実質的に同一状態であるとみな
せる。この固定位置は、内燃機関に組み込まれたピスト
ンが上死点から僅かに下降した位置、すなわち、支持部
材25の一端がシリンダ22の軸線に対して略4度傾い
ている位置である。
【0017】ピストン16は、コンプレッションリング
16a,16aの取付用及びオイルリング16bの取付
用の溝を省略した形状としても良い。この場合にはピス
トン16の周部にリング状のオイルシールを取り付け
る。このようにピストン16を形成しても同様の試験を
行うことができる。
【0018】試験体取付けマニホールド21の下面に
は、圧油供給路10,11の各一端が継手25,26を
介してそれぞれ接続されている。試験体取付けマニホー
ルド21の上面には、各試験体20が継手25からの距
離が略等しくなるように継手25を中心として扇状にそ
れぞれ配設され、ボルトによってそれぞれ固定されてい
る。試験体取付けマニホールド21の内部には、各試験
体20の第1の油室26及び第2の油室27にそれぞれ
連通する第1の圧油供給路30及び第2の圧油供給路3
1が形成されている。図3のIV−IV断面を示す図4にお
いて、各第1の圧油供給路30は、継手25から各試験
体20にそれぞれ対応して放射状にそれぞれ形成されて
いる。各第1の圧油供給路30の途中部分には、各試験
体20の油路23aに連通する接続油路30aがそれぞ
れ設けられている。図3のV−V断面を示す図5におい
て、第2の圧油供給路31は、試験体取付けマニホール
ド21との継手26を通る略コ字状に形成されている。
第2の圧油供給路31の途中部分にも、各試験体20の
油路24aに連通する接続油路31aがそれぞれ設けら
れている。各第1の圧油供給路30の試験体取付けマニ
ホールド21の周壁に開口する開口部及び第2の圧油供
給路31の試験体取付けマニホールド21の周壁に開口
する開口部は、油漏れ防止のためにそれぞれ閉塞されて
いる。
【0019】圧油供給路10の他端は、増圧装置3に接
続されている。増圧装置3は、注射器と同様の構成であ
り、第1の油圧ポンプ5からの圧油が注射器のピストン
を押圧する。注射器のシリンダ部分には、圧油供給路1
0に送出される圧油が貯溜されており、注射器のピスト
ンの移動に伴って送出される。よって、第1の油圧ポン
プ5内の圧油と圧油供給路10内の圧油とは互いに遮断
された別の油であり、二つの油圧回路から構成されてい
る。注射器のピストンの動作は、圧力制御装置4からの
信号に基づいて、注射器のピストンに付属しているアク
チュエータがピストンを移動させることにより行われ、
このピストンの移動量によって圧油供給路10内の油圧
が決定され、ピストンの移動周期によって圧油供給路1
0への油圧供給サイクル、例えば、30Hzが決定され
る。圧油供給路11の他端は、第2の油圧ポンプ6に接
続されている。第2の油圧ポンプ6は、試験治具2に対
して圧油を常時供給する。
【0020】ここで、この試験装置1に使用される油に
ついて説明する。試験時には、試験治具2は、恒温槽1
1内において高温となるので、試験治具2内を流れる油
も高温となる。一般的に油温が高温となると、粘度が低
下して圧力伝達の応答性が低下する。そこで、本実施例
では、試験治具2内の第1及び第2の油室26,27及
びこれらの油室26,27に連通する油供給路23a,
24a,30,31,10,11に、高温状態下でも粘
度等の特性が変化しにくく、かつ、難燃性を有するシリ
コン油を使用している。第1のポンプ5から増圧装置3
までの間に使用される油は、高温になることはないの
で、この油には一般的な作動油を使用している。
【0021】次に、試験装置2の試験動作について説明
する。まず、各試験体20を分解して、高温疲労強度を
試験される五つのピストン16を各シリンダ22内にそ
れぞれ格納するとともに固定する。各試験体20をそれ
ぞれ組立て、試験体取付けマニホールド21にそれぞれ
固定し、試験治具2を組み立てる。試験治具2を恒温槽
7に格納するとともに恒温槽7に固定する。
【0022】試験治具2の固定完了後、温度制御装置8
によって、恒温槽7内の温度設定が行われる。内燃機関
の駆動時のピストン温度は、内燃機関の駆動時の測定デ
ータから略200度であることが判明しており、このデ
ータに基づいて恒温槽7内の温度は略200度に設定さ
れる。恒温槽7内の温度を略200度まで昇温させるこ
とは、ピストン16の温度を内燃機関の駆動時の温度と
略同じ状態に保持するためである。
【0023】試験治具2の温度を昇温させつつ、第2の
油圧ポンプ6によって、第2の油室27に、ピストン1
6に作用する慣性力相当、例えば、15〜20Kg/c
2の圧油を供給する。この圧油は第2の油室27に常
時供給される。第2の油室27に圧油を常時供給するこ
とにより、第1の油室26に供給する燃焼圧相当の圧油
はその分だけ高めに設定し供給する必要がある。そこ
で、増圧装置3によって、第1の油室26に、本来なら
ば燃焼圧相当の圧油、例えば、80Kg/cm2の圧油
を供給する場合に、慣性力相当の圧油を補正する目的
で、95〜100Kg/cm2の圧油を供給する。この
第1の油室26への圧油の圧力設定を、圧力制御装置4
によって行う。このときの第1の油室26に圧油を供給
するサイクルは30Hzであり、このサイクルで略10
0時間連続してピストン16に負荷を与える。略100
時間経過後、各試験体20をそれぞれ分解して、各試験
体20からピストン16をそれぞれ取り出す。これらの
ピストン16について、ピンボス部16c等の疲労強度
を確認する。
【0024】前述の実施例では、恒温槽7内で各試験体
20の温度を内燃機関の駆動時のピストンの温度相当に
昇温して試験を行ったが、常温で試験を行っても良い。
常温で試験を行う場合には、油室26,27への圧油を
高めて、温度によるピストンの強度変化を補正する必要
がある。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ピストンが挿嵌される試験体を複数個設けたの
で、一回の試験で複数個のピストンが同時に試験され、
試験時間を短縮することができる。また、各試験体の内
部のピストンの上部側に形成される第1の油室に連通す
る各第1の圧油供給路の長さを互いに略等しくしたの
で、試験時の各第1の圧油供給路の脈動流の発生が防止
され、安定した圧油の周波数応答性を得ることができる
とともに、各第1の油室に均一な圧油を供給することが
できる。さらに、複数個のピストンが同一条件下で試験
されるので、試験状態による試験結果のバラツキを解消
することができ、ピストンの高温疲労強度の正確な確認
を行うことができる。
【0026】請求項2の発明によれば、各試験体を共に
格納するとともに、各試験体の温度を内燃機関の駆動時
におけるピストン温度相当の温度に維持する恒温槽を具
備したので、実際の内燃機関の駆動時に近い条件下、す
なわち、ピストンの温度が高温である状態でピストン高
温疲労試験が行われる。したがって、実際の内燃機関の
駆動時に近い条件下でピストンの高温疲労強度の確認を
行うことができる。
【0027】請求項3の発明によれば、第1の油室に供
給される圧油を、内燃機関の駆動時における燃焼圧相当
の圧力とし、第2の油室に供給される圧油を、内燃機関
の駆動時にピストンに作用する慣性力相当の圧力とした
ので、実際の内燃機関の駆動時に近い条件下、すなわ
ち、ピストンの頂面に燃焼圧相当の負荷を、ピストンの
下面に慣性力相当の負荷をそれぞれ加えてピストンの高
温疲労試験が行われる。したがって、実際の内燃機関の
駆動時に近い条件下でピストンの高温疲労強度の確認を
行うことができる。
【0028】請求項4の発明によれば、各試験体を一つ
の円の円周上にそれぞれ配置するとともに、各第1の圧
油供給路の圧油供給側端部を円の中心で互いに連結し、
この連結部と圧油供給源とを共通の圧油供給路で連通し
たので、圧油供給源から各試験体までの各第1の圧油供
給路の長さ及び容量が互いに略同じになり、試験時に各
第1の油室に均一な圧油を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関用ピストンの試験装置を説明するため
の装置の概略構成図である。
【図2】本発明の内燃機関用ピストンの試験装置の概略
構成図である。
【図3】図1に示す試験治具の拡大平面図である。
【図4】試験体の拡大縦断面図である。
【図5】図3のIV断面の拡大図である。
【図6】図3のV断面の拡大図である。
【符号の説明】
1 試験装置 2 試験治具 3 増圧装置 5 第1のポンプ 6 第2のポンプ 7 恒温槽 10,11,12 圧油供給路 16 ピストン 20 試験体 21 試験体取付けマニホールド 23a、24a 油路 25 支持部材 26 第1の油室 27 第2の油室 30 第1の圧油供給路 31 第2の圧油供給路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関に使用されるピストンの疲労強度
    を確認するための装置であって、 上記ピストンを内部に挿嵌し該ピストンの上部側及び下
    部側に第1及び第2の油室を有する複数の試験体と、 上記ピストンを上記試験体の内部に支持する支持部材
    と、 上記各第1の油室にそれぞれ連通し、各経路長さが互い
    に略等しい第1の圧油供給路と、 上記各第2の油室にそれぞれ連通する第2の圧油供給路
    と、 常時略一定圧力の圧油を上記各第2の圧油供給路を介し
    て上記各第2の油室にそれぞれ供給するとともに、この
    圧油よりも高圧力の圧油を上記各第1の圧油供給路を介
    して所定のサイクルで上記各第1の油室にそれぞれ供給
    する圧油供給源と、 を備えたことを特徴とする内燃機関用ピストンの試験装
    置。
  2. 【請求項2】上記各試験体を共に格納するとともに、上
    記各試験体の温度を上記内燃機関の駆動時におけるピス
    トン温度相当の温度に維持する恒温槽を具備したことを
    特徴とする請求項1記載の内燃機関用ピストンの試験装
    置。
  3. 【請求項3】上記第1の油室に供給される圧油が、上記
    内燃機関の駆動時における燃焼圧相当の圧力であり、上
    記第2の油室に供給される圧油が、上記内燃機関の駆動
    時に上記ピストンに作用する慣性力相当の圧力であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関用ピス
    トンの試験装置。
  4. 【請求項4】上記各試験体を一つの円の円周上にそれぞ
    れ配置するとともに、上記各第1の圧油供給路の圧油供
    給側端部を上記円の中心で互いに連結し、この連結部と
    上記圧油供給源とを共通の油路で連通したことを特徴と
    する請求項1,2または3記載の内燃機関用ピストンの
    試験装置。
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