JP2986975B2 - 多出力型スイッチング電源装置 - Google Patents

多出力型スイッチング電源装置

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JP2986975B2
JP2986975B2 JP3243795A JP24379591A JP2986975B2 JP 2986975 B2 JP2986975 B2 JP 2986975B2 JP 3243795 A JP3243795 A JP 3243795A JP 24379591 A JP24379591 A JP 24379591A JP 2986975 B2 JP2986975 B2 JP 2986975B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テレビジョン受像機
とビデオテープレコーダとを組み込んだ一体形の複合電
子機器などに使用して好適な多出力型のスイッチング電
源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、電子機器の複合化が進んでい
る。その中にテレビジョン受像機とビデオテープレコー
ダを一体化した複合電子機器が知られている。このよう
な複合電子機器では、それぞれ単体で使用する場合と同
様にそれらの電子機器に適した電源電圧を得る必要があ
る。その電源電圧は何れも安定化されたものを使用する
必要がある。
【0003】このように安定化した電源電圧であって、
しかも異なる電圧値を持つ複数の電源電圧を同一の電源
トランスを使用して発生する電源装置としては図3に示
すような多出力型のスイッチング電源装置を用いるのが
好適である。図3はテレビジョン受像機とビデオテープ
レコーダとを複合化した電子機器に使用されている電源
装置であって、スイッチング方式としてはリンギングチ
ョークコンバータ方式の電源装置を例示するが、複合化
される電子機器の種類やコンバータ方式は一例に過ぎな
い。
【0004】図3において、直流電圧Einが供給される
電源端子1は、コンバータトランス2の1次巻線2Pお
よびスイッチング素子を構成するNPN形トランジスタ
3のコレクタ・エミッタの直列回路を介して接地され
る。トランジスタ3のコレクタ・エミッタと並列に、サ
ージを吸収するスナーバ回路を構成するコンデンサ4お
よび抵抗器5の直列回路が接続される。
【0005】電源端子1は、起動用の抵抗器6と並列回
路10との直列回路を介してトランジスタ3のベースに
接続される。並列回路10は、ダイオード7、抵抗器8
の直列回路にコンデンサ9が並列接続されたものであ
る。トランス2のベース巻線2Bの一端は接地され、そ
の他端は抵抗器6および並列回路10の接続点に接続さ
れる。
【0006】並列回路10およびトランジスタ3のベー
スの接続点は、ベース電流制御用のNPN形トランジス
タ11のコレクタ・エミッタを介して接地される。トラ
ンス2の2次巻線2Saの一端は接地され、その他端は
整流用のダイオード12のアノード・カソードおよび平
滑用のコンデンサ13の直列回路を介して接地される。
ダイオード12およびコンデンサ13の接続点に得られ
る直流電圧(出力電圧)Eaが電源スイッチ28を介し
て出力端子14に導出される。この直流電圧Eaはテレ
ビジョン受像機用として使用され、したがってその電圧
値は100数十ボルトである。
【0007】出力端子14は、抵抗器15、可変抵抗器
16および抵抗器17の直列回路を介して接地される。
この可変抵抗器16の可動子に得られる電圧は比較器1
8に供給され、基準電圧Vrefと比較される。比較器1
8からは、可変抵抗器16の可動子に得られる電圧が高
くなる程高レベルとなる信号が出力される。比較器18
の出力信号は抵抗器19を介して制御トランジスタ11
のベースに供給されて、直流電圧Eaの安定化が図られ
る。
【0008】トランス2にはさらにもう1つの2次巻線
2Sbが巻装されており、ここに得られるパルス電圧が
ダイオード21によって整流され、これがコンデンサ2
2で平滑される。ここに得られる直流電圧は完全には安
定化されていないのでこの直流電圧がさらに安定化回路
24に供給されて安定化されたのち出力端子25に導出
される。
【0009】出力端子25に得られる直流電圧Ebはビ
デオテープレコーダの電源電圧として利用されるので、
その値は10数ボルトである。出力端子25よりさらに
負荷側にビデオテープレコーダ用の電源スイッチが設け
られているが、これについては図示しない。この電源ス
イッチと上述した電源スイッチ28とはマイコンによっ
て制御される。
【0010】次に、図4の信号波形図を使用して図3の
安定化動作を説明する。電源端子1に直流電圧Einが供
給されると、抵抗器6および並列回路10を介して起動
電流がトランジスタ3のベースに供給される。トランス
2の1次巻線2Pおよびベース巻線2Bは正帰還になる
ように接続されているから、すぐ発振を開始し、ベース
巻線2Bに誘起される電圧VBの振幅が大きくなり(図
4H)、トランジスタ3が直ちにオンとなる。
【0011】トランジスタ3がオンとなるとき、トラン
ス2の2次巻線2Saに接続されたダイオード12には
逆方向に電圧がかかり(同図Iに2次巻線2Saに誘起
される電圧VSを図示)、ダイオード12には電流は流
れない。そのため、トランジスタ3の負荷はトランス2
のインダクタンス分だけになり、コレクタ電流ICは直
線的に増加する(同図A)。
【0012】同図Bはトランジスタ3のコレクタ・エミ
ッタ間の電圧VCEを示し、同図Cはトランジスタ3のベ
ース電流IBを示している。ベース電流IBは、ダイオー
ド7および抵抗器8の直列回路を流れる電流ID1とコン
デンサ9を流れる電流IC1とが合成されたものとなる。
すなわち、トランジスタ3がオンとなるとき、トランス
2のベース巻線2Bに誘起される順方向の電圧VBによ
り、コンデンサ9の容量およびベース巻線2Bの抵抗分
等で決まる時定数でもって、コンデンサ9に減衰電流I
C1が流れる(同図D)。また、コンデンサ9の両端電圧
がダイオード7の順方向降下電圧に達すると、ダイオー
ド7および抵抗器8の直列回路に電流ID1が流れる(同
図E)。
【0013】上述のように直線的に増加するコレクタ電
流ICは、ベース電流IBのhFE倍まで増加した後も、ト
ランジスタ3の蓄積時間tstgの間は増加し続ける(同
図A)。蓄積時間tstgが経過すると、急激に電流が減
少し、同時にベース巻線2Bには逆方向の電圧VBが発
生し(同図H)、トランジスタ3のベース電流IBが逆
バイアス電流となり(同図C)、トランジスタ3はオフ
となる。
【0014】ここで、コレクタ電流ICの最大値ICPに
ついて説明する。コレクタ電流ICは、IC=IB・hFE
の関係でもって、ベース電流IBが増加すると同時に直
線的に増加する。このコレクタ電流ICの最大値ICP
は、次式のようになる。
【0015】 ICP=IBP・hFE+tstg・Ein/LP・・・(1) この式で、IBPはトランジスタ3のベース電流IBの最
大値であり、LPはトランス2の1次巻線2Pのインダ
クタンスである。
【0016】次に、トランジスタ3がオフとなると、ト
ランジスタ3のオン期間にトランス2のコアに蓄積され
たエネルギーは、磁束の変化率が負となって放出される
ため、トランス2の各巻線には、「・」マーク側を負と
する電圧が発生する。このとき、トランス2の1次巻線
2Pには、同図Fに示すように直線的に減少する電流I
Lが流れ始める。同様にして、2次巻線2Saに接続さ
れているダイオード12には、同図Iに示すように直線
的に減少する電流ID2が流れ始める。
【0017】このような状態で、トランス2のコアに蓄
積されたエネルギーの放出が完了して電流ILおよびID
2が0となると、トランス2内の磁束の変化がなくな
り、トランス2の各巻線には今までとは逆方向の電圧が
発生する。そのため、トランス2のベース巻線2Bに誘
起される電圧VBも順方向の電圧となり、トランジスタ
3をオンとする方向にベース電流が流れる。これによっ
て、トランジスタ3がオンとなり、以下上述したと同様
の動作が繰り返される。
【0018】このような繰り返し動作により、トランス
2の2次巻線2Saには同図Iに示すような矩形波の電
圧VSが得られ、これが整流平滑されて出力端子14に
は直流電圧Eaが得られる。
【0019】次に、この直流電圧Eaが変動する場合に
ついて説明する。直流電圧Eaが高くなると、可変抵抗
器16の可動子に得られる電圧が高くなり、比較器18
の出力信号のレベルが高くなる。そのため、トランジス
タ11のベース電流が増加し、同時にそのコレクタ電流
も増加する。これにより、トランジスタ3のベース電流
IBが減少し、上述した(1)式の関係からコレクタ電
流ICの最大値ICPも減少し、結局トランジスタ3のオ
ン期間が短くなる(同図J)。
【0020】このようにトランジスタ3のオン期間が短
くなると、トランス2の2次巻線2Saに得られる矩形
波の電圧VSの正方向の振幅が小さくなる(同図K)。
したがって、出力端子14に得られる直流電圧Eaは低
くなる方向に制御される。
【0021】逆に、直流電圧Eaが低くなると、上述と
は逆に制御され、出力端子14に得られる直流電圧Ea
が高くなる方向に制御される。このような動作から出力
端子14に得られる直流電圧Eaの安定化が図られる。
可変抵抗器16の可動子位置を変更することにより直流
電圧Eaの値を可変できる。
【0022】図3の回路で他方の2次巻線2Sb側に安
定化回路24を設けたのは次のような理由による。
【0023】電源スイッチ28をオフにすると、図3の
点pの電位が上昇するので、上述した制御ループの存在
によって点pの電位を下げるように動作する。そうする
と、これに伴って他方の2次巻線2Sb側の点qの電位
も低下するから、安定化回路24を付けないと出力端子
25の直流電圧Ebが低下し、安定化された電源電圧を
ビデオテープレコーダ側に供給できなくなってしまう。
そこで、さらに図のように安定化回路24を備えるよう
にしている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
安定化回路24を設けると、この安定化回路24の放熱
対策を考えなければならない。通常は放熱板を取り付け
るようにしているが、放熱板を取り付けるためには、そ
れなりのスペースを確保しなければならない他に、耐圧
の高い素子を使用しなければならないために、コストア
ップなどの問題を惹起する。
【0025】このような諸問題を解決する1つの手段と
して、つまり安定化回路24を設けないで出力端子25
に得られる直流電圧Ebを安定化できるようにするため
の手段として、図5に示すような構成が考えられる。
【0026】図3と同一構成の部分についてはその説明
を省略するが、出力端子14側には第1の出力電圧検出
回路30が設けられ、他方の出力端子25側には第2の
出力電圧検出回路40が設けられる。
【0027】第1の出力電圧検出回路30は従来と同様
に分圧用の抵抗器15,16,17が使用される他に、
接続点rと抵抗器16との間に接続されたスイッチング
トランジスタ31を有する。接続点rに得られる分圧電
圧は電圧比較器18に供給される。
【0028】第2の出力電圧検出回路40も同様に分圧
用の抵抗器42,43,17とこれれらと直列に接続さ
れたスイッチングトランジスタ41とで構成される。ス
イッチングトランジスタ41はPNP型のトランジスタ
が使用され、そのエミッタが出力端子25に接続され、
そのベースが抵抗器44,45で構成された分圧回路を
介して出力端子14側に接続されている。
【0029】スイッチングトランジスタ31は電源スイ
ッチ28がオフとなったときに、これがオフされるか
ら、このとき第1の出力電圧検出回路30を出力端子1
4に接続された負荷から完全に分離するためのものであ
る。そうしないと、第2の出力電圧検出回路40を使用
するとき、接続点rに対して出力端子14を通して抵抗
器15,16が並列接続された形となり、第2の出力電
圧検出回路40における定数の設定が複雑になってしま
うからである。
【0030】図5に示す安定化のための制御動作は次の
通りである。電源スイッチ28をオンにしたときには、
第2のスイッチングトランジスタ41は逆バイアスされ
るので第2の出力電圧検出回路40は不動作となり、ま
た第1のスイッチングトランジスタ31は順バイアスさ
れるので第1の出力電圧検出回路30は動作状態とな
る。第1の出力電圧検出回路30が動作すると、これを
含む制御ループによって出力端子14に得られる直流電
圧Eaが安定化された状態で出力される。直流電圧Ea
が安定化すれば、他方の2次巻線2Sbの両端に得られ
る出力パルスの波高値が一定となるので、出力端子25
に得られる直流電圧Ebも安定化する。
【0031】これに対して、電源スイッチ28をオフに
すると第1のスイッチングトランジスタ31がカットオ
フするので第1の出力電圧検出回路30は制御系から切
り離される。第2のスイッチングトランジスタ41は順
バイアスとなってこれがオンするから、第2の出力電圧
検出回路40は動作状態となる。
【0032】その結果、抵抗器42,43,17で決ま
る接続点rの分圧電圧が基準電圧Vrefと比較され
て、両者が一致するように制御トランジスタ11の導通
角が制御されるため他方の2次巻線2Sbに得られる出
力パルスの波高値が一定となり、これによって出力端子
25には安定化された所定の直流電圧Ebが得られる。
【0033】つまり、図5のような簡単な回路構成を採
用するだけで、2つの出力端子14,25に得られる直
流電圧Ea,Ebのそれぞれが安定化されるので、図3
の構成による欠点を一掃できる。
【0034】ところが、この図5に示す回路構成では新
たに次のような問題を惹起する。それは、上述した動作
から明らかなようにスイッチングトランジスタ31と4
1とは相補的に同じタイミングで制御されなければなら
ないところ、出力端子14と25につながる容量性や誘
導性の負荷が相違するためにその電圧変化特性が異な
り、それが原因でスイッチングトランジスタ31と41
とを同じタイミングで相補的に制御できなくなる場合が
起こる。以下にその説明をする。
【0035】図6は電源スイッチ28をオンオフしたと
きの直流電圧Eaに対する直流電圧Ebの変化を示すも
ので、直流電圧Eaは電源スイッチ28のオンオフによ
って同図Aのような立ち上がり、立ち下がり特性を示
す。このような特性となるのは出力端子14には容量性
や誘導性の負荷が接続されているからである。出力端子
25にも容量性負荷や誘導性負荷が接続されるので、出
力端子25の電圧特性も同一傾向となる。
【0036】さて、電源スイッチ28をオンにしたとき
の立ち上がり特性を拡大すると同図Bのようになる。出
力端子14、25側に接続される容量性や誘導性の負荷
の大きさなどによって直流電圧Ea,Ebの立ち上がり
や立ち下がりの特性が違うので、時点T1で第1のスイ
ッチングトランジスタ31がオンしても、第2のスイッ
チングトランジスタ41はまだオフに反転しないことが
ある。図では、時点T2ではじめて第2のスイッチング
トランジスタ41がオンに反転した場合を示めしてい
る。
【0037】この場合には、期間W1の間はスイッチン
グトランジスタ31と41とが双方ともオン状態にな
る。そうすると、電圧比較器18に印加される点rの分
圧電圧が上昇するため、出力端子14の直流電圧Eaを
下げるような制御ループが形成されて、出力端子25の
直流電圧Ebが瞬間的に下がってしまう(図6C)。
【0038】同じように、電源スイッチ28がオフした
ときにも、同図Dのように時点T3ではまだ第2のスイ
ッチングトランジスタ41はオン状態を保持し、時点T
4で第1のスイッチングトランジスタ31がオフ状態に
反転するような場合には、期間W2の間だけ両スイッチ
ングトランジスタ31,41がオン状態を保持すること
になる。この場合にも、点rの分圧電圧が上昇するから
出力端子25の直流電圧Ebが下がるように動作して、
同図Eのような電圧変動が起こる。
【0039】このような電圧変動が発生すると、特に図
のように電圧が低下する方向に変動すると、出力端子2
5にマイコンなどが接続されているときで、マイコンの
動作保証電圧以下に直流電圧Ebが低下したような場
合、マイコンが瞬時にリセットされることになるから、
大きな問題である。
【0040】そこで、この発明ではこのような従来の課
題を解決したものであって、部品点数を少なくすると共
に、使用するスイッチングトランジスタを削減すること
によって出力電圧変動を除去したものである。
【0041】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、この発明では、電圧の異なる複数の出力電圧を取
ることができ、少なくともその内の1つの出力電圧につ
いては安定化された電圧として得られるようになされた
多出力型スイッチング電源装置において、安定化された
第1の出力電圧が得られる出力端子に接続された電源ス
イッチと、この電源スイッチの入力端側に接続され、複
数の分圧用抵抗器で構成された出力電圧検出回路と、こ
の分圧用抵抗器のうち1つの抵抗器の両端に接続され、
上記電源スイッチのオンオフに応じて制御される制御ト
ランジスタと、上記出力電圧検出回路の出力と基準電圧
を比較して電源トランスの一次側がスイッチング制御さ
れるようになされた電圧比較器とを有し、上記電源スイ
ッチのオンオフに応じて上記電圧比較器に供給される分
圧電圧が変更されるようになされたことを特徴とするも
のである。
【0042】
【作用】図1において、電源スイッチ28をオンにする
とスイッチングトランジスタ31には抵抗器32を通し
て所定のベースバイアス電圧が印加されてこれがオンす
る。そうすると、抵抗器15の両端がシャントされるた
め、接続点rに得られる分圧電圧Vrは、 Vr={R3/(R2+R3)}Ea′ となる。ここに、Ea′はコンデンサ13の両端電圧で
ある。この分圧電圧Vrが基準電圧Vrefと比較され
て、出力端子14に得られる直流電圧Eaが安定化され
る。安定化されたときには、Ea′=Eaとなる。
【0043】電源スイッチ28をオフにすると、今度は
スイッチングトランジスタ31には所定のベースバイア
ス電圧が印加されなくなるからこれがオフする。そうす
ると、このときには分圧電圧Vrは、 Vr={R3/(R1+R2+R3)}Eb′ となる。ここに、Eb′はコンデンサ13の両端電圧で
ある。そして、このときの分圧電圧Vrに基づいて安定
化動作が実行され、この例では所定の直流電圧Ebが出
力端子25に得られるように制御される。
【0044】このように、スイッチングトランジスタ3
1を設けるだけで、出力電圧検出回路30を共用でき
る。
【0045】
【実施例】続いて、この発明に係る多出力型スイッチン
グ電源装置の一例を図面を参照して詳細に説明する。説
明の都合上、図3および図5に示した構成と同一構成に
付いての説明は省略する。
【0046】図1はこの発明に係る多出力型スイッチン
グ電源装置の一例を示すものであって、端子14にはテ
レビジョン受像機で使用される直流電圧Eaが出力さ
れ、端子25にはビデオテープレコーダで使用される直
流電圧Ebが出力されるものとする。
【0047】この発明において、出力端子14と接地間
に出力電圧検出回路30が接続される。この出力電圧検
出回路30は直流電圧EaとEbの双方の電圧を安定化
するときに使用されるもので、兼用構成である。
【0048】出力電圧検出回路30は図示するように、
直列接続された本例では3個の抵抗器15,16,17
で分圧回路が構成され、抵抗器15の一端が電源スイッ
チ28の入力段側に接続される。接続点rに得られる分
圧電圧Vrは電圧比較器18に供給される。
【0049】電源スイッチ28の両端にはPNP型のス
イッチングトランジスタ31のコレクタ・ベースが接続
され、そのコレクタ・エミッタが抵抗器15の両端に接
続される。
【0050】このように構成されたスイッチング電源装
置において、電源スイッチ28をオンしたテレビジョン
受像機の使用状態では、スイッチングトランジスタ31
には抵抗器32を通して所定のベースバイアス電圧が印
加されるのでこれがオンして、出力端子14には所定の
直流電圧Eaが得られる。電源スイッチ28のオンによ
って、抵抗器15の両端がこのスイッチングトランジス
タ28によってシャントされるため、接続点rに得られ
る分圧電圧Vrは、 Vr={R3/(R2+R3)}Ea′ となる。ここに、Ea′はコンデンサ13の両端電圧で
ある。
【0051】この分圧電圧Vrが基準電圧Vrefと比
較され、その比較出力が一定となるように制御トランジ
スタ11が制御される。これによって、出力端子14に
得られる直流電圧Eaが安定化される。直流電圧Eaが
安定されると、それに伴って他方の2次巻線2Sbに発
生するパルスもその波高値が一定となり、直流電圧Eb
も安定化する。直流電圧Eaが安定化されたのちには、
Ea′=Eaとなる。
【0052】電源スイッチ28をオフにすると、今度は
スイッチングトランジスタ31には所定のベースバイア
ス電圧が印加されなくなるからこれがオフする。そうす
ると、抵抗器15が分圧回路中に接続されたこととなる
ため、このときの分圧電圧Vrは、 Vr={R3/(R1+R2+R3)}Eb′ となる。ここに、Eb′は電源スイッチ28をオフした
ときのコンデンサ13の両端に得られる電圧であり、E
aの負荷がオープンになるためEb′はEa′より上昇
する。この電圧上昇分を吸収するためR1を挿入する。
この時の分圧電圧Vrは、抵抗器15がシャントされた
ときの分圧電圧とほぼ同等の値となる。
【0053】そして、このときの分圧電圧Vrが基準電
圧Vrefと比較される。他方の2次巻線2Sbに発生
する出力パルスの波高値が一定となるように制御ループ
が働くので、この例では所定の直流電圧Ebが出力端子
25に得られるようにこの制御ループが動作する。その
ようにするため、分圧抵抗器15,16,17の値が選
定されると共に、抵抗器16によって微調整される。
【0054】このように、スイッチングトランジスタ3
1を設けるだけで、出力電圧検出回路30は直流電圧E
aに対する出力電圧検出回路として機能する他に、直流
電圧Ebに対する出力電圧検出回路としても機能する。
【0055】ところで、図1に示す構成は電圧比較器1
8とトランジスタ11のベースとがラインで直結されて
いるので、トランス2から見た一次側(電源側)と二次
側(負荷側)とが完全に絶縁された状態とはなっていな
い。本来的には完全に両者を電気的に分離した方が好ま
しい。
【0056】図2はこれを達成するための一例を示す構
成図である。この場合には、図2に示すようにホトカプ
ラ60が使用される。そして、電圧比較器18が制御ト
ランジスタ18aとホトカプラ60に設けられたホトダ
イオード62とで構成され、分圧電圧が基準電圧Vre
fになったときホトダイオード62が励起される。した
がって、受光部であるホトトランジスタ61はホトダイ
オード62が励起されたときオンするので、図1と同様
な電圧制御となる。
【0057】この構成によれば、ホトカプラ60によっ
てトランス2の一次側と二次側とが完全に分離されるの
で、安全対策が万全となる。
【0058】上述において例示したリンギングチョーク
コンバータ方式は一例に過ぎない。導出した出力電圧は
2つの場合を示したがその数には制限がない。適用でき
る複合電子機器も一例である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、スイッチングトランジスタを設け、これを電源スイ
ッチに連動して制御することによって電圧安定化のため
の出力電圧検出回路を兼用することができる。
【0060】これによれば、従来よりもさらに部品点数
を削減できる効果の他に、単一のスイッチングトランジ
スタのみを使用しているため、従来のように2個のスイ
ッチングトランジスタを設けたときの弊害であるオンオ
フタイミングのずれによる一方の直流電圧変動を完全に
除去できる特徴を有する。
【0061】したがって、この発明は上述したように複
合電子機器の電源装置などに適用して極めて好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る多出力型スイッチング電源装置
の一例を示す系統図である。
【図2】この発明に係る多出力型スイッチング電源装置
の他の一例を示す系統図である。
【図3】従来の多出力型スイッチング電源装置の系統図
である。
【図4】その動作説明に供する波形図である。
【図5】従来の多出力型スイッチング電源装置の他の例
を示す系統図である。
【図6】その動作説明に供する波形図である。
【符号の説明】
2 トランス 2Sa,2Sb 2次巻線 11 制御トランジスタ 14 出力端子 18 電圧比較器 25 出力端子 28 電源スイッチ 30 出力電圧検出回路 31 スイッチングトランジスタ Ea 安定化された直流電圧 Eb 安定化された直流電圧

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧の異なる複数の出力電圧を取ること
    ができ、少なくともその内の1つの出力電圧については
    安定化された電圧として得られるようになされた多出力
    型スイッチング電源装置において、 安定化された第1の出力電圧が得られる出力端子に接続
    された電源スイッチと、 この電源スイッチの入力端側に接続され、複数の分圧用
    抵抗器で構成された出力電圧検出回路と、 この分圧用抵抗器のうち1つの抵抗器の両端に接続さ
    れ、上記電源スイッチのオンオフに応じて制御される制
    御トランジスタと、 上記出力電圧検出回路の出力と基準電圧を比較して電源
    トランスの一次側がスイッチング制御されるようになさ
    れた電圧比較器とを有し、 上記電源スイッチのオンオフに応じて上記電圧比較器に
    供給される分圧電圧が変更されるようになされたことを
    特徴とする多出力型スイッチング電源装置。
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