JP2979261B2 - スチールコード被覆用ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品 - Google Patents
スチールコード被覆用ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品Info
- Publication number
- JP2979261B2 JP2979261B2 JP3060303A JP6030391A JP2979261B2 JP 2979261 B2 JP2979261 B2 JP 2979261B2 JP 3060303 A JP3060303 A JP 3060303A JP 6030391 A JP6030391 A JP 6030391A JP 2979261 B2 JP2979261 B2 JP 2979261B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- cobalt
- steel cord
- rubber composition
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/04—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material
- C08J5/10—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material characterised by the additives used in the polymer mixture
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/34—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
- C08K5/3467—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
- C08K5/3477—Six-membered rings
- C08K5/3492—Triazines
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/55—Boron-containing compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2321/00—Characterised by the use of unspecified rubbers
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31678—Of metal
- Y10T428/31692—Next to addition polymer from unsaturated monomers
- Y10T428/31696—Including polyene monomers [e.g., butadiene, etc.]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31678—Of metal
- Y10T428/31707—Next to natural rubber
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31826—Of natural rubber
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Tires In General (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチールコードに対す
る接着性及びゴム物性を向上したスチールコード被覆用
ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品に関する。
る接着性及びゴム物性を向上したスチールコード被覆用
ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】スチールコードは、他の繊維材料からな
る補強コードに比べて、その補強材料としての総合的な
性能が著しく優れているため、空気入りタイヤやコンベ
ヤベルト等のゴム製品の補強材料に広く使用されてい
る。従来、これら空気入りタイヤやコンベヤベルトに使
用されるスチールコードは、そのゴムに対する接着性を
高めるため、スチールコード側に対してはブラスメッ
キ、亜鉛メッキ、青銅メッキ等のメッキが施され、この
メッキの組成やメッキの厚さ等について種々の提案がな
されている。他方、スチールコードを被覆するゴム組成
物側に対しては、そのスチールコードに対するゴムの接
着性を高める接着促進剤が使用される。このような接着
促進剤としては、一般的には、ナフテン酸コバルト、ロ
ジン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等の天然酸コバ
ルト塩、並びにネオデカン酸コバルト、オクチル酸コバ
ルト、プロピオン酸コバルト等の合成酸コバルト塩など
の有機酸コバルト塩が使用されている。
る補強コードに比べて、その補強材料としての総合的な
性能が著しく優れているため、空気入りタイヤやコンベ
ヤベルト等のゴム製品の補強材料に広く使用されてい
る。従来、これら空気入りタイヤやコンベヤベルトに使
用されるスチールコードは、そのゴムに対する接着性を
高めるため、スチールコード側に対してはブラスメッ
キ、亜鉛メッキ、青銅メッキ等のメッキが施され、この
メッキの組成やメッキの厚さ等について種々の提案がな
されている。他方、スチールコードを被覆するゴム組成
物側に対しては、そのスチールコードに対するゴムの接
着性を高める接着促進剤が使用される。このような接着
促進剤としては、一般的には、ナフテン酸コバルト、ロ
ジン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等の天然酸コバ
ルト塩、並びにネオデカン酸コバルト、オクチル酸コバ
ルト、プロピオン酸コバルト等の合成酸コバルト塩など
の有機酸コバルト塩が使用されている。
【0003】しかしながら、空気入りタイヤやコンベヤ
ベルトに使用されるスチールコード被覆用ゴム組成物
は、スチールコードに対する初期接着性のみならず、使
用中や保管中も良好な接着性を発揮することが不可欠で
ある。しかし、前述の有機酸コバルト塩を配合したゴム
組成物は、初期接着性は良好であるものの、高温、高湿
下での使用中又は保管中の接着性の低下が著しい欠点が
ある。
ベルトに使用されるスチールコード被覆用ゴム組成物
は、スチールコードに対する初期接着性のみならず、使
用中や保管中も良好な接着性を発揮することが不可欠で
ある。しかし、前述の有機酸コバルト塩を配合したゴム
組成物は、初期接着性は良好であるものの、高温、高湿
下での使用中又は保管中の接着性の低下が著しい欠点が
ある。
【0004】このスチールコード被覆用ゴム組成物の欠
点を解消する接着促進剤として、たとえば、特開昭55
−17371号公報には、炭素原子数7〜11のカルボン
酸硼素錯体が提案され、また、特開昭60−23832
6号公報には、コバルト又はニッケルのカルボン酸塩と
アルカリ土類金属の硼酸塩との反応生成物が提案されて
いる。しかし、これらの接着促進剤は初期接着性が低下
し、ゴム物性面で満足すべきレベルを有するものではな
かった。
点を解消する接着促進剤として、たとえば、特開昭55
−17371号公報には、炭素原子数7〜11のカルボン
酸硼素錯体が提案され、また、特開昭60−23832
6号公報には、コバルト又はニッケルのカルボン酸塩と
アルカリ土類金属の硼酸塩との反応生成物が提案されて
いる。しかし、これらの接着促進剤は初期接着性が低下
し、ゴム物性面で満足すべきレベルを有するものではな
かった。
【0005】また、特開昭60−158230号公報や
特開昭60−193701号公報にはモノカルボン酸の
コバルト・硼素化合物が提案され、特開昭60−124
640号公報には有機コバルト化合物と硫黄とジチオジ
プロピオン酸とを配合したゴム組成物が提案されている
が、前者は吸湿時の耐水接着性が不十分であるし、後者
は、ゴム製品の製造上極めて重要な特性である加硫温度
や時間等の加硫状態による接着依存性が大きい欠点があ
った。
特開昭60−193701号公報にはモノカルボン酸の
コバルト・硼素化合物が提案され、特開昭60−124
640号公報には有機コバルト化合物と硫黄とジチオジ
プロピオン酸とを配合したゴム組成物が提案されている
が、前者は吸湿時の耐水接着性が不十分であるし、後者
は、ゴム製品の製造上極めて重要な特性である加硫温度
や時間等の加硫状態による接着依存性が大きい欠点があ
った。
【0006】さらに,特開平1−153783号公報に
は水抽出性の硼素含有率の低い有機カルボン酸コバルト
・硼素金属石鹸が開示されているが、これは湿熱劣化性
は改良されるものの、加硫状態による接着依存性が大き
く、実用性能を満足するものではなかった。
は水抽出性の硼素含有率の低い有機カルボン酸コバルト
・硼素金属石鹸が開示されているが、これは湿熱劣化性
は改良されるものの、加硫状態による接着依存性が大き
く、実用性能を満足するものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スチ
ールコードに対する初期接着性が良好であるばかりでな
く、使用中や保管中の高温高湿下における接着性の低下
が小さく、かつ加硫状態による接着依存性が著しく小さ
い、ゴム物性に優れたスチールコード被覆用ゴム組成物
を提供することにある。
ールコードに対する初期接着性が良好であるばかりでな
く、使用中や保管中の高温高湿下における接着性の低下
が小さく、かつ加硫状態による接着依存性が著しく小さ
い、ゴム物性に優れたスチールコード被覆用ゴム組成物
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
は、原料ゴムにメチロールメラミン誘導体及び有機酸コ
バルトとメタ硼酸エステルとの反応生成物を配合したス
チールコード被覆用ゴム組成物により達成することがで
きる。これらのメチロールメラミン誘導体及び有機酸コ
バルトとメタ硼酸との反応生成物を接着促進剤として原
料ゴムに配合することにより、スチールコードに対する
接着性を向上し、ゴム物性をバランスよく向上すること
ができる。
は、原料ゴムにメチロールメラミン誘導体及び有機酸コ
バルトとメタ硼酸エステルとの反応生成物を配合したス
チールコード被覆用ゴム組成物により達成することがで
きる。これらのメチロールメラミン誘導体及び有機酸コ
バルトとメタ硼酸との反応生成物を接着促進剤として原
料ゴムに配合することにより、スチールコードに対する
接着性を向上し、ゴム物性をバランスよく向上すること
ができる。
【0009】上述のメチロールメラミン誘導体として
は、例えば、メチロールメラミンのアルキルエーテル誘
導体が挙げられ、中でもヘキサメトキシメチルメラミ
ン、ペンタメトキシメチルモノメチロールメラミン及び
これらの2〜3核体が好ましい。これらは単独のみなら
ず、2種以上も混合して使用することができる。さら
に、これらの具体例としては、例えば、アメリカン・サ
イアナミド社製の“サイレッツ(Cyrez)96
4”、モンサント・ケミカル社製の“Resimene
3520”、住友化学工業社製の“スミカノール50
7”、大日本インキ化学工業社製の“ベッカミンJ−1
01”等があり、これらは、いずれもメチロールメラミ
ンのメチルエーテル誘導体及びその2〜3核体を主成分
とするものである。
は、例えば、メチロールメラミンのアルキルエーテル誘
導体が挙げられ、中でもヘキサメトキシメチルメラミ
ン、ペンタメトキシメチルモノメチロールメラミン及び
これらの2〜3核体が好ましい。これらは単独のみなら
ず、2種以上も混合して使用することができる。さら
に、これらの具体例としては、例えば、アメリカン・サ
イアナミド社製の“サイレッツ(Cyrez)96
4”、モンサント・ケミカル社製の“Resimene
3520”、住友化学工業社製の“スミカノール50
7”、大日本インキ化学工業社製の“ベッカミンJ−1
01”等があり、これらは、いずれもメチロールメラミ
ンのメチルエーテル誘導体及びその2〜3核体を主成分
とするものである。
【0010】このメチロールメラミンのアルキルエーテ
ル誘導体は、原料ゴム100重量部当たり0.5〜8重
量部の範囲で配合することが望ましい。この配合量を上
記範囲にすることによりゴム組成物の初期接着性や耐水
接着性を向上し、スチールコード被覆用ゴム組成物の宿
命とも言うべき耐熱老化性を大幅に向上する。しかも配
合量を8重量部以下にすることによりゴム組成物の加硫
の遅れを小さくし、破断強度を向上することができる。
より好ましくは1.5〜4重量部を配合するのがよい。
ル誘導体は、原料ゴム100重量部当たり0.5〜8重
量部の範囲で配合することが望ましい。この配合量を上
記範囲にすることによりゴム組成物の初期接着性や耐水
接着性を向上し、スチールコード被覆用ゴム組成物の宿
命とも言うべき耐熱老化性を大幅に向上する。しかも配
合量を8重量部以下にすることによりゴム組成物の加硫
の遅れを小さくし、破断強度を向上することができる。
より好ましくは1.5〜4重量部を配合するのがよい。
【0011】また、有機酸コバルトとメタ硼酸エステル
との反応生成物としては、下記化1の構造式で示される
化合物を挙げることができる。
との反応生成物としては、下記化1の構造式で示される
化合物を挙げることができる。
【0012】
【0013】但し、上式中、R1 ,R2 及びR3 は、同
一種又は異種のモノカルボン酸残基を示す。上記化1で
示される式中のモノカルボン酸残基としては、例えば、
脂肪族モノカルボン酸残基、脂環式モノカルボン酸残基
等が挙げられ、中でも炭素原子数8〜12の脂肪族モノ
カルボン酸残基、酸価100〜340のナフテン酸残基
及びロジン酸残基が好ましい。さらに好ましくは炭素原
子数8〜12の脂肪族モノカルボン酸残基、酸価100
〜340のナフテン酸残基らなる群から選ばれた1種以
上の基がよい。
一種又は異種のモノカルボン酸残基を示す。上記化1で
示される式中のモノカルボン酸残基としては、例えば、
脂肪族モノカルボン酸残基、脂環式モノカルボン酸残基
等が挙げられ、中でも炭素原子数8〜12の脂肪族モノ
カルボン酸残基、酸価100〜340のナフテン酸残基
及びロジン酸残基が好ましい。さらに好ましくは炭素原
子数8〜12の脂肪族モノカルボン酸残基、酸価100
〜340のナフテン酸残基らなる群から選ばれた1種以
上の基がよい。
【0014】上述の脂肪族モノカルボン酸残基の炭素原
子数が8以上のものは耐水接着性を向上し、炭素原子数
が12以下のものは反応生成物中のコバルト量を十分な
ものにし、その配合量を低減する。また、ナフテン酸残
基の酸価が100以上のものは初期接着性と耐水接着性
を共に良好にし、酸価が340以下のものは入手を容易
にする。
子数が8以上のものは耐水接着性を向上し、炭素原子数
が12以下のものは反応生成物中のコバルト量を十分な
ものにし、その配合量を低減する。また、ナフテン酸残
基の酸価が100以上のものは初期接着性と耐水接着性
を共に良好にし、酸価が340以下のものは入手を容易
にする。
【0015】炭素原子数8〜12の脂肪族モノカルボン
酸としては、例えば、2−エチルヘキサン酸、バーサチ
ック酸(シェル化学社製“バーサチック”10)、ネオ
デカン酸(エクソン化学社製)、ラウリン酸、ジメチル
ヘキサン酸、トリメチルヘキサン酸、トリメチルペンタ
ン酸、n−デカン酸、n−ウンデカン酸等を挙げること
ができる。また、ロジンとしては、ガムロジン、ウッド
ロジン、トールロジン及びこれらの不均化ロジン、水添
ロジン等を挙げることができる。
酸としては、例えば、2−エチルヘキサン酸、バーサチ
ック酸(シェル化学社製“バーサチック”10)、ネオ
デカン酸(エクソン化学社製)、ラウリン酸、ジメチル
ヘキサン酸、トリメチルヘキサン酸、トリメチルペンタ
ン酸、n−デカン酸、n−ウンデカン酸等を挙げること
ができる。また、ロジンとしては、ガムロジン、ウッド
ロジン、トールロジン及びこれらの不均化ロジン、水添
ロジン等を挙げることができる。
【0016】このような有機酸コバルトとメタ硼酸エス
テルとの反応生成物は、例えば、モノカルボン酸コバル
ト塩とメタ硼酸エステルとを混合加熱して反応せしるこ
とによりコバルト硼素化合物を生成させ、副生するカル
ボン酸エステルを常温又は加圧下に除去することにより
得られる。ここで使用するモノカルボン酸コバルト塩と
しては、炭素原子数の異なる2種以上のモノカルボン
酸、例えば炭素原子数8〜12の脂肪族モノカルボン酸
及び酸価100〜340のナフテン酸から選ばれた1種
以上の比較的炭素原子数の大きいモノカルボン酸と炭素
原子数2〜4の比較的炭素原子数の小さいモノカルボン
酸とを併用して得られる混合モノカルボン酸コバルト塩
が好ましい。また、メタ硼酸エステルとしては、メタ硼
酸アルキルエステル又はメタ硼酸アリルエステルが好ま
しい。
テルとの反応生成物は、例えば、モノカルボン酸コバル
ト塩とメタ硼酸エステルとを混合加熱して反応せしるこ
とによりコバルト硼素化合物を生成させ、副生するカル
ボン酸エステルを常温又は加圧下に除去することにより
得られる。ここで使用するモノカルボン酸コバルト塩と
しては、炭素原子数の異なる2種以上のモノカルボン
酸、例えば炭素原子数8〜12の脂肪族モノカルボン酸
及び酸価100〜340のナフテン酸から選ばれた1種
以上の比較的炭素原子数の大きいモノカルボン酸と炭素
原子数2〜4の比較的炭素原子数の小さいモノカルボン
酸とを併用して得られる混合モノカルボン酸コバルト塩
が好ましい。また、メタ硼酸エステルとしては、メタ硼
酸アルキルエステル又はメタ硼酸アリルエステルが好ま
しい。
【0017】この有機酸コバルトとメタ硼酸エステルと
の反応生成物は、原料ゴム100重量部当たりコバルト
原子換算量で0.02〜0.5重量部の範囲で配合する
ことが望ましい。この反応生成物の配合量を上記範囲に
することにより、耐熱老化性を悪化させることなくスチ
ールコードに対する良好な接着性が得られる。より好ま
しくは上述の反応生成物をコバルト原子換算量で0.0
5〜0.3重量部配合するのがよい。
の反応生成物は、原料ゴム100重量部当たりコバルト
原子換算量で0.02〜0.5重量部の範囲で配合する
ことが望ましい。この反応生成物の配合量を上記範囲に
することにより、耐熱老化性を悪化させることなくスチ
ールコードに対する良好な接着性が得られる。より好ま
しくは上述の反応生成物をコバルト原子換算量で0.0
5〜0.3重量部配合するのがよい。
【0018】また、有機酸コバルトとメタ硼酸エステル
との反応生成物は、コバルト塩の一種であるため単独で
も接着促進剤としての効果を有する。しかし、単独で使
用するときは、スルフェンアミド系加硫促進剤、例えば
OBS及びDZ等を多量に配合すると、そのゴム組成物
の耐水接着性等を悪化させる。このような欠点は、前記
反応生成物に加えてメチロールメラミン誘導体を併用す
ることにより解消することができると共に、これら2種
の接着促進剤のゴムに対する優れた接着性を相乗的に発
揮させるようにすることができる。
との反応生成物は、コバルト塩の一種であるため単独で
も接着促進剤としての効果を有する。しかし、単独で使
用するときは、スルフェンアミド系加硫促進剤、例えば
OBS及びDZ等を多量に配合すると、そのゴム組成物
の耐水接着性等を悪化させる。このような欠点は、前記
反応生成物に加えてメチロールメラミン誘導体を併用す
ることにより解消することができると共に、これら2種
の接着促進剤のゴムに対する優れた接着性を相乗的に発
揮させるようにすることができる。
【0019】さらに、本発明において、メタクレゾール
・ホルムアルデヒド縮合物、レゾルシン縮合物及びレゾ
ルシン・ホルムアルデヒド縮合物の少なくとも1種を併
用し、原料ゴム100重量部当たり0.5〜5重量部配
合することによりスチールコード、特にブラスメッキし
たスチールコードに対するゴムの接着性をより一層向上
することができる。
・ホルムアルデヒド縮合物、レゾルシン縮合物及びレゾ
ルシン・ホルムアルデヒド縮合物の少なくとも1種を併
用し、原料ゴム100重量部当たり0.5〜5重量部配
合することによりスチールコード、特にブラスメッキし
たスチールコードに対するゴムの接着性をより一層向上
することができる。
【0020】また、原料ゴムとしては、たとえば天然ゴ
ム、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエン共重合ゴム等のジエン系ゴムを挙げ
ることができる。これらのゴム成分は単独または2種以
上を併用することができる。中でも、天然ゴムや合成ポ
リイソプレンゴムを含有するゴム組成物に本発明の接着
促進剤を配合すると、そのスチールコードに対する接着
性をより一層向上することができる。
ム、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエン共重合ゴム等のジエン系ゴムを挙げ
ることができる。これらのゴム成分は単独または2種以
上を併用することができる。中でも、天然ゴムや合成ポ
リイソプレンゴムを含有するゴム組成物に本発明の接着
促進剤を配合すると、そのスチールコードに対する接着
性をより一層向上することができる。
【0021】本発明のゴム組成物には、カーボンブラッ
ク等の補強剤、硫黄、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止
剤、軟化剤等が配合されるが、これらの配合組成や配合
量は特に限定されるものではない。上述のゴム組成物で
被覆したスチールコードは、空気入りタイヤ、特にラジ
アルタイヤのベルト層用の補強材や、コンベヤベルトの
補強材として有用であり、これらゴム製品のゴムとスチ
ールコードとの剥離を防止する。すなわち、スチールコ
ードに対するゴムの初期接着性が良好であるばかりでな
く、ゴム製品の使用中の高温高湿下における接着性の低
下が小さく、しかも加硫状態による接着依存性が小さい
ため、これらゴム製品の耐久性を向上することができ
る。
ク等の補強剤、硫黄、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止
剤、軟化剤等が配合されるが、これらの配合組成や配合
量は特に限定されるものではない。上述のゴム組成物で
被覆したスチールコードは、空気入りタイヤ、特にラジ
アルタイヤのベルト層用の補強材や、コンベヤベルトの
補強材として有用であり、これらゴム製品のゴムとスチ
ールコードとの剥離を防止する。すなわち、スチールコ
ードに対するゴムの初期接着性が良好であるばかりでな
く、ゴム製品の使用中の高温高湿下における接着性の低
下が小さく、しかも加硫状態による接着依存性が小さい
ため、これらゴム製品の耐久性を向上することができ
る。
【0022】
【実施例】下記の5種類の反応生成物A,B,C,D,
Eを作製した。 ・反応生成物A(ナフテン酸オルト硼酸コバルト):酸
価220のナフテン酸255gと水酸化コバルト93g
を混合し、60gの酢酸を加えて攪拌しながら120℃
に昇温し、生成水を留去した。さらに170℃に昇温
し、オルト硼酸ブチル77gを添加した。210℃で副
生する酢酸ブチルを留去し、常温で紫色の固体のナフテ
ン酸オルト硼酸コバルトを得た。このナフテン酸オルト
硼酸コバルト中のコバルト元素含有量は17.4%、硼
素元素含有量は1.0%であった。 ・反応生成物B(ナフテン酸メタ硼酸コバルト):酸価
220のナフテン酸255gと水酸化コバルト93gを
混合し、60gの酢酸を加えて攪拌しながら120℃に
昇温し、メタ硼酸ブチル100gを添加した。210℃
で副生する酢酸ブチルを留去し、常温で紫色の固体のナ
フテン酸メタ硼酸コバルトを得た。このナフテン酸メタ
硼酸コバルト中のコバルト元素含有量は16.1%、硼
素元素含有量は2.8%であった。 ・反応生成物C(2−エチルヘキサン酸メタ硼酸コバル
ト):2−エチルヘキサン酸144gと水酸化コバルト
93gを混合し、74gのプロピオン酸を加えて攪拌し
ながら120℃に昇温し、生成水を留去した。さらに1
70℃に昇温し、メタ硼酸ブチル100gを添加した。
230℃で副生するプロピオン酸ブチルを留去し、常温
で紫色の固体の2−エチルヘキサン酸メタ硼酸コバルト
を得た。この2−エチルヘキサン酸メタ硼酸コバルト中
のコバルト元素含有量は23.5%、硼素元素含有量は
4.2%であった。 ・反応生成物D(バーサチック酸メタ硼酸コバルト):
ナフテン酸255gに代えて175gのシエル化学社製
のバーサチック10を使用する以外は、前記反応生成物
Bの合成方法と同様にしてバーサチック酸メタ硼酸コバ
ルトを得た。このバーサチック酸メタ硼酸コバルト中の
コバルト元素含有量は20.9%、硼素元素含有量は
3.6%であった。 ・反応生成物E(2−エチルヘキサン酸ナフテン酸メタ
硼酸コバルト):ナフテン酸255gを単独で使用する
代わりに、2−エチルヘキサン酸72gと酸価220の
ナフテン酸128gを混合し、この混酸を使用する以外
は、前記反応生成物Bの合成方法と同様にして2−エチ
ルヘキサン酸ナフテン酸メタ硼酸コバルトを得た。この
2−エチルヘキサン酸ナフテン酸メタ硼酸コバルト中の
コバルト元素含有量は19.5%、硼素元素含有量は
3.4%であった。
Eを作製した。 ・反応生成物A(ナフテン酸オルト硼酸コバルト):酸
価220のナフテン酸255gと水酸化コバルト93g
を混合し、60gの酢酸を加えて攪拌しながら120℃
に昇温し、生成水を留去した。さらに170℃に昇温
し、オルト硼酸ブチル77gを添加した。210℃で副
生する酢酸ブチルを留去し、常温で紫色の固体のナフテ
ン酸オルト硼酸コバルトを得た。このナフテン酸オルト
硼酸コバルト中のコバルト元素含有量は17.4%、硼
素元素含有量は1.0%であった。 ・反応生成物B(ナフテン酸メタ硼酸コバルト):酸価
220のナフテン酸255gと水酸化コバルト93gを
混合し、60gの酢酸を加えて攪拌しながら120℃に
昇温し、メタ硼酸ブチル100gを添加した。210℃
で副生する酢酸ブチルを留去し、常温で紫色の固体のナ
フテン酸メタ硼酸コバルトを得た。このナフテン酸メタ
硼酸コバルト中のコバルト元素含有量は16.1%、硼
素元素含有量は2.8%であった。 ・反応生成物C(2−エチルヘキサン酸メタ硼酸コバル
ト):2−エチルヘキサン酸144gと水酸化コバルト
93gを混合し、74gのプロピオン酸を加えて攪拌し
ながら120℃に昇温し、生成水を留去した。さらに1
70℃に昇温し、メタ硼酸ブチル100gを添加した。
230℃で副生するプロピオン酸ブチルを留去し、常温
で紫色の固体の2−エチルヘキサン酸メタ硼酸コバルト
を得た。この2−エチルヘキサン酸メタ硼酸コバルト中
のコバルト元素含有量は23.5%、硼素元素含有量は
4.2%であった。 ・反応生成物D(バーサチック酸メタ硼酸コバルト):
ナフテン酸255gに代えて175gのシエル化学社製
のバーサチック10を使用する以外は、前記反応生成物
Bの合成方法と同様にしてバーサチック酸メタ硼酸コバ
ルトを得た。このバーサチック酸メタ硼酸コバルト中の
コバルト元素含有量は20.9%、硼素元素含有量は
3.6%であった。 ・反応生成物E(2−エチルヘキサン酸ナフテン酸メタ
硼酸コバルト):ナフテン酸255gを単独で使用する
代わりに、2−エチルヘキサン酸72gと酸価220の
ナフテン酸128gを混合し、この混酸を使用する以外
は、前記反応生成物Bの合成方法と同様にして2−エチ
ルヘキサン酸ナフテン酸メタ硼酸コバルトを得た。この
2−エチルヘキサン酸ナフテン酸メタ硼酸コバルト中の
コバルト元素含有量は19.5%、硼素元素含有量は
3.4%であった。
【0023】上記5種類の反応生成物A〜Eに、表1に
示す配合薬品を配合して、本発明ゴム組成物1〜6及び
比較ゴム組成物1〜6を調製した。配合順序は、まず、
原料ゴム、反応生成物並びにその他の配合剤を密閉型ミ
キサーにより混合する。次いで、前記以外のメチロール
メラミン誘導体等の接着促進剤、硫黄、加硫促進剤を加
えてオープンロールにより混合することにより調製し
た。
示す配合薬品を配合して、本発明ゴム組成物1〜6及び
比較ゴム組成物1〜6を調製した。配合順序は、まず、
原料ゴム、反応生成物並びにその他の配合剤を密閉型ミ
キサーにより混合する。次いで、前記以外のメチロール
メラミン誘導体等の接着促進剤、硫黄、加硫促進剤を加
えてオープンロールにより混合することにより調製し
た。
【0024】これら12種類のゴム組成物について、下
記方法により加硫ゴム物性、スチールコードに対する接
着性試験を行い、その結果を表1に示した。加硫ゴム物性 :水圧プレスを用いて160℃で15分間
加硫することにより、各ゴム組成物から厚さが2mmの
ゴムシートを作成し、このゴムシートからJIS3号ダ
ンベルを作成し、このダンベルについて引張速度500
mm/分の条件で引張試験を行い、引張強さと100%
モジュラスを測定した。初期接着性 :ASTM D−2229に規定されている
方法に準拠し、3+9+15×0.175+0.15コ
ード構造を有するブラスメッキスチールコードをゴム組
成物中に25.0mmの長さ埋め込み、160℃×20
分間及び160℃×60分間の加硫条件で加硫接着して
サンプルを作製した。このサンプルを24時間放置した
後前記スチールコードを引き抜き、その時の引抜き力と
引き抜いたスチールコードの表面を被覆しているコート
ゴムの被覆率(%)とを測定して評価した。温水劣化後接着性 :前記初期接着性の評価に使用した加
硫後の引抜き用サンプルを80℃の温水中に2週間浸水
劣化させた後、上記初期接着の測定と同様にして引抜き
力とゴム被覆率とを測定した。水蒸気劣化後接着性 :前記初期接着性の評価に使用した
加硫後の引抜き用サンプルを105℃の加圧スチーム中
で24時間劣化させた後、上記初期接着の測定と同様に
して引抜き力とゴム被覆率とを測定した。
記方法により加硫ゴム物性、スチールコードに対する接
着性試験を行い、その結果を表1に示した。加硫ゴム物性 :水圧プレスを用いて160℃で15分間
加硫することにより、各ゴム組成物から厚さが2mmの
ゴムシートを作成し、このゴムシートからJIS3号ダ
ンベルを作成し、このダンベルについて引張速度500
mm/分の条件で引張試験を行い、引張強さと100%
モジュラスを測定した。初期接着性 :ASTM D−2229に規定されている
方法に準拠し、3+9+15×0.175+0.15コ
ード構造を有するブラスメッキスチールコードをゴム組
成物中に25.0mmの長さ埋め込み、160℃×20
分間及び160℃×60分間の加硫条件で加硫接着して
サンプルを作製した。このサンプルを24時間放置した
後前記スチールコードを引き抜き、その時の引抜き力と
引き抜いたスチールコードの表面を被覆しているコート
ゴムの被覆率(%)とを測定して評価した。温水劣化後接着性 :前記初期接着性の評価に使用した加
硫後の引抜き用サンプルを80℃の温水中に2週間浸水
劣化させた後、上記初期接着の測定と同様にして引抜き
力とゴム被覆率とを測定した。水蒸気劣化後接着性 :前記初期接着性の評価に使用した
加硫後の引抜き用サンプルを105℃の加圧スチーム中
で24時間劣化させた後、上記初期接着の測定と同様に
して引抜き力とゴム被覆率とを測定した。
【0025】
【0026】表1中、ナフテン酸コバルトは、10%の
コバルトを含有する。レゾルシン・ホルムアルデヒド縮
合物は、インドスペックケミカル社製“ペナコライトレ
ジンB−18”である。メチロールメラミン誘導体は、
アメリカン・サイアナミド社製“サイレッツ”964
(ヘキサメトキシメチロールメラミン及びその2〜3核
体を主成分とするメチロールメラミン誘導体65%とホ
ワイトカーボン35%との混合物)である。また、合成
イソプレンゴムは日本ゼオン社製である。
コバルトを含有する。レゾルシン・ホルムアルデヒド縮
合物は、インドスペックケミカル社製“ペナコライトレ
ジンB−18”である。メチロールメラミン誘導体は、
アメリカン・サイアナミド社製“サイレッツ”964
(ヘキサメトキシメチロールメラミン及びその2〜3核
体を主成分とするメチロールメラミン誘導体65%とホ
ワイトカーボン35%との混合物)である。また、合成
イソプレンゴムは日本ゼオン社製である。
【0027】表1から、接着促進剤として反応生成物B
だけを単独で配合した比較ゴム組成物1、接着促進剤と
してナフテン酸コバルトとメチロールメラミン誘導体と
を配合した比較ゴム組成物2、並びに接着促進剤として
反応生成物Bを配合した本発明ゴム組成物1を比較する
と、加硫ゴム物性と初期接着性は余り変わらないが、温
水劣化後の接着性と水蒸気劣化後接着性は本発明ゴム組
成物1が著しく優れている。
だけを単独で配合した比較ゴム組成物1、接着促進剤と
してナフテン酸コバルトとメチロールメラミン誘導体と
を配合した比較ゴム組成物2、並びに接着促進剤として
反応生成物Bを配合した本発明ゴム組成物1を比較する
と、加硫ゴム物性と初期接着性は余り変わらないが、温
水劣化後の接着性と水蒸気劣化後接着性は本発明ゴム組
成物1が著しく優れている。
【0028】また、反応生成物として、ナフテン酸コバ
ルト、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物、メチロー
ルメラミン誘導体の3種類を配合した比較ゴム組成物
3、比較ゴム組成物3においてナフテン酸コバルトに代
えて反応生成物Aを配合した比較ゴム組成物4、比較ゴ
ム組成物3においてナフテン酸コバルトに代えて反応生
成物Bを配合した本発明ゴム組成物2を比較すると、加
硫ゴム物性と初期接着性は余り変わらないが、温水劣化
後の接着性と水蒸気劣化後接着性は本発明ゴム組成物2
が優れている。
ルト、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物、メチロー
ルメラミン誘導体の3種類を配合した比較ゴム組成物
3、比較ゴム組成物3においてナフテン酸コバルトに代
えて反応生成物Aを配合した比較ゴム組成物4、比較ゴ
ム組成物3においてナフテン酸コバルトに代えて反応生
成物Bを配合した本発明ゴム組成物2を比較すると、加
硫ゴム物性と初期接着性は余り変わらないが、温水劣化
後の接着性と水蒸気劣化後接着性は本発明ゴム組成物2
が優れている。
【0029】さらに、接着促進剤としてナフテン酸コバ
ルト、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物、メタクレ
ゾール・ホルムアルデヒド縮合物及びメチロールメラミ
ン誘導体の4種類を配合した比較ゴム組成物5、比較ゴ
ム組成物5においてナフテン酸コバルトの代わりに反応
生成物Aを配合した比較ゴム組成物6、比較ゴム組成物
5においてナフテン酸コバルトの代わりに、それぞれ反
応生成物B,C,D,Eを配合した本発明ゴム組成物
3,4,5,6の6種類のゴム組成物を比較すると、加
硫ゴム物性と初期接着性は余り変わらないが、温水劣化
後の接着性と水蒸気劣化後接着性は本発明ゴム組成物3
〜6のゴム組成物が著しく優れている。
ルト、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物、メタクレ
ゾール・ホルムアルデヒド縮合物及びメチロールメラミ
ン誘導体の4種類を配合した比較ゴム組成物5、比較ゴ
ム組成物5においてナフテン酸コバルトの代わりに反応
生成物Aを配合した比較ゴム組成物6、比較ゴム組成物
5においてナフテン酸コバルトの代わりに、それぞれ反
応生成物B,C,D,Eを配合した本発明ゴム組成物
3,4,5,6の6種類のゴム組成物を比較すると、加
硫ゴム物性と初期接着性は余り変わらないが、温水劣化
後の接着性と水蒸気劣化後接着性は本発明ゴム組成物3
〜6のゴム組成物が著しく優れている。
【0030】さらに、併用する接着促進剤の種類が多く
なるにつれて、加硫ゴム物性及びスチールコードに対す
る接着性が向上している。
なるにつれて、加硫ゴム物性及びスチールコードに対す
る接着性が向上している。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、接着促進剤としてメチロールメラミン誘導体及び有
機酸コバルトとメタ硼酸エステルとの反応生成物を併用
するすることにより、スチールコードに対するゴム組成
物の初期接着性を良好にするばかりでなく、高温高湿下
における接着性の低下が小さくなり、また、加硫後の耐
湿接着性、耐温水接着性を向上して加硫ゴム物性をバラ
ンスよく向上し、しかもその加硫状態による接着依存性
を小さくすることができる。このため、本発明のゴム組
成物で被覆したスチールコードをゴム製品に使用するこ
とにより、そのゴム製品の耐久性を大幅に向上すること
ができる。
ば、接着促進剤としてメチロールメラミン誘導体及び有
機酸コバルトとメタ硼酸エステルとの反応生成物を併用
するすることにより、スチールコードに対するゴム組成
物の初期接着性を良好にするばかりでなく、高温高湿下
における接着性の低下が小さくなり、また、加硫後の耐
湿接着性、耐温水接着性を向上して加硫ゴム物性をバラ
ンスよく向上し、しかもその加硫状態による接着依存性
を小さくすることができる。このため、本発明のゴム組
成物で被覆したスチールコードをゴム製品に使用するこ
とにより、そのゴム製品の耐久性を大幅に向上すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 61:32) (C08L 21/00 61:32 61:08 61:12) (72)発明者 大石 英之 神奈川県平塚市真土2150 (72)発明者 荻原 義久 千葉県佐原市岩ケ崎台22―18 (72)発明者 米山 文明 茨城県鹿島郡神栖町知手120―1 (56)参考文献 特開 平3−192130(JP,A) 特開 平1−168505(JP,A) 特開 平1−257043(JP,A) 特開 昭64−6040(JP,A) 特開 昭60−193701(JP,A) 特開 昭57−197159(JP,A) 特開 昭57−92034(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 7/00 - 21/02 C08J 5/12 C08K 5/098,5/55 C08L 61/00 - 61/34
Claims (3)
- 【請求項1】 原料ゴムにメチロールメラミン誘導体及
び有機酸コバルトとメタ硼酸エステルとの反応生成物を
配合したスチールコード被覆用ゴム組成物。 - 【請求項2】 原料ゴム100重量部当たり、メタクレ
ゾール・ホルムアルデヒド縮合物、レゾルシン縮合物及
びレゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物からなる群から
選ばれた少なくとも1種の縮合物を0.5〜5重量部配
合した請求項1記載のスチールコードの被覆用ゴム組成
物。 - 【請求項3】 原料ゴムにメチロールメラミン誘導体及
び有機酸コバルトとメタ硼酸エステルとの反応生成物を
配合したゴム組成物でスチールコードを被覆し、該ゴム
被覆スチールコードを用いて補強したゴム製品。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3060303A JP2979261B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | スチールコード被覆用ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品 |
US07/854,936 US5252405A (en) | 1991-03-25 | 1992-03-20 | Rubber composition for coating steel cords and rubber product using the same |
CA002063683A CA2063683A1 (en) | 1991-03-25 | 1992-03-20 | Rubber composition for coating steel cords and rubber product using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3060303A JP2979261B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | スチールコード被覆用ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04293940A JPH04293940A (ja) | 1992-10-19 |
JP2979261B2 true JP2979261B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=13138265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3060303A Expired - Fee Related JP2979261B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | スチールコード被覆用ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5252405A (ja) |
JP (1) | JP2979261B2 (ja) |
CA (1) | CA2063683A1 (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0711052A (ja) * | 1993-06-23 | 1995-01-13 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ゴムとスチールコードの接着促進剤 |
US5792805A (en) * | 1995-06-07 | 1998-08-11 | Cytec Technology Corp. | Vulcanizable rubber compositions containing self-condensing alkylated triazine resins having high imino and/or methylol functionality for improved tire cord adhesion and reinforcement |
KR100411740B1 (ko) * | 2001-08-28 | 2003-12-18 | 금호타이어 주식회사 | 금속과 고무간의 접착력을 강화한 고무조성물 |
US6764143B2 (en) * | 2002-05-09 | 2004-07-20 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Endless elastomeric track with corrosion resistant cables |
SE524421C2 (sv) * | 2002-12-19 | 2004-08-10 | Arcam Ab | Anordning samt metod för framställande av en tredimensionell produkt |
JP2004217817A (ja) * | 2003-01-16 | 2004-08-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ |
JP4171434B2 (ja) * | 2004-02-26 | 2008-10-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ベルト層スチールコード用ゴム組成物およびそれにより被覆されたスチールコード |
JP5009510B2 (ja) * | 2005-05-25 | 2012-08-22 | 住友ゴム工業株式会社 | カーカスコード被覆用ゴム組成物およびそれにより被覆されたカーカスコード |
EP1852463B1 (en) * | 2006-03-31 | 2009-01-14 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition for coating cord |
US20090151839A1 (en) | 2007-05-11 | 2009-06-18 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Rubber Composition For Adhering Steel Cord |
JP2010013631A (ja) * | 2008-06-04 | 2010-01-21 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ゴム組成物 |
JP5494060B2 (ja) * | 2009-03-18 | 2014-05-14 | 横浜ゴム株式会社 | スチールコード被覆用ゴム組成物 |
JP5356090B2 (ja) * | 2009-03-30 | 2013-12-04 | 東洋ゴム工業株式会社 | スチールコード被覆用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP5515528B2 (ja) * | 2009-09-04 | 2014-06-11 | 横浜ゴム株式会社 | スチールコード被覆用ゴム組成物 |
CN104204015B (zh) * | 2012-03-27 | 2015-12-09 | 田冈化学工业株式会社 | 甲阶型对辛基酚醛·甲醛共缩合树脂及其制造方法 |
JP6142513B2 (ja) * | 2012-11-22 | 2017-06-07 | 横浜ゴム株式会社 | 加硫時間決定方法 |
JP6904001B2 (ja) | 2017-03-30 | 2021-07-14 | 横浜ゴム株式会社 | コンベヤベルト用コートゴム組成物、積層体およびコンベヤベルト |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4569382A (en) * | 1981-05-11 | 1986-02-11 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Composite of rubber and metal reinforcement therefor |
US4391318A (en) * | 1981-05-11 | 1983-07-05 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Composite of rubber and metal reinforcement therefor |
US4513123A (en) * | 1983-11-14 | 1985-04-23 | The Firestone Tire & Rubber Company | Sulfur-curable rubber skim stock compositions containing dithiodipropionic acid |
GB8400572D0 (en) * | 1984-01-10 | 1984-02-15 | Manchem Ltd | Adhesion of rubber to metals |
JPS60158230A (ja) * | 1984-01-30 | 1985-08-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | ゴム−スチ−ルコ−ド接着促進剤 |
-
1991
- 1991-03-25 JP JP3060303A patent/JP2979261B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1992
- 1992-03-20 CA CA002063683A patent/CA2063683A1/en not_active Abandoned
- 1992-03-20 US US07/854,936 patent/US5252405A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04293940A (ja) | 1992-10-19 |
US5252405A (en) | 1993-10-12 |
CA2063683A1 (en) | 1992-09-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2979261B2 (ja) | スチールコード被覆用ゴム組成物及びそれを用いたゴム製品 | |
US5688871A (en) | Rubber composition containing a flavan compound and a method for producing a vulcanized rubber containing same | |
US4258770A (en) | Cured rubber skim stock compositions having improved metal adhesion and metal adhesion retention | |
US4340515A (en) | Solid rubber adhesion promoter and a method for improving the adhesion of rubber to metal reinforcing elements embedded therein | |
JP3246172B2 (ja) | ゴム組成物およびそれを用いるスチールコードとの加硫接着方法 | |
US4076668A (en) | Rubber composition | |
JPS60158230A (ja) | ゴム−スチ−ルコ−ド接着促進剤 | |
CA1225178A (en) | Rubber compositions and articles thereof having improved metal adhesion and metal adhesion retention | |
JPS5819481B2 (ja) | 耐熱性及び耐水性の鋼鉄補強タイヤ | |
JPH06329839A (ja) | スチールコード接着用ゴム組成物 | |
JPH0439340A (ja) | ゴム組成物 | |
JPH0711052A (ja) | ゴムとスチールコードの接着促進剤 | |
JP5515528B2 (ja) | スチールコード被覆用ゴム組成物 | |
US4594381A (en) | Method for improved metal adhesion and metal adhesion retention | |
JP2009286872A (ja) | 接着性ゴム組成物 | |
JP2558863B2 (ja) | 強力なゴム/金属結合を有するゴム/金属複合材料の製造方法 | |
JP2529861B2 (ja) | タイヤのカ―カス、ベルトもしくはインナ―ライナ―用ゴム組成物 | |
US4259403A (en) | Cured fibers coated with adhesion promoting additives for ethylene-propylene-nonconjugated diene elastomers | |
JPH11181149A (ja) | 金属との複合体用ゴム組成物 | |
JPS60193701A (ja) | スチ−ルラジアルタイヤ | |
JP2002128957A (ja) | 老化防止剤及びそれを含むゴム組成物 | |
JPH0339339A (ja) | 加硫の際銅合金に関して堅牢な結合を与えるゴム混合物及びその用途 | |
NZ199863A (en) | Cured rubber skim stock containing a cobalt or nickel/dicarboxylic acid complex | |
US4824897A (en) | Rubber compositions for steel tires | |
US4615369A (en) | Adhesion of brass plated steel to rubber |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |