JP2970089B2 - ニトロフェノール類の製造法 - Google Patents

ニトロフェノール類の製造法

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道雄 大和
寛 高峯
明 村上
融 徳丸
佳則 中山
資雄 間
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,4-ジクロロ-3- アル
キル-6- ニトロフェノール類の製造法に関し、詳しくは
アルキルベンゼン系溶媒の存在下に、2,4-ジクロロ-3-
アルキルフェノール類とニトロ化剤とを反応させること
を特徴とする2,4-ジクロロ-3- アルキル-6- ニトロフェ
ノール類の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】2,4-ジク
ロロ-3- アルキル-6- ニトロフェノール類は写真用カッ
プラー等の重要な中間体として知られている (例えば特
開昭47-34326号公報) 。またニトロフェノール類の製造
方法としては、混酸等を用いてフェノール類をニトロ化
する方法(例えば、J.Prakt.Chem. 91,414)等が知られ
ている。
【0003】しかし、混酸を用いるニトロ化方法では、
多量の酸を用いるという問題点の他に、反応マスから目
的物を取り出すために、反応マスを水にジスチャージ
し、生成する結晶を濾過により回収せねばならず、ジス
チャージ、濾過という煩雑で効率の悪い操作をを必要と
する問題、廃酸も多量に副生するという問題、更には水
ウエットで得られる目的物の乾燥に多量のエネルギーを
必要とする等の問題点があった。
【0004】本発明者らは、かかる問題点を解決すべく
鋭意検討を重ねた結果、アルキルベンゼン系溶媒の存在
下に2,4-ジクロロ-3- アルキルフェノール類とニトロ化
剤とを反応させれば、上記問題点を解決し得ることを見
出すとともに、予想されたアルキルベンゼン系溶媒のニ
トロ化(例えば、 J.Appl.Chem.,18,108(1968)) は意外
にも殆んど進行せず、原料のみが極めて選択的にニトロ
化されることを見出し、さらに種々の検討を加え本発明
を完成した。
【0005】
【課題を解決する手段】すなわち本発明は、アルキルベ
ンゼン系溶媒の存在下に、2,4-ジクロロ-3- アルキルフ
ェノール類とニトロ化剤とを反応させることを特徴とす
る2,4-ジクロロ-3- アルキル-6- ニトロフェノール類の
製造法の工業的に優れた製造法を提供するものである。
【0006】次に、本発明をより詳細に説明する。本発
明は、アルキルベンゼン系溶媒を用いることを特徴とす
るものであるが、かかる溶媒としては、例えばトルエ
ン, エチルベンゼン, イソプロピルベンゼン, ブチルベ
ンゼン, キシレン, エチルトルエン, プロピルトルエ
ン, ブチルトルエン, ジエチルベンゼン, プロピルエチ
ルベンゼン, ブチルエチルベンゼン, ブチルプロピルベ
ンゼン, ジブチルベンゼン, デュレン, ペンタメチルベ
ンゼン等の低級アルキルベンゼン類が挙げられる。
【0007】その使用量は、2,4-ジクロロ-3- アルキル
フェノール類に対して、通常0.5 〜10重量倍、好ましく
は1〜5重量倍である。
【0008】また本発明の原料である2,4-ジクロロ-3-
アルキルフェノール類としては、アルキル基として例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−
ブチル、sec-ブチル等の低級アルキル基を有するジクロ
ロフェノール類が挙げられる。
【0009】かかる2,4-ジクロロ-3- アルキルフェノー
ル類については、特に限定はなく、どのような方法で得
られたものでも使用できるが、アルキルベンゼン系溶媒
の存在下に2,4-ジクロロ-3- アルキル-6-t- ブチルフエ
ノールを脱t-ブチル化せしめる方法によって得られたも
の( 例えば、特開平1-207253号公報) を用いる場合は、
2,4-ジクロロ-3- アルキルフェノール類を単離すること
なく、アルキルベンゼン溶液のまま使用することによ
り、工程の簡素化、省力化を計ることもできる。
【0010】本発明で使用されるニトロ化剤としては、
硝酸が通常用いられるが、硝酸ソーダ、硝安等の硝酸の
アルカリ塩と酸とから生成せしめることもできる。硝酸
を用いる場合は、通常30〜98%の濃度のものが用いられ
る。ニトロ化剤の使用量は、2,4-ジクロロ-3- アルキル
フェノール類に対して、通常1〜3モル倍、好ましくは
1〜1.5 モル倍である。
【0011】ニトロ化反応は、溶媒と2,4-ジクロロ-3-
アルキルフェノール類とを混合した後、ニトロ化剤を加
えることにより通常実施される。反応温度は、通常0〜
100℃、好ましくは20〜70℃である。反応時間は、通常
1〜10時間程度である。
【0012】反応終了後、通常、反応マスから水層を分
離した後、有機層を水洗、溶媒を留去することにより目
的とする2,4-ジクロロ-3- アルキル-6- ニトロフェノー
ル類が得られる。このものは、必要に応じさらに精製す
ることもできる。
【0013】
【発明の効果】本発明方法によれば、副生物として予想
されたアルキルベンゼン系溶媒のニトロ化物を生成する
ことなしに、極めて選択的に目的とする2,4-ジクロロ-3
- アルキル-6- ニトロフェノール類を製造し得る。さら
に、用いる酸の量、副生する廃酸量等を著しく削減し得
るので、本発明方法は、工業的な2,4-ジクロロ-3- アル
キル-6- ニトロフェノール類の製造法として極めて有利
である。
【0014】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0015】参考例1 6-t-ブチル- 3-メチルフェノール344g (純度99%) とト
ルエン70g とをフラスコに入れ、攪拌下、液温を25℃に
保ちながら、塩素ガス137gを3時間かけて吹き込んだ
後、窒素ガスを吹き込んで残存する塩素ガスを除去する
ことにより、6-t-ブチル-2,4- ジクロロ- 3-メチルフェ
ノールのトルエン溶液を得た(554g、含量85.4%)。
【0016】次いで、これにトルエン143g、塩化アルミ
ニウム107gを加え、攪拌下、45℃で4時間保温しトラン
スアルキル化反応を行った後、30℃に冷却して水350gを
添加することにより、塩化アルミニウムを分解した。次
いで、有機層を分液し、これを水 100gで洗浄した後、
20%苛性ソーダ水溶液385gを加えて30℃で1時間攪拌し
た。水層を分液し、これにトルエン850g、20%硫酸水溶
液570gを加えて30℃で0.5 時間攪拌した。次いで、有機
層を分液し、これを30%硫酸ソーダ水 600gで洗浄する
ことにより2,4-ジクロロ- 3-メチルフェノールのトルエ
ン溶液を得た(1201g 、含量 29.1%)。
【0017】このトルエン溶液200gを溶媒留去した後、
減圧蒸留することにより、2,4-ジクロロ- 3-メチルフェ
ノール 53gを得た。純度96%、沸点 125〜126/25mmHg
【0018】実施例1 参考例1で得られた2,4-ジクロロ- 3-メチルフェノール
のトルエン溶液172gとトルエン53.3g との混合物を50℃
に保ちながら攪拌下に68%硝酸水溶液30g を3時間かけ
て滴下し、更に同温度で1時間保温した。次いで、有機
層を分液した後これを水洗、減圧濃縮することにより、
2,4-ジクロロ-3- メチル-6- ニトロフェノール68.4g を
得た。純度 90 %、収率 98 %であり、トルエンのニト
ロ化物は認められなかった。
【0019】実施例2 実施例1において、参考例1で得られた2,4-ジクロロ-
3-メチルフェノール(蒸留品)52.2g とトルエン183gを
用いる以外は、実施例1に準拠して実施しすることによ
り2,4-ジクロロ-3- メチル-6- ニトロフェノール67.6g
を得た。純度 92 %、収率 99 %であり、トルエンのニ
トロ化物は認められなかった。
【0020】参考例2 参考例1において、6-t-ブチル- 3-メチルフェノールの
代わりに6-t-ブチル-3-エチルフェノール298g (純度98
%) を用いる以外は参考例1に準拠して実施し、2,4-ジ
クロロ- 3-エチルフェノールのトルエン溶液を得た(11
50g 、含量 25.3 %)。
【0021】このトルエン溶液250gを溶媒留去した後、
減圧蒸留することにより、2,4-ジクロロ- 3-エチルフェ
ノール 57gを得た。純度95%、沸点 148〜150/50mmHg
【0022】実施例3 参考例2で得られた2,4-ジクロロ- 3-エチルフェノール
のトルエン溶液198gとトルエン27.3g の混合物を50℃に
保ちながら攪拌下に68%硝酸水溶液28g を3時間かけて
滴下し、更に同温度で1時間保温した。次いで、有機層
を分液した後これを水洗、減圧濃縮することにより、2,
4-ジクロロ-3- エチル-6- ニトロフェノール68.1g を得
た。純度 89 %、収率 98 %であり、トルエンのニトロ
化物は認められなかった。
【0023】実施例4 実施例3において、参考例2で得られた2,4-ジクロロ-
3-エチルフェノール(蒸留品)52.7g とトルエン184gを
用いる以外は実施例3に準拠して実施し、2,4-ジクロロ
-3- エチル-6- ニトロフェノール67.3g を得た。純度 9
1 %、収率 99%であり、トルエンのニトロ化物は認め
られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳丸 融 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 中山 佳則 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 間 資雄 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化 学工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 205/00 C07C 201/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルベンゼン系溶媒の存在下に、2,4-
    ジクロロ-3- アルキルフェノール類とニトロ化剤とを反
    応させることを特徴とする2,4-ジクロロ-3-アルキル-6-
    ニトロフェノール類の製造法。
  2. 【請求項2】2,4-ジクロロ-3- アルキル-6-t- ブチルフ
    エノールをトランスアルキル化反応により脱t-ブチル化
    して2,4-ジクロロ-3- アルキルフェノール類を得、次い
    でこれとニトロ化剤とをアルキルベンゼン系溶媒の存在
    下に反応させることを特徴とする2,4-ジクロロ-3- アル
    キル-6- ニトロフェノール類の製造法。
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JP5133098B2 (ja) * 2008-03-13 2013-01-30 エア・ウォーター株式会社 4,4’−エチリデンビス(2,5−ジメチル−6−ニトロフェノール)の製造方法
JP5243303B2 (ja) * 2009-02-27 2013-07-24 エア・ウォーター株式会社 ビス(3−ニトロ−4−ヒドロキシフェニル)類の製造方法

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