JP2968074B2 - 照明運用シミュレーション装置 - Google Patents

照明運用シミュレーション装置

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JP2968074B2
JP2968074B2 JP6702491A JP6702491A JP2968074B2 JP 2968074 B2 JP2968074 B2 JP 2968074B2 JP 6702491 A JP6702491 A JP 6702491A JP 6702491 A JP6702491 A JP 6702491A JP 2968074 B2 JP2968074 B2 JP 2968074B2
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慎二 太田
俊一 藤井
秀樹 田島
壮一 菊地
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Japan Broadcasting Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば放送局のスタジ
オにて行われている番組製作のための照明設定作業をコ
ンピュータでシミュレーションする照明運用シミュレー
ション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放送局では、番組を制作するにあたっ
て、照明空間のスタジオセットの形状や位置の状態、そ
のセットへの照明の状態、セットを撮影するカメラワー
クなどの打ち合わせを事前に行っている。それらの打ち
合わせは、セットの図面や絵コンテを元に、番組プロデ
ューサ、セットデザイナー、照明デザイナー、TVカメ
ラマンなどの各担当者が経験によって実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、セット
の図面や絵コンテを元に、セットの位置、照明の状態、
カメラワークなどの打ち合わせを各担当者間で経験によ
って行っているが、各担当者の持つイメージの違いから
イメージの一元化に要する時間が非常に長くかかり、打
ち合わせを効率的に行えなかった。また、打ち合わせを
行っても実際の状態は再現されないため、スタジオ現場
では、セットの位置、照明の状態、カメラワークなどの
試行錯誤を繰り返して設定することになり、調整に費や
す時間が長くかかり、スタジオの運用効率が悪かった。
【0004】ところで、従来、このようなスタジオの運
用をシミュレーションするような装置はなかった。ま
た、コンピュータなどでシミュレーションを行うことを
考えてみた場合、スタジオ内のカメラの位置を設定する
際に、照明器具の吊下げ位置やスタジオ内の形状および
スタジオセットなどの影響によって実際には移動できな
い位置にもカメラが設定されることが考えられ、実際に
は不可能な撮影状態のシミュレーションを行うことにな
る。
【0005】また、照明を当てたとき、照明器具と
に障害物があると影ができるが、これをコンピュータで
シミュレーションするには、照明空間内の全ての場所に
ついて照明器具との間に障害物があるかどうかの障害物
判定を行い、その後、各照明場所の照度計算を行うこと
になる。しかし、照明器具の光の影響が少なく実際には
直接照度が0に近いような場所、つまり障害物があって
も影ができないような場所についても、時間のかかる障
害物判定を行うことになる。
【0006】また、実際のカメラには焦点が合う被写界
深度の範囲があるが、コンピュータでシミュレーション
を行う場合、被写界深度範囲外でも焦点が合う状態でシ
ミュレーションを行うことになる。
【0007】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、照明空間の形状、照明の状態およびカメラ位置
などのシミュレーションを行え、しかも、実際の照明空
間内での撮影状態を忠実にシミュレーションすることが
できる照明運用シミュレーション装置を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】求項の発明は、照明
空間内の形状を設定する模擬形状設定手段と、前記照明
空間内の複数個の照明器具情報を設定する照明設定手段
と、前記照明空間内を撮影するカメラ情報を設定するカ
メラ設定手段と、前記模擬形状設定手段、前記照明設定
手段および前記カメラ設定手段からの設定情報に基づき
前記照明空間をカメラ情報によって設定されたカメラに
よって撮影される撮影画像を作成する画像処理手段と、
前記カメラ設定手段による前記照明空間内におけるカメ
ラの視点位置の設定を照明空間内の実際の設定可能範囲
を越えている場合には前記画像処理手段によって撮影画
像が作成されないようにカメラ情報の設定を制限するカ
メラ設定制限手段とを備えたものである。
【0009】請求項の発明は、照明空間内の形状を設
定する模擬形状設定手段と、前記照明空間内の複数個の
照明器具情報を設定する照明設定手段と、前記照明器具
による照明空間内の直接照度を求める照度計算手段と、
前記照明器具と照明空間内の照明場所との間の障害物の
有無を判定する障害物判定手段と、前記照度計算手段に
て求められた直接照度が基準値を超越している照明空間
内の照明場所についてのみ前記障害物判定手段にて障害
物判定を行うように制限する障害物判定制限手段とを備
えたものである。
【0010】請求項の発明は、照明空間内の形状を設
定する模擬形状設定手段と、前記照明空間内の複数個の
照明器具情報を設定する照明設定手段と、前記照明空間
内を撮影するカメラ情報を設定するカメラ設定手段と、
このカメラ設定手段によるカメラ情報の設定に基づいて
前側被写界深度および後側被写界深度を求める被写界深
度計算手段と、この被写界深度計算手段にて求められた
前側被写界深度と後側被写界深度との範囲内についての
みシミュレーションを行うように制限するシミュレーシ
ョン範囲制限手段とを備えたものである。
【0011】
【作用】求項の発明では、模擬形状設定手段にて照
明空間の形状を設定し、照明設定手段にて照明空間内の
複数個の照明器具情報を設定し、カメラ設定手段にて照
明空間内を撮影するカメラ情報を設定することにより、
画像処理手段によって照明空間のカメラで撮影される撮
影画像を作成する。このとき、カメラ設定制限手段は、
照明空間内におけるカメラの視点位置の設定照明空間
内の実際の設定可能範囲を越えている場合には画像処理
手段によって撮影画像が作成されないようにカメラ情報
の設定を制限し、実際の照明空間での撮影状態を忠実に
シミュレーションできるようにする。
【0012】請求項の発明では、模擬形状設定手段に
て照明空間内の形状を設定し、照明設定手段にて照明空
間内の複数個の照明器具情報を設定する。そして、照度
計算手段で照明器具による照明空間内の照度計算を行
う。障害物判定制限手段により、求められた直接照度が
基準値を超越している照明空間内の場所、つまり実際の
照明空間で照明器具の光が影響して影ができる可能性の
ある場所についてのみ、障害物判定手段にて障害物判定
を行うようにする。
【0013】請求項の発明では、模擬形状設定手段に
て照明空間内の形状を設定し、照明設定手段にて照明空
間内の複数個の照明器具情報を設定し、カメラ設定手段
にて照明空間内を撮影するカメラ情報を設定する。そし
て、被写界深度計算手段で前側被写界深度および後側被
写界深度を求める。シミュレーション範囲制限手段によ
り、求められた前側被写界深度と後側被写界深度との範
囲内についてのみシミュレーションを行うようにする。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例の構成を図1な
いし図9を参照して説明する。
【0015】なお、本実施例では照明空間として放送局
のスタジオ内のシミュレーションを行うこととする。
【0016】図1は照明運用シミュレーション装置の概
要構成を示し、スタジオおよびこのスタジオ内に設置さ
れるセットなどの3次元形状を設定する模擬形状設定手
段1と、前記スタジオ内の照明器具を設定する照明設定
手段2と、前記スタジオ内を撮影するカメラを設定する
カメラ設定手段3と、前記照明設定手段2およびカメラ
設定手段3にて設定された照明データおよびカメラデー
タから前記スタジオ内をカメラによって撮影した状態の
画像を作成する画像処理手段4と、この画像処理手段4
で作成された画像を表示する表示手段5とを備えてい
る。
【0017】図2は前記のような機能を有する照明運用
シミュレーション装置の具体的構成を示し、前記模擬形
状設定手段1、照明設定手段2(後述する照明設定制限
手段2a)、カメラ設定手段3(後述するカメラ設定制限
手段3a)および画像処理手段4の各機能をそれぞれソフ
トウエアとして備えている。そして、図中11はソフトウ
エアに基づいて演算処理を行うCPUモジュールで、こ
のCPUモジュール11には、バスライン12を通じて、処
理の途中経過を保存するメモリ13、プログラムおよびデ
ータを保存するハードディスクユニット14が接続されて
いる。また、15は形状データ、照明データ、カメラデー
タおよびカラーデータなどの各種データを入力したり各
機能の動作指令をするキーボードで、このキーボード15
はインターフェースユニット16を介してバスライン12に
接続されている。さらに、17は表示手段としてのモニタ
で、バスライン12に接続されたビデオメモリ18に蓄積さ
れる画像データが表示される。
【0018】そして、図3のフローチャートを参照して
シミュレーション方法を説明する。
【0019】形状データ、照明データ、カメラデータを
入力すると(ステップ1)、CPUモジュール11は模擬
形状設定手段1、照明設定手段2、カメラ設定手段3の
機能により、スタジオの形状およびセットの3次元形状
の設定、照明の設定、カメラの設定を行う(ステップ
2,3,4)。
【0020】前記入力を行う形状データとしては、スタ
ジオの形状、このスタジオ内に設置されるセットの形状
および位置などがある。また、照明データとしては、ス
タジオ内の照明器具の選択、照明器具の水平および垂直
方向位置、照射方向、照射角度、調光レベル、フォーカ
スレベルなどがある。さらに、カメラデータとしては、
カメラの位置、視点の高さ、向き、画角などがある。こ
れらのデータは前記キーボード15や図示しないマウスな
どによって入力することができ、また、セットのデータ
などをデータベース化していれば、そのデータベースか
ら入力することができる。
【0021】また、設定状態はモニタ17に表示される。
図4にモニタ17の表示画面を示し、この表示画面は、ス
タジオの平面表示部21と、正面表示部22と、側面表示部
23と、カメラ画面表示部24と、制御モード表示部25とに
分割されており、平面表示部21、正面表示部22および側
面表示部23に、セットの平面、正面および側面がそれぞ
れ表示され、かつ、カメラの視点位置S、向き、画角A
が平面、正面および側面にそれぞれ対応して表示され
る。
【0022】そして、形状、照明、カメラが設定される
と(ステップ5)、CPUモジュール11は画像処理手段
4の機能により、設定された照明データおよびカメラデ
ータに基づいてスタジオをカメラによって撮影した状態
の画像を作成する(ステップ6)。
【0023】その作成された画像が図4に示すモニタ17
のカメラ画面表示部24に表示される。このカメラ画面表
示部24の表示には照明データも加えられ、実際の撮影画
像に近い表示がなされる。
【0024】また、シミュレーション結果がカメラ画面
表示部24に表示された後も、照明データを設定しなおし
たり、カメラの位置および画角などのカメラワークを設
定すれば(ステップ7)、設定変更後の状態のカメラで
撮影される画面をカメラ画面表示部24にて確認すること
ができる。
【0025】したがって、このシミュレーション装置を
番組制作の打ち合わせに利用することにより、セットの
位置、照明の状態、カメラワークなどをモニタ17上で確
認でき、担当者のイメージを適確に表示できて他の担当
者と打ち合わせでき、各担当者のイメージの一元化が容
易に可能となり、打ち合わせを効率的に行える。また、
実際のスタジオでの状況と同様にシミュレーションでき
るため、スタジオ現場での試行錯誤に費やす時間を省略
でき、スタジオの運用効率を向上させることができる。
【0026】次に、このように構成されたシミュレーシ
ョン装置において、前記照明設定手段2は、スタジオ34
内の照明器具31の設定をその照明器具31の実際の設定可
能範囲内に制限する照明設定制限手段2aを有しており、
以下、その照明器具31の設定制限について説明する。
【0027】図5は照明器具31を示し、この照明器具31
はスタジオ内に吊下げ支持された横長のバトン32の下部
にパンタ33によって取付けられている。そのバトン32
は、高さ調整可能にワイヤなどによって吊下げ支持され
ており、図6に示すように、スタジオ34の所定箇所に沿
って複数設置されている。また、パンタ33は、伸縮可能
になっており、バトン32の幅内で取付位置を移動できる
ようになっている。なお、バトン32には、照明器具31を
取付けたパンタ33を複数同時に取付けることができる。
【0028】したがって、照明設定制限手段2aの有する
照明器具31の制限としては、バトン32の高さの制限、バ
トン32の幅内でのパンタ33の位置の制限、バトン32から
のパンタ33の伸縮長さの制限があり、これらの制限デー
タはコンピュータにてデータベース化して予め入力され
ている。
【0029】そして、図7のフローチャートを参照して
照明設定制限手段2aの制限機能による照明器具31の設定
を説明する。
【0030】まず、スタジオ34内の設定を行うバトン32
を選択して指定する(ステップ11)。このとき、最初に
バトン32を指定しない場合には、アラーム表示を行って
バトン32の選択指定されるのを待つ(ステップ12,1
3)。なお、同時にバトン32の高さが指定されなければ
次のステップ14へ進むが、高さが指定されたときには、
ステップ12でバトン32の指定高さが制限内に入るかどう
か判断し、制限外であれば、ステップ13でアラーム表示
を行って適性な高さが指定されるのを待つ。
【0031】ついで、バトン32に対するパンタ33の位置
を指定する(ステップ14)。このとき、パンタ33の位置
指定がバトン32の幅より外れる場合には、アラーム表示
を行って適性な位置が指定されるのを待つ(ステップ1
5,16)。
【0032】ついで、パンタ33の長さを指定する(ステ
ップ17)。このとき、パンタ33の長さ指定が制限内に入
るかどうか判断し、制限外であれば、アラーム表示を行
って適性な長さが指定されるのを待つ(ステップ18,1
9)。
【0033】したがって、シミュレーション装置の照明
設定制限手段2aの機能によれば、照明器具31の設定を実
際の設定可能範囲内に制限することができるため、シミ
ュレーション時に実際には設定できない位置などに照明
器具31を設定するようなことがなく、実際のスタジオ34
での状態を忠実にシミュレーションすることができる。
【0034】なお、照明器具31の設定の制限としては、
前記のように照明器具31の移動範囲の制限の他に、器具
の種類による照射方向および配光特性の制限などの器具
自体の制限もある。
【0035】次に、前記シミュレーション装置におい
て、前記カメラ設定手段3は、前記スタジオ34内におけ
るカメラの視点位置の設定スタジオ34内の実際の設定
可能範囲を越えている場合には画像処理手段4によって
撮影画像が作成されないようにカメラ情報の設定を制限
するカメラ設定制限手段3aを有しており、以下、そのカ
メラの設定制限について説明する。
【0036】カメラ設定制限手段3aの有するカメラの制
限としては、カメラの雲台の種類による視点高さの制
限、図6および図8に示すように、スタジオ34の大きさ
およびスタジオ34の床面35などに設けられているホリゾ
ント36による水平方向の移動の制限、スタジオセット37
の存在による移動の制限があり、これらの制限はスタジ
オの形状データ、セットの3次元形状データ、雲台の種
類の入力によって設定される。
【0037】そして、図9のフローチャートを参照して
カメラ設定制限手段3aの制限機能によるカメラの設定を
説明する。
【0038】まず、カメラの視点位置を入力する(ステ
ップ21)。
【0039】この入力されたカメラの視点位置の高さが
制限範囲内にあるかどうかの判断(ステップ22)、カメ
ラの視点位置がスタジオ34内にあるかどうかの判断(ス
テップ23)、カメラがホリゾント36の外にあるかどうか
の判断(ステップ24)、カメラの視点位置がセット37と
ぶつからないかどうかの判断を行い(ステップ25)、そ
れらの判断に該当せず制限から外れた時点でアラーム表
示を行って入力を受付けないようにしている(ステップ
26)。
【0040】また、ステップ22〜25までの制限内にカメ
ラがあれば、入力されたカメラ視点位置の指定に基づい
てカメラの位置を変更する処理を行う(ステップ27)。
【0041】したがって、シミュレーション装置のカメ
ラ設定制限手段3aの機能によれば、カメラの視点位置の
設定スタジオ34内の実際の設定可能範囲を越えている
場合には画像処理手段4によって撮影画像が作成されな
いようにカメラ情報の設定を制限することができるた
め、シミュレーション時に実際には設定できない位置な
どにカメラを設定するようなことがなく、実際のスタジ
オ34での状態を忠実にシミュレーションすることができ
る。
【0042】なお、カメラの設定の制限としては、前記
のようにカメラの移動範囲の制限の他に、カメラに装着
しているレンズの種類による広角領域の制限、望遠領域
の制限などがある。
【0043】次に、本発明の第2の実施例を図10およ
び図11を参照して説明する。
【0044】この実施例では、画像処理手段4に、照明
器具による照明空間内の直接照度を求める照度計算手段
41と、照明器具と照明空間内の照明場所との間の障害物
の有無を判定する障害物判定手段42と、照度計算手段41
にて求められた直接照度が基準値を超越している照明空
間内の照明場所についてのみ障害物判定手段42にて障害
物判定を行うように制限する障害物判定制限手段43とを
備えている。
【0045】すなわち、初めに直接照度を計算し、直接
照度が高く、照明の影響のでる照明場所についてのみ障
害物判定を行う。
【0046】そして、この実施例の作用を図11のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0047】1つの照明器具による照明空間内の各場所
について直接照度を計算し(ステップ31)、算出された
直接照度の値が基準値を上回っているかどうか比較する
(ステップ32)。
【0048】比較の結果、直接照度の値が基準値を下回
っていれば、その場所の直接照度を0に決定する(ステ
ップ34)。なお、多数の照明器具により大きな空間を照
明するような場合には、1つの照明器具の光が影響を及
ぼす場所はわずかであり、そのため、ほとんどの場所に
ついて障害物判定を行わずにすみ、障害物判定の計算に
かかる時間を削減することができる。
【0049】また、直接照度の値が基準値を上回ってい
れば、照明器具と照明場所との間に障害物があるかどう
かの障害物判定を行う(ステップ33)。
【0050】判定の結果、障害物があれば、その場所の
直接照度を0に決定する。障害物がなければ、その場所
の直接照度を最初に算出した直接照度の値に決定する。
【0051】そして、このような処理を、全ての照明器
具について行うとともに(ステップ35)、照明空間内の
全ての場所について行う(ステップ36)。
【0052】したがって、照明器具の光の影響の少なく
実際には直接照度が0に近いような場所、つまり障害物
があっても影ができないような場所については障害物判
定を行わず、照明器具の光の影響が実際にある場所、つ
まり障害物があると影ができる場所については障害物判
定を行い、障害物判定の計算にかかる時間を短縮するこ
とができる。
【0053】次に、本発明の第3の実施例を図12およ
び図13を参照して説明する。
【0054】この実施例では、画像処理手段4に、カメ
ラ設定手段3によるカメラ情報の設定に基づいて前側被
写界深度および後側被写界深度を求める被写界深度計算
手段51と、この被写界深度計算手段51にて求められた前
側被写界深度と後側被写界深度との範囲内についてのみ
シミュレーションを行うように制限するシミュレーショ
範囲制限手段52とを備えている。
【0055】すなわち、実際のカメラには焦点が合う被
写界深度の範囲があるため、それに対応して被写界深度
範囲内についてのみシミュレーションを行うようにす
る。
【0056】そして、この実施例の作用を図13のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0057】カメラ設定手段3では、カメラから被写体
までの距離を入力し、カメラの撮像管の寸法を入力し、
絞り値を入力する(ステップ41〜43)。
【0058】なお、テレビカメラの撮像管は、光導電形
で、寸法は5/4インチ、1インチ、2/3インチの3
種類が一般的である。
【0059】この入力された条件に基づいて、被写界深
度計算手段51により、前側被写界深度および後側被写界
深度を求める(ステップ44)。これは光学分野において
一般的な計算方法を用いて求めることができる。
【0060】そして、求められた前側被写界深度と後側
被写界深度との範囲内についてのみシミュレーションを
行って表示する(ステップ45)。
【0061】したがって、表示画像には、焦点の合う被
写界深度範囲内のみを表示するため、実際の撮影状態に
近いシミュレーションを行うことができる。しかも、被
写界深度範囲外の部分の計算にかかる時間を削減するこ
とができる。
【0062】なお、被写界深度範囲外は、色付けして表
示することにより、どの部分が被写界深度範囲外でぼけ
ているのか確認できるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】求項の発明によれば、照明空間の
状を設定し、照明空間内の複数個の照明器具情報を設定
し、照明空間内を撮影するカメラ情報を設定することに
より、画像処理手段によって照明空間のカメラで撮影さ
れる撮影画像を作成できるとともに、カメラ設定制限手
段によってカメラの視点位置の設定照明空間内の実際
の設定可能範囲を越えている場合には画像処理手段にて
撮影画像が作成されないようにカメラ情報の設定を制限
することができるため、実際の照明空間では設定できな
い位置にカメラを設定した撮影画像を画像処理手段が作
成することはなく、実際の照明空間での撮影状態を忠実
にシミュレーションすることができる。
【0064】請求項の発明によれば、照明空間内の形
状を設定し、照明空間内の複数個の照明器具情報を設定
してシミュレーションを行う際、まず、照明器具による
照明空間内の直接照度を計算し、求められた直接照度が
基準値を超越している照明空間内の場所についてのみ障
害物判定を行うように制限するため、実際の照明空間で
照明器具の光が影響して影ができる可能性のある場所に
ついてのみシミュレーションすることができ、しかも、
障害物判定の計算にかかる時間を削減することができ
る。
【0065】請求項の発明によれば、照明空間内の形
状を設定し、照明空間内の複数個の照明器具情報を設定
し、照明空間内を撮影するカメラ情報を設定してシミュ
レーションを行う際、前側被写界深度および後側被写界
深度を求め、この前側被写界深度と後側被写界深度との
範囲内についてのみシミュレーションを行うように制限
するため、シミュレーションされる画像には、焦点の合
う被写界深度範囲内のみを表示するため、実際の撮影状
態に近いシミュレーションを行うことができ、しかも、
被写界深度範囲外の部分の計算にかかる時間を削減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明運用シミュレーション装置の第1
の実施例を示す構成図である。
【図2】装置の具体的構成を示す構成図である。
【図3】シミュレーションのフローチャートである。
【図4】表示画面の説明図である。
【図5】照明器具の斜視図である。
【図6】スタジオの平面図である。
【図7】照明設定のフローチャートである。
【図8】スタジオの一部の斜視図である。
【図9】カメラ設定のフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図11】フローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施例を示す構成図である。
【図13】フローチャートである。
【符号の説明】
1 模擬形状設定手段 2 照明設定手段 3 カメラ設定手段 3a カメラ設定制限手段 41 照度計算手段 42 障害物判定手段 43 障害物判定制限手段 51 被写界深度計算手段 52 シミュレーション範囲制限手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 壮一 東京都港区三田一丁目4番28号 東芝ラ イテック株式会社内 審査官 丸山 英行 (56)参考文献 特開 平2−304802(JP,A) 特開 平1−151378(JP,A) 特開 昭64−4189(JP,A) 特開 平2−165184(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F21P 5/00 G06F 15/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明空間内の形状を設定する模擬形状設
    定手段と、 前記照明空間内の複数個の照明器具情報を設定する照明
    設定手段と、 前記照明空間内を撮影するカメラ情報を設定するカメラ
    設定手段と、前記模擬形状設定手段、前記照明設定手段および前記カ
    メラ設定手段からの設定情報に基づき前記照明空間をカ
    メラ情報によって設定されたカメラによって撮影される
    撮影画像を作成する画像処理手段と、 前記 カメラ設定手段による前記照明空間内におけるカメ
    ラの視点位置の設定を照明空間内の実際の設定可能範囲
    を越えている場合には前記画像処理手段によって撮影画
    像が作成されないようにカメラ情報の設定を制限するカ
    メラ設定制限手段とを備えたことを特徴とする照明運用
    シミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 照明空間内の形状を設定する模擬形状設
    定手段と、 前記照明空間内の複数個の照明器具情報を設定する照明
    設定手段と、 前記照明器具による照明空間内の直接照度を求める照度
    計算手段と、 前記照明器具と照明空間内の照明場所との間の障害物の
    有無を判定する障害物判定手段と、 前記照度計算手段にて求められた直接照度が基準値を超
    越している照明空間内の照明場所についてのみ前記障害
    物判定手段にて障害物判定を行うように制限する障害物
    判定制限手段とを備えたことを特徴とする照明運用シミ
    ュレーション装置。
  3. 【請求項3】 照明空間内の形状を設定する模擬形状設
    定手段と、 前記照明空間内の複数個の照明器具情報を設定する照明
    設定手段と、 前記照明空間内を撮影するカメラ情報を設定するカメラ
    設定手段と、 このカメラ設定手段によるカメラ情報の設定に基づいて
    前側被写界深度および後側被写界深度を求める被写界深
    度計算手段と、 この被写界深度計算手段にて求められた前側被写界深度
    と後側被写界深度との範囲内についてのみシミュレーシ
    ョンを行うように制限するシミュレーション範囲制限手
    段とを備えたことを特徴とする照明運用シミュレーショ
    ン装置。
JP6702491A 1990-09-28 1991-03-29 照明運用シミュレーション装置 Expired - Fee Related JP2968074B2 (ja)

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JP2-259818 1990-09-28
JP25981890 1990-09-28

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