JP2966590B2 - 直線駆動型圧電モータ - Google Patents

直線駆動型圧電モータ

Info

Publication number
JP2966590B2
JP2966590B2 JP3185008A JP18500891A JP2966590B2 JP 2966590 B2 JP2966590 B2 JP 2966590B2 JP 3185008 A JP3185008 A JP 3185008A JP 18500891 A JP18500891 A JP 18500891A JP 2966590 B2 JP2966590 B2 JP 2966590B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
teeth
stator
chevron
mover
longitudinal direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3185008A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0538165A (ja
Inventor
斉 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP3185008A priority Critical patent/JP2966590B2/ja
Publication of JPH0538165A publication Critical patent/JPH0538165A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2966590B2 publication Critical patent/JP2966590B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子の伸縮運動を
駆動源として直線的変位を得る直線駆動型圧電モータに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のモータとしては、ロータの周に
複数個の鉄片を一定ピッチで配置すると共に、ステータ
の内周にロータの鉄片に対して一定角度ずつ順次ずらせ
て複数個の磁極を配置し、各磁極を順次励磁して鉄片を
吸引することにより、ロータを一定角度ずつ回転させる
ステッピングモータがある。
【0003】ところが、このような磁力によるロータの
鉄片の吸引でロータを回転させるステッピングモータで
は、ロータを回転させたときに発生する慣性力に抗し
て、磁極と鉄片とを整合する位置で確実に停止させるこ
とが困難であった。そこで、この点を改善するモータと
して特開昭61−22775号公報で提案された圧電
モータがる。この圧電モータは、図19に示すよう
に、円板状のロータ20の一面に、ロータ20の回転軸
を中心として放射状に一定ピッチで二等辺三角形をした
複数の係合歯21を形成し、このロータ20の一面に対
向させて複数本のレバー22を配置してある。このレバ
ー22は、ロータ20の回転軸に対して放射状に配置さ
れ、ロータ20の軸方向(図19では紙面に直交する方
向)に進退自在となっている。そして、このレバー22
の係合歯21に対向する部分には、この係合歯21に噛
合可能で係合歯21と同一ピッチの複数の送り歯23が
形成してある。
【0004】ここで、各レバー22の送り歯23の係合
歯21に対する位置関係をレバー22の本数が5本の場
合について説明すると、図19の位置イの送り歯23が
係合歯21と整合して噛合しているとすると、位置ロの
送り歯23は係合歯21と1/5ピッチずれ、位置ハで
は2/5ピッチ、位置ニでは3/5ピッチ、位置ホでは
4/5ピッチずれるように形成してある。
【0005】上記レバー22のロータ20と対向する面
と反対側の面には、伸縮自在なアクチュエータ(図示せ
ず)がロータ20の係合歯21の形成面に対して垂直に
配置してある。このアクチュエータは、多数枚の圧電セ
ラミックを積層し、各圧電セラミックに電圧を印加する
と、圧電セラミックの歪みの総和によりアクチュエータ
が積層方向に伸び、レバー22をロータ20の係合歯2
1の形成面側に前進させ、電圧の印加を停止すると、歪
みが無くなりアクチュエータが縮み、レバー22をロー
タ20の係合歯21の形成面から後退させるというよう
に動作する。
【0006】この圧電モータでは、図19に示す位置イ
のレバー22の送り歯23が係合歯21に噛合している
状態から回転を開始する場合、位置ロのレバー22に対
応するアクチュエータを伸長させ、位置イのレバー22
に対応するアクチュエータを収縮させる。このとき、位
置ロのレバー22の送り歯23はロータ20の係合歯2
1の時計方向における傾斜面に位置しているので、レバ
ー22の前進により送り歯23が係合歯21の傾斜面を
押すことにより、ロータ20を時計方向に回転させ、送
り歯23と係合歯21とが完全に噛合する状態までロー
タ20を回転させる。このとき、ロータ20は1/5ピ
ッチだけ回転する。
【0007】以下、同様にして位置ハのレバー22に対
応するアクチュエータを伸長させ、位置ロのレバー22
に対応するアクチュエータを収縮させるというようにす
れば、ロータ20は1/5ピッチずつ回転する。ここ
で、位置イ〜ホに対応するアクチュエータの伸縮を一定
サイクルで繰り返すと、ロータ20を一定速度で回転さ
せることができる。
【0008】この圧電モータでは、機械的な係合により
ロータを回転させるので、回転停止位置を正確なものと
することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の圧電モータを用いて、直線的な位置決めをしよ
とする場合、上記圧電モータは円動作をするものであ
るため、円動作を直線動作に変換する必要があり、この
変換による精度の低下を避けることができない。また、
上記圧電モータではステップ動作させるようにしてある
ため、1ステップ以下の位置決め精度を得ることができ
ないものであった。
【0010】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、高速且つより一層高精度な位置決めが行える直線
駆動型圧電モータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、直線状の固定子と、この固定子の長手
方向に沿って粗動または微動で移動自在な可動子とから
なり、固定子と可動子との互いに対向するいずれかの面
に、複数の山形の歯を長手方向に沿って一定ピッチで連
続形成し、固定子と可動子との互いに対向する他方の面
に、固定子の長手方向において一定ピッチで配置され上
記歯に係脱自在な複数の係合部と、これら係合部を夫々
上記歯に係脱させるように進退させる圧電素子を駆動源
とする伸縮自在な複数のアクチュエータとを設け、上記
歯のピッチに対して係合部のピッチを固定子の長手方向
において所定長さだけ異ならせて成り、上記粗動は、上
記複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部が最長位
置まで進んで上記複数の山形の歯のうち少なくとも1つ
の山形の歯と係合している状態から、その少なくとも1
つの係合部を最短位置まで退けると共に、少なくとも1
つの他の係合部を最長位置まで進ませて少なくとも1つ
の他の山形の歯と係合させることにより行われる一方、
上記微動は、上記複数の係合部のうち少なくとも1つの
係合部が最長位置まで進んで上記複数の山形の歯のうち
少なくとも1つの山形の歯と係合している状態から、そ
の少なくとも1つの係合部を最長位置と最短位置との間
の途中位置まで退けてその少なくとも1つの山形の歯と
部分的に係合させると共に、少なくとも1つの他の山形
の歯と部分的に係合するように最長位置と最短位置との
間の位置まで少なくとも1つの他の係合部を進めること
により行われるのである。
【0012】なお、上記直線駆動型圧電モータにおいて
往復運動を可能とする場合は、上記歯及び係合部を夫々
の中央を通り固定子の長手方向に沿う固定子に対して垂
直に交わる平面で切断した断面形状を二等辺三角形と
し、夫々の頂角を等しく形成すればよい。また、上記
的を達成するために、直線状で互いに距離をもって対向
する2個の固定子と、これら固定子の間に配置され長手
方向に沿って粗動または微動で移動自在な可動子とから
なり、固定子と可動子との互いに対向するいずれかの面
に、複数の山形の歯を長手方向に沿って一定ピッチで連
続形成し、固定子と可動子との互いに対向する他方の面
に、固定子の長手方向において一定ピッチで配置され上
記歯に係脱自在な複数の係合部と、これら係合部を夫々
上記歯に係脱させるように進退させる圧電素子を駆動源
とする伸縮自在な複数のアクチュエータとを設け、上記
歯のピッチに対して係合部のピッチを固定子の長手方向
において所定長だけ異ならせて成り、上記粗動は、上記
複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部が最長位置
まで進んで上記複数の山形の歯のうち少なくとも1つの
山形の歯と係合している状態から、その少なくとも1つ
の係合部を最短位置まで退けると共に、少なくとも1つ
の他の係合部を最長位置まで進ませて少なくとも1つの
他の山形の歯と係合させることにより行われる一方、上
記微動は、上記複数の係合部のうち少なくとも1つの係
合部が最長位置まで進んで上記複数の山形の歯のうち少
なくとも1つの山形の歯と係合している状態から、その
少なくとも1つの係合部を最長位置と最短位置との間の
途中位置まで退けてその少なくとも1つの山形の歯と部
分的に係合させると共に、少なくとも1つの他の山形の
歯と部分的に係合するように最長位置と最短位置との間
の位置まで少なくとも1つの他の係合部を進めることに
より行われるようにしてもよい。
【0013】さらに、可動子を固定子の長手方向におい
て移動自在とするために、上記可動子を固定子の長手方
向において移動自在に支持する支持手段を設けるとよ
い。この場合に、アクチュエータの伸長により固定子の
長手方向と垂直な方向に可動子が移動することを阻止す
るために、上記可動子を固定子側に吸引する磁力装置を
備えることが好ましい。
【0014】アクチュエータの伸長により固定子の長手
方向と垂直な方向に可動子が移動することを阻止する別
の方法として、可動子の重量により固定子の長手方向と
垂直な方向に可動子が移動することを阻止してもよい。
また、複数の係合部を上記歯と同時に係合させると共
に、この際のアクチュエータの伸縮の比率を変化させて
位置決めを行うようにしてもよい。
【0015】さらに、高速移動時の摩擦を小さくするた
めに、上記可動子の駆動時にアクチュエータを微小に振
動させてもよい。さらにまた、より高速且つ高精度な位
置決めを達成する場合、上記歯もしくは係合部のピッチ
を基準とした一定距離の移動を1ステップとし、複数ス
テップの距離を移動させ、その移動後に複数の係合部を
上記歯と同時に係合させると共に、この際のアクチュエ
ータの伸縮の比率を変化させて所望の位置に位置決めし
てもよい。
【0016】
【作用】本発明は、上述のように構成することにより、
可動子を直線動作させ、これにより従来のように円動作
を直線動作に変換する必要を無くして、高速且つ高精度
な位置決めを行えるようにしたものである。すなわち、
粗動は、複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部
(図2の例では2つの係合部6a,6a’)が最長位置
まで進んで複数の山形の歯のうち少なくとも1つの山形
の歯(図2の例では歯の谷部)と係合している状態か
ら、その少なくとも1つの係合部を最短位置まで退ける
と共に、少なくとも1つの他の係合部(図2の例では2
つの係合部6b,6b’)を最長位置まで進ませて少な
くとも1つの他の山形の歯と係合させることにより行わ
れる。これにより、高速な移動が可能になる。一方、微
動は、複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部(図
18に示す例では1つの係合部6c)が最長位置まで進
んで複数の山形の歯のうち少なくとも1つの山形の歯
(図18の例では歯の谷部)と係合している状態から、
その少なくとも1つの係合部を最長位置と最短位置との
間の途中位置(図18の例では中間位置)まで退けてそ
の少なくとも1つの山形の歯(図18の例では歯の谷部
の斜面)と部分的に係合させると共に、少なくとも1つ
の他の山形の歯と部分的に係合するように最長位置と最
短位置との間の位置(図18の例では中間位置)まで少
なくとも1つの他の係合部(図18の例では1つの係合
部6a)を進めることにより行われる。これにより、
あるいは係合部のピッチ以下の高精度な位置決めが可能
となる。
【0017】
【実施例】(実施例1)図1及び図2に本発明の一実施
例を示す。本実施例の直線駆動型圧電モータでは、図1
に示すように、直線状の固定子1と、この固定子1の長
手方向において移動自在な可動子3とからなる。上記固
定子1の可動子3に対向する面には、複数の歯2が長手
方向に沿って一定ピッチで連続形成してある。また、可
動子3には、電圧の印加により歪みを生じる圧電素子を
駆動源とする複数(実施例では6個)のアクチュエータ
5と、これらアクチュエータ5の先端に夫々取り付けら
れ上記歯2と係脱自在な複数個の係合部6とを設けてあ
る。
【0018】上記固定子1の歯2は両側に斜面を有する
山形状で、可動子3の係合部6はその先端が上記歯2の
斜面と係合する斜面となっている。ここで、互いに隣合
う係合部6のピッチをPとし、互いに隣合う歯2のピッ
チをpとした場合、 P=np+p/3 もしくは P=np+2p/3 但し、nは0を含む正の整数としてある。
【0019】以下、上記直線駆動型圧電モータの動作を
説明する。なお、各係合部6を、図1における左側のも
のから順に、6a,6b,6c,6a’,6b’,6
c’と識別して説明し、さらに夫々に対応するアクチュ
エータ5も、5a,5b,5c,5a’,5b’,5
c’として識別して説明する。また、上記係合部6a,
6a’、係合部6b,6b’及び係合部6c,6c’は
一対で駆動する。
【0020】いま、アクチュエータ5a,5a’に電圧
が印加され、アクチュエータ5a,5a’が伸長して、
図2の(a)に示すように、係合部6a,6a’の先端
が対向する固定子1の2つの歯2の間の部分に夫々係合
しているものとする。この状態で、アクチュエータ5
b,5b’を伸長させると共に、アクチュエータ5a,
5a’から電圧の印加状態を解除して収縮させると、係
合部6b,6b’が歯2の傾斜面に係合し、このときの
アクチュエータ5b,5b’から受ける押圧力で可動子
3に図2中の矢印で示す進行方向の力が加わり、可動子
3が移動する。そして、係合部6b,6b’が歯2の間
に完全に係合する位置まで移動する。ここで、係合部6
のピッチPをnp+p/3としてある場合には、可動子
3はp/3だけ移動する。また、係合部6のピッチPを
np+2p/3としてある場合もp/3だけ移動する。
【0021】次には、アクチュエータ5c,5c’を伸
長させると共に、アクチュエータ5b,5b’収縮させ
る。この際にアクチュエータ5c,5c’から受ける押
圧力で可動子3はさらに進行方向に移動し、係合部6
b,6b’が歯2の間に完全に係合する位置まで移動す
る。以下、アクチュエータ5a,5a’を伸長、アクチ
ュエータ5c,5c’を収縮させるというようにして、
順次サイクリックにアクチュエータ5a,5a’,5
b,5b’,5c,5c’を伸縮させて行けば、図2中
の矢印方向に所定ピッチずつ進行する。
【0022】上記アクチュエータ5a,5a’,5b,
5b’,5c,5c’を上述の場合と逆の順番でサイク
リックに伸縮させると、図2中の矢印で示す進行方向と
は逆に進行、つまりは後退させることができる。 (実施例2)図3に本発明の他の実施例を示す。本実施
例の場合には、上記実施例1の場合とは逆に、固定子
1’側にアクチュエータ5と係合部6とを設け、可動子
3’を上記実施例1の固定子1と同様の形状にしたもの
である。そして、本実施例の場合にも、互いに隣合う係
合部6のピッチをPとし、互いに隣合う歯2のピッチを
pとした場合、 P=np+p/3 もしくは P=np+2p/3 但し、nは0を含む正の整数としてある。
【0023】本実施例の動作は、上記実施例1において
可動子3側が固定され、移動するのが固定子1側として
考えれば、容易に理解できるので説明は省略する。ま
た、上記実施例1及び本実施例のように支持手段を必要
とする可動子3,3’を備える場合には、次のような支
持構造を採用すればよい。図4は実施例1の構造を備え
る直線駆動型圧電モータに適用した支持構造であり、固
定子1の両端に長手方向の全長にわたって支持壁7を形
成し、この支持壁7の上部にガイドレール8を設け、こ
のガイドレール8に沿って可動子3を移動自在としたも
のである。なお、この場合、アクチュエータ5の伸長に
より垂直方向に及ぶ力をガイドレールにより拘束してい
る。
【0024】また、図5に示すように空気軸受け9によ
り可動子3を支持してもよい。ここで、空気軸受け9と
は、図6に示すように、内部が空洞となった周壁を有す
る筒状のスライダ10と、このスライダ10内に挿入さ
れるシャフト11とからなり、スライダ10内に送り込
まれる空気を内側の周壁に形成した空気吐出口12から
吹き出し、空気圧により非接触の状態で可動子3をシャ
フト11で支持するものである。この場合には、可動子
3はシャフト11に沿って移動方向に案内される。な
お、図7に示すように、2つの空気軸受け9を用いて可
動子3を支持してもよい。
【0025】図8は支持壁7の上端面に対向する部分に
夫々F型空気軸受け14と、V型空気軸受け13とを配
置し、V型空気軸受け13側の支持壁7の上部を三角形
状に形成し、この部分で可動子3の進行方向を規制する
構造としてある。なお、F型空気軸受け14と、V型空
気軸受け13とは、図9に示す中空構造で、支持壁7の
上端面に空気吐出口12から吹き出す空気を吹き付け、
支持壁7上に可動子3を非接触で支持するものである。
そして、夫々の支持壁7の内側には可動子3側に取り付
けられた永久磁石15と対向する磁性体製の吸引部16
を設け、この吸引部16への永久磁石15の吸着力で、
アクチュエータ5の伸長により進行方向に対して垂直な
可動子3に及ぶ力を拘束してある。
【0026】なお、可動子3がある程度の重さがある場
合には、図10に示すように、永久磁石24は用いなく
てもよく、この場合にはアクチュエータ5の伸長により
進行方向に対して垂直に可動子3に及ぶ力を自重で拘束
する。 (実施例3)図11は本発明のさらに他の実施例を示
す。本実施例の場合には、可動子3の両側に夫々アクチ
ュエータ5及び係合部6を設け、夫々の係合部6に対向
させて両側に歯2を有する固定子1を配置したものであ
る。このような構造とした場合には、可動子3を支持す
る支持手段を必要しない直線駆動型圧電モータとするこ
とができる。
【0027】ところで、本実施例及び上述した各実施例
における歯2及び係合部6は、図12に示す断面が等し
い頂角を有する三角柱、図13に示す断面が等しい頂角
を有する四角錐、あるいは図14に示す断面が等しい頂
角を有する円錐とすることにより、可動子3,7を往復
移動させることができる。 (実施例4) 図15に本発明のさらに他の実施例を示す。本実施例
は、位置決め精度をさらに高める場合の実施例であり、
本実施例の場合には例えば図15(a)から同図(c)
に示す状態に1ステップ(例えば、p/3)前進する際
に、同図(b)に示すように係合部6cと係合部6aと
が共に歯2に係合する状態を設けたものである。このよ
うにする場合には、図16(b)〜(g)に示すように
アクチュエータ5への電圧の印加状態を調整してアクチ
ュエータ5の伸縮が同時に行われるようにし、アクチュ
エータ5を伸縮させる。本実施例では1ステップ内のす
べての任意位置で位置決めを行える。つまり、1ステッ
プ以下の高精度な位置決めが可能となるのである。
【0028】(実施例5)図17は係合部6の摩擦を小
さくする実施例であり、この場合には図17に示すよう
にアクチュエータ5の伸縮する周期よりも速い周期で、
且つアクチュエータ5が所定量完全に伸縮する変位量よ
りも小さい変位量で伸縮させたものである。つまりは、
アクチュエータ5を微小に振動させながら伸縮させたも
のである。このようにすれば、係合部6と歯2との接触
時間が短くなり、摩擦を小さくできる。従って、高速で
可動子3を移動させる場合に有効となる。
【0029】(実施例6) 図18に本実施例を示す。本実施例では複数ステップ
(1ステップはp/3)の距離を移動させ(これを粗動
と呼ぶ)、その移動後に実施例4で説明した複数の係合
部6を歯8と同時に係合させると共に、この際のアクチ
ュエータ5の伸縮の比率を変化させて所望の位置に位置
決めを行う(これを微動と呼ぶ)ようにしたものであ
る。このようにすれば、粗動により高速に可動子3を移
動させ、且つ微動により高精度に位置決めを行うことが
できる。ここで、粗動のステップ数nは次式を満足する
ものとする。
【0030】X−p/3<np/3≦X ここで、nは整数、Xは所定位置までの距離なお、図1
8では6ステップの粗動の後に微動を行った場合を示
す。
【0031】
【発明の効果】本発明は上述のように、直線状の固定子
と、この固定子の長手方向に沿って粗動または微動で
動自在な可動子とからなり、固定子と可動子との互いに
対向するいずれかの面に、複数の山形の歯を長手方向に
沿って一定ピッチで連続形成し、固定子と可動子との互
いに対向する他方の面に、固定子の長手方向において一
定ピッチで配置され上記歯に係脱自在な複数の係合部
と、これら係合部を夫々上記歯に係脱させるように進退
させる圧電素子を駆動源とする伸縮自在な複数のアクチ
ュエータとを設け、上記歯のピッチに対して係合部のピ
ッチを固定子の長手方向において所定長さだけ異ならせ
て成り、上記粗動は、上記複数の係合部のうち少なくと
も1つの係合部が最長位置まで進んで上記複数の山形の
歯のうち少なくとも1つの山形の歯と係合している状態
から、その少なくとも1つの係合部を最短位置まで退け
ると共に、少なくとも1つの他の係合部を最長位置まで
進ませて少なくとも1つの他の山形の歯と係合させるこ
とにより行われる一方、上記微動は、上記複数の係合部
のうち少なくとも1つの係合部が最長位置まで進んで上
記複数の山形の歯のうち少なくとも1つの山形の歯と係
合している状態から、その少なくとも1つの係合部を最
長位置と最短位置との間の途中位置まで退けてその少な
くとも1つの山形の歯と部分的に係合させると共に、少
なくとも1つの他の山形の歯と部分的に係合するように
最長位置と最短位置との間の位置まで少なくとも1つの
他の係合部を進めることにより行われるので、高速な位
置決めを行えると共に、歯あるいは係合部のピッチ以下
の高精度な位置決めが可能となる。
【0032】また、直線状で互いに距離をもって対向す
る2個の固定子と、これら固定子の間に配置され長手方
向に沿って粗動または微動で移動自在な可動子とからな
り、固定子と可動子との互いに対向するいずれかの面
に、複数の山形の歯を長手方向に沿って一定ピッチで連
続形成し、固定子と可動子との互いに対向する他方の面
に、固定子の長手方向において一定ピッチで配置され上
記歯に係脱自在な複数の係合部と、これら係合部を夫々
上記歯に係脱させるように進退させる圧電素子を駆動源
とする伸縮自在な複数のアクチュエータとを設け、上記
歯のピッチに対して係合部のピッチを固定子の長手方向
において所定長だけ異ならせて成り、上記粗動は、上記
複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部が最長位置
まで進んで上記複数の山形の歯のうち少なくとも1つの
山形の歯と係合している状態から、その少なくとも1つ
の係合部を最短位置まで退けると共に、少なくとも1つ
の他の係合部を最長位置まで進ませて少なくとも1つの
他の山形の歯と係合させることにより行われる一方、上
記微動は、上記複数の係合部のうち少なくとも1つの係
合部が最長位置まで進んで上記複数の山形の歯のうち少
なくとも1つの山形の歯と係合している状態から、その
少なくとも1つの係合部を最長位置と最短位置との間の
途中位置まで退けてその少なくとも1つの山形の歯と部
分的に係合させると共に、少なくとも1つの他の山形の
歯と部分的に係合するように最長位置と最短位置との間
の位置まで少なくとも1つの他の係合部を進めることに
より行われるので、高速な位置決めを行えると共に、
あるいは係合部のピッチ以下の高精度な位置決めが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の要部の側面図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】実施例2の要部の側面図である。
【図4】同上の可動子の支持構造の説明図である。
【図5】他の可動子の支持構造の説明図である。
【図6】図5の支持構造で用いる空気軸受けの構造を示
す一部を破断した斜視図である。
【図7】図6の空気軸受けを2個用いた可動子の支持構
造の説明図である。
【図8】さらに他の可動子の支持構造の説明図である。
【図9】(a),(b)は図8の支持構造で用いるF型
空気軸受け及びV型空気軸受けの一部を破断した斜視図
である。
【図10】図8の支持構造の変形例を示す説明図であ
る。
【図11】実施例3の要部の側面図である。
【図12】歯及び係合部の形状の説明図である。
【図13】他の歯及び係合部の形状の説明図である。
【図14】さらに他の歯及び係合部の形状の説明図であ
る。
【図15】実施例4の動作説明図である。
【図16】同上の動作を得るためのアクチュエータの伸
縮制御方法の説明図である。
【図17】実施例5の動作説明図である。
【図18】実施例6の動作説明図である。
【図19】従来例としての圧電モータの構造及び動作の
説明図である。
【符号の説明】
1,1’ 固定子 2 歯 3,3’ 可動子 5 アクチュエータ 6 係合部

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線状の固定子と、この固定子の長手方
    向に沿って粗動または微動で移動自在な可動子とからな
    り、固定子と可動子との互いに対向するいずれかの面
    に、複数の山形の歯を長手方向に沿って一定ピッチで連
    続形成し、固定子と可動子との互いに対向する他方の面
    に、固定子の長手方向において一定ピッチで配置され上
    記歯に係脱自在な複数の係合部と、これら係合部を夫々
    上記歯に係脱させるように進退させる圧電素子を駆動源
    とする伸縮自在な複数のアクチュエータとを設け、上記
    歯のピッチに対して係合部のピッチを固定子の長手方向
    において所定長さだけ異ならせて成り、上記粗動は、上
    記複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部が最長位
    置まで進んで上記複数の山形の歯のうち少なくとも1つ
    の山形の歯と係合している状態から、その少なくとも1
    つの係合部を最短位置まで退けると共に、少なくとも1
    つの他の係合部を最長位置まで進ませて少なくとも1つ
    の他の山形の歯と係合させることにより行われる一方、
    上記微動は、上記複数の係合部のうち少なくとも1つの
    係合部が最長位置まで進んで上記複数の山形の歯のうち
    少なくとも1つの山形の歯と係合している状態から、そ
    の少なくとも1つの係合部を最長位置と最短位置との間
    の途中位置まで退けてその少なくとも1つの山形の歯と
    部分的に係合させると共に、少なくとも1つの他の山形
    の歯と部分的に係合するように最長位置と最短位置との
    間の位置まで少なくとも1つの他の係合部を進めること
    により行われることを特徴とする直線駆動型圧電モー
    タ。
  2. 【請求項2】 上記歯及び係合部を夫々の中央を通り固
    定子の長手方向に沿う固定子に対して垂直に交わる平面
    で切断した断面形状を二等辺三角形とし、夫々の頂角を
    等しく形成して成る請求項1記載の直線駆動型圧電モー
    タ。
  3. 【請求項3】 直線状で互いに距離をもって対向する2
    個の固定子と、これら固定子の間に配置され長手方向に
    沿って粗動または微動で移動自在な可動子とからなり、
    固定子と可動子との互いに対向するいずれかの面に、複
    数の山形の歯を長手方向に沿って一定ピッチで連続形成
    し、固定子と可動子との互いに対向する他方の面に、固
    定子の長手方向において一定ピッチで配置され上記歯に
    係脱自在な複数の係合部と、これら係合部を夫々上記歯
    に係脱させるように進退させる圧電素子を駆動源とする
    伸縮自在な複数のアクチュエータとを設け、上記歯のピ
    ッチに対して係合部のピッチを固定子の長手方向におい
    て所定長さだけ異ならせて成り、上記粗動は、上記複数
    の係合部のうち少なくとも1つの係合部が最長位置まで
    進んで上記複数の山形の歯のうち少なくとも1つの山形
    の歯と係合している状態から、その少なくとも1つの係
    合部を最短位置まで退けると共に、少なくとも1つの他
    の係合部を最長位置まで進ませて少なくとも1つの他の
    山形の歯と係合させることにより行われる一方、上記微
    動は、上記複数の係合部のうち少なくとも1つの係合部
    が最長位置まで進んで上記複数の山形の歯のうち少なく
    とも1つの山形の歯と係合している状態から、その少な
    くとも1つの係合部を最長位置と最短位置との間の途中
    位置まで退けてその少なくとも1つの山形の歯と部分的
    に係合させると共に、少なくとも1つの他の山形の歯と
    部分的に係合するように最長位置と最短位置との間の位
    置まで少なくとも1つの他の係合部を進めることにより
    行われることを特徴とする直線駆動型圧電モータ。
  4. 【請求項4】 上記可動子を固定子の長手方向において
    移動自在に支持する支持手段を備えて成る請求項1記載
    の直線駆動型圧電モータ。
  5. 【請求項5】 上記可動子を固定子側に吸引して、アク
    チュエータの伸長により固定子の長手方向と垂直な方向
    に可動子が移動することを阻止する磁力装置を備えて成
    る請求項4記載の直線駆動型圧電モータ。
  6. 【請求項6】 上記可動子がアクチュエータの伸長によ
    り固定子の長手方向と垂直な方向に移動することを阻止
    する力を可動子の重量により得て成る請求項4記載の直
    線駆動型圧電モータ。
  7. 【請求項7】 複数の係合部を上記歯と同時に係合させ
    ると共に、この際のアクチュエータの伸縮の比率を変化
    させて位置決めを行って成る請求項1記載の直線駆動型
    圧電モータ。
  8. 【請求項8】 上記可動子の駆動時にアクチュエータを
    微小に振動させて成る請求項1記載の直線駆動型圧電モ
    ータ。
  9. 【請求項9】 上記歯もしくは係合部のピッチを基準と
    した一定距離の移動を1ステップとし、複数ステップの
    距離を移動させ、その移動後に複数の係合部を上記歯と
    同時に係合させると共に、この際のアクチュエータの伸
    縮の比率を変化させて所望の位置に位置決めして成る請
    求項1記載の直線駆動型圧電モータ。
JP3185008A 1991-07-25 1991-07-25 直線駆動型圧電モータ Expired - Fee Related JP2966590B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3185008A JP2966590B2 (ja) 1991-07-25 1991-07-25 直線駆動型圧電モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3185008A JP2966590B2 (ja) 1991-07-25 1991-07-25 直線駆動型圧電モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0538165A JPH0538165A (ja) 1993-02-12
JP2966590B2 true JP2966590B2 (ja) 1999-10-25

Family

ID=16163163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3185008A Expired - Fee Related JP2966590B2 (ja) 1991-07-25 1991-07-25 直線駆動型圧電モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2966590B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7679265B2 (en) 2007-05-07 2010-03-16 Panasonic Corporation Drive unit

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10158920A1 (de) * 2001-11-30 2003-06-26 Uwe Jungnickel Miniaturisierbarer Schrittantrieb
FR2852111B1 (fr) * 2003-03-05 2005-06-24 Univ Franche Comte Dispositif d'horloge utilisant la technologie mems
DE102005033455A1 (de) 2005-07-18 2007-01-25 GEMÜ Gebr. Müller Apparatebau GmbH & Co. KG Antriebsvorrichtung zum linearen Bewegen von länglichen Körpern
JP5167031B2 (ja) * 2008-08-26 2013-03-21 中央精機株式会社 圧電アクチュエータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7679265B2 (en) 2007-05-07 2010-03-16 Panasonic Corporation Drive unit

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0538165A (ja) 1993-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100698438B1 (ko) 변위 확대 기구를 갖는 압전 선형 모터
Peng et al. A review of long range piezoelectric motors using frequency leveraged method
KR20000005033A (ko) 압전(壓電) 액추에이터 또는 모터, 여기에 사용되는 방법 및 그제조방법
JP2011188739A (ja) ウォーキングアクチュエータ
JP2966590B2 (ja) 直線駆動型圧電モータ
CN109889085B (zh) 压电驱动的超精密三自由度平面运动平台及其激励方法
EP0160707B1 (en) Piezoelectric stepping rotator
KR100559199B1 (ko) 이중 전기기계 요소
JP2880837B2 (ja) 平面駆動型圧電モータ
CN110661445B (zh) 一种并联式三自由度压电谐振自致动机构及其激励方法
JP6317096B2 (ja) 二重回転子ステッピング・モーター
JPH0241668A (ja) 尺取虫型アクチュエータ
JPH0655035B2 (ja) ステツピングモ−タ
JP2002281768A (ja) 回転アクチュエータ
WO2004077584A1 (en) Piezoelectric actuator with passive gap for push-pull motion
JP2010239672A (ja) アクチュエータおよびそれを用いた位置決め装置
JPH0638715B2 (ja) ステツピングモ−タ
KR100609884B1 (ko) 3 자유도 미소변위 구동장치
JP3173261B2 (ja) 静電アクチュエータ
KR100567762B1 (ko) 3 자유도 미소변위 구동장치
JP2001260095A (ja) マイクロマニピュレータおよびアクチュエータ
JPH0151303B2 (ja)
JPH0783620B2 (ja) バイモルフ型圧電セラミックを駆動源とするアクチュエータを用いたステッピングモータ
JPH0334306B2 (ja)
JPH03178746A (ja) 二次元可動ステージ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990803

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees