JP2965399B2 - ハロゲン化インジウムフタロシアニンとハロゲン化ガリウムフタロシアニンとの混合結晶およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ハロゲン化インジウムフタロシアニンとハロゲン化ガリウムフタロシアニンとの混合結晶およびそれを用いた電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化インジウム
フタロシアニンとハロゲン化ガリウムフタロシアニンと
の混合結晶、およびそれを用いた電子写真感光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近赤外に感度をもつ電子写真感光体の電
荷発生材としては、スクアリリウム顔料、ビスアゾ顔
料、トリスアゾ顔料、フタロシアニン顔料などが知られ
ているが、これらのうち、フタロシアニンが特に高い感
度を示すことから、近年特に注目されており、種々の提
案がなされている。たとえば、特開昭59−15585
1号公報には、β−相のクロロインジウムフタロシアニ
ンが記載され、特開昭60−59355号公報にも、特
定の結晶型のクロロインジウムフタロシアニンが電子写
真感光体の電荷発生材として有効であることが報告され
ている。また、特開平1−221459号公報には、特
定の結晶型を有するガリウムフタロシアニンが、電子写
真感光体の電荷発生材として有効であることが記載され
ている。一方、特開平2−170166号および特開平
2−280169号公報には、2種以上のフタロシアニ
ンの混合結晶、あるいは、単純混合したものを電子写真
感光体の電荷発生材として用いることが開示されてい
る。しかしながら、ハロゲン化インジウムフタロシアニ
ンとハロゲン化ガリウムフタロシアニンとの混合結晶に
ついては何等報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記種々のフタロシア
ニンおよび混合結晶は、電荷発生材として有用なもので
あるが、未だ十分なものではない。例えば、特開昭59
−155851号公報に記載のβ−相のクロロインジウ
ムフタロシアニンは、非常に高感度ではあるが、暗減
衰、繰り返し安定性、塗布溶液中での結晶型の安定性、
分散性等に問題がある。従来、この問題を解決する方法
として、少量の置換フタロシアニンを混合する方法(た
とえば、特開平3−9962号、特公昭55−2758
3号、特公昭54−44684号公報等)が知られてい
るが、添加する置換フタロシアニンは無置換フタロシア
ニンと結晶型が著しく異なり、混合することにより電子
写真特性が低下してしまう等、新たな問題が生じる。
【0004】したがって、本発明の目的は、繰り返し安
定性、環境安定性に優れた高感度の電子写真感光体を作
製するのに適したクロロインジウムフタロシアニンを含
む混合結晶を提供することにある。本発明の他の目的
は、繰り返し安定性、環境安定性に優れた高感度の電子
写真感光体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
問題を解決し、電子写真特性、生産性に優れた電子写真
感光体を開発すべく、種々のフタロシアニンの結晶型に
ついて検討した結果、ハロゲン化インジウムフタロシア
ニンがハロゲン化ガリウムフタロシアニンと非常に類似
した結晶型を有していることを見いだした。さらに、こ
れ等のフタロシアニン類は、それ等が類似した結晶型を
有しているために混合結晶が形成できること、そしてそ
の混合結晶は、結晶型の安定性、分散性が優れ、高感度
が要求される電子写真感光体の電荷発生材として、非常
に適していることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】本発明のフタロシアニン混合結晶は、ハロ
ゲン化インジウムフタロシアニンとハロゲン化ガリウム
フタロシアニンとからなることを特徴とする。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、ハロゲン化インジウムフタロシアニンお
よびハロゲン化ガリウムフタロシアニンにおけるハロゲ
ンとしては、塩素原子、臭素原子またはよう素原子等が
あげられるが、クロロインジウムフタロシアニンおよび
クロロガリウムフタロシアニンが好ましい。また、本発
明のフタロシアニン混合結晶において、好ましいものと
しては、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2
θ±0.2°)=7.0°、7.4°、17.4°、2
3.7°および27.0°に明確な回折ピークを有する
もの、および、ブラッグ角(2θ±0.2°)=7.4
°、16.7°、25.4°および28.1°に明確な
回折ピークを有するものをあげることができる。
【0008】本発明の上記フタロシアニン混合結晶は、
ハロゲン化インジウムフタロシアニンとハロゲン化ガリ
ウムフタロシアニンを用いて作製される。ハロゲン化イ
ンジウムフタロシアニンは、公知の方法、例えば、トリ
ハロゲン化インジウムとフタロニトリル又はジイミノイ
ソインドリンとを適当な有機溶媒中で反応させる方法等
によって合成することができる。また、ハロゲン化ガリ
ウムフタロシアニンも、公知の方法、例えば、トリハロ
ゲン化ガリウムとフタロニトリル又はジイミノイソイン
ドリンとを適当な有機溶媒中で反応させる方法等によっ
て合成することができる。
【0009】本発明におけるハロゲン化インジウムフタ
ロシアニンとハロゲン化ガリウムフタロシアニンとの混
合結晶は、ハロゲン化インジウムフタロシアニンとハロ
ゲン化ガリウムフタロシアニンとを適当な比率で混合
し、ボールミル、サンドミル、ニーダー、乳鉢等を用い
て乾式粉砕あるいはソルトミリング等のミリング処理を
行い、明確なX線回折ピークを示さなくなるまで粉砕す
るか、或いは、それぞれのフタロシアニを単独で非晶
化したのち混合し、塩化メチレン、クロロホルム等のハ
ロゲン化炭化水素類、トルエン、ベンゼン、クロルベン
ゼン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール等
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、
ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、エーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテ
ル類、あるいは、これら有機溶剤の混合溶剤、あるい
は、これら有機溶剤と水との混合溶剤等を用いて処理す
ることにより得られる。非晶化処理の前にあらかじめジ
メチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン
(NMP)、THF、塩化メチレン、スルホラン等の溶
剤中で、ハロゲン化インジウムフタロシアニンとハロゲ
ン化ガリウムフタロシアニンをなじませておくことも有
効である。また、溶剤に用いる溶剤量、処理時間には、
特に制限はなく、ボールミル、サンドミル等を用いてミ
リングしながら処理することも効果的である。
【0010】本発明のフタロシアニン混合結晶は、電子
写真用の電荷発生材として有用であり、繰り返し安定
性、環境安定性の優れた電子写真感光体を得ることがで
きる。次に本発明のハロゲン化インジウムフタロシアニ
ン−ハロゲン化ガリウムフタロシアニン混合結晶を用い
た電子感光体の構成例を、図13、14を参照して説明
する。
【0011】図13及び図14は、本発明の電子写真感
光体の層構成を示す模式図である。図13(a)〜
(d)は、感光層が積層型構成を有する例であって、
(a)においては、導電性支持体1上に電荷発生層2が
形成され、その上に電荷輸送層3が設けられており、
(b)においては、導電性支持体1上に電荷輸送層3が
設けられ、その上に電荷発生層2が設けられている。ま
た、(c)および(d)においては、導電性支持体1上
に下引き層4が設けられている。また図14は、感光層
が単層構造を有する例であって、(a)においては、導
電性支持体1上に光導電層5が設けられており、(b)
においては、導電性支持体1上に下引き層4が設けられ
ている。
【0012】本発明の電子写真感光体が、図13に記載
のごとき積層型構造を有する場合において、電荷発生層
は、上記ハロゲン化インジウムフタロシアニン−ハロゲ
ン化ガリウムフタロシアニン混合結晶及び結着樹脂から
構成される。結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択す
ることができ、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光
導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結
着樹脂としては、ポリビニルブチラール、ポリアリレー
ト(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリ
カーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピ
リジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン等の絶縁性樹脂をあげることができる。
【0013】電荷発生層は、上記結着樹脂を有機溶剤に
溶解した溶液に、上記ハロゲン化インジウムフタロシア
ニン−ハロゲン化ガリウムフタロシアニン混合結晶を分
散させて塗布液を調製し、それを導電性支持体の上に塗
布することによって形成することができる。その場合、
使用するハロゲン化インジウムフタロシアニン−ハロゲ
ン化ガリウムフタロシアニン混合結晶と結着樹脂との配
合比(重量)は、40:1〜1:10、好ましくは、1
0:1〜1:4である。ハロゲン化インジウムフタロシ
アニン−ハロゲン化ガリウムフタロシアニン混合結晶の
比率が高すぎる場合には、塗布液の安定性が低下し、低
すぎる場合には、感度が低下するので、上記範囲に設定
するのが好ましい。使用する溶剤としては、下層を溶解
しないものから選択するのが好ましい。具体的な有機溶
剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド
類、ジメチルスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等の
エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩
化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モ
ノクロルベンゼン、ジクロルベゼン等の芳香族炭化水素
等を用いることができる。塗布液の塗布は、浸漬コーデ
ィング法、スプレーコーティング法、スピナーコーティ
ング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティ
ング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティン
グ法、カーテンコーティング法等のコーティング法を用
いることができる。また乾燥は、室温における指触乾燥
後、加熱乾燥する方法が好ましい。加熱乾燥は、50〜
200℃の温度で5分〜2時間の範囲で静止または送風
下で行うことができる。また、電荷発生層の膜厚は、通
常、0.05〜5μm程度になるように塗布される。
【0014】電荷輸送層は、電荷輸送材料および結着樹
脂より構成される。電荷輸送材料としては、例えばアン
トラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳香族化合
物、インドール、カルバゾール、イミダゾール等の含窒
素複素環を有する化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾ
ン化合物、トリフェニルメタン化合物、トリフェニルア
ミン化合物、エナミン化合物、スチルベン化合物等、公
知のものならば如何なるものでも使用することができ
る。さらにまた、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロ
ゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアン
トラセン、ポリ−N−ビニルフェニルアントラセン、ポ
リビニルピレン、ポリビニルアクリジン、ポリビニルア
セナフチレン、ポリグリシジルカルバゾール、ピレンホ
ルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデ
ヒド樹脂等の光導電性ポリマーがあげられ、これ等はそ
れ自体で層を形成してもよい。また、結着樹脂として
は、上記した電荷発生層に使用されるものと同様な絶縁
性樹脂が使用できる。電荷輸送層は、上記電荷輸送材料
と結着樹脂及び上記と同様な下層を溶解しない有機溶剤
とを用いて塗布液を調製した後、同様に塗布して形成す
ることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比
(重量)は、通常5:1〜1:5の範囲で設定される。
また、電荷輸送層の膜厚は、通常5〜50μm程度に設
定される。
【0015】電子写真感光体が、図14に記載のごとき
単層構造を有する場合においては、感光層は上記のハロ
ゲン化インジウムフタロシアニン−ハロゲン化ガリウム
フタロシアニン混合結晶が電荷輸送材料および結着樹脂
よりなる層に分散され構成を有する光導電層よりなる。
その場合、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量)
は、1:20〜5:1、ハロゲン化インジウムフタロシ
アニン−ハロゲン化ガリウムフタロシアニン混合結晶と
電荷輸送材料との配合比(重量)は、1:10〜10:
1程度に設定するのが好ましい。電荷輸送材料および結
着樹脂は、上記と同様なものが使用され、上記と同様に
して光導電層が形成される。
【0016】導電性支持体としては、電子写真感光体と
して使用することが公知のものならば、如何なるもので
も使用することができる。本発明において、導電性支持
体上に下引き層が設けられてもよい。下引き層は、導電
性支持体からの不必要な電荷の注入を阻止するために有
効であり、感光層の帯電性を高める作用がある。さらに
感光層と、導電性支持体との密着性を高める作用もあ
る。下引き層を構成する材料としては、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、
セルロースエーテル類、セルロースエステル類、ポリア
ミド、ポリウレタン、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタ
ミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、ジルコニウムキレー
ト化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、有機ジル
コニウム化合物、チタニルキレート化合物、チタニルア
ルコキシド化合物、有機チタニル化合物、チタンカップ
リング剤等があげられる。下引き層の膜厚は、0.05
〜2μm程度に設定するのが好ましい。
【0017】
【実施例】
合成例1 1,3−ジイミノイソインドリン30部および三塩化イ
ンジウム12.3部をキノリン230部に入れ、窒素気
流下200℃において5時間反応させた後、生成物をろ
過し、アセトン、メタノールで洗浄した後、乾燥して、
クロロインジウムフタロシアニン結晶16.2部を得
た。得られたクロロインジウムフタロシアニン結晶の粉
末X線回折図を図1に示す。
【0018】合成例2 1,3−ジイミノイソインドリン30部および三塩化ガ
リウム9.1部をキノリン230部に入れ、窒素気流下
200℃において3時間反応させた後、生成物をろ過
し、アセトン、メタノールで洗浄した後、乾燥して、ク
ロロガリウムフタロシアニン結晶28部を得た。得られ
たクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図
を図2に示す。
【0019】実施例1 合成例1で得たクロロインジウムフタロシアニン結晶5
部と、合成例2で得たクロロガリウムフタロシアニン結
晶5部とを混合し、自動乳鉢(ヤマト科学製、LABO
−MILL UT−21)を用いて10時間粉砕した。
粉砕後の粉末X線回折図を図3に示す。
【0020】実施例2 実施例1で得た混合結晶0.5部を塩化メチレン15m
l、1mmφのガラスビーズ30とともに容積100
mlのガラス容器に入れ、150rpmで24時間ミリ
ングした後、結晶をろ過し、乾燥して0.4部のクロロ
インジウムフタロシアニン−クロロガリウムフタロシア
ニン混合結晶を得た。得られた混合結晶の粉末X線回折
図を図4に示す。
【0021】実施例3〜8 処理溶剤として、表1に示す溶剤を用いた以外は、実施
例2と同様にして溶剤処理を行った。得られた混合結晶
の粉末X線回折図を図5に示す。
【0022】
【表1】
【0023】比較例1 合成例1で得たクロロインジウムフタロシアニン結晶1
0部を用いた以外は、実施例1と同様にして粉砕処理を
行った。粉砕後の粉末X線回折図を図6に示す。
【0024】比較例2 合成例2で得たクロロガリウムフタロシアニン結晶10
部を用いた以外は、実施例1と同様にして粉砕処理を行
った。粉砕後の粉末X線回折図を図7に示す。
【0025】比較例3〜8 処理する結晶、溶剤の組合せを表2に示す組合せとした
以外は、実施例2と同様にして溶剤処理を行った。溶剤
処理後の粉末X線回折図を図8〜12に示す。
【0026】
【表2】
【0027】実施例9 アルミニウムメッキ板上に、有機ジルコニウム化合物
(商品名;オルガチックスZC540、松本製薬(株)
製)10部、シランカップリング剤(商品名;A111
0、日本ユニカー(株)製)2部、イソプロピルアルコ
ール30部、n−ブタノール30部からなる塗布液を用
いて浸漬コーティング法で塗布し、150℃において5
分間加熱乾燥し、膜厚0.1μmの下引き層を形成し
た。次に、この下引き層上に実施例2で得たクロロイン
ジウムフタロシアニン−クロロガリウムフタロシアニン
混合結晶0.1部をポリビニルブチラール(商品名;エ
スレックBM−S,積水化学(株)製)0.1部及びシ
クロヘキサノン10部と混合し、ガラスビーズと共にペ
イントシェーカーで1時間処理して分散した後、得られ
た塗布液を浸漬コーティング法で塗布し、100℃にお
いて5分間加熱乾燥し、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。次に、下記化合物(1)1部と下記構造式
(2)で示されるポリ(4、4−シクロヘキシリデンジ
フェニレンカーボネート)1部を、モノクロロベンゼン
8部に溶解し、得られた塗布液を、電荷発生層が形成さ
れたアルミニウム基板上に浸漬コーティング法で塗布
し、120℃において1時間加熱乾燥し、膜厚15μm
の電荷輸送層を形成した。
【0028】
【化1】
【0029】得られた電子写真感光体を、常温常湿(2
0℃、40%RH)、の環境下で、フラットプレートス
キャナーを用いて、次の測定を行った。 VDDP :−6.0KVのコロナ放電を行って負帯電さ
せ、1秒後の表面電位。 dV/dE:バンドパスフィルターを用いて780nm
に分光した光での電位の減衰率。 VRP:50erg/cm2の白色光を0.5秒照射した
後の表面電位。 ΔVDDP :上記帯電、露光を1000回繰り返した後の
VDDP と初期のVDDP の変動量。 ΔVRP:上記帯電、露光を1000回繰り返した後のV
RPと初期のVRPの変動量。 結果を表3に示す。
【0030】実施例10〜15 表3に示すクロロインジウムフタロシアニン−クロロガ
リウムフタロシアニン混合結晶を用いた以外は、実施例
9と同様にして電子写真感光体を形成し、評価した。結
果を表3に示す。
【0031】比較例9〜14 表3に示すフタロシアニン結晶を用いた以外は、実施例
9と同様にして電子写真感光体を形成し、評価した。結
果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明のクロロインジウムフタロシアニ
ン−クロロガリウムフタロシアニン混合結晶は、新規な
結晶型のものであって、電子写真感光体の電荷発生材と
して優れたものであり、高い感度、優れた繰り返し安定
性、及び低湿下での優れた環境安定性を有する電子写真
感光体を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クロロインジウムフタロシアニン結晶の粉末
X線回折図。
【図2】 クロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X
線回折図。
【図3】 実施例1のクロロインジウムフタロシアニン
−クロロガリウムフタロシアニン混合結晶の粉末X線回
折図。
【図4】 実施例2のクロロインジウムフタロシアニン
−クロロガリウムフタロシアニン混合結晶の粉末X線回
折図。
【図5】 実施例3のクロロインジウムフタロシアニン
−クロロガリウムフタロシアニン混合結晶の粉末X線回
折図。
【図6】 比較例1のクロロインジウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図7】 比較例2のクロロガリウムフタロシアニン結
晶の粉末X線回折図。
【図8】 比較例3のクロロインジウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図9】 比較例5のクロロインジウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図10】 比較例6のクロロインジウムフタロシアニ
ン結晶の粉末X線回折図。
【図11】 比較例7のクロロガリウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図12】 比較例8のクロロガリウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図13】 本発明の電子写真感光体の層構成を示す構
成図。
【図14】 本発明の電子写真感光体の他の層構成を示
す構成図。
【符号の説明】
1…導電性支持体、2…電荷発生層、3…電荷輸送層、
4…下引き層、5…光導電層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 正和 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 平2−280169(JP,A) 特開 平1−221459(JP,A) 特開 昭60−59354(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 47/04 G03G 5/06 371 CA(STN) CAOLD(STN) REGISSTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化インジウムフタロシアニンと
    ハロゲン化ガリウムフタロシアニンとからなることを特
    徴とするフタロシアニン混合結晶。
  2. 【請求項2】 X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ
    角(2θ±0.2°)=7.0°、7.4°、17.4
    °、23.7°および27.0°に明確な回折ピークを
    有することを特徴とする請求項1記載のフタロシアニン
    混合結晶。
  3. 【請求項3】 X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ
    角(2θ±0.2°)=7.4°、16.7°、25.
    4°および28.1°に明確な回折ピークを有すること
    を特徴とする請求項1項記載のフタロシアニン混合結
    晶。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化インジウムフタロシアニンお
    よびハロゲン化ガリウムフタロシアニンにおけるハロゲ
    ンが塩素原子である請求項1〜3のいずれかに記載のフ
    タロシアニン混合結晶。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に、請求項1〜4のいず
    れかに記載のフタロシアニン混合結晶を含有する感光層
    を有することを特徴とする電子写真感光体。
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