JP2965322B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は肌荒れを改善し、皮膚に潤いと輝きを与え、
毛髪のパサつきを改善し、しっとり感を与える効果に優
れた皮膚外用剤に関する。
毛髪のパサつきを改善し、しっとり感を与える効果に優
れた皮膚外用剤に関する。
従来の技術 化粧品等の皮膚外用剤を使用する大きな目的のひとつ
に肌荒れ防止、改善がある。この目的を達成するため
に、従来から各種保湿剤を配合することが行われてき
た。しかし、従来から保湿剤として用いられてきた、例
えば多糖類はアルコール系の処方では沈殿が生じやすい
し、多価アルコールやコンドロイチン硫酸等は多量に配
合するとべとついたり、ほてり感があり、又、DL−アラ
ニン等のアミノ酸では、着色や変臭を生じる場合があ
り、いまだ充分ではなかった。
に肌荒れ防止、改善がある。この目的を達成するため
に、従来から各種保湿剤を配合することが行われてき
た。しかし、従来から保湿剤として用いられてきた、例
えば多糖類はアルコール系の処方では沈殿が生じやすい
し、多価アルコールやコンドロイチン硫酸等は多量に配
合するとべとついたり、ほてり感があり、又、DL−アラ
ニン等のアミノ酸では、着色や変臭を生じる場合があ
り、いまだ充分ではなかった。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、このような事情に鑑み、保存安定性が
良好で、保湿効果に優れ、べたつき、着色、変臭のない
皮膚外用剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果、キシロビ
オースを含有する皮膚外用剤を見出し、本発明を完成す
るに至った。
良好で、保湿効果に優れ、べたつき、着色、変臭のない
皮膚外用剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果、キシロビ
オースを含有する皮膚外用剤を見出し、本発明を完成す
るに至った。
課題を解決するための手段 本発明は、キシロビオースを配合することにより、こ
れまで問題になっていた種々の問題を解決した、優れた
皮膚外用剤を提供するものである。
れまで問題になっていた種々の問題を解決した、優れた
皮膚外用剤を提供するものである。
本発明に用いられるキシロビオースは、下記のごとく
ペントースであるキシロースがβ−1,4結合で２個重合
した２糖類（分子量:282）である。
ペントースであるキシロースがβ−1,4結合で２個重合
した２糖類（分子量:282）である。
構成糖であるキシロースは、植物中の多糖であるキシ
ランの構成糖であり、ながく食用に供されているノンカ
ロリーの糖である。キシランは、近年、植物繊維として
食用としてその有用性が認められているヘミセルロース
の一種であり、綿の実、とうもろこし、麦芽及びサトウ
キビ糖の繊維質部分に多く分布していることが知られて
いる。
ランの構成糖であり、ながく食用に供されているノンカ
ロリーの糖である。キシランは、近年、植物繊維として
食用としてその有用性が認められているヘミセルロース
の一種であり、綿の実、とうもろこし、麦芽及びサトウ
キビ糖の繊維質部分に多く分布していることが知られて
いる。
一方、キシロビオースは、自然界ではタケノコの中に
極微量、遊離の状態で存在していることが知られてい
る。
極微量、遊離の状態で存在していることが知られてい
る。
セルロースやヘミセルロース等の植物由来の繊維は、
食品や化粧品の素材として用いられており、われわれ
は、繊維性多糖の糖鎖が短くなったオリゴ糖に着目し
た。そこで、自然界に極微量しか存在しないキシロビオ
ースについて、その効率的な製造法を開発した（特開昭
62−155095、特開昭61−242592、特願昭63−253616）。
本発明者等はキシロビオースが皮膚外用剤成分として有
用であり、製品に保湿特性を与え、べたつき感がなく、
安定で着色したり異臭を生じることがないという優れた
特性を見出した。
食品や化粧品の素材として用いられており、われわれ
は、繊維性多糖の糖鎖が短くなったオリゴ糖に着目し
た。そこで、自然界に極微量しか存在しないキシロビオ
ースについて、その効率的な製造法を開発した（特開昭
62−155095、特開昭61−242592、特願昭63−253616）。
本発明者等はキシロビオースが皮膚外用剤成分として有
用であり、製品に保湿特性を与え、べたつき感がなく、
安定で着色したり異臭を生じることがないという優れた
特性を見出した。
本発明においてキシロビオースの配合により優れた効
果が得られる皮膚外用剤とは化粧品、医薬品、医薬部外
品等に該当する皮膚又は毛髪等に適用又は使用される製
品を包含する。それらの剤型としては、水溶液系、可溶
化系、乳化系、水／油二層系等の幅広い形態をとること
ができる。これらの具体例としては、モイスチャークリ
ーム、ローション、乳液、パック、リップトリートメン
ト等の化粧品；軟膏、パップ剤等の医薬品又は医薬部外
品；ヘアートリートメント、リンス、整髪剤等のヘアー
ケア製品；シャンプー、ボディーシャンプーのような洗
剤等が含まれる。
果が得られる皮膚外用剤とは化粧品、医薬品、医薬部外
品等に該当する皮膚又は毛髪等に適用又は使用される製
品を包含する。それらの剤型としては、水溶液系、可溶
化系、乳化系、水／油二層系等の幅広い形態をとること
ができる。これらの具体例としては、モイスチャークリ
ーム、ローション、乳液、パック、リップトリートメン
ト等の化粧品；軟膏、パップ剤等の医薬品又は医薬部外
品；ヘアートリートメント、リンス、整髪剤等のヘアー
ケア製品；シャンプー、ボディーシャンプーのような洗
剤等が含まれる。
本発明におけるキシロビオースの配合量はその効果と
経済性とによって決定される。キシロビオースは人体に
毒性を有しないから、毒性の面からはどのような量で配
合することもできるが、少くとも所期の効果を達成でき
る濃度であること、及びある程度以上に濃度を増しても
効果の増大を期待できないことを考慮するば、皮膚外用
剤全量に対して乾燥固形物としてのキシロビオースを通
常0.0001〜20重量％、好まくは0.1〜10重量％の範囲で
配合できる。
経済性とによって決定される。キシロビオースは人体に
毒性を有しないから、毒性の面からはどのような量で配
合することもできるが、少くとも所期の効果を達成でき
る濃度であること、及びある程度以上に濃度を増しても
効果の増大を期待できないことを考慮するば、皮膚外用
剤全量に対して乾燥固形物としてのキシロビオースを通
常0.0001〜20重量％、好まくは0.1〜10重量％の範囲で
配合できる。
本発明で用いるキシロビオースは、キシランをキシロ
ビオース生成酵素により糖化したキシロビオース組成物
として使用することもできる。このキシロビオース組成
物中にはキシロビオース以外のキシラン糖化物、例えば
キシロース、キシロトリオース等が含まれている。これ
らはキシロビオースの保湿効果を損うものではないが、
該組織物中のキシロビオース含有量は20％（重量％、以
下同様）以上であることが好まく、特に50％以上である
ことが好ましい。
ビオース生成酵素により糖化したキシロビオース組成物
として使用することもできる。このキシロビオース組成
物中にはキシロビオース以外のキシラン糖化物、例えば
キシロース、キシロトリオース等が含まれている。これ
らはキシロビオースの保湿効果を損うものではないが、
該組織物中のキシロビオース含有量は20％（重量％、以
下同様）以上であることが好まく、特に50％以上である
ことが好ましい。
キシロビオース生成酵素としては市販のものを使用で
き、例えばアスペルギルス・ニガー（Aspergillus nige
r）、トリコデルマ・ビリデ（Trichoderma viride）、
フミコーラ・ラヌギノサ（Humicola lanuginosa）、ケ
トミウム・グラシル（Chaetomium gracile）、バシルス
・プラミス（Bacillus Pumilus）起源のものを使用でき
る。
き、例えばアスペルギルス・ニガー（Aspergillus nige
r）、トリコデルマ・ビリデ（Trichoderma viride）、
フミコーラ・ラヌギノサ（Humicola lanuginosa）、ケ
トミウム・グラシル（Chaetomium gracile）、バシルス
・プラミス（Bacillus Pumilus）起源のものを使用でき
る。
キシロビオースを配合できる本発明の皮膚外用剤とし
ては公知の構成成分を普通に用いられる量で使用でき
る。
ては公知の構成成分を普通に用いられる量で使用でき
る。
本発明を適用できる皮膚外用剤に用いることのできる
成分を、化粧品を例にとって以下に説明する。
成分を、化粧品を例にとって以下に説明する。
本発明を適用できる化粧品に使用できる基剤としては
化粧料の成分として通常配合されている任意のもの、例
えば、アーモンド油、アボカード油、オリーブ油、ター
トル油、ミツロウ、スクワレン、ラノリン、ヒマシ油等
の動植物性原料、流動パラフィン、セレシン、パラフィ
ンロウ、ミクロクリスタルロウ、ワセリン、キャンデリ
ラロウ、カルバナロウ、モクロウ等の鉱物性原料、パル
ミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸類、エタノール等の
アルコール類、セタノール、ステアリルアルコール、ラ
ノリンアルコール、オクチルドデカノール、ポリビニル
アルコール等の高級アルコール類、イソプロピル・ミリ
ステート、ブチル・ステアレート、アセトグリセリド、
アセチル化ラノリン、グリセリンモノステアレート、ポ
リオキシエチレンモノオレイン酸エステル、ポリエチレ
ングリコールモノステアリン酸エステル、モノオレイン
酸エチルエステル等のエステル類、トリエタノールアミ
ンのようなアミン類、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル等のエーテル類、シリコン油等がある。
化粧料の成分として通常配合されている任意のもの、例
えば、アーモンド油、アボカード油、オリーブ油、ター
トル油、ミツロウ、スクワレン、ラノリン、ヒマシ油等
の動植物性原料、流動パラフィン、セレシン、パラフィ
ンロウ、ミクロクリスタルロウ、ワセリン、キャンデリ
ラロウ、カルバナロウ、モクロウ等の鉱物性原料、パル
ミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸類、エタノール等の
アルコール類、セタノール、ステアリルアルコール、ラ
ノリンアルコール、オクチルドデカノール、ポリビニル
アルコール等の高級アルコール類、イソプロピル・ミリ
ステート、ブチル・ステアレート、アセトグリセリド、
アセチル化ラノリン、グリセリンモノステアレート、ポ
リオキシエチレンモノオレイン酸エステル、ポリエチレ
ングリコールモノステアリン酸エステル、モノオレイン
酸エチルエステル等のエステル類、トリエタノールアミ
ンのようなアミン類、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル等のエーテル類、シリコン油等がある。
これら基剤のほかにスパン、ツィーン、砂糖エステル
又は多価アルコールエステル類の如き種々の界面活性
剤；アカシアゴム、トラガントゴム、カラヤゴム、マル
メロ、ペクチン、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
プロピルセルロース又はカルボキシメチルセルロースナ
トリウムのような粘液質；グリセリン、プロピレングリ
コール、ソルビトール、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、クエン酸等の保湿剤；各種動植物の抽出
物；ビタミン類；アミノ酸類；血行促進剤等の賦活剤；
種々の酵素；消炎剤；糖類；着色料；殺菌剤又は保存
剤；酸化防止剤；香料等を必要に応じて適宜配合するこ
とができる。
又は多価アルコールエステル類の如き種々の界面活性
剤；アカシアゴム、トラガントゴム、カラヤゴム、マル
メロ、ペクチン、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
プロピルセルロース又はカルボキシメチルセルロースナ
トリウムのような粘液質；グリセリン、プロピレングリ
コール、ソルビトール、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、クエン酸等の保湿剤；各種動植物の抽出
物；ビタミン類；アミノ酸類；血行促進剤等の賦活剤；
種々の酵素；消炎剤；糖類；着色料；殺菌剤又は保存
剤；酸化防止剤；香料等を必要に応じて適宜配合するこ
とができる。
キシロビオースを配合した本発明の化粧料のヒト及び
動物に対する安全性について、経皮急性毒性、皮膚刺激
試験を行ったが全く皮膚に異常を認めなかった。
動物に対する安全性について、経皮急性毒性、皮膚刺激
試験を行ったが全く皮膚に異常を認めなかった。
次に本発明で使用できるキシロビオースの製造を具体
例によって説明する。
例によって説明する。
参考例（キシロビオースの製造） 原料としての植物由来のキシランをキシロビオース生
成酵素により水溶液中で40℃,pH7.0の条件下で19時間糖
化し、過して得た糖化液を活性炭と濃硫酸とで60℃,p
H2.0の条件下で２時間処理して、脱色，除タンパクし
た。得られた処理液に珪藻土を加え、フィルタープレス
により過し、次いで液を逆浸透圧濃縮し、濃縮糖化
液を得た。濃縮糖化液を陽イオン交換樹脂、陰イオン交
換樹脂、ついで混床樹脂で脱塩し、処理液に活性炭を加
えて25℃,pH4〜6.5の条件下で30分間処理して脱色し、
得られた処理液に珪藻土を加えフィルタープレスにより
過した。液を60℃で４時間減圧濃縮し、キシロビオ
ース組成物を得た。
成酵素により水溶液中で40℃,pH7.0の条件下で19時間糖
化し、過して得た糖化液を活性炭と濃硫酸とで60℃,p
H2.0の条件下で２時間処理して、脱色，除タンパクし
た。得られた処理液に珪藻土を加え、フィルタープレス
により過し、次いで液を逆浸透圧濃縮し、濃縮糖化
液を得た。濃縮糖化液を陽イオン交換樹脂、陰イオン交
換樹脂、ついで混床樹脂で脱塩し、処理液に活性炭を加
えて25℃,pH4〜6.5の条件下で30分間処理して脱色し、
得られた処理液に珪藻土を加えフィルタープレスにより
過した。液を60℃で４時間減圧濃縮し、キシロビオ
ース組成物を得た。
このようにして得られたキシラン糖化物はキシロビオ
ースが主成分であり、わずかにキシロースやキシロトリ
オース等が含まれていた。キシロビオースと共存する糖
化物は保湿効果を損なうものではないが、キシロビオー
ス含有量としては少なくとも20％以上が望ましい。又、
逆浸透膜を用いることによって、必要に応じてキシロビ
オース濃度を高めることができる。
ースが主成分であり、わずかにキシロースやキシロトリ
オース等が含まれていた。キシロビオースと共存する糖
化物は保湿効果を損なうものではないが、キシロビオー
ス含有量としては少なくとも20％以上が望ましい。又、
逆浸透膜を用いることによって、必要に応じてキシロビ
オース濃度を高めることができる。
得られた前記のキシロビオース組成物を逆浸透膜で処
理し、キシロビオース含有量95％以上とした。
理し、キシロビオース含有量95％以上とした。
以下、実験例及び実施例により、本発明を更に詳細に
説明する。
説明する。
実験例1:水分蒸発速度によるキシロビオースの保湿効果
の測定（水溶液での比較検討） 各種保湿剤を50％水溶液に調整し、高湿度下での吸湿
性及び低湿度下での保水性を検討した。
の測定（水溶液での比較検討） 各種保湿剤を50％水溶液に調整し、高湿度下での吸湿
性及び低湿度下での保水性を検討した。
被験物質：キシロビオース組成物（キシロビオース95％
以上含有） 比較保湿剤：ソルビトール 1,3−ブチレングリコール プロピレングリコール グリセリン 環境条件：〈条件Ａ〉温度35℃，相対湿度95％（リン酸
−水素ナトリウムの飽和水溶液の入ったデシケータを35
℃の恒温槽中に放置することにより、環境条件を設定し
た。） 〈条件Ｂ〉温度35℃，相対湿度40％（塩化カ
ルシウム溶液の入ったデシケータを35℃の恒温槽中に放
置することにより、環境条件を設定した。） 測定方法：上記被検物質及び比較保湿剤をそれぞれ50％
水溶液に調製し、各々2gを上記環境条件下で放置し、24
時間後、70時間後に秤量し、重量変化を調べた。
以上含有） 比較保湿剤：ソルビトール 1,3−ブチレングリコール プロピレングリコール グリセリン 環境条件：〈条件Ａ〉温度35℃，相対湿度95％（リン酸
−水素ナトリウムの飽和水溶液の入ったデシケータを35
℃の恒温槽中に放置することにより、環境条件を設定し
た。） 〈条件Ｂ〉温度35℃，相対湿度40％（塩化カ
ルシウム溶液の入ったデシケータを35℃の恒温槽中に放
置することにより、環境条件を設定した。） 測定方法：上記被検物質及び比較保湿剤をそれぞれ50％
水溶液に調製し、各々2gを上記環境条件下で放置し、24
時間後、70時間後に秤量し、重量変化を調べた。
測定結果：高湿度条件下（条件Ａ） 高湿度条件下では、いずれの測定サンプルも吸水する
が、70時間後の被験物質（キシロビオース）の重量変化
率は＋6.1％となり、グリセリン（＋27.6％）、プロピ
レングリコール（＋26.5％）、1,3−ブチレングリコー
ル（＋19.8％）、及びソルビトール（＋10.9％）等の各
種の保湿剤と比較すると高湿度下においてキシロビオー
スは吸湿しにくい性質を保有する（表１）。
が、70時間後の被験物質（キシロビオース）の重量変化
率は＋6.1％となり、グリセリン（＋27.6％）、プロピ
レングリコール（＋26.5％）、1,3−ブチレングリコー
ル（＋19.8％）、及びソルビトール（＋10.9％）等の各
種の保湿剤と比較すると高湿度下においてキシロビオー
スは吸湿しにくい性質を保有する（表１）。
低湿度条件下（条件Ｂ） 低湿度条件下では、いづれの測定サンプルも蒸発す
る。70時間後の被験物質（キシロビオース）の重量変化
率は−42.4％となり、グリセリン（−39.9％）より保湿
性は低いが、プロピレングリコール（−45.7％）、1,3
−ブチレングリコール（−44.3％）、及びソルビトール
（−42.5％）等と比較すると低湿度下での保湿性が高い
性質を保有する（表２）。
る。70時間後の被験物質（キシロビオース）の重量変化
率は−42.4％となり、グリセリン（−39.9％）より保湿
性は低いが、プロピレングリコール（−45.7％）、1,3
−ブチレングリコール（−44.3％）、及びソルビトール
（−42.5％）等と比較すると低湿度下での保湿性が高い
性質を保有する（表２）。
考 察：以上の結果を考察すると、夏等の高湿度条件
下ではキシロビオースは吸湿性が低いためべとつき感が
少なく、逆に低湿度条件下では保湿性が高いため皮膚か
らの水分の蒸散を防ぎ、化粧品の保湿剤としては理想的
な性質を持っている。
下ではキシロビオースは吸湿性が低いためべとつき感が
少なく、逆に低湿度条件下では保湿性が高いため皮膚か
らの水分の蒸散を防ぎ、化粧品の保湿剤としては理想的
な性質を持っている。
実験例2:水分蒸発速度による保湿効果の測定（モイスチ
ャークリームでの比較検討） 被験物質：キシロビオース組成物（キシロビオース95％
以上含有） 比較保湿剤：ソルビトール 1,3−ブチレングリコール プロピレングリコール グリセリン 環境条件：〈条件Ａ〉温度25℃，相対湿度38％（塩化カ
ルシウム溶液の入ったデシケータを25℃の恒温槽中に放
置することにより、環境条件を設定した。） 〈条件Ｂ〉温度35℃，相対湿度40％（塩化カ
ルシウム溶液の入ったデシケータを35℃の恒温槽中に放
置することにより、環境条件を設定した。） モイスチャークリーム：市販品 測定方法：モイスチャークリーム上に、上記被験物質及
び上記比較保湿剤を各々５％づつ添加し、上記環境下で
放置し、24時間,48時間及び72時間後の重量を秤量し、
０時間から重量変化を観察した。
ャークリームでの比較検討） 被験物質：キシロビオース組成物（キシロビオース95％
以上含有） 比較保湿剤：ソルビトール 1,3−ブチレングリコール プロピレングリコール グリセリン 環境条件：〈条件Ａ〉温度25℃，相対湿度38％（塩化カ
ルシウム溶液の入ったデシケータを25℃の恒温槽中に放
置することにより、環境条件を設定した。） 〈条件Ｂ〉温度35℃，相対湿度40％（塩化カ
ルシウム溶液の入ったデシケータを35℃の恒温槽中に放
置することにより、環境条件を設定した。） モイスチャークリーム：市販品 測定方法：モイスチャークリーム上に、上記被験物質及
び上記比較保湿剤を各々５％づつ添加し、上記環境下で
放置し、24時間,48時間及び72時間後の重量を秤量し、
０時間から重量変化を観察した。
又、コントロールとして保湿剤を含まないO/Wクリー
ムを用意した。
ムを用意した。
結 果：被験物質添加O/W系クリームと保湿剤無添
加O/W系クリームの比較 被験物質添加O/W系クリームの72時間後の重量変化率
は条件Ａで−3.6％、条件Ｂで−16.8％であった。それ
と比較して保湿剤無添加O/W系クリームは条件Ａで−13.
1％、条件Ｂで−31.8％となり、被験物質を添加するこ
とにより保湿性が高まる（表3,4）。
加O/W系クリームの比較 被験物質添加O/W系クリームの72時間後の重量変化率
は条件Ａで−3.6％、条件Ｂで−16.8％であった。それ
と比較して保湿剤無添加O/W系クリームは条件Ａで−13.
1％、条件Ｂで−31.8％となり、被験物質を添加するこ
とにより保湿性が高まる（表3,4）。
被検物質と他の保湿剤との比較 条件Ａにおいて72時間後の、被験物質添加O/W系クリ
ームの重量変化率を調べると−3.6％となり、1,3−ブチ
レングリコール（−3.6％）、グリセリン（−3.8％）、
プロピレングリコール（−3.9％）、及びソルビトール
（−3.9％）等の結果と比較すると保湿性は高いレベル
であった（表３）。又24時間後及び48時間後の結果も同
様であった。
ームの重量変化率を調べると−3.6％となり、1,3−ブチ
レングリコール（−3.6％）、グリセリン（−3.8％）、
プロピレングリコール（−3.9％）、及びソルビトール
（−3.9％）等の結果と比較すると保湿性は高いレベル
であった（表３）。又24時間後及び48時間後の結果も同
様であった。
条件Ｂにおいて72時間後の、被験物質添加O/W系クリ
ームの重量変化率を調べると−16.8％となり、1,3−ブ
チレングリコール（−16.9％）、グリセリン（−17.4
％）、プロピレングリコール（−18.6％）、及びソルビ
トール（−17.9％）等の結果と比較すると保湿性は高い
レベルであった（表４）。
ームの重量変化率を調べると−16.8％となり、1,3−ブ
チレングリコール（−16.9％）、グリセリン（−17.4
％）、プロピレングリコール（−18.6％）、及びソルビ
トール（−17.9％）等の結果と比較すると保湿性は高い
レベルであった（表４）。
考 察：以上の結果を考察すると、キシロビオース添
加のO/W系クリームは、他の保湿剤添加O/W系クリームと
比較して、保湿性が同等以上であることが知られた。
加のO/W系クリームは、他の保湿剤添加O/W系クリームと
比較して、保湿性が同等以上であることが知られた。
尚、実験例２で試作した本発明によるキシロビオース
含有のモイスチャークリームを実際に使用したところ、
肌になじみが良く、清涼感があり、べとつきもなく官能
的にも満足できるものであった。
含有のモイスチャークリームを実際に使用したところ、
肌になじみが良く、清涼感があり、べとつきもなく官能
的にも満足できるものであった。
以下、実施例により本発明の各種製品の処方及び製造
法を説明する。
法を説明する。
実施例1:ローション 以下の配合で、キシロビオース含有ローションを製造
した。
した。
尚、本製品を実際に用いたところ、肌なじみがよく、
清涼感があり、べとつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
清涼感があり、べとつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
実施例2:乳 液 以下の配合で、キシロビオース含有乳液を製造した。
尚、本製品を実際に用いたところ、肌なじみがよく、
清涼感があり、べとつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
清涼感があり、べとつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
実施例3:栄養クリーム 以下の配合で、キシロビオース含有栄養クリームを製
造した。
造した。
尚、本製品を実際に用いたところ、肌なじみがよく、
清涼感があり、45べとつきがなく官能的にも満足できる
ものであった。
清涼感があり、45べとつきがなく官能的にも満足できる
ものであった。
実施例4:パック 以下の配合で、キシロビオース含有パックを製造し
た。
た。
尚、本製品を実際に用いたところ、肌なじみがよく、
清涼感があり、べたつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
清涼感があり、べたつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
実施例5:リップトリートメント 以下の配合で、キシロビオース含有リップトリートメ
ントを製造した。
ントを製造した。
尚、本製品を実際に用いたところ、肌なじみがよく、
清涼感があり、べとつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
清涼感があり、べとつきがなく官能的にも満足できるも
のであった。
実施例6:軟 膏 以下の配合で、キシロビオース含有軟膏を製造した。
尚、本製品を実際に用いたところ、肌なじみがよく、
満足できるものであった。
満足できるものであった。
実施例7:ヘアシャンプー 以下の配合で、キシロビオース含有ヘアシャンプーを
製造した。
製造した。
尚、本製品を実際に用いたところ、皮膚及び毛髪にし
っとり感がもたらされ、官能的にも満足できるものであ
った。
っとり感がもたらされ、官能的にも満足できるものであ
った。
発明の効果 キシロビオースを配合した本発明の皮膚外用剤はべた
つき、変色、異臭の発生がなく、保湿効果及び肌荒れ改
善効果に優れている。
つき、変色、異臭の発生がなく、保湿効果及び肌荒れ改
善効果に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ // Ｃ０７Ｈ 3/04 Ｃ０７Ｈ 3/04 (72)発明者 岡崎 昌子 大阪府三島郡島本町大字山崎1023―１ サントリー株式会社技術開発センター内 (56)参考文献 特開 昭62−412（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−281890（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−252280（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−278961（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A61K 7/00 A61K 9/06 A61K 7/075 A61K 31/70 C07H 3/04
Claims (3)
- 【請求項１】キシラン糖化物中のキシロビオース含量が
50％以上であることを特徴とするキシラン糖化物を含有
する皮膚外用剤。 - 【請求項２】皮膚外用剤全量に対するキシロビオース含
量が0.0001〜20重量％であることを特徴とする請求項１
記載の皮膚外用剤。 - 【請求項３】皮膚外用剤全量に対するキシロビオース含
量が0.1〜20重量％であることを特徴とする請求項２記
載の皮膚外用剤。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2142845A JP2965322B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 皮膚外用剤 |
| EP91108823A EP0459462B1 (en) | 1990-05-31 | 1991-05-29 | Xylobiose containing composition |
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| AT91108823T ATE135195T1 (de) | 1990-05-31 | 1991-05-29 | Xylobiose enthaltende zusammensetzung |
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|---|---|
| JPH0436212A JPH0436212A (ja) | 1992-02-06 |
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Family Applications (1)
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| JP2000169376A (ja) * | 1998-12-10 | 2000-06-20 | Suntory Ltd | 高アンモニア血症治療剤 |
| US7815900B1 (en) * | 2000-07-11 | 2010-10-19 | L'ORéAL S.A. | Use of C3-C5 monosaccharides to protect keratinous fibers |
| KR100373776B1 (ko) * | 2000-12-27 | 2003-02-26 | 한불화장품주식회사 | 화장료 조성물 |
| DE10114641A1 (de) * | 2001-03-24 | 2002-10-10 | Dietic Dr Widmann Pharma & Dia | Anti-Schuppenmittel |
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