JP2965262B2 - ステロイド誘導体の製造方法 - Google Patents
ステロイド誘導体の製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、1α,25−ジヒドロキシ−20−オキサ−21
−ノルビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシ−22−オキ
サビタミンD3およびその誘導体を製造する際の中間体と
しての有用性が期待される1α,3β−ジアセトキシ−ア
ンドロスタ−5,7−ジエン−17−オールまたは1α,3β
−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,7−ジエン−17−オ
ンの新規な製造法並びに上記化合物の製造過程で得られ
る新規な中間体化合物に関する。
−ノルビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシ−22−オキ
サビタミンD3およびその誘導体を製造する際の中間体と
しての有用性が期待される1α,3β−ジアセトキシ−ア
ンドロスタ−5,7−ジエン−17−オールまたは1α,3β
−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,7−ジエン−17−オ
ンの新規な製造法並びに上記化合物の製造過程で得られ
る新規な中間体化合物に関する。
1α,25−ヒドロキシビタミンD3は高い生物活性を有
する活性型ビタミンD3であることが知られている。さら
に、最近になっていわゆるビタミンD活性の他に分化誘
導作用をも有することが解明された。しかしながら、従
来の活性型ビタミンD3を分化誘導作用に基づいて制ガン
剤として使用する場合、そのビタミン活性はかえって副
作用となる。従ってこれら作用の分離を目的としてビタ
ミンD活性を有しない活性型ビタミンD誘導体とその合
成法の研究が行われ、その代表的なものとして1α,25
−ジヒドロキシ−20−オキサ−21−ノルビタミンD3(N.
Kubodera,Chem.Pharm.Bull.,34,2286(1986))あるい
は1α,25−ジヒドロキシ−22−オシサビタミンD3(E.M
urayama,Chem.Pharm.Bull.,34,4410(1986))が知られ
ている。
する活性型ビタミンD3であることが知られている。さら
に、最近になっていわゆるビタミンD活性の他に分化誘
導作用をも有することが解明された。しかしながら、従
来の活性型ビタミンD3を分化誘導作用に基づいて制ガン
剤として使用する場合、そのビタミン活性はかえって副
作用となる。従ってこれら作用の分離を目的としてビタ
ミンD活性を有しない活性型ビタミンD誘導体とその合
成法の研究が行われ、その代表的なものとして1α,25
−ジヒドロキシ−20−オキサ−21−ノルビタミンD3(N.
Kubodera,Chem.Pharm.Bull.,34,2286(1986))あるい
は1α,25−ジヒドロキシ−22−オシサビタミンD3(E.M
urayama,Chem.Pharm.Bull.,34,4410(1986))が知られ
ている。
これらの活性型ビタミンD3の合成は一般にそのプロビ
タミンD3を光照射ついで生成したプレビタミンD3を熱異
性化することにより行われている。プロビタミンD3の合
成においては、ステロイド骨格への1α位水酸基の導入
と、5,7−ジエン部の構築がキーステップとなる。
タミンD3を光照射ついで生成したプレビタミンD3を熱異
性化することにより行われている。プロビタミンD3の合
成においては、ステロイド骨格への1α位水酸基の導入
と、5,7−ジエン部の構築がキーステップとなる。
上記活性型ビタミンD3の合成はデヒドロエピアンドロ
ステロンを酵素処理して得られる1α−ヒドロキシ−デ
ヒドロエピアンドステロンを共通の中間体として5,7−
ジエン部を構築した後側鎖を導入あるいは側鎖を合成
後、5,7−ジエン部を構築することによって行われてい
る。しかし、上記出発物質のデヒドロエピアンドロステ
ロンの1α位水酸化は収率も低く、処理も困難である。
また、通常の5,7−ジエンの構築法(ブロム化脱HBr)は
よく知られている様に異性体である4,6−ジエンを大量
に副生し、一般にその収率は低くかつ精製も困難であ
る。
ステロンを酵素処理して得られる1α−ヒドロキシ−デ
ヒドロエピアンドステロンを共通の中間体として5,7−
ジエン部を構築した後側鎖を導入あるいは側鎖を合成
後、5,7−ジエン部を構築することによって行われてい
る。しかし、上記出発物質のデヒドロエピアンドロステ
ロンの1α位水酸化は収率も低く、処理も困難である。
また、通常の5,7−ジエンの構築法(ブロム化脱HBr)は
よく知られている様に異性体である4,6−ジエンを大量
に副生し、一般にその収率は低くかつ精製も困難であ
る。
従って活性型ビタミンD誘導体を効率よく得るために
はプロビタミンD化合物のより簡便でかつまた高収率で
目的物を得る合成方法とそのための中間体化合物の開発
が求められている。
はプロビタミンD化合物のより簡便でかつまた高収率で
目的物を得る合成方法とそのための中間体化合物の開発
が求められている。
〔問題を解決するための技術的手段〕 本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意研究を
重ねた結果、1α位に水酸基を有する活性型ビタミンD
のプロ体合成における重要中間体である次の式(XIII)
および(XIV) で示される化合物と、その新規な製造方法とを見い出し
て本発明を完成したのである。
重ねた結果、1α位に水酸基を有する活性型ビタミンD
のプロ体合成における重要中間体である次の式(XIII)
および(XIV) で示される化合物と、その新規な製造方法とを見い出し
て本発明を完成したのである。
すなわち本発明は次の式 で示される17−ヒドロキシトリエノン化合物を出発物質
としてこれまでに知られていない反応工程を比較的少な
い工程でかつ高収率で上記した式(XIII)および(XI
V)を製造する方法、並びにこの方法の中間過程で、得
られる新規な化合物に関するものである。
としてこれまでに知られていない反応工程を比較的少な
い工程でかつ高収率で上記した式(XIII)および(XI
V)を製造する方法、並びにこの方法の中間過程で、得
られる新規な化合物に関するものである。
本発明の方法は次の式(I) で示される17−ヒドロキシトリエノン化合物の17位の水
酸基を保護して次の式(II) (但しXは水酸基の保護基である)で示される化合物と
し、次いでこの式(II)の化合物をイソプロペニルアセ
テートを用いるエノールアセチル化反応に付して次の式
(III) で示される1,3,5,7−テトラエン化合物とし、次いでこ
の式(III)の化合物を還元反応に付して次の式(IV) で示される3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン化合物
とし、次いでこの式(IV)の化合物を4−フェニル−1,
2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン(以下PTADと略称す
る)と反応させて次の式(V) で示されるディールス−アルダー型付加反応生成物であ
る化合物とし、次いでこの式(V)の化合物の3位の水
酸基をかさ高い保護基で保護して次の式(VI)(但しY
はかさ高い水酸基の保護基である) で示される化合物とし、引き続きこの式(VI)の化合物
の17位の保護基を除去して次の式(VII) で示される化合物とし、引き続きこの式(VII)の化合
物の17位水酸基をあとの工程で使用する水素化アルミニ
ウムアルカリ金属または水素化ほう素アルカリ金属に安
定である保護基で保護して次の式(VIII) (但しZは水素化アルミニウムアルカリ金属または水素
化ほう素アルカリ金属に安定な水酸基の保護基である) で示される化合物とし、次いでこの式(VIII)の化合物
をエポキシ化試剤で処理して次の式(IX) で示される1α,2α−エポキシ化合物とし、次いでこの
式(IX)の化合物の3位の水酸基のかさ高い保護基を除
去して次の式(X) で示される化合物とし、そして引き続きこの式(X)の
化合物を水素化アルミニウムアルカリ金属または水素化
ほう素アルカリ金属を用いる還元反応に付して次の式
(XI) で示される5,7−ジエン化合物とし、次いでこの式(X
I)の化合物の1位および3位の水酸基をアセチル化反
応に付して次の式(XII) で示される化合物とし、次いでこの式(XII)の化合物
の17位の保護基を除去して次の式(XIII) で示される1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,
7−ジエン−17−オールを得るか、更にこの式(XIII)
の化合物を酸化して次の式(XIV) で示される1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,
7−ジエン−17−オンを得ることを特徴とするものであ
る。
酸基を保護して次の式(II) (但しXは水酸基の保護基である)で示される化合物と
し、次いでこの式(II)の化合物をイソプロペニルアセ
テートを用いるエノールアセチル化反応に付して次の式
(III) で示される1,3,5,7−テトラエン化合物とし、次いでこ
の式(III)の化合物を還元反応に付して次の式(IV) で示される3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン化合物
とし、次いでこの式(IV)の化合物を4−フェニル−1,
2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン(以下PTADと略称す
る)と反応させて次の式(V) で示されるディールス−アルダー型付加反応生成物であ
る化合物とし、次いでこの式(V)の化合物の3位の水
酸基をかさ高い保護基で保護して次の式(VI)(但しY
はかさ高い水酸基の保護基である) で示される化合物とし、引き続きこの式(VI)の化合物
の17位の保護基を除去して次の式(VII) で示される化合物とし、引き続きこの式(VII)の化合
物の17位水酸基をあとの工程で使用する水素化アルミニ
ウムアルカリ金属または水素化ほう素アルカリ金属に安
定である保護基で保護して次の式(VIII) (但しZは水素化アルミニウムアルカリ金属または水素
化ほう素アルカリ金属に安定な水酸基の保護基である) で示される化合物とし、次いでこの式(VIII)の化合物
をエポキシ化試剤で処理して次の式(IX) で示される1α,2α−エポキシ化合物とし、次いでこの
式(IX)の化合物の3位の水酸基のかさ高い保護基を除
去して次の式(X) で示される化合物とし、そして引き続きこの式(X)の
化合物を水素化アルミニウムアルカリ金属または水素化
ほう素アルカリ金属を用いる還元反応に付して次の式
(XI) で示される5,7−ジエン化合物とし、次いでこの式(X
I)の化合物の1位および3位の水酸基をアセチル化反
応に付して次の式(XII) で示される化合物とし、次いでこの式(XII)の化合物
の17位の保護基を除去して次の式(XIII) で示される1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,
7−ジエン−17−オールを得るか、更にこの式(XIII)
の化合物を酸化して次の式(XIV) で示される1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,
7−ジエン−17−オンを得ることを特徴とするものであ
る。
上記の方法において反応工程の中間において得られる
化合物(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、
(VIII)、(IX)、(X)、(XI)および(XII)で示
される化合物は文献未載の新規化合物である。
化合物(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、
(VIII)、(IX)、(X)、(XI)および(XII)で示
される化合物は文献未載の新規化合物である。
上記した本発明方法は具体的は反応操作において、出
発化合物の式(I)の化合物はその17位の水酸基がはじ
めに保護されるが、この保護基にはその後の反応処理に
おける酸性条件化で安定であるような基、例えばアセチ
ル基、ベンゾイル基、ベンジル基等を用いることが可能
である。しかしながら、反応生および脱離性の容易さを
考慮するとアセチル基が好ましい。このアセチル化は慣
用の無水酢酸−ピリジン、塩化アセチル−ピリジンなど
を用いて容易に行うことができる。このようにして得ら
れた式(II)の化合物は酸性条件下においてイソプロペ
ニルアセテートを用いるエノールアセチル化反応に付さ
れて式(III)のテトラエン化合物とされる。ここで、
反応を酸性条件をするために用いられる酸としてはパラ
トルエンスルホン酸、メタルスルホン酸などがあげら
れ、これらは式(II)の化合物に対して0.1〜2.0当量の
量で用いられ、またイソプロペニルアセテートは1〜50
倍当量の量で用いられる。この反応は一般に有機溶媒中
で還流下に行うことができ、また反応体のイソプロペニ
ルアセテート自体を溶媒として使用することもできる。
発化合物の式(I)の化合物はその17位の水酸基がはじ
めに保護されるが、この保護基にはその後の反応処理に
おける酸性条件化で安定であるような基、例えばアセチ
ル基、ベンゾイル基、ベンジル基等を用いることが可能
である。しかしながら、反応生および脱離性の容易さを
考慮するとアセチル基が好ましい。このアセチル化は慣
用の無水酢酸−ピリジン、塩化アセチル−ピリジンなど
を用いて容易に行うことができる。このようにして得ら
れた式(II)の化合物は酸性条件下においてイソプロペ
ニルアセテートを用いるエノールアセチル化反応に付さ
れて式(III)のテトラエン化合物とされる。ここで、
反応を酸性条件をするために用いられる酸としてはパラ
トルエンスルホン酸、メタルスルホン酸などがあげら
れ、これらは式(II)の化合物に対して0.1〜2.0当量の
量で用いられ、またイソプロペニルアセテートは1〜50
倍当量の量で用いられる。この反応は一般に有機溶媒中
で還流下に行うことができ、また反応体のイソプロペニ
ルアセテート自体を溶媒として使用することもできる。
このようにして得られた式(III)の化合物は、次い
で17位の水酸基の保護基を分解しないような還元剤例え
ばNaBH4、Ca(BH4)2、Zn(BH4)2等を用いて還元処
理して式(IV)の3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン
化合物を生成させる。
で17位の水酸基の保護基を分解しないような還元剤例え
ばNaBH4、Ca(BH4)2、Zn(BH4)2等を用いて還元処
理して式(IV)の3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン
化合物を生成させる。
得られた式(IV)の化合物をPTADと反応させて式
(V)のディールス−アルダー型付加反応生成物とし、
次いでこの生成物の3位の水酸基をかさ高い保護基、例
えばt−ブチルジメチルシリル基で保護して式(IV)の
化合物とし、この式(VI)の化合物の17位の保護基を除
去(例えばアセチル基の場合、水酸化カリウムを用いて
加水分解)して式(VII)の化合物とした後、その水酸
基をさらに別の保護基で保護して式(VIII)の化合物と
する。この場合の保護基としては次の工程で使用される
水素化アルミニウムアルカリ金属または水素化ほう素ア
ルカリ金属に安定であるような基、例えばテトラヒドロ
ピラニル基、ベンジル基、モノメトキシメチル基等が用
いられる。この工程は好ましくはピリジニウムパラトル
エンスルホネート(以下PPTSと略称する)の存在下に、
ジヒドロピランを用いて処理して17位の水酸基をテトラ
ヒドロピラニルエーテルとして保護することで行われ
る。
(V)のディールス−アルダー型付加反応生成物とし、
次いでこの生成物の3位の水酸基をかさ高い保護基、例
えばt−ブチルジメチルシリル基で保護して式(IV)の
化合物とし、この式(VI)の化合物の17位の保護基を除
去(例えばアセチル基の場合、水酸化カリウムを用いて
加水分解)して式(VII)の化合物とした後、その水酸
基をさらに別の保護基で保護して式(VIII)の化合物と
する。この場合の保護基としては次の工程で使用される
水素化アルミニウムアルカリ金属または水素化ほう素ア
ルカリ金属に安定であるような基、例えばテトラヒドロ
ピラニル基、ベンジル基、モノメトキシメチル基等が用
いられる。この工程は好ましくはピリジニウムパラトル
エンスルホネート(以下PPTSと略称する)の存在下に、
ジヒドロピランを用いて処理して17位の水酸基をテトラ
ヒドロピラニルエーテルとして保護することで行われ
る。
次いでこの式(VIII)の化合物はエポキシ化試剤、例
えばm−クロロ過安息香酸で処理して選択的に式(IV)
のα−エポキシ化合物とされる。
えばm−クロロ過安息香酸で処理して選択的に式(IV)
のα−エポキシ化合物とされる。
この式(IX)の化合物は次いでその3位の保護基を除
去して式(X)の化合物とされる。この脱保護工程は例
えば保護基がt−ブチルジメチルシリル基である場合、
Bu4NFのテトラヒドロフラン溶液で処理することで行わ
れる。
去して式(X)の化合物とされる。この脱保護工程は例
えば保護基がt−ブチルジメチルシリル基である場合、
Bu4NFのテトラヒドロフラン溶液で処理することで行わ
れる。
次いでこの式(X)の化合物は水素化アルミニウムア
ルカリ金属または水素化ほう素アルカリ金属、例えばLi
AH4、NaAlH4、KAlH4、LiBH4、NaBH4、KBH4などで還元
して式(IX)の化合物とされる。
ルカリ金属または水素化ほう素アルカリ金属、例えばLi
AH4、NaAlH4、KAlH4、LiBH4、NaBH4、KBH4などで還元
して式(IX)の化合物とされる。
この式(XI)の化合物は慣用方法、例えば無水酢酸−
ピリジン、または塩化アセチル−ピリジンを用いてアセ
チル化して式(XII)の化合物とされる。
ピリジン、または塩化アセチル−ピリジンを用いてアセ
チル化して式(XII)の化合物とされる。
このようにして得られた式(XII)の化合物について1
7位の保護基が除去される。例えば保護基がテトラヒド
ロピラニル基の場合、PPTSまたはパラトルエンスルホン
酸の存在下にエタノール中処理することによりこの保護
基は脱離し、かくして目的化合物の1つである式(XII
I)の化合物、すなわち、1α,3β−ジアセトキシ−ア
ンドロスタ−5,7−ジエン−17−オールが得られる。
7位の保護基が除去される。例えば保護基がテトラヒド
ロピラニル基の場合、PPTSまたはパラトルエンスルホン
酸の存在下にエタノール中処理することによりこの保護
基は脱離し、かくして目的化合物の1つである式(XII
I)の化合物、すなわち、1α,3β−ジアセトキシ−ア
ンドロスタ−5,7−ジエン−17−オールが得られる。
本発明の方法に従って更に式(XIII)の17−オール化
合物はピリジニウムクロロクロメート(PCC)またはピ
リジニウムジクロロクロメート(PDC)などを用いる酸
化処理に付し、目的化合物の他の1つである式(XIV)
で示される化合物、1α,3β−ジアセトキシ−アンドロ
スタ−5,7−ジエン−17−オンを得ることができる。
合物はピリジニウムクロロクロメート(PCC)またはピ
リジニウムジクロロクロメート(PDC)などを用いる酸
化処理に付し、目的化合物の他の1つである式(XIV)
で示される化合物、1α,3β−ジアセトキシ−アンドロ
スタ−5,7−ジエン−17−オンを得ることができる。
本発明の方法を具体的な反応試薬を用いる反応によっ
て例示すると、次の反応スキームで示される。
て例示すると、次の反応スキームで示される。
以下に本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、これらの実施例は本発明を具体例によって説明する
ための目的で記載するものであって、これらによって本
発明は限定的に解釈されるものではない。
が、これらの実施例は本発明を具体例によって説明する
ための目的で記載するものであって、これらによって本
発明は限定的に解釈されるものではない。
実施例 1 3,17−ジアセトキシ−アンドロスタ−1,3,5,7−テトラ
エン(化合物III) 17−アセトキシ−アンドロスタ−1,4,6−トリエン−
3−オン(化合物II)6.5gをイソプロペニルアセテート
(65ml)酢酸ブチル(130ml)に溶解し、パラトルエン
スルホン酸(3.5g)を加え、10時間還流下に加熱した反
応混合物を重ソウ水、ブラインで洗浄後、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を留去した。残留物をメタノールより結晶化
し、化合物IIIを3.8g得た(52%)。
エン(化合物III) 17−アセトキシ−アンドロスタ−1,4,6−トリエン−
3−オン(化合物II)6.5gをイソプロペニルアセテート
(65ml)酢酸ブチル(130ml)に溶解し、パラトルエン
スルホン酸(3.5g)を加え、10時間還流下に加熱した反
応混合物を重ソウ水、ブラインで洗浄後、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を留去した。残留物をメタノールより結晶化
し、化合物IIIを3.8g得た(52%)。
融点160〜161℃;m/z 369(M+),309(M+−CH3COOH),24
9(309−CH3COOH);1H NMR(CDCl3)δ5.57〜6.04(5H,
m,H−1,H−2,H−4,H−6,H−7),4.75(1H,m,H−17),
2.06,2.20(6H,s,COCH3)。
9(309−CH3COOH);1H NMR(CDCl3)δ5.57〜6.04(5H,
m,H−1,H−2,H−4,H−6,H−7),4.75(1H,m,H−17),
2.06,2.20(6H,s,COCH3)。
実施例 2 17−アセトキシ−3β−ヒドロキシ−5α,8α−(3,5
−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジノ)
−アンドロスタ−1,6−ジエン(化合物V) 塩化カルシウム(20g)をメタノール(100ml)に溶解
し、0〜−5℃に冷却しながら、これに水素化ほう素ナ
トリウム(10g)のエタノール溶液(150ml)を滴下して
加え、同温度で1時間保った。
−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジノ)
−アンドロスタ−1,6−ジエン(化合物V) 塩化カルシウム(20g)をメタノール(100ml)に溶解
し、0〜−5℃に冷却しながら、これに水素化ほう素ナ
トリウム(10g)のエタノール溶液(150ml)を滴下して
加え、同温度で1時間保った。
次いでこのようにして得られた混合物に実施例1で得
た化合物(III)(3.8g)のエーテル溶液(150ml)を−
10゜〜−15℃で滴下して加え、同温度で2時間、撹拌し
た後、室温に一夜保った。ついで50%酢酸水溶液を加え
て過剰の試薬を分解後酢酸エチルで抽出し、抽出液を重
ソウ水、ブラインで洗浄した。
た化合物(III)(3.8g)のエーテル溶液(150ml)を−
10゜〜−15℃で滴下して加え、同温度で2時間、撹拌し
た後、室温に一夜保った。ついで50%酢酸水溶液を加え
て過剰の試薬を分解後酢酸エチルで抽出し、抽出液を重
ソウ水、ブラインで洗浄した。
このようにして得られた溶液に4−フェニル−1,2,4
−トリアゾリジン−3,5−ジオンを溶液の色が赤くなる
まで加えた後、酢酸エチルを留去した。残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/クロロ
ホルム=1/9)で精製し、化合物(V)を4.2g得た(80
%)。
−トリアゾリジン−3,5−ジオンを溶液の色が赤くなる
まで加えた後、酢酸エチルを留去した。残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/クロロ
ホルム=1/9)で精製し、化合物(V)を4.2g得た(80
%)。
m/z 329(M+−175);1H NMR(CDCl3)δ7.40(5H,m,C6H
5),6.29,6.43(2H,ABq,J=8.0Hz,H−6,H−7),5.71
(2H,s,H−1,H−2),5.00(1H,t,H−3),4.76(1H,t,
H−17),2.04(3H,s,COCH3)。
5),6.29,6.43(2H,ABq,J=8.0Hz,H−6,H−7),5.71
(2H,s,H−1,H−2),5.00(1H,t,H−3),4.76(1H,t,
H−17),2.04(3H,s,COCH3)。
実例例 3 17−アセトキシ−3β−t−ブチルジメチルシリロキシ
−5α,8α−(3,5−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−
トリアゾリジノ)−アンドロスタ−1,6−ジエン(化合
物VI) 実施例2で得られた化合物V(4.2g)をジメチルホル
ムアミド(20ml)に溶解し、t−ブチルジメチルシリル
クロライド(2.1g)およびイミダゾール(2.1g)を加
え、40℃で1時間保持した。反応混合物をエーテルで抽
出し、ブラインで洗浄後、乾燥した(MgSO4)。エーテ
ルを留去し、残留物にメタノールを加えると結晶が析出
した。結晶を過して化合物VIを4.0g得た(78%)。
−5α,8α−(3,5−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−
トリアゾリジノ)−アンドロスタ−1,6−ジエン(化合
物VI) 実施例2で得られた化合物V(4.2g)をジメチルホル
ムアミド(20ml)に溶解し、t−ブチルジメチルシリル
クロライド(2.1g)およびイミダゾール(2.1g)を加
え、40℃で1時間保持した。反応混合物をエーテルで抽
出し、ブラインで洗浄後、乾燥した(MgSO4)。エーテ
ルを留去し、残留物にメタノールを加えると結晶が析出
した。結晶を過して化合物VIを4.0g得た(78%)。
融点205〜206℃;m/z 443(M+−175);1H NMR(CDCl3)
δ7.41(5H,m,C6H5),6.28,6.41(2H,ABq,J=8.0Hz,H−
6,H−7),5.70(2H,s,H−1,H−2),4.98(1H,m,H−
3),4.76(1H,m,H−17),2.03(3H,s,COCH3)。
δ7.41(5H,m,C6H5),6.28,6.41(2H,ABq,J=8.0Hz,H−
6,H−7),5.70(2H,s,H−1,H−2),4.98(1H,m,H−
3),4.76(1H,m,H−17),2.03(3H,s,COCH3)。
実施例 4 3β−t−ブチルジメチルシリロキシ−5α,8α−(3,
5−ジオキソ−4−フェニル−トリアゾリジノ)−アン
ドロスタ−1,6−ジエン−17−オール(化合物VII) 実施例3で得られた化合物VI(4.0g)を水酸化カリウ
ム(2.0g)を含むエタノール(50ml)に溶解し、室温で
30分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄
後、溶媒を留去した。化合物VIIを3.4g得た(粉末)(9
0%)。
5−ジオキソ−4−フェニル−トリアゾリジノ)−アン
ドロスタ−1,6−ジエン−17−オール(化合物VII) 実施例3で得られた化合物VI(4.0g)を水酸化カリウ
ム(2.0g)を含むエタノール(50ml)に溶解し、室温で
30分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄
後、溶媒を留去した。化合物VIIを3.4g得た(粉末)(9
0%)。
m/z 401(M+−175),383(401−H2O);1H NMR(CDCl3)
δ7.40(5H,m,C6H5),6.24,6.46(2H,ABq,J=8.0Hz,H−
6,H−7),5.69(2H,s,H−1,H−2),4.94(1H,t,H−
3),3.76(1H,m,H−17)。
δ7.40(5H,m,C6H5),6.24,6.46(2H,ABq,J=8.0Hz,H−
6,H−7),5.69(2H,s,H−1,H−2),4.94(1H,t,H−
3),3.76(1H,m,H−17)。
実施例 5 3β−t−ブチルジメチルシリロキシ−5α,8α−(3,
5−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジノ)
−17−テトラヒドロピラニロキシ−アンドロスタ−1,6
−ジエン(化合物VIII) 実施例4で得た化合物(VII)3.4gをジクロロメタン
(50ml)に溶解し、ジヒドロピラン(1.5g)、ピリジニ
ウムパラトルエンスルホナート(300mg)を加え、室温
で4時間撹拌した。ブラインで洗浄後、乾燥し(MgS
O4)、ジクロロメタンを留去した。化合物VIIIを3.6g得
た(オイル)(92%)。
5−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジノ)
−17−テトラヒドロピラニロキシ−アンドロスタ−1,6
−ジエン(化合物VIII) 実施例4で得た化合物(VII)3.4gをジクロロメタン
(50ml)に溶解し、ジヒドロピラン(1.5g)、ピリジニ
ウムパラトルエンスルホナート(300mg)を加え、室温
で4時間撹拌した。ブラインで洗浄後、乾燥し(MgS
O4)、ジクロロメタンを留去した。化合物VIIIを3.6g得
た(オイル)(92%)。
m/z 485(M+−175),401(485−THP);1H NMR(CDCl3)
δ 7.40(5H,m,C6H5),6.26,6.44(2H,ABq,J=8.0Hz,H
−6,H−7),5.66(2H,s,H−1,H−2),4.94(1H,t,H−
3),4.57(1H,s,THP),3.80(2H,m,THP,H−17),3.49
(1H,m,THP)。
δ 7.40(5H,m,C6H5),6.26,6.44(2H,ABq,J=8.0Hz,H
−6,H−7),5.66(2H,s,H−1,H−2),4.94(1H,t,H−
3),4.57(1H,s,THP),3.80(2H,m,THP,H−17),3.49
(1H,m,THP)。
実質例 6 3β−t−ブチルジメチルシリロキシ−1α,2α−エポ
キシ−5α,8α−(3,5−ジオキソ−4−フェニル−1,
2,4−トリアゾリジノ)−17−テトラヒドロピラニロキ
シ−アンドロスタ−6−エン(化合物IX) 実例例5で得た化合物VIII(3.6g)をクロロホルム
(100ml)に溶解し、m−クロロ過安息香酸(4.0g)を
加え、一夜室温で撹拌した。反応混合物を10%炭酸カリ
ウム水溶液、次いでブラインで洗浄後、乾燥し(MgS
O4)、クロロホルムを留去した。化合物IXを3.5g得た
(オイル)(95%)。
キシ−5α,8α−(3,5−ジオキソ−4−フェニル−1,
2,4−トリアゾリジノ)−17−テトラヒドロピラニロキ
シ−アンドロスタ−6−エン(化合物IX) 実例例5で得た化合物VIII(3.6g)をクロロホルム
(100ml)に溶解し、m−クロロ過安息香酸(4.0g)を
加え、一夜室温で撹拌した。反応混合物を10%炭酸カリ
ウム水溶液、次いでブラインで洗浄後、乾燥し(MgS
O4)、クロロホルムを留去した。化合物IXを3.5g得た
(オイル)(95%)。
m/z 501(M+−175);1H NMR(CDCl3)δ 7.41(5H,m,C6
H5),6.21,6.46(2H,ABq,J=8.0Hz,H−6,H−7),5.01
(1H,m,H−3),4.62(1H,s,THP),3.80(2H,m,THP,H−
17),3.50(1H,m,THP),3.22(2H,m,H−1,H−2)。
H5),6.21,6.46(2H,ABq,J=8.0Hz,H−6,H−7),5.01
(1H,m,H−3),4.62(1H,s,THP),3.80(2H,m,THP,H−
17),3.50(1H,m,THP),3.22(2H,m,H−1,H−2)。
実施例 7 1α,2α−エポキシ−3β−ヒドロキシ−5α,8α−
(3,5−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジ
ノ)−17−テトラヒドロピラニロキシ−アンドロスタ−
6−エン(化合物X) 実施例6で得た化合物(IX)(3.5g)をテトラヒドロ
フラン(50ml)に溶解し、これに1Mテトラブチルアンモ
ニウムフルオライド(テトラヒドロフラン溶液)(15m
l)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸
エチルで抽出し、ブラインで洗浄後溶媒を留去した。残
留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エ
チル、クロロホルム=1/9)で精製して化合物(X)を
2.0g得た(オイル)(70%)。
(3,5−ジオキソ−4−フェニル−1,2,4−トリアゾリジ
ノ)−17−テトラヒドロピラニロキシ−アンドロスタ−
6−エン(化合物X) 実施例6で得た化合物(IX)(3.5g)をテトラヒドロ
フラン(50ml)に溶解し、これに1Mテトラブチルアンモ
ニウムフルオライド(テトラヒドロフラン溶液)(15m
l)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸
エチルで抽出し、ブラインで洗浄後溶媒を留去した。残
留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エ
チル、クロロホルム=1/9)で精製して化合物(X)を
2.0g得た(オイル)(70%)。
m/z 387(M+−175);1H NMR(CDCl3)δ 7.41(5H,m,C6
H5),6.23,6.47(2H,ABq,J=8.0Hz,H−6,H−7),5.03
(1H,t,H−3),4.63(1H,s,THP),3.83(2H,m,THP,H−
17),3.51(1H,m,THP),3.23(2H,m,H−1,H−2)。
H5),6.23,6.47(2H,ABq,J=8.0Hz,H−6,H−7),5.03
(1H,t,H−3),4.63(1H,s,THP),3.83(2H,m,THP,H−
17),3.51(1H,m,THP),3.23(2H,m,H−1,H−2)。
実施例 8 17−テトラヒドロピラニロキシ−アンドロスタ−5,7−
ジエン−1α,3β−ジオール(化合物XI) 実施例7で得た化合物(X)(2.0g)のテトラヒドロ
フラン溶液(40ml)をLIAH4(4.0g)を含むテトラヒ
ドロフラン溶液(100ml)に滴下して加え、さらに1時
間加熱還流した。反応物に水を加えて過剰のLiAH4を
分解したのち、固形物を過して除きクロロホルムで抽
出した。抽出液をブラインで洗浄し、乾燥した(MgS
O4)。化合物(XI)を930mg得た(オイル)(67%)。
ジエン−1α,3β−ジオール(化合物XI) 実施例7で得た化合物(X)(2.0g)のテトラヒドロ
フラン溶液(40ml)をLIAH4(4.0g)を含むテトラヒ
ドロフラン溶液(100ml)に滴下して加え、さらに1時
間加熱還流した。反応物に水を加えて過剰のLiAH4を
分解したのち、固形物を過して除きクロロホルムで抽
出した。抽出液をブラインで洗浄し、乾燥した(MgS
O4)。化合物(XI)を930mg得た(オイル)(67%)。
m/z 389(M+);1H NMR(CDCl3)δ 5.41,5.76(2H,m,H
−6,H−7),4.70(1H,m,THP),3.94(1H,m,THP),3.80
(1H,m,H−17),3.54(1H,m,THP)。
−6,H−7),4.70(1H,m,THP),3.94(1H,m,THP),3.80
(1H,m,H−17),3.54(1H,m,THP)。
実施例 9 1α,3α−ジアセトキシ−17−テトラヒドロピラニロキ
シ−アンドロスタ−5,7−ジエン(化合物XII) 実施例8で得た化合物(XI)(930mg)をピリジン(1
0ml)に溶解し、無水酢酸(2ml)を加え、90℃に1時間
加熱撹拌した、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出
液を重ソウ水、ブラインで洗浄し、乾燥した。酢酸エチ
ルを留去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(CHCl3で溶出)し、化合物XIIを1.0g得た(粉末)(92
%)。
シ−アンドロスタ−5,7−ジエン(化合物XII) 実施例8で得た化合物(XI)(930mg)をピリジン(1
0ml)に溶解し、無水酢酸(2ml)を加え、90℃に1時間
加熱撹拌した、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出
液を重ソウ水、ブラインで洗浄し、乾燥した。酢酸エチ
ルを留去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(CHCl3で溶出)し、化合物XIIを1.0g得た(粉末)(92
%)。
m/z 413(M+−CH3COOH);1H NMR(CDCl3)δ5.40,5.67
(2H,m,H−6,H−7),4.98(2H,m,H−1,H−3),4.63
(1H,s,THP),3.87(1H,m,THP),3,74(1H,m,H−17),
3.49(1H,m,THP),2.03,2.08(6H,s,COCH3)。
(2H,m,H−6,H−7),4.98(2H,m,H−1,H−3),4.63
(1H,s,THP),3.87(1H,m,THP),3,74(1H,m,H−17),
3.49(1H,m,THP),2.03,2.08(6H,s,COCH3)。
実施例 10 1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,7−ジエン
−17−オール(化合物XIII) 実施例9で得た化合物(XII)(1.0g)をエタノール
(20ml)に溶解し、ピリジウムパラトルエンスルホナー
ト(200mg)を加え、40〜45℃で3時間撹拌下に反応さ
せた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗
浄したのち、酢酸エチルを留去した。残留物をシリカゲ
ル素クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/クロロ
ホルム=1/9)で精製し化合物(XIII)を660mg得た(80
%)。
−17−オール(化合物XIII) 実施例9で得た化合物(XII)(1.0g)をエタノール
(20ml)に溶解し、ピリジウムパラトルエンスルホナー
ト(200mg)を加え、40〜45℃で3時間撹拌下に反応さ
せた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗
浄したのち、酢酸エチルを留去した。残留物をシリカゲ
ル素クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/クロロ
ホルム=1/9)で精製し化合物(XIII)を660mg得た(80
%)。
融点174〜175℃;m/z 329(M+−CH3COOH),269(329−CH
3COOH);UV λmax282nm(ε=12,000,エタノール);1H
NMR(CDCl3)δ5.43,5.68(2H,m,H−6,H−7),5.01,
(2H,m,H−1,H−3),3.77(1H,m,H−17),2.03.2.08
(6H,s,COCH3)。
3COOH);UV λmax282nm(ε=12,000,エタノール);1H
NMR(CDCl3)δ5.43,5.68(2H,m,H−6,H−7),5.01,
(2H,m,H−1,H−3),3.77(1H,m,H−17),2.03.2.08
(6H,s,COCH3)。
実施例 11 1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,7−ジエン
−17−オン(化合物XIV) 実施例10で化合物(XIII)(300mg)をジクロロメタ
ン(50ml)に溶解し、ピリジニウムクロロクロメート
(500mg)を加え、室温で1時間撹拌下に反応させた。
反応後不溶物を過して除き、液を濃縮し、得られた
残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロ
ロホルム/ヘキサン=4/1)にて精製し、化合物(XIV)
を195mg得た(65%)。
−17−オン(化合物XIV) 実施例10で化合物(XIII)(300mg)をジクロロメタ
ン(50ml)に溶解し、ピリジニウムクロロクロメート
(500mg)を加え、室温で1時間撹拌下に反応させた。
反応後不溶物を過して除き、液を濃縮し、得られた
残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロ
ロホルム/ヘキサン=4/1)にて精製し、化合物(XIV)
を195mg得た(65%)。
融点220〜222℃;m/z 327(M+−CH3COOH);1H NMR(CDCl
3)δ5.57,5.71(2H,m,H−6,H−7),5.00(2H,m,H−1,
H−3),2.04,2.09(6H,s,COCH3)。
3)δ5.57,5.71(2H,m,H−6,H−7),5.00(2H,m,H−1,
H−3),2.04,2.09(6H,s,COCH3)。
Claims (5)
- 【請求項1】式 (但し、Xは水酸基の保護基を示す)で示される3β−
ヒドロキシ−1,5,7−トリエン化合物。 - 【請求項2】式 で示される17−ヒドロキシトリエン化合物の17位の水酸
基を保護して式 (但し、Xは水酸基の保護基を示す)で示される化合物
とし、次いでこの式(II)の化合物をイソプロペニルア
セテートを用いるエノールアセチル化反応に付して式 (但し、Acはアセチル基を示す)で示される1,3,5,7−
テトラエン化合物とし、次いでこの式(III)の化合物
を還元反応に付すことからなる式 で示される3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン化合物
の製造方法。 - 【請求項3】式 (但し、Zは水素化アルミニウムアルカリ金属または水
素化ほう素アルカリ金属に安定な水酸基の保護基、Acは
アセチル基を示す)で示される化合物。 - 【請求項4】式 で示される17−ヒドロキシトリエン化合物の17位の水酸
基を保護して式 (但し、Xは水酸基の保護基を示す)で示される化合物
とし、次いでこの式(II)の化合物をイソプロペニルア
セテートを用いるエノールアセチル化反応に付して次の
式 (但し、Acはアセチル基を示す)で示される1,3,5,7−
テトラエン化合物とし、次いでこの式(III)の化合物
を還元反応に付して式 で示される3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン化合物
とし、次いでこの式(IV)の化合物を4−フェニル−1,
2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンと反応させて式 で示されるディールス−アルダー型付加反応生成物であ
る化合物とし、次いでこの式(V)の化合物の3位の水
酸基をかさ高い保護基で保護して式 (但し、Yはかさ高い水酸基の保護基である)で示され
る化合物として、引き続きこの式(VI)の化合物の17位
保護基を除去して式 で示される化合物とした後、この式(VII)の水酸基を
あとの工程で使用する水素化アルミニウムアルカリ金属
または水素化ほう素アルカリ金属に安定である保護基で
保護して式 (但し、Zは水素化アルミニウムアルカリ金属または水
素化ほう素アルカリ金属に安定な水酸基の保護基を示
す)で示された化合物とし、引き続きこの式(VIII)の
化合物をエポキシ化試剤で処理して式 で示される1α,2α−エポキシ化合物とし、次いでこの
式(IX)の化合物の3位水酸基を脱保護し式 で示される化合物とし、そして引き続きこの式(X)の
化合物を水素化アルミニウムアルカリ金属または水素化
ほう素アルカリ金属を用いる還元反応に付して式 で示される5,7−ジエン化合物とし、次いでこの式(X
I)の化合物の1位および3位の水酸基をアセチル化反
応に付することからなる式 で示される化合物の製造方法。 - 【請求項5】式 で示される17−ヒドロキシトリエン化合物の17位の水酸
基を保護して式 (但し、Xは水酸基の保護基を示す)で示される化合物
とし、次いでこの式(II)の化合物をイソプロペニルア
セテートを用いるエノールアセチル化反応に付して式 (但し、Acはアセチル基を示す)で示される1,3,5,7−
テトラエン化合物とし、次いでこの式(III)の化合物
を還元反応に付して式 で示される3β−ヒドロキシ−1,5,7−トリエン化合物
とし、次いでこの式(IV)の化合物を4−フェニル−1,
2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンと反応させて式 で示されるディールス−アルダー型付加反応生成物であ
る化合物とし、次いでこの式(V)の化合物の3位の水
酸基をかさ高い保護基で保護して式 (但し、Yはかさ高い水酸基の保護基である)で示され
る化合物として、引き続きこの式(VI)の化合物の17位
保護基を除去して式 で示される化合物とした後、この式(VII)の水酸基を
あとの工程で使用する水素化アルミニウムアルカリ金属
または水素化ほう素アルカリ金属に安定である保護基で
保護して式 (但し、Zは水素化アルミニウムアルカリ金属または水
素化ほう素アルカリ金属に安定な水酸基の保護基を示
す)で示される化合物とし、引き続きこの式(VIII)の
化合物をエポキシ化試剤で処理して式 で示される1α,2α−エポキシ化合物とし、次いでこの
式(IX)の化合物の3位水酸基を脱保護し式 で示される化合物とし、そして引き続きこの式(X)の
化合物を水素化アルミニウムアルカリ金属または水素化
ほう素アルカリ金属を用いる還元反応に付して式 で示される5,7−ジエン化合物とし、次いでこの式(X
I)の化合物の1位および3位の水酸基をアセチル化反
応に付して式 で示される化合物とし、次いでこの式(XII)の化合物
の17位の保護基を除去して式 で示される1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,
7−ジエン−オールを得、次いで化合物(XIII)を酸化
することからなる式 で示される1α,3β−ジアセトキシ−アンドロスタ−5,
7−ジエン−17−オンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2291999A JP2965262B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | ステロイド誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2291999A JP2965262B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | ステロイド誘導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04169596A JPH04169596A (ja) | 1992-06-17 |
JP2965262B2 true JP2965262B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=17776217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2291999A Expired - Fee Related JP2965262B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | ステロイド誘導体の製造方法 |
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---|---|
JP (1) | JP2965262B2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-31 JP JP2291999A patent/JP2965262B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04169596A (ja) | 1992-06-17 |
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