JP2961582B2 - 射出成形機の制御装置 - Google Patents
射出成形機の制御装置Info
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Description
関し、特に射出工程に際しての圧力制御の改良に関する
ものである。
サーボモータを使用した、いわゆる電動式射出成形機が
多用され始めている。以下に、サーボモータ駆動による
射出装置の動作について簡単に説明する。
せ、ホッパからスクリュ後部に落ちてきた樹脂を溶融さ
せながら加熱シリンダの先端部に一定量送り込む(計量
工程)。この時、加熱シリンダの先端部に溜まってゆく
溶融樹脂の圧力(背圧)を受けながらスクリュは後退す
る。
直結されており、このドライブシャフトはベアリングを
介してプレッシャプレートに回転自在に支持されてい
る。このドライブシャフトは同じプレッシャプレート上
に支持されている回転モータによりタイミングベルトを
介して駆動される。プレッシャプレートは、タイミング
ベルトとローラネジを介して射出モータによって、ガイ
ドバーに沿って前後進する。前述の溶融樹脂の背圧は、
後述するように、ロードセルによって検出し、閉ループ
で制御する。
プレッシャプレートを前進させ、スクリュ先端部をピス
トンにして、溶融樹脂を金型内に送り込む(充填工
程)。
型のキャビティ内に充満し、その時スクリュの前進運動
は、速度制御から圧力制御に切り換わる。これはV(速
度)−P(圧力)切換えと呼ばれており、成形品の品質
を左右する。
ィ内の樹脂は設定された圧力のもとに冷却してゆく(保
圧工程)。樹脂圧は前述した背圧制御と同様に閉ループ
で制御される。
(1)の工程に戻って次のサイクルに入る。一方、型締
装置においては(1)と平行して、金型を開いてエジェ
クタ機構によって冷却固化した製品を取り出した後、金
型を閉じて(2)の工程に入る。
ラナットによりサーボモータの回転運動を直動運動に変
換して溶融樹脂の充填を行う射出成形機について説明す
る。図5において、射出用のサーボモータ1の回転はロ
ーラネジ2に伝えられる。ローラネジ2の回転により前
後進するローラナット3はスライドベース4に固定さ
れ、スライドベース4はフレーム(図示せず)に固定さ
れたガイドバー5、6上を移動自在に取り付けられてい
る。スライドベース4の前後進運動は、ベアリング7,
ロードセル8を介してスクリュ10に伝えられる。
進することにより、計量工程により貯えられた溶融樹脂
を金型内に充填し、加圧することにより成形がおこなわ
れる。この時樹脂を押す力がロードセル8により反力と
して検出され、ロードセルアンプ12より増幅されてコ
ントローラ15に入力される。スライドベース4にはス
クリュ10の移動量を検出するための位置検出器9が取
り付けられており、この検出信号は増幅器13により増
幅されてコントローラ15に入力される。コントローラ
15は、オペレータの設定に応じて各々の工程に応じた
電流(トルク)指令をサーボアンプ14に出力し、サー
ボアンプ14ではサーボモータ1の駆動電流を制御して
サーボモータ1の出力トルクを制御するようになってい
る。
填する射出工程ではスクリュの移動速度をフィードバッ
クして制御し、金型内の樹脂に一定圧力をかける保圧工
程ではロードセル8にかかる反力をフィードバックして
制御することにより成形が行われる。
充填工程中に金型に過大な圧力がかかることを避けるた
め、あるいは、射出工程から保圧工程に切り換える際の
圧力の変化を小さくするため、さらに、高速射出時に射
出工程から保圧工程に切り換える判断を負荷圧力によら
ないで行なうために、充填中に射出圧力を制限したい場
合がある。
制御ゲインは固定であるために、様々な成形状態に適用
した場合、サーボモータの持つ応答性により充分に圧力
が制限されず制限圧力設定以上の圧力が発生してしまう
ことがあった。
ントローラ内の制御について図6を併用して説明する。
図6において、位置検出器9からの信号が増幅器13を
介してコントローラ15に入力されると、該信号は微分
器16によって微分されてスクリュ速度検出信号Sdが
得られる。後述する最小値選択器19の速度指令Svか
ら、減算器18により上記速度検出信号Sdを減算(フ
ィードバック)した速度偏差を速度制御補償器17に出
力する。速度制御補償器17で補償演算された操作信号
Sgは、サーボアンプ14の電流(トルク)指令値とし
てサーボモータ1を駆動するようになっている。この時
位置検出器9−増幅器13−微分器16−減算器18−
速度制御補償器17−サーボアンプ14−サーボモータ
1は後述する位置制御、射出圧力制御に共通の速度マイ
ナーフィードバック系をなしている。
動速度がオペレータの設定となるような、時間に対する
位置の設定信号Sxを出力する。この設定信号Sxか
ら、減算器22により増幅器13を通して入力された位
置検出信号Szを減算(フィードバック)して位置制御
補償器20により補償減算し操作量yを表す信号Syを
出力する。
ルアンプ12を通してコントローラ15に圧力検出信号
Spとして入力され、減算器23により制限圧力設定信
号Srから減算(フィードバック)した偏差信号が圧力
制限補償器21に入力されると、圧力制限補償器21は
この偏差信号を補償演算して操作量qを表す信号Sqを
出力する。
制限制御系よりの操作量qは最小値選択器19に入力さ
れる。この時信号SqおよびSyは、位置検出器9−増
幅器13−微分器16−減算器18−速度制御補償器1
7−サーボアンプ14−サーボモータ1なる速度マイナ
ーフィードバックに対する速度設定となっている。最小
値選択器19では、信号Sy、Sqのうち小さい方を選
択し上記速度マイナーフィードバック系への速度指令S
vとして出力する。
制御した場合の作用を以下に説明する。簡単のため、位
置制御補償器20をゲインK0なる比例補償器、圧力制
限補償器21をK1なる比例補償器とすると、操作量
y、qはそれぞれ、以下の数式1、数式2により算出さ
れる。
定値、zは位置検出信号Szによる位置検出値、rは制
限圧力設定信号Srによる制限圧力設定値、pは圧力検
出信号Spによる圧力検出値である。
であるため、圧力偏差(r−p)は、大きな値となるた
め操作量qも大きくなり、最小値選択回路19は位置制
御系の操作量yを出力して、結果として位置制御による
射出速度制御が行なわれる。射出速度制御によりスクリ
ュが前進し射出圧力pが大きくなり、制限圧力設定値r
との差が小さくなると、圧力偏差(r−p)が小さくな
るために、位置制御系の操作量yの大きさに近づいてく
る。その後さらに圧力が上昇し制限圧力設定値rとの差
が小さくなると、最小値選択器19の切換条件である以
下の数式3を満たす。
圧力pが上昇するようであれば、圧力制御系の操作量q
が位置制御系の操作量yよりも小さくなるため、最小値
選択器19は操作量qを選択し、制限圧力設定値rを目
標とした圧力制御が行なわれる。
成形状態の変化により射出圧力が低下した場合や、射出
速度設定による射出速度の低下があった場合に上記と同
様の条件より再び射出速度制御の状態に戻ることもあ
る。
ク系を速度マイナーフィードバック系とした位置フィー
ドバック制御により射出速度を制御する射出工程におい
て、圧力制限用の圧力フィードバック制御系を設け、こ
の圧力フィードバック制御系の内部に速度マイナーフィ
ードバック系を付加して、これを位置フィードバック制
御系内のマイナーフィードバック系と共用化し、更に位
置フィードバック制御系及び圧力フィードバック制御系
からの操作量に対し最小値選択器により小さい方を出力
するようにしたので、フィードバック制御のかかった精
度のよい状態により制限圧力制御が行える。
電動式射出成形機の制御方法において、射出圧力の構成
が、ダイレクトゲート型のように流動抵抗が小さい場合
は金型内に樹脂が充満しきったあとに急激に圧力が上昇
し、速度が大きければ大きいほど激しくなる。このよう
に激しい圧力変化がある場合は、制限圧力設定値rと圧
力検出値pとの差、すなわち圧力偏差も急激に変化する
ため、制限圧力制御状態ではスクリュの移動速度を急激
に減速停止しようとする。しかし、その減速度合がサー
ボモータおよび駆動系の持つスクリュ移動速度の減速度
を上回る時、要求される応答から遅れる分だけ圧力が余
分に発生する。
によるスクリュ移動速度のコントロールと制限圧力制御
との切換条件は、位置制御系よりの操作量y、すなわち
スクリュの移動速度と制限圧力制御ゲインK1により決
定される次の数式4による圧力偏差eだけ制限圧力設定
値rよりも低い圧力で切り換わることを示している。
4の射出速度、制限圧力制御ゲインK1により決まる圧
力偏差eを上回る場合は、制限圧力設定値rに対してオ
ーバーシュートしてしまいサージ圧が発生する。このサ
ージ圧は、金型や成形機の寿命を縮めたり、金型内圧に
無理な力を発生させバリ・ソリなどの成形不良を引き起
こす。
れば圧力偏差e、すなわちサージ圧に対する余裕が大き
くなるが、射出圧力の構成が大半が流動抵抗により形成
されている場合などは、必要もないのに制限圧力設定値
rよりも小さな圧力で制限圧力制御に切り換わってしま
うので問題が残る。
射出圧力制御装置の問題点を解決して、成形状態に応じ
て圧力制限補償器に付与するゲインを調整できるように
してサージ圧が発生しないような制御装置を提供するこ
とを目的とする。
によりスクリュを駆動し、スクリュ速度検出信号とスク
リュ速度設定信号とを比較してその結果に基づいて射出
速度を制御するスクリュ速度フィードバック系を速度マ
イナーフィードバック系として有する射出成形機の制御
装置において、位置検出器からの位置検出信号と位置パ
ターン発生器からの位置パターンとを比較してその結果
に基づいて位置制御用の操作量を出力する位置フィード
バック制御系と、スクリュに加えられる圧力と制限圧力
設定信号とを比較してその結果を圧力制限補償器を通し
て圧力制御用の操作量を出力する圧力フィードバック制
御系と、前記位置制御用の操作量と前記圧力制御用の操
作量とを比較して小さいほうを選択して前記速度マイナ
ーフィードバック系に前記スクリュ速度設定信号として
出力する選択器と、前記圧力制限補償器の前段に設けら
れたゲイン調整手段とを備えたことを特徴とする。
り選択設定された動作モードにより最適なゲインを選択
して制限圧力制御を行うことにより、サージ圧の発生し
ない制限圧力制御を提供する。
り実施例を説明する。図1に実施例の構成を示す。本実
施例は、図6の圧力偏差eを出力する減算器23と圧力
制限補償器21との間に、ゲイン調整手段を追加したも
のであり、このゲイン調整手段は、スイッチ30と、ゲ
インK11、K12よりなる比例補償器31、32の並
列回路と、動作モード設定器33とから成る。比例補償
器31、32の出力はそれぞれ、スイッチ30の端子3
0−1、端子30−2に入力され、スイッチ30は端子
30−1、30−2より選択したものを圧力制限補償器
21に出力できるようになっている。また、スイッチ3
0はオペレータが成形状態に合わせて設定する動作モー
ド設定器33からの選択信号により切り換えられるよう
になっている。なお、K11>K12とする。
程を制御した場合の作用を以下に説明する。簡単のた
め、従来例と同様に位置制御補償器20をゲインK0な
る比例補償器、圧力制限補償器21をK1なる比例補償
器とする。この時スイッチ30で選択される入力が端子
30−1の場合に操作量q1、圧力偏差e1となり、端
子30−2の場合には同様にそれぞれq2、e2とする
と、次の数式5〜数式8の関係が得られる。
操作量yに対して数式3の切換条件を適用したとき、ゲ
インK11、K12の大きさにより制限圧力制御に切り
換わる時の制限圧力設定値rに対する余裕度が異なるこ
とになる。いまはK11>K12としてあるので、e1
<e2となる。ここで、先に説明したダイレクトゲート
の金型などの流動抵抗の小さなものに対してはゲインK
12を選べば切換条件は設定圧力に対して余裕があるた
めサージ圧が発生しにくくなり、流動抵抗の大きなもの
に対してはゲインK11を選ぶようにすれば速度制御範
囲が広がることになる。
り、ロードセルアンプ12、減算器23、圧力制限補償
器21を制限圧力フィードバック系41として簡略化
し、増幅器13、位置パターン発生器24、減算器2
2、位置制御補償器20から成る速度フィードバック制
御系は最小値選択器19に速度指令として操作量yを出
力するラインのみを図示している。また、増幅器13、
微分器16、減算器18、速度制御補償器17は速度マ
イナーフィードバック系43として簡略化し、サーボア
ンプ14、サーボモータ1はサーボ系44として簡略化
している。ゲイン調整手段42においては、動作モード
に合わせた複数のゲイン記憶手段42−1が図1の比例
補償器31、32に対応し、動作モード設定器42−2
は図1の動作モード設定器33に、制御ゲイン変更手段
42−3がスイッチ30にそれぞれ対応している。
他の例を示し、図3におけるゲイン調整手段50は、射
出速度の動作状態検出手段51、射出速度の動作状態か
ら制御ゲインを決定する手段52、制御ゲイン変更手段
53から成る。動作状態検出手段51は射出工程中の射
出速度の動作状態(射出速度の大きさν)を検出し、手
段52は射出速度の動作状態からサージ圧の発生しない
ような制御ゲインを決定する。制御ゲインの決定方法
は、例えば速度に関する2次関数1/(ν2 )に比例さ
せたり、速度に関する1次関数1/νに比例させること
が考えられる。制御ゲイン変更手段53は手段52にお
ける制御ゲインの決定値に応じて圧力制限補償器21に
与える制御ゲインを変更する。このような構成により、
前記実施例と同様、射出速度の動作状態に合わせたゲイ
ンにより制限圧力制御を行うことにより、サージ圧の発
生しない制限圧力制御を行うことができる。
速度の動作状態検出手段61、動作モード設定器62、
射出速度の動作状態から制御ゲインを決定する複数の手
段63、制御ゲイン変更手段64から成る。この例は、
ゲイン決定のための因子が成形状態により複数存在する
場合を想定しており、動作状態検出手段51は射出工程
中の射出速度の動作状態(射出速度の大きさν)を検出
する。成形状態により選択設定される動作モード設定器
62により、手段63においては射出速度の動作状態に
応じて制御ゲインを決定する複数の手段から1つが選択
される。制御ゲインの値は、前述と同様、1/(ν2 )
に比例させたり、1/νに比例させることが考えられ
る。制御ゲイン変更手段64は手段63における制御ゲ
インの決定値に応じて圧力制限補償器21に与える制御
ゲインを変更する。このような構成により、成形状態及
び射出速度の動作状態に合わせたゲインにより制限圧力
制御を行うことにより、サージ圧の発生しない制限圧力
制御を行うことができる。
ば、成形状態に合わせて圧力制限補償器に付与するゲイ
ンを調整することでサージ圧に対する余裕を選べるよう
にしたので、サージ圧が発生することの無い制限圧力制
御を用いた成形が可能となる。このことにより、サージ
圧に起因した金型、射出装置の寿命低下を防止できると
共に、バリ、ソリ等の成形不良を少なくすることができ
る。
を示すブロック図である。
ック図である。
ブロック図である。
ロック図である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 サーボモータによりスクリュを駆動し、
スクリュ速度検出信号とスクリュ速度設定信号とを比較
してその結果に基づいて射出速度を制御するスクリュ速
度フィードバック系を速度マイナーフィードバック系と
して有する射出成形機の制御装置において、 位置検出器からの 位置検出信号と位置パターン発生器か
らの位置パターンとを比較してその結果に基づいて位置
制御用の操作量を出力する位置フィードバック制御系
と、 ス クリュに加えられる圧力と制限圧力設定信号とを比較
してその結果を圧力制限補償器を通して圧力制御用の操
作量を出力する圧力フィードバック制御系と、 前 記位置制御用の操作量と前記圧力制御用の操作量とを
比較して小さいほうを選択して前記速度マイナーフィー
ドバック系に前記スクリュ速度設定信号として出力する
選択器と、 前記圧力制限補償器の前段に設けられたゲイン調整手段
とを備えたことを特徴とする射出成形機の制御装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21292992A JP2961582B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 射出成形機の制御装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0655599A JPH0655599A (ja) | 1994-03-01 |
JP2961582B2 true JP2961582B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=16630631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2961582B2 (ja) |
Cited By (1)
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CN106227069A (zh) * | 2016-08-30 | 2016-12-14 | 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 | 净水机以及净水机的控制方法 |
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WO2012060018A1 (ja) * | 2010-11-07 | 2012-05-10 | Akasaka Noriyuki | 電動射出成形機の可塑化制御装置および可塑化制御方法 |
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1992
- 1992-08-10 JP JP21292992A patent/JP2961582B2/ja not_active Expired - Fee Related
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