JP2954504B2 - 加熱ローラの製造方法および製造装置 - Google Patents

加熱ローラの製造方法および製造装置

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JP2954504B2
JP2954504B2 JP7148814A JP14881495A JP2954504B2 JP 2954504 B2 JP2954504 B2 JP 2954504B2 JP 7148814 A JP7148814 A JP 7148814A JP 14881495 A JP14881495 A JP 14881495A JP 2954504 B2 JP2954504 B2 JP 2954504B2
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    • Y10S118/11Pipe and tube outside

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電複写機等のトナー
定着用等に用いられる加熱ローラの製造方法および製造
装置に関し、特に加熱ローラの軸心方向の温度分布を制
御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、トナー画像を紙等に転写した後
に定着する複写機においては、トナーが転写された記録
紙等に複写機内に備えられた加熱ローラと加圧ローラと
の間を通過させることにより、加熱と同時に加圧をし
て、トナーを記録紙等に定着させることが行われてい
る。上記加熱ローラの一つに、円筒状の外周面を有する
電気絶縁性基体のその外周面に抵抗発熱体層が備えられ
たものがある。例えば、特開昭63−158582号公
報等に記載されたものがそれである。このような表面発
熱型の加熱ローラによれば、紙等に接触する表面が直接
的に発熱させられるため、従来用いられていた円筒状の
ローラの内部に加熱源としてハロゲンランプ等を備えた
内部発熱型に比較して予熱時間が短く、且つ、消費電力
が低くなるという利点がある。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記のような表面
発熱型加熱ローラにおいては、例えば、特開昭63−1
58583号公報等に記載されているように、抵抗体ペ
ーストを転写紙等に印刷して形成した抵抗発熱体パター
ンを前記円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体の外周
面上に転写する方法や、或いは、良く知られた曲面印刷
機によって抵抗体ペーストをその電気絶縁性基体の外周
面上に直接印刷する方法等により、抵抗発熱体層が形成
される。しかしながら、このようにして形成された抵抗
発熱体層は、抵抗体ペーストの導電率のばらつきや印刷
時の膜厚のばらつきにより、意図しない抵抗値分布(す
なわち温度分布)が生じ得る。この抵抗値分布を改善す
るためには、例えば抵抗値が高い部分のみに抵抗体ペー
ストを重ねて塗布することにより抵抗発熱体層を積層形
成することが必要である。また、一般に、加熱ローラは
軸心方向の放熱特性が不均一であることから両端部が中
央部に比べて低温となり易いことが知られているが、こ
の温度分布を改善するためには、例えば軸心方向の中央
部のみに抵抗体ペーストを重ねて塗布し、抵抗発熱体層
を部分的に積層して厚くする必要がある。
【0004】ところが、上記のように部分的に抵抗発熱
体層を積層形成する方法では、その積層形成された部分
と積層形成されていない部分との境界部に段差が生じる
こととなる。従来の厚膜抵抗体ペーストから形成される
抵抗発熱体層は一般に10乃至20μm と厚いため、この段
差によって、トナーが転写された記録紙等が加圧ローラ
と加熱ローラとの間を通過させられるときに、加熱ロー
ラから受ける押圧力が不均一となってトナーの定着ムラ
が生じ得るという問題があった。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、所望の抵抗値分布を有す
る抵抗発熱体層を形成した場合にも、均一な押圧力が得
られる加熱ローラの製造方法および製造装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の製造方法の要旨とするところは、
円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体のその外周面に
抵抗発熱体層が備えられ、その外周面を用いて均等に押
圧しつつ加熱する加熱ローラの製造方法であって、(a)
前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転させる回転工
程と、(b) 回転させられている前記電気絶縁性基体の外
周面に、前記抵抗発熱体層を形成するための抵抗体ペー
ストをペースト吐出装置の吐出細管を通して吐出する吐
出工程と、(c)前記ペースト吐出装置を前記電気絶縁性
基体に対してその軸心方向に平行な方向に、その軸心方
向に連続的な抵抗体ペーストの塗布膜が形成される範囲
内においてその軸心方向の相対位置に関連して決定され
る速度で相対移動させる移動工程とを、含むことにあ
る。
【0007】
【作用】このようにすれば、回転工程において電気絶縁
性基体がその軸心回りに回転させられている状態で、吐
出工程においてその電気絶縁性基体の外周面に抵抗体ペ
ーストがペースト吐出装置の吐出細管を通して吐出され
ると共に、移動工程においてそのペースト吐出装置が電
気絶縁性基体の軸心方向に平行な方向に、連続的な抵抗
体ペーストの塗布膜が形成される範囲内においてその軸
心方向の相対位置に関連して決定される速度で相対移動
させられる。そのため、ペースト吐出装置の吐出細管は
抵抗体ペーストを吐出しながら電気絶縁性基体の外周面
上を螺旋状に移動させられて、その外周面上に軸心方向
に連続的な抵抗体ペーストの塗布膜を形成する。このと
き、上記相対移動の速度が変化すると、螺旋のピッチが
変化して軸心方向の単位長さ当たりの抵抗体ペースト吐
出量が変化するため、塗布膜の厚みはその相対移動の速
度変化に従って変化させられるが、その速度変化の前後
において塗布された抵抗体ペーストは、未だ流動性を失
っていないことからその前後の塗布膜の厚みの差が小さ
くなる方向に流動し、塗布膜の厚みは連続的に変化する
こととなる。
【0008】
【第1発明の効果】上記により、抵抗体ペーストの塗布
膜から生成されて電気絶縁性基体の外周面上に設けられ
る抵抗発熱体層の膜厚は連続的に変化させられるので、
膜厚を変化させることによって軸心方向に所望の抵抗値
分布を有する抵抗発熱体層を形成する場合にも、抵抗発
熱体層を部分的に積層形成した従来の加熱ローラのよう
な、膜厚の異なる境界部における段差は形成されない。
したがって、所望の抵抗値分布を有する抵抗発熱体層を
形成した場合にも、均一な押圧力が得られる加熱ローラ
を製造することができるのである。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記の目的
を達成するための第2発明の製造方法の要旨とするとこ
ろは、円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体のその外
周面に抵抗発熱体層が備えられ、その外周面を用いて均
等に押圧しつつ加熱する加熱ローラの製造方法であっ
て、(a) 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転させ
る回転工程と、(d) 回転させられている前記電気絶縁性
基体の外周面に、前記抵抗発熱体層を形成するための金
属有機化合物を含む抵抗体ペーストをペースト吐出装置
の吐出細管を通して吐出する吐出工程と、(e) 前記ペー
スト吐出装置を前記電気絶縁性基体に対してその軸心方
向に平行な方向に所定の速度で相対移動させることによ
り、その電気絶縁性基体の外周面にその軸心方向に連続
的な抵抗体ペーストの塗布膜を形成する第1移動工程
と、(f) 前記ペースト吐出装置を前記電気絶縁性基体に
対してその軸心方向に平行な方向に、その軸心方向の相
対位置に関連して決定される速度で相対移動させる第2
移動工程と、(g) 前記電気絶縁性基体の外周面に塗布さ
れた抵抗体ペーストから薄膜金属から成る前記抵抗発熱
体層を加熱生成する加熱工程とを、含むことにある。
【0010】
【作用】このようにすれば、回転工程において電気絶縁
性基体がその軸心回りに回転させられている状態で、吐
出工程においてその電気絶縁性基体の外周面に、ペース
ト吐出装置の吐出細管を通して金属有機化合物を含む抵
抗体ペーストが吐出されると共に、第1移動工程におい
てそのペースト吐出装置が電気絶縁性基体の軸心方向に
平行な方向に所定の速度で相対移動させられてその外周
面に連続的な抵抗体ペーストの塗布膜が形成され、第2
移動工程において、そのペースト吐出装置が上記軸心方
向の相対位置に関連して決定される速度で相対移動させ
られて上記塗布膜の上に更に抵抗体ペーストが塗布さ
れ、加熱工程において、抵抗体ペーストから薄膜金属か
ら成る抵抗発熱体層が生成される。そのため、その第2
移動工程において抵抗体ペーストが塗布された部分は抵
抗発熱体層の膜厚が厚くなって抵抗値が低くなるが、前
記相対移動の速度が変化すると螺旋のピッチが変化する
ため、その相対移動速度の変化に従って軸心方向に抵抗
値分布が形成される。このとき、抵抗発熱体層は金属有
機化合物を含む抵抗体ペーストから生成された薄膜金属
から成るため、第2移動工程において抵抗体ペーストを
塗布された部分も含めて比較的薄い膜厚となる。
【0011】
【第2発明の効果】上記により、第2移動工程における
相対移動速度を電気絶縁性基体の軸心方向の相対位置に
対応して変化させることにより、所望の抵抗値分布を得
ることができる一方、その第2移動工程において部分的
に抵抗体ペーストが塗布されてもその塗布部分に段差は
殆ど発生しないこととなる。したがって、所望の抵抗値
分布を有する抵抗発熱体層を形成した場合にも、均一な
押圧力が得られる加熱ローラを製造することができるの
である。しかも、抵抗発熱体層は少なくとも部分的には
積層形成されることとなるため、全体が1層から構成さ
れる場合に比較して欠陥の発生が抑制されることにな
る。なお、金属有機化合物を含む抵抗体ペーストとは、
一般にレジネート或いはMOC(Metal-Organic Compou
nd)と呼ばれるものである。このレジネートにおいて
は、金属が有機物と化学的に結合できる程度に極めて微
細になっているため、加熱処理後に薄い緻密な金属組織
から成る抵抗発熱体層を得ることができるのである。
【0012】ここで、好適には、前記第2発明の加熱ロ
ーラの製造方法は、(h) 前記第1移動工程により塗布さ
れた抵抗体ペーストから形成された前記抵抗発熱体層の
前記第1層の前記軸心方向の抵抗値分布を測定する抵抗
値測定工程を更に含み、(i)前記第2移動工程における
相対移動速度は、前記第1層の抵抗値分布に基づいて前
記電気絶縁性基体の軸心方向の相対位置に関連して決定
されるものである。
【0013】このようにすれば、抵抗値測定工程におい
てその抵抗体ペーストから形成された抵抗発熱体層の第
1層の軸心方向の抵抗値分布が測定されると共に、第2
移動工程においては、その抵抗値分布にも基づいてペー
スト吐出装置の相対移動速度が制御されるため、第1層
の軸心方向の抵抗値にばらつきが生じた場合にその抵抗
値分布を修正することが可能である。
【0014】また、好適には、(j) 前記第1移動工程と
前記第2移動工程とでは、前記ペースト吐出装置の相対
移動方向が反対方向とされる。このようにすれば、第1
移動工程および第2移動工程によってペースト吐出装置
が電気絶縁性基体の軸心方向に平行な方向に往復移動さ
せられることとなって、移動方向が同一の方向とされる
場合に比較してペースト吐出装置のムダな移動が生じ
ず、抵抗体ペーストの塗布に必要とされる時間が短縮さ
れる。
【0015】また、好適には、(k) 前記ペースト吐出装
置は、それぞれ吐出細管を備えた第1ペースト吐出装置
および第2ペースト吐出装置の2つを備え、(l) 前記第
1移動工程においてはペースト吐出装置としてその第1
ペースト吐出装置が用いられる一方、前記第2移動工程
においてはペースト吐出装置としてその第2ペースト吐
出装置が用いられる。このようにすれば、第1移動工程
が開始した後所定の時間間隔をおいてその第1移動工程
が終了する前に第2移動工程を開始することが可能とな
り、抵抗体ペーストの塗布に必要とされる時間が一層短
縮される。
【0016】また、好適には、前記第1および第2発明
の加熱ローラの製造方法には、(m)前記電気絶縁性基体
の外周面に抵抗体ペーストが塗布された後に、その電気
絶縁性基体をその軸心回りに回転させたまま抵抗体ペー
ストのレベリングを行うレベリング工程が設けられる。
これにより、塗布時および重力による膜厚のばらつきが
抑制される。
【0017】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記目的を
達成するための第3発明の製造装置の要旨とするところ
は、円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体のその外周
面に抵抗発熱体層が備えられ、その外周面を用いて均等
に押圧しつつ加熱する加熱ローラの製造装置であって、
(n) 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転可能に支
持し、その電気絶縁性基体を回転駆動する回転駆動装置
と、(o) 吐出細管を備え、その吐出細管を通して抵抗発
熱体層を形成するための抵抗体ペーストを前記電気絶縁
性基体の外周面に吐出するペースト吐出装置と、(p) 前
記ペースト吐出装置をその電気絶縁性基体の軸心方向に
平行な方向へ相対移動させる軸心方向駆動装置と、(q)
前記ペースト吐出装置の前記軸心方向の相対位置を検出
する相対位置検出装置と、(r) その相対位置検出装置に
より検出された軸心方向の相対位置に基づき、前記相対
移動の速度を制御する制御装置とを、含むことにある。
【0018】
【作用】このようにすれば、回転駆動装置によって電気
絶縁性基体が回転させられ、且つ、軸心方向駆動装置に
よってペースト吐出装置が電気絶縁性基体の軸心方向に
平行な方向に相対移動させられた状態で、ペースト吐出
装置によってその外周面上に吐出細管を通して抵抗体ペ
ーストが吐出されることから、その外周面上には抵抗体
ペーストが螺旋状に塗布される。このとき、相対位置検
出装置によってペースト吐出装置の軸心方向の相対位置
が検出される一方、制御装置によってその相対位置に基
づき相対移動速度が制御される。そのため、抵抗体ペー
ストはその相対移動速度で決定されるピッチで螺旋状に
塗布されることとなり、電気絶縁性基体の軸心方向の単
位長さ当たりの抵抗体ペーストの塗布量すなわち塗布膜
の厚みは、その相対移動の速度変化に従って変化させら
れることとなる。
【0019】
【第3発明の効果】上記により、前記第1発明の回転工
程、吐出工程、および移動工程、或いは、第2発明の回
転工程、吐出工程、第1移動工程、および第2移動工程
を実行することが可能となって、それら第1および第2
発明で示したように、所望の抵抗値分布を有する抵抗発
熱体層を形成した場合にも、均一な押圧力が得られる加
熱ローラを製造することができる。
【0020】ここで、好適には、前記加熱ローラの製造
装置において、(s) 前記吐出細管は曲げ弾性を有するも
のであり、(t) その吐出細管の先端部を前記電気絶縁性
基体の外周面の接線方向に対して所定角度傾斜した状態
でその外周面に押圧する押圧装置が更に備えられる。こ
のようにすれば、吐出細管が曲げ弾性を有すると共に電
気絶縁性基体の外周面の接線方向に対して所定角度傾斜
した状態で押圧されるため、前記絶縁性基体の外径ばら
つきや反り、または固定状態の変化等によって吐出細管
の接触点が上下しても吐出細管の曲げ弾性によって追従
でき、塗布角度や押圧力等の塗布条件が殆ど変化しな
い。そのため、外周面上に形成される抵抗発熱体層は周
方向に均一な厚さとなり、抵抗値分布が一層良好となっ
て周方向に均一な温度分布が得られる。
【0021】また、好適には、前記加熱ローラの製造装
置において、(u) 前記ペースト吐出装置は吐出細管をそ
れぞれ備えて独立して駆動される第1ペースト吐出装置
および第2ペースト吐出装置を備えたものである。この
ようにすれば、電気絶縁性基体の外周面に抵抗発熱体層
を積層形成する場合にも、第1層の抵抗体ペーストの塗
布の開始に追随して直ちに第2層の抵抗体ペーストの塗
布を開始できるため、抵抗体ペーストの塗布に必要とさ
れる時間を短縮することが可能である。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。なお、以下の実施例において、各部の寸法比等
は必ずしも正確に描かれていない。
【0023】図1は、本発明の一実施例の製造方法によ
り作製された加熱ローラの一例であるトナー定着用加熱
ローラ(以下、加熱ローラという)10が適用された複
写機のトナー定着部の要部断面を模式的に示す図であ
る。図において、上下に所定の間隔をもって固定された
ハウジング12,14内に、上記加熱ローラ10と例え
ばアルミニウム製円柱16の外周面にシリコーンゴム1
8が固着されて成る加圧ローラ20とが図示しない軸受
により回転可能に取り付けられており、加熱ローラ10
および加圧ローラ20は所定の力で互いに押圧されてい
る。また、ハウジング12の内周面と加熱ローラ10の
外周面との間隔は約1mm 程度と小さくされており、ハウ
ジング12の外部から内周面に貫通して設けられた貫通
穴に熱電対26が取り付けられて、内部の温度を検出
し、図示しない制御回路により加熱ローラ10に印加さ
れる電圧が制御され、その表面温度が適正な温度に保た
れるようにされている。そして、図示しない転写装置に
よりトナーが転写された記録紙22等が搬入口24から
送り込まれると、加熱ローラ10および上記加圧ローラ
20間で加熱されつつ加圧される過程でトナーに含まれ
る樹脂が溶融して、その記録紙22等にトナーが定着さ
せられる。
【0024】上記加熱ローラ10は、図2に示すよう
に、ガラス円筒30と、その円筒状外周面の両端部にお
いて環状に設けられた一対の電極32,32と、それら
一対の電極32,32の間に設けられて電極32,32
の間に流された電流により発熱する抵抗発熱体層34
と、その抵抗発熱体層34を保護すると共にトナーの付
着を防止するために抵抗発熱体層34を覆う保護膜36
とを備えている。本実施例においては、上記ガラス円筒
が電気絶縁性基体に相当する。
【0025】上記ガラス円筒30は、円筒状外周面を有
して加熱ローラ10の基体として機能しており、例え
ば、全長 330mm、外径12mm、肉厚 1.0mm程度の寸法の引
き抜き加工により製造された硬質ガラス(例えば、 SiO
2 72.0wt%、 B2O3 10.5wt%、Al2O3 7.0wt%、および
少量のアルカリ金属、アルカリ土類金属から成り、その
特性が熱伝導率 0.0026cal/sec・cm・℃,比熱 0.17cal
/g・℃,軟化点 790℃程度のガラス等)製円筒である。
【0026】前記一対の電極32,32は、Ag(銀)ま
たはAg−Pd,Ag−Ptから成り、例えば 8μm 程度の厚さ
で、両端からそれぞれ例えば25mm程度の位置まで設けら
れている。前記抵抗発熱体層34は、例えば両端部から
それぞれ21mm程度までの部分を除く中間部に設けられて
おり、上記電極32,32は、抵抗発熱体層34にそれ
ぞれ 4mm程度重ねられている。また、前記保護膜36
は、電極32,32の一部および抵抗発熱体層34の全
面を覆うように、例えば両端部から15mm程度までの部分
を除く中間部に設けられており、例えばディスパージョ
ン塗布法により厚さ25μm 程度に塗布形成されたフッ素
樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)皮膜であ
る。なお、ディスパージョン塗布法は、樹脂粉末(本実
施例においてはフッ素樹脂粉末)を水或いは有機溶剤中
に分散させ、これを素材表面(本実施例においては電極
32および抵抗発熱体層34表面)に、例えばスプレー
等により塗布し、乾燥・熱処理するものである。
【0027】また、抵抗発熱体層34は、レジネートと
称される金属有機化合物(Metal Orgnic Compound :M
OC)を含む液状またはペースト状物から成るレジネー
ト膜を、ガラス円筒30の外周面に形成して焼成するこ
とにより生成された薄膜金属であり、その膜厚は、例え
ば両端部側において 0.8μm 程度に、両端部からそれぞ
れ60mm程度の領域を除く中間部においては 1.5μm 程度
の厚みにされ、両端部側からそれぞれ60mm程度までの範
囲では中間部に向かうに従って連続的に膜厚が厚くされ
ている。上記のレジネートペーストは、所定の金属成分
をそれぞれ溶解して有機化合物と反応させることにより
生成されるレジネートをガラスパウダと混合・混練する
ことにより得られるものであり、例えば下記表1の金系
レジネートペーストが用いられる。なお、下記金属成分
のうち、Bi(ビスマス),Rh(ロジウム)等は酸化物パ
ウダの形で混合されても良い。また、上記MOCとして
は、例えば金属アルコキシド、金属アセチルアセトネー
ト、金属カルボキシレート等が用いられる。また、溶剤
はレジネートペーストを希釈してその粘度を後述のペー
スト塗布工程における適切な値とするために添加される
ものであり、例えばターピネオール等が好適に用いられ
る。
【0028】
【表1】
【0029】上記加熱ローラ10は、例えば図3に示す
工程に従って作製されたものである。先ず、工程1にお
いて、例えば引き抜き加工した硬質ガラス円筒を所定の
長さに切断することにより前記の寸法・形状のガラス円
筒30を作製する。次いで、工程2〜4において、前記
表1に示される組成で調合したレジネートペーストを、
例えば上記ガラス円筒30の外周面のうち、軸心方向の
両端部からそれぞれ21mm程度の領域を除く中間部の全体
に塗布し、所定の条件で乾燥(例えば、数分程度熱風乾
燥し、更に70℃程度で仕上げ乾燥)を施してレジネート
膜を形成した後、例えば 525℃程度の温度で加熱処理す
ることにより、そのレジネート膜が薄膜化して前記抵抗
発熱体層34が形成される。
【0030】その後、工程5〜7において、導電体ペー
スト(例えばAg厚膜ペースト)を、例えばガラス円筒3
0の軸心方向の両端部からそれぞれ25mm程度の領域に、
良く知られた転写法や曲面印刷等によって塗布し、所定
の温度(例えば 120℃程度)で乾燥した後、更に例えば
525℃程度の温度で加熱処理することにより、前記電極
32が形成される。そして、工程8において、例えばガ
ラス円筒30の軸心方向の両端部からそれぞれ15mm程度
の領域を除く全面にフッ素樹脂を塗布して例えば 100℃
程度の温度で乾燥し、例えば 360℃程度の温度で加熱処
理することにより、前記保護膜36が形成され、前記加
熱ローラ10が得られる。
【0031】上記図3に示される工程のうち、ガラス円
筒30の外周面にレジネートペーストおよび導電体厚膜
ペーストをそれぞれ塗布する工程2,5は、例えば図4
および図5に示される膜形成装置38を用いて行われた
ものである。この膜形成装置38は、前記ガラス円筒3
0を保持してその軸心回りに回転させる回転装置40
と、その回転装置40によって回転させられているガラ
ス円筒30の外周面に抵抗発熱体ペーストを塗布するペ
ースト塗布装置42とから構成されている。本実施例に
おいては、上記回転装置40が回転駆動装置に相当す
る。
【0032】回転装置40は、ガラス円筒30を回転さ
せるための回転部44、およびその回転部44側に向か
ってガラス円筒30を押圧することによって保持する押
圧部46とから構成されている。回転部44は、回転モ
ータ48と、その回転モータ48が固定された台50
と、図示しない軸部において軸受52に回転可能に取り
付けられて上記回転モータ48によってその軸心回りに
回転させられる円錐状部材54とを備えている。上記回
転モータ48は、その回転数を適宜変更することが可能
なスピードコントロールモータである。また、押圧部4
6は、台56と、ハンドル58の回転操作によってその
台56上を図4における左右方向に移動させられる第1
移動台60と、その第1移動台60上に図の左右方向に
移動可能に取り付けられると共に図示しないバネ等によ
って図の右方向に付勢されている第2移動台62と、そ
の第2移動台62上に取り付けられた軸受64と、図示
しない軸部において軸心回りに回転可能にその軸受64
に取り付けられている上記円錐状部材54と同様な形状
の円錐状部材66とを備えている。これら2つの円錐状
部材54,66は、軸心が一直線上に位置するように取
り付けられている。
【0033】一方、ペースト塗布装置42は、回転装置
40に固定されたガラス円筒30側の一端にペースト吐
出部68を有するシリンダ部70が、図4における左右
方向、上下方向、および図5における左右方向にそれぞ
れ移動可能に備えられている。本実施例においては、上
記シリンダ部70がペースト吐出装置に相当する。
【0034】シリンダ部70は、軸心が鉛直方向となる
ように上側固定部材72および下側固定部材74によっ
て上下移動部材76に固定された円筒状のシリンダ78
を備えており、微調整ネジ80を回転させて上下移動部
材76を上下移動レール82に沿って移動させることに
より、図の上下方向に移動させられる。上下移動部材7
6の下端部には、図における上下方向に軸心が位置する
ように取り付けられたネジ84のその軸心回りに回動可
能とされた水平回動部材86が、前記下側固定部材74
を介して取り付けられており、所望の回動角度で固定さ
れる。その水平回動部材86の先端部には、鉛直回動支
持部材88が2本のボルト90,90、ナット92,9
2等によって固定されている。鉛直回動支持部材88
は、下部に2つの平板状部が図4における左右方向に所
定の間隔をもって平行に設けられることにより形成され
た狭持部94を備えている。前記ペースト吐出部68を
保持する保持部材96は、上記狭持部94の平板状部に
よってネジ98の軸心回りに回動可能に狭持され、その
ネジ98を締め付けることにより所望の回動角度で固定
される。本実施例においては、鉛直回動支持部材88、
狭持部94、および保持部材96が角度調節装置に相当
する。
【0035】前記ペースト吐出部68は可撓性を有する
チューブ100によってシリンダ78に接続されてお
り、その先端部には、例えば外径0.36mm、内径0.18mm程
度で曲げ弾性を有する例えばステンレス製のニードル1
01が備えられている。また、上記シリンダ78はエア
配管102を介して圧力空気供給装置103に接続され
ており、このシリンダ78内に蓄えられた抵抗発熱体ペ
ーストは、圧力空気供給装置103から供給される空気
圧によってペースト吐出部68の先端部のニードル10
1から吐出される。本実施例においては、上記ニードル
101が吐出細管に相当する。
【0036】また、上記上下移動レール82は、微調整
ネジ104を回転させることにより水平移動レール10
6に沿って移動させられる水平移動部材108に固定さ
れており、これにより、前記ペースト吐出部68が図5
における左右方向に移動させられる。また、水平移動レ
ール106は、例えばエアシリンダ等から成る上下移動
装置110の図における上下方向に突き出しおよび引き
込み可能とされた軸部112に固定されている。すなわ
ち、ペースト吐出部68の上下方向の移動は主にこの上
下移動装置110の作動によって行われ、前記微調整ネ
ジ80の回転による上下移動は微調整のために行われ
る。なお、図において114はガイドロッド、116は
ガイドブッシュである。本実施例においては、上記の上
下移動装置110が押圧装置に相当する。
【0037】また、上記上下移動装置110は、移動モ
ータ118の回転によって移動レール120上を図にお
ける紙面と垂直な方向(すなわち図4におけるガラス円
筒30の軸心方向と平行な方向)に移動可能とされた移
動部材122に固定されている。移動モータ118の図
示しない回転軸には後述のネジ軸134が取り付けられ
る一方、移動部材122の下部にはそのネジ軸134と
螺合させられる図示しない雌ねじ部が設けられており、
これにより、シリンダ部70は、例えば図4において示
される2位置の範囲内で、移動モータ118の回転数に
応じた速度で左右方向に移動させられる。上記移動モー
タ118としては、例えばACサーボモータ等の回転速
度の制御が容易なモータが用いられている。なお、上記
移動モータ118および移動レール120は、何れも台
124上に固定されている。本実施例においては、上記
移動モータ118、移動レール120、移動部材122
が軸心方向駆動装置を構成している。
【0038】また、前記回転装置の回転モータ48、前
記圧力空気供給装置103、前記上下移動装置110、
および上記移動モータ118は、CPU,RAM,RO
M等から構成された制御装置125に接続されている。
制御装置125には、ガラス円筒30の処理に先立っ
て、そのガラス円筒30の寸法等や加熱ローラ10の抵
抗値分布等の特性に応じた設定が為されてRAMに記憶
される。そして、そのRAMに記憶された設定データに
基づき、予めROMに記憶されたプログラムに従って、
例えば、ガラス円筒30の軸心方向におけるそのガラス
円筒30とシリンダ部70との相対位置に関連して、圧
力空気供給装置103の設定圧力すなわちペースト吐出
部68のニードル101からレジネートペーストを吐出
する際の吐出圧や、上記モータ118,48の回転数す
なわちペースト塗布装置42の軸心方向移動速度・移動
範囲およびガラス円筒30の回転速度等が、適宜変更制
御される。また、図4において、4か所に設けられてい
る128a〜dはペースト塗布装置42のシリンダ部7
0のガラス円筒30の軸心方向における位置を検出する
ための位置センサであり、その軸心方向の位置は制御装
置125に為された上記設定に従って適宜変更される。
本実施例においては、この位置センサ128が相対位置
検出装置に相当する。
【0039】図6は、上記膜形成装置38の制御構成を
示すブロック線図である。制御装置125の回転制御回
路130にはモータ48の回転速度や抵抗発熱体層34
のパターンを入力するための入力装置132が接続され
ていると共に、移動モータ118のネジ軸134に沿っ
て設けられている前記位置センサ128a〜dが接続さ
れており、その位置センサ128a〜dにより検出され
たシリンダ部70の位置を示す位置信号に基づき、サー
ボモータドライバ136に回転速度信号を出力する。前
記移動モータ118はそのサーボモータドライバ136
を介して回転制御回路130に接続されており、これに
より、移動モータ118の回転数すなわちシリンダ部7
0の水平方向移動速度(ガラス円筒30の軸心方向に平
行な方向の移動速度)が、そのシリンダ部70の位置に
応じて変更制御される。また、前記モータ48は制御装
置125内のモータドライバ138に接続されており、
ガラス円筒30は、前記回転制御回路130に入力され
た設定回転数で回転させられる。これら回転制御回路1
30およびモータドライバ138はシーケンサ140に
接続されており、その作動順序が制御されている。
【0040】以下、上記膜形成装置38を用いて前記工
程2のレジネートペーストの塗布を行う方法を説明す
る。先ず、前述のガラス円筒30および抵抗発熱体層3
4を形成するためのレジネートペーストを用意する。そ
して、レジネートペーストをシリンダ78内に投入する
と共に、ガラス円筒30を図4に示されるように回転装
置40に固定する。このガラス円筒30の固定は、ハン
ドル58を操作することによって第1移動台60の位置
を調節して円錐状部材54,66の間隔をガラス円筒3
0の長さよりもやや小さくし、第2移動台62を図示し
ないバネの付勢力に抗して図の左方に押し戻すことによ
り円錐状部材54,66の間隔を広げ、ガラス円筒30
をその間の所定の位置に位置させて第2移動台62の押
し戻しを停止することにより行われる。
【0041】続いて、シリンダ部78がガラス円筒30
の軸心方向の一端側(すなわち、図4における右端或い
は左端の位置)に位置させられた状態で、ペースト吐出
部68をネジ98の軸心回りに回動させて所定の回動角
度(例えば、水平面に対して30度)に固定すると共
に、上記シリンダ部78を図5における左右方向に移動
させる。そして、制御装置125を起動してガラス円筒
30の寸法等や加熱ローラ10の抵抗値分布等の特性を
設定した後、制御装置125の図示しない回転起動スイ
ッチを操作することにより、例えば、上記設定に応じた
プログラムが制御装置125のROMに予め記憶された
複数のプログラムから選択されることにより、例えば図
7に示されるフローチャートに従ってレジネートペース
トがガラス円筒30の外周面に塗布される。すなわち、
ステップS1において制御装置125の回転起動スイッ
チがオンされたと判断されると、回転工程に対応するス
テップS2において回転装置40のモータ48が起動さ
せられて、ガラス円筒30が所定の回転速度(例えば 1
〜3RPS程度の比較的遅い速度)で回転させられると同時
に、シーケンサ140の内部タイマによるカウントが開
始する。
【0042】上記内部タイマが起動させられてから所定
時間経過すると、ステップS3の判断が肯定されてステ
ップS4に進み、上下移動装置110が作動させられる
ことにより、ペースト塗布装置42のシリンダ部70が
ガラス円筒30に向かって下降し始める。なお、上記所
定時間は、ガラス円筒30の回転が安定するために必要
な例えば数秒程度の短い時間である。ステップS5にお
いては、シリンダ部70の下降が終了したか否かが判断
される。この判断は、例えばペースト吐出部68に圧力
センサ等を設けて、ペースト吐出部68のニードル10
1がガラス円筒30に接触したか否かを検出する(すな
わち、接触したときに下降終了とする)ことによっても
良いが、或いは、入力装置132により設定されたガラ
ス円筒30の外径寸法からシリンダ部70の下降量を算
出して、上下移動装置110の軸部112の駆動量とそ
の算出された下降量とを対比することによっても良い。
【0043】上記ステップS5の判断が肯定されると、
ステップS6に進んで移動モータ118が起動されるこ
とにより移動部材122が駆動され、シリンダ部70が
ガラス円筒30の軸心方向に沿って図4の左右方向の一
端部から他端部に向かって移動させられる。シリンダ部
70の移動が開始されると、ステップS7において塗布
開始位置が検出されたか否かが判断される。この塗布開
始位置の検出は、例えば、ガラス円筒30の一端部側に
位置する位置センサ128a或いは128dによりシリ
ンダ部70の位置を検出することにより行われる。ステ
ップS7における判断が否定される間は、シリンダ部7
0の移動のみが継続されるが、この判断が肯定されると
吐出工程に対応するステップS8に進んで、圧力空気供
給装置103が起動されることによりシリンダ78に例
えば 1.8kg/cm2 程度の所定の圧力空気が供給されて、
ニードル101の先端からレジネートペーストが吐出さ
れる。これにより、ニードル101は、ガラス円筒30
の外周面を螺旋状に移動させられつつ、その外周面上に
レジネートペーストを塗布する。すなわち、吐出工程
は、移動工程中に実行される。
【0044】なお、シリンダ部70の下降が終了した状
態においては、図8(a) ,(b) に示されるように、ペー
スト吐出部68の軸心がガラス円筒30の軸心に対して
直角を成し且つガラス円筒30の外周面の法線に対して
その回転方向と反対側に所定の角度θ1 (例えば50度
程度)傾けられた状態で、ニードル101は、その先端
部がガラス円筒30の軸心Oを通る鉛直線V上に位置し
且つその回転方向に向かうようにその外周面に押圧させ
られる。これにより、そのニードル101の先端部はそ
の曲げ弾性力に抗して曲げられ、その先端部が位置する
ガラス円筒30の外周面の接線方向、すなわち水平面に
対して所定の角度θ2 (例えば20度程度)傾けられ
る。
【0045】レジネートペーストの塗布が開始された後
は、ステップS9においてシリンダ部70の位置が検出
されると共に、ステップS10においてその移動速度が
その位置に対応した速度に変更される。すなわち、本実
施例においては、ステップS6,S9,S10が移動工
程に対応する。このシリンダ部70の位置は例えば前記
位置センサ128によって断続的に検出されるものであ
り、その移動速度は、具体的には、図9に示されるよう
に変化させられる。
【0046】なお、図9のX0 〜X3 は、シリンダ部7
0のガラス円筒30の軸心方向における位置を表し、図
4に示される位置センサ128a〜dの位置にそれぞれ
対応するものである。移動開始直後から位置X0 まで
は、例えば 0.25m/min程度の移動速度となるように制御
されるが、位置X0 に到達すると、位置X1 に向かうに
従って次第に移動速度が遅くされる。位置X1 〜X2
おいては、例えば 0.14m/min程度の定速度で移動させら
れるが、位置X2 に到達すると、位置X3 に向かうに従
って次第に移動速度が速くされて、位置X3 においては
位置X0 における速度と同様に例えば 0.25m/min程度の
移動速度となる。すなわち、ガラス円筒30の両端部側
においては移動速度が比較的速くされ、中間部において
は移動速度が比較的遅くされる。なお、ガラス円筒30
の回転速度は何等変化させられず、一定に保たれる。
【0047】このとき、前述のように、ニードル101
はガラス円筒30の外周面上を螺旋状に移動させられる
ため、図10に示されるように、レジネートペースト1
26はガラス円筒30の軸心方向に幅WO だけ重なりな
がら螺旋状に塗布されるが、上記のようにガラス円筒3
0の回転数が一定のままシリンダ部70すなわちニード
ル101の移動速度が変化させられると、この螺旋のピ
ッチが変化することとなる。このため、ガラス円筒30
の軸心方向の単位長さ当たりのレジネートペーストの塗
布量は、移動速度が比較的速いときには比較的少なくな
り、反対に移動速度が比較的遅い時には比較的多くなる
こととなって、レジネートペーストの塗布膜の厚みは、
移動速度が比較的速い両端部において比較的薄く、移動
速度が比較的遅い中間部において比較的厚くされること
となる。
【0048】なお、前記各位置における移動速度やガラ
ス円筒30の回転速度,レジネートペーストの吐出圧力
は、前記抵抗発熱体層34の膜厚が得られるように設定
されたものであり、上記の移動速度においては、シリン
ダ部70の移動速度が比較的速い部分(すなわち位置X
0 ,X3 にあるとき)でも、レジネートペースト126
が螺旋の幅方向すなわちガラス円筒30の軸心方向に広
がることにより、その外周面には連続的な塗布膜が形成
される。また、図10においては、ガラス円筒30の外
周面に塗布されたレジネートペースト126に、塗布時
の螺旋形状に従った比較的大きな凹凸が形成されるよう
に描かれているが、レジネートーペースト126は比較
的高い流動性を有するため、その表面は塗布直後から比
較的滑らかな小さな凹凸形状となる。
【0049】続くステップS11においては、ガラス円
筒30の外周面へのレジネートペーストの塗布が終了し
たか否かが判断される。この判断が否定される間は、シ
リンダ部70の移動およびレジネートペーストの吐出が
継続されるが、シリンダ部70が他端部まで移動させら
れ、ガラス円筒30の軸心方向の所定の長さ範囲の外周
面全面にレジネートペースト126が塗布されると、ス
テップS11における判断が肯定されてステップS12
に進む。この塗布終了の判断は、例えば、位置センサ1
28dによってシリンダ部70の位置を検出することに
よって行われる。すなわち、レジネートペーストは、図
4における位置センサ128aから128dまでの範囲
に塗布されることとなる。
【0050】ステップS12においては、圧力空気供給
装置103からの圧力空気の供給が停止されてレジネー
トペーストの吐出が停止され、更に、ステップS13に
おいて、移動モータ118の回転が停止させられること
により、シリンダ部70の移動が停止される。そして、
ステップS14において、上下移動装置110によって
シリンダ部70が上昇させられることにより、ニードル
101がガラス円筒30の外周面から離隔させられる。
そして、ステップS15において、シリンダ部70の上
昇が終了したと判断されると、ステップS16に進んで
レジネートペーストの塗布終了(ステップS11の判断
が肯定されたとき)から所定時間経過したか否かが判断
される。この所定時間はガラス円筒30の外周面に塗布
されたレジネートペーストの膜厚のばらつきを抑制する
ためのレベリングに十分な時間(例えば数分程度)とさ
れる。このステップS16の判断が肯定されるとステッ
プS17に進み、モータ48が停止させられることによ
りガラス円筒30の回転が停止させられ、その後ガラス
円筒30を回転装置40から取り外すことによりレジネ
ートペーストの塗布(工程2)が終了する。
【0051】図11は、上記のようにして作製された加
熱ローラ10の表面の軸心方向の温度分布を測定した結
果を、抵抗発熱体層34の膜厚が軸心方向に均一とされ
た加熱ローラと比較して示すものである。なお、表面温
度は 250W程度の電力を印加して10秒経過後に例えば
熱電対によって測定した。図から明らかなように、本実
施例の加熱ローラ10は、従来の加熱ローラに比較して
軸心方向の表面温度のばらつきが小さく、極めて良好な
温度分布が得られる。
【0052】ここで、本実施例によれば、回転工程に対
応するステップS2において、ガラス円筒30がその軸
心回りに回転させられている状態で、吐出工程に対応す
るステップS8において、そのガラス円筒30の外周面
にニードル101を通してレジネートペーストが吐出さ
れると共に、移動工程に対応するステップS6、S9、
S10において、シリンダ部70がガラス円筒30の軸
心方向に平行な方向に、前記図9に示されるようにその
軸心方向の位置に関連して決定される速度で移動させら
れる。このとき、その移動速度の変化の範囲は前述のよ
うに連続的なレジネートペーストの塗布膜が形成される
範囲とされる。すなわち、本実施例において制御装置1
25は、シリンダ部70を、連続的な塗布膜が形成され
る範囲内において、ガラス円筒30の軸心方向の相対位
置に関連して決定される速度で相対移動させる。
【0053】そのため、ニードル101は、図10に示
されるように、レジネートペーストを吐出しながらガラ
ス円筒30の外周面上を螺旋状に移動させられて、その
外周面上に軸心方向に連続的な塗布膜を形成するが、前
記相対移動の速度が変化させられるとその螺旋のピッチ
が変化して軸心方向の単位長さ当たりの吐出量が変化す
ることから、その塗布膜の厚みはその相対移動の速度変
化に従って変化させられ、前述のように軸心方向の両端
部で薄く、中間部で厚くされる。このとき、速度変化の
前後において塗布されたレジネートペーストは、未だ流
動性を失っていないことからその前後の塗布膜の厚みの
差が小さくなる方向に流動し、塗布膜の厚みは、連続的
に変化することとなる。
【0054】上記により、レジネートペーストの塗布膜
から生成されてガラス円筒30の外周面上に設けられる
抵抗発熱体層34の膜厚は連続的に変化させられること
となって、膜厚を変化させることによって軸心方向に所
望の抵抗値分布を有する抵抗発熱体層34を形成する場
合にも、抵抗発熱体層34を部分的に積層形成した従来
の加熱ローラのような、膜厚の異なる境界部における段
差は形成されない。したがって、本実施例によれば、所
望の抵抗値分布を有する抵抗発熱体層34を形成した場
合にも、均一な押圧力が得られる加熱ローラ10を製造
することができるのである。
【0055】また、本実施例によれば、回転装置40に
よってガラス円筒30が保持され且つ軸心回りに回転さ
せられている状態で、上下移動装置110の作動によっ
てペースト吐出部68のニードル101の先端部がその
外周面に押圧されると共に、移動モータ118の作動に
よってガラス円筒30の軸心方向と平行な方向に移動さ
せられ、その外周面上にニードル101を通してレジネ
ートペーストが吐出される。これにより、ニードル10
1は、レジネートペーストをガラス円筒30の外周面上
に吐出しながら、その外周面上で螺旋状に移動させられ
て、ガラス円筒30の外周面にレジネートペーストが塗
布される。そのため、ガラス円筒30の外周面上には、
図10に示されるようにレジネートペースト126が重
なりながら螺旋状に塗布され、周方向にも連続的な塗布
膜が形成される。したがって、加熱ローラ10の表面に
形成される抵抗発熱体層34が周方向にも連続的に形成
され、周方向に均一な温度分布が得られる。
【0056】しかも、ペースト吐出部68のニードル1
01は、曲げ弾性を有すると共に、水平面に対して所定
角度θ2 傾斜した状態で、その先端部がガラス円筒30
の軸心の鉛直上に位置するようにその外周面に押圧され
るため、ガラス円筒30の外径ばらつきや反り、または
固定状態の変化等によってその接触点が上下してもニー
ドル101の曲げ弾性によって追従でき、塗布角度や押
圧力等の塗布条件が殆ど変化しない。そのため、軸心方
向の単位長さ当たりのレジネートペーストの塗布量はシ
リンダ部70の移動速度のみで決定されることとなり、
所望の厚さすなわち抵抗値分布の抵抗発熱体層34が得
られて、一層均一な温度分布を得ることができる。
【0057】また、レジネートペースト126が塗布さ
れた後に数分程度の所定時間レベリング工程が実行され
るため、塗布時および重力による膜厚のばらつきが抑制
される。
【0058】なお、本実施例においては、抵抗発熱体層
34がレジネートペーストを塗布・乾燥・焼成すること
により形成されているため、良好な表面粗さを有すると
共に使用時に熱応力による断線が生じ難い。すなわち、
レジネートは、液状またはペースト状であって、金属が
有機物と化学的に結合できる程度に極めて微細になって
いるため、焼成後に良好な表面粗さと薄い緻密な金属組
織が得られる。また、レジネート膜から得られた抵抗発
熱体層34は、金属が原子レベルで結合しているため、
使用時の熱応力による断線が生じ難く、前記のように薄
い膜厚で使用することが可能である。なお、従来のよう
に厚膜ペーストを用いて形成した場合は抵抗発熱体層の
金属はガラス成分によって結合されることにより粒子レ
ベルで互いに接触しているだけであるため、熱応力に対
する抵抗力が低く、数μm 以下の膜厚にすることが困難
である。
【0059】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分は
同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】図12は、前述の実施例においてシリンダ
部70の移動速度を段階的に変化させた場合のそのシリ
ンダ部70の位置と移動速度との関係を示す図である。
例えば、移動モータ118の回転数を段階的にしか変更
できない場合には、本図のようにシリンダ部70の移動
速度を変化させてレジネートペーストを塗布しても良
い。本実施例においては、シリンダ部70の移動速度
は、位置X0 〜X1 の範囲では0.25m/min 程度、位置X
1 〜X2 の範囲では0.20m/min 程度、位置X2 〜X 3
範囲では0.14m/min 程度というように、3段階に速度が
変化させられている。なお、本実施例においては、図か
ら明らかなように前述のような位置センサ128を設け
る場合には6か所に必要となる。
【0061】上記のようにしてレジネートペーストを塗
布して抵抗発熱体層34を形成した場合の表面温度分布
を図13に示す。測定条件は前述の実施例と同様であ
る。図から明らかなように、本実施例においても、軸心
方向の温度分布は十分均一となる。すなわち、移動モー
タ118は必ずしも回転数を連続的に変化できるサーボ
モータ等が用いられなくとも良く、段階的にしか回転数
を変化させられないモータが用いられる場合にも、十分
な効果が得られるのである。
【0062】なお、上述の実施例においては、シリンダ
部70をガラス円筒30の軸心方向に沿って一端部から
他端部に向かって速度を変化させつつ移動させて、一回
のレジネートペーストの塗布により所望の抵抗値分布が
得られるように厚みが制御された抵抗発熱体層34を得
たが、例えば図14に示す工程に従って抵抗発熱体層3
4を積層形成することも可能である。すなわち、工程2
〜4において抵抗発熱体層34の第1層を比較的薄い
(例えば 0.8μm 程度)均一な厚みに形成した後、抵抗
値測定工程に対応する工程4−2においてその第1層の
軸心方向の抵抗値分布を測定する。そして、工程2′〜
4′において抵抗発熱体層34の第2層を第1層の抵抗
値分布に応じたパターンで形成し、その後、前述の図3
の実施例と同様に工程5〜8を行うことによって、同様
な加熱ローラ10が得られる。すなわち、本実施例にお
いては、工程4、4′が加熱工程に対応する。
【0063】上記工程2′におけるレジネートペースト
の塗布は、前記図7に示されるフローチャートに従って
行われるが、一方、工程2におけるレジネートペースト
の塗布は、その図7においてステップS9およびS10
が設けられていないフローチャートに従って行われる。
すなわち、工程2′においては、前述の実施例と同様シ
リンダ部70の移動速度がガラス円筒30の軸心方向の
位置に関連して変化させられるが、工程2においては軸
心方向の全長に亘って一定の速度とされる。本実施例に
おいては、工程2のステップS6が第1移動工程に、工
程2′のステップS6、S9、S10が第2移動工程に
それぞれ対応する。
【0064】上記工程2〜4においては、レジネートペ
ーストを比較的薄く均一な厚みで塗布して、乾燥・加熱
処理することにより、薄膜金属すなわち抵抗発熱体層3
4の第1層が生成されるが、工程4−2においては、そ
の第1層の抵抗値分布が例えば4端子法を用いた図示し
ない抵抗測定器により測定される。すなわち、例えば図
15に示されるように、抵抗測定器のプローブ141a
〜141dをガラス円筒30の軸心方向に沿って配置し
て、外側に位置するプローブ141a,d(電流プロー
ブ)間に所定の電流を通電し、内側に位置するプローブ
141b,c(測定プローブ)で電流値を検出する操作
を軸心方向に所定の間隔で繰り返すことにより抵抗値分
布を測定した。なお、電流プローブ141a,dの間隔
1 は例えば30.5mm程度とし、測定プローブ141b,
cの間隔L2 は例えば28.5mm程度とした。この測定プロ
ーブ141b,cの間隔は、ガラス円筒30の周方向に
流れる電流の影響を小さくして測定精度を高めるため
に、ガラス円筒30の外周長(本実施例においては、外
径が12mm程度であることから37mm程度)よりも十分に短
くなるように設定されたものであり、軸心方向の測定間
隔は測定プローブ141b,cの間隔と同じ28.5mmとし
た。
【0065】また、上記工程2′においては、例えば、
図9に示されるような移動速度パターンでシリンダ部7
0をガラス円筒30に沿って移動させる。このとき、移
動速度は上述のように測定された抵抗値分布に基づき、
抵抗値の低い部分では速く反対に高い部分では遅くなる
ように、シリンダ部70の軸心方向の位置に対応して決
定されるが、例えば、位置X0 およびX3 においては例
えば1.75m/min 程度に、位置X1 〜X2 においては例え
ば0.90m/min 程度と、何れも抵抗発熱体層34を1層か
ら形成する場合よりも速くされる。このため、ニードル
101の先端が描く螺旋のピッチは、図16に工程2′
によりレジネートペーストが塗布された加熱ローラ14
2を模式的に示すように、位置X0 およびX3 近傍にお
いては比較的大きく(例えば 9.8mm程度)に、位置X1
〜X2 においては比較的小さく(例えば 5.0mm程度)に
なり、第2層144のレジネートペーストは軸心方向に
隙間が生じるように塗布されて、抵抗発熱体層34の表
面には軸心方向に微小な凹凸が形成される。なお、図に
おいて146は抵抗発熱体層34の第1層である。
【0066】上記のようにして抵抗発熱体層34を作製
された加熱ローラ10の表面温度分布を、前述の実施例
と同様にして測定した結果を図17に示す。本実施例に
おいては、抵抗発熱体層34に微小な凹凸が形成されて
膜厚が軸心方向に不均一となるため、図に示されるよう
に温度分布にもその膜厚の凹凸に倣って微小な凹凸が生
じることとなる。但し、この程度の温度の凹凸は例えば
静電複写機等に用いられる場合には特に問題にならない
ため、上記のように抵抗発熱体層34を積層形成しても
良いのである。
【0067】本実施例によれば、回転工程に対応するス
テップS2においてガラス円筒30がその軸心回りに回
転させられている状態で、吐出工程に対応するステップ
S8においてそのガラス円筒30の外周面に、ニードル
101を通してレジネートペーストすなわち金属有機化
合物を含む抵抗体ペーストが吐出されると共に、第1移
動工程に対応する工程2のステップS6においてシリン
ダ部70がガラス円筒30の軸心方向に平行な方向に所
定の速度で相対移動させられてその外周面に連続的なレ
ジネートペーストの塗布膜が形成され、更に、第2移動
工程に対応する工程2′のステップS6、S9、S10
において、その軸心方向の相対位置に関連して決定され
る速度で相対移動させられて上記塗布膜の上に更にレジ
ネートペーストが塗布され、加熱工程に対応する工程
4、4′において、レジネートペーストから薄膜金属か
ら成る抵抗発熱体層34が生成される。
【0068】そのため、その第2移動工程においてレジ
ネートペーストが塗布された部分は抵抗発熱体層34の
膜厚が厚くなって抵抗値が低くなるが、前記相対移動の
速度が変化すると螺旋のピッチが変化するため、その相
対移動速度の変化に従って軸心方向に抵抗値分布が形成
される。このとき、抵抗発熱体層34は金属有機化合物
を含むレジネートペーストから生成された薄膜金属から
成るため、第2移動工程においてレジネートペーストを
塗布された部分も比較的薄い膜厚となる。
【0069】上記により、第2移動工程における相対移
動速度をガラス円筒30の軸心方向の相対位置に対応し
て変化させることにより、所望の抵抗値分布を得ること
ができる一方、その第2移動工程において部分的にレジ
ネートペーストが塗布されてもその塗布部分に段差は殆
ど発生しないこととなる。したがって、本実施例によれ
ば、所望の抵抗値分布を有する抵抗発熱体層34を形成
した場合にも、均一な押圧力が得られる加熱ローラ10
を製造することができるのである。しかも、このように
すれば、抵抗発熱体層34は少なくとも部分的には積層
形成されることとなるため、全体が1層から構成される
場合に比較して欠陥の発生が抑制されることになる。
【0070】また、本実施例によれば、工程4−2(抵
抗値測定工程)において抵抗発熱体層34の第1層14
6の軸心方向の抵抗値分布が測定されると共に、工程
2′におけるステップS6、S9、S10(第2移動工
程)においては、その抵抗値分布にも基づいてシリンダ
部70の移動速度が制御されるため、第1層146の軸
心方向の抵抗値にばらつきが生じた場合にその抵抗値分
布を修正することが可能である。なお、その場合には、
図9に示される移動速度パターンに代えて、第1層14
6の抵抗値が低い部分で比較的速く、反対に抵抗値が高
い部分で比較的遅くなるような移動速度パターンが採ら
れる。
【0071】図18は、抵抗発熱体層34が積層形成さ
れた前記加熱ローラ142を作製する場合の他の製造方
法を説明するための図であって、前記工程2、2′にお
いてレジネートペーストを塗布する場合のシリンダ部7
0の移動速度を示すものである。図において、横軸はガ
ラス円筒30の軸心方向の位置を表し、縦軸の移動速度
は位置X0 からX3 に向かう方向を正としたものであ
る。本実施例においては、工程2において位置X0 から
3 に向かってレジネートペーストの第1層146を塗
布した後、反対にその位置X3 からX0 に向かって第2
層144を塗布する。すなわち、前記図14に示される
工程のうち、工程3、4、4−2は行われず、第1層1
46が塗布された後、シリンダ部70を反対方向に移動
させることにより直ちに第2層144が塗布される。
【0072】本実施例によれば、工程2(第1移動工
程)および工程2′(第2移動工程)においてシリンダ
部70がガラス円筒30の軸心方向に平行な方向に往復
移動させられることとなって、移動方向が同一の方向と
される場合に比較してシリンダ部70のムダな移動が生
じず、レジネートペーストの塗布に必要とされる時間が
短縮される。
【0073】図19は、図4および図5に示されるペー
スト塗布装置42を2つ備えた膜形成装置148の構成
の要部を示す図であって、前記図6に対応する図であ
る。本実施例においては、回転制御回路130には2つ
のサーボモータドライバ136a,bが接続されてお
り、それらサーボモータドライバ136a,bにはそれ
ぞれサーボモータ118a,bが接続されている。これ
らサーボモータ118a,bは、2つのペースト塗布装
置42,42にそれぞれ備えられているものであって、
移動部材122a,bをガラス円筒30の軸心方向に沿
って図4の左右方向に移動させるためのネジ軸134
a,bをそれぞれ備えている。移動部材122a,bは
それぞれシリンダ部70およびペースト吐出部68等を
備えており、何れも同一のガラス円筒30にレジネート
ペーストを塗布する。
【0074】上記膜形成装置148は、専ら抵抗発熱体
層34が積層形成された加熱ローラ142を作製するた
めのものであり、移動部材122a,b(すなわちそれ
ぞれに備えられたシリンダ部70およびペースト吐出部
68等)は、例えば、図20に示されるパターンで移動
させられる。ガラス円筒30の外周面にレジネートペー
ストを塗布するに際しては、一方の移動部材122aを
移動させてこれに備えられているペースト吐出部68に
よって抵抗発熱体層34の第1層146を塗布形成する
一方、他方の移動部材122bを移動部材122aより
も所定時間遅らせて移動させ、これに備えられているペ
ースト吐出部68によって抵抗発熱体層34の第2層1
44を塗布形成する。
【0075】すなわち、一方の移動部材122aは、図
の上段に示されるAのパターン(すなわち例えば0.02m/
min 程度の一定速度)で移動させられ、他方の移動部材
122bは、図の下段に示されるBのパターン(すなわ
ち例えば位置X0 , X3 においては0.25m/min 程度の速
度、位置X1 〜X2 においては例えば0.14m/min 程度の
速度、位置X0 からX1 に向かうに従って次第に遅くな
り、位置X2 からX3に向かうに従って次第に速くなる
移動速度)で移動させられる。したがって、本実施例に
よれば、一方の移動部材122aによって第1移動工程
(すなわち、図14の工程2)が実行され、他方の移動
部材122bによって第2移動工程(すなわち図14の
工程2′)が実行される。なお、上記説明から明らかな
ように、本実施例においても、図14における工程3,
4,4−2は実行されない。
【0076】なお、図20のパターンA,Bは、時間軸
が共通となるように描かれたものであり、移動部材12
2bの方が移動速度が速いことから、移動部材122a
に大きく遅れて移動開始させられる一方、移動部材12
2aに僅かに遅れて移動を終了する。このため、本実施
例によれば、移動部材122aの移動(すなわち第1移
動工程)が開始した後所定の時間間隔をおいて、その移
動部材122aの移動が終了する前に移動部材122b
の移動(すなわち第2移動工程)が開始されることとな
り、レジネートペーストの塗布に必要とされる時間が一
層短縮される。
【0077】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0078】例えば、前述の実施例においては、抵抗発
熱体層34をレジネートペーストから生成される薄膜金
属によって形成したが、抵抗発熱体層34を軸心方向に
連続するように塗布して形成する場合は、シリンダ70
内に厚膜抵抗ペーストを充填して同様に塗布することに
より、抵抗発熱体層34を厚膜抵抗体から構成しても良
い。また、レジネートペーストを用いる場合には、添加
金属成分の一部を金属酸化物パウダ或いは金属パウダの
形態で混合しても良い。
【0079】また、電極32は、前述の実施例の膜形成
装置38によって形成しても良いが、従来と同様な曲面
印刷機や転写法等によって形成してもよい。電極32
は、部分的に厚くされていても特に問題とならないた
め、必ずしも膜形成装置38によって形成しなくても良
いのである。
【0080】また、シリンダ部70の移動速度は、実施
例で示した速度の他、形成する抵抗発熱体層34の軸心
方向の抵抗値分布やレジネートペーストの粘性等に応じ
て適宜設定される。例えば、比較的粘性の低いレジネー
トペーストが用いられる場合には、連続的な塗布膜を形
成するために移動速度を比較的遅くすることが望まし
い。また、抵抗発熱体層34を積層形成する場合におい
て、実施例では第2層144が軸心方向に所定の間隔を
もって形成されるように移動速度が選択されていたが、
連続的な膜が形成されるように比較的遅い速度が選択さ
れても良い。なお、この場合の移動速度は、所望の抵抗
値分布を得るために第1層146の抵抗値も考慮して決
定される。
【0081】また、実施例においては、圧力空気供給装
置103からシリンダ78に供給される圧力空気の圧力
は 1.8kg/cm2 程度で一定とされていたが、例えば、シ
リンダ部70の移動速度の変化に併せて圧力空気供給装
置103から供給される空気圧を変化させることにより
膜厚を制御しても良い。このようにすれば、一層広い範
囲で抵抗発熱体層34の膜厚を制御することが可能であ
る。
【0082】また、前述の実施例においては、シリンダ
部70をガラス円筒30の軸心方向に沿って移動させた
が、反対にガラス円筒30をその軸心方向に移動させつ
つレジネートペーストを塗布しても良い。すなわち、シ
リンダ部70とガラス円筒30は、ガラス円筒30の軸
心方向に平行な方向に相対移動させられるならば何れが
移動させられても良い。なお、必ずしもシリンダ部70
全体が相対移動させられなくとも良く、ニードル101
とガラス円筒30とが相対移動させられれば充分であ
る。
【0083】また、相対位置検出装置は、実施例で示し
たようにシリンダ部70の位置を検出する複数個の位置
センサ128をガラス円筒30の軸心方向に沿って設け
る他に、例えば、移動モータ118の回転量から間接的
にシリンダ部70の位置を検出するものであっても良
い。
【0084】また、吐出細管は、必ずしも実施例で示し
たニードル101のように曲げ弾性を備えた長いもので
なくとも良く、また、レジネートペーストを塗布するに
際してその先端がガラス円筒30の外周面に押圧されな
くとも、その外周面に対して所定距離離隔した状態で螺
旋状に移動させられるように構成されても良い。
【0085】また、実施例においては、本発明がトナー
定着用加熱ローラ10,142の製造に適用された場合
を説明したが、本発明は、円筒状の外周面に抵抗発熱体
層が設けられてその外周面を用いて均等に押圧しつつ加
熱する種々の加熱ローラに適用され得る。
【0086】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更が加えられるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の膜形成装置により製造され
た加熱ローラが用いられる複写機等のトナー定着部の構
造を模式的に示す図である。
【図2】図1の加熱ローラの構造を示す図である。
【図3】図1の加熱ローラの製造方法を示す工程流れ図
である。
【図4】本発明の一実施例の膜形成装置の構造を示す図
である。
【図5】図4の膜形成装置の右側面を示す図である。
【図6】図4の膜形成装置の制御構成を示す図である。
【図7】図4の膜形成装置の制御装置の作動を示すフロ
ーチャートである。
【図8】抵抗体ペースト塗布時のペースト吐出部、ニー
ドルとガラス円筒との位置関係を説明するための図であ
り、(a) はガラス円筒の軸心方向に垂直な方向から見た
状態を、(b) はガラス円筒の軸心方向に垂直な断面をそ
れぞれ示す図である。
【図9】図4の膜形成装置を用いて図1の加熱ローラの
抵抗発熱体層を形成する場合のシリンダ部の移動速度パ
ターンを示す図である。
【図10】ガラス円筒の外周面に抵抗体ペーストが塗布
される状態を説明する図である。
【図11】図1の加熱ローラの表面温度分布を従来の加
熱ローラを比較して示す図である。
【図12】図4の膜形成装置を用いて抵抗発熱体層を形
成する場合のシリンダ部の移動速度パターンの他の例を
示す図である。
【図13】図12の移動速度パターンで抵抗発熱体層が
形成された加熱ローラの表面温度分布を示す図である。
【図14】加熱ローラの他の製造方法を示す工程流れ図
である。
【図15】抵抗値分布の測定方法を説明する図である。
【図16】図4の膜形成装置により抵抗発熱体層が積層
形成された他の加熱ローラにおいて第2層の塗布パター
ンを説明する図である。
【図17】図16の加熱ローラの表面温度分布を示す図
である。
【図18】図4の膜形成装置を用いて抵抗発熱体層を形
成する場合のシリンダ部の移動速度パターンの更に他の
例を示す図である。
【図19】本発明の他の実施例の膜形成装置の制御構成
を示す図6に対応する図である。
【図20】図19の膜形成装置を用いて抵抗発熱体層を
積層形成する場合の移動速度パターンを説明する図であ
る。
【符号の説明】
10:トナー定着用加熱ローラ(加熱ローラ) 30:ガラス円筒(電気絶縁性基体) 34:抵抗発熱体層 38:膜形成装置(加熱ローラの製造装置) 40:回転装置(回転駆動装置) 70:シリンダ部(ペースト吐出装置) 101:ニードル(吐出細管) {118:モータ,120:移動レール,122:移動
部材}(軸心方向駆動装置) 125:制御装置 128:位置センサ(相対位置検出装置)
フロントページの続き (72)発明者 武岡 健 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番 36号 株式会社ノリタケカンパニーリミ テド内 (72)発明者 細見 和徳 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番 36号 株式会社ノリタケカンパニーリミ テド内 (56)参考文献 特開 平7−121044(JP,A) 特開 平7−92839(JP,A) 特開 昭55−164862(JP,A) 特開 平4−74570(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 F16C 13/00 H05B 3/00 - 3/00 375

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体
    の該外周面に抵抗発熱体層が備えられ、該外周面を用い
    て均等に押圧しつつ加熱する加熱ローラの製造方法であ
    って、 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転させる回転工
    程と、 回転させられている前記電気絶縁性基体の外周面に、前
    記抵抗発熱体層を形成するための抵抗体ペーストをペー
    スト吐出装置の吐出細管を通して吐出する吐出工程と、 前記ペースト吐出装置を前記電気絶縁性基体に対してそ
    の軸心方向に平行な方向に、該軸心方向に連続的な抵抗
    体ペーストの塗布膜が形成される範囲内において該軸心
    方向の相対位置に関連して決定される速度で相対移動さ
    せる移動工程とを、含むことを特徴とする加熱ローラの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体
    の該外周面に抵抗発熱体層が備えられ、該外周面を用い
    て均等に押圧しつつ加熱する加熱ローラの製造方法であ
    って、 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転させる回転工
    程と、 回転させられている前記電気絶縁性基体の外周面に、前
    記抵抗発熱体層を形成するための金属有機化合物を含む
    抵抗体ペーストをペースト吐出装置の吐出細管を通して
    吐出する吐出工程と、 前記ペースト吐出装置を前記電気絶縁性基体に対してそ
    の軸心方向に平行な方向に所定の速度で相対移動させる
    ことにより、該電気絶縁性基体の外周面に該軸心方向に
    連続的な抵抗体ペーストの塗布膜を形成する第1移動工
    程と、 前記ペースト吐出装置を前記電気絶縁性基体に対してそ
    の軸心方向に平行な方向に、該軸心方向の相対位置に関
    連して決定される速度で相対移動させる第2移動工程
    と、 前記電気絶縁性基体の外周面に塗布された抵抗体ペース
    トから薄膜金属から成る前記抵抗発熱体層を加熱生成す
    る加熱工程とを、含むことを特徴とする加熱ローラの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱ローラの製造方法は、 前記第1移動工程により塗布された抵抗体ペーストから
    形成された前記抵抗発熱体層の第1層の前記軸心方向の
    抵抗値分布を測定する抵抗値測定工程を更に含み、 前記第2移動工程における相対移動速度は、前記第1層
    の抵抗値分布に基づいて前記電気絶縁性基体の軸心方向
    の相対位置に関連して決定されるものである請求項2の
    加熱ローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体
    の該外周面に抵抗発熱体層が備えられ、該外周面を用い
    て均等に押圧しつつ加熱する加熱ローラの製造装置であ
    って、 前記電気絶縁性基体をその軸心回りに回転可能に支持
    し、該電気絶縁性基体を回転駆動する回転駆動装置と、 吐出細管を備え、該吐出細管を通して抵抗発熱体層を形
    成するための抵抗体ペーストを前記電気絶縁性基体の外
    周面に吐出するペースト吐出装置と、 前記ペースト吐出装置を該電気絶縁性基体の軸心方向に
    平行な方向へ相対移動させる軸心方向駆動装置と、 前記ペースト吐出装置の前記軸心方向の相対位置を検出
    する相対位置検出装置と、 該相対位置検出装置により検出された軸心方向の相対位
    置に基づき、前記相対移動の速度を制御する制御装置と
    を、含むことを特徴とする加熱ローラの製造装置。
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