JP2947718B2 - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents
窒化珪素質焼結体の製造方法Info
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Description
密度窒化珪素質焼結体の製造方法に関するものである。
単味では焼結が困難であるため、種々の添加物を加えて
焼結されている。
ムを添加した系では、耐熱衝撃性においては優れたもの
が得られているが、耐熱性、機械的強度、靭性に劣って
いる場合があった。
開昭62―207765号公報に開示されている酸化イ
ットリウム+酸化セリウム+酸化マグネシウムを添加し
た系などが試みられており、耐熱性の向上に効果が認め
られることが知られている。
開示されている希土類酸化物+酸化マグネシウム+珪化
チタンもしくは珪化ジルコニウムを添加した系が試みら
れており、高い強度と靭性の両立に効果があることが知
られている。
は、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス材料にマグネ
シウム化合物を配合し、酸化マグネシウム蒸気分圧を制
御した雰囲気中で焼成して、焼結体表面に衝撃吸収層を
形成した二重密度焼結体の製造方法を開示している。
は、耐熱衝撃性、耐熱性、機械的強度は優れるものの、
窒化珪素との混合粉末を作製する際、酸化マグネシウム
の変質を抑制するために、混練用の溶媒として、アセト
ン、エタノール、ヘキサン等の有機溶媒を用いる必要が
あり、安価な精製水を用いることができない等、生産性
に劣る問題点があった。
行われたものである。本発明の目的は、高密度で、高い
機械的強度を示す窒化珪素質焼結体の、生産性の良い製
造方法を提供することにある。
体の製造方法は、1種類以上の希土類酸化物1〜15重
量%,水酸化マグネシウム1〜12重量%,珪化チタン
および珪化ジルコニウムより選ばれた少なくとも1種の
珪化物0.1〜3重量%及び残部が窒化珪素からなる混
合粉末を、精製水を溶媒として混練した後に成形し、該
成形体を1〜2気圧の窒素ガスを含む雰囲気中1500
〜1800℃の温度範囲で焼結することを特徴とするも
のである。
種類以上含まれるが、本発明の希土類酸化物としては、
例えば、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化イッテ
ルビウム、酸化エルビウム、酸化ランタン、酸化スカン
ジウム等が挙げられる。
α相からβ相への結晶相転移をその融液中で促進させる
機能を持ち、更に窒化珪素の柱状相を生成することによ
り強度を向上させる。
ると得られた焼結体の機械的強度が低下するので、15
重量%以下であることが好ましい。
十分な緻密化がなされないため好ましくない。
の範囲であることが望ましい。特に十分に高い強度特性
を得るためには2〜6重量%の範囲であることがさらに
好ましい。
合物で一般にMg(OH)2の形態を呈し、混合時の水
溶媒中にて、安定な化合物として存在しうる。
0℃にて分解し、酸化マグネシウムを形成して、上記希
土類酸化物と共に焼結時に液相を生成するが、その融点
を希土類酸化物単味の場合に比べて著しく低下させる効
果を持ち、より結晶相転移を促進し、ひいては緻密化を
助長する作用を持つ。
化マグネシウムからなるが、12重量%より多いと組織
の均質性が損なわれ、また1重量%より少ないと十分に
高い焼結密度が得られない。
2〜8重量%の範囲であることがより望ましい。
れも焼結高温時に上記希土類酸化物と酸化マグネシウム
とで形成する融液中で窒化珪素がα相からβ相へ転移す
る際の核として作用すると考えられ、相転移を促進する
と共に組織の均質化にも寄与し、特に大型の焼結体を焼
成する場合に安定して均質な焼結体が得られる。また、
これら珪化物は、焼結体を黒色化する作用も併せ持つ。
ジルコニウムより選ばれた少なくとも1種の珪化物が
0.1〜3重量%含まれるが、3重量%より多く添加す
ると機械的強度が低下し、また0.1重量%より少ない
と組織の均質化に充分寄与が認められない。
は、α型、β型の結晶構造をもつ窒化珪素粉末が焼結性
の点から好ましいが、α+β型あるいは非晶質窒化珪素
粉末が含まれていてもかまわない。
は、平均粒径5μm以下の微粒子であることが望まし
い。
酸化マグネシウム、各種珪化物も均質かつ高密度の焼結
体を得るためには平均粒径が10μm以下の微粒子であ
ることが好ましい。
混合は、精製水を溶媒として用い、樹脂製、酸化アルミ
ニウム製、窒化珪素製もしくは炭化珪素製のポット及び
ボールを用いてボールミルもしくはアトライター等の混
合機で行なう。
めに、焼結助剤に加えて有機物系バインダー等を添加し
てもかまわない。このように調製された混合粉末を加圧
成形し所定の形状の成形体とする。
成形、射出成形などの公知の成形法により行なう。
体の場合で、成形圧100〜700MPaで成形する。
雰囲気中、1500〜1800℃の温度範囲で加熱焼結
し、焼結体を得る。
を抑制するために窒素ガスを含む雰囲気であることが好
ましい。
にN2ガスのことであるが、Ar等の他の不活性ガスが
含まれていてもかまわない。
の実質的な常圧において常圧焼結することにより、複雑
な形状を呈する焼結体の作製時においても通常の常圧焼
結炉を利用することが可能で生産性を向上することがで
きる。
緻密な焼結体が得られず、また1800℃を超えると窒
素ガス圧1気圧下では窒化珪素の分解が生じてしまうた
め、1500℃〜1800℃の温度範囲であることが好
ましい。
マグネシウムから酸化マグネシウムを生成させるために
30分以上保持し、また900〜1500℃で希土類酸
化物、酸化マグネシウム及び珪化チタン、珪化ジルコニ
ウムなどの液相を均一に分布させるために30分以上保
持し、充分に窒化珪素粉末を濡らす。
中に窒化珪素が溶解し再析出することで結晶相転移が生
じると共に、緻密化し焼結する。
界があるため、30分以上の保持が必要である。
1〜15重量%,水酸化マグネシウム1〜12重量%,
珪化チタンおよび珪化ジルコニウムより選ばれた少なく
とも1種の珪化物0.1〜3重量%及び残部が窒化珪素
からなる混合粉末を、精製水を溶媒として混練した後に
成形し、該成形体を1〜2気圧の窒素ガスを含む雰囲気
中1500〜1800℃の温度範囲で焼結するが、これ
らの条件の組み合わせにより、高い焼結密度、強度特性
を有する優れた窒化珪素焼結体が、比較的安価な水溶媒
を用いた粉末混合法および加圧を必要としない常圧焼結
法により生産性良く製造可能となり、本課題が達成され
た。
る。
化率97%以上)もしくはβ型窒化珪素粉末(平均粒径
2μm、β化率95%以上)に希土類酸化物粉末、水酸
化マグネシウム粉末、及び各種珪化物粉末を第1表に示
す所定量(重量%)添加し、PVA系のバインダーを5
重量%加えて、溶媒として精製水を用いて窒化珪素製ボ
ールミルで24時間混練した。
ットリウム粉末としてY2O3粉末(平均粒径0.3μ
m)、酸化セリウム粉末としてCeO2粉末(平均粒径
1.0μm)である。
粉末(平均粒径1μm)である。各種珪化物は、珪化チ
タンとしてTiSi2粉末(平均粒径2μm)、珪化ジ
ルコニウムとしてZrSi2粉末(平均粒径2μm)で
ある。
結した。成形条件としては金型1軸成形圧100MP
a、冷間静水圧による加圧150MPaとし、60mm
×60mm×10mmの板状体を得た。
圧中、400℃の温度にて30分保持、1100℃の温
度にて30分保持後、第1表に示す温度にて4時間保持
である。
結助剤の添加量、焼結条件と共に第1表に示す。
密度として測定した。機械的強度については、JIS
R1601に準拠し室温にて3点曲げ試験を行い抗折強
さとして測定した。靭性についてはJIS R1607
のSEPB法により破壊靭性値KICを測定した。
代えて、酸化マグネシウム粉末(平均粒径1.0μm)
を用いた系の特性値も併せて第1表に示す。
るものは相対密度、抗折強さ、靭性共に優れるが、比較
例に該当する試料では本発明の実施例と比べて特に相対
密度、抗折強さが劣ることが確認された。
度、強度特性を十分に備えた窒化珪素質焼結体を、安価
な水溶媒、常圧焼結法により作製可能となり、その工業
的有用性は非常に大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 1種類以上の希土類酸化物1〜15重量
%,水酸化マグネシウム1〜12重量%,珪化チタンお
よび珪化ジルコニウムより選ばれた少なくとも1種の珪
化物0.1〜3重量%及び残部が窒化珪素からなる混合
粉末を、精製水を溶媒として混練した後に成形し、該成
形体を1〜2気圧の窒素ガスを含む雰囲気中1500〜
1800℃の温度範囲で焼結することを特徴とする窒化
珪素質焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6268169A JP2947718B2 (ja) | 1994-10-07 | 1994-10-07 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08109071A JPH08109071A (ja) | 1996-04-30 |
JP2947718B2 true JP2947718B2 (ja) | 1999-09-13 |
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JP (1) | JP2947718B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-07 JP JP6268169A patent/JP2947718B2/ja not_active Expired - Fee Related
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