JP2942183B2 - 電子写真装置用ブレードの製造方法および製造装置 - Google Patents
電子写真装置用ブレードの製造方法および製造装置Info
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Description
複写機、プリンタ、ファクシミリ等において、感光体
(ドラム、ベルト等)上の残留トナーを除去するための
クリーニングブレードと現像器内でトナーを摩擦帯電さ
せながら薄膜を形成する現像ブレード等の電子写真装置
用ブレード(以下、ブレードともいう)の製造方法並び
にその製造装置に関し、詳しくは、熱硬化型ポリウレタ
ンからなるブレードの製造方法およびその製造装置に関
する。
通常、金属製のホルダー3に取り付けられた状態で使用
されるが、従来、下記の製造方法のいずれかの方法によ
って製造されている。
で、図4(a)に部分断面図により概念を示すように、円
筒形のドラム51内に、末端イソシアナート基を含有す
るウレタンプレポリマーと架橋剤(鎖延長剤あるいは硬
化剤ともいう)とを混合して撹拌した液状物Aを注入
し、前記ドラム51を回転軸52を介して高速で回転さ
せ、遠心力でドラム51の内周面に一定厚の液状物Aの
層を作り、同時に加熱しながら所定時間反応させて円筒
形状のポリウレタンシート成形物を製造し、ドラム51
の回転を止めて手作業で丁寧に取り出す。そして、その
円筒形状のポリウレタンシート成形物を長さ方向に一か
所で直線状に切り開いて平板状のポリウレタン成形物B
としたのち、そのポリウレタンシート成形物Bを所定温
度で所定時間保持し、二次架橋したのち、さらに常温で
熟成させる。次いで図4(b)のように、所定の寸法に裁
断することによって長方形で平板状のブレード2を多
数、製造する。それから各ブレード2の一側縁部を、図
3のように金属製ホルダー3の先端縁部に接着剤によっ
て接着することによって、最終製品としてのブレード用
具1が完成する。
法で、図4(c)に示すようにあらかじめ接着剤を塗布し
た金属製のホルダー3を分割金型55・56内にセット
し、末端イソシアナート基を含有するウレタンプレポリ
マーと架橋剤との混合・撹拌の液状物Aを、分割金型5
5・56内に注入し、所定時間加熱してブレード2を硬
化させホルダー3と一体に成形する。次に分割金型55
・56を開放して成形物を取り出し、二次架橋および熟
成工程を経たのち、各ブレード2の先端部をエッジ(稜
線)を切り出すためにカッターで切断することで、製品
としてのブレード用具1が完成する。
ムの外周面に形成された断面凹状の成形用溝に吐出し、
所定時間増粘させた後、エンドレスベルトをその外周面
に圧接して加圧し、加熱して帯状のブレードを連続して
成形する方法も考えられる。
来の製造方法には、それぞれ次のような点で改善すべき
余地がある。
ードが得られるという利点がある反面、バッチ処理にな
り注入から取り出しまでに長時間を要する。また、ブレ
ードの成形工程では一度に多量のブレードを成形するの
に対し、成形工程後はブレードを一個ずつホルダーに接
着する必要があるなど、主要な工程間で連続性が欠ける
ため、製造工程を自動化するのが困難である。また、成
形ドラムを高速で回転させる際に生じる振れや注入量の
バラツキにより成形品に厚さのバラツキを生じ易い。
の形状が異なるなど製品の種類ごとに金型を変更する必
要があり、また大量生産するためには、各種類の金型を
それぞれ相当数ずつ準備しなければならず、しかもそれ
らの金型を収容し搬送する加熱炉も大型になり、設備全
体の設置場所に広いスペースを要し、設備コストが高く
なる。また、段取り替えに時間がかかるため、生産効率
が低い。更に、一個づつ搬送されてくる金型に断続的に
注入する必要があり、金型と金型の間はロスショット
(液状物Aの連続吐出)させるか、注型機の断続運転を
必要とし、前者では材料ロスを生じ、後者では計量誤差
を生じやすい。
を連続する金型内に吐出し、加圧し、加熱して帯状のブ
レードを成形する方法においては、加圧により、過剰の
ポリウレタンをオーバーフローさせるため材料ロスが多
く、加圧装置やオーバーフローしたバリの除去する装置
等を必要とするため装置全体が大きくなる問題が予想さ
れる。
で、熱硬化型ポリウレタンを使用する高品質のブレード
を連続して製造することができ、生産効率が高く、簡単
な構造で製造工程の自動化が容易な装置であり、設備コ
ストも安くできるブレードの製造方法および製造装置を
提供することを目的としている。
めにこの発明の電子写真装置用ブレードの製造方法は、
熱硬化型ポリウレタンの原料成分であるポリウレタンプ
レポリマーの液状物と架橋剤の液状物とを混合撹拌して
混合物を調製し、その混合物を、所定の温度に加熱され
回転している成形ドラムの外周面に所定の寸法で彫り込
まれた溝部に吐出し、その溝部とその溝部を覆って前記
成形ドラムに従動して回走するエンドレスベルトとによ
り構成される空間部に前記混合物を充満させながら所定
の時間を加熱して、所定の幅と厚さを有する帯状のブレ
ード成形物を連続して成形し、そのブレード成形物を冷
却したのち一定長さごとに切断するものである。ここ
で、ポリウレタンプレポリマーの混合物とは、高分子量
ポリオールとポリイソシアネートの反応物を意味し、高
分子量ポリオールの配合比の少ないポリウレタン擬プレ
ポリマーを含む。また、架橋剤とは、架橋剤(鎖延長
剤)だけの場合と高分子量ポリオールを含む場合があ
る。
形ドラムの外周面の溝部を覆って空間部(キャビテイと
もいう)を形成して、その空間部に前記混合物(流動性
のある未硬化ポリウレタン)を充満させ、回転しながら
加熱し硬化させて帯状のブレード成形物を成形する。成
形ドラムの回転速度と吐出量とは、後述の手段により微
調整されバランスされるが、更に前記空間部での混合物
の液面高さの変動を可能とすることにより一層バランス
が良くなり、充填量不足によるくぼみを生じることがな
く、また、加圧しないのでいわゆるバリ(ハミダシ)を
生じることがなく材料ロスも少ない。また、このブレー
ド成形物は一連に連続して取り出せるから、製品の個数
に応じて必要な長さだけ成形し、製品の長さに合わせて
ブレード成形物を一定長さごとに切断することができ
る。したがって、あとはブレードを支持するホルダーに
ブレード成形物を接着剤で接着すれば、製品となる。こ
のように、本発明の製造方法によると、一定長さのブレ
ード成形物を必要な個数だけ連続的に製造することがで
きるから、無駄がなく、またブレード成形物を一個ずつ
順に送り出せるから、ホルダーに対するブレード成形物
の接着を含めて自動化が容易に図られる。
ポリマーの液状物および架橋剤との液状物のうち少なく
とも一方に混合される高分子量ポリオールの成分が数平
均分子量500〜5000、平均官能基数(f)が2≦f
≦4であるとなおよい。なお、前記高分子量ポリオール
成分の数平均分子量は、好ましくは1000〜3000
の範囲がより望ましい。この組成物を注型することによ
り反応が円滑に行われ、得られるブレードの物性も好ま
しい。すなわち、高分子量ポリオール成分の分子量が5
00未満では、粘度が低すぎて操作性が悪く、得られる
ポリウレタンの最終物性も良好でない。逆に同分子量が
5000を超えると、粘度が高くなりすぎて混合が困難
になる。また平均官能基数(f)がf=1ではモノオール
となるため重合せず、f≧5では多官能になりすぎるた
めに、重合物の粘度が増大し且つ物性が低下するからで
ある。
に記載のように、断面凹状の成形用溝を外周面の全周に
わたり形成し、水平に支持されその水平中心軸を中心に
回転する成形ドラムと、下端の混合液吐出口を前記成形
用溝内に臨ませて前記成形ドラムの上方に配設され、熱
硬化型ポリウレタンの原料成分であるポリウレタンプレ
ポリマーの液状物と架橋剤の液状物とを計量、混合し撹
拌し吐出するための定量混合注型機と、前記成形ドラム
の外周面に当接され、前記成形ドラムに従動して回走す
る金属製のエンドレスベルトと、前記成形ドラムの前記
成形用溝における帯状ブレード成形物の取出部に一端部
を近接して前記ブレード成形物の搬送部を水平に配置し
た冷却用コンベヤと、この冷却用コンベヤを冷却する冷
却装置と、前記ブレード成形物を一定長さごとに切断す
る裁断装置とを備えている。
の吐出口からポリウレタンプレポリマーの液状物と架橋
剤の液状物との混合物を、加熱され回転している成形ド
ラムの成形用溝部に吐出し、この成形用溝部と金属製エ
ンドレスベルトとにより構成される空間部(キャビテ
イ)内に充満しながら、そのキャビテイ内で所定の時間
加熱して重合反応させて所定の幅と厚さで帯状に連続す
るポリウレタンエラストマー(ブレード成形物)を連続
的に成形する。成形ドラムの成形用溝部の底面を高精度
の鏡面に仕上げることにより、ブレード成形物の一面を
平滑な鏡面に形成することができる。そして、成形ドラ
ムの成形用溝部から連続的に取り出されるブレード成形
物は、冷却用コンベヤの平坦なベルト上で冷却されなが
ら形状も整えられる。一方、冷却用コンベヤのベルトは
ブレード成形物の熱を吸収し温度が上昇するが、冷却装
置によって冷却される。こうして、ブレード成形物は常
温付近まで冷却されると、硬化して安定する。この状態
で、製品としてのブレードの長さに裁断装置で次々と切
断され、所定の幅と厚さおよび長さを有する熱硬化型ポ
リウレタン製のブレードが完成する。
載のように、前記ベルトコンベヤのコンベヤベルトを金
属製のエンドレスコンベヤベルトで構成し、このエンド
レスコンベヤベルトの水平回走部上に、セラミックス製
刃物を前記帯状ブレード成形物の一側縁部を長手方向に
切断可能に配置することができる。成形ドラムより引き
出された帯状のブレード成形物が完全に硬化しないうち
に、セラミックス製刃物で所定の幅に切断され、同時に
搬送される。こうして、クリーニングブレードに求めら
れる鋭利な稜線が形成される。刃物にセラミックを使用
することにより、ポリウレタンとの滑りがよく、切断面
が鋭利でかつ長期間連続して切断できる。
ストマー製造の為の成分としては、従来公知のものが使
用できる。高分子量ポリオールとしては、ポリエチレン
グルコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリ
コール類あるいは、ビスフェノールA、グリセリンのエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオ
キシド付加物類のポリエーテル型ポリオールおよびアジ
ピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フ
マール酸等の2塩基酸とエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジ
オール、トリメチロールプロパン等のグリコール類との
重合反応により得られるポリエステル型ポリオールなら
びにポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジ
オール等をあげることができる。
は、500〜5000、特に好ましくは1000〜30
00範囲である。
ンジイソシアナート、4,4ジフェニルメタンジイソシ
アナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロ
ンジイソシアナート、1,4シクロヘキサンジイソシア
ナート等を挙げることができる。 鎖延長剤として、エチ
レングリコール、1,4ブタンジオール、ジエチレング
リコール、1,6ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール等の低分子量ジオール並びにエチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン等のジア
ミンを挙げることができる。望ましくは、低分子量ジオ
ールが用いられる。さらに必要に応じて多官能成分とし
てトリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、グ
リセリン、及びこれらのエチレンオキシド、プロピレン
オキシド付加物を添加してもよい。これらのポリオール
およびジイソシアナート化合物は、従来のポリウレタン
製造方法に採用されているワンショット法、擬プレポリ
マー法、及びプレポリマー法の何れによって反応させて
も良いが、擬プレポリマー法或はプレポリマー法を用い
た方が得られる製品の物性が安定し性状がよい。
H基/NCO基の当量比は生成するポリウレタンの物性
から0.8〜1.05がよく、望ましくは0.85〜1.0
0の範囲である。また必要に応じて反応促進剤がもちい
られる。この反応促進剤は下記の一般化学式で表される
イミダゾール誘導体等であって、その具体例としては、
化学構造上から反応温度依存性の高い2-メチルイミダ
ゾールや1,2ジメチルイミダゾール等を挙げることが
できる。
リマー100重量部に対して、0.01〜0.5重量部、
好ましくは0.05〜0.3重量部の範囲で用いられる。
望ましくは更に感温性、或は遅効性を有するものがポッ
トライフを長くとれ脱型時間が短くなるため好適に用い
られる。その具体例としては、ブロックアミンと称され
る1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7-有
機酸塩、1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン-5-
有機酸塩またはこれらの混合物等があげられる。本発明
では熱硬化型ポリウレタンの原料成分であるポリウレタ
ンプレポリマーの液状物と架橋剤の液状物との混合撹拌
に使用する2液混合注型機には、市販のものを使用でき
る。また計量ポンプはその定量精度を考慮して、3連以
上のプランジャータイプを使用することが好ましいがギ
アーポンプタイプも使用可能である。特に、本発明の製
造装置(請求項5)では、脱型時に所定の硬度を得るた
めに反応促進剤を使用して速硬化処方にする必要がある
ので、撹拌混合室は、特公平6−11389号公報に開
示されているような、混合室内での滞留を防ぎ、且つ反
応熱による発熱を抑制した小容量のタイプが好ましい。
その製造装置の実施の形態を製造方法と併せて図面に基
づいて説明する。図1は電子写真装置に使用するブレー
ドの製造装置の実施例を概要的に示す全体正面図、図2
(a)はクリーニングブレードの製造装置の他の実施例を
示す斜視図、図2(b)は図2(a)の成形ドラム20の
一部を示す断面図である。図1に示すように、ブレード
の製造装置10は、2台のタンク11・12を備え、各
タンク11・12の出口から計量ポンプ13・14を介
設した配管15・16が、ミキシングヘッド(2液定量
混合注型機)17に接続されている。なお、ミキシング
ヘッド17と各タンク11・12とは、それぞれ循環用
配管15a・16aによって接続されている。またミキ
シングヘッド17は、上端に液状物の導入口を2つ備
え、下端中央部に液状物の吐出口を備えたチャンバー内
に、撹拌用回転子17bをその上端中央部で回転可能に
支持し、上方のモータ17cで回転駆動する公知の構造
からなる。また、この計量ポンプ13・14およびミキ
シングヘッド17は駆動モータの選択、チャンバー内の
滞留防止等により流量を高精度に制御できる。
の外周面に全周にわたり断面凹状の成形用溝21を形成
し(図2(a)参照)、その溝21の外周をエンドレスベ
ルト24で覆って空間部を形成して、注入液Uを充満す
る(図2(b)参照)。成形ドラム20は、例えば、硬
質アルミニウム、ステンレス等からなり、本例では、成
形ドラム20の内部に加熱蒸気又はオイルのジャケット
(図示せず)が設けられ、成形ドラム20の外周面が所
定温度(145℃前後)に加熱される。また、成形ドラ
ム20の中心部は、水平な回転軸23により回転自在に
支持され、図示を省略した駆動装置により、所定速度で
反時計方向に回転する。駆動装置としてはACサーボモ
ータを使用し、負荷変動をフィードバックすると共に、
駆動モータと成形ドラム20との間の減速比を大きく取
り、モータ回転数を上げ(例えば1500rpmレベ
ル)て回転速度の変動を、±0.3%以内に調整する
(従来は約±1.5%)。
は、ステンレスなどの金属帯板からなる成形用空間(金
型)形成用のエンドレスベルト24が当接され、このエ
ンドレスベルト24は、このエンドレスベルト24を予
熱する予熱ロール26、ベルト走行を調整するガイドロ
ール28、エンドレスベルトに張力を付与するテンショ
ンロール27およびエンドレスベルト24を冷却する冷
却ロール25に掛け渡されて、成形ドラム20の回転に
従動して同一方向に回転する。また、エンドレスベルト
24は、例えば図2(a)のように、内部に近接する複数
本のヒータ41を備え、所定温度(145℃前後)に加
熱される。この温度によってもポリウレタンの硬化速度
を調整できる。さらに、図1の予熱ロール26は、成形
ドラム20に対し接近・離間可能に構成され、ドラム2
0の外周面とエンドレスベルト24の接触開始点、つま
り注入液Uの加熱開始位置を調整できるようにしてい
る。この構成により、ポリウレタン原料である注入液U
の反応性のばらつきに対応して、ドラム20の周速を変
化させずにa点〜b点間の加熱時間を微調整できる。
では図示を省略したが、成形用溝21内を清掃して離型
剤をスプレーする離型剤処理装置29(図2(a)参照)
を付属している。また、同様の装置(図示せず)をエン
ドレスベルト24のリターン側(例えば、テンションロ
ール27とガイドロール28との間)に付属することが
できる。なお、溝21内の清掃装置には、たとえばロー
ル状に巻取られた清掃布を繰り出して溝21内を拭き取
るようにしたものが使用される。
コンベヤ31が水平に設けられている。この冷却用コン
ベヤ31は、ステンレスなどの金属製のエンドレスコン
ベヤベルト31aを、2つのロール32・33間に掛け
渡されている。冷却用コンベヤ31の下部には冷却装置
34が配設され、冷却水(矢印)をエンドレスベルト3
1aの下面に噴射し、またロール32・33に冷却水を
循環させるなどの方法でエンドレスコンベヤベルト31
aを介してブレード成形物Sを冷却する。なお、図2
(a)に示す他の実施例のようにこの冷却用コンベヤ3
1の水平な搬送部の搬送開始位置付近に、摩擦係数の低
いセラミック製の直線状刃物35を、エンドレスコンベ
ヤベルト31aの上面に垂直な面にあって上流方向に傾
斜して固定することができる。これによって、ブレード
成形体Sの一側縁部を鋭利な稜線を形成しながら連続し
て裁断できる。この場合には図示は省略するが、刃物3
5に対して切削液の供給装置を装備するのが好ましい。
隣接して、弛み検知機52、送りロール50、裁断装置
37およびコンベヤ51がこの順序で配備されている。
弛み検知機52は、鉛直に立設された一対の支柱53に
上下一対のセンサー54・55を取り付けて、その間に
ブレード成形物Sを案内してその弛み状態を検知する。
送りローラ50は、弛み検知機52の信号を受けて所定
の速度(冷却用のエンドレスコンベヤベルト31aより
速い速度)でブレード成形物Sを裁断装置37に送る。
裁断装置37は、下刃37bおよび上刃37aを有しブ
レード成形物Sを、所定の長さに裁断する。コンベヤ5
1は、裁断されたブレード成形物Sを次工程(金具接着
工程、幅裁断工程(稜線形成工程)等)に搬送する。こ
のコンベヤ51の上で次工程の作業を進めることもでき
る。
置10が構成されるが、この製造装置10による電子写
真装置用ブレードの製造方法を図1に基づいて説明す
る。プレポリマーと架橋剤とをそれぞれ2液定量混合注
型機のタンク11および12に投入し、加熱、減圧、撹
拌して脱泡した。こうして得られたプレポリマーと架橋
剤とを計量ポンプ13および14により、ミキシングヘ
ッド17に供給し、均一に撹拌・混合しながら吐出口1
7aより145℃に温度調節された成形ドラム20の成
形用溝21(図2(a)参照)内に吐出する。このとき、成
形ドラム20は所定の速度(1回転/80秒)で反時計
方向に回転しており、ドラム20の周速と溝21の彫り
込み深さおよび幅に対応する必要量が連続的に注入され
る。
の真下のa点からb点(エンドレスベルト24の当接開
始直前位置)までの間で反応が開始された後、145℃
に加熱された成形用のエンドレスベルト24により、成
形ドラム20のb点からc点までの間で、加熱・保持さ
れる。これにより、注入液Uのウレタン重合反応がほぼ
完了し、必要な幅と厚さおよび平滑な鏡面を備えたブレ
ード成形物Sが連続的に成形される。なお、本例では、
注入液Uがa点からb点まで回転して移動する時間が1
0秒、b点からc点への移動時間が50秒に設定されて
いるが、上記したように予熱ロール26の成形ドラム2
0に対する接近・離間操作でb点の位置を変更し、a点
とb点間の回転角度およびb点とc点間の回転角度を変
えることで、注入液Uの反応および成形時間を微調整で
きる。
ド成形物Sは、c点で成形ドラム20の溝21から剥離
され、冷却用コンベヤ31のエンドレスコンベヤベルト
31a上に導かれる。エンドレスコンベヤベルト31a
は冷却装置34で冷却されているため、ブレード成形物
Sはエンドレスコンベヤベルト31a上で常温(20℃
前後)近くまで冷却されつつ搬送される。
冷却用コンベヤ31より弛み検知機52、送りロール5
0、裁断装置37およびコンベヤ51に導かれる。弛み
検知機52は、支柱53に取り付けられたセンサー54
・55の間を通ってブレード成形物Sを、送りロール5
0に誘導する。送りロール50は、ブレード成形物Sを
挟持して冷却用コンベヤ31より速く走行するので、そ
のブレード成形物Sが上側センサー54に接するときは
停止し、下側センサー55に接するとき送りを開始し
て、ブレード成形物Sの製造速度と、裁断装置37の処
理速度とを調整する(ブレード成形物Sに過剰な張力を
掛けない)。裁断装置37は、上刃37aおよび下刃3
7bの間にブレード成形物Sを誘導して所定の長さ(製
品としての長さ)に裁断する。これによって、所定の長
さに裁断された平板状のブレード2(図3)の製造工程
が終了する。
その一側縁部を、図3のように金属製ホルダー3を接着
剤によって接着して、最終製品としてのブレード用具1
が完成する。なお、ブレード用具1が鋭利な稜線を形成
する必要があるブレード(クリーニングブレード等)で
あるときは、ブレード2の金属製ホルダー3を接着した
側の他の側縁部をセラミックカッター等により裁断して
稜線を形成する。また本発明の場合には、従来の遠心成
形法と違って、ブレード2が必要な本数だけ一本ずつ製
造されていくので、ホルダー3を接着する工程、または
稜線形成工程においてもブレード2を一本ごとに処理す
ればよいので、これらの工程の自動化が容易となる。
を図2によって説明する。本例の製造装置10’が上記
実施例と相違するところは下記の点である。すなわち、
図2(a)に示すように、多数の半円柱形のヒータ41を
成形ドラム20の外周面のa点からb点の間に配備する
とともに、成形ドラム20のb点からc点の間ではエン
ドレスベルト24の内周面側に、またエンドレスベルト
24の加熱用に他の箇所の内周面に、それぞれヒータ4
1を配備している。またエンドレスベルト24を掛け渡
すローラ25〜27は、4本から3本に本数を減らして
いる。成形ドラム20のc点からa点の間には、離型剤
処理装置29が配備されている。
スベルト31aの冷却手段としてその下部回走部の一部
を、ローラ44〜47を介して凹状に下方へ延長して冷
却装置(図示せず)内に挿入するようにしている。ま
た、ブレード成形物Sがエンドレスベルト31a上に載
り移った段階では、ブレード成形物Sの温度は145℃
近くの比較的高温の状態であり、十分に冷却されていな
いために切削抵抗が小さい。そこで、本実施例では、ブ
レード成形物Sの一側縁部の切断代S’を、摩擦係数の
低いセラミック製の刃物35によってエンドレスベルト
31aの搬送力を利用して連続的に切断するようにして
いる。これにより、クリーニングブレードに必要な幅寸
法と直線性を有する鋭利な稜線が作り込まれる。またブ
レード成形物Sは、支持板36上に移載されるまでの
間、水平且つ平坦なエンドレスベルト31a上に保持さ
れ、冷却されることによって硬化し、同時に製品として
のブレードの形態に整えられる。
さに裁断する装置には下刃を使用せず、上刃37aの下
方の支持板36上に、図2(a)のように厚手のロール紙
や軟質合成樹脂テープ等よりなるライナー42が上刃3
7aが昇降する度に、一方のロールから繰り出され他方
のロールに上刃37aの幅ずつ巻取られるようにしてい
る。そして、支持板36に対し、直交する方向に往復移
動可能なテーブル43を連設して、上刃37aで切断さ
れたブレード2をテーブル43上に順に並べるようにし
ている。その他の構成については、上記実施例と共通す
るので、共通した構成部材は図1と同一の符号を付して
説明を省略する。なお、上記二つの実施例において冷却
コンベヤの構成、側縁部の裁断方法、長さの裁断方法
は、仕様により組み合わせることができる。
処方と成形条件とを下記の表−1にまた得られたブレー
ド成形物の物性と寸法を表−2に示す。 実施例1 表−1に示すように、所定量のポリカプロラクトンエス
テルジオール(平均分子量2000)を70℃で3時
間、減圧下(5mmHg)にて加熱・撹拌し脱水した後、
これを反応容器に仕込み、引き続いて4,4ジフェニル
メタンジイソシアナートを反応容器に加え窒素ガス雰囲
気下に70℃で1〜4時間撹拌して残留イソシアナート
基含有量7.0%の液状ウレタンプレポリマーを得た。
一方、架橋剤成分として表−1に示すように、所定量の
1,4ブタンジオール、トリメチロールプロパン及び1,
2ジメチルイミダゾールを70℃で3時間、減圧下(5
mmHg)にて加熱・撹拌し脱水し水酸基当量45の架
橋剤を得た。
架橋剤をそれぞれ2液定量混合注型機のタンク11およ
び12に投入し、表−1に示す液温度に成るよう加熱・
撹拌した。これを表1に示す当量比に成るように計量ポ
ンプ13および14により、ミキシングヘッド17に供
給し、均一に撹拌・混合しながら吐出口より145℃に
温度調節された成形ドラム20の成形用溝21内に吐出
した。この後の製造方法については、製造装置10を用
いた製造工程で説明したのと同様の方法による。
ラクトンエステルジオール(平均分子量2000)から
ポリエチレンアジペートジオール(平均分子量200
0)に代えた以外は上記実施例1と同じ方法でブレード
を製造した。
リマーと架橋剤との混合比を1:1とする擬プレポリマ
ー法に代えた以外は、上記実施例1と同じ方法でブレー
ドを製造した。
ールをポリカプロラクトンエステルジオール(平均分子
量2000)からポリエチレンアジペートジオール(平
均分子量2000)に代えた以外は、上記実施例1と同
じ方法でブレードを製造した。
ところの遠心成形法、型成形法と比較して遜色のない物
性および寸法精度を有し、ブレードとして十分に実用に
耐えられるものであった。
ドの製造に限定されるものではなく、熱硬化型ポリウレ
タンの帯状体に適する用途、例えばスクリーン印刷用の
ポリウレタン・スクィージー用ブレード等の用途にも好
適である。
本発明の電子写真装置用ブレードの製造方法および製造
装置には、次のような効果がある。 (1)本発明によって、帯状に連続した熱硬化型ポリウレ
タンエラストマーを成形することが可能となったことに
より、従来の熱可塑性ポリウレタンの溶融押し出成形法
では得られなかった熱硬化型ポリウレタンの優れた特性
(耐摩耗性、耐熱性等)を維持したブレードを、自動化
し、簡略化した生産性の高い製造工程により製造が可能
となる。また、設備コストを安くできる。更に、エンド
レスベルトを特に加圧しないことにより、オーバーフロ
ーによる材料ロスがなく、加圧装置やバリの除去装置が
不要で装置が簡単、安価となる。
が円滑に行われ、熱硬化性ポリウレタンの特性を維持し
たブレードが得られる。
明の製造方法を確実に実施でき、設備コストが低減され
る。
ミックス製刃物が摩擦抵抗が小さく、耐久性に富み、長
期間使用でき、またクリーニングブレードに求められる
鋭利な稜線が形成される。
要的に示す全体正面図である。
示す斜視図、図2(b)は図1の成形ドラム20の一部を
示す断面図である。
一部を省略した斜視図である。
示すもので、図4(a)は遠心成形法におけるドラム状金
型の断面図(部分)、図4(b)はポリウレタンシートを
展開した状態を示す部分平面図、図4(c)は型成形法に
おける分割金型の断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱硬化型ポリウレタンの原料成分である
ポリウレタンプレポリマーの液状物と架橋剤の液状物と
を混合撹拌して混合物を調製し、 その混合物を、所定の温度に加熱され回転している成形
ドラムの外周面に所定の寸法で彫り込まれた溝部に吐出
し、その溝部とその溝部を覆って前記成形ドラムに従動
して回走するエンドレスベルトとにより構成される空間
部に前記混合物を充満させながら所定の時間を加熱し
て、所定の幅と厚さを有する帯状のブレード成形物を連
続して成形し、 そのブレード成形物を冷却したのち、一定長さごとに切
断することを特徴とする電子写真装置用ブレードの製造
方法。 - 【請求項2】 ポリウレタンプレポリマーの液状物およ
び架橋剤との液状物のうち少なくとも一方に混合される
高分子量ポリオールの成分が数平均分子量500〜50
00、平均官能基数(f)が2≦f≦4である請求項1に
記載の電子写真装置用ブレードの製造方法。 - 【請求項3】 断面凹状の成形用溝を外周面の全周にわ
たり形成し、水平に支持されその水平中心軸を中心に回
転する成形ドラムと、 下端の混合液吐出口を前記成形用溝内に臨ませて前記成
形ドラムの上方に配設され、熱硬化型ポリウレタンの原
料成分であるポリウレタンプレポリマーの液状物と架橋
剤の液状物とを計量、混合し吐出するための定量混合注
型機と、 前記成形ドラムの外周面に当接され、前記成形ドラムに
従動して回走する金属製のエンドレスベルトと、 前記成形ドラムの前記成形用溝における帯状ブレード成
形物の取出部に一端部を近接して前記ブレード成形物の
搬送部を水平に配置した冷却用コンベヤと、この冷却用
コンベヤを冷却する冷却装置と、前記ブレード成形物を
一定長さごとに切断する裁断装置とを備えたことを特徴
とする電子写真装置用ブレードの製造装置。 - 【請求項4】 前記冷却用コンベヤのコンベヤベルトを
金属製のエンドレスコンベヤベルトで構成し、このエン
ドレスコンベヤベルトの水平回走部上に、セラミックス
製刃物を前記帯状ブレード成形物の一側縁部を長手方向
に切断可能に配置した請求項3に記載の電子写真装置用
ブレードの製造装置。
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