JP2940431B2 - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JP2940431B2
JP2940431B2 JP7537795A JP7537795A JP2940431B2 JP 2940431 B2 JP2940431 B2 JP 2940431B2 JP 7537795 A JP7537795 A JP 7537795A JP 7537795 A JP7537795 A JP 7537795A JP 2940431 B2 JP2940431 B2 JP 2940431B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリンタ装置に関する。
詳しくは、オリフィスプレートのインク或いは希釈液を
吐出するためのノズルとなる貫通孔の形状を工夫するこ
とにより、その作製が容易に行われ、吐出量精度が良好
で精度良好な印刷を行うことが可能なプリンタ装置に係
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特にオフィス等においてデスクト
ップパブリッシングと称されるコンピュータを使用した
文書作成が盛んに行われるようになってきており、最近
では文字や図形だけでなく、写真様のカラーの自然画像
を文字,図形とともに出力するといった要求も増加して
きている。そして、これに伴い、高品位な自然画像をプ
リントすることが要求され、中間調の再現が重要となっ
てきている。
【0003】また、記録信号に応じてインク液滴をノズ
ルより吐出して紙,フィルム等の記録媒体に記録する、
いわゆるオンデマンド型のプリンタ装置は、小型化,低
コスト化が可能なため、近年急速に普及しつつある。こ
のように、インク液滴を吐出する方法としては、様々な
方法が提案されているが、ピエゾ素子を用いる方法また
は発熱素子を用いる方法が一般的である。前者はピエゾ
素子の変形によりインクに圧力を加えて吐出させる方法
である。後者は、発熱素子によりインクを加熱沸騰させ
て発生する泡の圧力でインクを吐出させる方法である。
【0004】なお、上記のようにインク液滴を吐出させ
るプリンタ装置のプリントヘッドは、多くの場合、イン
ク液滴を吐出させるための力をインクに加える部分(例
えばピエゾ素子や発熱素子を備えるインク溜まり)とイ
ンク液滴に吐出方向を与えるノズル部分(いわゆるオリ
フィスプレート)により構成されており、上記オリフィ
スプレートは例えば電気メッキを基本とした方法で製造
されている。
【0005】そして、上記のような中間調を再現する方
法としては、様々な方法が提案されている。すなわち、
第1の方法としてはピエゾ素子或いは発熱素子に与える
電圧やパルス幅を変化させて吐出する液滴サイズを制御
し、印刷ドットの径を可変として階調を表現するものが
挙げられる。
【0006】しかし、上記第1の方法においては、ピエ
ゾ素子或いは発熱素子に与える電圧やパルス幅を下げす
ぎるとインクが吐出しなくなるため最小液滴径に限界が
あり、表現可能な階調段数が少なく、特に低濃度の表現
が非常に困難であるという欠点を有している。従って、
自然画像のプリントアウトには不満足なものである。
【0007】また、第2の方法としては、ドット径は変
化させずに1画素を例えば4×4のドットよりなるマト
リクスで構成し、このマトリクス単位でいわゆるディザ
法を用いて階調表現を行う方法が挙げられる。しかし、
この第2の方法においても、1画素を4×4のマトリク
スで構成した場合、17階調の濃度を表現することがで
きるが、例えば上記第1の方法と同じドット密度で印刷
した場合には解像度が1/4に劣化してしまい、荒さが
目立つため、これも自然画像のプリントアウトには不満
足なものである。
【0008】そこで、本発明者等は、インクを吐出する
際にインクと希釈液を混合することにより、オンデマン
ド型のプリンタ装置のプリントヘッドから吐出されるイ
ンク液滴の濃度を変化させ、印刷されるドットの濃度を
制御することを可能にし、解像度の劣化を発生させるこ
となく自然画像をプリントアウトするプリンタ装置を提
案してきた。
【0009】すなわち、図17に示すように、プリント
ヘッドを構成するオリフィスプレート101に、例えば
インク用のノズルとされる第1の孔部102と希釈液用
のノズルとされる第2の孔部103を、これら第1,2
の孔部102,103の一端がオリフィスプレート10
1の表面101aに面する液体吐出部104において接
続されるように形成する。
【0010】なお、上記第2の孔部103をオリフィス
プレート101の厚さ方向に形成し、その上端側に液体
吐出部104を形成するものとし、一方の第1の孔部1
02をL字状に形成して液体吐出部の側面に接続される
ように形成すれば良い。そして、上記第1,2の貫通孔
102,103の他端を図示しないインク溜まり或いは
希釈液溜まりに接続するようにすれば、インク溜まり及
び希釈液溜まりから第1,2の貫通孔102,103を
通じてインク及び希釈液は液体吐出部104に供給さ
れ、ここで混合されて吐出されることとなり、吐出され
るインク液滴の濃度を変化させ、印刷されるドットの濃
度が制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記本
発明者等の提案してきたプリントヘッドにおいては、上
記プリントヘッドを構成するオリフィスプレートの製造
工程が非常に煩雑なものとなっている。以下、上記オリ
フィスプレートの製造工程の一例を示す。
【0012】すなわち、先ず、図18に示すように、ス
テンレス等よりなる母材111上にドライフィルムレジ
ストをラミネートする、或いは液状レジストをコーティ
ングして露光現像し、第1,2の孔部の一端となる部分
に所定形状のレジストパターン112を形成する。
【0013】次に、図19に示すように、母材111の
レジストパターン112形成面上にレジストパターン1
12と同等の厚さのニッケル膜113を電気メッキによ
り形成する。続いて、図20に示すように、母材111
上のレジストパターン112,ニッケル膜113上に、
ドライフィルムレジストをラミネートする、或いは液状
レジストをコーティングして露光現像し、第1の孔部に
相当するパターン112aと第2の孔部に相当するパタ
ーン112bを接続するようなレジストパターン114
を形成する。
【0014】次に、図21に示すように、レジストパタ
ーン114形成面上にレジストパターン114と同等の
厚さのニッケル膜115を電気メッキにより形成する。
次いで、図22に示すように、母材111上のレジスト
パターン114,ニッケル膜115上に、ドライフィル
ムレジストをラミネートする、或いは液状レジストをコ
ーティングして露光現像し、液体吐出部に相当するレジ
ストパターン116を形成する。
【0015】次に、図23に示すように、レジストパタ
ーン116形成面上にレジストパターン116上も含め
てスパッタリング或いは蒸着等の手法によりニッケル薄
膜117を形成する。次に、図24に示すように、レジ
ストパターン116形成面上のレジストパターン116
形成部分を除いてニッケル薄膜117上に、レジストパ
ターン116よりも薄いニッケル膜118を電気メッキ
により形成する。
【0016】そして最後に、上記レジストパターン11
2,114,116を、例えばKOH水溶液やNaOH
水溶液等のレジスト除去液により除去し、ニッケル膜1
13,115、ニッケル薄膜117、ニッケル膜118
の積層物を母材111から剥して図17に示したような
オリフィスプレートを得る。
【0017】従って、上述のように、本発明者等が提案
してきたプリントヘッドのオリフィスプレートを製造す
るには、メッキ工程だけで製造を行うことが出来ず、煩
雑である上、スパッタリングや蒸着装置等の高額な装置
が必要であり、製造コストが高価なものとなってしまう
という不都合が生じる。
【0018】また、上記オリフィスプレートを製造する
には、数回の電気メッキやレジストパターンの形成が必
要とされるため、煩雑である上、作製に要する時間が長
くなってしまい、生産性があまり良好ではない。さらに
は、上記オリフィスプレートを製造するには、数回の電
気メッキを行っており、上記オリフィスプレートにおい
ては、孔部の位置合わせ誤差が大きくなりやすく、液体
の吐出量が不均一となる可能性もあり、印刷精度がばら
つく可能性もある。
【0019】そこで本発明は従来の実情に鑑みて提案さ
れたものであり、作製が容易に行われ、生産性が良好
で、液体の吐出量が均一で印刷精度良好に印刷を行うこ
とを可能とするプリンタ装置を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明者等は鋭意検討した結果、オリフィスプレー
トに形成されるインク用或いは希釈液用のノズルとなる
孔部の少なくとも一方をオリフィスプレートの厚さ方向
に対して斜めに形成するようにすれば、上記孔部をレー
ザ等の照射により容易に形成することが可能となり、オ
リフィスプレートの作製が容易となり、また従来のよう
な各層間の位置合わせの必要がなくなることからノズル
となる孔部が精度良好に形成され、液体の吐出量を均一
とすることが可能であること、結果的にプリンタ装置の
生産性が良好となり印刷精度も良好となることを見い出
した。
【0021】すなわち、本発明のプリンタ装置は、オリ
フィスプレートの一方の面から他方の面へと貫通して設
けられ、その一方の面に呈する開口が液体供給口とさ
れ、他方の面に呈する開口が液体吐出口とされた第1の
貫通孔と、オリフィスプレートの一方の面から他方の面
へと貫通して設けられ、その一方の面に呈する開口が液
体供給口とされ、他方の面に呈する開口が液体吐出口と
された第2の貫通孔とを有し、上記第1の貫通孔と上記
第2の貫通孔が対応するように配列され、これら第1の
貫通孔と第2の貫通孔とから供給される液体がオリフィ
スプレート上で混合され吐出されるプリンタヘッドを有
するプリンタ装置において、上記対応する第1の貫通孔
及び第2の貫通孔のうち、少なくとも一方の貫通孔がオ
リフィスプレートの厚さ方向に対して斜めに形成されて
おり、上記第1の貫通孔同士及び第2の貫通孔同士が所
定の配列方向において隣合うようにして配列されている
ことを特徴とするものである。
【0022】なお、上記本発明のプリンタ装置において
は、上記オリフィスプレートの厚さ方向に対して斜めに
形成される貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方向に対
して5°以上傾いていることが好ましい。また、上記本
発明のプリンタ装置においては、上記第1の貫通孔がオ
リフィスプレートの厚さ方向に対して斜めに形成されて
おり、上記第2の貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方
向に対して平行に形成されていても良い。
【0023】さらにまた、上記本発明のプリンタ装置に
おいては、上記第1の貫通孔がインク用のノズルであ
り、上記第2の貫通孔が希釈液用のノズルであることが
好ましい。なお、上記本発明のプリンタ装置において
は、上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔がオリフィ
スプレートの厚さ方向に対して斜めに形成されていても
良い。
【0024】そして、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔の断面積
が上記液体供給口側から上記液体吐出口側に向かって小
さくなっていくことが好ましい。さらに、上記本発明の
プリンタ装置においては、上記対応する第1の貫通孔と
第2の貫通孔間の最短距離が、第1の貫通孔同志及び第
2の貫通孔同志の最短距離よりも小さいことが好まし
い。
【0025】また、上記本発明のプリンタ装置において
は、上記第1の貫通孔が液体吐出口に近づくに従い、上
記第2の貫通孔の液体吐出口に近づいていくようになさ
れていても良い。さらにまた、上記本発明のプリンタ装
置においては、上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔
が液体吐出口に近づくに従い、互いに近づいていくよう
になされていても良い。
【0026】そして、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔がレーザ
加工により形成されていることが好ましい。さらに、上
記本発明のプリンタ装置においては、上記第1の貫通孔
とそれに対応する上記第2の貫通孔とが配列される方向
と、第1の貫通孔同志及び第2の貫通孔同志が配列され
る方向とが略直交していることが好ましい。
【0027】
【作用】本発明のプリンタ装置は、オリフィスプレート
の一方の面から他方の面へと貫通して設けられ、その一
方の面に呈する開口が液体供給口とされ、他方の面に呈
する開口が液体吐出口とされた第1の貫通孔と、オリフ
ィスプレートの一方の面から他方の面へと貫通して設け
られ、その一方の面に呈する開口が液体供給口とされ、
他方の面に呈する開口が液体吐出口とされた第2の貫通
孔とを有し、上記第1の貫通孔と上記第2の貫通孔が対
応するように配列されたプリントヘッドを有しており、
上記対応する第1の貫通孔及び第2の貫通孔のうち、少
なくとも一方の貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方向
に対して斜めに形成されているため、上記第1及び第2
の貫通孔はレーザ等の照射により形成される。また、貫
通孔をレーザ等の照射により形成することから、従来の
ような各層の位置合わせが不要となる。
【0028】さらに、本発明のプリンタ装置において
は、第1の貫通孔同志及び第2の貫通孔同志が所定の配
列方向において隣合うようにして配列されており、上記
第1の貫通孔とそれに対応する上記第2の貫通孔とが配
列される方向と、第1の貫通孔同志及び第2の貫通孔同
志が配列される方向とが略直交するようにすれば、各貫
通孔と光源間の距離が全て同一となるため、全ての焦点
を合わせることが可能となり、これら貫通孔が一度に形
成される。
【0029】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。この実施例に
おいては、インクを定量側に、希釈液を吐出側に配し、
これらの混合液体であるインク溶液を記録紙等に向かっ
て吐出させるようにした、いわゆるキャリアジェットプ
リンタ装置の例について述べる。
【0030】実施例1 本実施例のプリンタ装置は、図1に示すような、オリフ
ィスプレート11を有するプリントヘッドを有するもの
である。上記オリフィスプレート11は、オリフィスプ
レート11の一方の面11aから他方の面11bへと貫
通して設けられた一対の貫通孔1,2を有し、その貫通
孔1,2の一方の主面11aに呈する開口が液体供給口
1a,2aとされ、他方の主面11bに呈する開口が液
体吐出口1b,2bとされてなるものである。
【0031】そして、上記オリフィスプレート11にお
いては、一方の貫通孔2がオリフィスプレート11の厚
さ方向に対して5°以上の傾きを有して斜めに形成さ
れ、他方の貫通孔1がオリフィスプレート11の厚さ方
向に対して平行に形成されている。なお、以下、一方の
貫通孔2を第1の貫通孔2と称し、他方の貫通孔1を第
2の貫通孔1と称する。さらに、第1の貫通孔2が液体
吐出口2bに近づくに従い、第2の貫通孔1の液体吐出
口1bに近づいていくようになされている。
【0032】また、上記オリフィスプレートにおいて
は、第1の貫通孔2をインク用のノズルとしており、第
2の貫通孔1を希釈液用のノズルとしている。さらにま
た、上記オリフィスプレート11においては、図1及び
図2に示すように、第1,2の貫通孔2,1の断面積が
液体供給口1a,2a側から液体吐出口1b,2b側に
向かって小さくなっている。すなわち、第1,2の貫通
孔2,1の液体供給口2a,1a側の断面積をそれぞれ
S2a ,S1a とし、液体吐出口2b,1b側の断面積
をそれぞれS2b ,S1b とした場合、S2b <S
a、S1b <S1a の関係が成り立つこととなる。
【0033】そして、上記オリフィスプレートにおいて
は、第2の貫通孔1の液体吐出口1b側の断面積S1b
を0.04mm2 以下としており、第1の貫通孔2の液
体吐出口2b側の断面積S2b を上記断面積S1b の1
/3としている。これは、第1の貫通孔2における液体
の流路抵抗を大きくし、吐出する液滴の大きさの制御を
良好とするためである。
【0034】なお、上記断面積S1b は50μm2
0.04mm2 の範囲、さらには100μm2 〜0.0
1mm2 の範囲とすることが好ましい。上記範囲よりも
大きいと、プリンタ装置として最低限必要とされる解像
度を確保することが困難であり、上記範囲よりも小さい
と、吐出が困難となる。なお、S1b が0.04mm2
のときの解像度は、75dpi程度であり、0.01m
2 のときの解像度は、200dpi程度である。
【0035】さらに、上記断面積S1b ,S2b の比
(S2b /S1b )は、5/10000≦S2b /S1
b ≦10、さらには5以下、さらには1/100≦S2
b /S1b ≦5、より望ましくは1/100≦S2b
S1b ≦1/2とすることが好ましい。断面積の比が1
0よりも大であると、貫通孔の周囲にインクが広がって
しまい、印刷の精度が低下してしまう。また、断面積の
比が5/10000よりも小さいと、一回で定量可能な
量が少量過ぎる。そして、上記断面積の比の範囲を上記
のように狭めていくと、高精度なインクの定量が可能と
なり、形成されるドットの最低濃度を低くすることも可
能となる。
【0036】また、上記オリフィスプレートにおいて
は、第1の貫通孔2と第2の貫通孔1の液体吐出口2
b,1b間の最短距離Dを1/10√S1b ≦D≦5√
S1b 、または10〜500μmの範囲としている。上
記最短距離Dを上記範囲よりも大とすると、インク定量
の応答性が良好とならず、上記範囲よりも小さくする
と、自然混合がし易くなる。
【0037】さらに、上記オリフィスプレートの厚さ
は、液滴の飛翔方向を安定化するため、また高くなった
液体の圧力に耐え得るように、50μm程度としてい
る。なお、後述の製造方法において述べるように、貫通
孔をレーザ等のエネルギービームの照射により形成する
場合には、上記厚さを15〜100μm程度とすること
が好ましい。
【0038】次に、本実施例のプリンタ装置のプリント
ヘッドを示す。上記プリントヘッドは、図3に示すよう
に、上記オリフィスプレート11の第1の貫通孔2の液
体供給口2a側に内部にインク6の充填されている箱状
のインク溜まり16を配し、第2の貫通孔1の液体供給
口1a側に内部に希釈液5の充填されている箱状の希釈
液溜まり15を配したキャリアジェットプリンタ装置に
対応するものである。そして、上記希釈液溜まり15の
底面15aには発熱素子3が配され、上記インク溜まり
16の底面16aには発熱素子4が配されている。
【0039】従って、上記プリントヘッドにより印刷を
行う場合には、先ず、図3中に示すように、インク溜ま
り16内部に充填されているインク6を毛細管現象によ
り第1の貫通孔2に充填して第1のメニスカスM2 を形
成し、希釈液溜まり15内部に充填されている希釈液5
を毛細管現象により第2の貫通孔1内に充填して第2の
メニスカスM1 を形成する。
【0040】次に、図4に示すように、インク溜まり1
6の底面16aに配された発熱素子4に電圧パルスを与
え、インク溜まり16内部のインク6を加熱して発熱素
子4に対応する位置に泡B2 を発生させる。すると、図
4中に示されるように、インク溜まり16内部の圧力が
高まり、これに伴って第1の貫通孔2内の圧力も高ま
り、貫通孔2内のインク6が液体吐出口2bから押し出
されオリフィスプレート11の主面11b上に滴状に付
着する。なお、このとき、インク6の押し出される量
は、発熱素子4に供給される電圧パルスの電圧値または
パルス幅によって制御される。
【0041】続いて、図5に示すように、希釈液溜まり
15の底面15aに配された発熱素子3に電圧パルスを
与え、希釈液溜まり15内部の希釈液5を加熱して発熱
素子3に対応する位置に泡B1 を発生させる。すると、
図5中に示されるように、希釈液溜まり15内部の圧力
が高まり、これに伴って第2の貫通孔1内の圧力も高ま
り、貫通孔1内の希釈液5が液体吐出口1bから押し出
され、オリフィスプレート11の主面11b上に滴状に
付着しているインク6と一体化し、滴状のインク溶液7
が形成される。
【0042】そしてこのとき、もしくはこれに先立って
発熱素子4への電圧パルスの供給を停止すると、泡B2
が急速に消滅し、インク溜まり16及び第1の貫通孔2
内の内部圧力が低下する。これにより、図6に示される
ように、インク溶液7とインク6間は引きちぎられ、イ
ンク6は第1の貫通孔2内に引き込まれ、再びメニスカ
スM2 を形成する。なお、インク溶液7は柱状に成長す
る。
【0043】次に、発熱素子3の電圧パルスの供給を停
止する。すると、図7に示すように、泡B1 が急速に消
滅して行き、希釈液溜まり15及び第2の貫通孔1内の
内部圧力が低下し、希釈液5が第2の貫通孔1内に引き
込まれることから、インク溶液7の液体吐出口1b側に
くびれ7aが生じる。
【0044】さらに泡B1 が小さくなっていくと、図8
に示すように、インク溶液7の飛翔が開始され、図9に
示すように、インク溶液7が空中に飛び出す。そして、
上記インク溶液7は記録媒体上に付着し、印刷がなされ
る。このとき、インクと希釈液の混合物であるインク溶
液7の濃度は第1の貫通孔2から押し出されるインク6
の量により決定され、発熱素子4に与えられる電圧パル
スの振幅やパルス幅によってインク6の量が定量されて
制御される。上記振幅やパルス幅を大きくすると、イン
ク6の量が増加し、小さくするとインク6の量が減少
し、インク溶液7の濃度が変化し、形成されるドットの
濃度が変化する。上記電圧パルスの振幅,パルス幅の可
変範囲は実験的に最適な値に定めれば良い。
【0045】また、上述のプリントヘッドにおける一連
の動作は一例であり、各動作のタイミングや状態、例え
ばインク溶液の形状、充填動作等は液体吐出口の大きさ
等の構造的要素、インクや希釈液の粘性や表面張力等の
物理的要素、吐出周波数等の動作条件によって変化す
る。
【0046】上記実施例においては、発熱素子を使用し
たプリントヘッドを有するプリンタ装置の例を示した
が、本発明はピエゾ素子を使用したプリントヘッドを有
するプリンタ装置にも適用可能である。このようなプリ
ンタ装置のプリントヘッドとしては、例えば、図10に
示すような、上述のオリフィスプレート11の第1の貫
通孔2の液体供給口2a側に内部にインク6の充填され
ている箱状のインク溜まり26を配し、第2の貫通孔1
の液体供給口1a側に内部に希釈液5の充填されている
箱状の希釈液溜まり25を配したものが挙げられる。そ
して、上記希釈液溜まり25の側面25aにピエゾ素子
23を配し、上記インク溜まり26の側面26aにはピ
エゾ素子24が配されている。
【0047】上記プリントヘッドにおいても前述のプリ
ントヘッドと同様に印刷が行われる。ただし、上記プリ
ントヘッドにおいては、希釈液5及びインク6の押し出
しがピエゾ素子23,24に電圧パルスを供給して各ピ
エゾ素子23,24を変形させることによりインク溜ま
り26,希釈液溜まり25に圧力を加えて行われ、押し
出された希釈液5とインク6によりインク溶液7が形成
される。
【0048】また、上記実施例においては、オリフィス
プレートの厚さ方向に対して斜めに形成される第1の貫
通孔をインク用のノズルとし、オリフィスプレートの厚
さ方向に対して平行に形成される第2の貫通孔を希釈液
用のノズルとしたキャリアジェットプリンタ装置の例に
ついて述べたが、本発明は第1の貫通孔を希釈液用のノ
ズルとし、第2の貫通孔をインク用のノズルとしたイン
クジェットプリンタ装置にも適用可能である。この場
合、希釈液の量を変化させて階調を表現することとな
る。
【0049】さらに、上記実施例においては、オリフィ
スプレートの第1及び第2の貫通孔のうちの一方の第1
の貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方向に対して斜め
に形成され、第2の貫通孔がオリフィスプレートの厚さ
方向に対して平行に形成される例について述べたが、第
1及び第2の貫通孔の両方をオリフィスプレートの厚さ
方向に対して斜めに形成しても同様の効果が得られる。
【0050】次に、上記のようなプリンタ装置に使用さ
れているオリフィスプレートの製造方法の例を幾つか述
べる。第1の製造方法においては、先ず、図11に示す
ように、オリフィスプレートを構成するプレート31の
一主面31a側からプレート31の厚さ方向に図中矢印
1 で示すレーザ等のエネルギービームを照射する。な
お、上記レーザとしては、エキシマレーザ,炭酸ガスレ
ーザ,YAGレーザ等が例示される。
【0051】すると、図12に示すように、プレート3
1の厚さ方向に一主面31a側から相対向する主面31
b側に貫通し、一主面31a側の開口32aが液体供給
口とされ、相対向する主面31b側の開口32bが液体
吐出口とされる第2の貫通孔32が形成される。
【0052】このとき、上記第2の貫通孔32において
は、レーザ等の照射により形成されることから、エネル
ギービームが入射される側の一主面31aにおける断面
積S32a の方が相対向する主面31bにおける断面積
S32b よりも大きくなり、S32b <S32a の関係
が成り立つ。
【0053】次に図12中に示すように、プレート31
の一主面31a側からプレート31の厚さ方向に対して
斜め方向に図中矢印M2 で示すレーザ等のエネルギービ
ームを照射する。なお、このとき、エネルギービームの
照射方向はプレート31の厚さ方向に対して5°以上傾
いているようにし、エネルギービームの照射方向は一主
面31a側から主面31b側に向かうにつれ第2の貫通
孔32の液体吐出口である開口32bに近づく方向とす
る。また、上記レーザとしては、エキシマレーザ,炭酸
ガスレーザ,YAGレーザ等が例示される。
【0054】すると、図13に示すように、プレート3
1の厚さ方向に一主面31a側から相対向する主面31
b側に貫通し、一主面31a側の開口33aが液体供給
口とされ、相対向する主面31b側の開口33bが液体
吐出口とされる第1の貫通孔33が形成され、オリフィ
スプレートが完成する。
【0055】すなわち、第1の貫通孔33はオリフィス
プレートの厚さ方向に対して5゜以上傾いて斜めに形成
され、第2の貫通孔32はオリフィスプレートの厚さ方
向に対して平行に形成されることとなる。このとき、上
記第1の貫通孔33においては、レーザ等の照射により
形成されることから、エネルギービームが入射される側
の一主面31aにおける断面積S33a の方が相対向す
る主面31bにおける断面積S33b よりも大きくな
り、S33b <S33a の関係が成り立つ。また、第1
の貫通孔33は、液体吐出口である開口33bに近づく
に従い、第2の貫通孔33の液体吐出口である開口32
bに近づいていくような貫通孔として形成される。
【0056】第2の製造方法においては、第1の製造方
法と同様に第2の貫通孔を形成した後、図14に示すよ
うにプレート31を所定の角度で傾け、第2の貫通孔3
2を形成するために照射したエネルギービームと同方向
の図中矢印M3 で示すエネルギービームを照射する。上
記のようにプレート31が傾けられていることから上記
エネルギービームは一主面31a側からプレート31の
厚さ方向に対して斜め方向に照射されることとなる。
【0057】なお、このとき、エネルギービームの照射
方向がプレート31の厚さ方向に対して5°以上傾いて
いるようにプレート31を傾け、エネルギービームの照
射方向は一主面31a側から主面31b側に向かうにつ
れ第2の貫通孔32の液体吐出口である開口32bに近
づく方向とする。この結果、第1の製造方法と同様に第
1の貫通孔が形成され、オリフィスプレートが完成す
る。
【0058】また、第3の製造方法においては、図15
に示すように、プレート31の一主面31a側から第1
の製造方法において使用した図中矢印M1 ,M2 で示す
方向のエネルギービームを照射する。その結果、第1,
2の貫通孔が同時に形成され、オリフィスプレートが完
成する。
【0059】これまで述べたように、本実施例のプリン
タ装置のプリントヘッドに使用されるオリフィスプレー
トは、プレートにレーザ等を照射することにより容易に
形成され、従来のようにスパッタリングや蒸着装置等の
高額な装置は不要であり、プリンタ装置の製造コストを
安価なものとすることができ、作製に要する時間も短縮
され、プリンタ装置の生産性が良好となる。
【0060】また、本実施例のプリンタ装置のプリント
ヘッドに使用されるオリフィスプレートの製造は、レー
ザの照射のみにより行われるため、従来のような孔部の
位置合わせ等は不要であり、貫通孔が精度良好に形成さ
れることから、上記オリフィスプレートにおいては液体
の吐出量が均一となり、プリンタ装置の印刷精度が良好
となる。
【0061】さらにまた、本実施例のプリンタ装置にお
いては、インクと希釈液を混合してインク溶液の濃度を
変化させて中間調を表現することから、解像度も良好と
なる。実施例2 本実施例においては、マルチタイプのプリントヘッドを
有するプリンタ装置の例について述べる。本実施例のプ
リンタ装置のプリントヘッドに使用されるオリフィスプ
レートは、図16に示すように、オリフィスプレート5
1の一方の面から他方の面へと貫通して設けられ、一方
の面に呈する開口が液体供給口とされ、他方の面に呈す
る開口が液体吐出口とされてなる実施例1で述べた一対
の貫通孔と同様の一対の貫通孔41,42が図中矢印P
で示す所定の配列方向に規則的に配列されてなるもので
ある。
【0062】そして、上記オリフィスプレート51にお
いても、一方の貫通孔42がオリフィスプレート51の
厚さ方向に対して5°以上の傾きを有して斜めに形成さ
れ、他方の貫通孔41がオリフィスプレート51の厚さ
方向に対して平行に形成されている。なお、以下、一方
の貫通孔42を第1の貫通孔42と称し、他方の貫通孔
41を第2の貫通孔41と称する。
【0063】さらに、第1の貫通孔42が液体吐出口に
近づくに従い、第2の貫通孔41の液体吐出口に近づい
ていくようになされている。さらにまた、上記オリフィ
スプレートにおいては、第1,2の貫通孔42,41の
断面積や間隔、オリフィスプレートの厚さ等は実施例1
のプリンタ装置に使用されているオリフィスプレートと
同様である。
【0064】また、上記オリフィスプレートにおいて
も、第1の貫通孔42をインク用のノズルとしており、
第2の貫通孔41を希釈液用のノズルとしている。そし
て、上記オリフィスプレートにおいては特に、図中矢印
Pで示す所定の配列方向において、第1の貫通孔42同
士、第2の貫通孔41同士が隣合うようにして配されて
おり、かつこれら第1の貫通孔42同士、第2の貫通孔
41同士は液体供給口側において図中破線で示す接続部
43により接続されている。
【0065】このとき、上記オリフィスプレートにおい
ては、第1,2の貫通孔42,41間の最短距離D1
が、例えば上記第1の貫通孔42とこれと所定方向で隣
合う他の第1の貫通孔42との間隔D2 よりも小さいも
のとされている。このことは、第2の貫通孔41におい
ても同様である。
【0066】さらに、上記オリフィスプレートにおいて
は、一対の第1,2の貫通孔42,41が所定の方向に
規則的に配列された貫通孔列44が、図中矢印mで示す
プリントヘッド走行方向に複数列配されている。なお、
上記オリフィスプレートにおいては、複数の貫通孔列4
4のプリントヘッド走行方向mにおける配列位置を若干
ずらし、すなわち例えば第1列目の貫通孔列44に対し
て第2列目の貫通孔列44を図中下方にずらす等して配
列位置をずらし、解像度を向上させるようにしても良
い。
【0067】上記オリフィスプレートは、実施例1で示
したオリフィスプレートと同様にプリントヘッドに組み
込むことが可能である。また、ここでも、キャリアジェ
ットプリンタ装置に使用されるオリフィスプレートの例
について述べたが、本発明は定量側に希釈液を配し、吐
出側にインクを配し、これらの混合液であるインク溶液
を記録紙に向かって吐出させるようにした、いわゆるイ
ンクジェットプリンタ装置にも適用可能である。この場
合、希釈液の量を定量的に変化させて階調を表現するこ
ととなる。
【0068】さらに、ここでは、オリフィスプレートの
一対の貫通孔の一方がオリフィスプレートの厚さ方向に
対して斜めに形成され、他方がオリフィスプレートの厚
さ方向に対して平行に形成される例について述べたが、
一対の貫通孔の両方をオリフィスプレートの厚さ方向に
対して斜めに形成しても同様の効果が得られる。
【0069】また、本実施例のプリンタ装置のオリフィ
スプレートを製造する場合には、実施例1で述べたオリ
フィスプレートの製造方法に準じて製造を行えば良く、
一対の貫通孔を複数形成すれば良い。なお、このとき、
上述の貫通孔列に対応する穴部の形成されたマスクを用
意し、これをプレート上に配してレーザー光を照射する
ようにすれば貫通孔列を構成する複数の貫通孔を一度に
形成することができる。さらに、複数の貫通孔列に対応
する穴部の形成されたマスクを用意し、これをプレート
上に配してレーザー光を照射するようにすれば複数の貫
通孔列を一度に形成することも可能である。
【0070】このように所定の穴部の形成されているマ
スクを使用すれば、複数の貫通孔を一度に形成すること
が可能であることから、複数の貫通孔を一個ずつ形成し
ていく場合に比較して作製時間を大幅に短縮する事が可
能となり、生産性を大幅に向上させることができる。
【0071】また、一度に複数の貫通孔を形成すること
から貫通孔間の位置ずれを抑えることも可能であり、複
数の貫通孔を位置精度良好に形成できる。従って、本実
施例のプリンタ装置に使用されるオリフィスプレートに
おいても、プレートにレーザ等を照射することにより容
易に形成が行われ、従来のようにスパッタリングや蒸着
装置等の高額な装置は不要であり、プリンタ装置の製造
コストを安価なものとすることができ、作製に要する時
間も短縮され、プリンタ装置の生産性が良好となる。特
に、本実施例のようなマルチタイプのプリントヘッドを
有するプリンタ装置においては製造コスト及び作製に要
する時間が重要な課題となるが、本発明はこれを解決す
るものであり、その工業的価値は非常に高い。
【0072】また、本実施例のプリンタ装置に使用され
るオリフィスプレートの製造は、レーザの照射のみによ
り行われるため、従来のような孔部の位置合わせ等は不
要であり、貫通孔が精度良好に形成されることから、上
記オリフィスプレートにおいては液体の吐出量が均一と
なり、プリンタ装置の印刷精度が良好となる。
【0073】さらにまた、本実施例のプリンタ装置にお
いては、インクと希釈液を混合してインク溶液の濃度を
変化させて中間調を表現することから、解像度も良好と
なる。
【0074】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のプリンタ装置は、オリフィスプレートの一方の面か
ら他方の面へと貫通して設けられ、その一方の面に呈す
る開口が液体供給口とされ、他方の面に呈する開口が液
体吐出口とされた第1の貫通孔と、オリフィスプレート
の一方の面から他方の面へと貫通して設けられ、その一
方の面に呈する開口が液体供給口とされ、他方の面に呈
する開口が液体吐出口とされた第2の貫通孔とを有し、
上記第1の貫通孔と上記第2の貫通孔が対応するように
配列されたプリントヘッドを有しており、上記対応する
第1の貫通孔及び第2の貫通孔のうち、少なくとも一方
の貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方向に対して斜め
に形成されているため、上記第1及び第2の貫通孔はレ
ーザ等の照射により形成される。なお、例えば上記第1
の貫通孔をインク用のノズルとし、上記第2の貫通孔を
希釈液用のノズルとすれば、インクが希釈液のノズル側
に滲みだし、これらの混合が良好に行われる。
【0075】従って、上記本発明のプリンタ装置は容易
に作製することが可能であり、製造コストを安価なもの
とすることができ、作製に要する時間も短縮され、生産
性が良好となる。また、本発明をマルチタイプのプリン
トヘッドを有するプリンタ装置に適用した場合には、そ
の製造コストを大幅に低減し、作製に要する時間も大幅
に短縮することが可能であり、その工業的価値は非常に
高い。
【0076】さらに、本発明のプリンタ装置において
は、貫通孔をレーザ等の照射により形成することが可能
であり、従来のような各層の位置合わせが不要となり、
貫通孔が精度良好に形成されるため、オリフィスプレー
トの液体の吐出量が均一となり、プリンタ装置の印刷精
度が良好となる。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプリンタ装置に使用されるオ
リフィスプレートの一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明を適用したプリンタ装置に使用されるオ
リフィスプレートの一実施例を示す平面図である。
【図3】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、オリフィスプレ
ートにメニスカスが形成されている状態を示す模式図で
ある。
【図4】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、貫通孔内のイン
クを押し出した状態を示す模式図である。
【図5】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、貫通孔内の希釈
液を押し出してインク溶液を形成した状態を示す模式図
である。
【図6】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、インク溶液が柱
状に成長した状態を示す模式図である。
【図7】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、柱状のインク溶
液にくびれが生じた状態を示す模式図である。
【図8】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、インク溶液が飛
翔を開始した状態を示す模式図である。
【図9】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例の動作を順に示すものであり、インク溶液が空
中に飛び出した状態を示す模式図である。
【図10】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘ
ッドの他の例を示す模式図である。
【図11】オリフィスプレートを製造する製造方法の一
例を工程順に示すものであり、プレートに第2の貫通孔
を形成するためにエネルギービームを照射している状態
を示す模式図である。
【図12】オリフィスプレートを製造する製造方法の一
例を工程順に示すものであり、プレートに第1の貫通孔
を形成するためにエネルギービームを照射している状態
を示す模式図である。
【図13】オリフィスプレートを製造する製造方法の一
例を工程順に示すものであり、プレートに第1,2の貫
通孔が形成された状態を示す模式図である。
【図14】オリフィスプレートを製造する製造方法の他
の例を示すものであり、プレートに第1の貫通孔を形成
するためにエネルギービームを照射している状態を示す
模式図である。
【図15】オリフィスプレートを製造する製造方法のさ
らに他の例を示すものであり、プレートに第1,2の貫
通孔を形成するためにエネルギービームを照射している
状態を示す模式図である。
【図16】本発明を適用したプリンタ装置に使用される
オリフィスプレートの他の実施例を模式的に示す平面図
である。
【図17】従来のオリフィスプレートを示す断面図であ
る。
【図18】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、母材上にレジストパターンを形成
する工程を示す断面図である。
【図19】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、母材上にニッケル膜を形成する工
程を示す断面図である。
【図20】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、ニッケル膜上にレジストパターン
を形成する工程を示す断面図である。
【図21】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、ニッケル膜上にニッケル膜を形成
する工程を示す断面図である。
【図22】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、レジストパターン上にレジストパ
ターンを形成する工程を示す断面図である。
【図23】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、ニッケル膜上にニッケル薄膜を形
成する工程を示す断面図である。
【図24】従来のオリフィスプレートの製造方法を工程
順に示すものであり、ニッケル薄膜上にニッケル膜を形
成する工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1,41 第2の貫通孔、1a,2a 液体供給口、1
b,2b 液体吐出口、2,42 第1の貫通孔、1
1,51 オリフィスプレート、11a 一方の面、1
1b 他方の面、D,D1 最短距離、D2 間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 隆昭 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−71902(JP,A) 特開 平6−23985(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/135 B41J 2/205 B41J 2/045

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オリフィスプレートの一方の面から他方
    の面へと貫通して設けられ、その一方の面に呈する開口
    が液体供給口とされ、他方の面に呈する開口が液体吐出
    口とされた第1の貫通孔と、 オリフィスプレートの一方の面から他方の面へと貫通し
    て設けられ、その一方の面に呈する開口が液体供給口と
    され、他方の面に呈する開口が液体吐出口とされた第2
    の貫通孔とを有し、 上記第1の貫通孔と上記第2の貫通孔が対応するように
    配列され、これら第1の貫通孔と第2の貫通孔とから供
    給される液体がオリフィスプレート上で混合され吐出さ
    れるプリンタヘッドを有するプリンタ装置において、 上記対応する第1の貫通孔及び第2の貫通孔のうち、少
    なくとも一方の貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方向
    に対して斜めに形成されており、 上記第1の貫通孔同士及び第2の貫通孔同士が所定の配
    列方向において隣合うようにして配列されていることを
    特徴とするプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 上記オリフィスプレートの厚さ方向に対
    して斜めに形成される貫通孔がオリフィスプレートの厚
    さ方向に対して5°以上傾いていることを特徴とする請
    求項1記載のプリンタ装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の貫通孔がオリフィスプレート
    の厚さ方向に対して斜めに形成されており、上記第2の
    貫通孔がオリフィスプレートの厚さ方向に対して平行に
    形成されていることを特徴とする請求項1記載のプリン
    タ装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の貫通孔がインク用のノズルで
    あり、上記第2の貫通孔が希釈液用のノズルであること
    を特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔
    がオリフィスプレートの厚さ方向に対して斜めに形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ装
    置。
  6. 【請求項6】 上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔
    の断面積が上記液体供給口側から上記液体吐出口側に向
    かって小さくなっていくことを特徴とする請求項1記載
    のプリンタ装置。
  7. 【請求項7】 上記対応する第1の貫通孔と第2の貫通
    孔間の最短距離が、第1の貫通孔同志及び第2の貫通孔
    同志の最短距離よりも小さいことを特徴とする請求項1
    記載のプリンタ装置。
  8. 【請求項8】 上記第1の貫通孔が液体吐出口に近づく
    に従い、上記第2の貫通孔の液体吐出口に近づいていく
    ことを特徴とする請求項3記載のプリンタ装置。
  9. 【請求項9】 上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔
    が液体吐出口に近づくに従い、互いに近づいていくこと
    を特徴とする請求項5記載のプリンタ装置。
  10. 【請求項10】 上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通
    孔がレーザ加工により形成されていることを特徴とする
    請求項1記載のプリンタ装置。
  11. 【請求項11】 上記第1の貫通孔とそれに対応する上
    記第2の貫通孔とが配列される方向と、第1の貫通孔同
    志及び第2の貫通孔同志が配列される方向とが略直交し
    ていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
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