JP2939974B2 - 弾性繊維 - Google Patents

弾性繊維

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JP2939974B2 JP13355197A JP13355197A JP2939974B2 JP 2939974 B2 JP2939974 B2 JP 2939974B2 JP 13355197 A JP13355197 A JP 13355197A JP 13355197 A JP13355197 A JP 13355197A JP 2939974 B2 JP2939974 B2 JP 2939974B2
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憲一 勝尾
義一 有松
秀明 田形
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は弾性繊維に関するも
のであり、その目的は弾性的性質、耐薬品性、強度等の
優れたポリウレタン系弾性繊維を提供するにある。 【0002】 【従来の技術】一般にポリウレタン弾性体は末端に水酸
基を有するポリエステル、ポリエステルの如きポリヒド
ロキシ化合物と過剰モル量の有機ジイソシアネートとを
反応させ実質的に両末端にイソシアネート基を有する線
状のポリウレタン中間重合体を製造し、該中間重合体と
イソシアネート基と容易に反応しうる活性水素を有する
ジアミノ化合物等を不活性な有機溶剤中で反応させて実
質的に線状のセグメント化ポリウレタンを製造した後、
成形、次いで溶剤を除去することによって弾性的性質を
有するフィルム、糸等のポリウレタン弾性体成形品に成
形される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ポリウレタン弾性体の
特性としては弾性的性質以外に耐薬品性、強度及び耐摩
耗性等の物理的性質、さらには耐光性等も重要な性能で
ある。特に弾性的性質、耐薬品性、物理的性質等の優れ
た弾性繊維を得るためには高い対数粘度を有するセグメ
ント化ポリウレタンを紡糸する必要がある。しかしなが
ら、高い対数粘度を有するポリマーを紡糸して弾性繊維
を製造するにはポリマー容液が高粘度となるため溶液濃
度を低くしたり、紡糸速度を遅くする必要があるという
操業上の欠点を有するばかりか、期待するほどの効果は
得られない。特公昭40−3717号公報によれば、イ
ソシアネート末端を有する中間重合体と活性水素を有す
る二官能性および単官能性化合物の過剰量を用いて重合
反応を行うと、優れたポリマー(固有粘度約0.6〜
1.2)および溶液が得られる。しかしながらこの方法
だけではなお満足し得る物理的性質を有する弾性繊維を
得ることは困難である。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は上記欠点を
解決し、弾性的性質および強度の優れた弾性繊維を得る
べく鋭意研究の結果、本発明に到達した。すなわち、本
発明は分子量500〜6000のテトラメチレングリコ
ールと過剰モルの有機ジイソシアネートを反応させて末
端イソシアネート基を有する中間重合体を得、該中間重
合体を下記式を満足する量の多官能アミノ化合物である
エチレンジアミン及び/又はプロピレンジアミン、及び
1官能性アミノ化合物と反応させて得られる重合体を紡
糸して得られるポリウレタン弾性繊維を巻取り後、温度
50〜100℃で2時間以上熱処理することにより対数
粘度が1.1〜2.5dl/gとした高分子量化させて
なることを特徴とする弾性繊維である。 1.5≦(B+C−A)/C≦5.0 (但し、式中A:中間重合体中のイソシアネート基の当
量、B:多官能性アミノ化合物の当量、C:1官能性ア
ミノ化合物の当量) 【0005】本発明におけるポリウレタン弾性体はポリ
マージオールと多官能性イソシアネートおよび所望によ
り少量の水、低分子グリコール等を反応させて両末端が
実質的にイソシアネート基である中間重合体を製造し、
得られた中間重合体を通常不活性な有機溶剤中で多官能
性アミノ化合物および/又は1官能性アミノ化合物と反
応させて得られるポリウレタンウレア重合体である。用
いられるポリマージオールとしては、数平均分子量が5
00〜6000のポリテトラメンチレングリコールであ
る。ポリヒドロキシ化合物の分子量は通常500〜:6
000程度であり、好ましくは1000〜5000であ
る。またポリマージオールに加えて所望により用いられ
る低分子グリコールとしてはエチレングリコール、プロ
ピレ/グリコール、1,4−ブタンジオール等が例示さ
れるが、その使用量はポリマージオルと水、低分子グリ
コールの合計に対し水、低分子グリコールが通常10モ
ル%以下の範囲が好ましい。 【0006】本発明において使用する有機ジイソシアネ
ートとしては脂肪族、肪環族及び芳香族のジイソシアネ
ートの内、反応条件下で溶解または液状を示すものすべ
てを適用できる。例えば、p一フェニレンジイソシアネ
ート、ビス(4−イソシアナートフェニル)メタン、ビ
ス(3−メチル−4−イソシアナートフェニル)メタ
ン、ビス(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタ
ン、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等が例示され、本発明で用いられるポリマージオール
のモル量に対する有機ジイソシアネートとのモル量の比
は、望ましい弾性的性質、物理的性質を考慮すると1:
1.5〜1:2.5であるが特に限定されるものではな
い。 【0007】また、多官能性アミノ化合物としてはエチ
レンジアミン、プロピレンジアミンである。同時に使用
する1官能性アミノ化合物として、例えば1官能性第2
級アミンには、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、
ジエチルアミン、メチル−n−プロピルアミン、メチル
−イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチル
−n−ブチルアミン、メチル−イソブチルアミン、メチ
ル−イソアミルアミン等が挙げられる。本発明で用いら
れる不活性有機溶剤としては上記の諸原料を溶解し、か
つ生成するポリウレタンウレア重合体を溶解または分散
しうる溶剤、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキサイドなどの公知の溶剤
が挙げられる。 【0008】中問重合体とアミノ化合物との反応は、通
常多官能性アミノ化合物と1官能性アミノ化合物とを含
む不活性有機溶剤中に、不活性有機溶剤に溶解した中間
重合体溶液を導入して行われ、ポリウレタンウレア重合
体が製造される。ここで中間重合体中のイソシアネート
基の当量よりも過剰モルのアミノ基を含有する多官能性
アミノ化合物と1官能性アミノ化合物の混合物とが反応
させられ結果として得られたポリマーの末端基はアミノ
基かもしくはモノアミンによって導入されたアルキル基
となる。このときのポリマー溶液の濃度は30〜40重
量%が好ましく、ポリマーの対数粘度が0.6〜0.9
dl/gであるように多官能性アミノ化合物と1官能性
アミノ化合物との添加量を調節する。用いられるアミノ
化合物の量は次式で示される量の範囲である。 1.5≦(B+C−A)/C≦5.0 (但し、式中A:中間重合体中のジソシアネート基の当
量、B:多官能性アミノ化合物の当量、C:1官能性ア
ミノ化合物の当量) 【0009】アミノ化合物の添加量が上記範囲を逸脱す
るとき、すなわち1.5未満となると紡糸前のポリマー
の粘度が低すぎて得られる弾性糸の物性が劣り、一方
5.0を越えると紡糸後の熱処理効果を得ることが困難
となる。得られたポリマー溶液は通常、常法により乾式
紡糸し、ボビンに捲取った後、通常温度50〜100
℃、好ましくは60〜90℃で2時間以上、好ましくは
3〜24時間加熱処理する。かくして糸条を構成するポ
リマーの対数粘度は1.1dl/g以上に、好ましくは
1.4〜2.5dl/gに上昇し、改善された物理的性
質たとえば切断強度、弾性回復率、セット率等が向上す
ると共に、化学的性質たとえば耐薬品性等も向上する特
長を有している。特に紡糸時には比較的低粘度でよいこ
とから高い紡糸速度で製糸することができ、製糸後簡単
な手段で高分子量化および物理的性質の改善が得られる
ことも工業化における大きな利点である。熱処埋による
粘度の増加は少くとも0.2以上、好ましくは、0.5
以上である。 【0010】本発明のポリウレタン弾性体の溶液には所
望により更にガス黄変防止剤、紫外線吸収剤のような安
定剤、硫酸バリウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウ
ム、酸化亜鉛のような無機微粒子、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリテトラフルオロ
エチレン、オルガノポリシロキサン等の粘着防止剤、防
黴剤、その他配合剤を通宣配合することができる。ま
た、紡糸後油剤と共に繊維親和性を有する防黴剤、たと
えば2−(4−4アゾリルベンズイミダゾール、N−ジ
メチル−N’−フェニルー(N’−フルオロジクロルメ
チルチオ)スルフアミド等を付与し、熱処理で繊維にフ
ィックスすることもでさる。 【0011】以下、実施例により本発明を説明するが、
実施例中における糸の特性値は下記の方法によった。ま
た、実施例中の部は重量基準である。強伸度、弾性回復
性およびセット率は引張り試験機により測定した。 (l)強度(g/d)は1000%/分の速度で伸長し
た時の切断強度である。 (2)伸度(%)は1000%/分の速度で伸長した時
の切断伸度である。 (3)弾性回復率(%)は1000%/分の速度で30
0%伸長後緊張を除去し、1分間放置後の1−(末回復
率)×100%値である。 (4)セット率(%)は1000%/分の速度で0と3
00%伸長との間を5回繰返した後の糸の長さの残留伸
び率で次式で表わされる値である。 セット率(%)=(L−L0 )/L0 ×100 (但し、L0 はもとの試料長、Lは繰返し伸長後の試料
長) (5)対数粘度は1n(n/no)/Cで表わされる。
nはセグメント化ポリウレタンの希薄溶液の粘度であ
り、noは同一温度での溶媒の粘度である。Cは溶液1
dl当りのポリウレタンのg数で表わした濃度である。
実施例中の対数粘度は30℃でジメチルアセトアミド中
で測定した値である(C=0.39/dl)。 【0012】 【実施例】 実施例1 数平均分子量1980のポリテトラメチレングリコール
1000部に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート250部を加え、70℃に加熱し60分間反応させ
た。次いでジメチルアセトアミド1250部を加えて中
間重合体溶液とし、15℃に冷却した。この中間重合体
溶液を、1,2−プロピレンジアミン39.6部、ジエ
チルアミン2.7部およびジメチルアセトアミド115
0部からなる混合液中に徐々に加え、ポリマー溶液を得
た。溶液の粘度は30℃で1620ポイズであり、ポリ
マーの対数粘度は0.81dl/gであった。このポリ
マー溶液を常法により乾式紡糸して40デニールのマル
チフイラメント弾性糸を得た。このフィラメントをボビ
ンに捲いたまま80℃で24時間加熱した。加熱後のポ
リマーの対数粘度は1.72dl/gであり、加熱前後
の弾性糸の物理的性質は表1に示した。なお、本発明で
いうアミノ化合物の添加量B+C−A/Cは2.88で
あった。本発明の方法により切断強度、弾性回復率が大
巾に向上すると共にセット率が改善された。なお、加熱
温度が40℃のときは加熱前の物性値がほとんど変化が
見られなかった。 【0013】 【表1】 【0014】実施例2〜3 表2に示したポリテトラメチレングリコール、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート/ジオールモル
比、ジアミンおよびモノアミンを用いて実施例1と同様
にしてポリマー溶液を得、乾式紡糸して40デニールの
マルチフイラメント弾性糸を得た。得られた弾性糸を7
0℃で12時間加熱して得られた物理的性質を表3に示
した。 【0015】 【表2】 【0016】 【表3】 【0017】 【発明の効果】本発明により優れた物理的性質すなわち
切断強度、弾性回復率が大巾に向上した弾性糸の提供を
可能にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 6/70 D02J 13/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.分子量500〜6000のポリテトラメチレングリ
    コールと過剰モルの有機ジイソシアネートを反応させて
    末端イソシアネート基を有する中間重合体を得、該中間
    重合体を下記式を満足する量の多官能アミノ化合物であ
    るエチレンジアミン及び/又はプロピレンジアミン、及
    び1官能性アミノ化合物と反応させて得られる重合体か
    ら得られるポリウレタン弾性繊維であって該繊維の対数
    粘度が1.1〜2.5dl/gである高分子量化された
    弾性繊維。 1.5≦(B+C−A)/C≦5.0 (但し、式中A:中間重合体中のイソシアネート基の当
    量、B:多官能性アミノ化合物の当量、C:1官能性ア
    ミノ化合物の当量)
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