JP2939650B2 - 新規糖誘導体 - Google Patents
新規糖誘導体Info
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Description
剤、乳化剤等として有用な新規糖誘導体に関する。
オン系界面活性剤が広く用いられてきた。しかし、アニ
オン界面活性剤の多くは蛋白質変性能が比較的高く、皮
膚に対する刺激があることから、より刺激の低い界面活
性剤の開発が望まれていた。またこれに加え、最近では
消費者の天然素材指向や地球環境に対する意識の高まり
とともに、安全性と生分解性に優れた天然起源の界面活
性剤やその誘導体さらにその類似化合物が毛髪、皮膚化
粧品用の界面活性剤や保湿剤として注目されている。こ
のなかでグリセロ糖脂質は植物等に含まれる天然界面活
性剤であり、安全性や生分解性の点で優れていることが
予想されるため、毛髪、皮膚化粧品の基剤、保湿剤、洗
浄剤、乳化剤等としての用途が期待されている。しか
し、従来知られているグリセロ糖脂質は融点や結晶性が
比較的高く、各種溶剤との相溶性が劣るため製品への配
合が困難であったり、また不飽和脂肪酸由来のアシル基
を有するグリセロ糖脂質では融点は比較的低いが、アシ
ル基の二重結合の酸化による品質の劣化が問題となった
り、またさらにはエステル結合の加水分解に起因する安
定性の低さなどの欠点を有するなど、性能的にかならず
しも満足のいくものではなかった。
易に行え、しかも安定性に優れた新規グリセロ糖脂質の
開発が望まれていた。
すべく鋭意検討を行った結果、下記一般式(I)で表さ
れるアシル基に分岐鎖のアルキル基を有する新規なグリ
セロ糖脂質が、これまでに知られているグリセロ糖脂質
には見られなかった性能、すなわち、常温で流動性を示
し、ほとんどすべての溶剤に対して優れた相溶性を示
し、かつ水と混合したときほとんど均一に分散する等の
特性を持つこと、さらに化粧品基剤、乳化剤、保湿剤、
潤滑剤等としてこれまでにない非常に優れた性能を示す
ことを見出し、本発明を完成した。
の炭素数2〜11のアルキル基を示す)または (l及びmはそれぞれ0〜20の整数を示し、lとmの和
は6〜20である)で表わされる基を示す〕 で表わされる糖誘導体を提供するものである。
岐鎖アルキル基としては、例えばエチルブチル、エチル
ペンチル、エチルヘキシル、プロピルペンチル、メチル
オクチル、メチルノニル、メチルデシル、ブチルヘプチ
ル、メチルウンデシル、メチルドデシル、ペンチルオク
チル、メチルトリデシル、メチルテトラデシル、プロピ
ルドデシル、ブチルウンデシル、ペンチルデシル、ヘキ
シルノニル、ヘプチルオクチル、メチルペンタデシル、
メチルヘキサデシル、ヘプチルデシル、オクチルノニ
ル、メチルヘプタデシル、メチルオクタデシル、オクチ
ルウンデシル、メチルノナデシル、メチルエイコシル、
ノニルドデシル、メチルヘンエイコシル、メチルドコシ
ル等が挙げられる。
て製造することができる。
じ意味を示す) すなわち、化合物(II)と化合物(III)とを反応さ
せることにより、本発明の糖誘導体(I)が製造され
る。
法、例えばグルコースとグリセロールモノハロヒドリン
またはエピハロヒドリンとの反応等により容易に製造す
ることができる。
等のアルカリ金属水酸化物やアミン類等とを適当な溶媒
の存在下に反応させることにより製造することができ
る。なお、化合物(III)におけるMで示される陽イオ
ン基としては例えばアルカリ金属、アンモニウム基、ア
ルキルアンモニウム基、トリアルカノールアミン等が挙
げられる。
合物(III)を30〜150℃、好ましくは70〜120℃の温度
で反応させればよい。ここで用いられる化合物(III)
の使用量は通常化合物(II)に対して、0.3〜3.0倍モ
ル、特に好ましくは1.0〜2.0倍モルである。また、化合
物(III)のMが水素原子の場合はアルカリ性物質共存
下に反応を行う。アルカリ性物質としては例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物やアルカリ金属アルコラート、アルキルアミンハイド
ロオキサイドなどが挙げられる。
合物(III)の混合を助長せしめ、反応を円滑に進行せ
しめる目的で極性溶媒を用いることができる。ここで用
いられる極性溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチ
ルピロリドン、ピリジン、水等から選ばれる少なくとも
一種以上である。また極性溶媒の使用量は適宜選べばよ
い。また本反応を実施するにあたって、必要により本反
応を促進せしめる目的で相関移動触媒を用いることがで
きる。ここで用いられる相関移動触媒の使用量は適宜選
べばよいが通常化合物(III)に対して0.1〜10モル%で
ある。また、ここで用いられる相関移動触媒としては例
えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロ
ピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイド、テトラヘプチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラヘキシルアンモニウムブロマイド、N,N,N−
トリメチル−N−オクチルアンモニウムクロライド、N,
N,N−トリメチル−N−デシルアンモニウムクロライ
ド、N,N,N−トリメチル−N−デドシルアンモニウムク
ロライド、N,N,N−トリメチル−N−ヘキサデシルアン
モニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−オクタ
デシルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N,N−
ジヘキサデシルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチ
ル−N,N−ジオクタデシルアンモニウムクロライド等の
テトラアルキルアンモニウムクロライドを挙げることが
できる。
脂質(I)の他、通常副生成物としての無機塩、未反応
の化合物(II)または(III)などが含まれる。従っ
て、使用目的によっては反応生成物をそのまま用いるこ
とも可能であるが、さらに高純度品が必要とされる場合
には、例えば分配クロマトグラフィーや、吸着クロマト
グラフィー、溶媒分別法、再結晶法などの公知の方法に
より適宜精製して使用すればよい。
潤滑性に優れ、ほとんどの溶剤に対して優れた相溶性を
示し、かつ水と混合したときほとんど均一に分散する等
の特性を持ち、毛髪、皮膚化粧品の基剤、乳化剤、潤滑
剤、保湿剤として極めて有用である。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
コシルプロパンの合成) 反応器にグルコース160g(0.88モル)と3−クロロ−
1,2−プロパンジオール956g(8.8モル)および酸触媒と
してダウエックス50WX8(H型,50〜100メッシュ)40gを
入れ、攪拌しながら60℃まで昇温し16時間反応させた。
反応終了後、グラスフィルターによる濾過により減圧下
で未反応の3−クロロ−1,2−プロパンジオールを留去
した。得られた残渣を500gのアセトンで計3回洗浄した
後、減圧下で乾燥して3−クロロ−2−ヒドロキシ−1
−O−グルコシルプロパン79gを得た(収率33%)。
−1−O−グルコシルプロパン55g(0.2モル)と2−ヘ
プチルウンデカン酸ナトリウム31g(0.1モル)、テトラ
ブチルアンモニウムブロマイド1.0g及びジメチルホルム
アミド100mlを入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し12時
間反応させた。反応終了後、減圧下でジメチルホルムア
ミドを留去した。得られた残渣に水300gと酢酸エチル60
0gを加え、激しく振盪した後、静置して酢酸エチル層を
回収し、減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得
た。さらに粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=10:1)にて精製し、3−
O−(2−ヘプチルウンデカノイル)−1−O−グルコ
シルグリセロール11gを得た(単離収率21%)。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm,TMS基準)(図1);0.89(t,
6H,a),1.35(broad,24H,b),1.45(broad,2H,c),1.56
(broad,2H,d),2.37(broad,1H,e),3.23〜4.39(m,11
H,f),4.89(broad,1H,g) IR(液膜)(cm-1)(図2);3400,2943,2860,1740,165
0,1460,1420〜960 質量分析(FABイオン化法) m/z:521(M+H)+ 実施例2 反応器に合成例1で得た3−クロロ−2−ヒドロキシ
−1−O−グルコシルプロパン83g(0.3モル)とイソス
テアリン酸ナトリウム47g(0.15モル)、テトラブチル
アンモニウムブロマイド1.0g及びジメチルホルムアミド
200mlを入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し8時間反応
させた。反応終了後、減圧下でジメチルホルムアミドを
留去した。得られた残渣に水300gと酢酸エチル600gを加
え、激しく振盪した後、静置して酢酸エチル層を回収
し、減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得た。さ
らに粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロ
ホルム/メタノール=10:1)にて精製し、3−O−イソ
ステアロイル−1−O−グルコシルグリセロール14gを
得た(単離収率26%)。
H),1.11〜1.45(broad,25H),1.56(broad,2H),2.33
(broad,2H),3.23〜4.39(m,11H),4.88(broad,1H) IR(液膜)(cm-1);3400,2950〜2860,1740,1650,1470,
1390〜950 質量分析(FABイオン化法) m/z:521(M+H)+ 合成例2(3−O−パルミトイル−1−O−グルコシル
グリセロールの合成) 反応器に合成例1で得た3−クロロ−2−ヒドロキシ
−1−O−グルコシルプロパン20g(0.073モル)とステ
アリン酸ナトリウム23g(0.073モル)、テトラブチルア
ンモニウムブロマイド0.7g及びジメチルホルムアミド80
0mlを入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し18時間反応さ
せた。反応終了後、減圧下でジメチルホルムアミドを留
去した。得られた残渣に水200gと酢酸エチル400gを加
え、激しく振盪した後、静置して酢酸エチル層を回収
し、減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得た。さ
らに粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロ
ホルム/メタノール=10:1)にて精製し、3−O−パル
ミトイル−1−O−グルコシルグリセロール15gを得た
(単離収率28%)。
グリセロ糖脂質の室温での性状及び水との相溶性につい
て調べた。
Rスペクトル及びIRスペクトルを示す図面である。
Claims (1)
- 【請求項1】次の一般式(I) 〔式中、Gはグルコシル基を示し、Rは (ここでR1及びR2は同一又は異なって、直鎖又は分岐鎖
の炭素数2〜11のアルキル基を示す) または (l及びmはそれぞれ0〜20の整数を示し、lとmの和
は6〜20である)で表わされる基を示す〕 で表わされる糖誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21904690A JP2939650B2 (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | 新規糖誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21904690A JP2939650B2 (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | 新規糖誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04103595A JPH04103595A (ja) | 1992-04-06 |
JP2939650B2 true JP2939650B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=16729414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21904690A Expired - Fee Related JP2939650B2 (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | 新規糖誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2939650B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19634020A1 (de) * | 1996-08-23 | 1998-02-26 | Beiersdorf Ag | Herstellung von Glycoglycerolipiden, deren Verwendung als Tenside sowie kosmetische oder dermatologische Zubereitungen, solche Glycoglycerolipide enthaltend |
-
1990
- 1990-08-22 JP JP21904690A patent/JP2939650B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04103595A (ja) | 1992-04-06 |
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