JP2939506B2 - 記録方法 - Google Patents

記録方法

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JP2939506B2
JP2939506B2 JP18860298A JP18860298A JP2939506B2 JP 2939506 B2 JP2939506 B2 JP 2939506B2 JP 18860298 A JP18860298 A JP 18860298A JP 18860298 A JP18860298 A JP 18860298A JP 2939506 B2 JP2939506 B2 JP 2939506B2
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separated liquid
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量磁郎 明石
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置、光シャ
ッター、メモリー材料等として使用する光変調素子の記
録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表示材料等の光変調素子として、
低分子液晶化合物が用いられているが、近年では、この
低分子液晶化合物を、高分子の側鎖に導入した側鎖型液
晶ポリマーや、低分子液晶化合物とポリマーをブレンド
したハイブリッド型液晶表示材料に代えたものが提案さ
れている(例えば、米国特許第4,435,047号明
細書参照)。側鎖型液晶ポリマーは、大画面表示素子や
新規な機能性材料としての応用が期待され、盛んに研究
が行われており、特に低分子液晶には無かったメモリー
性を有し、表示とメモリー機能をあわせもった新規な熱
書き込みデバイスへの使用可能性を示唆している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れている側鎖型液晶ポリマーは、液晶化合物だけを重合
して側鎖にペンダント成分として含有させたものである
ので、自由度が低く、粘度が高いため、応答速度が遅
く、表示装置への応用は困難であった。さらに、熱書き
込み材料として評価すると、書き込み像のコントラスト
が低く、一般に偏光板の存在下でしか可視画像が得られ
ないものとなり、応用範囲に制限があった。さらに、膜
としての力学的強度やコーティング性にも問題があり、
実用に供することはできなかった。また、低分子液晶化
合物とポリマーをブレンドしたハイブリッド型表示材料
は、安定性、作動電圧の高さ、コントラストや解像度等
に問題があり、画像表示素子への応用には至っておら
ず、光シャッターに応用されているに過ぎなかった。
【0004】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたもので、非液晶性の化合物を共重合することによっ
て、物性のコントロールの自由度を増し、かつ相分離状
態とすることにより解像度やコントラストが高く、応答
性のよいメモリー等の光変調素子として使用可能な材料
を用いて記録を行うことを目的としてなされたものであ
る。
【0005】すなわち、本発明の目的は、解像度、コン
トラスト、応答性が改善されたメモリーを得ることがで
きる新規な相分離液晶ポリマーを用いた光変調素子の記
録方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、表示装置、光
シャッター、メモリー等に適用できる光変調素子の記録
方法であって、少なくとも1種の液晶性化合物と、少な
くとも1種の非液晶性化合物との二成分を側鎖成分とし
て含有し、下記一般式(I)および(II)で示される繰
り返し単位を1:99〜99:1の割合で含有する共重
合体であって、該共重合体中の該二成分が相分離状態で
存在している相分離液晶ポリマーよりなる透明状態の
分離液晶ポリマー薄膜を部分的に加熱および冷却して、
加熱部分を白濁化することによりメモリーさせることを
特徴とする。本発明の記録方法において、前記相分離液
晶ポリマー薄膜を透明状態に保持するために、相分離液
晶ポリマー薄膜に加熱しながら電場を印加するのが好ま
しい。その後、部分的に加熱、冷却して加熱部分を白濁
化させ、メモリーさせることができる。
【0007】相分離液晶ポリマーとは、いわゆる側鎖型
液晶ポリマーの一種であり、液晶性化合物と非液晶性化
合物とがポリマーの側鎖成分として存在していて、それ
ぞれの化合物成分よりなる二成分が、相分離状態をとっ
ているものを意味する。また、相分離とは、化学、物理
的性質、例えば溶解性が異なる複数の化合物部分よりな
る複数の成分が非相溶状態で存在していることを意味す
るもので、例えば、ポリマー中の液晶性化合物の集合に
よって与えられるドメインと非液晶性化合物のそれが互
いに分離して存在している状態である。また、相分離状
態をとっているそれぞれのドメインの形態は、スポンジ
状、油滴状、層状等、その組成により種々の形態をとる
ことができる。その例を図1に示すが、これはあくまで
も代表例である。図1中、(A)および(B)は油滴
状、(C)はスポンジ状、(D)は層状の例を示し、1
および2は透明電極、3が液晶成分、4が非液晶成分を
示す。この場合、各成分が形成するドメインの大きさ
は、目的とする特性によって種々取り得るが、好ましく
は、0.01〜100μmの範囲であり、さらに好まし
くは0.1〜50μmの範囲である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いる上記相分離液晶ポ
リマーは、下記一般式(I)および(II)で示される繰
り返し単位を1:99〜99:1の割合で含有する共重
合体である。
【化3】 〔式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、メチル
基またはハロゲン原子を表わし、Aは、下記一般式
(a)〜(f)で示されるメソゲン分子よりなる基を表
わし
【化4】 (式中、R3 は、ハロゲン原子またはシアノ基を表わ
す。)、
【0009】Bは、下記式で示される基を表わす。 −COOR4 、−OOCR4 、−CONR4 (R5 )ま
たはR6 (式中、R4 およびR5 は、それぞれ水素原子、ハロゲ
ン若しくは複素環基で置換されていてもよい炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、脂環式基、ヒドロキ
シアルキル基、ヘテロ原子を含むアルキル基、置換され
ていてもよいフェニル基を表し、R6 は、水酸基、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アルケニル基、置換されていて
もよいフェニル基、複素環、アミノ基またはシアノ基を
表わす。) なお、AおよびBはそれぞれ2種以上の基より構成され
ていてもよく、nは1〜30の整数を示す。〕
【0010】本発明において、相分離液晶性ポリマーに
導入される液晶性化合物としては、種々の化合物が使用
できる。例えば、ビフェニル系、フェニルベンゾエート
系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、
アゾベンゼン系、アゾメチン系、ビフェニルベンゾエー
ト系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系、
コレステロール系等の各液晶性化合物があげられる。特
に重合により、側鎖型液晶共重合体を得る場合には、例
えば、ビフェニル、フェニルベンゾエート、シクロヘキ
シルベンゼン、アゾキシベンゼン、アゾベンゼン、アゾ
メチン、ビフェニルベンゾエート、シクロヘキシルビフ
ェニル、ターフェニル、コレステロール等の各種メソゲ
ンを、鎖長1〜30のアルキレン基を有するスペーサー
を介して、アクリル酸やメタクリル酸等とエステル結合
した構造の化合物があげられる。これらの化合物は、Ma
cromol. Chem. P273,179(1978)やEur. Polym. J.,P651,
Vol. 18(1982) 等に記載されている。これらの中で、特
にアクリル基を有するものは、重合性の高さから好まし
いものである。
【0011】以上に記した液晶性化合物のうち代表的な
ものの具体的な構造を次に示す。
【化5】 (式中、R3 は上記と同意義を有し、mは2〜30の整
数を意味する。)
【0012】本発明において、光変調素子に使用するの
に好ましい非液晶性化合物とは、液晶性を示さないもの
であれば特に限定しないが、好ましくは、上記の液晶性
化合物と相溶性の低いもので、また、ポリマー化された
ときに、これが形成するドメインと液晶性化合物によっ
て形成されるものとが相分離状態をとるものである。そ
の例としては、重合してポリマー化する場合には、例え
ば、次の一般式で示されるものをあげることができる。 CH2 =C(R2 )−COO−R4 CH2 =C(R2 )−CONR4 (R5 ) CH2 =C(R2 )−R6 CH2 =CHOCOR4 (式中、R2 は、水素原子、メチル基またはハロゲン原
子であり、R4 およびR5 は、それぞれ水素原子、水酸
基、ハロゲン若しくは複素環基で置換されていてもよい
炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、脂環式
基、ヒドロキシアルキル基、ヘテロ原子を含むアルキル
基、置換されていてもよいフェニル基を表し、R6 は、
ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、置換されて
いてもよいフェニル基、複素環、アミノ基またはシアノ
基を表わす。)
【0013】これらの化合物の具体例としては、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)ア
クリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−3
−ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシオリゴエチレン
グリコール等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体、ス
チレンおよびその誘導体、(メタ)アクリルアミド、ブ
タジエンおよびその誘導体、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のエチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、N
−ビニル−2−ピロリドン等があげられる。これらの中
でも、使用する液晶性化合物との溶解度パラメーター
(SP値)の差が0.5以上のものが特に好ましい相分
離状態を与える。
【0014】また、上記の2成分の他に、コントラスト
の向上を目的として、重合可能な二色性色素を添加し
て、重合させることも可能である。この様な二色性色素
は、例えば、Angew. Chem. Int. Ed. Engl. Adv. Mate
r. 940-946. 28. No.7(1989) に記載されている。その
際の二色性色素の効果は、基本的に液晶側鎖成分と相溶
して、液晶と同様な挙動を示し、相分離に対しては影響
を与えない。
【0015】次に、相分離液晶ポリマーの製造法につい
て説明する。上記相分離液晶ポリマーを製造するために
は、前述した重合性液晶性化合物(複数種類使用しても
よい)と重合性非液晶性化合物(複数種類使用してもよ
い)とを通常の方法、例えばラジカル重合法(例えば、
熱、光または放射線重合法)やイオン重合法によって共
重合すればよい。
【0016】また、該相分離液晶ポリマーの構造形態と
しては、ランダム、ブロック、グラフト等の各種共重合
体をとることが可能である。これら共重合体の分子量
は、目的とする特性によって種々取り得るが、好ましく
は、重量平均分子量1,000〜1,000,000、
さらに好ましくは10,000〜500,000の範囲
にある。
【0017】液晶ポリマー中の液晶性化合物成分と非液
晶性化合物成分との組成比は、目的とする相分離状態に
よって種々とり得るが、好ましい範囲としては、液晶性
化合物が1.0〜99.9重量%または1〜99モル%
であり、さらに好ましくは50〜99.5重量%または
30〜95モル%である。
【0018】上記の相分離液晶ポリマーの応答速度をさ
らに向上させるには、ポリマーのTg(ガラス転移点)
を30℃以下、特に0℃以下に設計するのが好ましい。
また、メモリー材料として使用するためには、ポリマー
のTgを30℃以上、特に40℃以上に設計するのが、
メモリー安定性の点で好ましい。
【0019】以上の構成を有する相分離液晶ポリマーお
よび組成物を使用した光変調素子の表示原理は、明確と
はなっていないが、以下のように想定される。電界がか
かっていないとき、液晶成分と非液晶成分とが相分離し
ていて、光を乱反射させ、白濁した状態を呈する。これ
に相当な電界をかけると、液晶分子の配向にともない透
明状態に変化し、光を透過するというものである。この
ことについて、図2において作用を説明する。図2A
は、電場を印加しない白濁した状態を示し、図2Bは、
電場を印加した透明状態を示すものである。
【0020】このとき相分離液晶ポリマーのTgを室温
以下に設計した場合は、電場を印加しない状態ではメモ
リー性はないが、Tgを室温以上に設計した場合にはメ
モリー性があり、メモリー材料として適用可能となる。
例えば、図2Bのように電場の付加を除いても、透明状
態のまま保存することが可能で、この状態で部分加熱、
冷却を行なうと、加熱部分は図2Aのような白濁した状
態に変化し、メモリーさせることができる。このメモリ
ー情報を消去するときには、再び適当な温度まで加熱し
ながら電場を印加し、図2Bの状態に変化させて冷却す
ればよい。
【0021】以上、相分離液晶ポリマーおよびその製造
方法について説明したが、本発明に用いる光変調素子に
おいては、これらの相分離液晶ポリマーに第3成分とし
て低分子化合物を添加、混合することができる。低分子
化合物を添加しない上記の構成のままでも、メモリー材
料として使用可能であるが、低分子化合物を第3成分と
して添加することによりコントラストや応答速度を向上
させることが可能であることが分かった。ここでの低分
子化合物は、基本的には相分離液晶ポリマー中の液晶成
分と混合(相溶)し、それ以外の成分とは相溶しないこ
とが望ましい。なぜならば、低分子化合物は、液晶相に
混和することにより、上記のような効果を発揮するもの
であり、それ以外の相に低分子化合物が入ってしまうと
その効果は期待できないからである。
【0022】低分子化合物として、二色性色素を添加し
た場合には、表示装置としてのコントラストが高められ
る。二色性色素の具体例としては、アントラキノン系、
スチリル系、アゾメチン系、アゾ系の各二色性色素があ
げられ、その添加量は、液晶ポリマーに対して0.1〜
50重量%の範囲が適用可能であるが、好ましくは1〜
10重量%の範囲である。二色性色素の含有量が上記の
範囲よりも多いと、液晶の配向性が低下し、少ないとコ
ントラストが低下することになる。
【0023】低分子化合物の種類によっては、低分子化
合物の添加によって、ポリマー中の液晶成分の粘度低下
をもたらすことが可能となり、電界の作用に対しての液
晶成分が配向する応答速度が向上できる。その様な低分
子化合物の一例としては、ビシクロヘキシル系化合物や
シクロヘキシルベンゼン系化合物があり、具体例として
はビシクロヘキシル、シクロヘキシルベンゼンおよびそ
の他種々のアルキル基を有するビシクロヘキシル系化合
物やシクロヘキシルベンゼン系化合物があげられる。そ
の場合の添加量は、相分離液晶ポリマーに対して0.1
〜50重量%の範囲が適用可能であるが、好ましくは1
〜10重量%の範囲である。低分子化合物の添加量が、
上記の範囲よりも多い場合は、液晶の配向が低下し、少
ないとこの低分子化合物の効果がなくなる。すなわち、
上記の範囲内において、液晶の電場に対する応答速度が
適当な粘度の範囲で効果的になるからである。このよう
な作用機構を考えれば、これ以外にも各種可塑剤や低分
子液晶化合物も粘度低下して効果的である。これらの低
分子化合物は選ばれた1種類を添加しても、また、2種
類以上を組み合わせて添加しても構わない。
【0024】本発明において、相分離液晶ポリマーを用
いた光変調素子を、デバイスとして使用する場合の好ま
しいものとして、2つの電極の間にラミネートされた構
造があげられる。デバイスの作製方法としての一例をあ
げると、一方の電極基材上に該相分離液晶ポリマーを溶
かした溶液を塗布し、さらにもう一方の電極基材をこの
上に貼り合せる方法や、あらかじめポリマーシートを作
製した後、これを2つの電極記載に挾み込む方法があ
る。その際、適当なスペーサー材料を使用することも可
能である。また、デバイスの形態としては、相分離液晶
ポリマー層および2つの電極材料という構成を基本とす
るが、相分離液晶ポリマー層と電極との間に適当な保護
層を設けることも可能である。
【0025】
【実施例】
実施例1 液晶モノマーとして、下記式(1)で示されるアルキル
鎖長6のシアノビフェニル系アクリルモノマー9.0g
とエチルアクリレート1.0gをTHF中、アゾビスブ
チロニトリル(AIBN)を開始剤として重合した後、
メタノールに3回再沈殿、乾燥して、液晶ポリマー9.
5gを得た。このポリマーの分子量は30,000であ
った。この共重合体は白色固体状で、偏光顕微鏡観察か
ら液晶相を確認することができた。また、ガラス転移点
(Tg)は31℃、等方相への転移温度(Ti)は86
℃であった。このポリマーをTHFに溶かした溶液を、
ネサガラス上にコートし、乾燥して、厚さ約30μmに
成膜し、この上にネサガラスを圧着して、ラミネート構
造のセルを作製した。
【0026】このセルを100℃に加熱しながら50V
rms、100Hzの交流電圧を印加して、液晶分子を
配向させた後、室温まで冷却して、透明な状態とした。
この時の光線(ハロゲン光)透過率は83%であった。
次に、サーマルヘッドを用いて部分加熱−冷却を行っ
た。加熱部分は白濁した像となり、その部分の光線透過
率は2.4%、コントラストは約34であった。また、
上記の操作を繰り返すことにより、何度も書き込み消去
することができた。書き込んだ像は、3か月以上安定で
あり、高いメモリー性を有していた。
【化6】
【0027】実施例2 実施例1で使用したものと同様のシアノビフェニル系ア
クリルモノマー8.0gとn−ブチルメタクリレート
2.0gを実施例1と同様な方法で重合して、液晶ポリ
マー約9gを得た。このポリマーの分子量は40,00
0であった。この共重合体のTgは33℃、Tiは10
5℃であった。実施例1と同様な方法で、厚み約30μ
mに挟み込んだラミネート構造のセルを得た。このセル
を110℃に加熱しながら、実施例1と同様に操作し
て、透明状態とした。この時の光線(ハロゲン光)透過
率は81%であった。次に、サーマルヘッドを用いて部
分加熱−冷却を行った。加熱部分の光線透過率は3.0
%コントラストは約27であった。また、上記の操作を
繰り返すことにより、何度も書き込み消去することがで
きた。書き込んだ像は、3か月以上安定であり、高いメ
モリー性を有していた。
【0028】実施例3 液晶モノマーとして、下記式(2)で示されるアルキル
鎖長6のシアノフェニルベンゾエート系アクリルモノマ
ー9.0gとメチルアクリレート1.0gを実施例1と
同様な方法で重合して、液晶ポリマー9.5gを得た。
この共重合体のTgは30℃、Tiは85℃であった。
実施例1と同様な方法で、厚み約30μmに挟み込んだ
ラミネート構造のセルを得た。このセルを100℃に加
熱しながら、実施例1と同様に操作して、透明状態にし
た。この時の光線(ハロゲン光)透過率は82%であっ
た。次に、サーマルヘッドを用いて部分加熱−冷却を行
った。加熱部分の光線透過率は4.0%で、コントラス
トは約20であった。また、上記の操作を繰り返すこと
により、何度も書き込み消去することができた。書き込
んだ像は、3か月以上安定であり、高いメモリー性を有
していた。
【化7】
【0029】実施例4 液晶モノマーとして、下記式(3)で示されるアルキル
鎖長11のシアノビフェニル系アクリルモノマー9.0
gとメチルアクリレート1.0gを実施例1と同様な方
法で重合して、液晶ポリマー9.0gを得た。このポリ
マーの分子量は25,000であった。この共重合体の
Tgは20℃、Tiは120℃であった。実施例1と同
様な方法で、厚み約30μmに挟み込んだラミネート構
造のセルを得た。このセルを140℃に加熱しながら、
実施例1と同様に操作して、透明状態にした。この時の
光線(ハロゲン光)透過率は80%であった。次に、サ
ーマルヘッドを用いて部分加熱−冷却を行った。加熱部
分の光線透過率は4.0%で、コントラストは約20で
あった。また、上記の操作を繰り返すことにより、何度
も書き込み消去することができた。書き込んだ像は、3
か月以上安定であり、高いメモリー性を有していた。
【化8】
【0030】実施例5 液晶モノマーとして、下記式(4)で示されるアルキル
鎖長3のシアノビフェニル系アクリルモノマー5.0g
と実施例1で用いたシアノビフェニル系アクリルモノマ
−(上記式(1))4.0gおよびブチルアクリレート
1.0gを実施例1と同様な方法で重合して、液晶ポリ
マー9.5gを得た。このポリマーの分子量は28,0
00であった。この共重合体のTgは40℃、Tiは9
0℃であった。実施例1と同様な方法で、厚み約30μ
mに挟み込んだラミネート構造のセルを得た。このセル
を100℃に加熱しながら、実施例1と同様に操作し
て、透明状態にした。この時の光線(ハロゲン光)透過
率は83%であった。次に、サーマルヘッドを用いて部
分加熱−冷却を行った。加熱部分の光線透過率は4.0
%で、コントラストは約21であった。また、上記の操
作を繰り返すことにより、何度も書き込み消去すること
ができた。書き込んだ像は、3か月以上安定であり、高
いメモリー性を有していた。
【化9】
【0031】実施例6 実施例5で合成した液晶ポリマー2.0gにアントラキ
ノン系二色性色素(BDH社製:D5)20mgをTH
Fを溶媒に使用して混合し、実施例1と同様な方法で、
厚み約30μmに挟み込んだラミネート構造のセルを得
た。このセルを100℃に加熱しながら、実施例1と同
様に操作して、透明状態にした。この時の光線(ハロゲ
ン光)透過率は68%であった。次に、サーマルヘッド
を用いて部分加熱−冷却を行った。加熱部分は青色の像
となり、その部分の光線透過率は2.5%で、コントラ
ストは約31であった。また、上記の操作を繰り返すこ
とにより、何度も書き込み消去することができた。書き
込んだ像は、3か月以上安定であり、高いメモリー性を
有していた。
【0032】比較例1 実施例1で使用した液晶モノマー(式(1))10gを
実施例1と同様な方法で重合して、液晶ポリマー9.0
gを得た。このポリマーのTgは35℃、Tiは122
℃であった。実施例1と同様な方法で、厚み約30μm
に挟み込んだラミネート構造のセルを得た。このセルを
120℃に加熱しながら、実施例1と同様に操作して、
透明状態にした。この時の光線(ハロゲン光)透過率は
78%であった。次に、サーマルヘッドを用いて部分加
熱−冷却を行った。加熱部分は若干白濁する程度で、そ
の光線透過率は25%、コントラストは約3.1であ
り、満足な可視画像を得ることができなかった。
【0033】
【発明の効果】上記したように、本発明に用いる光変調
素子は上記の相分離液晶ポリマーから構成されているの
で、大面積とすることが可能であり、電圧による外部か
らの信号に対して応答速度が速いことを特徴としてお
り、また、偏光板を不要とするものである。加えて、相
分離しているため、コントラストの高い表示が可能であ
る。また、本発明の記録方法によって書き込んだ像は、
コントラストが高く、メモリー性が良好であるという特
徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 相分離構造の代表的な例を示す図。
【図2】 液晶分子の配向により透明状態と不透明状態
を示す作用説明図。
【符号の説明】
1、2:透明電極、3:液晶成分、4:非液晶成分、
5:液晶分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 220/56 C08F 220/56 (56)参考文献 特開 平2−42415(JP,A) 特開 昭60−192712(JP,A) 特開 昭60−191826(JP,A) Makromol.Chem. (1987),188,p.665−674 日本学術振興会第142委員会編、液晶 デバイスハンドブック、第1版、日刊工 業新聞社発行、1989燃、647−649頁 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 19/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の液晶性化合物と、少な
    くとも1種の非液晶性化合物との二成分を側鎖成分とし
    て含有し、下記一般式(I)および(II)で示される繰
    り返し単位を1:99〜99:1の割合で含有する共重
    合体であって、該共重合体中の該二成分が相分離状態で
    存在している相分離液晶ポリマーよりなる透明状態の
    分離液晶ポリマー薄膜を部分的に加熱および冷却して、
    加熱部分を白濁化することによりメモリーさせることを
    特徴とする記録方法。 【化1】 〔式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、メチル
    基またはハロゲン原子を表わし、Aは、下記一般式
    (a)〜(f)で示されるメソゲン分子よりなる基を表
    わし 【化2】 (式中、R3 は、ハロゲン原子またはシアノ基を表わ
    す。)、Bは、下記式で示される基を表わす。 −COOR4 、−OCOR4 、−CONR4 (R5 )またはR6 (式中、R4 およびR5 は、それぞれ水素原子、ハロゲ
    ン若しくは複素環基で置換されていてもよい炭素数1〜
    30のアルキル基、アルケニル基、脂環式基、ヒドロキ
    シアルキル基、ヘテロ原子を含むアルキル基、置換され
    ていてもよいフェニル基を表し、R6 は、水酸基、ハロ
    ゲン原子、アルキル基、アルケニル基、置換されていて
    もよいフェニル基、複素環、アミノ基またはシアノ基を
    表わす。)なお、AおよびBはそれぞれ2種以上の基よ
    り構成されていてもよく、nは1〜30の整数を示
    す。〕
  2. 【請求項2】 前記相分離液晶ポリマー薄膜に、加熱し
    ながら電場を印加して透明状態に保持した後、部分的に
    加熱、冷却して、加熱部分を白濁化することを特徴とす
    る請求項1記載の記録方法。
  3. 【請求項3】 前記相分離液晶ポリマーが室温以上のT
    gを有する請求項1記載の記録方法。
  4. 【請求項4】 前記相分離液晶ポリマーが二色性色素を
    含有する請求項1に記載の記録方法。
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