JP2938931B2 - 窒化アルミニウム基板の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は窒化アルミニウム基板の製造方法に関し、特
に窒化アルミニウム製グリーンシートを積層して同時焼
成する多層配線板の製造方法に関する。
[従来の技術] 昨今、窒化アルミニウム焼成体が電気絶縁性、熱伝導
性、寸法安定性、機械的強度等に優れていることから、
窒化アルミニウム多層配線板の開発が盛んに行われてい
る。
従来、窒化アルミニウム多層配線板は、窒化アルミニ
ウム製グリーンシートにパンチング加工を施してスルー
ホール形成用孔を形成し、この孔内に主としてタングス
テンと分散溶媒とからなるペーストを充填した後、かか
るグリーンシートを複数枚積層した状態で常圧にて同時
焼成することにより、製造されている。
[発明が解決しようとする課題] 一般に、窒化アルミニウムの成形体は焼成時に収縮を
伴うが、特に常圧焼成による場合、前記グリーンシート
のスルーホール形成用孔内には前記タングステンペース
トを充填しているため、窒化アルミニウムの収縮率と、
タングステンペーストの収縮率との関係が問題となる。
しかし、タングステンペーストは多層配線板形成後のス
ルーホール抵抗を可能な限り低減するために高密度化さ
れる傾向にあり、焼成時におけるタングステンペースト
の収縮率と、窒化アルミニウムの収縮率とが一致せず、
常圧焼成時におけるクラック等の発生要因となってい
る。
また、各グリーンシート毎にスルーホール形成用孔の
内径、形成個数等が異なる場合、焼成時における各グリ
ーンシート間の収縮の程度が異なり、スルーホール同士
の位置合せ精度が低下するということが危惧される。
特に、本発明者らは、グリーンシートに開孔された、
スルーホール形成用孔の内径よりも大きな内径を有する
パッド孔にタングステンペーストを充填し、グリーンシ
ートを積層後に同時焼成することによって、外部引出し
ピンを固着するためのピンパッドを一体成形した多層配
線板を開発中であり、このようなパッド孔にタングステ
ンペーストを充填して常圧焼成しても、クラック等を生
じない窒化アルミニウム基板を製造する必要に迫られて
いる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目
的は、窒化アルミニウムの焼成による収縮、及びタング
ステンペーストが充填される孔の大きさや個数にかかわ
らず、クラック等の問題を生ずることなく、窒化アルミ
ニウム基板を簡便かつ確実に製造することができる窒化
アルミニウム基板の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 上記課題を解決するために本発明は、予め開孔された
窒化アルミニウム製グリーンシートの孔内に、タングス
テンを主として含有するペーストであって、乾燥後にお
けるタングステンの空間占有率が35〜45%のペーストを
充填せしめた後、常圧焼成することにより窒化アルミニ
ウム基板を製造している。
この方法によれば、ペースト自体の焼成による収縮率
が、ペースト等の充填のない窒化アルミニウム製成形体
の常圧焼成による収縮率と同じ程度となる。従って、常
圧焼成時により窒化アルミニウムと前記ペーストとの収
縮率の違いに基づくクラック等を生ずることなく、窒化
アルミニウム製グリーンシートの孔内にタングステンが
過不足なく定着される。
前記タングステンを主として含有するペーストは、乾
燥後におけるタングステンの空間占有率が35〜45%のも
のである。この空間占有率が35%未満では、該ペースト
の収縮率が窒化アルミニウムの収縮率に比して大きくな
り、タングステン粒子がグリーンシートの孔内に強固に
定着されないのみならず、グリーンシートの孔の一部に
隙間を生じてスルーホール抵抗が高くなる。一方、前記
空間占有率が45%を超えると、該ペーストの収縮率が窒
化アルミニウムの収縮率に比して小さくなり、ペースト
が充填された孔の周囲に応力による歪みが生じてクラッ
クが発生する。
また、前記グリーンシートを複数枚積層して同時焼成
することは好ましい。
これにより、グリーンシートの積層時において、各グ
リーンシート毎にスルーホール形成用孔の内径、形成個
数等が異なる場合でも、焼成による各グリーンシート間
の収縮の程度が一致するため、スルーホール同士の位置
合せ精度が焼成によって低下するということがない。従
って、品質の安定した窒化アルミニウム多層配線板が常
圧同時焼成によって形成される。
さて、前記タングステンを主として含有するペースト
は、タングステン微粒子に、アクリル系バインダー、エ
ーテル系の溶剤、ブチラール、グリコール等の分散溶
媒、及び必要に応じて、ひまし油、ポリビニルアルコー
ル等のチクソ剤等を適宜配合して調整されるものであ
る。
ここで、前記ペーストに使用するタングステン粒子の
粒径は0.3〜0.6μmの範囲であることが望ましい。
その理由は、タングステン粒子の粒径が上記範囲内で
ある限り、分散溶媒を必要以上に大量に使用することな
く、前記ペーストの乾燥後におけるタングステンの空間
占有率を前記範囲内に設定することができるからであ
る。
このペーストは、メタルマスクやメッシュマスクを使
用したスクリーン印刷等によって、グリーンシートの孔
内に充填される。
このグリーンシートの孔は、スルーホール形成用孔の
ようにその内径が0.1mm程度と非常に小さいものから、
窒化アルミニウム基板に直接ピンパッドを一体形成する
ためのパッド形成用孔のようにその内径が1.0〜2.0mm程
度と非常に大きなものであってもよい。しかし、これら
孔の径が大きすぎると、グリーンシートのパンチング時
に形成される孔間にクラックが入り易くなる。
以下に、本発明を具体化した実施例及び比較例につい
て説明する。
[実施例] (グリーンシートの作製) 純度99%、平均粒径が約1.1〜1.5μmの窒化アルミニ
ウム粉末100重量部に、平均粒径が2〜3μmの酸化イ
ットリウムを5重量部、アクリル系バインダーを8〜15
重量部、並びに、トルエン、エタノール及び酢酸エチル
を配合し、ボールミルにて12〜60時間混練して原料スラ
リーを調製した後、シートキャスティング法によって複
数枚のグリーンシート(長さ80mm×幅80mm×厚さ0.5m
m)を作製した。
各グリーンシートには、それぞれパンチング加工によ
って多数の孔を透設した。第1図に示すように、本実施
例においては、内径0.1〜0.3mmのスルーホール形成用孔
1を形成したグリーンシート2と、内径1.0〜2.0mmのパ
ッド孔3を形成したグリーンシート4とを作製した。こ
こで、前記パッド孔3とは、ピングリッドアレイを作製
する際に、多層配線板に外部引出しピンを固着するため
のパッドを多層配線板に一体形成するための孔である。
(タングステンペーストの充填) 平均粒径が0.3μmのタングステン微粒子100重量部
に、10重量%のアクリル系バインダーが配合されたエー
テル系の溶剤からなる混合溶媒を5〜10重量部と、ひま
し油0.1〜0.5重量部とを配合し、その混合物を三本ロー
ル混合機にて約1時間混練することにより、タングステ
ンペーストを調製した。このペーストは、前記混合溶媒
を乾燥除去した時の密度が7.5〜8.0g/cm3であり、その
際のタングステン微粒子の理論空間占有率が約40%とい
うものである。
そして、前記各グリーンシート2,4にスクリーン印刷
を施すことにより、前記スルーホール形成孔内1及びパ
ッド孔3内にタングステンペースト5を充填した。
(多層配線板の作製) 第1図に示すように、前記パッド孔3を有するグリー
ンシート4が表層部に配置されるようにグリーンシート
2,4を複数枚積層することにより積層成形体6を形成し
た。そして、加熱乾燥を施して積層成形体6中の溶剤を
乾燥させると共に、グリーンシート2,4のスルーホール
形成用孔1内及びパッド孔3内にタングステン微粒子を
定着させた。
そして、この積層成形体6を常圧窒素ガス雰囲気中で
350〜1650℃の温度で加熱することにより、グリーンシ
ート中のバインダーを分解除去(脱脂)した後、1750℃
にて2時間常圧焼成して窒化アルミニウム多層配線板を
得た。
このようにして得られた多層配線板の平面寸法を測定
したところ、長さ及び幅の各方向への平均収縮率は約1
4.3%であった。この収縮率の値は、パンチング加工が
施されず、従ってタングステンペーストの充填がなされ
ていない窒化アルミニウムグリーンシートを前記と同様
にして焼成した場合の収縮率(14〜15%)にほぼ一致し
た。また、多層配線板の表面に露出したパッド部の内径
の収縮率は12.0%であり、多層配線板の前記収縮率に非
常に近い値を示した。
更に、この多層配線板の外観、特に前記パッド部の周
辺を顕微鏡にて観察したが、クラック等の発生は一切見
られず、窒化アルミニウム基板の収縮率とパッド孔内の
タングステンペーストの収縮率の僅かな違いによる悪影
響は観察されなかった。
[比較例] 前記実施例と同様にして同形状のスルーホール形成用
孔1又はパッド孔3を有するグリーンシート2,4を作製
した。そして、下記のように調製した高密度タイプのタ
ングステンペーストを各孔1,3内に充填し、前記実施例
と全く同様にして積層、乾燥、脱脂、本焼成を施し多層
配線板を得た。
(使用したタングステンペースト) 平均粒径が3.8μmのタングステン微粒子100重量部
に、10重量%のアクリル系バインダーが配合されたエー
テル系の溶剤からなる混合溶媒を5〜10重量部と、ひま
し油0.1〜0.5重量部とを配合し、その混合物を三本ロー
ル混合機にて約1時間混練することにより、タングステ
ンペーストを調製した。このペーストは、前記混合溶媒
を乾燥除去した時の密度が9.0〜100g/cm3というもので
ある。
このようにして得られた多層配線板の平面寸法を測定
したところ、長さ及び幅の各方向への平均収縮率は約1
0.0%であった。この収縮率の値は、パンチング加工が
施されず、従ってタングステンペーストの充填がなされ
ていない窒化アルミニウムグリーンシートを前記と同様
にして焼成した場合の収縮率(14〜15%)と若干の開き
がある。また、多層配線板の表面に露出したパッド部の
内径の線収縮率は4.0〜5.0%であり、多層配線板の前記
収縮率ともかなりの開きを生じた。
更に、この多層配線板の外観、特に前記パッド部の周
辺を顕微鏡にて観察したところ、微細なクラックの発生
が観察された。このクラックは、窒化アルミニウム基板
の収縮率とパッド孔内のタングステンペーストの収縮率
とに開きがあるために生じたものと思われる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、窒化アルミニウ
ムの焼成による収縮、及びタングステンペーストが充填
される孔の大きさや個数にかかわらず、クラック等の問
題を生ずることなく、窒化アルミニウム基板を簡便かつ
確実に製造することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における積層成形体を示す部分
断面図である。 1……スルーホール形成用孔、2,4……グリーンシー
ト、3……パッド孔、5……タングステンペースト。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め開孔された窒化アルミニウム製グリー
    ンシート(2,4)の孔(1,3)内に、タングステンを主と
    して含有するペースト(5)であって、乾燥後における
    タングステンの空間占有率が35〜45%のペーストを充填
    せしめた後、常圧焼成することを特徴とする窒化アルミ
    ニウム基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ペースト(5)に使用するタングステ
    ン粒子の粒径が0.3〜0.6μmの範囲であることを特徴と
    する請求項1に記載の窒化アルミニウム基板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記グリーンシート(2,4)を複数枚積層
    して同時焼成することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の窒化アルミニウム基板の製造方法。
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