JP2938712B2 - ラック及びピニオンを用いた自走テーブル装置 - Google Patents

ラック及びピニオンを用いた自走テーブル装置

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JP2938712B2
JP2938712B2 JP10937393A JP10937393A JP2938712B2 JP 2938712 B2 JP2938712 B2 JP 2938712B2 JP 10937393 A JP10937393 A JP 10937393A JP 10937393 A JP10937393 A JP 10937393A JP 2938712 B2 JP2938712 B2 JP 2938712B2
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pinion
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博 寺町
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TEI ECHI KEE KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば微動送りテーブ
ルや搬送ロボット等の可動体をベッド等の固定部上で直
線案内するためのテーブル装置に係り、詳細には、ラッ
ク及びピニオンからなる推進手段を用いて上記可動体を
自走させるためのテーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】実公昭61−35776号公報及び特公
平1−55936号公報には、ラック及びピニオンから
なる推進手段により可動体を固定部上で自走させるテー
ブル装置が開示されている。具体的には、図8に示すよ
うに、所定の間隔をおいて固定部100上に配設された
一対の軌道台101,102と、これら軌道台101,
102に沿って走行する一対の摺動台103,104
と、これら摺動台103,104によって上記固定部1
00上を案内される可動体105とから構成され、上記
一対の軌道台のうち、軌道台101の一方の側面にはボ
ール転走溝が形成され、摺動台103がボール107を
介してこの側面に当接する一方、軌道台103の他方の
側面には長手方向に沿ってラック108が形成され、ピ
ニオン109がこのラック108と噛み合っている。そ
して、上記ピニオン109は可動体105に搭載された
モータ110の回転軸111に固定されている。
【0003】従って、同図のテーブル装置では、モータ
110が回転すると上記ピニオン109がラック108
と噛み合いながら回転するので、モータ110の回転量
に応じた進退量が可動体105に与えられ、可動体10
5は軌道台101,102に沿って固定部100上を自
走する。
【0004】また、このテーブル装置では、図8に示す
ように、可動体105に螺合する押圧ボルト112で摺
動台103をラック付き軌道台101の方向に押圧して
おり、これによって摺動台103と軌道台101との隙
間、並びに摺動台104と軌道台102との隙間の調整
がなされてボール107に予圧が付与され、固定部10
0に対する可動体105の剛性が高められるようになっ
ている。加えて、上記押圧ボルト112は上記ラック1
08とピニオン109との間の隙間も調整しており、当
該ボルト112を締め込むことで両部材108,109
の間に予圧が付与され、可動体105の移動方向のバッ
クラッシュが排除される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された従来のテーブル装置では、摺動台103,10
4及び軌道台101,102から構成される転がり案内
部への予圧の付与と、ラック108及びピニオン109
から構成される推進手段の隙間調整が押圧ボルト112
のみで行われるため、以下のような問題点を有してい
る。
【0006】すなわち、可動体105の剛性を高めるた
めに上記押圧ボルト112を締め込んで転がり案内部に
十分な予圧を与えると、上記推進手段の予圧が過剰とな
り、ラック108及びピニオン109が過熱する他、こ
れらに表層疲れ破壊が発生して装置寿命が短命化すると
いう問題点があった。また、これとは逆に推進手段に適
正な予圧を与えると、転がり案内部の予圧が不足して可
動体の剛性が低下するという問題点があった。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、テーブル等の可
動体を固定部上で直線案内する転がり案内部の予圧と、
ラック及びピニオンからなるテーブル推進手段の予圧と
を夫々個別に調整することができ、可動体の剛性を高め
ると共にラック及びピニオンの過熱や破損を防止するこ
とが可能なテーブル装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のテーブル装置は、所定の間隔をおいて固定
部上に配設された第1及び第2の軌道台と、これら軌道
台に沿って走行する第1及び第2の摺動台と、これら摺
動台によって上記固定部上を案内される可動体と、上記
第1の軌道台の側面に形成されたラックと、このラック
と噛合すると共 に上記可動体に対して回転自在に設けら
れたピニオンと、このピニオンを回転させることによっ
て上記可動体を自走させる駆動手段とを備えたテーブル
装置において、上記第1及び第2の摺動台は水平部とそ
の一端から垂下するスカート部とを備えて断面略L字状
に形成され、上記水平部の下面と相俟って凹部を形成す
る上記スカート部の一側面には上向きに傾斜するボール
転走溝を有すると共に、上記水平部の下面には上記スカ
ート部に向けて下向きに傾斜するボール転走溝を有し、
且つ、これらボール転走溝を転走するボールが循環する
無限軌道を備え、上記水平部の上面に形成された取付面
に上記可動体が結合ボルトで固定され、また、上記第1
及び第2の軌道台は上記摺動台のスカート部に対向する
側面並びに水平部に対向する上面に上記ボール転走溝と
相俟って上記ボールを挟み込む転走溝を夫々有し、
に、上記第1の軌道台は摺動台の水平部よりも側方に突
出した幅広い断面略矩形状に形成されると共に、摺動台
の水平部より突出した側の側面に上記ラックを備え、
記第1及び第2の摺動台に上記可動体を固定する際に、
上記水平部に形成されたボール転走溝を軌道台へ向けて
押し下げ且つ上記スカート部に形成されたボール転走溝
を可動体へ向けて引張り上げた状態で摺動台を可動体に
取付け、これらボール転走溝を転走するボールの予圧調
整を行う一方、上記ピニオンを第1の軌道台に対してそ
の長手方向と直行する方向に移動させる隙間調整手段を
設け、この隙間調整手段により上記ピニオン及びラック
の予圧調整を行うことを特徴とするものである。
【0009】このような技術的手段において、上記第1
の軌道台はその一側面にラックを備えていることが必要
であるが、このラックは別部材を軌道台の側面に固着し
たものであれば良い。但し、テーブルの移動精度を高め
るためには軌道台の転走溝に対するラックの平行度を高
める必要があるので、上記ラックは軌道台の側面に直接
刻設されていることが好ましい。
【0010】また、上記軌道台はラックが形成されてい
る側面も含めて断面略矩形状に形成されていることが好
ましく、このような形状に軌道台を形成すれば油圧プレ
ス矯正機によって軌道台の湾曲を容易に矯正することが
できる。すなわち、軌道台の真直度を容易に確保するこ
とが可能となる。
【0011】従って、本発明のテーブル装置において可
動体を案内する直線摺動用装置としては、その軌道台が
断面略矩形状に形成され、一方の側面には上記可動体に
回転自在に支持されたピニオンと噛み合うラックが刻設
されると共に、他方の側面には上記摺動台のスカート部
に形成されたボール転走溝と相俟って上記ボールを挟み
込む転走溝を有し、また上面には上記摺動台の水平部に
形成されたボール転走溝と相俟って上記ボールを挟み込
む転走溝を有し、この軌道台に沿って上記摺動台が走行
するラック付き直線摺動用装置であることが好ましい。
【0012】このラック付き直線摺動用装置の軌道台と
しては、ピニオンからラックへ伝達されるトルクを増大
して可動体の円滑な運動を確保するという観点からすれ
ば、ラックの歯幅を軌道台の高さと同一に形成するのが
好ましい。またこのとき、断面略矩形状に形成された軌
道台の上面が摺動台の水平部に取り付けられたボールリ
テーナと干渉するのを避けるため、軌道台の上面には長
手方向に沿った凹溝がラックと転走溝との間に設けられ
る。
【0013】また、本発明において摺動台と軌道台との
間に挟み込まれたボールの予圧調整は、上記水平部に形
成されたボール転走溝を軌道台へ向けて押し下げ且つ上
記スカート部に形成されたボール転走溝を可動体へ向け
て引張り上げた状態で摺動台を可動体に取付けて行われ
る。このような摺動台の可動体に対する固定は、例え
ば、可動体が固定される摺動台の取付面を予め傾斜して
形成し、あるいは摺動台の取付面と可動体との間にシム
を介装して行われる(特公昭62−11208号公報、
特公平2−32488号公報等参照)。
【0014】更に、本発明においてピニオンとラックと
の間の予圧調整は、ピニオンをラックが形成された第1
の軌道台に対してその長手方向と直行する方向へ移動さ
せて行われる。このようなピニオンの軌道台に対する移
動は、例えば、可動体に螺合する押しねじで第1の摺動
台のスカート部側の側面を押圧し、その反力でピニオン
が支持されている可動体を第1の軌道台に対して僅かに
移動させて行われる。あるいは当該方向についてピニオ
ンを可動体に対してスライド自在に配設し、可動体を移
動させることなくピニオンだけを第1の軌道台に対して
移動させても良い。
【0015】
【作用】本発明のテーブル装置によれば、摺動台及び軌
道台から構成される直線摺動用装置の予圧調整は水平部
に形成されたボール転走溝を軌道台へ向けて押し下げ且
つ上記スカート部に形成されたボール転走溝を可動体へ
向けて引張り上げた状態で摺動台を可動体に取付けて行
われる一方、ラック及びピニオンから構成される可動体
の推進手段の予圧調整は上記隙間調整手段によって行わ
れるので、直線摺動用装置及び推進手段の予圧を夫々適
正な大きさに調整することができる。
【0016】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明のラック及
びピニオンを用いた自走テーブル装置を詳細に説明す
る。
【0017】図1は本発明のテーブル装置の一実施例を
示すものである。同図において、符号1はベッド等の固
定部であり、この固定部1の上には所定の間隔をおいて
左右一対の直線摺動用装置2,3が互いに平行に配設さ
れている。また、符号4はテーブル等の可動体であり、
上記直線摺動用装置2,3に案内されて固定部1上を紙
面と垂直な方向に移動自在となっている。この一対の直
線摺動用ベアリグ2,3のうち、その一方はテーブル4
の移動方向に沿ってラック5が形成されたラック付き直
線摺動用装置であり、上記可動体4を貫通するスピンド
ル40に取り付けられたピニオン6がこのラック5と互
いに噛み合っている。また、符号7は上記可動体4に搭
載されたモータであり、その主軸70は上記スピンドル
40に連結されている。
【0018】図2乃至図4は上記ラック付き直線摺動用
装置2を示すものである。これら図において、符号21
は上記固定部1に固定される軌道台、符号22は上記可
動体4に固定されて上記軌道台21上を走行する摺動
台、符号23は上記軌道台21及び摺動台22に挟み込
まれたボールである。
【0019】上記摺動台22は、水平部24aとこの水
平部24aの一端から垂下するスカート部24bとを備
えて断面略L字状に形成されたブロック24と、このブ
ロック24の移動方向の前後両端面にボルト25で取付
けられる一対の合成樹脂製エンドキャップ26,26と
から構成されている。上記ブロック24において、上記
水平部24aの下面と相俟って凹部を形成するスカート
部24bの内側面には上向きに傾斜するボール転走溝2
7が形成される一方、水平部24aの下面には上記スカ
ート部24bに向けて下向きに傾斜するボール転走溝2
8が形成され、摺動台22と軌道台21との間に挟み込
まれたボール23は摺動台22に作用する荷重を負荷し
ながらこれらボール転走溝27,28を転走する。ま
た、水平部24a及びスカート部24bには上記ボール
転走溝27,28に対応したボール戻し孔29,30が
夫々形成されている。そして、このボール戻し孔29,
30は上記エンドキャップ26に設けられたボール転換
通路(図示せず)によって対応するボール転走溝27,
28と連結されている。従って、上記ブロック24の前
後両端面に夫々エンドキャップ26,26を取り付ける
ことで、ボール転走溝27,28とボール戻し孔29,
30が夫々連通連結された2条のボールの無限循環路が
形成されている。尚、符号31及び32は上記スカート
部24bの下端及びスカート部24bと反対側の水平部
24aの一端(以下、水平部24aの先端と記載)の下
面側に取り付けられたボール保持プレートであり、上記
摺動台22を軌道台21から取り外した際にボール23
が上記無限循環路から脱落するのを防止している。
【0020】そして、このように構成された摺動台22
の上面には上記可動体4の取付面33が形成されると共
に、この取付面33には上記可動体4を貫通した結合ボ
ルト34,34…が螺合する取付孔35,35,…が形
成されている。また、この取付面33は、摺動台22の
水平部24aがその先端側で厚く且つスカート部24b
側で薄くなるように傾斜して形成されている。従って、
図1に示すように、上記結合ボルト34で摺動台22を
可動体4に固定すると、摺動台22の水平部24aに形
成されたボール転走溝が軌道台21,41へ向けて押し
下げられ且つ上記スカート部24bに形成されたボール
転走溝が可動体4へ向けて引張り上げられ、その結果と
して摺動台22が軌道台21あるいは41に対して矢線
方向へ回転を生じて摺動台22と軌道台21,41との
隙間が調整される。
【0021】一方、上記軌道台21は断面矩形状に形成
され、その一方の側面には軌道台21の高さと同一の歯
幅で上記ラック5が形成されている。また、他方の側面
には長手方向(紙面垂直方向)に沿って上記摺動台22
のボール転走溝27と相俟ってボール23を挟み込む転
走溝36が形成されている。更に、軌道台21の上面に
は上記摺動台22の水平部24aに取り付けたボール保
持プレート32との干渉を避けるための凹溝37が長手
方向に沿って形成され、この凹溝37の肩部には上記摺
動台22のボール転走溝28と相俟ってボール23を挟
み込む転走溝38が形成されている。尚、符号39は上
記固定部1に螺合する固定ボルト40が貫通する取付孔
である。
【0022】この軌道台21は以下の手順によって製作
される。 冷間引き抜き加工によって各ボール転走溝
36,38及び凹溝37を備えた軌道台21の概略形状
を成形する。 成形された軌道台21の側面に対して
上記ラック5を荒加工する。 ボール転走溝36,3
8及びラック5に対して焼き入れ加工をすると共に、必
要に応じてその他の部位に対しても焼き入れ加工を施
す。 底面、上面及び各側面に対して研削加工を施
し、加工基準面並びに固定部1への取付基準面を形成す
る。 上記加工基準面及び取付基準面を基準としてボ
ール転走溝36,38及びラック5の研削仕上げを行
う。
【0023】このような軌道台21の製作においては軌
道台21の真直度を高める必要があるため、上記冷間引
き抜き加工、焼き入れ加工及び研削仕上げの後には必要
に応じ、油圧プレス矯正機によって軌道台21の曲がり
が矯正される。この矯正作業は、油圧プレス矯正機に設
けられた検査平面の上に軌道台21を載せて検査平面と
軌道台21との隙間の大きさ及びその傾向を検査した後
に、2枚のシムを互いに間隔をおいて上記検査平面と軌
道台21との間に挟み込んで軌道台21を持ち上げ、油
圧プレス矯正機の加圧ヘッドで軌道台21を検査平面に
向かって押圧して行われる。尚、上記シムの厚さや間
隔、並びに加圧ヘッドによる押圧回数は検査平面と軌道
台21との隙間の大きさ及びその傾向によって適宜決定
される。
【0024】この矯正作業では軌道台21の断面形状が
作業能率に著しい影響を及ぼすことから、本実施例では
軌道台21の断面をラック5も含めて略矩形状に形成し
ている。すなわち断面を略矩形状に形成すれば、軌道台
21の側面あるいは上面を押圧することでその曲がりを
容易に矯正することができる他、検査平面上で軌道台2
1の曲がりを検査する際にも軌道台21の側面及び底面
を検査平面に当接させるだけ容易にこれを行うことがで
きる。また、軌道台21の断面形状が単純な程、捻じれ
を伴った複雑な曲がりが発生する懸念が少なく、その分
だけ軌道台21の曲がりを容易に矯正することができ
る。
【0025】次に、上記直線摺動用装置3について説明
する。図6及び図7に示すように、この直線摺動用装置
3も上記固定部1に固定される軌道台41と、上記可動
体4に固定されて上記軌道台41上を走行する摺動台と
から構成されている。このうち上記摺動台は上記ラック
付き直線摺動用装置と同じ構成なので、図6及び図7に
同一符号を付してその説明は省略する。また、上記軌道
台41は軌道台21からラック5を取り除いたものであ
り、断面矩形状に形成されてその一方の側面には摺動台
22のスカート部24bに形成されたボール転走溝27
と相俟ってボール23を挟み込む転走溝42が形成され
ると共に、他方の側面と上面とが交わる角部には摺動台
22の水平部24aに形成されたボール転走溝28と相
俟ってボール23を挟み込む転走溝43が形成されてい
る。尚、符号44は上記固定部1に螺合する固定ボルト
40が貫通する取付孔である。
【0026】また、図1に示すように、上記可動体4の
一側からはスカート45が垂下しており、このスカート
45には押しねじ46が螺合している。押しねじ46の
先端はラック付直線摺動用装置2の摺動台22の側面に
当接しており、押しねじ46の螺合量に応じて摺動台を
水平方向へ押圧するように構成されている。
【0027】このように構成された本実施例のテーブル
装置は以下のようにして組み立てられる。先ず、固定部
に形成された取付基準面45に軌道台41を突き当て、
固定ボルト40を本締めして軌道台41を固定する。一
方、軌道台21については固定ボルト40を仮締めして
これを仮固定する。次いで、軌道台21,41上を走行
する摺動台22,22の双方に可動体4を結合ボルト3
4,34,…で仮固定すると共に、ピニオン6とラック
5とを噛み合わせる。この状態で可動体4を軌道台2
1,41に沿って移動させ、軌道台21の平行度出しを
行いながら仮締めしてあった軌道台21の固定ボルト4
0を本締めする。これにより軌道台21,41の固定が
終了する。
【0028】次に、摺動台22が可動体4に仮固定され
ている状態において、上記押しねじ46で摺動台22を
側面から押圧すると、その反力で上記ピニオン6が軌道
台21のラック5に密着し、ラック5とピニオン6との
間の隙間を調整することができる。これにより、ラック
5及びピニオン6から構成される推進手段に最適な予圧
を与え、可動体4の移動方向についてのバックラッシュ
を排除することができる。
【0029】そして、最後に一対の摺動台22,22を
可動体4に仮固定している全ての結合ボルト34を本締
めし、摺動台22,22を可動体に本固定して全ての組
立て作業が終了する。本実施例では摺動台22を可動体
4に本固定すると、前述のように摺動台22が軌道台2
1あるいは41に対して矢線方向の回転を生じて両者の
間の隙間が調整されるので、摺動台22を可動体4へ固
定するだけで摺動台22と軌道台21あるいは41との
間に挟み込まれたボール23に予圧を与えることができ
る。また、ボール23に大きな予圧を与えたい場合に
は、予め摺動台22の水平部24a先端と可動体4との
間にシム(図示せず)を挟み込んでおき、軌道台21,
41に対する摺動台22の矢線方向の回転をより大きく
生じさせてもよい。
【0030】このように、本実施例のテーブル装置で
は、ラック5・ピニオン6からなる可動体4の推進手段
については押しねじ46の締め込み量に応じて予圧調整
がなされる一方、直線摺動用装置2,3で構成される可
動体4の転がり案内部については軌道台に対する摺動台
の回転量に応じて予圧調整がなされる。従って、上記推
進手段の予圧調整作業と転がり案内部の予圧調整作業と
が相互に影響を及ぼし合うことがなく、推進手段及び転
がり案内部の双方について最適な予圧値を設定すること
ができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のテー
ブル装置によれば、可動体を直線案内する転がり案内部
の予圧調整作業とラック及びピニオンから構成される可
動体の推進手段の予圧調整作業とが互いに影響を及ぼし
合うことがないので、転がり案内部及び推進手段の予圧
を夫々適正な大きさに調整することができ、可動体の移
動方向に関するバックラッシュを排除しつつ可動体の固
定部に対する剛性を向上させることが可能となる他、過
剰予圧による推進手段の加熱及び寿命低下を防止するこ
とも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のテーブル装置の実施例を示す断面図
である。
【図2】 実施例に係るラック付直線摺動用装置2を示
す平面図である。
【図3】 実施例に係るラック付直線摺動用装置2を示
す断面図である。
【図4】 実施例に係るラック付直線摺動用装置2を示
す側面図である。
【図5】 実施例に係るラック付直線摺動用装置2の軌
道台21を示す斜視図である。
【図6】 実施例に係る直線摺動用装置3を示す平面図
である。
【図7】 実施例に係る直線摺動用装置3を示す断面図
である。
【図8】 従来のテーブル装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1…固定部、2…ラック付き直線摺動用装置、4…可動
体、5…ラック、6…ピニオン、7…モータ、21…軌
道台(第1の軌道台)、22…摺動台、23…ボール、
34…結合ボルト、41…軌道台(第2の軌道台)、4
6…押しねじ(隙間調整手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 29/00 - 29/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔をおいて固定部上に配設され
    た第1及び第2の軌道台と、これら軌道台に沿って走行
    する第1及び第2の摺動台と、これら摺動台によって上
    記固定部上を案内される可動体と、上記第1の軌道台の
    側面に形成されたラックと、このラックと噛合すると共
    に上記可動体に対して回転自在に設けられたピニオン
    と、このピニオンを回転させることによって上記可動体
    を自走させる駆動手段とを備えたテーブル装置におい
    て、 上記第1及び第2の摺動台は水平部とその一端から垂下
    するスカート部とを備えて断面略L字状に形成され、上
    記水平部の下面と相俟って凹部を形成する上記スカート
    部の一側面には上向きに傾斜するボール転走溝を有する
    と共に、上記水平部の下面には上記スカート部に向けて
    下向きに傾斜するボール転走溝を有し、且つ、これらボ
    ール転走溝を転走するボールが循環する無限軌道を備
    え、上記水平部の上面に形成された取付面に上記可動体
    が結合ボルトで固定され、 また、上記第1及び第2の軌道台は上記摺動台のスカー
    ト部に対向する側面並びに水平部に対向する上面に上記
    ボール転走溝と相俟って上記ボールを挟み込む転走溝を
    夫々有し、更に、上記第1の軌道台は摺動台の水平部よりも側方に
    突出した幅広い断面略矩形状に形成されると共に、摺動
    台の水平部より突出した側の側面に上記ラックを備え、 上記第1及び第2の摺動台に上記可動体を固定する際
    に、上記水平部に形成されたボール転走溝を軌道台へ向
    けて押し下げ且つ上記スカート部に形成されたボール転
    走溝を可動体へ向けて引張り上げた状態で摺動台を可動
    体に取付け、これらボール転走溝を転走するボールの予
    圧調整を行う一方、 上記ピニオンを第1の軌道台に対してその長手方向と直
    行する方向に移動させる隙間調整手段を設け、この隙間
    調整手段により上記ピニオン及びラックの予圧調整を行
    うことを特徴とするテーブル装置。
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