JP2938268B2 - カレンダー加工方法 - Google Patents

カレンダー加工方法

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JP2938268B2
JP2938268B2 JP11265292A JP11265292A JP2938268B2 JP 2938268 B2 JP2938268 B2 JP 2938268B2 JP 11265292 A JP11265292 A JP 11265292A JP 11265292 A JP11265292 A JP 11265292A JP 2938268 B2 JP2938268 B2 JP 2938268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱紙状物の熱圧カレ
ンダー加工方法において、長時間加工しても熱圧カレン
ダーロールへの耐熱紙状物の粘着がなく、かつ電気絶縁
性や強度等の優れた品質を有する耐熱紙状物を得るため
の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香族ポリアミドパルプおよび芳
香族ポリアミド短繊維を含む耐熱紙状物の熱圧カレンダ
ー加工方法については、特公昭35―11851号公
報、特公昭36―16460号公報、特公昭37―57
32号公報等に記載されている。
【0003】しかしながら、上記公報に記載されている
熱圧カレンダー加工方法は長時間高温で加工した場合、
紙状物が熱圧カレンダーロールに粘着して加工性が不良
となる問題がある。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、上記の如く耐熱紙状物
を長時間高温で熱圧カレンダー加工する際、該紙状物が
熱圧カレンダーロールに粘着するのを防止し、かつ電気
絶縁性や強度等の優れた品質を有する耐熱紙状物を得る
ためのカレンダー加工方法を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】本発明は、芳香族ポリアミドパルプおよ
び芳香族ポリアミド短繊維を含む紙状物を金属/金属カ
レンダーロールを用いて熱圧カレンダー加工する方法に
おいて、該紙状物を乾燥後200℃以上275℃以下、
線圧50kg/cm以上でプレカレンダー加工し、引き続き
熱圧カレンダー加工をする前に、該紙状物の温度を27
5℃以上350℃以下に上昇させ、ついで290℃以
下、線圧50kg/cm以上で熱圧カレンダー加工すること
を特徴とするカレンダー加工方法である。
【0006】本発明において使用する芳香族ポリアミド
は従来公知の(a)芳香族環を有するジカルボン酸と芳
香族環を有するジアミンとの縮合ポリアミド(b)芳香
族環を有するアミノカルボンを縮合ポリアミド(c)前
記(a)(b)を共重合したポリアミドなどである。
【0007】芳香族ポリアミドパルプは例えば特公昭3
5―11851号公報、特公昭37―5732号公報等
に記載されているものである。
【0008】また、芳香族ポリアミド短繊維の形態は単
糸繊度20デニール以下、繊維長3〜60mmの範囲のも
のが好ましい。
【0009】紙状物の製法は湿式が好ましいが、特に限
定されない。
【0010】本発明では、熱圧カレンダー加工は、金属
/金属カレンダーロールを用い290℃以下、線圧50
kg/cm以上で熱圧カレンダー加工するが、その前に先
ず、紙状物中に含まれる水分を乾燥する必要がある。水
分を含んだまま熱圧カレンダー加工すると、紙状物が凹
凸状になり製品とならない。
【0011】乾燥後200℃以上275℃以下、線圧5
0kg/cm以上でプレカレンダー加工する。プレカレンダ
ー加工時のロール温度が200℃より低温になると、プ
レカレンダー加工時の紙状物層間接着が弱くなり、その
後のより高温度を受ける時に好ましくない影響を受け、
製品の品質を悪くする。
【0012】プレカレンダー加工時のロール温度が27
5℃より高温になると、プレカレンダー加工時の熱収縮
により紙状物の嵩密度が低くなり、それが熱圧カレンダ
ー加工後の製品にも影響を及ぼし品質を悪くすると共に
加工時には、粘着の問題も発生してくる。特に、温度が
高くなればなるほど、短時間で粘着が発生して加工性が
悪くなる。
【0013】また、プレカレンダー加工時のロール線圧
が50kg/cm未満の場合もプレカレンダー加工後の嵩密
度が低くなり、嵩密度を高くするプレカレンダー加工の
目的が達成できない。プレカレンダーのロール材質は金
属/金属ロールが好ましいが、加工温度が比較的低めな
ので金属/弾性ロールでも、弾性/弾性ロールでもよ
く、特に限定されない。
【0014】プレカレンダー後、紙状物の温度を275
℃以上350℃以下に上昇させる必要がある。紙状物に
熱を与える方式は、熱ロール接触方式でも熱風循環の加
熱炉方式や赤外線ヒータ等による非接触方式でもよく、
特に限定されない。
【0015】紙状物の温度は275℃以上の温度が必要
であり、この温度以下では熱圧カレンダー加工後の強度
を高くすることができない。一方、350℃を越えると
紙状物の温度が高くなりすぎ、紙状物の収縮が大きくな
り、嵩密度が低くなり品質が低下する。
【0016】紙状物の温度を275℃以上350℃以下
に保って、熱圧カレンダー加工する必要があるので、紙
状物の温度が冷却されて下がることの無いように加熱方
式は十分に考慮する必要がある。
【0017】なお、好ましくは紙状物の温度は290℃
以上335℃以下である。
【0018】プレカレンダー後の紙状物を加熱するプロ
セスはプレカレンダー後に引き続き連続的に実施するの
が好ましいが、プレカレンダー後に巻き取り、不連続的
に実施しても別に問題はない。
【0019】最後に、290℃以下、線圧50kg/cm以
上で熱圧加工して、カレンダー後の紙状物の品質を好ま
しいレベルまで高めることが出来るのである。なお、こ
の熱圧加工時の温度が非常に重要で290℃を越える温
度では長時間の連続熱圧カレンダー加工において、紙状
物がロールに粘着を起こしてしまい加工性が落ちてしま
う。プレカレンダー加工時においては275℃以上で粘
着が発生するが、プレカレンダー加工後において、また
紙状物の温度を275℃以上350℃以下に保っている
場合はロール温度が290℃まで粘着は発生しない。
【0020】なお、好ましいロール温度は280℃以下
である。
【0021】線圧50kg/cm以上は紙状物の品質を保つ
ため必要な大きさである。
【0022】
【発明の効果】本発明は、耐熱紙状物を熱圧カレンダー
加工する際、熱圧カレンダーロールに該紙状物が粘着す
るのを防止し、加工性が良好で電気絶縁性や強度等の品
質の優れた耐熱紙状物を得ることができる。粘着が発生
しないので、シリコーン等の離型剤を使用する必要がな
い。粘着が発生すると、紙状物がロールに不規則に取ら
れるので、紙状物に皺が入り品位が落ち、加工性がそこ
なわれるのであるが、本発明の方法によれば全く問題が
なく加工することが出来る。
【0023】以下に実施例により本発明を更に詳しく説
明する。なお、実施例において秤量、嵩密度、強度、絶
縁破壊強度、熱収縮率、熱圧カレンダーロールーへの粘
着性は、以下の方法で評価した。 (1)秤量:JIS―P―8124に従って測定した。 (2)嵩密度:JIS―C―2111に従って厚みを測
定し、秤量/厚みにより嵩密度を算出した。 (3)強度:JIS―P―8113に従って測定し、タ
テ、ヨコの平均値で示した。 (4)絶縁破壊強度:JIS―C―2111に従って測
定した。 (5)熱収縮率:熱風乾燥機で300℃中で10分間に
フリーの状態で熱収縮させ、収縮前からの寸法変化を測
定し、タテ、ヨコの平均値で示した。 (6)熱圧カレンダーロールへの粘着性:幅30cm×長
さ2000mの紙状物の粘着の有無を目視判定した。
【0024】
【実施例1〜3、比較例1〜5】抄紙用ポリメタフェニ
レンイソフタルアミド短繊維は、帝人(株)の市販され
ているコーネックス繊維(登録商標)の単糸繊度2デニ
ール、繊維長6mmのものを使用した。
【0025】この抄紙用ポリメタフェニレンイソフタル
アミド短繊維をパルパーにて1%濃度で分散させスラリ
ーとした。
【0026】また抄紙用パルプは以下の方法により製造
した。
【0027】まず特公昭47―10863号公報に記載
の界面重合法によりポリメタフェニレンイソフタルアミ
ドを製造した。このポリマーはN―メチル―2―ピロリ
ドンに溶解して測定した固有粘度(I.V)が1.35
であり、ポリマー中に無機塩を全く含まない。このポリ
マーをポリマー濃度12.5%となるようにN―メチル
―2―ピロリドンに溶解した。一方、N―メチル―2―
ピロリドンに水を加えて水溶液(濃度3重量%)を作成
し沈殿剤とした。
【0028】このポリマー溶液および沈殿剤を特開昭5
2―15621号公報の記載に従いポリマー溶液注入
口、沈殿剤注入口および排出口を有する室と該室内にと
りつけられたローターと、該室の内壁に固定されたステ
ーターとからなる沈殿装置を用いて、各注入口から注入
し、前記ローターを高速回転させてパルプ化した。
【0029】得られたパルプを用い、パルパー、高速離
解機、ディスクリファイナーを使用してスラリー濃度
0.3%でカナディアン標準濾水度110mlの水性ス
ラリーを作成した。
【0030】次に、前記短繊維スラリーとパルプスラリ
ーとを表1のごとき混率で混合し、長網抄紙機で抄紙し
た。その後、表1のごときカレンダー加工条件にて加工
した。なお、カレンダー条件において、乾燥はロール径
800mmの乾燥ロールで接触式で温度220℃で実施し
た。また、プレカレンダー加工はロール径400mmの金
属ロールで、熱圧カレンダー加工はロール径230mmの
金属ロールで実施した。プレカレンダー加工、紙状物ア
ップの加温、熱圧カレンダー加工は連続的に加工速度2
5m/minで実施した。
【0031】得られた物性を表1に示す。
【0032】表1に示すごとく実施例1、2、3はいず
れも強度、電気絶縁性等の優れた物性を有すると共にカ
レンダーロールへの粘着もなく良好な加工性を有してい
た。比較例1は、プレカレンダーロール加工時の紙状物
の層間接着が弱く、嵩密度も低く、熱圧カレンダー加工
後の物性も実施例に比べ不良であった。
【0033】比較例2は、プレカレンダーロールの温度
が高いため、長時間の加工でプレカレンダーロールに粘
着が発生して、加工性が不良であった。
【0034】比較例3は、紙状物の温度が低いため、粘
着が発生しない熱圧カレンダーロール温度では物性が実
施例に比べ不良であった。
【0035】比較例4は、紙状物の温度が高いため、紙
状物の収縮が大きく、嵩密度が小さく物性が実施例に比
べ不良であった。
【0036】比較例5は、熱圧カレンダーロールの温度
が高いため、熱圧カレンダーロールに粘着が発生し、加
工性が不良であった。
【0037】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 25/04 D21G 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリアミドパルプおよび芳香族ポ
    リアミド短繊維を含む紙状物を金属/金属カレンダーロ
    ールを用いた熱圧カレンダー加工する方法において、該
    紙状物を乾燥後200℃以上275℃以下、線圧50kg
    /cm以上でプレカレンダー加工し、引き続き熱圧カレン
    ダー加工をする前に、該紙状物の温度を275℃以上3
    50℃以下に上昇させ、ついで290℃以下、線圧50
    kg/cm以上で熱圧カレンダー加工することを特徴とする
    カレンダー加工方法。
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