JP2936138B2 - 石英ガラス、それを含む光学部材、並びにその製造方法 - Google Patents

石英ガラス、それを含む光学部材、並びにその製造方法

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JP2936138B2
JP2936138B2 JP8000809A JP80996A JP2936138B2 JP 2936138 B2 JP2936138 B2 JP 2936138B2 JP 8000809 A JP8000809 A JP 8000809A JP 80996 A JP80996 A JP 80996A JP 2936138 B2 JP2936138 B2 JP 2936138B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石英ガラス、それを含む
光学部材、並びにその製造方法に関する。より詳しく
は、本発明は、エキシマレーザリソグラフィなどの400n
m以下の紫外及び真空紫外波長帯域の光を用いる光学系
に使用される石英ガラス及び光学部材、並びにその石英
ガラスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン等のウエハ上に集積回路
の微細パターンを露光・転写する光リソグラフィ技術に
おいては、ステッパと呼ばれる露光装置が用いられる。
このステッパの光源の波長は、近年のLSIの高集積化
に伴って、g線(g-line)(436nm)からi線(i-line)
(365nm)、KrFエキシマレーザビーム(248nm)、A
rFエキシマレーザビーム(193nm)へと短波長化が進
められている。一般に、ステッパの照明系(illuminatio
n optical system)あるいは投影系(projectionoptical
system)のレンズとして用いられる光学ガラスとして
は、i線よりも短い波長領域の光に対する高透過率及び
耐紫外線性が要求されることから、合成石英ガラスが用
いられる。
【0003】しかしながら、合成石英ガラスであっても
高出力の紫外光やエキシマレーザ光が長時間照射される
と、E’センター(≡Si・の構造を持つ。ただし、≡
は3重結合ではなく、3つの酸素原子と結合しているこ
とを表し、・は不対電子を表す)と呼ばれる構造欠陥に
起因する215nmの吸収帯や、NBOHC(Non-BridgingOx
ygen Hole Center;≡Si−O・の構造を持つ)と呼ば
れる構造欠陥に起因する260nm吸収帯が現れ、紫外領域
の光の透過率が著しく低下する。このような耐紫外線性
の良くない石英ガラスは、前述のような紫外線用光学レ
ンズなどの光学部材としては不適切であった。
【0004】従来、このような石英ガラスの耐紫外線性
を向上させる技術として、石英ガラスを水素雰囲気下で
熱処理することが知られている(例えば、特開平1-2016
64)。また、石英ガラスに水素分子をドープすることに
より耐エキシマ性を向上させることが提案されている
(例えば、特開平3-109233)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、上記従来の石英ガラスは以下のような問題を有
しており、充分な耐紫外線性を達成するには至っていな
いことを見出した。すなわち、上記のようにドープされ
た水素分子には紫外線照射によって生成した前述の構造
欠陥をターミネートする効果があるものの、水素分子に
よる効果は生成した構造欠陥の修復に過ぎず、根本的に
構造欠陥をなくすことはできなかった。例えば、水素分
子は、紫外線照射によって発生したE’センターと反応
して≡Si−H結合に変換し、結果的にE’センター濃
度を低減するが、再び紫外線が照射されると≡Si−H
結合は容易にE’センターに変換されてしまう。
【0006】また、上記従来の石英ガラスにおいては、
紫外線が照射された部分の屈折率の上昇による均質性の
劣化が生じたり、紫外線の照射に伴って歪が増大したり
凹みが生じたりすることによって、それを使用した光学
系の結像性能を著しく悪化させるという問題があった。
すなわち、従来は、i)ArFエキシマレーザを平均ワン
パルスエネルギー密度100 mJ/cm2で1×106ハ゜ルス照射した
後の波長633nmの光に対する屈折率上昇量が6×10-6
下、ii)ArFエキシマレーザを平均ワンパルスエネル
ギー密度100 mJ/cm2で1×106ハ゜ルス照射した後の表面凹み
量が片面当たり0.05μm以下、iii)ArFエキシマレー
ザを平均ワンパルスエネルギー密度 50 mJ/cm2で5×106
ハ゜ルス照射した後の波長633nmの光に対する最大歪量が10n
m/cm以下であることを同時に達成した石英ガラスは存在
しなかった。
【0007】そこで、本発明は、上述のような従来技術
の欠点を解決し、E’センターやNBOHCなどの構造
欠陥自体の生成が抑制され、短波長でかつ高出力の紫外
線やエキシマレーザ光を長期間照射しても屈折率の上昇
や凹み及び歪の発生が充分に抑制される、耐紫外線性の
向上した石英ガラスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、石英ガラスの構造
決定温度がかかる耐紫外線性に大きく影響しており、水
素分子を一定量以上含有する石英ガラスにおいて構造決
定温度を一定水準以下に低下させることによって屈折率
の上昇や凹み及び歪の発生が充分に抑制されることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0009】本発明の石英ガラスは、400nm以下の波長
帯域の光と共に使用される石英ガラスであって、構造決
定温度が1200K以下でかつ水素分子濃度が1×1017molec
ules/cm3以上であることを特徴とするものである。ま
た、本発明の光学部材は、400nm以下の波長帯域の光と
共に使用される光学部材であって、前記本発明の石英ガ
ラスを含むことを特徴とするものである。
【0010】さらに、本発明の露光装置は、400nm以下
の波長帯域の光を露光光として使用する露光装置であっ
て、前記本発明の石英ガラスを含む光学部材を備えるこ
とを特徴とするものである。さらにまた、本発明の石英
ガラスの製造方法は、水素分子濃度が1×1017molecules
/cm3以上である石英ガラスインゴットを1200〜1350Kの
温度に昇温し、該温度に所定期間保持した後、1000K以
下の温度まで50K/hr以下の降温速度で降温することによ
って該インゴットをアニーリングする工程を含むことを
特徴とし、構造決定温度が1200K以下でかつ水素分子濃
度が 1×1017molecules/cm3以上である石英ガラスを製
造可能な方法である。
【0011】ここでいう「構造決定温度」とは、石英ガ
ラスの構造安定性を表すパラメータとして導入されたフ
ァクターであり、以下に詳細に説明する。室温での石英
ガラスの密度揺らぎ、すなわち構造安定性は、高温で融
液状態にある石英ガラスの密度、構造が冷却過程におい
てガラス転移点付近で凍結されたときの密度、構造によ
って決定される。すなわち、密度、構造が凍結されたと
きの温度に相当する熱力学的密度、構造が室温下でも保
存されるのである。その密度、構造が凍結されたときの
温度を、本発明では「構造決定温度」と定義する。構造
決定温度は以下のように求めることができる。まず、図
1に示すような管状炉中で複数の石英ガラス試験片を空
気中で1073K〜1700Kの範囲の複数の温度でそれぞれ、
その温度における構造緩和時間(その温度において石英
ガラスの構造が緩和されるに要する時間)以上の期間保
持することによって、各試験片の構造をその保持温度に
おける構造に到達させる。これにより、各試験片は保持
温度での熱平衡状態にある構造を有することになる。図
1中、101は試験片、102は石英ガラス管、103
はヒーター、104は熱電対、105はビーカー、10
6は液体窒素である。
【0012】次に、各試験片を水ではなく、液体窒素に
0.2秒以内に投入して急冷を実施する。水への投入では
急冷が十分ではなく、そのため冷却過程で構造緩和が生
じ、保持温度での構造を固定できない。さらに、水と石
英ガラスとの反応による悪影響も考えられる。本発明で
は、各試験片を液体窒素へ投入することにより、水の場
合より超急冷を達成することができ、この操作により、
各試験片の構造を保持温度の構造に固定することが可能
になった。そのようにしてはじめて、構造決定温度を保
持温度と一致させることができる。
【0013】このようにして作製した、いろいろな構造
決定温度(ここでは保持温度に等しい)をもつ試験片に
ついてラマン散乱測定を行い、606cm-1線強度を800cm-1
線強度に対する比として求めて、606cm-1線強度に対す
る構造決定温度を変数にしたグラフを作成して、これを
検量線とする。この検量線に基づいて、構造決定温度が
未知である試験片の構造決定温度をその606cm-1線強度
測定値から逆算することができる。本発明では、構造決
定温度が未知の石英ガラスについて、以上のようにして
求めた温度をその石英ガラスの構造決定温度とした。
【0014】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の石英ガラスについ
て説明する。本発明の石英ガラスは、400nm以下の波長
帯域の光と共に使用される石英ガラスであって、構造決
定温度が1200K以下でかつ水素分子濃度が1×1017molec
ules/cm3以上のものである。
【0015】このように水素分子濃度を1×1017molecul
es/cm3以上としかつ構造決定温度を1200K以下にするこ
とで、エキシマレーザリソグラフィ用の光学部材として
十分な耐紫外線性を有する石英ガラスを得ることができ
る。上記濃度の水素分子を含有した石英ガラスにおいて
紫外線照射時に発生する屈折率上昇や表面凹みの発生が
抑制される機構は必ずしも明確でないが、本発明者らは
以下のように考える。
【0016】まず、屈折率上昇や表面凹みは紫外線照射
によって石英ガラスの構造変化が生じて緻密化されるた
めであると考えられる。すなわち、紫外線照射により石
英ガラスの基本構造が、 ≡Si−O−Si≡ → ≡Si−O・ ・Si≡ (1) のように光分解し、ついでそれらの再結合が行われてさ
らに緻密な構造へ変化していると考えられる。なお、≡
Siは三重結合ではなく、Siが3つの酸素と結合して
いることを表す。
【0017】さらに、本発明者らは、ArFエキシマレ
ーザビームの照射により発生する屈折率上昇量と表面凹
み量の相関を調べたところ、両者に1対1の相関が得ら
れたことから、両現象が石英ガラスの緻密化に起因して
いることを見出した。そこで、本発明者らは、緻密化が
生じる石英ガラスに水素分子を含有させれば、OH基の
生成により緻密化を抑制できるのではないかと考え、実
際に水素分子の存在により緻密化が抑制されることを突
き止めた。このとき(1)で示された光分解過程に水素
分子が存在すると、さらに緻密な構造へ変化する前に
≡Si−OH H−Si≡によって終端され、石英ガラ
スが安定化するものと考えられる。また、石英ガラスに
水素分子を含有させた場合、紫外線照射に伴う緻密化と
同時に、OH基の生成による密度の減少を生じさせるこ
とによって、両現象の相殺によって実質的に緻密化が抑
制され、結果的に歪の発生も抑制されると考えられる。
【0018】このような特性はどのような石英ガラスに
も見られるものではなく、構造安定性のパラメータであ
る構造決定温度が1200K以下である石英ガラス、すなわ
ち理想に近い構造を持つ石英ガラス、に水素分子が導入
された場合に限定して、紫外線照射による屈折率上昇等
を抑制する効果が発揮されることを本発明者らは見出し
た。なお、本発明の石英ガラスの構造決定温度は、たと
えば光ファイバの構造決定温度である約1450Kと比較し
て非常に低い。
【0019】構造決定温度が低いほど耐紫外線性が向上
するという機構についても必ずしも明確ではないが、本
発明者らは以下のように考える。構造決定温度が高い石
英ガラスは構造的には不安定であると考えられる。すな
わち、石英ガラスネットワーク中の≡Si−O−Si≡
結合角はガラスであるがゆえにある分布を持っており、
この結合角分布の中には構造的に不安定なものが含まれ
ている。この結合角分布は石英ガラス中の酸素原子と硅
素原子とで作られる四面体どうしが架橋しており、従っ
て歪んだ状態の四面体が存在していることに起因してい
ると考えられる。このような歪んだ結合部分は、紫外線
の照射により容易に切断され、有害なE’センターやN
BOHCなどの欠陥を発生させてしまうものと考えられ
る。これに対して、構造決定温度が低い石英ガラスにお
いては、かかる歪んだ結合部分が非常に少ないと考えら
れる。
【0020】従って、水素分子濃度が1×1017molecules
/cm3以上でかつ構造決定温度が1200K以下である本発明
の石英ガラスにおいては、それらの相乗効果によって、
i)ArFエキシマレーザを平均ワンパルスエネルギー密
度100 mJ/cm2で1×106ハ゜ルス照射した後の波長633nmの光
に対する屈折率上昇量が6×10-6以下、ii)ArFエキシ
マレーザを平均ワンパルスエネルギー密度100 mJ/cm2
1×106ハ゜ルス照射した後の表面凹み量が片面当たり0.05μ
m以下、iii)ArFエキシマレーザを平均ワンパルスエ
ネルギー密度 50 mJ/cm2で5×106ハ゜ルス照射した後の波長
633nmの光に対する最大歪量が10nm/cm以下であることが
同時に達成される。
【0021】なお、ここでいうガラスの歪量は以下のよ
うに定義される。すなわち、ガラスのような非結晶体
は、内部に応力が存在して歪を受けていない限りあらゆ
る性質において等方的である。しかし、歪んでいるガラ
スにおいては、光学的には複屈折という現象が出現す
る。複屈折とは、一つの入射光が光学的異方性を通過し
たときに二つの屈折光が得られる現象である。これらの
屈折光とは振動面が互いに直交する直線偏光のことであ
り、その屈折率が異なっているためそれらの二つの屈折
光の位相は異なる。このとき、複屈折量とは、物質内を
光が単位長さ通過したときの二つの屈折光の位相差のこ
とである。通常、ガラスの歪量はこの複屈折量として定
義される。光リソグラフィ装置のような精密な光学系に
おいては、複屈折量を減少させること、すなわち光学部
材の内部歪を減少させることが、屈折率分布の均一性を
向上させることなどと同様に、光学系の解像度に対して
重要である。
【0022】なお、かかる歪の発生機構について本発明
者らは以下のように考える。すなわち、結像光学系にお
いては、光は光学系レンズ部材の全面を均一に透過する
とは限らず、光が照射されている部分と照射されていな
い部分とが存在する。例えば、1個のレンズで光を集光
する場合にレンズ全面に光が照射されたとしても、レン
ズ枠に固定された部分には光が照射されない。また、複
数のレンズで構成された光学系において、意図的にレン
ズ部材の特定領域に部分的に光を集中して透過させる必
要がある場合がある。あるいは、レンズ部材の特定領域
にスポット状に光を照射する場合もある。
【0023】このように紫外線が照射された部分あるい
は照射紫外線のエネルギー密度が高い部分では前述の構
造の緻密化が進み、他方、紫外線が照射されていない部
分あるいは照射紫外線のエネルギー密度が低い部分では
かかる緻密化が生じないかその程度が小さい。そのた
め、同一のレンズ部材内で緻密化の度合いが異なる部分
が生じてしまう。緻密化は部材の収縮を伴うため、同一
のレンズ部材内で収縮の程度に差が生じ、両部分の境界
付近では大きな応力が集中して歪が生じると考えられ
る。また、レンズ部材に照射される紫外線のエネルギー
密度に空間的なバラツキが存在することによっても同様
に歪が生じると考えられる。これに対して、本発明の石
英ガラスにおいては、前述のように緻密化が抑制される
ため、歪の発生が抑制される。
【0024】本発明の石英ガラスにおいては、塩素濃度
が50ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であ
ることが特に好ましい。石英ガラスの耐エキシマレーザ
性が溶存塩素濃度に依存している傾向にあり、塩素含有
量を上記範囲内に低減すると耐紫外線性が向上する傾向
にあるからである。より詳細な理由は以下の通りであ
る。塩素は石英ガラス内部では≡Si−Cl、Cl2
HCl等の状態で存在している可能性がある。しかしな
がら、直接法で製造された石英ガラスにはCl2(325n
m)、HCl(2782cm-1)の吸収は検出されないことか
ら、塩素の存在形態は≡Si−Clであると考えられ
る。このような≡Si−Cl結合は紫外線が照射された
場合に容易に有害な欠陥(E’センター)に変換される
と考えられる。したがって、塩素含有量を上記範囲内に
低減すると耐紫外線性が向上する傾向にあり、石英ガラ
ス中の塩素含有量が少ない程エキシマレーザステッパ用
光学部材に要求される耐エキシマレーザ性が高い傾向に
ある。図2に、ArFエキシマレーザ光をワンパルスエ
ネルギー密度:100mJ/cm2/pulse、繰り返し周波数:100
Hzで照射した後の、193nmの光に対する吸収係数の変化
と塩素濃度との関係を示す。
【0025】吸収係数=ln(照射後の透過率/照射前
の透過率)/試験片厚さ 本発明の石英ガラスにおいては、OH基濃度が500〜130
0ppmであることが好ましく、500〜1000ppmであることが
特に好ましい。上記範囲内のOH基を含有する石英ガラ
スは、それ以外の石英ガラスに比較して構造的に安定し
ており、光リソグラフィ用として特に優れている傾向に
あるからである。
【0026】その詳細な理由は以下の通りである。前述
のように、石英ガラスネットワーク中の≡Si−O−S
i≡結合角はガラスであるがゆえにある分布を持ってお
り、構造的に不安定な歪んだ結合部分が含まれている。
しかしながら、上記範囲内のOH基が含有されると不安
定な結合角をとってまで架橋する必要が無くなるため、
四面体が最安定構造に近づくことができる。従って、上
記範囲内のOH基を含有する石英ガラスは、それ以外の
石英ガラスに比較して構造的に安定しており、また、高
透過率、高純度であることから光リソグラフィ用として
特に優れている傾向にある。
【0027】また、石英ガラスの耐紫外線性を悪化させ
る要因として、≡Si−Si≡、≡Si−O−O−Si
≡、溶存酸素分子等が知られている。これらの前駆体
は、エキシマレーザなどの紫外線照射によって容易に
E’センターやNBOHCなどの構造欠陥に変換されて
しまい、透過率の低下の原因となる。本発明の石英ガラ
スにおいては、そのような化学量論比からのずれに起因
する不完全構造が存在しないことが好ましい。例えば、
上記範囲内のOH基が含有されると、酸素欠乏型欠陥吸
収帯(7.6、5.0eV吸収帯)を実質的に含まない傾向にあ
る。また、上記範囲内の水素分子を含有する本発明の石
英ガラスにArFエキシマレーザをワンパルスエネルギ
ー密度100mJ/cm2で1x106ハ゜ルス照射したとき、酸素過剰型
欠陥吸収帯(4.8eV吸収帯)が実質的に生成しない。こ
れらの欠陥が存在しないことにより、真空紫外・紫外・
可視・赤外分光光度計による透過率測定では、g線(43
6nm)〜i線(365nm)及びKrFエキシマレーザビーム
(248nm)の波長の光に対しては内部透過率が99.9%以
上、ArFエキシマレーザビーム(193nm)の波長の光
に対しては内部透過率が略99.8%以上の高透過率が達成
されるようになる。
【0028】さらに、含有金属不純物(Mg,Ca,Ti,Cr,F
e,Ni,Cu,Zn,Co,Mn,Na,K)濃度がそれぞれ50ppb以下、よ
り好ましくは20ppb以下という高純度の石英ガラスを用
いることが好ましい。これにより、前述の構造欠陥が減
って理想に近い構造となり、さらに金属不純物による屈
折率変化、面変化、透過率劣化がより少なくなり、耐紫
外線性が向上する傾向にある。
【0029】次に、本発明の光学部材並びに露光装置に
ついて説明する。本発明の光学部材は、構造決定温度が
1200K以下でかつ水素分子濃度が1×1017molecules/cm3
以上の前記本発明の石英ガラスを含むものである。かか
る本発明の光学部材は、上記石英ガラスを含むこと以外
は特に制限されず、400nm以下の波長帯域の光と共に使
用されるレンズ、プリズムなどの光学部材である。ま
た、本発明の光学部材はブランクも包含する。さらに、
上記本発明の石英ガラスを本発明の光学部材に加工する
方法も特に制限されず、通常の切削法、研磨法等が適宜
採用される。
【0030】本発明の光学部材は、前述のように高出力
の紫外線やエキシマレーザビームを長時間照射しても屈
折率の上昇や凹み及び歪の発生が充分に抑制される耐紫
外線性に優れた石英ガラスを備えているため、従来の光
学部材に比べて長寿命化が達成され、高い解像力を長期
にわたって維持することが可能である。特に、石英ガラ
スの屈折率の上昇、表面の変化及び歪の発生は、紫外線
用光学レンズの結像性能を著しく劣化させる原因である
ことから、これらの物性変化が充分に抑制された本発明
の石英ガラスは、特にArFステッパーの投影系レンズ
のような0.25μm以下という高い解像力が要求される光
学部材に好適に適用される。また、本発明の石英ガラス
は、ステッパーの投影系レンズのみならず照明系レン
ズ、エタロン等の精密光学素子にも有用である。
【0031】本発明の露光装置は、かかる本発明の石英
ガラスを含む光学部材を備え、400nm以下の波長帯域の
光を露光光として使用するものであり、上記石英ガラス
を投影系レンズ、照明系レンズなどとして含むこと以外
は特に制限されない。本発明の露光装置は、前述のよう
に高出力の紫外線やエキシマレーザビームを長時間照射
しても屈折率の上昇や凹み及び歪の発生が充分に抑制さ
れる耐紫外線性に優れた石英ガラス製の光学部材を備え
ているため、従来の露光装置に比べて長寿命化が達成さ
れ、高い解像力を長期にわたって維持することが可能で
ある。
【0032】次に、本発明の石英ガラスの製造方法につ
いて説明する。本発明の石英ガラスの製造方法において
は、水素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上である石
英ガラスインゴットを1200〜1350Kの温度に昇温し、該
温度に所定期間保持する。保持温度が1350Kを超える場
合は、保持している間に水素分子が多量に抜けてしまい
水素分子濃度が1×1017 molecules/cm3以上である石英
ガラスが得られない。また、石英ガラスの表面が変質す
る。他方、保持温度が1200K未満の場合は所定期間内に
構造決定温度を1200K以下に下げることができず、また
アニールが不充分となって歪がとれない。また、保持時
間は、保持温度における構造緩和時間以上の期間である
ことが好ましく、特に好ましくは1〜24時間である。
例えば、1300K以上の構造決定温度を有しかつOH基を
1000ppm程度含有する石英ガラスでは、1273Kにおける
構造緩和時間は280秒とされている。なお、昇温速度は
得られる石英ガラスの物性に影響しないが、150K/hr以
下程度が好ましい。
【0033】次に、本発明の石英ガラスの製造方法にお
いては、上記石英ガラスインゴットを、1000K以下、好
ましくは873K以下の温度(徐冷終了温度)まで50K/hr
以下、好ましくは20K/hr以下の降温速度(徐冷速度)で
降温することによって該インゴットをアニーリングす
る。徐冷終了温度が1000Kを超えている場合や、徐冷速
度が50K/hrを超える場合は、構造決定温度を1200K以下
に下げることができず、さらに歪も充分に除去されな
い。
【0034】そして、上記徐冷終了温度に到達した後は
特に制限されないが、通常は室温まで自然放冷される。
本発明にかかる上記アニーリング工程における雰囲気は
特に制限されず、空気でよい。また、圧力も特に制限さ
れず、大気圧でよい。更に、本発明の製造方法において
は、上記のアニーリング工程に先立って、SiCl4、SiHCl
3のようなケイ素化合物を火炎(好ましくは酸素水素火
炎)中で加水分解せしめてガラス微粒子(ガラススー
ト)を得、そのガラス微粒子を堆積かつ溶融せしめて水
素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上である石英ガラ
スインゴットを得る工程を更に含むことが好ましい。
【0035】このように、本発明にかかる石英ガラスイ
ンゴットは、上記のような直接法(direct method)す
なわち酸水素火炎加水分解法(oxy-hydrogen flame hyd
rolysis)で製造することが好ましい。すなわち、合成
石英ガラスに紫外線を照射したときに構造欠陥を発生さ
せるような前駆体の例として≡Si−Si≡結合や≡S
i−O−O−Si≡結合等が知られており、いわゆるス
ート法(VAD法、OVD法)やプラズマ法で得られた
石英ガラスにはそのような前駆体が存在する。一方、直
接法で製造された合成石英ガラスには、そのような化学
量論比からのずれに起因する、酸素欠乏性・過剰性の不
完全構造が存在しないからである。さらに、直接法で製
造された合成石英ガラスでは、含有金属不純物濃度が低
い高純度が一般に達成される。また、直接法によって合
成された石英ガラスは、一般にOH基を数100ppm以上含
有しているので、構造的にはOH基が含有していない石
英ガラスに比較して安定している。
【0036】このように塩化ケイ素を酸素水素火炎で加
水分解し、生じた石英ガラス微粒子をターゲット上に堆
積、溶融させて石英ガラスインゴットを形成するとい
う、いわゆる直接法によって合成された石英ガラスは、
合成直後の状態では構造決定温度が1300K以上である。
また、直接法において水素分子濃度が1×1017molecules
/cm3以上である石英ガラスインゴットを得るためには、
前記火炎中の水素ガスに対する酸素ガスの容量比(O2/H
2)を0.2〜0.5にすることが好ましい。かかる比率(酸
素水素ガス比率)が0.5を超える場合、得られた石英ガ
ラスインゴット中に1×1017molecules/cm 3以上の水素分
子が含有されない傾向にある。このような酸素水素ガス
比率は、上記範囲の水素分子を石英ガラス中に溶存させ
るのみならず、OH基濃度を500〜1300ppmの範囲に最適
化する効果も持っている。したがって、酸素水素火炎中
の酸素水素ガス比率を化学量論比0.5より低くすること
により、石英ガラスインゴット合成時にOH基と水素分
子を同時に最適化することが可能になる。
【0037】他方、石英ガラスインゴットに2次処理と
して水素ガス含有雰囲気中で加熱処理を施すことによ
り、水素分子を添加することも可能である。すなわち、
本発明の製造方法においては、前記のアニーリング工程
に先立って、ケイ素化合物を火炎中で加水分解せしめて
ガラス微粒子を得、そのガラス微粒子を堆積かつ溶融せ
しめて石英ガラスインゴットを得る工程と、そのインゴ
ットを水素ガス含有雰囲気中で加熱処理して水素分子濃
度が1×1017 molecules/cm3以上である石英ガラスイン
ゴットを得る工程とを更に含んでもよい。かかる水素ガ
ス含有雰囲気としては、水素ガスを10〜100容量%
含有する不活性ガス雰囲気が好ましく、加熱処理中の温
度は400〜1000Kが好ましく、圧力は2〜10a
tmが好ましい。
【0038】なお、直接法による合成の場合、石英ガラ
スは短時間でしかも酸素水素火炎を用いた高温合成を行
うために、平衡反応が十分に行われず、未反応成分が残
留する可能性がある。未反応成分とは、SiCl4あるいはS
iHCl3を原料とした場合に石英ガラス中に必然的に溶存
して残留する塩素などである。これらの未反応成分が石
英ガラスの基本構造に不安定性をもたらし、紫外線照射
により有害な欠陥を生成して透過率の低下などをもたら
すと考えられる。そのため、原料供給量、原料管内径の
組み合わせによってバーナ先端部での原料ガスの流速を
変えて石英ガラスインゴットを合成し、得られた石英ガ
ラスインゴットの塩素濃度を測定した。原料流速と塩素
濃度との相関を図3に示す。その結果、原料と共に供給
するキャリアガスを酸素ガスとした場合に、原料流速と
塩素濃度との間には比例関係が成り立つことが判明し
た。そして、この結果から、直接法による石英ガラスに
おいて、バーナ先端部での原料流速を350g/min/cm2以下
にすれば塩素濃度を50ppm以下にすることができること
が明らかになった。また、10ppm以下の塩素濃度を達成
する場合は、原料流速を70g/min/cm2以下にすればよ
い。また、上述のような塩素濃度を低減させるにあたっ
て、原料供給量の低減に加えて、酸素水素火炎中での原
料の分散性を高めるなどして原料の加水分解反応を促進
させると有効である。
【0039】また、本発明の製造方法においては、石英
ガラスインゴットを切断して所定の寸法を有するブラン
クとした後に前記のアニーリングを施すと、前記アニー
リングの効果がより効果的にかつ均一に達成される傾向
にあるため好ましい。
【0040】
【実施例】実施例1〜12及び比較例1〜8 図4に示す石英ガラス製造装置を用いて石英ガラスイン
ゴットを製造した。すなわち、四塩化ケイ素ボンベ40
1から供給された高純度四塩化ケイ素(原料)をベーキ
ングシステム402において酸素ボンベ403から供給
されたキャリアガスと混合し、水素ボンベ404から供
給された水素ガスと、酸素ボンベ405から供給された
酸素ガスと共に石英ガラス製バーナ406に供給した。
そして、バーナ406にて表1に示す流量の酸素ガスお
よび水素ガスを混合・燃焼させ、中心部から表1に示す
流量の原料ガスをキャリアガス(酸素ガス)で希釈して
噴出させて石英ガラス微粒子(SiO2微粒子)を得、
耐火物407で包囲されたターゲット408上に石英ガ
ラス微粒子を堆積、溶融させて表1に示す組成の石英ガ
ラスインゴット409(長さ500mm)を得た。その際、
インゴット409の上面(合成面)は火炎に覆われるよ
うにし、ターゲット408を一定周期で回転及び揺動さ
せつつ一定速度で降下させた。なお、この段階の石英ガ
ラスの構造決定温度は1400Kであった。また、図4
中の410はマスフローコントローラであり、表1中の
Rは酸素水素比率(O2/H2)である。
【0041】なお、バーナ406は、図5に示すように
5重管構造を有しており、501は原料及びキャリアガ
ス噴出口、502は内側酸素ガス(OI)噴出口、50
3は内側水素ガス(HI)噴出口、504は外側酸素ガ
ス(OO)噴出口、505は外側水素ガス(HO)噴出
口である。また、各噴出口の寸法(mm)は以下の通り
である。
【0042】 バーナA 内径 外径 501 6.0 9.0 502 12.0 15.0 503 17.0 20.0 504 3.5 6.0 505 59.0 63.0 バーナB 内径 外径 501 3.5 6.5 502 9.5 12.5 503 14.5 17.5 504 3.5 6.0 505 59.0 63.0 バーナC 内径 外径 501 2.0 5.0 502 8.5 11.5 503 14.5 17.5 504 3.5 6.0 505 59.0 63.0 次いで、得られたインゴットからArFエキシマレーザ
ビーム照射用試験片(直径60、厚さ10mm、向かい合う2
面を光学研磨してある)をそれぞれ作製した。これらを
図6に示すような耐火断熱レンガ製のアニール炉の中に
配置し、表2に示す昇温速度で室温から保持温度に加熱
し、保持時間経過後、表2に示す徐冷速度で保持温度か
ら徐冷終了温度に降温し、その後は室温まで自然放熱さ
せた。なお、表2に示す冷却速度は、自然放熱開始後1
時間における冷却速度である。また、図6中の601は
試験片、602はアニール炉、603は石英ガラス板と
耐火レンガ製脚部とからなる台、604は棒状SiC発
熱体である。
【0043】◎
【表1】
【0044】◎
【表2】
【0045】◎
【表3】
【0046】これらの各試験片について構造決定温度
(Ts)、水素分子濃度、塩素濃度及びOH基濃度を測
定した。結果を表3に示す。なお、構造決定温度は、予
め作成しておいた検量線に基づいて、その606cm-1線強
度測定値から逆算して求めた。また、水素分子濃度の測
定はレーザラマン分光光度計により行った。すなわち、
Ar+レーザビーム(出力800mW)を照射した時に発生す
る試料と直角方向のラマン散乱光のうち、800cm-1と413
5cm-1との強度を測定し、その強度比をとることにより
行なった。また、OH基濃度測定は赤外吸収分光法(1.
38μmのOH基による吸収量を測定する)により行っ
た。さらに、塩素濃度測定は放射化分析により行った。
加えて、各試験片中の含有金属不純物(Mg,Ca,Ti,Cr,F
e,Ni,Cu,Zn,Co,Mn,Na,K)の定量分析を誘導結合プラズ
マ発光分光法によって行ったところ、濃度がそれぞれ20
ppb以下であることがわかった。このようにして作製し
た各試験片について、ArFエキシマレーザ光を平均ワ
ンパルスエネルギー密度:100mJ/cm2、繰り返し周波
数:100Hzで1×106パルス照射した後の、波長633nmの光
に対する屈折率上昇量(n↑)を以下の方法で測定し
た。すなわち、He−Neレーザ(波長633nm)を光源
とした干渉計(商品名:Zygo Mark IV、Z
ygo社製)を用いて、オイルオンプレート方式によ
り、照射部分と未照射部分の屈折率差を測定した。
【0047】また、各試験片について、上記ArFエキ
シマレーザ光を1×106パルス照射した後の表面凹み量
(Δd)を、以下の仕様の表面粗さ形状測定機(商品
名:サーフコム(Surfcom)470A、東京精密(株)製)を
用いて測定した。 装置仕様 測定子:先端ダイヤモンド、5μmR、90°円錐 測定力:4mN(400gf)以下 測定精度:(0.05+1.5L/1000)μm (L:測定範囲(m
m)) 測定範囲:16mm(倍率50000)→測定精度幅=0.07μm スキャンスピード:0.3mm/sec→ノイズ幅=0.02μm 更に、各試験片について、ArFエキシマレーザ光を平
均ワンパルスエネルギー密度:50mJ/cm2、繰り返し周波
数:300Hz、ビーム形状:0.5×0.5cm2で試料中心部に5
×106パルス照射した後の、波長633nmの光に対する最大
歪量(Δb)を以下の方法で測定した。すなわち、He
−Neレーザ(波長633nm)を光源とした自動複屈折測
定装置(商品名:ADR、日商エレクトロニクス(株)
製)を用いて歪分布を測定し、そのデータから最大歪量
を求めた。この装置は、歪んでいるガラスに一つの入射
光が通過した時に複屈折という現象によって発生した二
つの屈折光が単位長さ通過したときの位相差(複屈折
量)を測定し、部材の領域内における複屈折量の空間的
分布を測定する装置である。
【0048】得られた結果を表3に示す。表3から明ら
かなように、本発明の石英ガラス(実施例1〜11)は
屈折率上昇量、表面凹み量及び最大歪量の全てについて
所望の基準を満たすものであった。また、図7から明ら
かなように、水素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上
である場合は、構造決定温度を1200K以下とすることに
よって屈折率上昇量が極めて顕著に低下した。
【0049】更に、実施例2、7及び比較例5の試験片
について、照射されたレーザ光のパルス数と屈折率上昇
量との関係を示した図8から明らかなように、構造決定
温度が1200K以下であっても、水素分子濃度が1×1017m
olecules/cm3に満たないと所望の屈折率上昇量の基準を
満たさなかった。 比較例9 保持温度を1123Kとした以外は実施例4と同様にし
て石英ガラス試験片を得たところ、保持されている間に
構造が緩和されなかったために構造決定温度が1200K以
下に下がらず、またアニーリングが充分でなかったため
に歪もとれなかった。
【0050】実施例13及び比較例10 火炎中の酸素水素ガス比率をO2/H2=0.44に設定した以外
は実施例5と同様にしてArFエキシマレーザビーム照
射用試験片を2つ作製した。これらの試験片の溶存水素
分子濃度は2.5x1018molecules/cm3であった。これらの
試験片の一方を実施例13の試験片とした。次に、他方
の試験片を真空加熱処理により脱水素せしめた。処理温
度は973Kで、処理時間は60時間とした。この試験片を
比較例10の試験片とした。また、両試験片のOH基濃度
は共に約1200ppmであった。
【0051】このようにして作成した実施例13、比較
例10の試験片について、実施例5と同様にして屈折率
変化量(n↑)を測定した。その結果を図9に示した。
図9から明らかなように、水素分子を含有している実施
例13の試料において、エキシマレーザ照射に伴う屈折
率上昇が抑制されていることが確認された。また、1x10
6ハ゜ルス照射後の屈折率上昇量は実施例13の試験片で3.5
x10-6、比較例10の試験片で1x10-5であることから、
実施例13の試験片の屈折率上昇量は、ArFエキシマ
レーザステッパ投影レンズ材料の仕様である屈折率上昇
量:6x10-6以下の要件を満たしていることがわかった。
【0052】更に、そのときの体積収縮に伴う試料表面
の凹み量を実施例5と同様にして測定したところ、実施
例13の試験片では0.03μm、比較例10の試験片では
0.09μmであることから、実施例13の試験片は、仕様
である表面凹み量:0.05μm以下の要件を満たしている
ことがわかった。 参考例1及び参考例2 構造決定温度をそれぞれ1473K(1200℃)、1273K(10
00℃)にした以外は実施例13と同様にして参考例1、
参考例2の試料を作成して、ArFエキシマレーザ照射
による屈折率上昇量を比較した。その結果、構造決定温
度1273Kを持つ参考例1の試料の方が参考例2の試料に
比べて屈折率上昇量が約20% 抑制されていることを確認
した。すなわち、理想に近い構造を持つ石英ガラス、す
なわち構造欠陥の少ない石英ガラスにおいて本発明の効
果が発揮されることが確認された。
【0053】実施例15及び比較例12 キャリヤガスを水素ガスにした以外は実施例5と同様に
してArFエキシマレーザビーム照射用試験片を2つ作
製した。これらの試験片の溶存水素分子濃度は1x1018mo
lecules/cm3であった。これらの試験片の一方を実施例
15の試験片とした。次に、他方の試験片を真空加熱処
理により脱水素せしめた。処理温度は973Kで、処理時
間は60時間とした。この試験片を比較例12の試験片と
した。比較例12の試験片の溶存水素分子濃度は5x1016
molecules/cm3未満であった。また、両試験片のOH基
濃度は共に約1200ppmであった。
【0054】このようにして作成した実施例15、比較
例12の試験片について、実施例5と同様にして歪量の
変化を測定した。図10に、5×106パルスのレーザビー
ムを照射した後に、試験片に発生した歪量分布を示し
た。図10において、横軸の−2.5mmから+2.5mmの範囲
内が、ArFエキシマレーザ光の照射された部分である
ことを表わしている。図10から明らかなように、エキ
シマレーザ照射で発生する歪は、照射部と未照射部との
境界付近に集中していることが確認された。そこで、か
かる境界付近に発生した最大歪量の照射パルス数に対す
る変化を図11に示した。
【0055】図10、図11から明らかなように、水素
分子を含有している実施例15の試料において、エキシ
マレーザ照射に伴う歪の発生が抑制されていることが確
認された。また、5x106ハ゜ルス照射後の最大歪量は実施例
15の試験片で約8nm/cm、比較例12の試験片で約20nm
/cmであることから、実施例15の試験片の最大歪量
は、ArFエキシマレーザステッパ投影レンズ材料の仕
様である最大歪量:10nm/cm以下の要件を満たしている
ことがわかった。
【0056】比較例13〜14 原料供給量を20g/min、酸素水素比率をO2/H2=0.44、バ
ーナ先端での原料流速を400g/min/cm2とした以外は実施
例5と同様にして、直径180mm、長さ500mmの石英ガラス
インゴットを得た。得られたインゴットから、構造決定
温度を1300K以下にするための熱処理(アニーリング処
理)を行わず、ArFエキシマレーザ照射用試験片を作
製し、これを比較例13の試験片とした。一方、得られ
たインゴットに、実施例5と同様にしてアニーリング処
理を施し、比較例14の試験片を作製した。
【0057】これらの比較例13〜14の試験片のOH
基濃度測定を行ったところ、共に1050ppmであった。ま
た、これらの試験片の塩素濃度測定をしたところ、共に
67ppmであった。また、比較例13及び14の試験片を
同一の熱処理炉内において拡散ポンプで10-5Torrに排気
しながら 973Kに60hr保持した後(真空アニール)、室
温まで冷却して脱水素ガス処理を施し、レーザ耐性に対
する溶存水素分子の影響を排除した。水素分子濃度を測
定したところ、比較例13及び14の試験片の溶存水素
分子は検出限界(1×1016molecules/cm3)未満であっ
た。なお、この脱水素ガス処理によって、その試験片の
構造決定温度は変化しなかった。さらに、含有金属不純
物の定量分析を行ったところ、濃度がそれぞれ20ppb以
下であった。比較例14の試験片の構造決定温度は1183
Kで、比較例13の試験片の構造決定温度は約1320Kで
あった。
【0058】このようにして作製した比較例13及び1
4の試験片に、ArFエキシマレーザ光をワンパルスエ
ネルギー密度:100mJ/cm2、繰り返し周波数:100Hzで照
射した後、193nmの光に対する吸収係数の変化を調べ
た。 吸収係数=ln(照射後の透過率/照射前の透過率)/
試験片厚さ その結果を図12に示した。図12から明らかなよう
に、比較例14の方が比較例13に比べてエキシマレー
ザ耐性が向上していることがわかる。すなわち、構造決
定温度を1200K以下にすることによるエキシマレーザ耐
性の向上が確認された。
【0059】比較例15 原料流速を200g/min/cm2とした以外は実施例5と同様に
して、直径250mm、長さ500mmの石英ガラスインゴットを
得た。比較例15の試験片のOH基濃度は1200ppm、構
造決定温度は1183Kであった。また、この試験片の含有
金属不純物濃度はいずれも20ppb以下であった。また、
比較例15の試験片に、比較例14と同様に脱水素ガス
処理を施して、その試験片の水素分子濃度を検出下限未
満とした。比較例15の試験片の塩素濃度は25ppmであ
り、比較例14に比較して低減されていた。
【0060】この試験片について、比較例14と同様に
ArFエキシマレーザ照射試験を行った。その結果を図
12に示した。図12から明らかなように、比較例15
の試験片の耐エキシマレーザ性は、比較例14の試験片
のそれに比べて向上していることがわかった。すなわ
ち、塩素の低減よって耐エキシマレーザ性が向上するこ
とが確認された。
【0061】実施例16 比較例15で作製した石英ガラスインゴットから、脱水
素処理を行わない以外は比較例15と同様にして実施例
16の試験片を作製した。実施例16の試験片の水素分
子濃度は5×1017molecules/cm3であった。その他の物性
は比較例15のものと同様であった。
【0062】この試験片について、比較例15と同様に
ArFエキシマレーザ照射試験を行った。その結果を図
12に示した。図12から明らかなように、実施例16
の試験片の耐エキシマレーザ性は、比較例15の試験片
のそれに比べて著しく向上していることがわかった。す
なわち、水素分子の含有により耐エキシマレーザ性が顕
著に向上することが確認された。
【0063】実施例17〜18 原料供給量を20g/min、バーナの原料管内径を3.5mm、バ
ーナ先端部における原料流速を約200g/min/cm2とした以
外は実施例5と同様にして、直径250mm、長さ500mmの実
施例17の石英ガラスインゴットを得た。また、原料供
給量を50g/min、バーナ先端部における原料流速を約500
g/min/cm2とした以外は実施例17と同様にして、直径1
20mm、長さ480mmの実施例18の石英ガラスインゴット
を得た。これらの石英ガラスインゴットについてOH基
含有量を測定したところ、実施例17は1150ppm、実施
例18は600ppmであった。また、実施例17、実施例1
8のインゴットの構造決定温度は共に1183Kであった。
さらにこれらのインゴットの含有金属不純物の定量分析
を行ったところ、実施例17、実施例18共にいずれの
金属不純物濃度も20ppb以下であった。また、塩素含有
量を調べたところ、実施例17のものは25ppm、実施例
18のものは80ppmであった。また、溶存水素分子濃度
を測定したところ、実施例17のものは5.0x1017molecu
les/cm3、実施例18のものは6.5x1017molecules/cm3
あった。これらの、実施例17、18の石英ガラスイン
ゴットのそれぞれから実施例5と同様にしてArFエキ
シマレーザ照射用試験片を作製した。
【0064】このようにして作成した実施例17、18
の試験片に、ArFエキシマレーザビームを照射した後
の193nmの光に対する吸収係数の変化を図13に示し
た。図13から明らかなように、塩素含有量が少ない実
施例17の方が実施例18に比べてエキシマレーザ耐性
が向上していることがわかった。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
石英ガラスにおける構造欠陥自体の生成が抑制され、短
波長でかつ高出力の紫外線やエキシマレーザ光を長期間
照射しても屈折率の上昇や凹み及び歪の発生が充分に抑
制される、耐紫外線性の向上した石英ガラス、並びにそ
の石英ガラスを含む光学部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる構造決定温度を測定する為の装
置の一例の模式図である。
【図2】塩素濃度と吸収係数の変化量との関係を示すグ
ラフである。
【図3】原料流速と塩素濃度との関係を示すグラフであ
る。
【図4】本発明にかかる石英ガラスインゴットを製造す
る為の装置の一例の模式図である。
【図5】本発明にかかる石英ガラスインゴットを製造す
る為のバーナーの一例の底面図である。
【図6】本発明にかかるアニール炉の一例の斜視図であ
る。
【図7】構造決定温度と屈折率上昇量との関係を示すグ
ラフである。
【図8】照射パルス数と屈折率上昇量との関係を示すグ
ラフである。
【図9】照射パルス数と屈折率上昇量との関係を示すグ
ラフである。
【図10】試料の中心からの距離と歪量との関係を示す
グラフである。
【図11】照射パルス数と歪量との関係を示すグラフで
ある。
【図12】照射パルス数と吸収係数の変化量との関係を
示すグラフである。
【図13】照射パルス数と吸収係数の変化量との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
101…試験片、102…石英ガラス管、103…ヒー
ター、104…熱電対、105…ビーカー、106…液
体窒素、401…四塩化ケイ素ボンベ、402…ベーキ
ングシステム、403…酸素ボンベ、404…水素ボン
ベ、405…酸素ボンベ、406…バーナ、407…耐
火物、408…ターゲット、409…インゴット、41
0…マスフローコントローラ、601…試験片、602
…アニール炉、603…台、604…発熱体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平7−96687 (32)優先日 平7(1995)4月21日 (33)優先権主張国 日本(JP) 早期審査対象出願

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 400nm以下の波長帯域の光と共に使用さ
    れる石英ガラスであって、構造決定温度が1200K以下で
    かつ水素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上であるこ
    とを特徴とする石英ガラス。
  2. 【請求項2】 400nm以下の波長帯域の光と共に使用さ
    れる石英ガラスであって、構造決定温度が1200K以下で
    かつ塩素濃度が50ppm以下であることを特徴とする石英
    ガラス。
  3. 【請求項3】 400nm以下の波長帯域の光と共に使用さ
    れる石英ガラスであって、構造決定温度が1200K以下で
    かつ水素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上でかつ塩
    素濃度が50ppm以下であることを特徴とする石英ガラ
    ス。
  4. 【請求項4】 OH基濃度が500〜1300ppmであることを
    特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の石英ガラ
    ス。
  5. 【請求項5】 ArFエキシマレーザを平均ワンパルス
    エネルギー密度100mJ/cm2で1×106パルス照射した後の波
    長633nmの光に対する屈折率上昇量が6×10-6以下である
    ことを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれかに記
    載の石英ガラス。
  6. 【請求項6】 ArFエキシマレーザを平均ワンパルス
    エネルギー密度100mJ/cm2で1×106パルス照射した後の表
    面凹み量が片面当たり0.05μm以下であることを特徴と
    する石英ガラス。
  7. 【請求項7】 ArFエキシマレーザを平均ワンパルス
    エネルギー密度100mJ/cm2で1×106パルス照射した後の表
    面凹み量が片面当たり0.05μm以下であることを特徴と
    する、請求項1〜5のうちのいずれかに記載の石英ガラ
    ス。
  8. 【請求項8】 ArFエキシマレーザを平均ワンパルス
    エネルギー密度 50mJ/cm2で5×106パルス照射した後の波
    長633nmの光に対する最大歪量が10nm/cm以下であること
    を特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれかに記載の
    石英ガラス。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のうちのいずれかに記載の
    石英ガラスを含むことを特徴とする、400nm以下の波長
    帯域の光と共に使用される光学部材。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のうちのいずれかに記載
    の石英ガラスを含む光学部材を備えることを特徴とす
    る、400nm以下の波長帯域の光を露光光として使 用する
    露光装置。
  11. 【請求項11】 水素分子濃度が1×1017molecules/cm3
    以上である石英ガラスインゴットを1200〜1350Kの温度
    に昇温し、該温度に所定期間保持した後、1000K以下の
    温度まで50K/hr以下の降温速度で降温することによって
    該インゴットをアニーリングする工程を含むことを特徴
    とする、構造決定温度が1200K以下でかつ水素分子濃度
    が1×1017molecules/cm3以上である石英ガラスの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 ケイ素化合物を火炎中で加水分解せし
    めてガラス微粒子を得、該ガラス微粒子を堆積かつ溶融
    せしめて水素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上であ
    る石英ガラスインゴットを得る工程を更に含むことを特
    徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記火炎中の水素ガスに対する酸素ガ
    スの容量比が0.2〜0.5であることを特徴とする、請求項
    12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ケイ素化合物を火炎中で加水分解せし
    めてガラス微粒子を得、該ガラス微粒子を堆積かつ溶融
    せしめて石英ガラスインゴットを得る工程と、 該インゴットを水素ガス含有雰囲気中で加熱処理して水
    素分子濃度が1×1017molecules/cm3以上である石英ガラ
    スインゴットを得る工程と、 を更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記火炎中に供給されるケイ素化合物
    の流速が350g/min/cm2以下であることを特徴とする、請
    求項12又は14に記載の方法。
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