JP2935883B2 - スポット溶接部の検査方法及びこれを用いたスポット溶接制御システム - Google Patents

スポット溶接部の検査方法及びこれを用いたスポット溶接制御システム

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スポット溶接部における溶接の良否を判断
するスポット溶接部の検査方法及びこの検査方法を用い
てスポット溶接条件等を制御するスポット溶接制御シス
テムに関する。
〔従来技術〕
スポット溶接は薄い金属の板材(被溶接板材)を多量
に効果的に溶接することができるので、自動車等の生産
ラインシステムで多く用いられている。しかし、スポッ
ト溶接はガス溶接やアーク溶接に比べて接合状態を外観
から容易に判断することが困難であり、被破壊検査方法
が確立していない。
従って、この非破壊検査方法を簡単に行うための種々
の研究開発等が行われている。その中の一つの方法とし
て、溶接電極間の距離(被溶接板材の厚さ)を測定する
ことによって溶接部の接合状態の良否を判定しようとす
るものがある。
以下、この方法を図面を用いて説明する。
第10図はスポット溶接の各工程における電極間距離の
変化の様子を示す図である。
スポット溶接は初期加圧時間(スクイズタイム)、通
電時間、保持時間(ホールドタイム)及び開放時間(オ
フタイム)の4つの工程で行われる。初期加圧時間は電
極に加圧力がかかってから電流が流れる(通電する)ま
での時間をいい、この時間に電極間の圧力を安定させ、
被溶接板材間のなじみを良くする。通電時間は実際に溶
接電流を流す時間や予熱電流を流す時間や溶接電流通電
後に焼入れを行うための焼戻し電流を流す時間で構成さ
れる。保持時間は通電終了後に電極が被溶接板材を離れ
るまでの時間である。開放時間はスポット溶接を繰り返
す場合の溶接と溶接との間のインターバルの時間であ
る。
図から明らかなように電極間距離は通電開始後から徐
々に大きくなり最大変位量Hmaxで飽和する。そして、通
電終了後の保持時間内では、溶接部が電極によって冷却
され、電極間距離は急激に減少し、図のように初期加圧
時間における電極間距離に近似していくか、それよりも
小さくなる。なお、最大変位量Hmaxに到達した後も通電
を続けると、被溶接板材の溶融が進み電極間の圧力によ
って、徐々に電極間距離は減少を始めるが、図のように
通電を終了した場合のように急激に減少することはな
い。このような電極間距離の変位特性は理想的な場所を
示したものであり、実際はこの変位特性がスポット溶接
毎に変化し、それに伴なって接合状態も様々に変化す
る。
この変位特性曲線から求まる通電期間中の電極間距離
の最大変位量Hmaxによってスポット溶接の接合状態の良
否を判定するものとして、特公昭48−41422号公報に記
載のものがある。
また、通電初期の電極間距離の変化率(dh/dt)によ
って判断するものとして米国特許第3400242号に記載の
ものがある。
さらに、前記最大変位量Hmaxと変化率(dh/dt)の両
方に基づいて接合状態の良否を判定するものが、特公昭
53−4057号公報に記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のスポット溶接の検査方法を使用して、実際のス
ポット溶接の接合状態を検査してみると、接合状態と、
通電期間中の電極間距離の最大変位量Hmax又は通電初期
の変位率(dh/dt)との間に明確な相関性が表れないこ
とが判明した。すなわち、実際には接合状態が良く、強
度が十分であるものにもかかわらず、最大変位量Hmax又
は変位率(dh/dt)に基づいて判断すると「接合状態不
良」となったり、逆に接合状態が悪く、強度が十分でな
いにもかかわらず、最大変位量Hmax又は変位量(dh/d
t)に基づいて判断すると「接合状態良」となったりす
る。
従って、このようなスポット溶接の検査方法の信頼性
はあまり高くなく、この検査結果に基づいて溶接条件を
制御することもできなかった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、スポ
ット溶接部の接合状態を正確に判定することのできるス
ポット溶接部の検査方法を提供することを第1の目的と
する。
また、スポット溶接部の接合状態を良好に保ちながら
自動的に溶接条件を設定することのできるスポット溶接
制御システムを提供することを第2の目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記第1の目的を解決する第1の本発明は、少なくと
も2枚の被溶接板材を重ね合わせ、その両面を2つの電
極で挟み、前記被溶接板材に圧力を加えながら前記電極
間に通電することによって前被溶接板材を溶接するスポ
ット溶接において、スポット溶接部の良否を判定する検
査方法であって、通電終了後の所定の加圧保持時間にお
ける前記スポット溶接部の板厚の収縮量を検出し、この
収縮量に基づいて前記スポット溶接部の接合状態の良否
を判定することを特徴とするスポット溶接部の検査方法
である。
前記第1の目的を解決する第2の本発明は、少なくと
も2枚の被溶接板材を重ね合わせ、その両面を2つの電
極で挟み、前記被溶接板材に圧力を加えながら前記電極
間に通電することによって前記被溶接板材を溶接するス
ポット溶接において、スポット溶接部の良否を判定する
検査方法であって、通電終了直後の所定の加圧保持時間
において変化する前記スポット溶接部の板厚を前記通電
終了時点の前記板厚を基準として前記加圧保持時間内で
積分した値を求め、この積分値の基づいて前記スポット
溶接部の接合状態の良否を判定することを特徴とするス
ポット溶接部の検査方法である。
前記第2の目的を解決する第3の本発明は、少なくと
も2枚の被溶接板材を重ね合わせ、その両面を2つの電
極で挟み、前記被溶接板材に圧力を加えながら前記電極
間に通電することによって前記被溶接板材を溶接するス
ポット溶接制御システムにおいて、上記スポット溶接部
の検査方法の検査結果に応じてスポット溶接の溶接条件
を制御する制御手段を具えたことを特徴とするスポット
溶接制御システムである。
〔作用〕
スポット溶接における電極間距離は、第10図の曲線C0
や第2図の曲線C1のように通電時間の経過に応じて徐々
に増加する。第10図の場合には、電極間距離が最大変位
量Hmaxに達した時点で通電を終了しているが、第2図の
ように、最大変位量Hmaxを過ぎた後も通電しつづけるこ
とによって、電極距離は逆に減少することが知られてい
る。
通電時間終了後の保持時間内で、電極間距離は第10図
の曲線C0や第2図の曲線C1のように急激に減少する。図
では保持時間の電極間距離が初期加圧時間の電極間距離
よりも大きい場合を示したが、この逆の場合もある。
通電によって溶融した被溶接板材にはナゲットが形成
され、このナゲット形成によって被溶接板材の間は強固
に結合される。このナゲットの形成状態に最も影響を与
えるのは、通電時間中に溶接部に加わったエネルギー量
(熱量)である。しかし、実際に溶接部のナゲット形成
に使用されたエネルギー量を測定することは非常に困難
である。単純に通電時間及び通電電流から求まるもので
はない。なぜなら、被溶接板材間の表面状態や接触抵抗
等がスポット溶接毎にそれぞれ微妙に異なるため、同じ
通電電流で同じ時間だけ通電したとしてもスポット溶接
部の接合状態は微妙に変化する。
従って、従来は、通電時間中における被溶接板材の変
化、すなわち電極間距離を測定することによって、溶接
部に加わったエネルギー量を相対的に検出するようにし
ていた。
しかし、最終的に接合状態の良否を決定するナゲット
が形成されるのは通電終了後の保持時間内であり、この
保持時間内に溶接部は電極によって冷却され、電極間距
離も収縮する。ナゲット径が大きければ、ナゲット形成
に消費されたエネルギー量も大きく、冷却による収縮量
も大きい。逆に、ナゲット径が小さければ、エネルギー
はナゲット周囲の冷たい金属へ逃げ、ナゲット形成に消
費されたエネルギー量も小さく、冷却による収縮量も小
さくなる。
本発明の発明者等は、スポット溶接を種々の条件の下
で何度も行い、通電終了直後の所定の加圧保持時間にお
けるスポット溶接部の板厚の収縮量とスポット溶接時の
ナゲット径の大きさとの間に相関関係があることを見出
した。
そこで、第1の本発明のように通電終了直後の所定の
加圧保持時間におけるスポット溶接部の板厚の収縮量を
検出し、この収縮量に基づいて溶接部の接合状態の良否
を検査するようにした。これによって、板厚の収縮量か
らスポット溶接により形成されたナゲット径に相関する
検出データを得ることができるようになり、スポット溶
接の接合状態の良否を高精度に判定することが可能とな
る。
また、通電終了直後の所定の加圧保持時間において変
化するスポット溶接部の板厚を通電終了時点の板厚を基
準として加圧保持時間内で積分した値は、上記収縮量と
同様に、スポット溶接部のナゲット径の大きさと相関関
係を有することも判明した。そこで第2の本発明のよう
に上記積分値を求めれば、この積分値の基づいてスポッ
ト溶接により形成されたナゲット径に相関する検出デー
タを得ることができるようになり、接合状態の良否を高
精度に判定することが可能となる。
さらに、第3の本発明では、上述のスポット溶接の検
査方法の接合状態の判定結果を用いてスポット溶接の溶
接条件を決定しているので、接合状態が不良の場合には
それが良好と判定されるように接合条件を変更制御しな
がらスポット溶接を行えるので、常に接合状態の良好な
スポット溶接を行えるスポット溶接制御システムを構成
できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第3図は本発明のスポット溶接検査方法を実現するた
めの検査装置の全体構成の概略を示す図である。
2枚の被溶接板材30及び31がスポット溶接によって接
合される。2枚の被溶接板材30及び31は互いに重ね合わ
せられた部分の両面を2つのチップ電極32及び33で挟ま
れている チップ電極32及び33は被溶接板材30及び31の両側に設
けられ、所定の圧力で被溶接板材30及び31を押圧する。
溶接電流制御手段34はチップ電極32及び33に第2図の
通電時間内に溶接電流を供給し、チップ電極32及び33の
加圧力も制御する。
電極間距離検出手段35はチップ電極32及び33の電極間
距離の絶対位置を検出し、それを電極間距離信号Pとし
てとして良否判定手段36に出力する。すなわち、チップ
電極32及び33には図示していないが、チップ電極32及び
33間の絶対位置を検出する位置検出装置が設けられてい
る。
良否判定手段36は電極間距離検定手段35の電極間距離
信号P及び溶接電流制御手段34の保持時間信号HSを入力
し、保持時間内における電極間距離信号Pの変位を検出
し、その検出値を所定の基準値と比較して、溶接部の接
合状態の良否を判定し、接合状態が不良の場合には不良
信号NS1を表示手段37に出力する。また、電極間距離信
号Pの値が極端に小さい場合にはチップ電極32及び33に
何らかの不良が発生したものと判断して、チップ交換信
号CS1を表示信号37に出力する。さらに、良否判定手段3
6は、被溶接板材30及び31を重ね合わせた板厚が所定範
囲内にあるかどうかも検査する。すなわち溶接する時に
は被溶接板材30及び31の枚数は2枚でなければならない
が、何らかの原因により枚数が不足したり多すぎたりし
た場合や、被溶接板材30及び31間に不純物が混入した場
合等に、溶接箇所の不良情報を知らせるための板厚不良
信号ES1を出力する。チップ電極32及び33の先端部分は
溶接を繰り返すことにより徐々に摩耗していくので、良
否判定手段36はその摩耗量を検出し、チップ交換信号ES
2を出力する。
表示手段37は良否判断手段36の不良信号NS1、板厚不
良信号ES1及びチップ交換信号ES2,CS1を出力したら、そ
れをオペレータに知らせるための表示やアラームを発生
する。
次に第3図の良否判定手段36の詳細について第1図及
び第4図を用いて説明する。第1図は良否判定手段36の
構成を示す図であり、第4図はその動作を示すタイミン
グチャート図である。
本実施例では、計測回路10及び比較回路11で接合状態
の良否を判定する。
計測回路10は電極間距離検出手段35の電極間距離信号
Pを入力し、保持信号HSの立ち上がりに応じて、内部レ
ジスタをリセットし、保持信号HSが立ち下がるまでの間
の電極間距離信号Pの変位量を測定し、保持時間内変位
量(収縮量)Hbとして比較回路11に出力する。
比較回路11は収縮量Hbを入力し、収縮基準値Hrb及び
チップ交換収縮基準値hrbと比較し、収縮量Hbが収縮基
準値Hrbに達しない場合は不良信号NS1を出力し、収縮量
Hbがチップ交換収縮基準値hrbに達しない場合はチップ
交換信号CS1を出力する。チップ交換基準値hrbは収縮基
準値Hrbよりも十分小さく、収縮量Hbがチップ交換基準
値hrbに達しなかったということはチップ電極32及び33
に何らかの不良が発生したことを意味するので、チップ
電極の交換を促すためのチップ交換信号CS1を出力す
る。
次に、データシフト回路12、積算回路13及び摩耗量検
出器14でチップ電極32及び33の摩耗量を検出し、板厚検
出器15及びタイマ16で被溶接板材30及び31の枚数等を検
出する。
データシフト回路12は、チップ電極の摩耗量に応じて
板厚検出データの補償を行うためのものであり、電極間
距離検出手段35の電極間距離信号Pを入力し、チップ摩
耗量検出信号TSの入力に応じて、電極間距離信号Pの値
が「0」となるようにデータをシフトし、そのシフト量
を積算回路13に出力すると共にシフト後の真の電極間距
離を示す板厚信号hyを板厚検出器15に出力する。すなわ
ち、電極間距離検出手段35から出力される電極間距離信
号Pはチップ電極32及び33間の絶対位置を示す信号なの
で、スポット溶接を数百回程度行うことによって、チッ
プ電極の先端が摩耗し、実際の電極間距離よりも小さく
なり、正確な電極間距離を検出できなくなる。これを防
止するために、所定の基準に従いチップ摩耗量検出指示
信号TSを発生し、これに応じてチップ電極32及び33を接
触させ、データシフト回路12で摩耗量分に対応した電極
間距離信号Pの値をシフトさせている。
例えば、最初にチップ電極32及び33の接触時の電極間
距離Pが「0」であった時、スポット溶接を200回行っ
た後の電極間距離Pが「−3」だとすると、データシフ
ト回路10はこの「−3」を補正するために「+3」だけ
シフトし、データシフト回路12から「0」の板厚信号hy
を出力する。
積算回路13はデータシフト回路10のシフト量をチップ
摩耗量検出指示信号TSの立ち下がりのタイミングで取り
込み、それを積算し、摩耗量信号Tmを摩耗量検出器14に
出力する。従って、積算回路13にはスポット溶接によっ
て摩耗したチップ電極の全摩耗量が格納される。
摩耗量検出器14は積算回路13に格納されている摩耗量
信号Tmを入力し、摩耗基準値Trと比較し、摩耗量信号Tm
が摩耗基準値Trに達した場合に、チップ交換信号ES2を
出力する。
板厚検出器15はデータシフト回路12の板厚信号hyを入
力し、板厚基準値hrと比較し、板厚信号hyが板厚基準値
hrの±10%未満にある場合は板厚は正常であり、±10%
以下の場合は、板厚不良信号ES1を出力する。板厚基準
値hrはスポット溶接される被溶接板材30及び31を重ねた
場合の厚さを示す値であるから、板厚不良信号ES1が出
力されるということは、被溶接板材が1枚であるとか3
枚であるとか、又は被溶接板材間に不純物が挟まってい
るとか等の種々の障害が発生したことを示す。従って、
板厚不良信号ES1が出力された場合は、溶接を中止し、
その障害を除去しなければならない。
タイマ16は板厚検出器15の検出動作のタイミング信号
となる板厚検出指示信号DSを発生するものである。板厚
検出器15による板厚検出動作は電極に加圧力がかかって
から通電が開始するでの初期加圧時間内であって、圧力
が安定した後に行う必要がある。故に、タイマ16は、初
期加圧信号YSの入力に応じて、所定時間を計時し、初期
加圧時間内に板厚を検出するための板厚検出指示信号DS
を板厚検出器15に出力する。
第1図の良否判定手段の動作を第4図のタイミングチ
ャート図を用いて説明する。
一例として、チップ摩耗量検出指示信号TSはスポット
溶接200回毎に発生される。データシフト回路12はチッ
プ摩耗量検出指示信号TSの立ち上がりに応じて電極間距
離信号Pの値が「0」となるようにシフトする。そし
て、チップ摩耗量検出指示信号TSの立ち下がりに応じて
積算回路13はデータシフト回路12のシフト量を積算し、
摩耗量検出器14は積算回路13の摩耗信号Tmと摩耗量基準
値Trとを比較する。
初期加圧信号YSの立ち上がりに応じて、タイマ16は所
定時間の計時を開始し、計時終了と同時に板厚検出指示
信号DSを板厚検出器15に出力する。また、この初期加圧
信号YSの出力されている間(初期加圧時間)にチップ電
極32及び33に所定の加圧力が加わる。
タイマ16から板厚検出指示信号DSが出力されると同時
に板厚検出器15はデータシフト回路12からの板厚信号hy
と板厚基準値hrとを比較する。
板厚検出器15から板厚不良信号ES1及び摩耗量検出器1
4からチップ交換信号ES2が出力されなかった場合に、溶
接電流制御手段34は通電信号FSに応じて所定の溶接電流
をチップ電極32及び33に供給する。
保持信号HSの立ち上がりに応じて、計測回路10は内部
レジスタの値をリセットし、保持信号HSの立ち下がりに
応じて計測を終了する。これによって計測回路10は保持
時間内に収縮した被溶接板材30及び31の収縮量Hb、すな
わち電極間距離の変位量を測定する。例えば、計測回路
10は、保持信号HSの立ち上がり時点における電極間距離
信号Pの値をP0として保持しておき、保持信号HSの立ち
下がり時点における電極間距離信号Pの値P1をP0から減
算して、P0−P1を収縮量Hbとして出力する。
比較回路11はこの収縮量Hbと収縮基準値Hrとを比較す
る。収縮量Hbが収縮基準値Hr以上の場合は溶接状態は良
となり、収縮基準値Hrに達しなかった場合は溶接不良と
なり、不良信号NS1か出力される。
開放信号OSに応じて、チップ電極32及び33は被溶接板
材30及び31を開放する。
初期加圧信号YSが発生してから開放信号OSが発生する
までの一連の信号によって溶接電流制御手段34はスポッ
ト溶接を繰り返す。また、スポット溶接200回毎にスポ
ット溶接とスポット溶接のインターバルタイムにチップ
摩耗量検出指示信号TSを発生し、チップ電極32及び33の
摩耗量を検出する。
第1図の実施例では、良否判定手段36が保持時間内に
おける電極間距離Pの収縮量Hbのみに基づいて接合状態
の良否を判定する場合について説明したが、第2図のよ
うに通電時間終了直後(保持時間開始時点)における電
極間距離Haと、第6図のように通電時間中における電極
間距離の変化を積分した値Ia(面積SA)と、通電時間終
了直後の電極間距離を基準として変化した電極間距離を
積分した値Ib(面積SB)とを求めて、これらの値に所定
の演算を施して接合状態の良否を判定してもよい。
以下、これについて、第5図を用いて説明する。第5
図において第1図と同じ構成のものには同一の符号が付
してあるので、その説明は省略する。
計測回路17は電極間距離検出手段35の電極間距離信号
Pを入力し、通電信号FSの立ち上がりに応じて、内部レ
ジスタをリセットし、通電信号FSが立ち下がるまでの間
の電極間距離信号Pの変位量を測定し、通電時間内変位
量Haとして比較回路18に出力する。
比較回路18は通電時間内変位量Haを入力し、変位基準
値Hra及びチップ交換基準値hraと比較し、通電時間内変
位量Haが変位基準値Hraに達しない場合は不良信号NS3を
出力し、通電時間内変位量Haがチップ交換基準値hraに
達しない場合はチップ交換信号CS3を出力する。変位基
準値Hraはチップ交換基準値hraよりも十分大きい値であ
り、通電時間内変位量Haが変位基準値Hraに達しなかっ
たということは溶接時に散りが発生し、電極間距離の変
位が急激に低下したことを意味するので、不良信号NS3
を出力する。また、通電時間内変位量Haがチップ交換基
準値hraに達しなかったということは、チップ電極32及
び33に何らかの不良が発生したことを意味するので、チ
ップ電極の交換を促すためのチップ交換信号CS3を出力
する。
減算回路19は計測回路10の収縮量Hb及び計測回路17を
通電時間内変位量Haを入力し、通電時間内変位量Haから
収縮量Hbを減算した値(Ha−Hb)を減算信号Habとして
比較回路20に出力する。この減算信号Habはスポット溶
接によって変形した被溶接板材30及び31の最終的な板厚
であり、マイナスの場合とプラスの場合がある。減算信
号Habがマイナスの場合は収縮量Hbの絶対値が通電時間
内変位量Haの絶対値よりも大きく、被溶接板材30及び31
の板厚がスポット溶接によって収縮したことを意味し、
プラスの場合は収縮量Hbの絶対値が通電時間内変位量Ha
の絶対値よりも小さく、被溶接板材30及び31の板厚がス
ポット溶接によって膨張したことを意味する。
この減算信号Habがマイナスの値であるとスポット溶
接の接合状態は良好であり、プラスの値であってもゼロ
に近い程スポット溶接の接合状態はよいことを示す。従
って、比較回路20では減算信号Habの値が所定の基準値
よりも小さいかどうかの判定を行う。
比較回路20は減算信号Habを入力し、変位基準値Hab及
びチップ交換基準値hrabと比較し、減算信号Habが変位
基準値Hrabよりも小さくない場合は不良信号NS2を出力
し、減算信号Habがチップ交換基準値Hrabよりも小さく
ない場合はチップ交換信号CS2を出力する。チップ交換
基準値hrabは変位基準値Hrabよりも十分大きい値であ
り、減算信号Habが変位基準値Hrabによりも小さくなら
なかったということはスポット溶接時に適当な溶融が行
われず、所定径以上のナゲットが形成されなかったこと
を意味するので、不良信号NS2を出力する。また、減算
信号Habがチップ交換基準値hrabよりも小さくならなか
ったということは、チップ電極32及び33に何らかの不良
が発生したこを意味するので、チップ電極の交換を促す
ためのチップ交換信号CS2を出力する。
積分回路21は電極間距離検出手段35の電極間距離信号
Pを入力し、保持信号HSの立ち上がりから立ち下がりま
での間(保持時間内)の電極間距離信号Pの変位量を通
電時間終了直後の電極間距離を基準として積分し、第6
図の面積SBの大きさを保持時間内積分値Ibとして比較回
路22に出力する。
比較回路22は保持時間内積分値Ibを入力し、保持時間
積分基準値Irb及びチップ交換基準値irbと比較し、保持
時間内積分値Ibが保持時間積分基準値Irbに達しない場
合は不良信号NS4を出力し、保持時間内積分値Ibがチッ
プ交換基準値irbに達しない場合はチップ交換信号CS4を
出力する。チップ交換基準値irbは保持時間積分基準値I
rbよりも十分小さく、保持時間内積分値Ibがチップ交換
基準値hrbに達しなかったということはチップ電極32及
び33に何らかの不良が発生したことを意味するので、チ
ップ電極の交換を促すためのチップ交換信号CS4を出力
する。
積分回路23は電極間距離検出手段35の電極間距離信号
Pを入力し、通電信号FSの立ち上がりから立ち下がりま
での間(通電時間内)の電極間距離信号Pの変位量を通
電開始直後の電極間距離を基準として積分し、第6図の
面積SAの大きさを通電時間内積分値Iaとして比較回路24
に出力する。
比較回路24は通電時間内積分値Iaを入力し、通電時間
積分基準値Ira及びチップ交換基準値iraと比較し、通電
時間内積分値Iaが通電時間積分基準値Iraに達しない場
合は不良信号NS6を出力し、通電時間内積分値Iaがチッ
プ交換基準値iraに達しない場合はチップ交換信号CS6を
出力する。通電時間積分基準値Iraはチップ交換基準値i
raよりも十分大きい値であり、通電時間内積分値Iaが通
電時間積分基準値Iraに達しなかったということは溶接
時に散りが発生し、電極間距離の変位が急激に低下した
ことを意味するので、不良信号NS6を出力する。また、
通電時間内積分散Iaがチップ交換基準値iraに達しなか
ったということは、チップ電極32及び33に何らかの不良
が発生したこを意味するので、チップ電極の交換を促す
ためのチップ交換信号CS6を出力する。
除算回路25は積分回路21及び23からの保持時間内積分
値Ib及び通電時間内積分値Iaを入力し、保持時間内積分
値Ibを通電時間内積分値Iaで割った値(Ib/Ia)を除算
信号Iabとして比較回路26に出力する。
比較回路26は除算信号Iabを入力し、除算基準値Irab
及びチップ交換基準値irabと比較し、除算信号Iabが除
算基準値Irabよりも小さい場合は不良信号NS5を出力
し、除算信号Iabがチップ交換基準値irabよりも小さい
場合はチップ交換信号CS2を出力する。チップ交換基準
値irabは除算基準値Irabよりも十分小さい値であり、除
算信号Iabが除算基準値Irabよりも大きくならなかった
ということはスポット溶接時に適当な溶融が行われず、
所定径以上のナゲット形成されなかったことを意味する
ので、不良信号NS5を出力する。また、除算信号Iabがチ
ップ交換基準値irabよりも大きくならなかったというこ
とは、チップ電極32及び33に何らかの不良が発生したこ
を意味するので、チップ電極の交換を促すためのチップ
交換信号CS5を出力する。
第5図の実施例では、接合状態の不良信号NS1〜NS6を
同じレベルの信号として出力しているが、それぞれの不
良信号NS1〜NS6に重みを付けて、それらの信号の重みの
和を接合状態を示す信号として出力するようにしてもよ
い。例えば、不良信号NS1の重みを「10」、不良信号NS4
の重みを「8」、不良信号NS2の重みを「6」、不良信
号NS3及びNS6の重みを「4」、不良信号NS5の重みを
「2」とし、これらの信号の重みの総和が「15」より大
きいかどうかで、接合状態を判定する。このとき、チッ
プ交換信号CS1〜CS6に関しては、いずれかの1つの信号
が出力されることによってチップ交換の必要性が生じた
ことを示すので、それぞれの出力の論理和信号を出力す
る。
以上のように第5図の実施例では、第2図及び第6図
の電極間距離の変位特性を示す曲線から求まる種々の値
に基づいて、スポット溶接の接合状態を検出している
が、その基本となる値は保持時間内における電極間距離
であることに変わりはない。
従って、良否判定手段36が保持時間内における電極間
距離Pの収縮量Hbの代わりに、第6図のような通電時間
終了直後の電極間距離を基準として変化した電極間距離
を積分した値Ib(面積SB)に基づいて接合状態の良否を
判定するようにしてもよい。すなわち、第1図の計測回
路10及び比較回路11を第5図の計測回路21及び比較回路
22に置き換えてもよい。
また、良否判定手段36を第5図の実施例の計測回路10
及び17、演算回路19、比較回路11、18及び20だけで構成
してもよいし、積分回路21及び23、除算回路25、比較回
路22、24及び26だけで構成してもよいことはいうまでも
ない。
次に、上記のスポット溶接の検査方法を用いたスポッ
ト溶接制御システムの実施例について説明する。
第7図はスポット溶接制御システムの全体構成の概略
を示す図である。第7図において第3図と同じ構成のも
のには同一の符号が付してあるので、その説明は省略す
る。本実施例では、良否判定手段39が接合状態の良否を
判定すると共に溶接電流制御手段38に通電終了信号EN1
と不良信号NS1及びNS3を出力し、溶接電流制御手段38が
通電終了信号EN1と不良信号NS1及びNS3とに応じて溶接
条件を変更する点に特徴がある。
すなわち、通電開始後に電極間距離Pの変位量Haが変
位量基準値Hraに達した時点で通電を終了するか、又は
変位量Haが変位基準値Hraに達しなくても通電を許容で
きる最大通電時間Tmaxになったら通電を終了する。そし
て、保持時間内における電極間距離の変位量Hbが所定の
変位基準量Hrbに達したかどうかに応じて溶接電流制御
手段38は溶接電流の大きさ、加圧力等を制御する。
以下、良否判定手段39の詳細について第8図及び第9
図を用いて説明する。第8図は良否判定手段39の概略構
成を示す図であり、第1図と同じ構成のものには同一の
符号が付してあるので、その説明は省略する。第9図は
その動作を示すタイミングチャート図である。
タイマ81は通電信号FSの立ち上がりから最大通電時間
Tmax経過後に通電終了信号EN1を計測回路80及び溶接電
流制御手段38に出力する。溶接電流制御手段38は通電終
了信号EN1を入力することによって、通電を強制的に終
了し、保持時間の処理へ移行する。
計測回路82及び比較回路83は第5図の計測回路17及び
比較回路18と同じ構成なので、その説明は省略する。但
し、比較回路83の不良信号NS3は溶接電流制御手段38に
出力される他、計測回路80にも出力される。
計測回路80はタイマ81の通電終了信号EN1及び比較回
路83の不良信号NS3を入力し、タイマ81から通電終了信
号EN1が出力されるか、又は比較回路83の不良信号NS3が
反転して、不良信号から良信号に変わった時点で内部レ
ジスタをリセットし、電極間距離Pの変位量を計測し始
める。
第8図の良否判定手段の動作を第9図のタイミングチ
ャート図を用いて説明する。
チップ摩耗量検出指示信号TSは一例としてスポット溶
接200回毎に出力される。データシフト回路12はチップ
摩耗量検出指示信号TSの立ち上がりに応じて電極間距離
信号Pの値が「0」となるようにシフトする。そして、
チップ摩耗量検出指示信号TSの立ち下がりに応じて積算
回路13はデータシフト回路12のシフト量を積算し、摩耗
量検出器14は積算回路13の摩耗信号Tmと摩耗量基準値Tr
とを比較する。
初期加圧信号YSの立ち上がりに応じて、タイマ16は所
定時間の計時を開始し、計時終了と同時に板厚検出指示
信号DSを板厚検出器15に出力する。また、この初期加圧
信号YSの出力されている間(初期加圧時間)にチップ電
極32及び33に所定の加圧力が加わる。
タイマ16から板厚検出指示信号DSが出力されると同時
に板厚検出器15はデータシフト回路12からの板厚信号hy
と板厚基準値hrとを比較する。
板厚検出器15から板厚不良信号ES1及び摩耗量検出器1
4からチップ交換信号ES2が出力されなかった場合に、溶
接電流制御手段34は通電信号FSを出力し所定の溶接電流
をチップ電流32及び33に供給する。
溶接電流制御手段34がチップ電極32及び33に溶接電流
を供給すると、電極間距離Pの変位量Haは徐々に増加
し、比較回路83の変位量基準値Hraに到達すると、この
時点で比較回路83の不良信号NS3は反転して良信号に変
化する。溶接電流制御手段38はこの不良信号NS3の反転
に応じて、溶接電流の通電を終了し、直ちに保持信号HS
を出力する。
計測回路80は比較回路83の不良信号NS3の反転によっ
て、内部レジスタをリセットし、保持時間内における電
極間距離の変位量Hbの計測を始める。
保持信号Hsの立ち上がりに応じて、計測回路10は内部
レジスタの値をリセットし、保持信号HSの立ち下がりに
応じて計測を終了する。これによって計測回路10は保持
時間内に収縮した被溶接板材30及び31の収縮量Hb、すな
わち電極間距離の変位量を測定する。比較回路11はこの
収縮量Hbと収縮基準値Hrbとを比較する。収縮量Hbが収
縮基準値Hrb以上の場合は溶接状態は良となり、収縮基
準値Hrbに達しなかった場合は溶接不良となり、不良信
号NS1か出力される。
一方、タイマ81は通電信号の立ち上がりに同期して計
時を始め、最大通電時間Tmaxに達した時点で通電終了信
号EN1を出力するが、この例では既に比較回路83の不良
信号NS3の反転によって通電を終了しているので、タイ
マ81の通電終了信号EN1は無視される。
逆に、電極間距離Pの変位量Haが最大通電時間Tmax内
に比較回路83の変位量基準値Hraに到達しなかった場合
は、タイマ81の通電終了信号EN1によって通電は終了
し、保持信号HSが立ち上がり、計測回路80は内部レジス
タをリセットし、保持時間内における電極間距離の変位
量Hbの計測を開始する。
そして、開放信号OSに応じて、チップ電極32及び33は
被溶接板材30及び31を開放する。
初期加圧信号YSが発生してから開放信号OSが発生する
までの一連の信号によって溶接電流制御手段38はスポッ
ト溶接を繰り返す。そして、スポット溶接200回毎にチ
ップ摩耗量検出指示信号TSを発生し、チップ電極32及び
33の摩耗量を検出する。
溶接電流制御手段38は比較回路11及び83の不良信号NS
1及びNS3の入力に応じて次のようにしてスポット溶接の
溶接条件を設定する。
第1に、不良信号NS1及びNS3が共に発生しない場合が
ある。この場合は接合状態は良好と判定されるので、接
合条件は変更しない。
第2に、不良信号NS1は発生せず、不良信号NS3のみが
発生する場合があるこの場合は溶接電流を最大通電時間
Tmaxまで流したにも係わらず、変位量Haが変位量基準値
Hraに達しなかったことを意味するので、接合条件を変
更する。具体的には、溶接電流値を増減させ、次回の溶
接時に最大通電時間Tmax内で変位量Haが変位基準値Hra
に達するように制御する。
第3に、不良信号NS1のみが発生し、不良信号NS3が発
生しない場合がある。この場合は変位量Haは変位基準値
Hraに達したにも係わらず、収縮量Hbが収縮基準値Hrbに
達しなかったことを意味するので、接合条件を変更す
る。具体的には、チップ電極32及び33の加圧力を増減さ
せ、次回の溶接時に収縮量Hbが収縮基準値Hrbに達する
ように制御する。
第4に、不良信号NS1及びNS3が共に発生する場合があ
る。この場合は変位量Haが変位量基準値Hraに達せず、
また、収縮量Hbが収縮基準値Hrbに達しなかったことを
意味するので、接合条件を変更する。具体的には溶接電
流値及び加圧力を増減させ、次回の溶接時にこの不良信
号が発生しないようにする。
なお、上記第2、第3及び第4の場合において、次回
の溶接時でも前回同様の判定結果が生じた場合は、チッ
プ交換信号を表示手段に出力し、チップ電極32及び33の
交換を行う。
なお、第8図の実施例では、変位量Ha及び収縮量Hbに
基づいて溶接条件を設定する場合について説明したが、
第5図の良否判定手段の判定結果に応じて溶接条件を設
定するようにしてもよいことはいうまでもない。また、
溶接電流及び加圧力の他に、最大通電時間Tmaxを制御す
るようにしてもよい。
次に、本発明において使用することが可能なスポット
溶接機の一例について図面を参照しながら説明する。こ
のスポット溶接機は溶接中でも電極間距離を高精度に検
出することができるように構成されたものであり、従来
のものとは異なった構成をしている。
第11図は本発明のスポット溶接機の全体構成の概略を
示す図である。本実施例のスポット溶接機はC型の溶接
ガンと溶接トランス49が一体に形成されたポータブルタ
イプのものであり、加圧シリンダ1と位置検出器2につ
いては断面図を示す。
溶接ガンは加圧シリンダ1、位置検出器2、アーム支
持部材3、アーム4、可動アーム5、電極ホルダ6,7、
チップ電極8,9及び2次導体40からなる。
加圧シリンダ1のシリンダロッド41及び位置検出器2
を除いた他の部分の構成は従来のものと同じなので簡単
に説明する。
アーム支持部材3は加圧シリンダ1、位置検出器2、
アーム4、溶接トランス49等を保持するものである。
アーム4はL字形をしており、その先端に電極ホルダ
6を保持している。アーム4は加圧シリンダ1からの加
圧力を受けるので、撓まないような剛性で作られる。
可動アーム5はシリンダロッド41の先端に取り付けら
れ、シリンダロッド41の移動に伴って移動する。可動ア
ーム5はシリンダロッド41の反対側に電極ホルダ7を保
持しており、2次導体40と電極ホルダ7とを電気的に接
続している。
電極ホルダ6,7はチップ電極8,9を差し込んで保持する
ものである。
チップ電極8,9は被溶接板材に所定の加圧力で接触
し、被溶接板材間に溶接電流を流し、スポット溶接を行
うものである。
2次導体40は溶接トランス49からの溶接電流を電極ホ
ルダ7及びチップ電極9に供給するものである。電極ホ
ルダ6及びチップ電極8への溶接電流の供給はアーム支
持部材3及びアーム4の内部に設けられた2次導体(図
示せず)によって行われる。
溶接トランス49はコネクタ50を介して外部の制御装置
に接続されている。
尚、チップ電極8,9を冷却する装置については省略し
てある。
位置検出器2はコイルアッセンブリ51と特殊加工され
たシリンダロッド41によって、シリンダロッド41の移動
量を検出する位相シフト方式の検出器である。すなわ
ち、この位置検出器2はチップ電極8,9の接触状態の位
置を基準としてシリンダロッド41の移動量を検出するこ
とによって、チップ電極8,9間の距離を検出するもので
ある。なお、この位置検出器の詳細については実開昭57
−135917号公報、実開昭58−136718号公報又は実開昭59
−175105号公報等において開示されている。コイルアッ
センブリ51の両側には加圧シリンダ1の空気を封入する
ためのパッキング52,53が設けられている。コインアッ
センブリ51にはコネクタ42を介して位置検出用の各種の
データが入出力される。
加圧シリンダ1はポート43及び44から流入する空気圧
によってシリンダチューブ48内のピストン45に圧力を加
え、シリンダロッド41を移動させ、チップ電極8,9の開
閉を行う。ピストン45はシリンダロッド41にナット46で
ネジ止め固定されており、その周囲にはシール用のオー
リング47が設けられており、シリンダチューブ48の両側
にもシール用のオーリング(図示していない)が設けら
れている。加圧シリンダ1の構成はシリンダロッド41以
外は従来と同じである。
本実施例のスポット溶接機が従来のものと異なる点
は、加圧シリンダ1のシリンダロッド41の移動量をアブ
ソリュートに検出する位置検出器2を設け、この位置検
出器2の出力からチップ電極8,9の間の距離を検出する
ようにした点である。このようにチップ電極5及び6に
加圧力を与える加圧シリンダ1と一体に位置検出器2を
設けているので、溶接ガンの構成を変更する必要もな
く、簡単にチップ電極間の距離を検出することができ
る。
加圧シリンダ1及び位置検出器2の詳細構成を第12図
に示す。また、位置検出器2のコイルアッセンブリ51の
結線関係及び位置変換手段の構成を第13図に示す。
位置検出器2の詳細については実開昭57−135917号公
報、実開昭58−136718号公報又は実開昭59−175105号公
報等にて公知なので、ここでは簡単に説明する。第12図
において第11図の加圧シリンダ1と同じ構成のものには
同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。な
お、オーリング57,58は第11図で省略したシール用のオ
ーリングである。
位置検出器2は位相シフト方式によって直線位置の検
出するものであり、コイルアッセンブリ51とシリンダロ
ッド41からなる。
コイルアッセンブリ51は、シリンダロッド41の軸方向
に所定間隔をもって配置された4個の1次コイル1A,1C,
1B,1Dと、これに対応して設けられた2次コイル2A,2C,2
B,2Dとからなる。コイルアッセンブリ51は、その内部に
形成される円筒空間がシリンダロッド41と同心となるよ
うにケーシング54に固定されている。
シリンダロッド41は、その周囲において、磁性体部55
と、その周囲の軸方向に交互に設けられな所定幅のリン
グ状の非磁性体部56とからなる磁気目盛り部41Sを具備
している。この磁性体部55と非磁性体56部とはコイルア
ッセンブリ51に形成された磁気回路に対して磁気抵抗の
変化を与えるような構成になっていればどのような材質
のもので構成してもよい、例えば、非磁性体部56を非磁
性体又は空気等で構成してもよい。また、鉄製のロッド
41にレーザ焼き付けを行うことにより、磁気的性質を変
化させることにより、互いに透磁率の異なる磁性体部55
と非磁性体部56とを交互に形成するようにしてもよい。
一例として一つのコイル長を「P/2」(Pは任意の
数)とすると、磁性体部55と非磁性体部56の交互配列に
おける1ピッチ分の間隔は「P」である。その場合、例
えば、磁性体部55と非磁性体部56の長さは等しく「P/
2」であってもよいし、また、必ずしも等しくなくても
よい。
本実施例において、コイルアッセンブリ51は4つの相
で動作するように構成されている。これらの相に便宜上
A,C,B,Dの符号を用いて区別する。
シリンダロッド41とコイルアッセンブリ51との位置関
係は、シリンダロッド41の磁性体部55の位置に応じてコ
イルアッセンブリ51の各相A〜Dに生じるリラクタンス
が90度ずつずれるようになっている。例えば、A相をコ
サイン(cos)相とすると、C相はマイナスコサイン
(−cos)相、B相はサイン(sin)相、D相はマイナス
サイン(−sin)相となるように構成されている。
第12図の実施例では、各相A〜D毎に個別に1次コイ
ル1A,1C,1B,1D及び2次コイル2A,2C,2B,2Dがそれぞれ設
けられている。各相A〜Dの2次コイル2A,2C,2B,2Dは
それぞれ対応する1次コイル1A,1C,1B,1Dの外側に巻か
れている。
各1次コイル1A,1C,1B,1D及び2次コイル2A,2C,2B,2D
の長さは、前述のように「P/2」である。第12図の例で
は、A相のコイル1A,2AとC相のコイル1C,2Cとが隣合っ
て設けられており、B相のコイル1B,2BとD相のコイル1
D,2Dも隣合って設けられている。また、A相とB相又は
C相とD相のコイル間隔は「P(n±1/4)」(nは任
意の自然数)である。
この構成によって、シリンダロッド41の直線変位に応
じて各相A〜Dにおける磁気回路のリラクタンスが距離
「P」を一周期として周期的に変化し、しかもそのリラ
クタンス変化の位相が各相A〜D毎に90度ずつずれるよ
うにすることができる。従って、A相とB相とでは180
度ずれ、B相とD相とでも180度ずれる。
1次コイル1A,1C,1B,1D及び2次コイル2A,2C,2B,2Dの
結線形式は第13図に示すようにする。第13図において、
A相とC相の1次コイル1A及び1Cは正弦信号sinωtで
互いに同相に励磁され、2次コイル2A及び2Cの出力は逆
相で加算されるように結線されている。同様に、B相と
D相の1次コイル1B及び1Dは余弦信号cosωtで互いに
同相に励磁され、2次コイル2B及び2Dの出力は逆相で加
算されるように結線されている。2次コイル2A,2C,2B,2
Dの出力は最終的に加算され、出力信号Yとして位相差
検出回路62に取り込まれる。
この出力信号Yは、シリンダロッド41における磁性体
部55の直線位置に応じた位相角φだけ基準交流信号(si
nωt,cosωt)を位相シフトしたものとなる。その理由
は、各相A〜Dのリラクタンスが90度ずつずれており、
かつ一方の対(A,C)と他方の対(B,D)の励磁信号の電
気的位相が90度ずれているためである。従って、出力信
号YはY=Ksin(ωt+φ)となる。ここで、Kは定数
である。
リラクタンス変化の位相φは磁性体部55の直線位置に
所定の比例係数(又は関数)に従って比例しているの
で、出力信号Yにおける基準信号sinωt(又はcosω
t)からの位相ずれφを測定することにより直線位置を
検出することができる。但し、位相ずれ量φが全角2π
のとき、直線位置は前述の距離Pに相当する。すなわ
ち、出力信号Yにおける電気的位相ずれ量φによれば、
距離Pの範囲内でのアブソリュートな直線位置が検出で
きるのである。この電気的位相ずれ量φを測定すること
によって、距離Pの範囲内の直線位置をかなりの高分解
能で精度よく割り出すことが可能となる。
なお、ロッド41における磁気目盛り部41Sは磁性体部5
5と非磁性体部56に限らず、磁気抵抗変化を生ぜしめる
ことのできるその他の材質を用いてもよい。例えば、銅
等のように導電率の高い材質と鉄等のように導電率の低
い材質(非導電体でもよい)との組合せ(導電率の異な
る材質)により磁気目盛り部41Sを形成し、渦電流損に
応じた磁気抵抗変化を生ぜしめるようにしてもよい。そ
の場合、鉄等のロッド41の表面に銅メッキ等により良導
電体のパターンを形成するようにしてもよい。パターン
の形状等は磁気抵抗の変化を効率よく生ぜしめるもので
あれば、いかなる形状のものでもよい。
出力信号Yと基準信号sinωt(又はcosωt)との位
相ずれ量φを求めるための手段は適宜に構成することが
できる。第13図はこの位相ずれ量φをデジタル量で求め
るようにした回路例を示す図である。
第13図において、発振部61は基準の正弦信号sinωt
と余弦信号cosωtを発生する回路であり、位相差検出
回路62は位相ずれ量φを測定するための回路である。
クロック発振器63から発振されたクロックパルスCPが
カウンタ64でカウントされる。カウンタ64は例えばモジ
ュロMであり、そのカウント値がレジスタ75に与えられ
る。カウンタ64の4/M分周された出力からは、クロック
パルスCPを4/M分周したパルスPcが取り出され、1/2分周
用のフリップフロップ65のC入力に与えられる。
フリップフロップ65のQ出力から出力されるパルスPb
はフリップフロップ69に加わり、*Q(Qの前の*は反
転出力を意味する)出力から出力されたパルスPaはフリ
ップフロップ66に加わり、これらフリップフロップ66及
び69の出力がローパスフィルタ67,70及び増幅器68,71を
介して、正弦信号sinωtと余弦信号cosωtとして、コ
イルアッセンブリ51に供給される。
カウンタ64におけるMカウントがこれら基準信号sin
ωt,cosωtの2πラジアン分の位相角に相当する。す
なわち、カウンタ64の1カウント値は2π/Mラジアンの
位相角を示している。
コイルアッセンブリ51の出力信号Yは増幅器72を介し
てコンパレータ73に加わり、出力信号Yの正・負極性に
応じた方形波信号がコンパレータ73から出力される。こ
のコンパレータ73の出力信号の立ち上がりに応答して立
ち上がり検出回路74からパルスTsが出力され、このパル
スTsに応じたカウンタ64のカウント値をレジスタ75に書
き込む。その結果、位相ずれ量φに応じたデジタル値D
φがレジスタ75に取り込まれる。これによって、シリン
ダロッド41の直線位置をアブソリュートで、しかも高精
度に検出することが可能となる。
なお、上述の実施例では、スポット溶接機としてポー
タブルタイプの溶接ガンを例に説明したが、加圧力を加
圧シリンダによって発生するようなタイプのスポット溶
接機であれば、いかなるタイプの溶接機であっても同様
の構成を適用できる。
なお、本発明の実施にあたっては、第11図〜第13図に
示したような溶接機に限らず、他の任意のタイプの溶接
機及び板圧検出手段若しくは電極間距離検出手段を使用
してもよいのは勿論である。
〔発明の効果〕
本発明によればスポット溶接部の接合状態を精度よく
判定することができる。
また、本発明の検査方法は非破壊検査法なので、これ
を用いて接合状態を監視しながら溶接条件を自動的に設
定し、接合状態を良好に保持しながらスポット溶接を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のスポット溶接部の検査方法を実現する
ための良否判定手段の詳細構成を示す図、 第2図は本発明のスポット溶接部の検査方法の概念を説
明するためのスポット溶接時における電極間距離の変位
特性を示す図、 第3図は本発明のスポット溶接検査方法を実現するため
の検査装置の全体構成の概略を示す図、 第4図は第1図の良否判定手段の動作を説明するための
タイミングチャート図、 第5図は本発明のスポット溶接検査方法を実現するため
の良否判定手段の他の実施例を示す図、 第6図は第5図の他の実施例の良否判定手段を説明する
ためのスポット溶接時における電極間距離の変位特性を
示す図、 第7図はスポット溶接制御システムの全体構成の概略を
示す図、 第8図は第7図の良否判定手段の詳細構成を示す図、 第9図は第8図の良否判定手段の動作を説明するための
タイミングチャート図、 第10図はスポット溶接の各工程における電極間距離の変
化を示し、従来のスポット溶接部の検査方法を説明する
ための図、 第11図は本発明において使用することが可能なスポット
溶接機の一例を示す全体構成概略図、 第12図は第11図の加圧シリンダ及び位置検出器の詳細構
成を示す図、 第13図は第11図の位置検出器からの検出信号を位置信号
に変換する位置変換手段の構成を示す図である。 30,31……被溶接板材、32,33……チップ電極、34,38…
…溶接電流制御手段、35……電極間距離検出手段、36,3
9……良否判定手段、37……表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 勝 三重県鈴鹿市算所5丁目13―16 (72)発明者 水谷 保幸 三重県鈴鹿市算所5丁目15―17 (72)発明者 田矢 雄二 三重県鈴鹿市高岡町2726―6 (72)発明者 中島 敏治 三重県四日市市あかつき台2―1―105 (72)発明者 星野 伸二 三重県鈴鹿市稲生1丁目5―6 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 11/24 338 B23K 11/25 513

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2枚の被溶接板材を重ね合わ
    せ、その両面を2つの電極で挟み、前記被溶接板材に圧
    力を加えながら前記電極間に通電することによって前記
    被溶接板材を溶接するスポット溶接において、スポット
    溶接部の良否を判定する検査方法であって、 通電終了直後の所定の加圧保持時間における前記スポッ
    ト溶接部の板厚の収縮量を検出し、この収縮量に基づい
    て前記スポット溶接部の接合状態の良否を判定すること
    を特徴とするスポット溶接部の検査方法。
  2. 【請求項2】少なくとも2枚の被溶接板材を重ね合わ
    せ、その両面を2つの電極で挟み、前記被溶接板材に圧
    力を加えながら前記電極間に通電することによって前記
    被溶接板材を溶接するスポット溶接において、スポット
    溶接部の良否を判定する検査方法であって、 通電終了直後の所定の加圧保持時間において変化する前
    記スポット溶接部の板厚を前記通電終了時点の前記板厚
    を基準として前記加圧保持時間内で積分した値を求め、
    この積分値に基づいて前記スポット溶接部の接合状態の
    良否を判定することを特徴とするスポット溶接部の検査
    方法。
  3. 【請求項3】前記被溶接板材の板厚を前記2つの電極間
    の距離に基づいて検出することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のスポット溶接部の検査方法。
  4. 【請求項4】前記通電終了直後の前記板厚を基準として
    測定した前記保持加圧時間終了時点の前記板厚の値を前
    記収縮量とすることを特徴とする請求項1に記載のスポ
    ット溶接部の検査方法。
  5. 【請求項5】通電終了直後の所定の加圧保持時間におい
    て変化する前記スポット溶接部の板厚を前記通電終了時
    点の前記板厚を基準として前記加圧保持時間内で積分し
    た値を求める工程を更に具え、この積分値に基づいて前
    記スポット溶接部の接合状態の良否を更に判定すること
    を特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の検査方
    法。
  6. 【請求項6】通電開始時点の板厚に対する通電終了時点
    の板厚の変位量を求める工程を更に具え、この変位量に
    基づいて前記スポット溶接部の接合状態の良否を更に判
    定することを特徴とする請求項1から請求項5までのい
    ずれか1つの請求項に記載のスポット溶接部の検査方
    法。
  7. 【請求項7】通電開始時点の板厚に対する保持加圧時間
    終了時点の板厚の変位量を求める工程を更に具え、この
    変位量に基づいて前記スポット溶接部の接合状態の良否
    を更に判定することを特徴とする請求項1から請求項6
    までのいずれか1つの請求項に記載のスポット溶接部の
    検査方法。
  8. 【請求項8】前記通電開始後に変化する前記板厚の値を
    前記通電開始時点の前記板厚を基準として前記通電時間
    内で積分した値を求める工程を更に具え、この積分値に
    基づいて前記スポット溶接部の接合状態の良否を更に判
    定することを特徴とする請求項1から請求項7までのい
    ずれか1つの請求項に記載のスポット溶接部の検査方
    法。
  9. 【請求項9】通電終了直後の所定の加圧保持時間におい
    て変化する前記スポット溶接部の板厚を前記通電終了時
    点の前記板厚を基準として前記加圧保持時間内で積分し
    た値(SB)を、前記通電開始時点の前記板厚を基準とし
    て前記通電時間内で積分した値(SA)で除した値(SB/S
    A)を求める工程を更に具え、この値(SB/SA)に基づい
    て前記スポット溶接部の接合状態の良否を更に判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか
    1つの請求項に記載のスポット溶接部の検査方法。
  10. 【請求項10】重ね合わされた前記被溶接板材の板厚を
    前記通電開始前に検出し、前記被溶接板材が所定枚数で
    あるかどうかを判定する工程を更に具えたことを特徴と
    する請求項1から請求項9までのいずれか1つの請求項
    に記載のスポット溶接部の検査方法。
  11. 【請求項11】前記2つの電極間の距離をアブソリュー
    トに測定し、前記スポット溶接を所定回数行う毎にスポ
    ット溶接による電極先端の摩耗量を検出する工程を更に
    具えたことを特徴とする請求項1から請求項10までのい
    ずれか1つの請求項に記載のスポット溶接部の検査方
    法。
  12. 【請求項12】少なくとも2枚の被溶接板材を重ね合わ
    せ、その両面を2つの電極で挟み、前記被溶接板材に圧
    力を加えながら前記電極間に通電することによって前記
    被溶接板材を溶接するスポット溶接制御システムにおい
    て、 請求項1から請求項11までのいずれか1つの請求項に記
    載のスポット溶接部の検査方法の検査結果に応じてスポ
    ット溶接の溶接条件を制御する制御手段を具えたことを
    特徴とするスポット溶接制御システム。
  13. 【請求項13】前記溶接条件としてスポット溶接の溶接
    電流の大きさ、前記通電時間及び前記圧力の少なくとも
    1つを制御することを特徴とする請求項12に記載のスポ
    ット溶接制御システム。
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