JP2931617B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JP2931617B2 JP2067235A JP6723590A JP2931617B2 JP 2931617 B2 JP2931617 B2 JP 2931617B2 JP 2067235 A JP2067235 A JP 2067235A JP 6723590 A JP6723590 A JP 6723590A JP 2931617 B2 JP2931617 B2 JP 2931617B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真用現像剤に関する。
〔従来の技術〕
電子写真法あるいは、静電記録法等に適用される現像
方法として、トナーとキャリヤからなる2成分現像剤、
あるいは、種々の帯電部材とトナーとの摩擦帯電を利用
するか、あるいはトナー相互の摩擦帯電を利用する一成
分現像剤においてトナーに電荷を付与し、このトナーに
より静電潜像を可視化する方法がとられている。
また、内部に磁性粉を含む一成分磁性トナーにより静
電潜像を可視化する方法も知られている。感光体あるい
は、静電記録体上の可視化されたトナー像は転写紙に転
写後、定着して被写物が得られ、一方転写後の感光体あ
るいは静電記録体上に残留したトナーは次の被写工程に
備えるためクリーニングされる。
この残留トナーのクリーニングは、ブレード法、ブラ
シ法、ウェブ法等種々の方法により行なわれているが、
数千回、数万回と複写工程をくりかえすうちに、これら
クリーニング法では除去しきれないトナーが、徐々に感
光体の表面に付着蓄積する現像(いわゆるトナーフィル
ミング現像)あるいは、クリーニング不良といった不都
合を生じる。これらの現像を改善するため、樹脂物質を
現像剤組成物に添加する試みが行なわれている。
例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ポリビ
ニリデン等の表面エネルギーの低い有機重合体(特公昭
48−8141号)、摩擦帯電列が硫黄より小さい塗着性のな
い重合体とコロイド状シリカ等の研磨剤(特公昭51−11
30号)、また、ポリスチレン粒子(特開昭52−84741
号)を、それぞれ現像剤中に添加し、付着能の低下或い
は研磨効果等により感光体の表面へのクリーニング不良
あるいは、トナーフィルミングの防止を図ろうとしてい
る。
また、従来静電潜像を現像する現像剤の構成材料とし
て、流動性付与、凝集性防止などの目的で、疎水化した
又は疎水化していないシリカ、アルミナ、チタニア等の
無機酸化物、硫化物、窒化物の微粉末を外添して、トナ
ー粒子の表面に付着させることは公知である。そしてこ
れらの微粉末は、一般に0.5μm以下、殊に0.1μm以下
の微粒子として用いられている(特公昭45−16219号、
特開昭56−128956号、同59−123849号、同61−14845号
公報参照)。
例えば、負帯電現像剤においては、二酸化ケイ素微粉
末が用いられ、又、正帯電用現像剤においては、例え
ば、特開昭61−148454号公報に記載されているイミノシ
ラン化合物で処理したシリカ、特開昭59−123849号公報
に記載されている特殊なアンモニウム塩を分子構造に含
むシランカップリング剤処理を施したシリカ、アルミ
ナ、チタニア等の金属酸化物微粉末を用いることが知ら
れている。
一方、特開昭60−122958号公報には、ロール定着にお
けるトナー表面のつぶれを防止する目的で、粒径0.1〜2
0μmの炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ジルコニウムの
微粒子を単独又は混合して含有するトナーが開示されて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記粒径0.5μm以下の微粉末を用いた現像剤につい
ては、これら微粉末は、流動性の向上剤としての機能の
点では著しいものがあるが、負帯電現像剤に例えば、疎
水性シリカを外添混合すると、低温低湿度雰囲気におい
ては、トナー帯電量が高すぎて画像濃度が低下する傾向
がみられる。また、高温高湿度雰囲気においては、トナ
ー帯電量が低すぎて画像のボケやカブリ等が生じるとい
う障害を伴う。
一方、正帯電用現像剤においては、未処理シリカを用
いた場合は勿論の事、各種処理剤で処理したシリカ、チ
タニア等の金属酸化物微粒子を外添混合した場合にす
ら、いかなる温度湿度環境の下においても、帯電量が低
く、かつ逆極性のトナーが発生しやすい。
また、正負のいずれに帯電する現像剤の場合において
も、特に繰り返し使用時に、現像性の欠陥が著しく目立
ち、画像ボケ、にじみ、カブリ等が発生し使用に耐えな
い。この様な現像剤は、帯電量分布が著しく広がって逆
極性トナーを含むからである。
一方、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ポリビニ
リデンや摩擦帯電列が硫黄より小さい塗着性のない重合
体とコロイド状シリカ等の研磨剤やポリスチレン粒子
は、クリーニング不良、トナーフィルミング防止という
面では、ある程度有用であるが、この様な添加剤を混合
した現像剤は、添加剤を混合しない現像剤に比較してト
ナーの摩擦帯電能が低下してしまうという欠点を有す
る。即ち、複写枚数が1万枚〜2万枚から、画像濃度の
低下或いは、カブリ現象が増大する。この現象は、特に
高温高湿時に顕著に生ずるが、その際、感光体上にはト
ナーフィルミング現象は生じていないことから、この現
象は現像剤の摩擦帯電能の低下に起因するものと考えら
れる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、鋭意研究の結果、上記電子写真用現像
剤に粒子形状が球形であり、平均粒径が0.05〜1.0μm
の範囲にあり、粒子径の変動係数が0〜30%である無機
酸化物系微粒子を含有すると現像剤の現像性及び摩擦帯
電量の低下が改善されることを発見して、本発明を完成
した。
従って本発明の電子写真用現像剤は、平均粒径が0.05
〜1.0μmの一次粒子より成り、凝集粒子の少ない無機
酸化物系微粒子をトナーに添加してなることを特徴とす
るもので、トナー粒子表面に無機酸化物系微粒子が均一
に付着した状態になっている。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明において用いる上記無機酸化物は、その主な構
成要素が金属と酸素との3次元の結合を有し、粒度分布
のシャープな球状微粒子であれば、その組成は特に限定
されるものではない。例えば構成する金属が2種又はそ
れ以上から成る複合酸化物であってもよく、さらに金属
元素が酸素原子との結合だけではなく、その一部が炭素
原子や他の無機元素等と結合あるいは吸着した微粒子
も、本発明に於ける無機酸化物系微粒子に含まれる。中
でもその平均組成が下記の一般式(I)で示される微粒
子あるいはアルミナを主成分とするものが、現像剤の均
一混合性という点で好ましい。
一般式(I)……RnMO(4−n)/2 (但しMはSi,Ti,Zrから選ばれる少なくとも一種の金属
原子、Rは直接金属原子に結合する炭素原子を有する有
機基の平均組成を示し、nは0または1である。) さらに本発明で用いる無機酸化物系微粒子は、その結
晶学的構造や表面積及び真比重等の主に緻密性・多孔質
性等に関する物性に於いても何ら制限されることはな
く、本発明が目的とする静電用現像剤が得られる。
しかし該微粒子が結晶学的に非晶質であるものが、現
像剤への均一混合性という点で好ましい。微粒子製造の
具体例として、金属アルコキサイド類を原料として水が
存在する有機溶媒中で、加水分解及び/又は縮合させる
工程を経て製造される微粒子は、真球性が高く、粒子径
の変動係数が小さく分散性が良好である上に微粒子の硬
度を任意に調節できる点で好ましい。
本発明でいう金属アルコキサイド類とは一般式 R1mM(OR2 (但しMは金属原子、R1は置換基があってもよいアルキ
ル基、アリール基、水素原子及び不飽和脂肪族残基から
なる群から選ばれる少なくとも1種の有機基。R2は置換
基があってもよいアルキル基を表わし、mは0〜3の範
囲の整数、nは1〜4の範囲の整数であってm+nはM
の原始価に相当する)で表わされる金属アルコキシド及
びその縮合体等の誘導体のことである。
具体的な金属アルコキシドとしてアルミニウムトリメ
トキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウム
トリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、
ジメチルアルミニウムメトキシド、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシラン、トリメトキシシラン、トリ
エトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、トリメ
トキシシラノール、トリエトキシシラノール、メチルト
リメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエ
トキシビニルシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−
(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシ−3
−グリシドキシプロピルメチルシラン、3−クロロプロ
ピルジメチルメトキシシラン、ジメトキシジフェニルシ
ラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリメチルメ
トキシシラン、トリメチルエトキシシラン、テトラメト
キシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポ
キシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ(2−エチ
ルヘキサノキシ)チタン、ジエトキシジブトキシチタ
ン、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテト
ライソプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシド等
が挙げられ、これらの金属アルコキサイドの1種又は2
種以上を選択して使用することができる。金属アルコキ
サイド類の加水分解及び/又は、縮合を促進する為に触
媒を共存させても良い。特に金属アルコキサイド類の金
属元素の少なくとも一種がSiである場合には,アンモニ
ア、尿素、モノアミン類、アルカノールアミン類、四級
アンモニウム塩等の塩基性触媒を共存させるのが好まし
い。加水分解・縮合工程で使用可能な有機溶媒(以下こ
の有機溶媒を有機溶媒(イ)とする)としてはメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
エチレングリコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール等のアルコール類の
他、ケトン類、エステル類、(シクロ)パラフィン類、
エーテル類、芳香族化合物等があげられ、単一又は混合
物で使用される。
これら有機溶媒(イ)の内、金属アルコキサイド類や
水と、また触媒を使用する場合には、触媒とも相溶性が
高い溶媒が好ましく、アルコール性有機溶媒が好適に使
用される。これらと相溶しない有機溶媒の場合にはそれ
らに界面活性剤を添加して均一なミセルにしても良い。
金属アルコキサイド類の加水分解及び/又は、縮合は
前記した金属アルコキサイド類を水、必要により触媒が
存在する有機溶媒(イ)中に添加し、好ましくは0〜10
0℃、更に好ましくは0〜70℃の範囲で攪拌することに
よって達成される。また、上記した加水分解及び/又は
縮合をさらに金属水酸基を表面に有する微粒子をシード
として有機溶媒中に共存させた懸濁液中で行う、いわゆ
るシード法によっても目的とする球状微粒子が得られ
る。
加水分解及び/又は、縮合させるに際して存在する水
や触媒の量は、生成する粒子の粒子径、粒度分布及び分
散状態に影響を及ぼすので好ましい量に制御する必要が
あるが、原料の金属アルコキサイド類の種類、濃度等に
よって適宜選択される。また金属アルコキサイド類の添
加の方法は限定されない。例えば金属アルコキサイド類
の1種又は2種以上の均一混合物をそのまま添加しても
よいし、有機溶媒(イ)と混合した添加してもよい。
上述した好ましい製法例によれば、球状で、粒子径の
変動係数が15%以下の非常に粒度分布のシャープな微粒
子が得られる。
本発明に用いる無機酸化物系微粒子の平均粒子径は0.
05〜1.0μmの範囲にあるのが好まい。0.05μmより小
さいと単分散することが困難となりトナーの各粒子に均
一に混合されないことがあり、1.0μmより大きいと、
トナー粒子表面に不均一な付着がおこり、好ましくな
い。
さらに、平均粒子径が0.05〜1.0μmの範囲であって
も、粒子径の変動係数が30%を超えると、すなわち、粒
度分布が広くなると、分散性およびトナー粒子表面への
付着性に問題がおこるためか好ましくない場合がある。
懸濁液(ロ)を濾過、遠心分離、溶媒蒸発等通常行わ
れている方法によって微粒子を分離した後乾燥して粉体
化する方法等がとり得るが、好ましくは懸濁液(ロ)の
濃縮操作を行った後、真空瞬間蒸着装置を用いた溶媒蒸
発法による粉体化方法は、得られる微粒子が1次粒子に
なりやすく、トナーとの混合性が極めて良好であり、従
って該微粒子の添加によりトナーの帯電量のバラツキが
少なくなり、安定した帯電能をもつので特に好ましい。
本発明で用いる無機酸化物系微粒子は、そのままトナ
ーと混合してもよいが、疎水化率の向上及び帯電性の制
御等の観点から表面処理をほどこしてもよい。表面処理
剤としては、カップリング剤や分子内に1個以上のヒド
ロキシル基を有する有機物等がある。
本発明に使用し得るカップリング剤は、分子中に1個
以上の非加水分解性有機基と1個以上の加水分解性基を
有しておれば特に制限はないが、容易に入手し得るもの
としてシラン系、チタネート系、アルミニウム系のカッ
プリング剤が好ましい。例えば、メチルトリメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、ベンジルトリエト
キシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、3−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチル
シラン、ジエトキシメチルフェニルシラン、エトキシト
リメチルシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン等の分子中に1種または2種以上の(置換)アル
キル基、(置換)フェニル基、ビニル基等を有するアル
コキシシラン類、トリメチルクロロシラン、ジエチルジ
クロロシラン等のクロロシラン類、アセトキシトリエチ
ルシラン、ジアセトキシジフェニルシラン、トリアセト
キシビニルシラン等のアセトキシシラン類等のシラン系
カップリング剤;イソプロピルトリイソステアロイルチ
タネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)オキ
シアセテートチタネート等のチタネート系カップリング
剤;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート
等のアルミニウム系カップリング剤等が掲げられるがこ
れに限定されることはない。
本発明に使用し得る分子内に1個以上のヒドロキシル
基を有する有機物としては、アルコール類、例えばメタ
ノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、iso−ブタノ
ール、tert−ブタノール、アミルアルコール、sec−ア
ミルアルコール、3−ペンタノール、2−メチル−1−
ブタノール、イソアミルアルコール、tert−アミルアル
コール、sec−イソアミルアルコール、シクロヘキサノ
ール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、ベンジルアルコール、アリルアルコール、ジメチル
アミノエタノール、ジエチルアミノエタノール等;グリ
コール類、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、1,4
−ブタンジオール等が挙げられる。
シランカップリング剤を用いて処理を行なう場合、水
存在下で常温もしくは加熱して行なう常法で、又、アル
コール等を用いて処理を行なう場合、加熱化オートクレ
ーブ等を用いて常法のエステル交換反応を行なえばよい
が、懸濁液(ロ)にそれらの表面処理剤を添加し真空瞬
間蒸発装置を用いて粉体化すると同時に表面処理を行な
う方法が好ましい。
本発明において、トナーとの混合に際して用いる混合
手段としては、当業界において周知の手段が使用でき
る。例えばヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、ボ
ールミル、V型混合機、ターブラミキサー、ペイントシ
ェイカー等が使用できる。本発明においては、高速攪拌
羽根を内部にもち、剪断力によって粒子の分散を行う型
の混合機、例えばヘンシェルミキサー等が好適である。
又、容器が単純に回転する型の混合機、例えば、V型混
合機であってもスチールボールやガラスビーズ等を封入
し、それらによる解砕力を利用すれば有利に使用するこ
とができる。
上記無機酸化物系微粒子の添加量はトナーの種類にも
よるが、非磁性トナーでは、トナー100重量部に対して
0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量
部である。添加量が0.1重量部より少ない場合には、帯
電性の制御といった意味あいで効果がなく、又、10重量
部を越えると、遊離した該無機酸化物系微粒子が、キャ
リヤや他の現像機部材に付着したり感光体を傷付けたり
する障害がおこる。また、磁性体を含む磁性トナーは、
トナーの比重が大きくなるが、上記の範囲の添加量を比
重に応じて換算して添加量を決めればよい。
本発明において用いるトナーは、着色剤および結着樹
脂よりなり、その他公知の添加剤を含有してもよい。着
色剤としては、カーボンブラック、シアンカラー、マゼ
ンタカラー、イエローカラー、体質顔料等の染料及び顔
料が使用できる。結着樹脂としては従来周知のものを用
いることができる。例えば、スチレン、クロルスチレ
ン、ビニルスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸
ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカル
ボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテ
ル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニ
ルイソプロピルケトン等のビニルケトン等の単独重合体
あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル
酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピ
レンを挙げることができる。
更に天然及び合成ワックス類、ポリエステル、ポリア
ミド、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタ
ン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、石油樹脂等を用
いることができる。
又、添加剤としては、例えば、フェライト等の磁性
体、電化制御剤、導電性調節剤、酸化スズ、酸化チタ
ン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛等の金属酸化物、体質
顔料、繊維状物質などの補強充填剤、酸化防止剤、離型
剤等を必要に応じて含有させることができる。
本発明の電子写真用現像剤は、上記トナーに上記無機
酸化物系微粒子及び必要に応じてその他の外添剤を添加
し、上記した混合手段を用いて混合することによって製
造することができ、それによって無機酸化物系微粒子及
び必要に応じて添加された外添剤がトナー粒子表面に付
着した状態になる。なお、得られた電子写真用現像剤に
熱風をあてて、無機酸化物系微粒子その他の外添剤を粒
子表面に固着させてもよい。
本発明の電子写真用現像剤は、一成分現像剤として、
又は二成分現像剤として使用される。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、部および%は特にことわらない限り重量部、重量%
を示す。
本発明で使用する各無機酸化物系微粒子のバルク組
成、粒子形状、平均粒子径、粒子径の変動係数、結晶性
等の物性又は物性値は以下の様に測定し且つ定義され
る。
(粒子形状) 1万倍の走査型電子顕微鏡観察により判定した。
(平均粒子径、変動係数) 1万倍の走査型電子顕微鏡像の任意の粒子100個の粒
子径を実測して、下記の式より求めた。
(結晶性) X線回析測定により評価した。
(バルク組成) けい光X線測定、IR測定(Si−Cの定量)の結果に基
づいてバルク組成を決定した。また粒子表面への有機物
の付着量は元素分析、IR分析及びガスクロマト分析等の
測定結果に基づいて決定した。
合成例1 攪拌機、滴下ロート、温度計を20のガラス製反応器
にエタノール12、28%アンモニア水1800gを加え攪拌
して均一溶液として20℃に保った。ついで攪拌を続けな
がらテトラエチルシリケート624gを60分間で滴下して反
応させた。さらに滴下終了後20℃にて5時間攪拌を続け
シリカの球状微粒子の懸濁液を製造した。この時の最終
溶液全量に対する各原料の濃度はテトラエチルシリケー
ト0.21モル/、水4.9モル/およびアンモニア2.0モ
ル/であった。反応条件を表1に示す。
次に上記懸濁液を加熱し、溶媒を一部蒸発させること
により微粒子濃度20%、水濃度25%の濃縮懸濁液を製造
した。
次に、内径8mmで長さ9mの加熱水蒸気ジャケット付き
のステンレス鋼製の管の一端が濃縮懸濁液の供給口であ
り他端が減圧に保持された粉体の捕集室に導かれ、粉体
と蒸発した蒸気はバッグフィルターで分離され、蒸気は
凝縮させ系外に抜き出す様にされている真空瞬間蒸発装
置を使用して上記濃縮懸濁液より粉体を製造した。
すなわち200℃に加熱された上記真空瞬間蒸発装置の
長管の一端に定量ポンプで上記濃縮懸濁液を15kg/hrの
流量で供給し、他端より50Torrに保たれたバッグフィル
ターを備えた粉体捕集室に導き、シリカ球状微粒子粉体
を得た。得られた粉体を微粒子(A)とする。
微粒子(A)は、走査型電子顕微鏡観察より平均粒子
径0.50μmの真球状微粒子であり、X線回析測定より非
晶質であることが確認された。微粒子(A)の諸物性を
表−2に示す。
合成例2〜5 微粒子の懸濁液を製造する反応に於いて使用する有機
金属化合物の種類、アルコールの種類、最終溶液全量に
対する各原料の濃度及び反応条件を表−1に示した通り
とする以外は参考例1と同様にして各無機酸化物系微粒
子の粉体を得た。合成例2〜5で製造した微粒子をそれ
ぞれ微粒子(B),(C),(D),(E)とし、各微
粒子の諸物性を表−2に示す。
合成例6 合成例1のシリカ球状微粒子の濃縮懸濁液から粉体を
製造する工程において懸濁液中にフェニルトリメトキシ
シラン(信越化学(株)製)を懸濁液中のシリカ球状微
粒子に対して1%添加する以外は合成例1と同様にして
粉体を製造した。
製造された粉体を微粒子(F)とする。微粒子(F)
を分析した結果、フェニル基導入量は2.5mmol/gであっ
た。微粒子(F)の諸物性を表−2に示す。
合成例7 合成例1のシリカ球状微粒子の濃縮懸濁液から粉体を
製造する工程において懸濁液中に3−アミノプロピルト
リメトキシシラン(信越化学(株)製)を懸濁液中のシ
リカ球状微粒子に対して0.5%添加する以外は合成例1
と同様にして粉体を製造した。
製造された粉体を微粒子(G)とする。微粒子(G)
を分析した結果、3−アミノプロピル基導入量は2.11mm
ol/gであった。微粒子(G)の諸物性を表−2に示す。
合成例8 合成例1で製造された微粒子(A)500gを攪拌しなが
ら2−エチルヘキシルアルコール1500gに投入し、超音
波ホモジナイザーで分散処理した後、凝縮器、攪拌機及
び温度計を備えた三つ口の3フラスコに上記分散液を
移し、攪拌しながら、195℃まで昇温した。195℃で2時
間還流状態で保持した後、室温まで冷却し、得られた分
散液を遠心分離し、沈降物のエタノール洗浄を繰り返し
た後、200℃で真空乾燥を行った。
こうして得られた粉体は、ガスクロマトグラフ法で定
量分析した結果、2−エチルヘキシル基が1.2mmol/gで
あった。
この粉体を微粒子(H)とし、諸物性を表−2に示
す。
合成例9〜10 合成例1で製造された微粒子(A)をそれぞれ500℃
(参考例9)または1200℃(参考例10)で空気雰囲気下
で2時間焼成した。昇温速度はいずれの参考例の場合も
200℃/hrであった。それぞれ得られた微粒子を微粒子
(I)及び(J)とし、各微粒子の諸物性を表−2に示
す。
実施例1 上記配合のものをヘンシェルミキサーにて乾式混合
し、更にロールミルにより150℃で20分間混練した。生
成した混合物を冷却固化後、連続振動ミルで粗粉砕し
た。
続いてジェットミルを用いて微粉砕した後、分級し3
〜15μmの粒度分布を有するトナー(1)を得た。次に
上記トナー(1)に合成例1で得られた微粒子(A)2
部をヘンシェルミキサーにより混合し、静電荷像現像用
トナー(1)を得た。この静電荷像現像用トナー(1)
35部と、平均粒子径80μmのフェライトキャリヤ965部
とをV型ブレンダーにより30分間攪拌して、本発明の現
像剤(1)を得た。
この現像剤(1)を用いて複写機(FT−4060機リコー
(株)製)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。又、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環境
下においての1万枚の画像出しにおいても良好な画質を
得ることができた。
実施例2 実施例1において、微粒子(A)の代わりにトナー
(1)に対し微粒子(B)1部、コロイダルシリカ(日
本アエロジル社製R972)0.3部を添加した以外は、実施
例1と同様にして静電荷像現像用トナー(2)を得た。
静電荷像現像用トナー(2)35部と、平均粒子径80μ
mのフェライトキャリヤ965部とをV型ブレンダーによ
り30分間攪拌して、本発明の現像剤(2)を得た。
この現像剤(2)を用いて複写機(FT−4060機リコー
(株)製)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。また35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環境
下においても良好な画質を得ることができた。
実施例3 上記配合のものを実施例1と同様にして3〜15μmの
粒度分布を有するトナー(3)を得た。
次に上記トナー(3)に微粒子(C)1部をヘンシェ
ルミキサーにより混合し、静電荷像現像用トナー(3)
を得た。この静電荷像現像用トナー(3)35部と、平均
粒子径80μmのフェライトキャリヤ965部とをV型ブレ
ンダーにより30分間攪拌して、本発明の現像剤(3)を
得た。この現像剤(3)を用いて複写機(SF8800機シャ
ープ(株)製)により10万枚の画像出しを行なったとこ
ろ、画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好
な画質が得られた。また35℃/85%RH及び15℃/10%RHの
環境下においても良好な画質を得ることができた。
実施例4 実施例3で得られたトナー(3)に、微粒子(D)1
部をヘンシェルミキサーにより混合し、静電荷像現像用
トナー(4)を得た。この静電荷像現像用トナー(4)
35部と平均粒子径80μmのフェライトキャリヤ965部と
をV型ブレンダーにより30分間攪拌して、本発明の現像
剤(4)を得た。
この現像剤(4)を用いて複写機(SF8800機シャープ
(株)製)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。また、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環
境下においても良好な画質が得ることができた。
実施例5 攪拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管および温度計
を備えたフラスコに、脱イオン水199.9部にポリビニル
アルコール0.1部を溶解したもの200部を仕込んだ。そこ
へ予め調製しておいたスチレン97.5部およびグリシジル
メタクリレート2.5部からなる重合性単量体にベンゾイ
ルパーオキサイド8部を溶解した混合物を仕込み、高速
で攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹き
込みながら80℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を続け
て重合反応を行った後、水を除去して反応性基としてエ
ポキシ基を有する重合体(1)を得た。
反応性基としてエポキシ基を有する重合体(1)40部
とカーボンブラック(三菱化成工業(株)製「MA−100
R」pH3.5)15部と電荷制御剤(保土ケ谷化学工業(株)
製「Aizen Spilon Black TRH」)2部とをラボブラスト
ミルを用いて160℃、100rpmの条件下に混練して反応し
た後、冷却、粉砕して着色剤としてのカーボンブラック
グラフトポリマー(1)を得た。
上記と同様のフラスコに、脱イオン水899部にアニオ
ン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製「ハイテノール
N−08」)1部を溶解したもの900部を仕込んだ。そこ
へあらかじめ調製しておいたスチレン80部、アクリル酸
n−ブチル20部およびジビニルベンゼン0.003部からな
る重合性単量体成分に上記の着色剤としてのカーボンブ
ラックグラフトポリマー(1)50部、アゾビスイソブチ
ロニトリル3部および2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)3部を配合した混合物を仕込み、T.K.
ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)により8000rpm
で5分間攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガス
を吹き込みながら60℃に加熱し、この温度で5時間攪拌
を続けて懸濁重合反応を行った後、冷却し、着色球状微
粒子の懸濁液を得た。得られた着色球状微粒子の懸濁液
を濾過、乾燥後、超音速ジェット粉砕機ラボジェット
(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、凝集状
態にあるトナーを単粒子にまで解砕し、トナー(5)を
得た。
このトナー(5)に対し、微粒子(E)1部をヘンシ
ェルミキサーにより混合し、静電荷像現像用トナー
(5)を得た。この静電荷像現像用トナー(5)25部と
粒子径80μmのフェライトキャリヤ975部とをV型ブレ
ンダーにより30分間攪拌して複写機(SF9700機シャープ
(株)製)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。また、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環
境下においても良好な画質を得ることができた。
実施例6 実施例5で得た着色球状微粒子の懸濁液1050部を濾
過、洗浄した後、熱風乾燥機を用い90℃で5時間乾燥
後、加熱処理を行い、粒界を残した融着状態で嵩密度が
0.30g/cm3の粟おこしの形状を呈したブロック状物150部
を得た。このブロック状物を粗砕した後、超音速ジェッ
ト粉砕機ラボジェット(日本ニューマチック工業(株)
製)を用いて解砕し、トナー(6)を得た。
このトナー(6)に対し、微粒子(F)2部をヘンシ
ェルミキサーにより混合し、静電荷像現像用トナー
(6)を得た。この静電荷像現像用トナー(6)25部と
粒子径80μmのフェライトキャリヤ975部とをV型ブレ
ンダーにより30分間攪拌して複写機(SF9700機シャープ
(株)製)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。また、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環
境下においても良好な画質が得られた。
実施例7 上記配合のものをヘンシェルミキサーにて乾式混合
し、更にロールミルにより160℃で20分間混練した。生
成した混合物を冷却固化後、連続振動ミルで粗粉砕し
た。
続いてジェットミルを用いて微粉砕した後、分級し球
状化処理を行なった後、3〜15μmの粒度分布を有する
トナー(7)を得た。
次に上記トナー(7)に微粒子(E)2部をヘンシェ
ルミキサーにより混合し、静電荷像現像用トナー(7)
を得た。この静電荷像現像用トナー(7)を用いて複写
機(NP−400REキャノン(株)製)により10万枚の画像
出しを行なったところ、画像濃度の低下及びカブリの増
大もみられず、良好な画質が得られた。又、35℃/85%R
H及び15℃/10%RHの環境下においてもの1万枚の画像出
しにおいても良好な画質を得ることができた。
実施例8 実施例5で得られた重合体(1)40部とカーボンブラ
ック(三菱化成工業(株)製「MA−600」)20部と電荷
制御剤(オリエント化学(株)製ボントロンNo.1)4部
とをラボブラストミルを用いて160℃、100rpmの条件下
に混練して反応した後、冷却、粉砕して着色剤としての
カーボンブラックグラフトポリマー(2)を得た。
実施例4と同様のフラスコに脱イオン水899部にアニ
オン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製「ハイテノー
ルN−08」1部を溶解したもの900部を仕込んだ。そこ
へあらかじめ調整しておいたスチレン80部、アクリル酸
n−ブチル20部及びジビニルベンゼン0.003部から成る
重合性単量体成分に上記の着色剤としてのカーボンブラ
ックグラフトポリマー(2)50部、アゾビスイソブチロ
ニトリル3部及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)3部を配合した混合物を仕込み、T.K.ホモ
ミキサー(特殊機化工業(株)製)により8000rpmで5
分間攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹
き込みながら60℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を続
けて懸濁重合反応を行なった後、冷却し、着色球状微粒
子の懸濁液を濾過、乾燥後、超音速ジェット粉砕機ラボ
ジェット(日本ニューマチック工業(株)製)を用い
て、凝集状態にあるトナーを単粒子まで解砕しトナー
(8)を得た。
このトナー(8)に対し、微粒子(G)を2部ヘンシ
ェルミキサーにより混合し、静電荷像現像用トナー
(8)を得た。この静電荷像現像用トナー(8)35部と
粒子径80μmのフェライトキャリヤ965部とをV型ブレ
ンダーにより30分間攪拌して複写機(SF8800機シャープ
(株)機)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。また、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環
境下においても良好な画質を得ることができた。
実施例9 実施例5を用いたのと同様のフラスコにポリビニルア
ルコール0.1部を溶解した脱イオン水200部を仕込んだ。
そこへ予め調整しておいたスチレン98部およびイソプロ
ペニルオキサゾリン2部からなる重合性単量体にベンゾ
イルパーオキサイド8部を溶解した混合物を仕込み、高
速で攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹
き込みながら80℃に加熱しこの温度で5時間攪拌を続け
て重合反応を行った後、冷却して重合体懸濁液を得た。
この重合体懸濁液を濾過、洗浄した後乾燥して反応性基
としてオキサゾリン基を有する重合体(2)を得た。こ
の重合体(2)の分子量はGPC測定によりMn=5800であ
った。
反応性基としてオキサゾリン基を有する重合体(2)
30部と磁性粉MAPICO BLACK BL−100(チタン工業(株)
製)90部とをラボプラストミル(東洋精機(株)製)を
用いて180℃、100rpmの条件下に60分間攪拌混合した後
冷却、粉砕して表面処理された磁性体(1)を得た。
上記と同様のフラスコに、脱イオン水998部にアニオ
ン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製「ハイテノール
N−08」)1部を溶解したものを仕込んだ。そこへ予め
調製しておいたスチレン80部、アクリル酸n−ブチル20
部およびジビニルベンゼン0.3部からなる重合性単量体
成分に上記で得た表面処理された磁性体(1)100部、
アゾビスイソブチロニトリル3部および2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3部を配合した混
合物を仕込み、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業(株)
製)により10000rpmで5分間攪拌して均一な懸濁液とし
た。次いで窒素ガスを吹き込みながら60℃に加熱し、こ
の温度で5時間攪拌を続けて懸濁重合反応を行った後冷
却した。この懸濁液を濾過、洗浄した後乾燥して磁性体
含有球状微粒子を得た。
この磁性体含有球状微粒子に対して、合成例9で得ら
れた微粒子(I)2部をヘンシェルミキサーにより混合
し、静電荷像現像用トナー(9)を得た。この静電荷像
現像用トナー(9)を用いて複写機(NP−400REキャノ
ン(株)製)により10万枚の画像出しを行なったとこ
ろ、画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好
な画質が得られた。又、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの
環境下においての1万枚画像出しにおいても良好な画質
を得ることができた。
実施例10 上記配合のものをヘンシェルミキサーにて乾式混合
し、更にロールミルにより160℃で20分間混練した。生
成した混合物を冷却固化後、連続振動ミルで粗粉砕し
た。
続いてジェットミルを用いて微粉砕した後、分級し3
〜15μmの粒度分布を有するトナー(10)を得た。次に
上記トナー(10)に合成例10で得られた微粒子(J)2
部をヘンシェルミキサーにより混合し、静電荷像現像用
トナー(10)を得た。この静電荷像現像用トナー(10)
25部、平均粒子径80μmのフェライトキャリヤ975部と
をV型ブレンダーにより30分間攪拌して、本発明の現像
剤(10)を得た。
この現像剤(10)を用いて複写機(SF9300機シャープ
(株)製)により10万枚の画像出しを行なったところ、
画像濃度の低下及びカブリの増大もみられず、良好な画
質が得られた。又、35℃/85%RH及び15℃/10%RHの環境
下においての1万枚の画像出しにおいても良好な画質を
得ることができた。
比較例1 微粒子(A)を外添しない他は、実施例1と同様にし
て現像剤を得、コピーテストを行った。地かぶり、トナ
ーの飛びちりは3000枚をこえるところで発生した。
比較例2 微粒子(A)の代わりに平均粒径0.016μmのシリカ
微粉末(商品名:R972、日本アエロジル社製)0.5部を外
添した他は実施例1と同様にして、現像剤を得、コピー
テストを行なった。地かぶり、トナーの飛びちりはおこ
らなかったが、35℃/85%RHの環境下においては、地か
ぶり、トナーの飛びちりがおこり、15℃/10%RHの環境
下においては、画像濃度の低下が著しかった。
フロントページの続き (72)発明者 森 悦邦 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触 媒化学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 米田 忠弘 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触 媒化学工業株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−189659(JP,A) 特開 昭63−101857(JP,A) 特開 昭61−275768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子形状が球状であり、平均粒子径が0.05
    〜1.0μmの範囲にあり、粒子径の変動係数が0〜30%
    である無機酸化物系微粒子を含有してなり、前記無機酸
    化物系微粒子が、金属アルコサイドを水が存在する有機
    溶媒(イ)中で加水分解及び/又は縮合させることによ
    り得られる微粒子の懸濁液から真空瞬間蒸発装置を用い
    て粉体化されたものであることを特徴とする電子写真用
    現像剤。
  2. 【請求項2】無機酸化物系微粒子が一般式 (但し、MはSi,Ti,Zrから選ばれる少なくとも一種の金
    属原子、Rは直接金属原子に結合する炭素原子を有する
    有機基の平均組成を示し、nは0または1である)で示
    される酸化物を主成分としてなる請求項1記載の電子写
    真用現像剤。
  3. 【請求項3】無機酸化物系微粒子がアルミナを主成分と
    してなる請求項1記載の電子写真用現像剤。
  4. 【請求項4】無機酸化物系微粒子が粒子径の変動係数が
    0〜15%である請求項1〜3のいずれか1項記載の電子
    写真用現像剤。
  5. 【請求項5】無機酸化物系微粒子がその表面にカップリ
    ング剤及び分子内に1個以上のヒドロキシル基を有する
    有機物の群から選ばれる少なくとも1種により処理され
    たものであることを特徴とする請求項1〜4いずれか1
    項記載の電子写真用現像剤。
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