JP2927454B2 - 窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法 - Google Patents

窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法

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JP2927454B2 JP1200070A JP20007089A JP2927454B2 JP 2927454 B2 JP2927454 B2 JP 2927454B2 JP 1200070 A JP1200070 A JP 1200070A JP 20007089 A JP20007089 A JP 20007089A JP 2927454 B2 JP2927454 B2 JP 2927454B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は窒素酸化物除去用触媒に係り、特に無機繊維
製織布または網状体を基板とし、これに触媒成分を担持
させた窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
無機繊維製織布、マット、シート状物を基材にし、そ
の上に各種触媒成分を担持したものを排ガス浄化用触媒
として用いようとする試みは、従来より数多くなされ、
例えば特開昭51−104789号などに見られるセラミックス
繊維シートに触媒成分を含浸担持させるもの、シリカク
ロス表面にシリカゾルを含浸させてコルゲートハニカム
状担体を得た後、触媒成分を担持したもの(特開昭59−
73053号など)、さらには一般用ガラスEガラス繊維ク
ロスにシリカ、チタニアおよび触媒成分を担持したもの
(特公昭56−4300号)などが提案されている。
これらの触媒は、耐衝撃を有し、軽量で任意の形状の
ものが得られ易いという特徴を有するものの、無機繊維
としてアルカリ土類金属やアルミニウム酸化物を含有す
る場合には、排ガス中の酸性ガスと反応して強度低下を
引き起こすという問題があることがわかり、高価なシリ
カ繊維を用いたり、塩酸で予めシリカ成分以外のものを
全部除去したものが使用されていた。また、触媒成分の
担持方法が含浸方法などにより触媒成分を少量担持せし
めて、強度は基材である無機繊維に頼っているため、必
ずしも高い強度を有するとはいえない状況にあった。こ
れらの欠点のため、上記触媒はボイラの排煙脱硝など、
耐酸性と高強度に優れた大寸法触媒を必要とする用途に
はほとんど使用されていなかった。
他方本発明者らは、上記問題点を解決すべき研究を進
め、安定酸化物で覆った無機繊維クロスの網目内に触媒
を塗り込む未公知の方法によって強度を大幅に向上でき
る技術を開発し、この方法は大寸法、高強度触媒の製造
法として特許出願中である。しかしながら、無機繊維基
材として汎用ガラスグロス(Eガラスクロスなど)を用
いた場合には、初期強度および活性面での耐久性は高い
ものの、SOxにより経時的に強度低下するという点は完
全には解決されていなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、汎用ガラス繊維クロスを基材とする
触媒の酸性ガス、特にSOxによる強度低下を防止し得る
方法を提供し、経済性に優れた無機繊維を基材とする窒
素酸化物除去用触媒を実現するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、Eガラス、Tガラスなどの汎用ガラス繊
維製網状物を、塩酸、硝酸、硫酸などの酸で処理し、ガ
ラス繊維中に含まれるCa、Sr、Ba、MgおよびAlを溶出せ
しめ、ガラス繊維表層部に緻密なシリカ層を形成したも
のを基材に用い、該ガラス繊維網状物の網目内および/
または表面に触媒成分層を形成することによって達成で
きる。
〔作用〕
本発明者らは、汎用ガラス繊維網状物を基材に用いた
排ガス浄化触媒のガス中、SOxによる強度低下原因につ
いて研究し、強度低下の主因はガラス繊維中のCaOおよ
びAl2O3とSO3とが反応してCaSO4およびAl2(SO4
生成し、これが繊維を互いに接合させて繊維の動きを阻
害するため、曲げや熱による延びによって繊維が切断さ
れることを見出した。このことからもわかるように、Ca
SO4および/またはAl2(SO4による繊維の拘束さえ
防止できれば、強度低下を防ぐことが可能である。本発
明で採用した酸処理は、繊維表層部にCaOやAl2O3などが
あらかじめ除去された層を形成し、CaO、Al2O3とSO3
の反応生成物が生じないようにした。その結果、CaSO4
やAl2(SO4形成による繊維の拘束現象はなくなり、
長時間強度を高く保つことが可能になる。なお、繊維の
中心部までCaO、Al2O3を酸洗いにより除去すると、強度
が低下して使用に耐えなくなるので、表層部のみCaO
や、Al2O3を除去することが重要である。
〔実施例〕
本発明になる触媒に用いるガラス繊維製基材としては
Eガラス、Tガラスなどのいわゆる無アルカリガラス製
長繊維縒り糸からなる織布が好ましく使用される。繊維
径、織り方などには特に制限はないが、例えば数μのE
ガラス製長繊維を1000〜2000本縒り合わせて1本の糸と
した糸を平織したものが好結果を与える。この基材をそ
のまま、またはシリカ、チタニア、有機バインダを含有
するスラリでコーティング後、3〜10%の塩酸、硝酸、
硫酸などの酸水溶液中に浸漬し、50〜100℃程度に加温
しながら3h処理して、CaO、Al2O3の一部を溶出させる。
さらに得られた基材は、水洗後乾燥され、触媒基材とし
て使用される。上記処理に当たり、シリカ、チタニアお
よび有機バインダ含有スラリをあらかじめコーティング
し、繊維に剛性を持たせておくと、酸処理および水洗時
の操作が容易になるとともに、操作時の織り目のずれが
防止できる。
以上のようにして得られた基材は、別に用意された酸
チタン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タング
ステンなどの公知の触媒成分粉末に水を加えてペースト
状にしたものを、ローラ等の加圧手段を用いて、基材網
目が埋まるように塗布される。得られたシート状触媒は
そのまま乾燥されるか、加熱した金型を用いて乾燥しな
がら成形され、任意形状の触媒に加工される。この触媒
は、さらに触媒成分に合わせて400〜600℃で焼成され
る。以上のようにして本発明の触媒は得られるが、触媒
の製造に当たり、触媒組成は目的に合わせて適宜選定す
ればよい。また、触媒ペースト中に無機繊維を混合する
ことにより高強度のものが得られる。
以上のようにして得られる触媒の概略図を第1図に、
また基材中の繊維1本の断面方向におけるCa、Alの分析
結果を第2図に示す。第1図からわかるように、本発明
の触媒はコーティング層2を有する縒り糸1からなる無
機繊維クロスの網目を触媒成分3が埋めて、触媒体全体
に剛性を与えるとともに、その触媒体内を引張り強さに
優れる無機繊維1から網目状に貫いて、全体として極め
て高い強度を実現している。
第2図(a)は、同図(b)のCa、Alの分布を有する
繊維を酸処理した後のCa、Alの分析例を示したものであ
るが、繊維表層部ではCa、Alがほとんど存在しない欠乏
層が形成されている。このため、SOxなどの酸性ガスを
含有する排ガス浄化に使用しても、CaSO4やAl2(SO4
などの強度低下化合物をほとんど生成せず、上記高強
度を長期間にたって維持できる。
以下、本発明を具体的実施例を用いてより詳細に説明
する。
実施例1 繊維径6μの長繊維2000本からなる縒り糸を平織した
Eガラス製クロス0.5m×10mを、SiO210wt%、TiO250wt
%、ポリビニールアルコール1wt%、残部水よりなるス
ラリ(3成分スラリ)中に浸漬後、スポンジローラで液
切りし、しかる後150℃で30分間乾燥して、繊維表面にT
iO2およびSiO2からなる層を形成させるとともに弾性を
付与した。本基材を60℃に加熱した5%塩酸70kg中に浸
漬し、10分間隔で液を撹拌しながら2時間処理した。次
いで流水中に基材を置いて30分間水洗後、150℃で乾燥
した。これとは別にTiO2、MoO3およびV2O5からなる触媒
粉末(Ti/Mo/V=83/5/2(原子比)、200メッシュ以下90
%)20kgと、SiO2/Al2O3≒1のセラミックス繊維4kg、
水9kgとをニーダを用いて混練し、触媒ペーストを調製
した。本ペーストを加圧ローラを用いて上記基材に圧着
し、網目内をペーストで充填されるように塗布した。得
られた厚さ約1mmの触媒シートを150℃で乾燥後、空気中
で550℃にて2時間焼成した。
実施例2〜4 実施例1の塩酸濃度を1、3および10wt%に替え、他
は同様にして触媒を調製した。
実施例5 実施例1の塩酸処理をSiO2・TiO2・ポリビニールアル
コールスラリのコーティングの前に実施し、同様に触媒
を調製した。
比較例1 実施例1の塩酸処理を行わないで触媒を調製した。
比較例2 比較例1の3成分スラリをシリカゾルに替え、かつ塩
酸処理を行わないで触媒を調製した。本例は、無機繊維
表面に酸処理以外の方法でシリカ層を形成させた場合の
効果を見るためのものである。
本発明の効果を見るために、実施例1〜5および比較
例1〜2の触媒について、下記条件で触媒の初期強度、
基材中の平均CaおよびAl量、およびその分布、さらにSO
3含有ガス中での強度の経時変化を測定した。
得られた結果を第1表および第3図にまとめて示す。
第1表は、基材の組成と触媒の引張強度を示したもので
ある。
本発明になる触媒では、初期、耐SOx試験後ともに高
い強度が得られたが、比較例触媒は耐SOx試験により著
しい強度低下が見られた。このように、本発明になる酸
処理は耐SOx性向上に著しく効果がある。
さらに比較例2の触媒は初期より強度が低い上、SOx
による強度低下も大きい。したがって、外部から単にシ
リカ被膜を形成しただけではSOxによる濃度低下は防止
できず、本発明のごとく化学的に形成したシリカ被膜
が、耐久性向上効果があるものと考えられる。
第3図は、実施例1〜4および比較例1の繊維断面の
Ca、Alの分布(Ca+Al合計量)を示したものである。第
1表の実施例2のように、わずかにCa、Al量が減少した
だけのものでも、繊維表層部ではCa、Al濃度はほとんど
0%となっており、この層形成によってSOxによる強度
低下が防止されていると考えられる。なお、上記実施例
では基材中の無機繊維表層部のCaO、Al2O3などを溶出さ
せ除去するのに塩酸を使用したが、硝酸および硫酸も同
様に使用することができる。
〔発明の効果〕 以上示したように、本発明では無機繊維表面に薄いSi
O2層もしくはCaOやAl2O3などのSOxとの反応性を有する
酸化物の欠乏層を形成することにより、SOxによる無機
繊維の強度低下を防止することが可能になる。その結
果、Eガラス等の汎用ガラス繊維を、ボイラ排ガス脱硝
用触媒などのSOx含有排ガス浄化用触媒の基材として使
用できるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施態様を示すための触媒構成図、
第2図は、酸処理によるEガラス繊維中のAl2O3およびC
aOの変化の一例を示す図、第3図は、実施例と比較例で
使用した無機繊維基材の繊維中の半径方向におけるAl2O
3とCaOの濃度分布を比較した図である。 1……無機繊維、2……中間コーティング層、3……触
媒成分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 祐治 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日 立株式会社呉研究所内 (56)参考文献 特開 昭53−120690(JP,A) 特公 昭56−4300(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ土類金属、アルミニウムおよびケ
    イ素の3元素を含有する無機繊維製の織布または網状体
    の基材上に触媒成分を担持させた窒素酸化物除去用シー
    ト状触媒において、上記基材中のアルカリ土類金属およ
    びアルミニウムの濃度が繊維中心部で高く、外周部で低
    くなっていることを特徴とする窒素酸化物除去用シート
    状触媒。
  2. 【請求項2】カルシウム、アルミニウム、シリカを含有
    する無機繊維製の織布または網状体の表面に触媒成分を
    塗布する窒素酸化物除去用シート状触媒の製造方法にお
    いて、上記基材を塩酸、硝酸または硫酸溶液中に浸漬す
    ることにより基材表面にアルミニウム、カルシウムの欠
    乏層を形成させたのち、触媒成分をその上に塗布するこ
    とを特徴とする窒素酸化物除去用シート状触媒の製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項(2)において、上記基材表面にシ
    リカ、チタニア、ポリビニールアルコールからなるコー
    ティング層を形成したのち、該基材を塩酸、硝酸または
    硫酸の溶液中に浸漬することを特徴とする窒素酸化物除
    去用シート状触媒の製造方法。
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