JP2925718B2 - 超電導トランジスタ - Google Patents

超電導トランジスタ

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JP2925718B2 JP2320400A JP32040090A JP2925718B2 JP 2925718 B2 JP2925718 B2 JP 2925718B2 JP 2320400 A JP2320400 A JP 2320400A JP 32040090 A JP32040090 A JP 32040090A JP 2925718 B2 JP2925718 B2 JP 2925718B2
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哲也 山本
辰朗 臼杵
順信 善里
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は超電導トランジスタに関する。
(ロ) 従来の技術 従来から提案されている超電導トランジスタとして、
第4図及び第5図に示す異なるベース注入型の超電導ト
ランジスタがある。
第4図は第1の超電導トランジスタの断面図であり、
基板1上に絶縁層2のトンネル領域3を介して超電導体
からなるエミッタ領域4と、超電導体からなるベース領
域5とを基板面と平行にプレーナー状に配置し、ベース
領域5の上にP型又はN型の半導体からなるコレクタ領
域6を形成するものである。
また、第5図は第2の超電導トランジスタの断面図で
あり、P型又はN型の半導体からなるコレクタ領域7を
形成する基板上に、超電導体からなるベース領域8と超
電導体からなるエミッタ領域9とを基板面と平行にプレ
ーナー状に配置し、その間に絶縁トンネル層10を配して
構成されるものである。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 酸化物超電導体の発見以来、超電導トランジスタを構
成する超電導体としてこの酸化物超電導体の利用が進め
られている。
この酸化物超電導体の単結晶バルクは、Bi2Sr2Ca1Cu2
O8系においてa軸長及びb軸長が約5.4Åであり、c軸
長が約30Åのペロブスカイト構造をしており、非常に大
きな配向性があり、単結晶バルクからの壁開面は必ずc
軸を法線にもつab平面にされる。この超電導体における
電流は、常温状態と超電導状態のいずれであってもab面
方向に流れやすく、c軸方向には流れにくいという大き
な異方性がある。
ところが、第4図のものでは超電導体であるエミッタ
領域4とベース領域5、第5図のものではベース領域8
とエミッタ領域9はいずれもそのc軸方向が基板1、7
の基板面に鉛直方向であるため、第4図のものではこの
鉛直方向である前記エミッタ領域4とベース領域5の
間、第5図のものではベース領域8とエミッタ領域9の
間には、電流が流れにくく、エミッタ電流が超電導体の
ベース領域をc軸方向に通過する必要があるので、エミ
ッタ電流のコレクタ到達率が小さくなり、トランジスタ
動作が起こりにくい欠点がある。
本発明はかかる点に鑑み発明されたものにして、従来
例に比べてエミッタ電流のコレクタ到達率が高い超電導
トランジスタの提供を解決課題とする。
(ニ) 課題を解決するための手段 かかる課題を解決するため、第1の発明による超電導
トランジスタは、c軸方向を超電導体単結晶の劈開面の
法線方向に持つ超電導単結晶体よりなるベース領域と、
このベース領域上に、酸化層トンネルバリヤを介して形
成され、超電導体、金属体又は半導体からなるエミッタ
領域と、前記ベース領域上に形成され、半導体からなる
コレクタ領域とよりなるものである。
第2の発明による超電導トランジスタは、第1の発明
において、前記コレクタ領域が前記ベース領域上で前記
エミッタ領域を取り囲むように形成されてなることを特
徴とするものである。
(ホ) 作用 第1及び第2の発明において、ベース領域がc軸方向
を超電導体単結晶の劈開面の法線方向に持つ超電導単結
晶体よりなり、このベース領域上に、エミッタ領域とコ
レクタ領域が設けられているので、エミッタ電流はベー
ス領域に入るときのみc軸方向であるが、ベース領域内
ではab面方向に流れる。このため、前述の従来例に比し
てエミッタ電流のコレクタ到達率が高くなる。
とりわけ、第2の発明においては、前記コレクタ領域
が前記ベース領域上で前記エミッタ領域を取り囲むよう
に形成されているので、コレクタ領域とエミッタ領域と
を単に並置するものに比べて、エミッタ電流のコレクタ
到達率が一層高くなる。
(ヘ) 実施例 本発明の一実施例を図面に基ずいて説明する。
第1図は超電導トランジスタの平面図、第2図は第1
図のII−II断面図である。
これらの図面において、ベース領域11はc軸方向を超
電導体単結晶の劈開面の法線方向に持つ超電導単結晶体
よりなるものである。この超電導単結晶体はBi2Sr2Ca1C
u2O8超電導体からなり、引き上げ法、ゾーンレベリング
法等により形成される単結晶体を劈開して例えば10μm
×50μm、厚み1000Åの大きさに形成される。この結晶
体は約90Kの臨界温度を有する酸化物超電導体であり、
良質の単結晶体が得られる。また、この結晶は雲母のよ
うに劈開性が強くab面、特にBiOx面を境にして劈開す
る。これは、このBiOX面が単にファンデルワース力によ
りくっついているだめの面であることによる。
このベース領域11の中央部に、酸化層トンネルバリヤ
12を形成するとともにこのバリヤ12上に超電導体、金属
体又は半導体からなるエミッタ領域13を形成する。
この場合に、エミッタ領域13をPb合金の成長により形
成するときには、酸化層トンネルバリヤ12は、Pbを10層
分エピタキシャル成長させて酸化することにより約20Å
形成され、エミッタ領域13のPb合金は2000Åエピタキシ
ャル成長させて形成される。また、この酸化層トンネル
バリヤ12とエミッタ領域13の構成の組合わせを、Pb−Ox
とPbに代わって、Al−OxとAl、Nb−OxとNb、Bi−OxとBi
等の組合わせとすることができる。
一方、エミッタ領域13を金属に代わってNb系超電導体
で構成するときには、ベース領域11とエミッタ領域13は
ジョセフソン接合の関係を持つようになる。また、エミ
ッタ領域13を酸化物超電導体、特にBi2Sr2Ca1Cu2O8超電
導体で構成するときには、ベース劈開面14上に、Bi−Ox
を数層設けて約10〜20Åの酸化物層12とし、この上にBi
2Sr2Ca1Cu2O8超電導体を成長させると、ベース領域11と
エミッタ領域13は酸化物系のジョセフソン接合に形成さ
れる。
次に、ベース領域11のベース劈開面14上のエミッタ領
域13の周囲に半導体からなるコレクタ領域15を形成す
る。
この場合に、InSbのn型(P、As等のドーパントを10
13〜1015/cm3ドープしたもの、以下同じ)のものをMBE
(モレキュール・ビーム・エピタキシー)等により約0.
1〜0.2μmの厚みにそのまま成長させてコレクタ領域15
とする。また、このInSbに代わって、InPのn型のもの
を使用することができる。さらに、これらに代わって、
前記ベース劈開面14上に、バッファ層を形成し、その上
にコレクタ領域15を形成することもできる。即ち、ベー
ス劈開面14上にPb金属を1〜2層成長させ、その上にSb
を約5層成長させ、傾斜組成法によって約20層で組成n
型InSbに変えてバッフア層を形成する。続いてこのバッ
フア層の上にInSbを約1000Å積層させてコレクタ領域15
を形成する。このバッフア層及びコレクタ領域15を、前
述のMBEにより形成することができ、バッフア層のグラ
デュエーションの形成に際しては、MBEにおけるkセル
のシャッターの開閉制御、あるいはkセルからの蒸発ビ
ームに対する前記ベース劈開面14の傾斜角の制御を行
う。尚、このときもInSbに代わって、InPを使できるこ
とは前述と同じである。
以上の構造を有する超電導トランジスタにおいて、エ
ミッタ領域13からトンネル注入によってベース領域11に
注入される電子は、ベース領域11内でab面方向に流れ、
コレクタ領域15に到達する。即ち、エミッタ領域13から
ベース領域11にc軸方向に注入される電子は、ベース領
域11内で速やかに向きをab面方向に変える。この方向転
換は1回か2回の散乱によって行われるが、注入された
電流の運動エネルギーが小さい程、滑らかに方向を変え
る特徴があり、注入電子の運動エネルギーEkが良好な散
乱特性を持つのは、EK<EG(EGは超電導ギャップエネル
ギーの半分のエネルギー)を満たす低エネルギー粒子で
ある。
このように方向転換された準粒子はベース領域内にお
いて表面近くの約百Å内をab面に沿いながら拡散で移動
する。
ところで準粒子がどちらの方向に散乱されるか決まっ
ていないので、四周囲に進行していく。このため、図面
に示すようにコレクタ領域15をエミッタ領域13の周囲を
囲む構造にしておけば、ベース領域11内のいずれの準粒
子もコレクタ領域の直下に至り、半導体からなるコレク
タ領域15で吸収される。
このようにエミッタに注入された電子は、ベース領域
11の酸化物超電導体のab面方向に伝搬しコレクタ領域15
に吸収されるため、注入電子のコレクタ到達率が1に近
ずき、良好な電流増幅率を得ることが可能である。ま
た、エミッタ領域13とコレクタ領域15の間隔16は、通常
のプレーナ型トランジスタのベース厚に相当するもの
で、この厚みが薄いほど高速動作のトランジスタを得る
ことができる。この実施例の超電導トランジスタの場合
には、最狭100Åまでの微細加工によって動作を行うこ
とができ、電子のベース通過時間は約2ピコ秒であり、
トランジスタ全体では約100GHzの高速動作が行われる。
また、従来の超電導トランジスタの電流増幅率αは10
-2程度であり、トランジスタの動作をしなかったが、こ
の実施例の超電導トランジスタでは、電流増幅率αが0.
7程度になり、電力増幅率βが3程度になり、電力増幅
が可能なトランジスタとなる。
第3図は異なる実施例の超電導トランジスタの平面図
である。これはエミッタ領域13の周辺長を長くして大電
流を効果的に得るものであり、図中の記号については、
第1図に示すものと機能が同じものには同一の記号が付
されている。この第3図に示すものは、第1図に示すも
のと原理的に同一であり、エミッタ領域13の周辺をコレ
クタ領域15によって囲むことに加えて、エミッタ領域13
の周辺長をコレクタ領域15内で数倍にした大電流用のト
ランジスタ構造を有するものである。具体的にはこの実
施例のものでは、コレクタ電流密度が105A/cm2程度のも
のが得られるので、コレクタ電流は10mA程度となり、従
来の超電導トランジスタのコレクタ電流が通常0.1mA程
度であるから、大電流用のトランジスタとなる。
(ヘ) 発明の効果 第1及び第2の発明において、ベース領域がc軸方向
を超電導体単結晶の劈開面の法線方向に持つ超電導単結
晶体よりなり、このベース領域上に、エミッタ領域とコ
レクタ領域が設けられているので、エミッタ電流はベー
ス領域に入るときのみc軸方向であるが、ベース領域内
ではab面方向に流れる。このため、前述の従来例に比し
てエミッタ電流のコレクタ到達率が高くなる。
特に、第2の発明においては、前記コレクタ領域が前
記ベース領域上で前記エミッタ領域を取り囲むように形
成されているので、コレクタ領域とエミッタ領域とを並
置するものに比べて、エミッタ電流のコレクタ到達率が
一層高くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明による超電導トランジスタ
の一実施例を示し、第1図は平面図、第2図は第1図の
II−II断面図、第3図は本発明による超電導トランジス
タの他の実施例を示す平面図である。第4図及び第5図
は従来の異なる超電導トランジスタの断面図である。 11……ベース領域、12……酸化層バリヤ、13…エミッタ
領域、15…コレクタ領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 善里 順信 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 中野 昭一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−192776(JP,A) 特開 平2−194668(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/00 H01L 39/22 H01L 39/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】c軸方向を超電導体単結晶の劈開面の法線
    方向に持つ超電導単結晶体よりなるベース領域と、 このベース領域上に、酸化層バリヤを介して形成され、
    超電導体、金属体又は半導体からなるエミッタ領域と、 前記ベース領域上に形成され、半導体からなるコレクタ
    領域と、 よりなる超電導トランジスタ。
  2. 【請求項2】前記コレクタ領域が前記ベース領域上で前
    記エミッタ領域を取り囲むように形成されてなることを
    特徴とする請求項(1)記載の超電導トランジスタ。
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