JP2920652B2 - 自動焦点調整装置 - Google Patents

自動焦点調整装置

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JP2920652B2
JP2920652B2 JP5437490A JP5437490A JP2920652B2 JP 2920652 B2 JP2920652 B2 JP 2920652B2 JP 5437490 A JP5437490 A JP 5437490A JP 5437490 A JP5437490 A JP 5437490A JP 2920652 B2 JP2920652 B2 JP 2920652B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカメラの予測駆動装置を有する焦点検出装置
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の自動焦点検出装置は、焦点検出手段からの過去
数回のデフォーカス量に基づいて被写体が動いているか
どうかを判定し、その結果被写体が動いている場合に
は、過去数回のデフォーカス量に基づいて被写体の動き
を予測し、被写体の移動に追従するように焦点検出手段
のデフォーカス量を補正している。これにより動いてい
る被写体に対しても合焦し続けることを可能にしてお
り、このような技術は、本出願人の出願による特開昭63
−148218等で既に公知である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の如き従来技術においては過去数回のデフォーカ
ス量に基づいてレンズを駆動しているので、例えば主要
被写体の前を人が横切ったり、主要被写体が焦点検出フ
レームから一瞬はずれただけで誤ったデフォーカス量を
検出して誤ったレンズ駆動をしてしまったり、また撮影
者の脇を通り抜けるような被写体の場合レンズ駆動方向
が急激に変化してオーバーラン等を起して正確な追尾が
出来ないという問題点があった。
そこで本発明では誤ったデフォーカス量を検出した
り、駆動方向が急激に変化した場合においてもオーバー
ラン等の誤ったレンズ駆動が起こらない予測駆動装置を
有する焦点検出装置を提供することを目的とする。
〔問題を解決する為の手段〕
上記問題点を解決するために本発明では、焦点検出手
段の焦点検出信号の過去数回の結果に基づいて被写体の
移動を予測して予測移動量に関する追尾信号を発生する
追尾手段と、前記追尾手段の追尾信号に基づいて前記撮
影レンズを駆動するレンズ駆動手段とを備えた自動焦点
検出装置において、 被写体の動きに関する情報と前記焦点検出手段の焦点
検出信号とに基づいて被写体の移動軌跡を示す軌跡関数
を決定する軌跡決定手段と、 前記軌跡決定手段により決定された軌跡関数に基づい
て被写体の移動を予測して予測移動信号を発生する予測
手段と、 前記焦点検出手段の最新の焦点検出信号が前記予測手
段で発生された予測移動信号から外れているかどうかを
判定する逸脱判定手段と、 前記逸脱判定手段により、逸脱と判定された場合は前
記予測手段の予測移動信号に基づいてレンズ駆動量を算
出し、また逸脱だと判定されなかった場合には前記追尾
手段の追尾信号に基づいてレンズ駆動量を算出する予測
制御手段とを備えたものである。
〔作用〕 本発明においては、追尾手段により、過去数
回の焦点検出結果に基づいて被写体の移動を予測して予
測移動量に関する追尾信号を発生し、且つ、予測手段に
より、被写体の移動に関する情報と焦点検出信号とに基
づいて決定された被写体の移動軌跡を表す軌跡関数か
ら、被写体の移動を予測した予測移動信号を発生するよ
うにし、レンズ駆動に際して、これら追尾信号、予測移
動信号のいずれを使用するかを逸脱判定手段を結果に基
づいて判定している。
その結果、本発明においては、常に最も良く主要被写
体の移動に追従している信号に基づき撮影レンズの駆動
が可能であり、また、軌跡関数から未来の撮影レンズの
駆動を予測出来るので、レンズの駆動方向が反転する場
合でも未然にオーバーランを防ぐことが出来る。
〔実施例〕
−第1実施例− 第1の実施例を第1図〜第7図に基づいて説明する。
第1図は本発明の主要構成図、第2図は等速度で横切
る被写体を撮影する場合の被写体とカメラの関係を示す
図である。
第1図の焦点検出手段2は、撮影レンズの時刻tnにお
ける焦点調整状態(撮影レンズの合焦点位置までの距
離)を示すデフォーカス量Dfnを検出する。
追尾手段3は、焦点検出手段2の過去数回の焦点調整
状態を示すデフォーカスに基づいて被写体が動いている
かどうかを判定し、もし被写体が動いているならば、検
出されたデフォーカス量では追いつかない被写体の移動
分のデフォーカス量Pn(前回の焦点検出から今回の焦点
検出の間に像面が移動した量、以下予測デフォーカス量
と呼ぶ。)をPn=Dfn+(前回のレンズ駆動量)−Dfn1
として算出する。さらに、他の予測デフォーカス量を算
出する方法として本出願人による特開昭63−148218に開
示している方法に準じて行えばよい。
被写体軌跡パラメータ設定手段20は、第2図に示され
るように被写体速度V、軌跡への垂線の足の長さd、撮
影レンズの焦点距離fから構成される軌跡パラメータが
予め設定され、あるいは外部操作により複数の軌跡パラ
メータから選択され設定されている。この軌跡パラメー
タは、例えば、被写体の種類(スポーツ写真用、自動車
レース用等)によって決まる代表的な値である。
軌跡決定手段10は、焦点検出手段2からのデフォーカ
ス量信号と被写体軌跡パラメータ設定手段20からのパラ
メータ信号とを入力し、両信号に基づき被写体移動軌跡
を示す信号を予測手段11に出力する。
予測手段11は、軌跡決定手段10からの移動軌跡信号と
被写体軌跡パラメータ設定手段20からの軌跡パラメータ
信号とを入力し、両信号に基づき被写体の移動軌跡を予
測した予測信号を逸脱判定手段12及び予測制御手段13に
出力する。
逸脱判定手段12は、焦点検出手段2から順次出力され
るデフォーカス量に関する信号を予測手段11から出力さ
れる予測信号と比較して、両信号が所定許容範囲内にお
いて一致していれば非逸脱信号を出力し、逆に一致して
いなければ逸脱信号を出力する。
予測制御手段13は、逸脱判定手段12からの逸脱信号が
出力されると予測手段11からの予測信号に基づきレンズ
駆動手段4を駆動し、また非逸脱信号が出力されると追
尾手段3の予測デフォーカス量信号に基づきレンズ駆動
手段4を駆動する。
次に、軌跡決定手段10により発生される被写体Aの移
動軌跡信号を規格化する処理について第2図〜第6図に
基づいて説明する。
第2図のように等速度で動く被写体Aを撮影する場合
には、被写体速度V、軌跡への垂線の足の長さd、レン
ズの焦点距離fの3つのパラメータ(以下、軌跡パラメ
ータと呼ぶ)が決まれば軌跡を唯一つ決定できる。
しかし、被写体速度が異なると、被写体は第3図
(a)に示すような軌跡を示めす。また、軌跡への垂線
の足の長さd、レンズの焦点距離fが異なると、被写体
はそれぞれ第3図(b)、第3図(c)のような軌跡を
示す。第3図(a)〜(c)において横軸は時間t、縦
軸は無限からのレンズの繰り出し量である。
第3図(a)〜(c)から判るように、被写体Aの移
動軌跡は軌跡パラメータの変化により多くのパターンの
軌跡になる。これら総ての軌跡パラメータを被写体軌跡
パラメータ設定手段20に記憶したり、或いは軌跡パラメ
ータに基づく被写体の移動軌跡を軌跡決定手段10におい
て記憶することは無理である。そこで、移動軌跡を規格
化するために像面移動速度を利用する。
第2図から撮影距離aは(1)式のようになる。但し
時間tの原点をカメラに最も近いとき(a=dの時)と
する。
a=((Vt)+d21/2 ……(1) 但し、V:被写体速度 d:第2図における軌跡への垂線の足の長さ 更にレンズにおけるニュートンの式から (f<<d)として次式(2)を得る。
ax=f2 ……(2) 但し、x:繰り出し量 f:レンズの焦点距離 (1)、(2)式から像面移動速度uは次式(3)の
ようになる。
更に変形して次式(4)を得る。
ここでsign(t)= 1(t≧0) −1(t<0) T=(V1/2/f)tで時間tを変換すると次式(5)
を得る。
一般的には次式(6)のようにまとめられる。
但し、T=(V1/2/f)t=bt C=d2/Vf2 従って、軌跡パラメータ(被写体速度V,長さd,焦点距
離f)が異なっていてもC=一定ならば、軌跡決定手段
10の移動軌跡信号は(6)式で決まる一曲線に沿った信
号となる。
第4図は(6)式のCを異ならせて示した図である。
この様に、被写体の軌跡をイメージ式(6)として扱う
ことが可能なので、予測手段11は、軌跡パラメータが異
なっていてもCが一定、もしくは所定の範囲内にあれば
Cを定数として(6)式より被写体の移動軌跡を予測す
ることが可能である。
そこで、最もありそうな代表的なイメージ式を一つ軌
跡決定手段10に記憶しておき、過去数回の焦点検出手段
2の結果により像面移動速度uを求め、(6)式の係数
bを決定すれば、係数bに基づく被写体の移動軌跡信号
は唯一つ決まる。
この軌跡決定手段10が移動軌跡信号を決定する過程を
説明する。
被写体軌跡パラメータ設定手段20は、上述したように
最もありそうな被写体の軌跡パラメータの定数Cを記憶
している。
軌跡決定手段10は、(6)式に焦点検出手段2から順
次出力されるデフォーカス量信号から得られる像面移動
速度uを挿入することによりT=btの傾きbを算出す
る。具体的には、軌跡決定手段10は、焦点検出手段2の
デフォーカス量信号に基づいて、焦点検出演算の間に像
面が移動した予測デフォーカス量Pnとその時間間隔Δt
とから像面移動速度データunを次式(7)のように算出
する。
次に、式(7)により順次、演算された複数の像面移
動速度データu1、u2、u3、‥‥unに基づき、(6)式か
ら各時刻の第5図のT1、T2、T3、‥‥Tnを求める。
そして、上述の如く求めたデータ列(t1、T1)(t2
T2)‥‥(tn、Tn)から一次関数(T=bt)を求める。
一般的には一次関数(T=bt)の傾きbは、最小二乗
法等で傾きbを求めればよい。ここでデータ数は、一次
式に挿入するので最低2個は必要で、測定誤差や実際の
軌跡がイメージ式とずれている場合には曲線となること
を考慮すると4個以上あることが望ましい。
このように、軌跡決定手段10は、被写体軌跡パラメー
タ設定手段20からの軌跡パラメータ信号即ち定数Cに関
する信号に基づき、被写体の移動軌跡(イメージ式)を
表す移動軌跡信号即ち傾きbに関する信号を求めてい
る。
また、傾きbは一度求めると以後はずっとその傾きb
を用いてもよいし、逐次傾きbを求めてもよい。ここで
時間tは、一般的に最も近づいた時を原点に取ることは
不便なので、ある時刻からの経過時間t′を利用する方
がよい。この場合は最も近づいた点を通過する時間をto
とするとt=t′=toとなる。従って求める一次式は次
式(8)を用いればよい。
T=bt′−bto=bt′−α ……(8) この場合は、軌跡決定手段10は移動軌跡信号として傾
きbと接辺αを求めることになる。
軌跡決定手段10により傾きbと接辺αとが決まれば、
被写体の移動軌跡は唯一つ決まるので将来速度の予測が
可能となる。
次に、予測手段11は、軌跡決定手段10で算出された傾
きbと接辺αと時刻tnから予測像面移動速度un′を次式
(9)により予測信号を算出する。
予測信号は、(9)式で算出された予測像面移動速度
un′であっても良いし、また予測像面移動速度un′に基
づいて算出された予測デフォーカス量でも良い、このよ
うな予測デフォーカス量に関連する信号である。
次に、焦点検出手段2の最新のデフォーカス量に基づ
く信号が、上述の一つの代表的なイメージ式(9)に基
づいて求められた予測手段11からの予測信号即ち予測デ
フォーカス量に基づく信号に沿っているか否を逸脱判定
手段12により判定する方法について説明する。
逸脱判定手段12は、前回までの予測手段11の結果から
予測された軌跡に対して、最新の焦点検出手段2による
結果が著しく外れたかどうかを判定する手段である。そ
れは、予測手段11により得られた予測像面移動速度un
(予測デフォーカス量に基づく信号)と焦点検出手段2
の結果得られた像面移動速度un(最新のデフォーカス量
に基づく信号)との差の絶対値が、所定値uexp(>0)
以上の場合は逸脱したと判定する。
予測制御手段13は、逸脱判定手段12が逸脱と判定した
ときは、追尾手段3により得られた予測デフォーカス量
を用いず、予測手段11により得られた予測デフォーカス
量に基づいてレンズ駆動量を算出し、また、逸脱判定手
段12が逸脱していないと判定した場合は、追尾手段3に
よる予測デフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を算出
する。
レンズ駆動手段4は、予測制御手段13で算出されたレ
ンズ駆動量に基づいてレンズを駆動する。
また、予測制御手段13は、予測手段11により算出され
た次回の焦点検出時の予測像面移動速度un+1′と、記憶
された予測像面移動速度un′とを比較し、それが所定の
変化を示した場合は、その変化に基づいてレンズ駆動量
を補正し、補正レンズ駆動量を算出する。レンズ駆動手
段4は、予測制御手段13で算出された補正レンズ駆動量
に基づいてレンズを駆動する様にしてもよい。所定の変
化としては、差の絶対値が大きい(大きな加速度運動の
時)、符号の反転(最至近通過時)などがある。
このような補正の一例を、第7図に基づいて説明す
る。
第7図の太い実線aのような像面移動をする被写体の
場合、時刻tnでの像面移動速度に基づいてレンズ駆動を
行うと破線bのようにレンズを駆動することになり、時
刻tn+1の時には大きくずれることになる。したがって、
連続的にレンズの駆動速度を変えることの出来る自動焦
点調整装置においては多角形近似を行ってレンズ駆動す
ればよい。
つまり、第7図の細い実線dのように時刻tnとtn+1
間を細かく時間分割し、その時刻の像面移動速度により
レンズを駆動する。また、間欠的にしかレンズを駆動で
きない自動焦点検出装置においては第7図の一点鎖線c
のようにレンズを駆動すればよい。
−第2実施例− 第2の実施例を第8図に基づいて説明する。
第2の実施例は、第1の実施例の被写体軌跡パラメー
タ20の構成を更に具体化した実施例であり、その他の構
成は第1の実施例と同一の構成である。
第1の実施例において、被写体軌跡パラメータ設定手
段20に記憶するイメージ式を決定する定数Cは、焦点距
離に依存するので焦点距離の異なるレンズにつけた場合
には大きく軌跡からずれることになる。そこで、焦点距
離等のレンズ情報を記憶する手段として、レンズ情報記
憶手段24をもうけ、更に被写体軌跡パラメータ設定手段
20は次式(10)で表す焦点距離fに依存しない定数Eと
して記憶する。
そして、軌跡定数算出手段23は、上述の定数Eとレン
ズ情報記憶手段24の焦点距離fとから次式(11)のよう
にイメージ式を決定する定数Cを算出する。
続いて、軌跡定数算出手段23により算出されたイメー
ジ式を決定する定数Cに基づき、上述の実施例と同様に
軌跡決定手段10において移動軌跡信号を求め、また予測
手段11において予測信号を算出する。この様にすれば同
じ定数Eを用いて焦点距離fの異なる場合でも正確に予
測信号を求めることが可能となる。
−第3実施例− 第3の実施例を第9図、第10図に基づいて説明する。
第1の実施例においては軌跡決定手段10により記憶し
たイメージ式と大きく異なる場合には良好な結果が得ら
れないという欠点があった。そこで、第3の実施例では
複数の軌跡パラメータを被写体軌跡パラメータ20に記憶
しておき、軌跡決定手段10は該軌跡パラメータに基づい
て最も適した軌跡を決定する。
第3の実施例では、被写体軌跡パラメータ設定手段20
と軌跡決定手段10のみが第1の実施例と異なるので、被
写体軌跡パラメータ設定手段20と軌跡決定手段10につい
てのみ説明する。簡単のために代表的イメージ式として
4つのイメージ式を利用する場合を説明する。
被写体軌跡パラメータ設定手段20は、イメージ式を決
定する定数Ci(i=1、2、3、4)を記憶する。次
に、軌跡決定手段10は、焦点検出手段2から出力される
デフォーカス量に基づく像面移動速度unと記憶された定
数Cとから、第9図で表される4つのイメージ式で表さ
れる関数のうち最も適したものを選択する。
まず、軌跡決定手段10は、記憶された定数C1と焦点検
出手段2により算出されたunとから(9)式により時間
(1,n)を算出する。以下同様にして定数Ci(i=
1、2、3、4)に関して変換した時間T(i,n)を算
出する。
第10図にこの結果の一例を示す。次に、軌跡決定手段
10は、(t1,T(i,1)),(t2,T(i,2)),‥‥,
(tn,T(i,n))の組で一次回帰直線を計算し、傾きbi
と接辺αとで決まる軌跡の関数が直線にどの程度一致
しているかどうかを表す量σを算出する。
直線への一致度を表す量σは、例えば残差の二乗和
などのような統計量を用いて計算してもよし、軌跡の関
数が二次式として得られた場合には二次の係数を用いて
もよい。軌跡決定手段10は、σにより直線に最もよく
一致するイメージ式(定数Ciで決まる複数のイメージ式
の中から)を選択し、そのときの傾きbi、接辺α、イ
メージ式を表す定数Ciをb=bi、α=α、C=Ciとし
て決定する。
従って、第10図のような場合にはi=2が最も直線と
一致しているのでb=b2、α=α、C=C2となり、軌
跡決定手段10からはb2に関する移動軌跡信号が予
測手段11に出力され、また被写体軌跡パラメータ設定手
段20からは定数C2に関する軌跡パラメータ信号が予測手
段11に出力される。
−第4実施例− 第4の実施例を第11図に基づいて説明する。
第3の実施例の場合、時間tと、(9)式のより変換
された時間Tとの関係が第11図のようになったときは良
好な結果が得られないという欠点があった。そこで第4
の実施例では軌跡決定手段10で算出される傾きb、接辺
αに基づき、求まった傾きb、接辺αの間を補間して適
性な傾き、接辺を算出する。
まず、軌跡決定手段10は、定数Ci(i=1〜4)で決
定された4つのイメージ式即ち(9)式から、時間T
(i,n)を算出する。次にσにより真の値があると考
えられる区間を決定する。第11図のような場合にはCi i
=2とi=3)の間に真の値(一点鎖線で示される直
線)があることが考えることが出来る。
そこで、傾きbと接辺αの真の値として次式のような
加重加算平均により求める。
但し、W(σ)は重み付けを表す関数。
この様にして、軌跡決定手段10の移動軌跡信号であり
傾きb、接辺α、及び被写体軌跡パラメータ設定手段20
の軌跡パラメータ信号であるイメージ式を決定する定数
Cを決定することにより、予測手段11では更に正確に予
測軌跡を決定できる。
−第5実施例− 次に第5の実施例を第12図に基づいて説明する。
第5の実施例においては、被写体軌跡パラメータ設定
手段20の軌跡パラメータを外部から入力してイメージ式
を決定する定数Cを算出し、それに基づいて軌跡決定手
段10で被写体の移動軌跡を決定する。他の構成は第1実
施例と同様である。
軌跡パラメータ入力手段21は、被写体速度V、足の長
さdを外部から入力する。次に、軌跡パラメータ記憶手
段22は、軌跡パラメータ入力手段21から入力された値を
記憶する。レンズ情報記憶手段24は、レンズの焦点距離
等のレンズに関する情報を記憶する。軌跡定数算出手段
23は、軌跡パラメータ記憶手段22に記憶された被写体速
度V、足の長さdとレンズ情報記憶手段24に記憶された
焦点距離fによりイメージ式を決定する定数Cを(6)
式より算出する。軌跡定数算出手段23で算出された定数
Cは、被写体軌跡パラメータ設定手段20に記憶される。
そして、軌跡決定手段10は、被写体軌跡パラメータ設定
手段20の定数Cに基づいて移動軌跡信号を求める。
実際は、被写体速度V、足の長さdは正確な値を入力
できないので、記憶されている軌跡パラメータより算出
された定数Cの近傍の複数の定数Ciとして算出し、軌跡
決定手段10によりこれらの中から最も適した定数Ciで決
まるイメージ式を選択し、移動軌跡信号を求めればよ
い。
更に、軌跡パラメータ入力手段21は、値を直接入力す
るのではいくつかの用意された値の中のひとつを選択入
力できるようにすれば簡単でよい。
−第6実施例− 第6の実施例を第13図に基づいて説明する。
第1の実施例においては、軌跡決定手段10で像面移動
速度に関して被写体の移動軌跡のイメージ式を決定した
が、レンズの繰り出し量が検出できる場合には、更に簡
単にすることが出来る。
(1)、(2)式より、1/x2を表す式は次式(13)の
ようになる。
ここで、時間tをある時刻からの経過時間t′で表す
と次式(14)を得る。
したがって、次式(15)のようになる。
ただし、 従って、レンズの繰り出し量と時間とがわかれば軌跡
は唯一つに決まる。レンズの繰り出し量xnは焦点検出時
のレンズ絶対位置Lnとその時のデフォーカス量DFnの和
(xn=Ln+DFn)で表される。
被写体軌跡パラメータ設定手段20は、(15)式を記憶
している。レンズ絶対位置検出手段25は、撮影レンズの
無限遠∞の時のレンズ位置からの絶対距離を検出する。
レンズ絶対位置検出手段25はレンズ内にエンコーダを取
り付けて検出してもよい。
次に、軌跡決定手段10は、焦点検出手段2とレンズ絶
対位置検出手段25の結果に基づいてレンズの繰り出し量
xnを算出し、1/xnとtnとから被写体軌跡パラメータ設定
手段20の(15)式に基づき最小二乗法を用いて、係数
A、B、C、を求める。
そして、予測手段11は、軌跡決定手段10で決定した移
動軌跡信号即ち係数A,B,Cに関する信号に基づいて(1
5)式によりレンズ繰り出し量xn-1′、xnを算出し、予
測デフォーカス量を次式(16)のようにして算出する。
Pn=xn′−xn-1′ ……(16) 逸脱判定手段12は、前回までの予測手段10の結果の予
測軌跡信号に対して、最新の焦点検出手段2の結果が著
しく外れたかどうかを判定する手段であり、次式(17)
の条件が真の時に逸脱したと判定する。
|xn′−xn|>xexp ……(17) xn′:予測軌跡により算出されたレンズ繰り出し量 xn :最新の焦点検出時のレンズ繰り出し量 xexp:所定量(>0) 所定量xexpは、合焦と判定するデフォーカス量(一
般的には50〜150μm位。)に比べて同程度か少し大き
い方がよい。さらに、予測デフォーカス量が大きいとこ
ろでは所定量xexpを大きくする等、予測デフォーカス
量Pnにより所定値を変えてもよい。また、第1の実施例
で示したように予測デフォーカス量Pnで判定しても良い
ことは言うまでもない。
この実施例においては、レンズの繰り出し量が直接求
められるので、像面移動速度が急激に変わる場合でも容
易に被写体を追尾可能である。
また、予測軌跡信号に基づいてレンズを駆動する方法
は他の方法でもよい。例えば、焦点検出時間間隔より短
い一定時間毎の予測軌跡信号を算出し、その予測軌跡信
号に基づいてレンズを駆動する。この場合、レンズの繰
り出し量が直接求められるので、レンズ位置と像面位置
との相対量を用いる必要がなく、レンズ制御を簡単にす
ることができる。次に、今回は逸脱判定手段12で逸脱と
判定されていなくても被写体が等速で近づいてくる場合
は、1/(時間)に比例して、繰り出し量が大きくな
る。((14)式から明らか) 従って、最新の焦点検出手段2の結果に基づいて、レ
ンズ駆動を行っても、次の焦点検出時には大きくデフォ
ーカスすることになる。そこで、(15)式より次の焦点
検出がΔt時間後に行われると仮定して(一般に焦点検
出時間間隔は急激に変化することはない)、次回のレン
ズの繰り出し量xn+1を次式で算出する。
ここで、E=(2At+B)Δt+AΔt2とすると、次
式のようになる。
そこで、Eが所定値以上の場合は補正を加え、以下の
場合は補正しないようにすればよい。
〔発明の効果〕
本発明においては、追尾手段により過去数回の焦点検
出結果に基づいて被写体の移動を予測して予測移動量に
関する追尾信号を発生し、且つ予測手段により被写体の
移動に関する情報と焦点検出信号とに基づいて決定され
た被写体の移動軌跡を表す軌跡関数から、被写体の移動
を予測した予測移動信号を発生するようにし、レンズ駆
動に際して、これら追尾信号、予測移動信号のいずれを
使用するかを逸脱判定手段の結果に基づいて判定してい
る。
その結果、予測した被写体の移動軌跡の軌跡関数から
最新の焦点検出信号が所定値以上外れている時には、追
尾手段により得られた追尾信号に基づき撮影レンズの駆
動を行うのではなく、予測した軌跡関数に基づいて撮影
レンズの駆動を行うようにしているので、カメラの焦点
検出装置の前を物体が横切りそれに焦点検出結果が引っ
張られても、また、カメラが振れて狙った被写体から外
れたりした場合にも、影響を受けることなく、常に適正
なピント位置に撮影レンズを駆動でき、良好な撮影が実
現できる。また、予測した軌跡関数から最新の焦点検出
信号が所定値以上外れていない時には、軌跡関数に基づ
き撮影レンズの駆動を行うのではなく、追尾手段により
得られた追尾信号に基づき撮影レンズの駆動を行うよう
にしているので、軌跡関数に基づく撮影レンズの駆動よ
りも追尾信号に基づく撮影レンズの駆動の方が主要被写
体の微妙な移動に対しても適正に追従でき、良好なピン
トを得ることができる。
また、本発明によれば、軌跡関数から未来の撮影レン
ズの駆動を予測出来るので、レンズの駆動方向が反転す
る場合でも未然にオーバーランを防ぐことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明の第1の実施例を示しており、
第1図は第1の実施例の主要構成図、第2図は被写体と
カメラの幾何学的配置図の例、第3図は被写体速度、撮
影時の最至近位置、レンズの焦点距離の違いによる時間
と繰り出し量との関係を示す図、第4図の像面移動速度
を規格化して得られたイメージ式の例を示す図、第5図
は記憶されたイメージ式の変換された時間Tと像面移動
速度の関数を表す図、第6図は第1の実施例における移
動軌跡を示す図、第7図は撮影時の最至近位置通過時の
レンズ駆動量の補正を示す図である。 第8図は本発明の第2の実施例の一部構成を示す構成図
である。 第9図,第10図は本発明の第3の実施例を示しており、
第9図は記憶された複数のイメージ式を表す図、第10図
は第3の実施例における移動軌跡を示す図である。 第11図は本発明の第4の実施例の移動軌跡を示す図であ
る。 第12図は本発明の第5の実施例の一部構成を示す構成図
である。 第13図は本発明の第6の実施例の一部構成を示す構成図
である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……撮影レンズ、2……焦点検出手段 3……追尾手段、4……レンズ駆動手段 10……軌跡決定手段、11……予測手段 12……逸脱判定手段、13……予測制御手段 20……被写体軌跡パラメータ設定、 21……軌跡パラメータ入力手段 22……軌跡パラメータ記憶手段、 23……軌跡定数算出手段 24……レンズ情報記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−28815(JP,A) 特開 昭63−159817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/28 - 7/40 G03B 13/18 - 13/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影レンズの焦点調整状態を検出し、焦点
    検出信号を発生する焦点検出手段と、 前記焦点検出手段の焦点検出信号の過去数回の結果に基
    づいて被写体の移動を予測して予測移動量に関する追尾
    信号を発生する追尾手段と、 前記追尾手段の追尾信号に基づいて前記撮影レンズを駆
    動するレンズ駆動手段とを備えた自動焦点検出装置にお
    いて、 被写体の動きに関する情報と前記焦点検出手段の焦点検
    出信号とに基づいて被写体の移動軌跡を示す軌跡関数を
    決定する軌跡決定手段と、 前記軌跡決定手段により決定された軌跡関数に基づいて
    被写体の移動を予測して予測移動信号を発生する予測手
    段と、 前記焦点検出手段の最新の焦点検出信号が前記予測手段
    で発生された予測移動信号から外れているかどうかを判
    定する逸脱判定手段と、 前記逸脱判定手段により、逸脱と判定された場合は前記
    予測手段の予測移動信号に基づいてレンズ駆動量を算出
    し、また逸脱だと判定されなかった場合には前記追尾手
    段の追尾信号に基づいてレンズ駆動量を算出する予測制
    御手段とを備え、 前記レンズ駆動手段は、前記レンズ駆動量に基づいてレ
    ンズを駆動することを特徴とする自動焦点調整装置。
  2. 【請求項2】前記予測制御手段は、前記軌跡決定手段に
    よって決定された軌跡関数に基づいて今回と次回の予測
    像面移動速度を算出し、これらが所定の変化をした場合
    は、前記レンズ駆動量を補正した補正レンズ駆動量を算
    出し、 レンズ駆動手段は、前記補正レンズ駆動量に基づいてレ
    ンズを駆動することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の自動焦点調整装置。
  3. 【請求項3】複数種類の被写体の動きに関する情報を記
    憶する被写体軌跡パラメータ設定手段を有し、前記軌跡
    決定手段は、前記被写体軌跡パラメータ設定手段に記憶
    された複数の情報に基づき像面移動速度に関する前記軌
    跡関数を求め、対象となる前記被写体に該軌跡関数の中
    から最も適合する関数を選択して軌跡を決定することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項いずれか記載
    の自動焦点調整装置。
  4. 【請求項4】レンズに関する情報を記憶するレンズ情報
    記憶手段と、 レンズの焦点距離に依存しない被写体の動きに関する定
    数を記憶する被写体軌跡パラメータ設定手段と、 前記レンズ情報記憶手段の焦点距離情報と前記被写体軌
    跡パラメータ設定手段の定数とから移動軌跡を表す定数
    を算出する軌跡定数算出手段とを具備し、 前記軌跡数算出手段の信号を前記軌跡決定手段に出力す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の自動焦
    点調整装置。
  5. 【請求項5】レンズに関する情報を記憶するレンズ情報
    記憶手段と、 被写体の移動に関するパラメータを外部から入力する軌
    跡パラメータ入力手段と、 入力されたパラメータを記憶する軌跡パラメータ記憶手
    段と、 前記レンズ情報記憶手段のレンズ情報と前記軌跡パラメ
    ータ記憶手段の情報とに基づいて、被写体の移動軌跡に
    関する定数を算出する軌跡定数算出手段とを具備し、 前記軌跡情報算出手段により算出された定数を前記被写
    体軌跡パラメータ設定手段により記憶することを特徴と
    する特許請求の範囲第3項記載の自動焦点調整装置。
  6. 【請求項6】前記被写体軌跡パラメータ設定手段は、被
    写体の移動軌跡に関する関数としてレンズの繰り出し量
    の逆数の二乗を表す関数を設定することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項、第2項いずれか記載の自動焦点調
    整装置。
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