JP2918503B2 - 播種育苗用シート - Google Patents

播種育苗用シート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育苗床上における
野菜、花卉などの播種、育苗に使用する播種育苗用シー
トに関連し、特に、種子を任意の間隔及び粒数で脱落の
恐れがなく、容易に取り扱うことができる強度で固定す
る事ができ、各種の野菜、花卉などの播種、育苗に、発
芽を損なうことなく、播種の省力化に貢献し得る播種育
苗用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、播種作業は、一般的に、手播きで
行われることが多い。現在までに播種作業の省力化を目
的として案出された考案として、水溶性フィルムテープ
上に、間隔をあけて種子を落し、テ−プをよじって、種
子を内部に含むひも状のものとしたシードテープ、水溶
性不織布上に接着剤を塗布し、その上に種子を落して固
定したシードペーパーなどが製品化されている。しか
し、シードテープにおいては、テ−プをよじるときに種
子が移動するので、種子間隔を適切な距離に保持するこ
とが難しく、またシードペーパーにおいては、種子の落
下位置を機械的に細かく制御することが難しく、そのた
め、種子の接近したパタ−ンの実現が難しく、さらに、
水溶性不織布の水溶性が不足する、という問題があっ
た。
【0003】現在、上記の問題点すなわち種子間隔精度
の不足と水溶性の不足とを解決し、所定間隔に所定粒数
の種子を簡便に搭載することを可能にするものとして、
水溶性もしくは水分散性の支持体上に、所定間隔で、粘
着剤ドットを設け、該粘着剤ドット上に種子を付着させ
て保持する播種育苗用シートが開発されている。しか
し、このシートの場合は、種子を強固に固定することを
目的としていないため、種子がシ−トから脱落しやす
く、種子を搭載したシートを重ねあわせて運搬すると多
量の種子が脱落する、などの問題がある。
【0004】また、近年、上記の問題点すなわち種子が
シ−トから脱落しやすいことに対する対策として、シー
トに種子を搭載後、ポリビニルアルコールなどの水溶性
ポリマーと水溶性粘着剤とからなる複合フィルムで種子
の上からシ−トを覆い、フィルムとシ−トとを貼合せる
ことによって種子を固定した播種育苗用シートも開発さ
れている。しかし、この構造では、水溶性粘着剤の経時
的な化学変化によってその水溶性が劣化する場合があ
り、育苗床上での潅水に対して、シートの溶解に時間が
かかり、播種作業性、発芽性などに悪影響を及ぼす場合
が認められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の種子搭載シートを用いた場合、使用目的によっては播
種、育苗の省力化が果たされているが、広範囲な種類の
野菜、花卉などに対して、運搬あるいは作業中に種子が
脱落することがなく、かつ、所定の位置に所定粒数の種
子を搭載することができ、しかも、長期間の保存によっ
ても発芽に悪影響を及ぼさない、安定した水溶性を保有
するシートを得ることは困難であった。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の有してい
た課題を解決して、種子が任意の間隔および任意の粒数
で、運搬あるいは作業中に脱落する恐れがない強度に搭
載され、しかも、長時間の保存期間を経過した後も、播
種、育苗過程において発芽に悪影響を及ぼさないような
優れた水溶性を保有する播種育苗用シートを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は特許請求の範囲に記載されている構成とす
る。すなわち、本発明は、水溶性もしくは水分散性の支
持体の表面に所定間隔に点状の粘着剤層を設け、該粘着
剤層上に種子を付着させて保持し、上記表面を、上記種
子の上から、水溶性高分子の一種であるポリエチレング
リコール(以下PEGと略す)のフィルムで覆い、上記
表面と貼合せて、種子を上記表面に固定することを特徴
とする播種育苗用シートを構成する。
【0008】また本発明は、請求項1記載の播種育苗用
シートにおいて、水溶性高分子フィルムが、水溶性もし
くは水分散性の支持体上に熱融着により貼合せられるこ
とを特徴とする播種育苗用シートを構成する。
【0009】さらに、本発明は、請求項2記載の播種育
苗用シートにおいて、水溶性高分子フィルムと水溶性も
しくは水分散性の支持体との熱融着部分が種子の周囲を
囲むように設けられることを特徴とする播種育苗用シー
トを構成する。
【0010】種子の付着は、種子を捕捉することのでき
る粘着性をもった粘着剤を水溶紙などの支持体上の所定
の位置に正確に塗工後、種子をふりかけることにより支
持体上の所定の場所に所定の間隔で達成できる。水溶性
の支持体に塗工する粘着剤は、線状、点状など様々な形
式での塗工が可能であるが、その中でも特に、点状塗工
が種子搭載数を制御する上で優れている。また点状塗工
する場合、任意の形状、間隔で小面積の粘着剤を塗工し
なければならず、その場合にはスクリーン印刷が適して
いる。なお、種子の付着に使用する粘着剤は、種子の発
芽、幼苗の生育などに対する阻害作用がなければ、市販
の粘着剤を任意に選択して使用することができる。
【0011】微小な種子を 1 カ所に 1 個ずつ固定する
場合には、それに対応して種子 1個あたりの粘着剤の量
も微少量としなければならない。その結果、種子と粘着
剤の接触面積が極めて小さくなり、通常の作業あるいは
運搬作業で、種子の脱落するものが多数現れてしまう。
また種子の種類により、点状に塗工した粘着剤では固定
しにくいものもある。従って、このような場合、種子の
上を水溶性高分子フィルムで被覆することによる種子の
固定が非常に有効な手段となる。
【0012】支持体上に搭載した種子を上記水溶性高分
子フィルムで固定するためには、種子を搭載したシート
上に水溶性高分子を塗工して被覆する方法、水溶性高分
子フィルムに水溶性粘着剤や水溶性接着剤を薄く塗工し
て支持体に貼合せる方法、そして水溶性高分子フィルム
を熱により支持体に融着させる方法などがある。水溶性
高分子フィルムと水溶性粘着剤で被覆したシートの場
合、作製直後の水溶性は良好であっても水溶性粘着剤の
経時的な化学変化により溶解性の低下がおこる場合があ
り、シートの長期保存性に問題が生じる可能性がある。
【0013】本発明では、上記の問題を解決するため
に、水溶性もしくは水分散性の支持体上に貼合せるフィ
ルムの素材として、PEG(例えば、第一工業製薬(株)
製)を使用する。なお、作製されたシートは、種子を任
意の間隔および粒数で脱落しないように保持することが
でき、さらに、長期保存後も優れた水溶性を保有してい
るので、各種の野菜、花卉などの播種、育苗において、
発芽を損なうことなく、播種の省力化に貢献できる。ポ
リエチレングリコ−ルのフィルムは融点(約57℃)以上の
温度に加熱した状態で圧力を加えることにより、支持体
に融着させることができるので、このフィルムを用いれ
ば、上記の水溶性粘着剤を用いる必要はない。
【0014】以上に説明したように、本発明によって、
種子が任意の間隔および任意の粒数で、運搬あるいは作
業中に脱落する恐れがない強度に搭載され、しかも、長
時間の保存期間を経過した後も、播種、育苗過程におい
て発芽に悪影響を及ぼさないような優れた水溶性を保有
する播種育苗用シートを提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の播種育苗用シート
について実施例により具体的に説明する。
【0016】まず市販のポリエチレン(以下PEと略す)
のフィルム(厚さ35μm)とPEGのフィルム(厚さ10μm)
との複合フィルムを用意した。対照として、ポリビニル
アルコ−ル(以下PVAと略す)のフィルム(厚さ 10μm)
と水溶性粘着剤のフィルム(厚さ 20μm)との複合フィル
ムを作製した。
【0017】図1に示すように市販の水溶紙(280mm×58
0mm)1上に、スクリ−ン印刷により直径0.3mmのアクリ
ル系の粘着剤ドット2を 220 個印刷し、その上に種子
3を振りかけて、粘着剤ドット 1 個につき種子 1 個を
搭載した。なお、この場合の種子はレンズ状であり、図
1(a)の平面図においては円形に、図1(b)の断面
図においてはレンズの断面状に、それぞれ、描かれてい
る。次に、種子を搭載した水溶紙1の上全面に、用意し
たPEフィルム4とPEGフィルム5との複合フィルム
をかぶせ、種子と種子との間の部分6において、 60 ℃
に加熱したアルミニウム製の押型によって、複合フィル
ムと水溶紙とを圧融着後、PEフィルム4を剥がして、
運搬あるいは作業中に脱落しないように種子を固定する
ことができる播種育苗用シートとした。
【0018】さらに、本発明のシートの水溶性の経時変
化を調べた。比較例として、上記のPVAフィルム(厚
さ 10μm)と水溶性粘着剤フィルム(厚さ 20μm)との複
合フィルムを、同様に水溶紙の上に貼合せた従来使用さ
れているシートを用いた。上記 2 種類のシートを、育
苗箱に入れた培土上に水溶紙を上にして載せた後、ジョ
ウロを使って散水し、散水時からシートが完全に溶解す
るまでの時間を測定した。散水直後からシートが完全に
溶解するまでの時間(30 秒を 1 単位とする)を相対溶解
度とし、それと保存期間との関係を求めて図2に示し
た。この完全溶解に要する時間(図2の縦軸)が短いほ
ど溶解性は良いことになる。図2から、作製直後の溶解
性は、本発明のシ−トでは 5 秒、比較例のシ−トでは
30 秒であることがわかる。しかし 4 ヶ月後には、本発
明のシ−トでは溶解時間の変化がみられなかったのに対
し、比較例のシ−トでは溶解性が低下し、約 75 秒の時
間差が生じていることがわかる。また、散水時に使用し
た水の量についても、表1に示すように、本発明のシ−
トの場合の使用量が比較例のシ−トの場合より少なかっ
た。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、所
定の位置に所定粒数の種子を運搬あるいは作業中に種子
が脱落することがないように十分強固に搭載でき、かつ
長期間にわたり安定した水溶解性を保持する播種育苗用
シートを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシ−トの概略構造およびシ−トの融着
例を説明する図である。
【図2】播種育苗用シートの溶解性におよぼす保存期間
の影響を示す図である。
【符号の説明】
1…水溶紙、2…粘着剤ドット、3…種子、4…PEフ
ィルム、5…PEGフィルム、6…PEGフィルムと水
溶紙との融着部分、A…垂直断面の位置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01C 1/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性もしくは水分散性の支持体の表面に
    所定間隔に点状の粘着剤層を設け、該粘着剤層上に種子
    を付着させて保持し、上記支持体の表面を、上記種子の
    上から水溶性高分子フィルムで覆い、上記支持体の表面
    と上記水溶性高分子フィルムとを貼合せて、上記支持体
    上に種子を固定する播種育苗用シートにおいて、上記水
    溶性高分子フィルムがポリエチレングリコールのフィル
    ムにより構成されることを特徴とする播種育苗用シー
    ト。
  2. 【請求項2】請求項1記載の播種育苗用シートにおい
    て、水溶性高分子フィルムが水溶性もしくは水分散性の
    支持体上に熱融着により貼合されることを特徴とする播
    種育苗用シート。
  3. 【請求項3】請求項2記載の播種育苗用シートにおい
    て、水溶性高分子フィルムの熱融着部分が種子の周囲を
    囲むように設けられることを特徴とする播種育苗用シー
    ト。
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