JP3008608U - 播種育苗用シート - Google Patents

播種育苗用シート

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JP3008608U
JP3008608U JP1994011012U JP1101294U JP3008608U JP 3008608 U JP3008608 U JP 3008608U JP 1994011012 U JP1994011012 U JP 1994011012U JP 1101294 U JP1101294 U JP 1101294U JP 3008608 U JP3008608 U JP 3008608U
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water
soluble
seed
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sheet
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JP1994011012U
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Inventor
進 上條
三喜子 七井
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株式会社スリオンテック
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Abstract

(57)【要約】 【目的】種子を任意の間隔及び粒数で、脱落の恐れがな
く容易に取り扱うことができるほど強固に固定すること
ができ、各種の野菜、花卉等の播種、育苗に発芽を損な
うことなく柔軟に対応できる播種育苗用シートを提供す
ること。 【構成】上記目的は、第1の水溶性または水分散性の
層、ドット状粘着剤層、種子層、水溶性粘着剤層、第2
の水溶性または水分散性の層を順次積層してなる多層構
造を有し、かつ、上記水溶性粘着剤層が、種子不在部分
において上記第1の水溶性または水分散性の層に接着し
て、種子の移動、脱落を防止する種子固定タイプの播種
育苗用シートにおいて、上記の水溶性粘着剤層及び第2
の水溶性または水分散性の層が種子周辺部分でのみ積層
構造を形成していることを特徴とする種子育苗用シート
とすることによって達成することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、圃場及び育苗床上における野菜、花卉等の播種、育苗に利用する種 子固定タイプの播種育苗用シートに係り、特に、種子を任意の間隔及び粒数で搭 載し、かつ、脱落の恐れがなく容易に取り扱うことができるほど強固に固定する ことのできる播種育苗用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
播種作業は、従来、一般に手播きで行われることが多く、一部においては機械 による播種も行われている。また、種子を水溶性テープ内に封入したシードテー プ、種子を水溶性不織布上に接着剤で固定したシードペーパー等を育苗床上に置 いて発芽、育苗させるようにしたものもある。この中で、シードテープは、種子 を水溶性フィルムからなるテープに脱落しないように物理的に封じ込めたもので あるが、種子相互間の位置を適切な距離に保持することが困難であり、また、幼 苗を傷つけてしまう場合もある。また、シードペーパーは、種子の固定及び位置 の設定に優れてはいるが、接着剤及び種子を落下させる位置を機械的に決めてい るため、種子間隔の接近しているパターンは作製しにくく、極微小の種子には適 用が困難である。
【0003】 また、所定粒数の種子を所定間隔に簡便に搭載することを可能にした播種育苗 用シートも開発されているが、このシートは種子を強固に固定することを目的と したものではないため、種子を搭載した状態で該シートの運搬等の作業を行うこ とには適していない。さらに、該シートに種子を搭載した後に、水溶性粘着剤を 用いて水溶性ポリマーで全面被覆して種子を固定する播種育苗用シートも近年開 発されているが、水溶性ポリマー及び水溶性粘着剤が散水時に速やかに溶解しな いものである場合、シート上に水が溜り、均一な散水ができなくなったり、ある いは、土との密着が悪くなりシートが乾燥しやすくなったりするため、一部の品 目については、発芽に対して悪影響を及ぼすことになる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記したように、従来の種子搭載シートを用いた場合、使用目的によっては播 種、育苗の省力化等が達成されてはいたが、運搬等の作業中に種子が脱落するこ となく、かつ、所定粒数の種子を所定位置に播くことは極めて困難であった。 本考案の目的は、上記従来技術の有していた課題を解決して、種子を任意の間 隔及び粒数で、脱落の恐れがなく容易に取り扱うことができるほど強固に固定す ることができ、各種の野菜、花卉等の播種、育苗に発芽を損なうことなく柔軟に 対応でき、播種の省力化に貢献し得る播種育苗用シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、第1の水溶性または水分散性の層、ドット状粘着剤層、種子層、 水溶性粘着剤層、第2の水溶性または水分散性の層を順次積層してなる多層構造 を有し、かつ、上記水溶性粘着剤層が、種子不在部分において上記第1の水溶性 または水分散性の層に接着して、種子の移動、脱落を防止する種子固定タイプの 播種育苗用シートにおいて、上記の水溶性粘着剤層及び第2の水溶性または水分 散性の層が種子周辺部分でのみ積層構造を形成していることを特徴とする種子育 苗用シートとすることによって達成することができる。
【0006】
【作用】
上記において、水溶性または水分散性の基材としては、水溶紙(三島製紙(株) 製ディゾルボ等)、水溶性不織布(本州製紙(株)製キノクロス等)あるいはポリビ ニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ヒドロキシエチル セルロース、デンプン、デキストリン、アクリル酸ナトリウム等の水溶性ポリマ ーを挙げることができる。水溶性ポリマーの中では、経済性、水に対する溶解性 、強度等を考慮すると、ケン化度70〜90%の部分ケン化型ポリビニルアルコール が特に有効である。また、第1の水溶性または水分散性の層は、吸湿によるカー ル性、取り扱い易さ等を考慮すると、ある程度強度のある水溶紙または水溶性不 織布が望ましく、また、第2の水溶性または水分散性の層は、目視によって種子 の固定状況を一瞥して観察できるように、透明性のある水溶性ポリマーを用いる ことが望ましい。
【0007】 種子の搭載については、播種すべき種子を捕捉するに足る粘着性を有する粘着 剤を第1の水溶性または水分散性の基材上の所定の位置に正確に塗工しておけば 、これに種子を振りかけることによって、基材上の所定の位置に所定の間隔で種 子を搭載することができる。粘着剤は、線状、ドット状等任意の形態に塗工でき るが、搭載種子数を制御するためには、ドット状塗工が優れている。一カ所に1 個の種子を搭載するためには、対象とする種子の大きさに比して粘着剤の塗工面 積を十分小さくしなければならない。任意の形状、間隔で小面積のドット状粘着 剤を塗工する方法としては、スクリーン印刷が適している。なお、粘着剤の種類 としては、種子の発芽、幼苗の生育等に対する阻害作用がなければ、市販の粘着 剤を任意に選択して用いることができる。なお、スクリーン印刷法を適用する場 合には、粘着剤は、当然のことながら、印刷適性が優れている必要がある。
【0008】 上記の水溶性粘着剤層に用いる粘着剤についても、水溶性に優れ、種子の発芽 、幼苗の生育等に対する阻害作用がなければ、市販の粘着剤を任意に選択して用 いることができる。水溶性または水分散性の基材として水溶紙または水溶性不織 布を用いる場合、それらの成形にアルカリ性を呈する水溶性バインダーが使用さ れることが多いので、水溶性粘着剤は酸性を呈するものを使用することが望まし い。水溶性粘着剤層の厚さは、水溶性または水分散性の基材への接着強度が十分 で、種子の移動及び脱落がない程度の厚さで、水溶性を極度に妨げない厚さの範 囲であれば、特に規定を要するものではない。
【0009】 上記構成の本考案播種育苗用シートは、種子の大きさの大小を問わず、任意の 種子を所定の間隔及びパターンで脱落することなく基材に固定することができ、 これを圃場及び育苗床上に適用した場合に、種子を所定の位置に所定の粒数ずつ 迅速に播種することができると共に、構成材料が水溶性または水分散性でかつ土 との密着性が高いことから、容易に溶解し、種子の発芽、幼苗の生育を妨げるこ とがない。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の播種育苗用シートの構成について、実施例によって具体的に説 明する。
【0011】
【実施例1】 市販の300mm×600mmの水溶紙上に、直径0.3mmのアクリル系粘着剤をドット状 に、1ブロック当り5ドット、計200ブロック(ブロック中心間隔27mm、ドット間 隔;中心ドットから7mm)をスクリーン印刷し、その上にネギ種子を振りかけて、 1ドットに1個の種子を搭載した。別に、市販のポリビニルアルコールフィルム に水溶性粘着剤をコンマコータを用いて塗工、乾燥し、20mm×20mmに切断した後 、これを上記のネギ種子搭載シート上にネギ種子を覆うようにブロックごとに貼 り合わせた。
【0012】 図1は上記のようにして作製した種子固定タイプの播種育苗用シートの平面図 、図2は図1の種子搭載部分の断面図で、1は水溶紙、2は水溶紙1上に塗工し た粘着剤、3は種子、4は水溶性粘着剤、5はポリビニルアルコールを示す。こ のとき、ネギ種子は水溶性粘着剤によって強固に固定され、移動、脱落等の問題 は起こらなかった。
【0013】 上記の本考案播育苗用シートと、該シートと構成はほぼ同じではあるが水溶性 粘着剤層及びポリビニルアルコール層を断続的ではなく全面に貼り合わせたシー トとを、同一条件で、ピートモスからなる育苗床上に置き、散水、発芽、生育の 比較試験を行った。その結果、上記本考案のシートを用いた場合、散水時に水が シート表面に溜ることはなく、かつ、土との密着性も良好であった。なお、発芽 率は、後者の場合が84%であったのに対し、本考案シートの場合には96%の値を 示し、改善の効果が認められた。
【0014】
【実施例2】 市販の300mm×600mmの水溶紙上に、直径0.2mmのアクリル系粘着剤をドット状 に、列当り54ドット、15列(ブロック中心間隔40mm、ドット間隔;中心ドットから 5mm)をスクリーン印刷し、その上にトルコギキョウの種子を振りかけて、粘着 剤1ドットに1個の種子を搭載した。別に、ポリエステルフィルム上に、ケン化 度88%のポリビニルアルコール水溶液(濃度約15%)を、上記のアクリル系粘着剤 ドットと対応する間隔でスジ状に塗工、乾燥させた。これを、上記のトルコギキ ョウ種子搭載シート上に、スジ状に塗工されたポリビニルアルコール及び水溶性 粘着剤がトルコギキョウ種子を覆う位置で貼り合わせた。
【0015】 図3は上記のようにして作製した種子固定タイプの播種育苗用シートの平面図 、図4は図3の種子搭載部分の断面図で、1は水溶紙、2は水溶紙1上にドット 状に塗工した粘着剤、3は種子、4は水溶性粘着剤、5はポリビニルアルコール 、6は補助材として用いたポリエステルフィルムを示す。なお、ポリエステルフ ィルムを引き剥がしたときに、ポリビニルアルコール層との間で容易に引き剥が すことができ、また、トルコギキョウ種子の固定状態を損なうこともなかった。
【0016】 上記の本考案播種育苗用シートと、該シートと構成はほぼ同じではあるが水溶 性粘着剤層及びポリビニルアルコール層を断続的ではなく全面に貼り合わせたシ ートとを、同一条件で、ピートモスからなる育苗床上に置き、散水、発芽、生育 の比較試験を行った。その結果、上記本考案のシートを用いた場合、散水時に水 がシート表面に溜ることはなく、かつ、土との密着性も良好であった。なお、発 芽率は、後者の場合が52%であったのに対し、本考案シートの場合には85%の値 を示し、大幅な改善の効果が認められた。
【0017】
【考案の効果】
以上述べてきたように、播種育苗用シートを本考案構成のシートとすることに よって、上記従来技術の有していた課題を解決して、種子を任意の間隔及び粒数 で、脱落の恐れがなく容易に取り扱うことができるほど強固に固定することがで き、各種の野菜、花卉等の播種、育苗に発芽を損なうことなく柔軟に対応でき、 播種の省力化に貢献し得る播種育苗用シートを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の播種育苗用シートの概略構成を示す
平面図。
【図2】図1のシートを種子搭載部分で切断した断面
図。
【図3】実施例2の播種育苗用シートの概略構成を示す
平面図。
【図4】図3のシートを種子搭載部分で切断した断面
図。
【符号の説明】
1…水溶紙、2…ドット状に塗工した粘着剤、3…種
子、4…水溶性粘着剤、5…ポリビニルアルコール、6
…ポリエステルフィルム。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の水溶性または水分散性の層、ドット
    状粘着剤層、種子層、水溶性粘着剤層、第2の水溶性ま
    たは水分散性の層を順次積層してなる多層構造を有し、
    かつ、上記水溶性粘着剤層が、種子不在部分において上
    記第1の水溶性または水分散性の層に接着して、種子の
    移動、脱落を防止する種子固定タイプの播種育苗用シー
    トにおいて、上記の水溶性粘着剤層及び第2の水溶性ま
    たは水分散性の層が種子周辺部分でのみ積層構造を形成
    していることを特徴とする播種育苗用シート。
  2. 【請求項2】第1の水溶性または水分散性の層、ドット
    状粘着剤層、種子層、水溶性粘着剤層、第2の水溶性ま
    たは水分散性の層を順次積層してなる多層構造を有し、
    かつ、上記水溶性粘着剤層が、種子不在部分において上
    記第1の水溶性または水分散性の層に接着して、種子の
    移動、脱落を防止する種子固定タイプの播種育苗用シー
    トにおいて、上記の水溶性粘着剤層及び第2の水溶性ま
    たは水分散性の層が種子周辺部分でのみ積層構造を形成
    する多層構造体からなり、かつ、該多層構造体の一方の
    面または両面に高分子フィルムの保護層を設けてなるこ
    とを特徴とする播種育苗用シート。
  3. 【請求項3】上記の水溶性または水分散性の層が、水溶
    性の高分子フィルムまたは水溶性または水分散性の紙か
    らなることを特徴とする請求項1記載の播種育苗用シー
    ト。
  4. 【請求項4】上記の水溶性高分子フィルムが、ケン化度
    70〜90%のポリビニルアルコールからなることを特徴と
    する請求項3記載の播種育苗用シート。
  5. 【請求項5】上記の水溶性粘着剤が酸性粘着剤であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の播種育苗用シート。
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