JP2918360B2 - 逆量子化方法および画像データ復元装置 - Google Patents

逆量子化方法および画像データ復元装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、符号データから原画像
を復元する画像データ復元装置において、符号データを
復号して得られる量子化係数を逆量子化する逆量子化方
法およびこの逆量子化方法を適用した画像データ復元装
置に関するものである。
【0002】中間階調画像やカラー画像などの多値画像
をその特徴を損なうことなくデータ量を圧縮する符号化
方式として、2次元直交変換を利用した適応離散コサイ
ン変換符号化方式(Adaptive Discrete Cosine Transfo
rm,以下ADCT方式と称する)が広く用いられてい
る。
【0003】このADCT方式は、多値画像をそれぞれ
所定数の画素(例えば8×8画素)からなるブロックに
分割し、このブロックごとに画像データを直交変換して
変換係数(以下、DCT係数と称する)からなる行列を
求め、この行列の各成分をそれぞれ対応する視覚適応閾
値(後述する)を用いて量子化してから可変長符号化す
ることにより、データ量を圧縮するものである。
【0004】
【従来の技術】図11に、従来のADCT方式を適用し
た画像データ圧縮装置の構成を示す。また、図12に、
多値画像を分割して得られるブロックの例を示す。
【0005】画像読取装置などによって読み取られた多
値画像は、上述したブロックごとに順次にDCT変換部
611に入力され、このDCT変換部611による2次
元離散コサイン変換(以下、DCT変換と称する)処理
により、空間周波数成分に対応するDCT係数からなる
8行8列の行列(以下、DCT係数Dと称する)に変換
される。図13に、DCT係数Dの例を示す。
【0006】このDCT係数Dの各成分は、線型量子化
部620により、それぞれ量子化閾値QTHの対応する成
分を用いて量子化される。上述した量子化閾値QTHは、
各空間周波数に対応する視覚適応閾値と量子化制御パラ
メータSFとから得られるものである。この視覚適応閾値
は、各空間周波数成分に対する視覚の感度に関する実験
結果に基づいて予め定められており、量子化マトリクス
TH(図14参照)として与えられている。また、量子
化制御パラメータSFは、画像の量子化精度を決定する係
数であり、復元画像に対して要求される画質に応じて、
操作者が1画面分の画像データの符号化処理に先立って
設定するものである。
【0007】ここで、上述した量子化マトリクスVTH
各成分の値は、人間の視覚感度の空間周波数特性に応じ
て、図14に示すように、低い空間周波数に対応する成
分の絶対値は小さく、逆に、高い空間周波数に対応する
成分の絶対値は大きく設定されている。このため、線型
量子化部620によってDCT係数Dを量子化して得ら
れる量子化係数DQUは、図15に示すように、直流成分
を示す行列の左上隅の成分(以下、DC成分と称する)
とこのDC成分の周囲にある低い空間周波数成分を示す
極く少数のAC成分のみが零以外の値を有する有効係数
となり、大部分のAC成分は値が零である無効係数とな
る場合が多い。
【0008】このようにして得られた量子化係数DQU
図16に示すジグザスキャンと呼ばれる走査順序を用い
て走査すると、一連の有効係数に続いて、無効係数が連
続している1次元配列が得られる。この1次元配列を符
号化部631によって有効係数(インデックス)とこの
インデックスの前に連続している無効係数の連続長(ラ
ン)との組合せに変換し、符号表632に基づいて、各
組合せをその出現頻度に対応する符号にそれぞれ置き換
えて可変長符号化することにより、画像データを圧縮し
ている。
【0009】また、このようにして得られた符号化デー
タは、図17に示す画像データ復元装置によって画像デ
ータに復元される。画像データ復元装置の復号部711
は、上述した符号表632とは逆に、符号に対応するラ
ンとインデックスとの組合せを示す復号表712を備え
ており、順次に入力される符号を復号してインデックス
とランとの組合せを求めて、逆量子化部720に入力す
る。
【0010】この逆量子化部720において、配列復元
部721により、入力されるインデックスとランとから
上述した1次元配列が復元され、この1次元配列の各成
分が順次に乗算器722に入力される。また、量子化閾
値保持部723には、量子化閾値QTHが保持されてお
り、乗算器722への量子化係数の入力に同期して、対
応する量子化閾値が乗算器722に送出されている。こ
のようにして、乗算器723により、量子化係数DQU
各成分が対応する量子化閾値を用いて逆量子化され、D
CT係数Dが復元される。
【0011】次に、このDCT係数Dを逆DCT変換部
731に入力し、この逆DCT変換部731による逆D
CT変換処理を行うことによって、該当するブロックの
画像データが復元される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来方式においては、全ての量子化係数に量子化閾値を乗
じて、逆量子化処理を行っている。しかしながら、値が
零である無効係数と量子化閾値との乗算処理は、乗算結
果が予め分かっている無駄な処理である。つまり、従来
は、無駄な処理であるか否かにかかわらず、1ブロック
の量子化係数DQUの逆量子化処理のために、64回の乗
算処理を行っており、このため、逆量子化処理に要する
時間が長かった。
【0013】このような無駄な処理を省いて、逆量子化
処理を高速化するための技法として、本出願人は、特願
平1−316708号『画像データ復元方式』を既に出
願している。図18に、この技法による逆量子化処理部
の概略構成を示す。
【0014】この技法は、アドレス算出部724が、入
力されるランの値から対応する有効係数のアドレスを求
め、量子化閾値保持部723が、このアドレスに対応す
る量子化閾値を乗算器722に送出し、この量子化閾値
とインデックスとを乗算器722で乗算することによ
り、有効係数のみを選択的に逆量子化するものである。
この場合は、上述したアドレスに対応して、乗算器72
2による乗算結果をDCT係数保持部725に保持する
ことにより、8行8列のDCT係数Dが復元されてい
る。
【0015】この技法においては、各ブロックの逆量子
化処理では、DCT係数保持部725の有効係数に対応
するアドレスにのみ逆量子化結果が書き込まれるので、
次のブロックの逆量子化処理を行う前に、前のブロック
の逆量子化処理で得られたDCT係数をクリアする初期
化処理を行う必要がある。例えば、DCT係数保持部7
25の64個のアドレス全てに初期値『0』を書き込め
ばよい。
【0016】しかし、前のブロックの無効係数に対応し
ていたアドレスの内容は零であるから、初期化処理によ
って改めて零を書き込むことは無駄な処理である。ま
た、次のブロックの量子化係数DQUの有効係数に対応す
るアドレスは、次のブロックの逆量子化処理の際に該当
する有効係数を書き込むことによって更新されるので、
これらのアドレスを予め初期化しておく必要はない。
【0017】つまり、連続する2つのブロックに対応す
る量子化係数DQUにおける有効係数の分布の一致あるい
は不一致にかかわらず、64個のアドレス全てに対する
初期化処理を行ったのでは、上述したような不要な初期
化処理に要する時間のために、無駄な乗算処理を削減し
たことによる逆量子化処理の時間短縮効果が失われてし
まう。
【0018】本発明は、無駄な乗算処理を削減するとと
もに、連続する2つのブロックそれぞれの量子化係数行
列における有効係数の分布を考慮して無駄な初期化処理
の削減を可能とする逆量子化方法および画像データ復元
装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1に、本発明の逆量子
化方法の原理を示す。請求項1の発明は、原画像をそれ
ぞれが複数の画素からなるブロックごとに直交変換し、
変換係数からなる係数行列の各成分を対応する量子化閾
値で量子化して得られる量子化係数行列を符号化する直
交変換符号化方式による符号データから原画像を復元す
る際に、符号データを復号して得られる量子化係数から
係数行列を得る逆量子化方法において、各ブロックとそ
の前のブロックとにそれぞれ対応する量子化係数行列に
おいて、零以外の値を有する有効係数の分布の違いを判
別し、各ブロックに対応する量子化係数行列に含まれる
有効係数にそれぞれに対応する量子化閾値を乗じて選択
的に逆量子化し、有効係数の量子化係数行列における位
置を示す有効係数アドレスに応じて、得られた逆量子化
結果をそれぞれ保持するとともに、各ブロックにおいて
無効係数に対応し、かつ、その前のブロックにおいて有
効係数に対応する現ブロック無効アドレスに対する初期
化処理を行って、各ブロックに対応する係数行列を復元
することを特徴とする。
【0020】図2に、請求項2および請求項3の画像デ
ータ復元装置の構成を示す。請求項2の発明は、原画像
をそれぞれが複数の画素からなるブロックごとに直交変
換し、変換係数からなる係数行列の各成分を対応する量
子化閾値で量子化して得られる量子化係数行列を符号化
する直交変換符号化方式による符号データが連続して入
力され、この符号データを復号して、各ブロックに対応
する量子化係数行列を表す復号データを順次に出力する
復号手段101と、復号データに基づいて、各ブロック
の量子化係数行列に含まれる零以外の値を有する有効係
数が量子化係数行列において占める位置を示す有効係数
アドレスをそれぞれ求めて、現ブロックアドレスとして
出力するアドレス算出手段111と、有効係数と該当す
る現ブロックアドレスで示される量子化閾値とを乗算し
て逆量子化する逆量子化手段112と、逆量子化手段1
12による逆量子化結果を現ブロックアドレスに変換係
数として格納する変換係数格納手段113と、現ブロッ
クアドレスを順次に保持するとともに、前のブロックの
処理の際に保持した有効係数アドレスを前ブロックアド
レスとして出力するアドレス保持手段114と、前ブロ
ックアドレスと現ブロックアドレスとに基づいて、各ブ
ロックにおいて無効係数に対応し、かつ、その前のブロ
ックにおいて有効係数に対応する現ブロック無効アドレ
スを判別する判別手段115と、現ブロック無効アドレ
スで示される変換係数格納手段113の格納場所に初期
値を書き込んで初期化する初期化手段116と、変換係
数格納手段113に格納された変換係数からなる係数行
列を逆直交変換して、画像データを復元する逆直交変換
手段102とを備えたことを特徴とする。
【0021】請求項3の発明は、請求項2に記載の画像
データ復元装置において、変換係数格納手段113が、
1ブロック分の係数行列に相当する容量を有する複数の
領域を切り換えて、連続するブロックに対応する係数行
列を格納する構成であることを特徴とする。
【0022】図3に、請求項4および請求項5の画像デ
ータ復元装置の構成を示す。請求項4の発明は、請求項
2に記載の画像データ復元装置において、各ブロックに
対応する量子化係数行列に含まれる有効係数の数に基づ
いて、直流成分のみで表される直流ブロックを検出し、
この検出結果を逆直交変換手段102による逆直交変換
処理に供するブロック検出手段121を備えたことを特
徴とする。
【0023】請求項5の発明は、請求項2に記載の画像
データ復元装置において、各ブロックに対応する量子化
係数行列に含まれる有効係数の数に基づいて、有効係数
を含まない無効ブロックを検出し、この検出結果を逆直
交変換手段102による逆直交変換処理に供するブロッ
ク検出手段131を備えたことを特徴とする。
【0024】
【作用】請求項1の発明は、各ブロックに対応する量子
化係数行列の有効係数のみを選択的に逆量子化して、そ
れぞれ対応する有効係数アドレスに保持し、連続する2
つのブロックの量子化係数行列における有効係数の分布
を考慮しながら初期化処理を行うことができる。これに
より、前のブロックと有効係数アドレスが一致している
場合や、前のブロックにおいて無効係数に対応するアド
レスに対する無駄な初期化処理を削減することが可能と
なる。
【0025】請求項2の発明は、復号手段101によっ
て得られる復号データに基づいて、アドレス算出手段1
11と逆量子化手段112とによって、各ブロックの量
子化係数行列に含まれる有効係数を選択的に逆量子化
し、変換係数格納手段113にそれぞれ有効係数アドレ
スに応じて格納する。また、アドレス保持手段114と
判別手段115とによって、現ブロック無効アドレスを
判別し、変換係数格納手段113の現ブロック無効アド
レスで示される格納場所に、初期化手段116が初期値
を書き込むことにより、各ブロックに対応する係数行列
を復元し、逆直交変換手段102による逆直交変換処理
に供することができる。
【0026】これにより、連続する2つのブロックそれ
ぞれの量子化係数行列における有効係数の分布を考慮し
て、無駄な初期化処理を省略することが可能となる。請
求項3の発明は、変換係数格納手段113の複数の領域
のいずれかに変換係数を格納する処理と、他の領域に格
納された係数行列に対する逆直交変換処理とを並行して
行うことができる。
【0027】請求項4の発明は、ブロック検出手段12
1により、直流ブロックが検出されるので、逆直交変換
手段102は、このブロック検出手段121による検出
結果に応じて、直流ブロックに適応した処理を行うこと
ができる。
【0028】請求項5の発明は、ブロック検出手段13
1により、無効ブロックが検出されるので、逆直交変換
手段102は、このブロック検出手段131による検出
結果に応じて、無効ブロックに適応した処理を行うこと
ができる。
【0029】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図4は、請求項2の画像データ復元
装置の実施例構成を示す。
【0030】図4において、復号部711と復号表71
2とは、復号手段101に相当するものであり、従来と
同様に、各符号の入力に応じて、復号部711が復号表
712から対応するインデックスとランとの組合せを検
索し、得られた検索結果を復号データとして逆量子化部
210に送出する構成となっている。
【0031】この逆量子化部210において、上述した
復号データは、デマルチプレクサ201により、ランと
インデックスとに分離され、それぞれアドレス算出手段
111と逆量子化手段112とに送出されている。
【0032】このアドレス算出手段111は、積算回路
211とブロック検出部212とから構成されており、
積算回路211が、ランの値に数値『1』を加算したも
のを順次に積算する構成となっている。また、ブロック
検出部212には、ランが入力されており、ブロックの
最後を示すラン『REOB 』の入力に応じて、ブロックの
終わりを検出した旨の検出信号を出力して、積算回路2
11の積算値を初期値『0』にリセットする構成となっ
ている。
【0033】このようにして、各インデックスに対応す
る積算結果として、ジグザグスキャン(図16参照)に
よる走査順序が得られる。この走査順序は、8行8列の
量子化係数DQUにおいて、各インデックスに対応する有
効係数が占める位置を示しているから、この積算回路2
11によって得られた走査順序を現ブロックアドレスと
して送出すればよい。
【0034】図4において、逆量子化手段112は、乗
算器221と量子化閾値保持部222とから構成されて
おり、この量子化閾値保持部222には、ジグザグスキ
ャンによる走査順序に対応して、各DCT係数に対応す
る量子化閾値が保持されている。従って、上述したアド
レス算出手段111によって得られた現ブロックアドレ
スの入力に応じて、量子化閾値保持部222が、対応す
る量子化閾値を乗算器221に送出し、乗算器221
が、入力されるインデックスとこの量子化閾値との乗算
を行うことにより、インデックスで示される有効係数を
逆量子化してDCT係数を得ることができる。
【0035】なお、ここでは、デマルチプレクサ201
により、予めランとインデックスとを分離して、それぞ
れアドレス算出手段111と逆量子化手段112とに入
力する構成としたが、アドレス算出手段111および逆
量子化手段112が、復号データからそれぞれランおよ
びインデックスを抽出する手段を備えて構成してもよ
い。
【0036】また、図4において、上述した逆量子化手
段112によって得られたDCT係数は、マルチプレク
サ231の入力ポートの一方に入力されており、このマ
ルチプレクサ231の他方の入力ポートには、数値
『0』が入力されている。つまり、このマルチプレクサ
231が後述する切換指示に応じて、上述した乗算器2
21の出力と数値『0』とのいずれかを選択して、バッ
ファ232に送出する構成となっている。
【0037】このバッファ232は、変換係数格納手段
113に相当するものであり、マルチプレクサ231を
介して入力されるデータを指定されたアドレスに格納す
る構成となっている。
【0038】また、図4において、メモリ241とカウ
ンタ242とは、アドレス保持手段114を形成してお
り、カウンタ242は、メモリ241に有効係数アドレ
スが入力されるたびに計数値を『1』ずつ加算する構成
となっている。また、メモリ241は、このカウンタ2
42の計数値で示されるアドレスに、上述した有効係数
アドレスを保持する構成となっている。
【0039】例えば、図5(a) に斜線を付して示した有
効係数に対応するアドレスが、図5(b) に示すように、
それぞれ入力順に対応するメモリ241のアドレスに保
持される。
【0040】このようにしてメモリ241に保持された
有効係数アドレスは、上述したブロック検出部212に
よる検出信号に応じて、図4に示すメモリ251に転送
され、このメモリ251により、前ブロックアドレスと
して保持される構成となっている。また、このとき、カ
ウンタ242の計数値が、図4に示すレジスタ254に
転送され、このレジスタ254によって保持される。
【0041】上述したメモリ251と比較器252と判
別処理部253とレジスタ254とは、判別手段115
を形成しており、比較器252が、メモリ251に保持
された前ブロックアドレスとアドレス算出手段111か
らの現ブロックアドレスとを比較し、この比較結果に基
づいて、判別処理部253が、後述する分布判別処理を
行う構成となっている。
【0042】この判別手段115による判別結果は、マ
ルチプレクサ231に入力されており、このマルチプレ
クサ231による入力ポートの選択処理に供されてい
る。また、上述したメモリ251から出力された前ブロ
ックアドレスは、アドレス算出手段111からの現ブロ
ックアドレスとともに、セレクタ255に入力されてお
り、このセレクタ255は、上述した判別手段115に
よる判別結果に応じて、前ブロックアドレスと現ブロッ
クアドレスとのいずれか一方を選択して、バッファ23
2に書込アドレスとして指定する構成となっている。
【0043】すなわち、判別手段115による判別結果
に応じて、マルチプレクサ231とセレクタ255とが
動作して、判別結果で示されるアドレスに数値『0』を
初期値として書き込む構成となっており、このマルチプ
レクサ231とセレクタ255とによって、初期化手段
116の機能を実現する構成となっている。
【0044】次に、図4に示した逆量子化部210によ
る逆量子化動作について、図5(a),(c) に示す量子化係
数DQUを表す復号データが連続して入力された場合を例
として詳細に説明する。
【0045】この場合は、上述したメモリ251には、
既に、図5(a) に示した量子化係数DQUにおける有効係
数アドレスが前ブロックアドレスとして保持されてい
る。また、図5(c) に示す量子化係数DQUを表す復号デ
ータのインデックスおよびランの組合せの入力に応じ
て、アドレス算出手段111により、上述したようにし
て有効係数アドレスが算出され、現ブロックアドレスと
して、順次にメモリ241および比較器252に入力さ
れている。
【0046】図6に、逆量子化動作を表す流れ図を示
す。現ブロックアドレスの入力(ステップ301)に応
じて、判別処理部253は、メモリ251のアドレスを
指定して、前ブロックアドレスの出力を指示する。例え
ば、判別処理部253が、メモリ251のアドレスを指
定するポインタを制御する構成とすればよい。このポイ
ンタは、各ブロックの逆量子化処理を開始する際に、メ
モリ251の先頭アドレスにセットし、順次にポインタ
を進める構成とすればよい。
【0047】次に、比較器252により、現ブロックア
ドレス(現AD)と前ブロックアドレス(前AD)とを
比較し、この比較結果に基づいて、まず、現ブロックと
前ブロックとで同じ位置に有効係数が分布しているか否
かを判定する(ステップ302)。
【0048】例えば、最初に入力される現ブロックアド
レスと前ブロックアドレスとは、両方ともDC成分に対
応するアドレス『0』であるから、比較器252によ
り、現ブロックアドレスと前ブロックアドレスとが一致
する旨の比較結果が得られる。この場合は、現ブロック
と前ブロックとの両方において、該当するアドレスに対
応して有効係数が分布していると判断し、ステップ30
2における肯定判定とすればよい。
【0049】この場合に、判別処理部253は、マルチ
プレクサ231に乗算器221の出力の選択を指示する
とともに、セレクタ255に現ブロックアドレスの選択
を指示する。これにより、バッファ232の現ブロック
アドレス(例えば、DC成分に対応するアドレス)に乗
算器221によって得られたDCT係数が格納される
(ステップ303)。また、このとき、判別処理部25
3は、メモリ251のアドレスを指定するポインタを更
新し(ステップ304)、メモリ251に次の有効係数
アドレスの出力を指示した後に、次の復号データの処理
を行えばよい。
【0050】ここで、ステップ304において、更新前
のポインタの値がレジスタ254の内容と一致した場合
は、ステップ301で入力された現ブロックアドレス以
降に、前ブロックにおける有効係数が存在しないことを
示している。従って、以後は、現ブロックアドレスの入
力に応じて、該当するアドレスに乗算器221の出力を
格納する処理を行えばよい。
【0051】一方、ステップ302における否定判定の
場合は、現ブロックと前ブロックとで有効係数の分布に
相違があると判断し、現ブロックアドレスが前ブロック
アドレスよりも小さいか否かを判定する(ステップ30
5)。
【0052】ここで、現ブロックアドレスが前ブロック
アドレスよりも小さい場合は、この現ブロックアドレス
が、前ブロックにおいて無効係数に対応していることを
示している。従って、このステップ305における肯定
判定の場合に、判別処理部253は、上述したステップ
303と同様に、マルチプレクサ231とセレクタ25
5とを制御して、バッファ232の現ブロックアドレス
にDCT係数を格納し(ステップ306)、次の復号デ
ータの処理を行えばよい。
【0053】一方、現ブロックアドレスが前ブロックア
ドレスよりも大きい場合は、この前ブロックアドレス
が、現ブロックにおいて無効係数に対応していることを
示している。つまり、この前ブロックアドレスは、現ブ
ロック無効アドレスである。
【0054】例えば、2番目に入力される現ブロックア
ドレス『3』は、2番目の前ブロックアドレス『2』よ
りも大きいと判定され、ステップ305における否定判
定となる。この場合に、判別処理部253は、現ブロッ
ク無効アドレスを検出したと判断し、マルチプレクサ2
31に数値『0』の選択を指示するとともに、セレクタ
255に前ブロックアドレスの選択を指示する。これに
より、バッファ232の該当するアドレス(例えば、前
ブロックアドレス『2』)に数値『0』が格納され、前
ブロックの逆量子化処理の際に書き込まれた有効係数が
クリアされる(ステップ307)。
【0055】ところで、上述したステップ305におけ
る否定判定の場合は、上述した前ブロックアドレスで示
される無効係数の他にも、現ブロックレス無効アドレス
が存在する可能性がある。
【0056】従って、判別処理部253は、上述したス
テップ307の終了後にポインタを更新し(ステップ3
08)、メモリ252に次の前ブロックアドレスの出力
を指示した後に、再び、ステップ302に戻って、現ブ
ロックと前ブロックとの有効係数の分布の相違を検出す
る処理を行えばよい。これにより、現ブロック無効アド
レスをもれなく検出することができる。
【0057】また、上述したステップ308において、
更新前のポインタがレジスタ254に設定された最終ア
ドレスと一致している場合は、ポインタの更新処理に代
えて、ステップ303と同様にして、現ブロックアドレ
スにDCT係数を格納する処理を行い、以後は、現ブロ
ックアドレスの入力に応じて、該当するアドレスに乗算
器221の出力を格納する処理を行えばよい。
【0058】上述したステップ301〜ステップ308
を繰り返すことにより、現ブロックの量子化係数DQU
含まれる有効係数に対応する有効係数アドレスよりも前
の部分のDCT係数Dが順次に復元される。
【0059】また、ブロック検出部212からの検出信
号に応じて、最後の前ブロックアドレスと最後の現ブロ
ックアドレスとを比較し、判別処理部253が、この比
較結果に応じて以下の処理を行うことにより、最後の現
ブロックアドレス以降のDCT係数Dの部分が復元され
る。
【0060】最後の前ブロックアドレスが最後の現ブロ
ックアドレスよりも大きいとされた場合は、最後の現ブ
ロックアドレス以降に、前ブロックにおける有効係数ア
ドレスが存在している。この場合は、判別処理部253
が、レジスタ254の内容とポインタとが一致するまで
メモリ251の内容を順次に読み出し、上述したステッ
プ307と同様にして、バッファ232のこれらの各ア
ドレスに対する初期化処理を行えばよい。他の場合は、
上述したステップ304あるいはステップ308におい
て処理されているので、そのまま終了すればよい。
【0061】このようにして、逆量子化結果をバッファ
232の現ブロックアドレスに格納するとともに、バッ
ファ232の現ブロック無効アドレスを選択的に初期化
することにより、8行8列のDCT係数Dを復元するこ
とができる。
【0062】これにより、無効係数と量子化閾値との無
駄な乗算処理を削減するとともに、前ブロックにおいて
無効係数に対応していたアドレスおよび現ブロックにお
ける有効係数アドレスに対する無駄な初期化処理とを削
減することが可能となる。
【0063】ここで、図5(a),(c) に示したように、連
続する2つのブロックに対応する量子化係数DQUにおい
ては、有効係数の分布は類似している場合が多いので、
上述したステップ305において、現ブロック無効アド
レスとして検出されるものは極くわずかである。例え
ば、図5(c) に示した量子化係数DQUにおいては、斜線
を付して示した3つのアドレスのみが、初期化処理を要
する現ブロック無効アドレスとして検出される。従っ
て、この量子化係数DQUの逆量子化処理に要する時間
は、7個の有効係数についての乗算処理に要する時間と
上述した3つのアドレスへの初期値『0』の書込処理に
要する時間の和となり、1ブロック分の量子化係数DQU
の逆量子化処理に要する時間を大幅に短縮することがで
きる。
【0064】また、上述したように、乗算器221によ
って得られるDCT係数をバッファ232に書き込む過
程で、ステップ306で検出されたアドレスに対して初
期値『0』を書き込む処理を行うので、1ブロック分の
逆量子化処理が終了した後に改めて初期化処理を行う必
要がない。
【0065】従って、ブロック検出部212からの検出
信号に応じて、判別処理部253が上述した処理を行っ
た後に、DCT係数Dの復元処理が終了した旨を逆DC
T変換部731に通知し、逆DCT変換処理の開始を指
示する構成とすればよい。
【0066】この開始指示に応じて、逆DCT変換部7
31が、従来と同様にバッファ232に格納されたDC
T係数に対して逆DCT変換処理を行うことにより、1
ブロック分の画像データが復元される。また、上述した
逆量子化処理および逆DCT変換処理を各ブロックにつ
いて繰り返すことにより、1画面分の画像データが復元
される。
【0067】なお、現ブロックの全ての有効係数をバッ
ファ232の現ブロックアドレスに格納した後に、バッ
ファ232の現ブロック無効アドレスに対する初期化処
理を行ってもよい。例えば、64個のアドレスを有する
メモリ241,251を設けて、現ブロックおよび前ブ
ロックそれぞれの量子化係数DQUについて、各アドレス
が有効係数であるか否かを示す情報を格納して、それぞ
れ有効係数の分布を表すマップを作り、このマップの比
較結果から現ブロック無効アドレスを求めて初期処理を
行えばよい。
【0068】また、各ブロックの逆量子化処理と各ブロ
ックの逆DCT変換処理とは、独立に処理可能であるか
ら、逆量子化処理と逆DCT変換処理とを並行して処理
する構成としてもよい。
【0069】図7に、請求項3の画像データ復元装置の
逆量子化部の実施例構成を示す。図7において、変換係
数格納手段113は、2つのバッファ233a,233
bとセレクタ234とマルチプレクサ(MPX)235
とパイプライン制御部236とから形成されており、上
述したマルチプレクサ(MPX)231の出力は、バッ
ファ233a,233bにそれぞれ入力される構成とな
っている。また、この変換係数格納手段113におい
て、パイプライン制御部236は、これらのバッファ2
33a,233bとセレクタ234とマルチプレクサ2
35とを制御して、バッファ233a,233bに対す
る書込動作および読出動作を制御する構成となってい
る。以下、バッファ233a,233bを総称する際
は、単にバッファ233と称する。
【0070】この場合は、上述した判別処理部253
が、DCT係数Dを復元する処理が終了した旨の通知を
パイプライン制御部236に送出する構成とし、パイプ
ライン制御部236が、この通知に応じて、DCT係数
Dの書き込みが終了したバッファ233を読出有効状態
とするとともに、他方のバッファ233を書込有効状態
とし、セレクタ234に対して出力ポートの切り換えを
指示すればよい。これに応じて、このセレクタ234に
より、新たに書込有効状態とされたバッファ233にセ
レクタ255からのアドレスが入力され、DCT係数の
書込処理が行われる。
【0071】また、このとき、パイプライン制御部23
6は、マルチプレクサ235に対して、読出有効状態と
したバッファ233に対応する入力ポートの選択を指示
するとともに、逆DCT変換部731に逆DCT変換処
理の開始を指示し、逆DCT変換部731からの終了通
知に応じて、復号部711に次のブロックの復号処理の
開始を指示すればよい。
【0072】このようにして、逆DCT変換処理と並行
して、次のブロックの逆量子化処理を行うことが可能と
なるので、画像データ全体としての復元処理をより高速
化することができる。
【0073】ところで、本出願人は、画像全体の復元処
理に要する時間を短縮するための技法として、特願平1
−290304号『画像データ復元方式』を既に出願し
ており、この技法と本発明の逆量子化方法とを併せて実
施することにより、画像データの復元処理をより高速化
することができる。
【0074】特願平1−290304号『画像データ復
元方式』は、量子化係数DQUあるいはDCT係数Dに含
まれる有効係数がDC成分のみであった場合に、そのブ
ロックは有効な交流成分を持たない直流ブロックである
と判断し、逆DCT変換処理を実行する代わりに、DC
成分を定数倍して該当するブロックの画像データを求め
ることにより、画像全体の復元処理の高速化を図るもの
である。
【0075】図8に、請求項4の画像データ復元装置の
実施例構成を示す。図8において、画像データ復元装置
は、図4に示した逆量子化部210に、ブロック検出手
段121に相当する比較器261を付加した構成となっ
ている。また、図8において、逆DCT変換部731と
シフト回路262とマルチプレクサ263とは、逆直交
変換手段102を形成している。
【0076】上述した比較器261は、ブロック検出部
212からの検出信号の入力に応じて、アドレス保持手
段114のカウンタ242の計数値と閾値『1』とを比
較する構成となっており、マルチプレクサ263は、こ
の比較結果に応じて動作する構成となっている。
【0077】ここで、比較器261により、量子化係数
QUに含まれる有効係数が1個であったとされた場合
は、この有効係数はDCT係数DのDC成分に対応する
ものである。すなわち、この量子化係数DQUに対応する
ブロックは、有効な交流成分を持たない直流ブロックで
あり、このブロックの画像データは、全て上述したDC
成分を定数『8』で除算した値であるから、上述したシ
フト回路262により、バッファ232に格納されたD
C成分を3ビットだけ右にシフトすることによって、こ
のブロックの画像データを求めることができる。
【0078】つまり、比較器261の出力に応じて、マ
ルチプレクサ263が、逆DCT変換部731の出力と
シフト回路262の出力とを切り換えることにより、逆
直交変換手段102において、逆DCT変換部731に
よる逆DCT変換処理をシフト回路262によるシフト
処理に置き換えることができる。
【0079】このように、逆量子化部210に、ブロッ
ク検出手段121を設けて直流ブロックを検出する構成
とすることにより、逆直交変換手段102において、有
効な交流成分を持たない直流ブロックに適応した処理を
行うことが可能となり、画像データの復元処理に要する
時間を全体として短縮することができる。
【0080】また、この場合は、DCT係数DのDC成
分のみが画像データの復元処理に用いられるので、前の
ブロックの交流成分に対応するアドレスを初期化して8
行8列のDCT係数Dを復元する必要はない。従って、
直流ブロックが検出されたときは、この直流ブロックの
前のブロックの交流成分に対応するアドレスについての
初期化処理をスキップし、次に、交流成分を含んだブロ
ックの逆量子化処理を行う際に、該当する交流成分のア
ドレスを前ブロックアドレスとして、上述したようにし
て逆量子化処理を行えばよい。
【0081】例えば、直流ブロックを検出した旨の検出
結果に応じて、メモリ241からメモリ251への転送
動作およびカウンタ242の計数値のレジスタ254へ
の転送動作を中止し、直流ブロックの前のブロックにお
ける有効係数アドレスおよびその数をメモリ251およ
びレジスタ254にそれぞれ保持しておけばよい。この
場合は、有効な交流成分を有するブロックの量子化係数
QUの逆量子化処理の際に、このレジスタ254の内容
で示されるメモリ251のアドレスまでに保持された有
効係数アドレスが、前ブロックアドレスとして用いら
れ、上述したようにして、該当するブロックに対応する
DCT係数Dが復元される。
【0082】これにより、初期化処理を実行する回数を
最少限度に抑えることが可能となるので、逆量子化処理
に要する時間をより短縮することができる。また、本発
明の逆量子化方法を階層復元方式の画像データ復元装置
に適用してもよい。
【0083】図9に、本発明の逆量子化方法を適用した
階層復元型の画像データ復元装置の実施例構成を示す。
図9において、画像データ復元装置は、図4に示した画
像データ復元装置に、階層復元処理部270を付加して
構成されており、上述した復号部711と逆量子化部2
10と逆DCT変換部731とによって、入力される符
号データから各階層における画像を復元し、得られた画
像と前の階層の画像とに基づいて、階層復元処理部27
0が、現階層までの全ての情報を含んだ画像を復元する
構成となっている。この階層復元処理部270は、例え
ば、前の階層の画像データを保持しておき、この画像デ
ータと逆DCT変換部731で得られた画像データとを
加算して、現階層までの全ての情報を含んだ画像データ
を得る構成とすればよい。
【0084】階層復元を行う場合には、各階層の1ブロ
ック分の符号として、8行8列の量子化係数DQUの一部
の成分のみを選択的に符号化したものが入力される。例
えば、スペクトラルセレクション方式においては、ま
ず、各ブロックのDC成分のみを選択的に符号化して送
出し、次に、ジグザグスキャンによって2番目および3
番目に走査される成分を選択するというように、順次に
高い空間周波数に対応する成分が選択的に符号化されて
送出される。このため、各階層において、各ブロックの
量子化係数DQUにおける有効係数の分布はほとんど重な
り合っているので、前のブロックにおける有効係数アド
レスであって現ブロックにおいて無効係数に対応してい
る現ブロック無効アドレスは極く少数である。
【0085】従って、階層復元方式の画像データ復元装
置に本発明の逆量子化方法を適用した場合は、各ブロッ
クに対応する量子化係数DQUの逆量子化処理に要する時
間を短縮する効果が特に大きい。
【0086】また、階層復元の際に、画像データ全体の
復元処理に要する時間を短縮する技法として、本出願人
は、既に、特願平2−180473号を出願している。
この技法は、量子化係数DQUが有効係数を含んでいない
無効ブロックを検出し、この無効ブロックについての逆
DCT変換処理および画像データの更新処理を省略し
て、画像データ全体の復元処理の高速化を図るものであ
る。
【0087】図10に、請求項5の画像データ復元装置
の実施例構成を示す。図10において、画像データ復元
装置は、図9に示した画像データ復元装置に、ブロック
検出手段131に相当する比較器271を付加した構成
となっており、逆DCT変換部731と階層復元処理部
270とから逆直交変換手段102が構成されている。
【0088】また、上述した比較器271は、ブロック
検出部212からの検出信号の入力に応じて、アドレス
保持手段114のカウンタ242の計数値と閾値『0』
とを比較し、一致した場合に、該当するブロックの量子
化係数DQUに有効係数が含まれていない旨を示す無効ブ
ロック信号を出力する構成となっている。
【0089】例えば、スペクトラルセレクション方式に
おいては、上述したように順次に高い空間周波数に対応
する成分が送出されるので、高い次数の階層では、選択
される成分が全て無効係数である場合がある。
【0090】このような場合には、1ブロック分の符号
として、1ブロック分の符号が終了したことを示す『E
OB』符号のみが入力され、これに応じて、上述した比
較器271により無効ブロック信号が出力される。
【0091】この場合は、該当するブロックに対応する
量子化係数DQUの成分は全て無効係数であり、従って、
対応するDCT係数Dの成分も全て無効係数であるか
ら、このブロックについての逆量子化処理および逆DC
T変換処理は、無駄な演算処理である。また、この場合
は、現階層の画像に関する新しい情報が入力されないの
だから、上述した階層復元処理部270により、前の階
層までの情報を含んだ画像を更新する必要はない。
【0092】例えば、上述した無効ブロック信号に応じ
て、判別処理部253が、DCT係数Dの復元処理が終
了した旨の通知に代えて、該当するブロックが無効ブロ
ックである旨を逆DCT変換部731に通知すればよ
い。また、このとき、上述した直流ブロックの処理と同
様に、メモリ241およびカウンタ242からメモリ2
51およびレジスタ254への転送処理を中止し、メモ
リ251およびレジスタ254の内容を保持して、次の
ブロックの逆量子化処理に用いる構成とすればよい。
【0093】また、逆DCT変換部731は、無効ブロ
ックである旨の通知に応じて、逆DCT変換処理をスキ
ップするとともに、この通知を階層復元処理部270に
中継し、これに応じて、階層復元処理部270が、上述
した階層復元処理をスキップして、前の階層の画像デー
タをそのまま出力する構成とすればよい。
【0094】このように、逆量子化部210に、ブロッ
ク検出手段131を設けて無効ブロックを検出する構成
とすることにより、逆直交変換手段102において、有
効な情報を含んでいない無効ブロックに適応した処理を
行うことが可能となり、画像データの復元処理に要する
時間を全体として短縮することができる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、有効係数
を選択的に逆量子化して係数行列を復元する際に、連続
する2つのブロックに対応する量子化係数行列における
有効係数の分布を考慮しながら初期化処理を行うことに
より、前のブロックの無効係数に対応するアドレスや現
ブロックで有効係数に対応するアドレスに対する無駄な
初期化処理を削減することが可能となるので、逆量子化
処理に要する時間を短縮することができ、画像データの
復元処理の高速化を図ることができる。
【0096】更に、逆量子化処理および初期化処理と逆
DCT変換処理とを並行して行うことにより、1ブロッ
ク当たりの処理時間を短縮して、より高速に復元処理を
行うことができる。
【0097】また、直流ブロックおよび無効ブロックを
検出し、逆直交変換手段においてこれらのブロックに適
応する処理を行うことにより、各ブロックの逆量子化処
理に要する時間を短縮するとともに、画像全体の復元処
理に要する時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の逆量子化方法の原理を示す図である。
【図2】請求項2および請求項3の画像データ復元装置
の構成を示す図である。
【図3】請求項4および請求項5の画像データ復元装置
の構成を示す図である。
【図4】請求項2の画像データ復元装置の実施例構成を
示す図である。
【図5】有効係数アドレスの説明図である。
【図6】逆量子化処理を表す流れ図である。
【図7】請求項3の画像データ復元装置の逆量子化部の
実施例の要部構成を示す図である。
【図8】請求項4の画像データ復元装置の逆量子化部の
実施例の要部構成を示す図である。
【図9】本発明の逆量子化方法を適用した階層復元方式
の画像データ復元装置の実施例の要部構成を示す図であ
る。
【図10】請求項5の画像データ復元装置の逆量子化部
の実施例の要部構成を示す図である。
【図11】従来の画像データ圧縮装置の構成図である。
【図12】ブロックの例を示す図である。
【図13】DCT係数Dの例を示す図である。
【図14】量子化マトリクスを示す図である。
【図15】量子化係数DQUを示す図である。
【図16】ジグザグスキャンの説明図である。
【図17】従来の画像データ復元装置の構成図である。
【図18】従来の逆量子化処理部の概略構成図である。
【符号の説明】
101 復号手段 102 逆直交変換手段 111 アドレス算出手段 112 逆量子化手段 113 変換係数格納手段 114 アドレス保持手段 115 判別手段 116 初期化手段 121,131 ブロック検出手段 201 デマルチプレクサ(DMPX) 211 積算回路 212 ブロック検出部 221,722 乗算器 222,723 量子化閾値保持部 231,235,263 マルチプレクサ(MPX) 232,233 バッファ 234,255 セレクタ 236 パイプライン制御部 241,251 メモリ 242 カウンタ 252,261,271 比較器 253 判別処理部 254 レジスタ 262 シフト回路 270 階層復元処理部 611 DCT変換部 620 線型量子化部 631 符号化部 632 符号表 711 復号部 712 復号表 720 逆量子化部 721 配列復元部 724 アドレス算出部 725 DCT係数保持部 731 逆DCT変換部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−177163(JP,A) 特開 平3−151763(JP,A) 特開 平4−70060(JP,A) 特開 平3−293865(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/41 - 1/419 H04N 7/24 - 7/68

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像をそれぞれが複数の画素からなる
    ブロックごとに直交変換し、変換係数からなる係数行列
    の各成分を対応する量子化閾値で量子化して得られる量
    子化係数行列を符号化する直交変換符号化方式による符
    号データから前記原画像を復元する際に、前記符号デー
    タを復号して得られる量子化係数から係数行列を得る逆
    量子化方法において、 各ブロックとその前のブロックとにそれぞれ対応する量
    子化係数行列において、零以外の値を有する有効係数の
    分布の違いを判別し、 各ブロックに対応する量子化係数行列に含まれる有効係
    数にそれぞれに対応する量子化閾値を乗じて選択的に逆
    量子化し、 前記有効係数の前記量子化係数行列における位置を示す
    有効係数アドレスに応じて、得られた逆量子化結果をそ
    れぞれ保持するとともに、各ブロックにおいて無効係数
    に対応し、かつ、その前のブロックにおいて有効係数に
    対応する現ブロック無効アドレスに対する初期化処理を
    行って、各ブロックに対応する係数行列を復元すること
    を特徴とする逆量子化方法。
  2. 【請求項2】 原画像をそれぞれが複数の画素からなる
    ブロックごとに直交変換し、変換係数からなる係数行列
    の各成分を対応する量子化閾値で量子化して得られる量
    子化係数行列を符号化する直交変換符号化方式による符
    号データが連続して入力され、この符号データを復号し
    て、各ブロックに対応する量子化係数行列を表す復号デ
    ータを順次に出力する復号手段(101)と、 前記復号データに基づいて、各ブロックの量子化係数行
    列に含まれる零以外の値を有する有効係数が前記量子化
    係数行列において占める位置を示す有効係数アドレスを
    それぞれ求めて、現ブロックアドレスとして出力するア
    ドレス算出手段(111)と、 前記有効係数と該当する現ブロックアドレスで示される
    量子化閾値とを乗算して逆量子化する逆量子化手段(1
    12)と、 前記逆量子化手段(112)による逆量子化結果を前記
    現ブロックアドレスに変換係数として格納する変換係数
    格納手段(113)と、 前記現ブロックアドレスを順次に保持するとともに、前
    のブロックの処理の際に保持した有効係数アドレスを前
    ブロックアドレスとして出力するアドレス保持手段(1
    14)と、 前記前ブロックアドレスと前記現ブロックアドレスとに
    基づいて、各ブロックにおいて無効係数に対応し、か
    つ、その前のブロックにおいて有効係数に対応する現ブ
    ロック無効アドレスを判別する判別手段(115)と、 前記現ブロック無効アドレスで示される前記変換係数格
    納手段(113)の格納場所に初期値を書き込んで初期
    化する初期化手段(116)と、 前記変換係数格納手段(113)に格納された変換係数
    からなる係数行列を逆直交変換して、画像データを復元
    する逆直交変換手段(102)とを備えたことを特徴と
    する画像データ復元装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像データ復元装置に
    おいて、 変換係数格納手段(113)が、1ブロック分の係数行
    列に相当する容量を有する複数の領域を切り換えて、連
    続するブロックに対応する係数行列を格納する構成であ
    ることを特徴とする画像データ復元装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の画像データ復元装置に
    おいて、 各ブロックに対応する量子化係数行列に含まれる有効係
    数の数に基づいて、直流成分のみで表される直流ブロッ
    クを検出し、この検出結果を逆直交変換手段(102)
    による逆直交変換処理に供するブロック検出手段(12
    1)を備えたことを特徴とする画像データ復元装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の画像データ復元装置に
    おいて、 各ブロックに対応する量子化係数行列に含まれる有効係
    数の数に基づいて、有効係数を含まない無効ブロックを
    検出し、この検出結果を逆直交変換手段(102)によ
    る逆直交変換処理に供するブロック検出手段(131)
    を備えたことを特徴とする画像データ復元装置。
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