JP2916737B2 - Vtr等の再生搬送色信号のクロストーク除去装置及びこれに用いる遅延装置 - Google Patents

Vtr等の再生搬送色信号のクロストーク除去装置及びこれに用いる遅延装置

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JP2916737B2
JP2916737B2 JP5093569A JP9356993A JP2916737B2 JP 2916737 B2 JP2916737 B2 JP 2916737B2 JP 5093569 A JP5093569 A JP 5093569A JP 9356993 A JP9356993 A JP 9356993A JP 2916737 B2 JP2916737 B2 JP 2916737B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばPAL方式V
TR(ビデオテープレコーダー)に用いて好適な再生搬
送色信号のクロストーク除去装置及びこれに用いる遅延
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、家庭用のVTRではガードバン
ドレスでビデオ信号が記録される。このように記録され
た信号を再生すると、再生低域変換色信号には隣接トラ
ックからのクロストークを生ずる。PAL・VHS方式
のVTRでは、一方のトラックの搬送色信号の位相を9
0°ずつ1H(1水平期間)ごとに切り換える、という
PS処理を施したビデオ信号を記録し、PAL方式色信
号の2Hごとの相関性を利用して、再生色信号の前記し
たクロストークを除去している。
【0003】このような色信号のクロストーク除去装置
として、図4(a)に示すものが知られている。図4
(a)において、1は入力端子であり、再生低域変換色
信号が入力される。この再生低域変換色信号は、ガード
バンドレス記録用の色信号処理、例えば前記PS処理が
施されている。この入力端子1に入力された再生低域変
換色信号は、周波数変換器である平衡変調器2に入力さ
れて平衡変調信号に周波数変換され、また前記PS処理
等も元に戻される。前記平衡変調器2から出力された平
衡変調信号は帯域通過フィルター(BPF)3に入力さ
れ、平衡変調信号の下側帯波である4.43MHz付近の信号
のみ取り出されて、これが搬送色信号となる。この搬送
色信号はクロストークが含まれているものである。この
クロストークを含む搬送色信号と、この搬送色信号を2
H遅延素子4を通すことにより得られる2H遅延搬送色
信号とは減算器5で減算される。この減算により、PA
L方式搬送色信号における2Hごとの相関性と、再生低
域変換色信号の隣接トラックからのクロストークは2H
前の信号との関係が逆になっていることから、クロスト
ークの除去された搬送色信号が出力端子6に得られる。
【0004】また、家庭用のVTRの輝度信号に関して
は、1水平期間ごとの相関性を利用したドロップアウト
補償、ライン相関ノイズリダクション等の画像改善が行
なわれている。ドロップアウト補償回路は、再生信号に
ドロップアウトが生じたときに、画像のライン相関性を
1H前の信号で代用させる回路である。信号としては、
再生FM信号系で行なうのが簡単ではあるが、スイッチ
ングノイズ発生の欠点を有することから、現在では復調
後の輝度信号を用いるのが主流である。図4(b)はド
ロップアウト補償回路の一例を示すものである。図4
(b)において、7は入力端子であり、再生輝度信号が
入力される。この再生輝度信号は通常スイッチ回路8を
通過し、出力端子10より出力される。このスイッチ回
路8を通過した再生輝度信号は1H遅延素子9にも入力
され、1H遅延再生輝度信号が得られる。この1H遅延
再生輝度信号は、前記スイッチ回路8のもう一方の入力
端子に入力される。そして、入力端子11から入力され
るFM信号に、ドロップアウト検出器12によってドロ
ップアウトの存在が検出されると、スイッチ回路8は1
H遅延再生輝度信号を選択して出力する。この出力によ
りドロップアウトの補償がなされる。このドロップアウ
ト補償回路は閉回路になっているので、1H以上の連続
したドロップアウトに対しても、更に1H前の信号によ
り補われる。
【0005】ライン相関ノイズリダクション回路は、再
生輝度信号と1H遅延再生輝度信号とのライン相関性が
強いので、両者の差動出力にはライン相関性のないノイ
ズ成分が得られることを利用している。図4(c)はラ
イン相関ノイズリダクション回路の一例を示すものであ
る。図4(c)において、13は入力端子であり、再生
輝度信号が入力される。この再生輝度信号は差動増幅器
15に入力されると共に1H遅延素子14に入力され、
ここで1H遅延再生輝度信号が得られる。この1H遅延
再生輝度信号は前記のように差動増幅器15に入力され
て1H間の差分出力が得られる。この差分出力はノイズ
成分であり、このノイズ成分はリミッター16に入力さ
れて微小高周波のノイズのみ取り出され、次の混合器1
7で前記再生輝度信号と混合され、出力端子18にはノ
イズの低減された輝度信号が得られる。
【0006】上記したドロップアウト補償回路、ライン
相関ノイズリダクション回路等の、共に1H遅延素子を
使用する輝度画質改善回路は、通常同一回路系で構成さ
れており、1個の1H遅延素子をそれぞれの回路で共用
するのが普通である。このため、現状の殆どのPAL方
式VTRには、少なくとも色信号用の2H遅延素子及び
輝度信号用の1H遅延素子がそれぞれ1個搭載されてい
る。ところで、2H遅延素子は比較的大型であり、VT
Rを小型化する際の阻害要因の一つとなるだけでなく、
コストも比較的高いものである。従来、このような2H
遅延素子を用いずに、単一の1H遅延素子を用いて2H
遅延された信号を得るものも知られている(特開平4-37
284号公報参照)。このものは、くし型フィルターであ
って、一度1H遅延素子により遅延した信号を周波数変
換して再度前記1H遅延素子に通して遅延させるもので
ある。
【0007】図4(d)は、前記くし型フィルターの遅
延装置に関連したところを主に示すものであり、高域通
過フィルター20の出力と周波数変換器21で低域に周
波数変換された1H遅延線22の出力とを加算する加算
器23を有し、また1H遅延線22の出力から1H遅延
された信号を取り出す高域通過フィルター24及び1H
遅延線22の出力を高域に周波数変換して低域通過フィ
ルター26に送る周波数変換器25を有している。入力
端子19から入力された映像信号は元の周波数で1H遅
延線22を通過した後に周波数を低域に変換されて再度
1H遅延線22を通過した後、元の周波数に変換され
る。従って1H遅延線22を2回通過した映像信号が低
域フィルター26より出力されることになり、また1H
遅延線22を1回通過した信号及び通過しない信号も得
られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、前記PAL方式
VTR等における再生搬送色信号のクロストーク除去装
置において、搬送色信号を2H遅延させるのに、前記公
報で公知の技術を用いて色信号用の1H遅延素子を用い
たとしても、この1H遅延素子の他にVTR等では前記
輝度信号用の1H遅延素子が必要であり、都合2個の1
H遅延素子を必要とする。この発明は、搬送色信号の2
H遅延と輝度信号の1H遅延とが、単一の1H遅延素子
によりなし得るVTR等の再生搬送色信号のクロストー
ク除去装置及びこれに用いる遅延装置を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの、この発明のVTR等の再生搬送色信号のクロスト
ーク除去装置は、輝度信号及び搬送色信号を含む入力信
号と後述の周波数変換された信号とを加算する加算器
と、この加算器により加算された信号をテレビ信号の1
水平期間遅延する1H遅延素子と、この1H遅延素子の
出力信号を前記入力信号と重複しない周波数帯域の信号
に周波数変換して前記の周波数変換された信号を得る周
波数変換器と、前記1H遅延素子の出力信号から輝度信
号の周波数帯域に相当する周波数帯域の信号を抽出する
低域通過フィルターと、前記1H遅延素子の出力信号か
ら得られる前記周波数変換された信号の周波数帯域に相
当する周波数帯域の信号をこの周波数変換前の元の信号
の周波数帯域に戻すように変換した信号と前記入力信号
とを減算する減算器と、この減算器から得られる信号の
周波数帯域が前記搬送色信号の周波数帯域となるように
通過帯域を制限する帯域通過フィルターとを備えたこと
を特徴とするものである。
【0010】また、上記の課題を解決するための、この
発明の遅延装置は、輝度信号及び搬送色信号を含む入力
信号と後述の周波数変換された信号とを加算する加算器
と、この加算器により加算された信号をテレビ信号の1
水平期間遅延する1H遅延素子と、この1H遅延素子の
出力信号を前記入力信号と重複しない周波数帯域の信号
に周波数変換して前記の周波数変換された信号を得る周
波数変換器と、前記1H遅延素子の出力信号から輝度信
号の周波数帯域に相当する周波数帯域の信号を抽出する
低域通過フィルターとを備え、前記1H遅延素子から
は、前記のように周波数変換された後、この1H遅延素
子によって更に1水平期間遅延され、都合2水平期間遅
延された信号を得ることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】前記のように構成されたVTR等の再生搬送色
信号のクロストーク除去装置では、入力信号に含まれて
いる輝度信号は前記1H遅延素子により1H遅延された
後に低域通過フィルターによって抽出され、1H遅延輝
度信号が得られる。この1H遅延輝度信号は、前記した
周知のドロップアウト補償、ライン相関ノイズリダクシ
ョン等に用いることができる。一方、前記入力信号に含
まれている搬送色信号は前記1H遅延素子により1H遅
延された後、前記周波数変換器により前記入力信号の周
波数帯域と重複しない周波数帯域の信号に変換され、加
算器を介して再度前記1H遅延素子に入力されて1H遅
延される。このように都合2H遅延された信号は前記周
波数変換器で変換される前の元の信号の周波数帯域に戻
されるように周波数変換され、減算器により前記入力信
号と減算される。この減算器から得られる信号の周波数
帯域は帯域フィルターにより前記搬送色信号の周波数帯
域となるように帯域制限される。そして、前記の減算に
より搬送色信号のクロストークが除去される。
【0012】また、前記のように構成された遅延装置で
は、入力信号に含まれている輝度信号は前記1H遅延素
子により1H遅延された後に低域通過フィルターによっ
て抽出され、1H遅延輝度信号が得られる。この1H遅
延輝度信号は、前記した周知のドロップアウト補償、ラ
イン相関ノイズリダクション等に用いることができる。
一方、前記入力信号に含まれている搬送色信号は前記1
H遅延素子により1H遅延された後、前記周波数変換器
により前記入力信号の周波数帯域と重複しない周波数帯
域の信号に変換され、加算器を介して再度前記1H遅延
素子に入力されて1H遅延される。このようにして都合
2H遅延された信号が得られる。この2H遅延された信
号を、前記周波数変換器で変換される前の元の信号の周
波数帯域に戻すように周波数変換して、減算器により前
記入力信号と減算し、この減算器から得られる信号の周
波数帯域が前記搬送色信号の周波数帯域となるように帯
域フィルターによって帯域制限することにより、再生搬
送色信号のクロストークが除去される。
【0013】
【実施例】以下に、この発明の一実施例を図1及び図2
について説明する。図1は色信号クロストーク除去装置
のブロック図であり、前記図4(a)と同一符号は同等
のものを示すので、その詳細な説明は省略する。図2は
図1の各ブロックの出力信号スペクトル波形を示すもの
である。図1において、50は再生搬送色信号が入力さ
れる入力端子、51は再生輝度信号が入力される入力端
子である。52は加算器であり、前記入力端子50から
入力される再生搬送色信号と、前記入力端子51から入
力される再生輝度信号と、後述する2重平衡変調器53
から出力される信号とを加算する。54は1H遅延素子
であり、加算器52から出力される信号を1H遅延させ
る。55は帯域通過フィルターであり、1H遅延素子5
4より出力される信号より搬送色信号の周波数帯域に相
当する周波数帯域の信号のみを通過させる。56は周波
数変換器であり、前記2重平衡変調器53及び帯域通過
フィルター55よりなり、前記1H遅延素子54から出
力される信号を周波数変換する。前記2重平衡変調器5
3は前記帯域通過フィルター55から出力される信号に
より搬送波発振器57からの搬送波を2重平衡変調す
る。
【0014】58は帯域通過フィルターであり、前記1
H遅延素子54より出力される信号より、前記2重平衡
変調器53の2重平衡変調出力の下側帯波の周波数帯域
に相当する周波数帯域の信号のみを通過させる。59は
2重平衡変調器であり、前記帯域通過フィルター58よ
り出力される信号により前記搬送波発振器57からの搬
送波を2重平衡変調する。60は周波数変換器であり、
前記帯域通過フィルター58と2重平衡変調器59より
なり、1H遅延素子54より出力される信号を周波数変
換する。5は前記した減算器であり、入力端子50より
入力される再生搬送色信号と、2重平衡変調器59より
出力される信号とを減算する。61は帯域通過フィルタ
ーであり、減算器5より出力される信号より、搬送色信
号の周波数帯域に相当する周波数帯域の信号のみを通過
させる。
【0015】6は前記した出力端子であり、帯域通過フ
ィルター61より出力される、クロストークの除去され
た搬送色信号が出力される。62は低域通過フィルター
であり、前記1H遅延素子54より出力される信号のう
ち、再生輝度信号の周波数帯域に相当する周波数帯域の
信号のみを通過させる。63は出力端子であり、前記低
域通過フィルター62より出力される1H遅延した再生
輝度信号が出力される。
【0016】次に図1のものの動作を、図2をも参照し
ながら説明する。尚、図2において、スペクトル波形の
頭部が円弧状に描かれているのは現在の信号、頭部が角
状に尖っているのは1H過去の信号、また頭部が水平に
なっているのは2H過去の信号であることを表わし、黒
丸は信号波形の方向を表わしている。入力端子50から
は再生搬送色信号が入力される。この入力信号のスペク
トル波形は図2(a)のようであって、再生搬送色信号
の中心周波数は4.43MHzである。この再生搬送色信号を
非遅延搬送色信号と称する。前記入力端子50に前記非
遅延搬送色信号が入力されるのと同時刻に、入力端子5
1には再生輝度信号が入力される。この再生輝度信号は
通常のVTRにおける再生輝度信号の周波数帯域と同様
に、約0〜3MHzの周波数帯域をもつものであり、そのス
ペクトル波形は図2(b)に示すようである。この再生
輝度信号を非遅延輝度信号と称する。
【0017】前記非遅延搬送色信号と非遅延輝度信号と
2重平衡変調器53からの後記する出力信号とは、加算
器52に入力されて加算される。この加算された信号の
スペクトル波形は図2(c)のようであり、図2(c)
における0〜3MHz付近の信号は前記非遅延輝度信号、4.4
3MHz付近の信号は前記非搬送色信号、また(n-4.43)MHz
付近及び(n+4.43)MHz付近の信号は前記2重平衡変調5
3からの出力信号にあたるものであり、これについては
後記する。前記加算器52より出力される、非遅延搬送
色信号、非遅延輝度信号及び(n-4.43)MHz付近及び(n+4.
43)MHz付近の信号は1H遅延素子54に入力され、1H
遅延されて出力される。この出力信号のスペクトル波形
は図2(d)のようである。図2(d)における0〜3MH
z付近の信号は、1H遅延素子54に非遅延輝度信号が
入力されたのと同時刻において1H過去の信号であり、
これを1H遅延輝度信号と称する。4.43MHz付近の信号
は1H遅延素子54に非遅延搬送色信号が入力されたの
と同時刻において1H過去の信号であり、これを1H遅
延搬送色信号と称する。また(n-4.43)MHz付近及び(n+4.
43)MHz付近の信号も図2(c)における(n-4.43)MHz付
近及び(n+4.43)MHz付近の信号の1H遅延信号である。
【0018】前記1H遅延素子54より出力される信号
は帯域通過フィルター55により帯域制限され、4.43MH
z付近の信号、即ち1H搬送色信号のみが取り出され
る。この1H搬送色信号のスペクトル波形を図2(e)
に示す。この帯域通過フィルター55より出力される信
号である、1H遅延搬送色信号は2重平衡変調器53に
入力され、搬送波発振器57の出力であるnMHzの搬送波
を2重平衡変調する。この2重平衡変調器53の出力ス
ペクトル波形は図2(f)のようであり、周波数nMHzの
搬送波を2重平衡変調した4.43MHz付近の1H遅延搬送
色信号は、差である(n-4.43)MHz付近、及び和である(n+
4.43)MHz付近に2重平衡変調出力として現われる。この
2重平衡変調出力を1H遅延2重平衡変調信号と称す
る。前記搬送波発振器57より出力される搬送波の周波
数nMHzは、周波数変換器56より出力され前記加算器5
2に入力される信号が、前記非遅延搬送色信号及び非遅
延輝度信号と重複しないような周波数帯域の信号となる
ように設定する。
【0019】さて、前記1H遅延2重平衡変調信号は、
前記加算器52に非遅延搬送色信号及び非遅延輝度信号
が入力されるのと同時刻に入力される。故に前記加算器
52の出力スペクトルである図2(c)における(n-4.4
3)MHz付近及び(n+4.43)MHz付近の信号は、この1H遅延
2重平衡変調信号であり、また前記1H遅延素子54の
出力スペクトルである、図2(d)における(n-4.43)MH
z付近及び(n+4.43)MHz付近の信号は、この1H遅延2重
平衡変調信号が1H遅延した信号、即ち1H遅延2重平
衡変調信号が前記1H遅延素子54に入力されたのと同
時刻において1H過去の信号、更に言い換えれば非遅延
搬送色信号が前記加算器52及び減算器5に入力された
のと同時刻において2H過去の信号である。この2H過
去の信号を2H遅延2重平衡変調信号と称する。
【0020】前記1H遅延素子54より出力される信
号、即ち1H遅延輝度信号、1H遅延搬送色信号及び2
H遅延2重平衡変調信号は帯域通過フィルター58に入
力され、2H遅延2重平衡変調信号の下側帯波の周波数
帯域に相当する周波数帯域の信号のみが取り出される。
この帯域通過フィルター58の出力信号のスペクトル波
形は図2(g)のようであり、この出力信号を2H遅延
2重平衡変調信号下側帯波と称する。前記帯域通過フィ
ルター58より出力される2H遅延2重平衡変調信号下
側帯波は、2重平衡変調器59に入力され、前記2重平
衡変調器53に用いたのと同じ前記の搬送波発振器57
からの周波数nMHzの搬送波を再度2重平衡変調する。こ
の2重平衡変調器59の出力信号のスペクトル波形は図
2(h)のようである。周波数nMHzの前記搬送波を2重
平衡変調した、(n-4.43)MHz付近の2H遅延2重平衡変
調信号下側帯波は、その差である{n-(n-4.43)}MHz=4.43
MHz付近及びその和である{n+(n-4.43)}MHz=2n-4.43MHz
付近に現われる。この2重平衡変調器59の出力信号を
2次2重平衡変調信号と称し、この2次2重平衡変調信
号の下側帯波である4.43MHz付近の信号は搬送色信号の
周波数帯域に相当する周波数帯域に戻っているので、こ
れを2H遅延搬送色信号と称する。
【0021】前記2重平衡変調器59より出力される2
次2重平衡変調信号と前記非遅延搬送色信号とは減算器
5に入力されて減算される。この減算器5の出力信号の
スペクトル波形は図2(i)のようであり、4.43MHz付
近の信号は非遅延搬送色信号と2次2重平衡変調信号の
下側帯波、即ち2H遅延搬送色信号とが減算された信号
である。前記減算器5より出力される信号は帯域通過フ
ィルター61に入力され、搬送色信号の周波数帯域に相
当する周波数帯域の信号、即ちクロストークの除去され
た色信号が得られる。この色信号は出力端子6より出力
される。更に、前記1H遅延素子54より出力される信
号は低域通過フィルター62にも入力され、輝度信号の
周波数帯域に相当する周波数帯域の信号、即ち1H遅延
輝度信号のみが取り出され、出力端子63より出力され
る。
【0022】上記説明は、入力端子50に再生搬送色信
号を入力する場合であるが、この再生搬送色信号に代
え、再生低域変換色信号を高域に平衡変調して得られ
る、再生搬送色信号を含んだ再生平衡変調信号を入力す
る場合には、前記搬送波発振器57より出力される搬送
波の周波数nMHzを、この搬送波を前記2重平衡変調器5
3において2重平衡変調した出力信号が、再生平衡変調
信号及び再生輝度信号のそれぞれの周波数帯域に相当す
る周波数帯域と重複しない周波数に設定すれば、上記再
生搬送色信号を入力する場合と同様の効果が得られる。
【0023】上記図1では、出力端子6にクロストーク
の除去された搬送色信号のみを得るための手段として、
帯域通過フィルター61を減算器5の後段に設けたが、
必ずしもこの後段に設ける必要はなく、例えば入力端子
50に再生搬送色信号が入力される場合であれば、図3
(a)のように前記2重平衡変調器59と減算器5との
間に、前記帯域通過フィルター61と同様の帯域通過フ
ィルター63を設けても同様の効果が得られる。また、
入力端子1に再生平衡変調信号が入力される場合であれ
ば、図3(b)のように前記帯域通過フィルター63の
他にこの帯域通過フィルター63と同様の帯域通過フィ
ルター64を入力端子50と減算器5との間に設けても
よく、図3(c)のように前記帯域通過フィルター64
を入力端子50と減算器5との間に設け、かつ前記帯域
通過フィルター61を減算器5と出力端子6との間に設
けても同様の効果が得られる。
【0024】尚、前記図3(b)または(c)のように
構成して、入力端子50に再生平衡変調信号を入力する
場合には、前記帯域通過フィルター64と減算器5との
間よりクロストーク除去処理の行なわれていない再生搬
送色信号を取り出すことができ、この信号を周知のよう
にVTR等に用いられている色信号のAPC回路用信号
とすることもできる。また、図1において、帯域通過フ
ィルター55と2重平衡変調器53との間より信号を取
り出せば、1H遅延搬送色信号が得られる。また、図1
において、周波数変換器56、60は他の構成によるも
のでもよく、特に搬送波が問題とならなければ平衡変調
を用いなくてもよい。また、図1において、各帯域制限
手段及び変調器による遅延及び振幅変化の影響がある場
合には、減算器5における減算において、非遅延搬送色
信号と2H遅延搬送色信号の振幅、位相を合わせるよう
な調整手段を設けることが望ましい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明を用いれ
ば、搬送色信号の2H遅延と輝度信号の1H遅延とが、
単一の1H遅延素子を用いてなし得る、VTR等の再生
搬送色信号のクロストーク除去装置及びこれに用いる遅
延装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の各ブロックの出力信号のスペクトル波形
図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す要部のブロック図
である。
【図4】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
5 減算器 6 出力端子 50,51 入力端子 52 加算器 53 2重平衡変調器 54 1H遅延素子 55 帯域通過フィルター 56 周波数変換器 57 搬送波発振器 58 帯域通過フィルター 59 2重平衡変調器 60 周波数変換器 61 帯域通過フィルター 62 低域通過フィルター 63 帯域通過フィルター 64 帯域通過フィルター

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度信号及び搬送色信号を含む入力信号
    と後述の周波数変換された信号とを加算する加算器と、
    この加算器により加算された信号をテレビ信号の1水平
    期間遅延する1H遅延素子と、この1H遅延素子の出力
    信号を前記入力信号と重複しない周波数帯域の信号に周
    波数変換して前記の周波数変換された信号を得る周波数
    変換器と、前記1H遅延素子の出力信号から輝度信号の
    周波数帯域に相当する周波数帯域の信号を抽出する低域
    通過フィルターと、前記1H遅延素子の出力信号から得
    られる前記周波数変換された信号の周波数帯域に相当す
    る周波数帯域の信号をこの周波数変換前の元の信号の周
    波数帯域に戻すように変換した信号と前記入力信号とを
    減算する減算器と、この減算器から得られる信号の周波
    数帯域が前記搬送色信号の周波数帯域となるように通過
    帯域を制限する帯域通過フィルターとを備えたことを特
    徴とするVTR等の再生搬送色信号のクロストーク除去
    装置。
  2. 【請求項2】 輝度信号及び搬送色信号を含む入力信号
    と後述の周波数変換された信号とを加算する加算器と、
    この加算器により加算された信号をテレビ信号の1水平
    期間遅延する1H遅延素子と、この1H遅延素子の出力
    信号を前記入力信号と重複しない周波数帯域の信号に周
    波数変換して前記の周波数変換された信号を得る周波数
    変換器と、前記1H遅延素子の出力信号から輝度信号の
    周波数帯域に相当する周波数帯域の信号を抽出する低域
    通過フィルターとを備え、前記1H遅延素子からは、前
    記のように周波数変換された後、この1H遅延素子によ
    って更に1水平期間遅延され、都合2水平期間遅延され
    た信号を得ることを特徴とする遅延装置。
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