JP2912805B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2912805B2
JP2912805B2 JP30015293A JP30015293A JP2912805B2 JP 2912805 B2 JP2912805 B2 JP 2912805B2 JP 30015293 A JP30015293 A JP 30015293A JP 30015293 A JP30015293 A JP 30015293A JP 2912805 B2 JP2912805 B2 JP 2912805B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置や静電記
録装置において静電潜像を可視像化する現像装置に係
り、さらに詳しくはトナー保持体上にトナー層を形成
し、そのトナー層によって現像を行なう現像装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真装置は、図6に示すよ
うに表面に感光層を形成した感光体ドラム等の潜像保持
体1を設け、この潜像保持体1の表面を帯電器2で一様
に帯電した後露光手段3で記録情報に基づいて露光し、
潜像保持体1の表面に静電潜像を形成する。そしてこの
静電潜像に対して現像装置4からトナーを付着させてト
ナー像として可視像化し、このトナー像を転写装置5に
より転写紙(図示せず)に転写して画像形成を行なうよ
うになっている。
【0003】現像装置4は、潜像保持体1に接触してロ
ーラ式のトナー保持体6を設けるとともにこのトナー保
持体6に接触してトナー供給ローラ7を設け、このトナ
ー供給ローラ7をトナー8を収容したトナー容器9の底
部に配置している。トナー容器9の底部にはまた容器内
のトナー8を攪拌する攪拌子10を配置している。
【0004】そしてトナー保持体6の上方にこのトナー
保持体6の表面に当接したトナー層厚規制部材11を配
置し、このトナー層厚規制部材11の上端を支持体12
で支持し、その支持体12をスプリング13によって支
持し、トナー層厚規制部材11がトナー保持体6の表面
に所望の押圧力で当接するようにしている。なお、トナ
ー層厚規制部材11、支持体12及びスプリング13は
トナー容器9の前面に沿って配置している。
【0005】トナー保持体6及びトナー供給ローラ7に
は直流電源14により所要の電圧が印加するようになっ
ている。
【0006】このような装置に使用する現像装置4にお
いてトナー層厚規制部材11は潜像保持体1に供給する
トナーの層厚を規制するため画質の良否を決定する重要
なポイントの1つとなる。
【0007】従来、トナー層厚規制部材としては、その
腹部をトナー保持体の表面に当接させるものやその先端
部をトナー保持体の表面に当接させるものが知られてい
る。腹部をトナー保持体の表面に当接させるものとして
は、例えば特公昭63−16736号公報、特開昭60
−73649号公報あるいは特開昭61−138967
号公報の開示されているように、弾性体からなる板状規
制部材の腹の面をトナー保持体に押圧することによって
略均一な厚さのトナー層を形成すると同時にトナー粒子
を確実に摩擦帯電して所望の可視像を得ることを可能に
している。
【0008】また、先端部をトナー保持体の表面に当接
させるものとしては、特公昭51−36070号公報に
開示されているように円柱面状に加工された先端をトナ
ー保持体の表面に押圧させるもの、特開昭53−236
38号公報に開示されているように鋭利な先端をトナー
保持体の表面に押圧させるもの、あるいは特開昭62−
95559号公報に開示されているように平面状に加工
された先端をトナー保持体の表面に押圧させるものがあ
る。
【0009】これらの先端部をトナー保持体の表面に当
接させるものは、比較的低い押圧力で所望のトナー層を
形成できるため、上述した腹部を当接させるものに比べ
て、トナー保持体や規制部材にトナーが固着するのを防
止できるという効果がある。
【0010】しかしながら、鋭利な先端を押圧するもの
では、トナー保持体と規制部材との接触面積が極めて小
さく圧力が集中するため、規制部材全体への圧力設定を
厳密に管理しなければならない面倒があり、また先端部
の僅かな加工精度不良がトナー層の不均一を招くことや
トナー層の厚さが過度に薄くなり易いという問題があ
る。
【0011】また、平面状に加工された先端を押圧させ
るものでは、規制部材の取付け状態の僅かな変動により
平面端部のエッジがトナー保持体に当接し、このような
状態になると鋭利な先端を押圧するもの同様の問題が発
生する。
【0012】また、円柱面状に加工された先端を押圧さ
せるものでは、エッジが存在しないため規制部材の取付
け状態が多少変動してもエッジが当接した場合のような
問題はなく、組立てが容易にできるとともに比較的低い
圧力でトナー層の良好な形成とトナー粒子の確実な帯電
ができるという効果がある。
【0013】しかし、特公昭51−36070号公報の
ものでは、規制部材に長手方向の反りやうねりが生じや
すく、このような状態が発生するとトナー層厚が不均一
になるという問題がある。
【0014】このようなことから、特開平3−1140
86号公報のものでは、トナー層厚規制部材の先端部を
曲面と平面との連続面にて形成し、そして平面部をトナ
ー保持体に押圧する構成にしている。
【0015】また、トナー層厚規制部材として板状のも
のを使用した場合、端部を押圧するときの支持との関係
で規制部材にたわみが生じ形成するトナー層が不均一に
なってしまうという問題がある。
【0016】すなわち、図7に示すように、トナー保持
体21に対して両端を支持部材22a,22bによって
支持した板状のトナー層厚規制部材23の先端部を接触
させて設け、かつそのトナー層厚規制部材23をスプリ
ング(図示せず)で支持するとともに支持部材22a,
22bによってトナー保持体21に対して上下動自在に
設けた場合、トナー保持体21が図中矢印で示す方向に
回転すると、トナー保持体21とトナー層厚規制部材2
3との接触摩擦によりトナー層厚規制部材23が図中点
線に示すようにたわみ、その結果トナー保持体21に対
するトナー層厚規制部材23の接触圧が不均一となって
トナー層が不均一になってしまう。
【0017】また、図9に示すようにトナー保持体24
に対してトナー層厚規制部材25の先端部を接触させ、
そのトナー層厚規制部材25をスプリング26で支持し
ている場合に、トナー層厚規制部材25のトナー保持体
24に対する荷重圧をP、トナー保持体24の回転によ
りトナー層厚規制部材25とトナー保持体24との間に
作用する摩擦力をNとすると、N>Pになるとトナー層
厚規制部材25が図中点線で示すようにたわみ、その結
果トナー保持体24に対するトナー層厚規制部材25の
接触圧が不均一となってトナー層が不均一になってしま
う。この現象は特にトナー保持体24が回転を開始する
時に多く発生する。
【0018】これらの問題に対して特開平3−1140
86号公報のものは、図8に示すように、トナー層厚規
制部材27に芯部材28を取付けて解決している。すな
わち、トナー層厚規制部材27の成型時にトナー層厚規
制部材27の上端部から芯部材28を挿入配置する、い
わゆるインサート成型することによりトナー層厚規制部
材27の剛性を増加させて上述したたわみを防止するよ
うにしている。
【0019】このように特開平3−114086号公報
のものは、トナー層厚規制部材の先端部の形状を曲面と
平面との連続面にて形成し、かつトナー層厚規制部材に
芯部材を取付けるなどして上述した各種の問題を解決し
ている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トナー層厚規
制部材27に芯部材28を取付けるのみではトナー保持
体とトナー層厚規制部材との摩擦力が大きい場合に図9
に示すようなたわみを防止するには不十分であることが
分かった。
【0021】ところで、図9に示すようなたわみに対し
て、トナー保持体24に対するトナー層厚規制部材25
に荷重圧Pによって摩擦力Nの方向とは逆の方向に分力
を発生させ、摩擦力Nを分力である程度相殺できればち
いさくできることが考えられる。これにはトナー保持体
24の回転方向の上流側の位置においてトナー層厚規制
部材25の先端部をトナー保持体24に接触すればよ
い。
【0022】しかし、単にこのように接触してもトナー
保持体とトナー層厚規制部材との摩擦力が大きくなって
図9に示すようなたわみを防止するには不十分であるこ
とが分かった。
【0023】そこで本発明は、トナー保持体の回転によ
り生じるトナー層厚規制部材との摩擦力によってトナー
層厚規制部材にたわみが生じるのを確実に防止でき、常
に均一なトナー層の形成ができて良好な現像ができる現
像装置を提供する。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1対応の発明は、
静電潜像を保持する潜像保持体の表面に接触又は近接し
て配置し、一方向に回転してトナーをその潜像保持体に
供給するトナー保持体及びこのトナー保持体の表面に先
端部が当接し、そのトナー保持体の表面にトナー層を形
成するトナー層厚規制部材を備え、トナー保持体の表面
に形成したトナー層により潜像保持体の静電潜像を現像
する現像装置において、トナー層厚規制部材は、弾性材
からなり、トナー保持体に対する押圧荷重の分力がその
トナー保持体の回転上流側に作用するようにそのトナー
保持体に対して先端部を当接し、かつトナー保持体に対
する押圧方向に自由度を設けるとともにそのトナー保持
体との摩擦力が作用する方向に対してスライド自在にし
自由度を設けて配置したものである。
【0025】請求項2対応の発明は、請求項1対応の発
明において、さらにトナー層厚規制部材の先端部のトナ
ー保持体の表面と接触する部位を平面とし、かつその平
面の少なくともトナー保持体の回転上流側端部を曲面に
形成したものである。
【0026】請求項3対応の発明は、請求項2対応の発
明において、さらにトナー層厚規制部材の先端部のトナ
ー保持体の表面と接触する部位の平面をそのトナー保持
体の回転上流側に向かって傾斜した平面としたものであ
る。
【0027】
【作用】このような構成の本発明においては、トナー層
厚規制部材の先端部を、トナー保持体に対する押圧荷重
の分力がそのトナー保持体の回転上流側に作用するよう
にそのトナー保持体に対して当接しているので、トナー
保持体の回転により発生する摩擦力をある程度分力によ
り相殺できる。
【0028】しかもトナー保持体に対する押圧方向及び
そのトナー保持体との摩擦力が作用する方向に対してそ
れぞれ自由度を設けているので、トナー保持体との摩擦
力によりトナー層厚規制部材の先端部がたわもうとする
ときトナー層厚規制部材全体が摩擦力の作用する方向に
移動してたわみを防止する。
【0029】また、トナー層厚規制部材の先端部のトナ
ー保持体の表面と接触する部位を平面とし、その平面の
少なくともトナー保持体の回転上流側端部を曲面に形成
しているので、トナー保持体とトナー層厚規制部材の間
に入り切らないトナーはトナー層厚規制部材の曲面によ
りスムーズに戻される。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0031】図1に示すように潜像保持体31の表面に
現像装置32のトナー保持体33を接触して配置する。
【0032】現像装置の潜像現像方法としては、潜像保
持体31の潜像面とトナー保持体33の表面を非接触状
態とし、現像電界によってトナー粒子を飛翔させて現像
する方法や潜像保持体31の潜像面とトナー保持体33
の表面を接触させて転動もしくは摺動することによって
現像する方法がある。また、潜像保持体31の潜像面と
トナー保持体33の表面に直流電界あるいは交流磁界を
形成して現像する方法がある。本発明ではいずれの現像
方法にも適用可能であるが、ここでは接触方式を採用し
ている。
【0033】前記トナー保持体33はローラ式のもの
で、弾性と導電性を有する非磁性材で構成している。す
なわち、金属シャフト33aの周囲に硬度30度のEP
DMゴムローラを配置し、その表面に導電性ウレタン塗
料を塗布し、金属シャフト33aと塗膜表面の間の抵抗
値が1.5×106 Ω・m2 未満になるように調整した
ものを使用している。
【0034】なお、導電性ゴム層としては、例えばウレ
タンゴム、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム、N
BR、クロロプレンゴム、ブチルゴムなどのゴムの中に
導電性カーボン粒子や金属粒子、金属ファイバーなどを
分散することによって1.5×106 Ω・m2 未満の抵
抗値とした導電性ゴム層を配置し、さらにその導電性ゴ
ム層の表面にシリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂
などを被覆したものや1.5×106 Ω・m2 未満の半
導電性の導電層をゴムローラの表面に設けたものであっ
てもよい。
【0035】また、トナー保持体としては、アルミニウ
ムやステンレスなどの金属やフェノール樹脂、アクリル
樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、シ
リコン樹脂、メラミン樹脂、ポスチレン樹脂、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂などの硬質もしくは軟質の樹
脂、あるいはこれらの複合体などからなるものを使用し
てもよい。
【0036】前記現像装置32は、前記トナー保持体3
3に接触してトナー供給ローラ34を設け、このトナー
供給ローラ34をトナー35を収容したトナー容器36
の底部に配置している。トナー容器36の底部にはまた
容器内のトナー35を攪拌する攪拌子37を配置してい
る。
【0037】そして前記トナー保持体33の上方にこの
トナー保持体33の表面に当接したトナー層厚規制部材
38を配置し、このトナー層厚規制部材38の上端を支
持体39で支持し、その支持体39をスプリング40に
よって支持し、トナー層厚規制部材38がトナー保持体
33の表面に所望の押圧力で当接するようにしている。
前記トナー層厚規制部材33、支持体39及びスプリン
グ40はトナー容器36の前面に沿って配置している。
【0038】前記トナー層厚規制部材33は、図2及び
図3に示すように、先端部を平面と曲面との連続面に加
工したゴム硬度30度〜100度の板状高分子体で構成
している。そして前記トナー層厚規制部材38を前記ト
ナー保持体33に対して、押圧荷重の分力P1 がそのト
ナー保持体33の回転上流側に作用するように、その先
端部をトナー保持体33の回転上流側に位置して当接さ
せている。また、先端部の曲面をトナー保持体33の回
転上流側、すなわちトナー容器36側に向けている。
【0039】なお、前記トナー層厚規制部材38の先端
部の形状としては円柱状の面であってもよい。
【0040】前記支持体39の他端側をL型に鋭角に曲
げている。そして折り曲げた他端側上面に支持棒41を
立設し、その支持棒41に前記スプリング40を巻装し
ている。前記支持棒41の先端部は現像装置32の本体
フレーム42に開けた長孔42aに挿通し、前記スプリ
ング40の端はその長孔42aの下面で係止されてい
る。前記長孔42aは、その長径をトナー保持体33の
回転方向と一致させている。
【0041】これによりトナー層厚規制部材38をトナ
ー保持体33への押圧方向及びトナー保持体33との摩
擦力が作用する方向に自由度を持たせている。
【0042】前記トナー層厚規制部材38により均一な
トナー層を得るためにはその規制部材の柔軟性が極めて
重要となる。JIS6301に規定されているA型ゴム
硬度計による測定値で100度を越える材料を用いる
と、低い圧力で均一なトナー層を形成することが困難と
なる。すなわち、トナー保持体33とトナー層厚規制部
材38の加工精度には実用上限界があり、この不可避的
な精度不良を吸収するためには、トナー層厚規制部材3
8を強い圧力でトナー保持体33に押圧しなければなら
ず、このようなことからゴム硬度は100度以下とな
る。
【0043】また、前記トナー層厚規制部材38が30
度未満の場合はトナー保持体33との接触やトナー集合
体(かたまり)の圧力などによって規制部材38の先端
部が過度に変形する。このようなことからゴム硬度は3
0度以上となる。
【0044】なお、ゴム硬度は、好ましくは50度〜8
5度の範囲の材料で、このような材料を使用すると適度
な変形作用により均一な厚さのトナー層を維持できる。
【0045】また、前記トナー層厚規制部材38の板厚
は0.5mm〜15mmの範囲がよく、また支持体39の端
から規制部材38の自由端までの長さは板厚より長くす
ることが好ましい。
【0046】板厚が0.5mm未満のときは成型により精
度よく製造することが困難であり、15mmを越えると規
制部材としての自由長を長く設定しなければならず、装
置が大型化してしまうなどの問題点がある。
【0047】また、前記トナー層厚規制部材38の先端
面の表面粗さはトナー層の均一性に大きな影響を与え
る。
【0048】JIS規格のB0601に規定されている
表面粗さの表示のうち、十点平均粗さRz及び最大高さ
Rmax を用いて表面粗さと画像の均一性の相関を調べた
結果、規制部材端部の平面もしくは端面のうち少なくと
もトナー保持体33に当接する部分の表面粗さが10μ
mRz以下で、かつ30μmRmax 以下、好ましくは5
μmRz以下で、かつ10μmRmax 以下のときに実質
的に厚さむらの無いトナー層が得られ、均一濃度の良好
な画像が得られることが分かった。10μmRzを越え
るとき、もしくは30μmRmax を越えるときにはトナ
ー層に顕著な厚さむらが発生し、画像に筋状の濃度むら
が生じる傾向が認められた。
【0049】前記トナー層厚規制部材38にはトナー層
厚を規制する以外に、トナー35を所定の極性に摩擦帯
電する機能が要求される。従って、トナー層厚規制部材
38を構成する材料としては、周知の摩擦帯電序例にお
いて、トナーの帯電極性とは逆の極性に帯電し易い材料
を選択する必要がある。
【0050】例えばトナーを負に帯電する場合には、シ
リコンゴム、ホルマリン樹脂、PMMA、ポリアミド、
メラミン樹脂、ポリウレタンゴム、ポリウレタンスポン
ジなどが好適であり、またトナーを正に帯電する場合に
は、フッ素樹脂、ポリエチレン、アクリロニトリル、天
然ゴム、エポキシ樹脂、ニトリルゴムなどが好適であ
る。但し、これらの材料に染料などを混入して摩擦帯電
性を制御すれば、逆の帯電特性を付与することも可能と
なる。
【0051】前記トナー層厚規制部材38に要求される
もう一つの特性として、長期間の使用においてもトナー
35が規制部材に固着しないことである。規制部材38
へのトナー固着は形成されるトナー層の不均一を招き、
またトナー帯電も不十分となる。
【0052】このような点から考えるとトナー層厚規制
部材38を構成する材料としては上述した材料のうち、
シリコンゴムもしくはウレタンゴムを主成分とするもの
が最も適している。特にシリコンゴムはその離型性のゆ
えに極めて長期間(例えばプリンタでは約10万サイク
ルの印字行程)の使用においてもトナーの固着は全く発
生しなかった。但し、これらのゴムには移行性の可塑
剤、老化防止剤などの添加物が含まれていないか、もし
くは混入されていても極めて微量であることが好まし
い。すなわち、ブリームもしくはブルームと呼ばれる含
有物の析出現象によってトナー材料やトナー保持体3
3、さらには潜像保持体31などを汚染しない材料を選
択することが極めて重要となる。
【0053】なお、シリコンゴムは他のゴム材料に比べ
耐摩耗性の点で劣るため、フィラーなどを添加して改良
したものを使用することが望ましい。
【0054】このようにトナー層厚規制部材38を構成
する材料を適正に選択することにより、長期間にわたっ
て極めて均一な厚さのトナー層を容易に形成し得ること
になる。
【0055】さらにトナー層を均一にするには、前記ト
ナー層厚規制部材38の先端部をトナー保持体33に押
圧するときの押圧の仕方と規制部材の支持の仕方が問題
となる。
【0056】これはトナー層厚規制部材38が弾性体で
あるため、トナー保持体33の回転により摩擦力が作用
してたわみが生じ、トナー保持体33との圧力や接触が
不均一となってトナー層が不均一になるという問題であ
る。
【0057】このようなことから本実施例では、図2及
び図3に示すように、トナー層厚規制部材38の成型時
にその規制部材の上端部から内部に支持体39の一端を
挿入配設する、いわゆるインサート成型する。これは図
7に示すようなたわみの発生を防止するためである。
【0058】前記支持体39は、厚さが0.1mm〜3mm
の金属板を使用することが好ましく、また支持体39の
一端から規制部材38の先端までの長さ、すなわち規制
部材38の自由長を1mm〜10mmにすると規制部材38
の弾性が生かされ、より均一なトナー層の形成が可能と
なる。
【0059】しかしトナー保持体33が回転を開始する
ときにトナー保持体33とトナー層厚規制部材38との
静止摩擦力Nにより規制部材の先端が移動するという問
題がある。このとき作用する静止摩擦力Nはトナー保持
体33が回転してからしばらくして発生する動摩擦力よ
りも大きい。
【0060】このためトナー層厚規制部材38の先端部
が図9に示すようにたわみ、その結果トナー層厚規制部
材38によるトナー保持体33への押圧力が低下しトナ
ー保持体33には帯電不十分で層厚の厚いトナー層が形
成される。このような状態でトナー保持体33へのトナ
ー供給が行なわれると、トナー保持体33の表面に付着
されずに落ちるトナー量が多く発生し、装置内を汚す原
因となる。例えば転写装置内に入って転写装置を汚す原
因となる。従って転写装置として例えば、スコロトロン
やコロトロンを使用した場合にトナーが放電用のワイヤ
を汚し、その結果放電不良を起こして転写効率を低下さ
せるという問題が発生する。また異常放電が発生してワ
イヤが断線するという問題も発生する。
【0061】また、トナー保持体33に供給するトナー
量が多くなり過ぎて転写後にトナー保持体33に残留す
るトナー量が多くなり、例えば残留トナーをクリーニン
グブレードによって排トナーボックス内に収容させるも
のでは排トナーの量を増加させる原因となり、また残留
トナーを現像装置で回収するクリーナレスタイプのもの
では残留トナーを現像装置で十分に回収できず、その結
果印字画像にかぶりなどの現象が発生する原因となる。
【0062】これを防止するために本実施例では、前記
トナー層厚規制部材38を前記トナー保持体33に対し
て、押圧荷重Pの分力P1 がそのトナー保持体33の回
転上流側に作用するように、その先端部をトナー保持体
33の回転上流側に位置して当接させている。すなわち
前記トナー層厚規制部材38を前記トナー保持体33に
対して斜めに当接させている。
【0063】しかも前記長孔42aにより前記トナー層
厚規制部材38を前記トナー保持体33の回転方向にス
ライド自在、すなわち摩擦力が作用する方向に自由度を
持たせている。この場合、トナー層厚規制部材38のス
ライド範囲は、規制部材38の先端部がトナー保持体3
3の表面から離れることがなく、しかもトナー層を形成
するに十分な押圧力が作用する範囲となっている。具体
的にはスライド範囲としては0.01〜0.2mm程度に
設定してある。
【0064】このようにすることによってトナー保持体
33の回転開始時にトナー層厚規制部材38との大きな
静止摩擦力のためトナー層厚規制部材38の先端部がト
ナー保持体33の回転方向にたわもうとするが、このと
きトナー層厚規制部材38が図3に点線の矢印で示すよ
うにトナー保持体33の回転方向にスライドして静止摩
擦力を逃がす作用を為す。従ってトナー層厚規制部材3
8の先端部がトナー保持体33の回転開始時の静止摩擦
力によってたわむのを防止できる。
【0065】そしてトナー保持体33が回転しトナー層
厚規制部材38との間の摩擦が静止摩擦から動摩擦に変
わると、摩擦力が弱くなってトナー層厚規制部材38は
元の位置に戻るようになる。これはスプリング40によ
る押圧力の一部がトナー層厚規制部材38を戻す方向に
作用するためである。
【0066】また、トナー層厚規制部材38の先端部の
曲面をトナー保持体33の回転上流側、すなわちトナー
容器36側に向けているので、図4に示すように、トナ
ー保持体33とトナー層厚規制部材38の間に入りきら
ないトナー35は図中矢印で示すようにトナー層厚規制
部材38の曲面部を介してスムーズにトナー容器36側
に戻される。これによりトナー保持体33とトナー層厚
規制部材38の間にトナー35が詰まることがなく、ト
ナーの流動性を高めることができる。
【0067】従って、トナー層厚規制部材38によりト
ナー保持体33に形成されるトナー層は適正な厚さに制
御され、しかもトナーは十分に摩擦帯電される。
【0068】このように本実施例のトナー層厚規制部材
38を使用することによって、潜像保持体31に供給さ
れるトナー層は長期にわたって常に均一で適正な厚さに
制御され、しかも十分に摩擦帯電トナーによって形成さ
れたものとなる。
【0069】従って、潜像保持体31に形成された静電
潜像は現像装置32により良好に現像されることにな
り、プリンタに適用した場合にはかぶり等のない良好な
印字ができることになる。
【0070】なお、前記実施例ではトナー層厚規制部材
38の先端部を平面と曲面との連続面とし、トナー層厚
規制部材38を斜めにしてその平面部をトナー保持体3
3の表面に接触させるものについて述べたが必ずしもこ
れに限定するものではない。
【0071】例えば図5に示すように、トナー保持体3
3の表面と接触する部位の平面をそのトナー保持体33
の回転上流側に向かって傾斜した平面としたトナー層厚
規制部材38′を使用し、そのトナー層厚規制部材3
8′をトナー保持体33の回転上流側にずれた位置に真
上から接触させ、トナー層厚規制部材38′を支持する
支持体39′も略直角に折曲げたL型とし、これをスプ
リング40によって情報から押圧する構成のものを使用
してもよい。
【0072】このようにしてもトナー保持体33の回転
開始時にトナー層厚規制部材38′との間で静止摩擦力
が発生しても、トナー層厚規制部材38′が図中点線で
示すようにスライドするので、静止摩擦力を逃がすこと
ができる。
【0073】そしてこのような構成においても前記実施
例と同様の効果が得られるものである。
【0074】
【発明の効果】以上、本発明によれば、トナー保持体の
回転により生じるトナー層厚規制部材との摩擦力によっ
てトナー層厚規制部材にたわみが生じるのを確実に防止
でき、常に均一なトナー層の形成ができて良好な現像が
できる現像装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】同実施例の要部構成を示す部分斜視図。
【図3】同実施例の要部構成を示す側面図。
【図4】同実施例の要部の部分拡大図。
【図5】本発明の他の実施例における要部構成を示す側
面図。
【図6】電子写真装置の構成を示す断面図。
【図7】従来の課題を説明するための図。
【図8】トナー層厚規制部材の従来例を示す部分斜視
図。
【図9】従来の課題を説明するための図。
【符号の説明】
31…潜像保持体 32…現像装置 33…トナー保持体 38…トナー層厚規制部材 40…スプリング 42a…長孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−256080(JP,A) 特開 平3−114086(JP,A) 特開 平1−195474(JP,A) 特開 平3−192376(JP,A) 特開 平4−101177(JP,A) 特開 平2−247667(JP,A) 特開 昭62−95559(JP,A) 特開 平2−64675(JP,A) 特開 平2−71284(JP,A) 特開 平3−73980(JP,A) 特開 平3−140980(JP,A) 特開 平4−86861(JP,A) 特開 平4−355777(JP,A) 特開 平5−307139(JP,A) 特開 平6−51620(JP,A) 特開 平6−83175(JP,A) 実開 昭63−26852(JP,U) 実開 昭64−24349(JP,U) 実開 平1−88955(JP,U) 実開 平4−40247(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08 - 15/095

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を保持する潜像保持体の表面に
    接触又は近接して配置し、一方向に回転してトナーをそ
    の潜像保持体に供給するトナー保持体及びこのトナー保
    持体の表面に先端部が当接し、そのトナー保持体の表面
    にトナー層を形成するトナー層厚規制部材を備え、前記
    トナー保持体の表面に形成したトナー層により前記潜像
    保持体の静電潜像を現像する現像装置において、 前記トナー層厚規制部材は、弾性材からなり、前記トナ
    ー保持体に対する押圧荷重の分力がそのトナー保持体の
    回転上流側に作用するようにそのトナー保持体に対して
    先端部を当接し、かつ前記トナー保持体に対する押圧方
    に自由度を設けるとともにそのトナー保持体との摩擦
    力が作用する方向に対してスライド自在にして自由度を
    設けて配置したことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 トナー層厚規制部材は、その先端部のト
    ナー保持体の表面と接触する部位を平面とし、かつその
    平面の少なくとも前記トナー保持体の回転上流側端部を
    曲面に形成したことを特徴とする請求項1記載の現像装
    置。
  3. 【請求項3】 トナー層厚規制部材は、その先端部のト
    ナー保持体の表面と接触する部位の平面をそのトナー保
    持体の回転上流側に向かって傾斜した平面としたことを
    特徴とする請求項2記載の現像装置。
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