JP2910535B2 - ポリ(p−tert−ブトキシスチレン)の製造方法 - Google Patents

ポリ(p−tert−ブトキシスチレン)の製造方法

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JP2910535B2 JP5301224A JP30122493A JP2910535B2 JP 2910535 B2 JP2910535 B2 JP 2910535B2 JP 5301224 A JP5301224 A JP 5301224A JP 30122493 A JP30122493 A JP 30122493A JP 2910535 B2 JP2910535 B2 JP 2910535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジスト材料をはじめ
とする種々の機能性材料として有用なポリ(p−ter
t−ブトキシスチレン)の製造方法に関し、特に分子量
分布(Mw/Mn)が狭く、かつ単分散で、所望の分子
量に制御することができるポリ(p−tert−ブトキ
シスチレン)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
狭分散のポリ(p−tert−ブトキシスチレン)を製
造する方法として、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、2−メチルリ
チウム、ナトリウムナフタレン、リチウムナフタレン、
ナトリウムアントラセン、α−メチルスチレンテトラマ
ーナトリウム又はナトリウムビフェニルなどの有機金属
化合物を単独で開始剤として使用し、p−tert−ブ
トキシスチレンモノマーを重合させる方法が提案されて
いる(特公昭63−36602号公報)。
【0003】しかしながら、上記p−tert−ブトキ
シスチレンは、スチレン部のビニル基だけでなくp位に
tert−ブトキシ基を有するため、重合反応中に副反
応が起こり、このため、重合によって得られた高分子物
質は単分散性が低いものとなるという問題があり、上記
従来の重合法は非常に副反応が生じやすい重合にもかか
わらず反応条件の最適化が行われていないものである。
【0004】また、上記有機金属化合物のうちsec−
ブチルリチウムを開始剤として用い、テトラヒドロフラ
ンを重合溶媒として重合を行った場合、重合温度が−7
8℃以下という極低温においては狭分散の分子量分布を
有するポリマーを得ることができるが、極低温の重合条
件は工業的に難しく、また、テトラヒドロフラン等の環
状エーテルは高価であるため、工業的使用は困難である
という問題がある。
【0005】更に、上記方法においてベンゼンを重合溶
媒として用い、室温で重合を行うと、Mw/Mnは1.
3以下となるが、副反応が生じ種々の分子量を有するも
のとなり単分散とはならない。また、環状エーテル以外
の溶媒系でも室温付近でポリマーを得ることはできる
が、得られたポリマーの副反応が生じ種々の分子量を有
するものとなり、単分散の分子量分布を有するポリマー
を得ることができないという問題がある。
【0006】即ち、従来の製造方法では上記開始剤単独
で重合を行った場合、−78℃以下という極低温の反応
条件でなければ単分散の分子量分布を有するポリマーを
得ることができず、反応温度を上げるとカップリング反
応等の副反応が生じ、分子量分布が狭くしかも単分散の
分子量分布を有するポリマーを得ることができないとい
う問題がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
分子量分布が狭く、かつ単分散のポリ(p−tert−
ブトキシスチレン)を温和な反応条件で簡単かつ確実に
しかも高収率で得ることができる製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、重合開始剤
の存在下、重合溶媒中で下記構造式(1)で表されるp
−tert−ブトキシスチレンモノマーを重合するポリ
(p−tert−ブトキシスチレン)の製造方法におい
て、上記重合開始剤として下記構造式(2)で表わされ
る化合物を使用することにより、従来より高い重合温度
で反応させても、得られたポリ(p−tert−ブトキ
シスチレン)は分子量分布(Mw/Mn)が1.00〜
1.30と狭く、かつ単分散であることを知見した。
【0009】また、この場合、重合溶媒としてトルエン
にトルエンの0.2〜10重量%のテトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、エチルエーテル又はN−メチ
ルピロリジンを添加した混合溶媒中で下記式(1)で表
されるモノマーを重合することが、より有効であること
を知見し、本発明をなすに至った。
【0010】
【化3】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
1〜4のアルキル基又はアルコキシ基、nは1〜4を示
す。)
【0011】従って、本発明は、開始剤の存在下、重合
溶媒中で上記構造式(1)で表されるp−tert−ブ
トキシスチレンモノマーを重合するポリ(p−tert
−ブトキシスチレン)の製造方法において、上記開始剤
として、上記構造式(2)で表わされる化合物を用いる
ポリ(p−tert−ブトキシスチレン)の製造方法を
提供する。この場合、本発明の好適な実施態様によれ
ば、重合溶媒としてトルエンにトルエンの0.2〜5重
量%のテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチ
ルエーテル又はN−メチルピロリジンを添加した混合溶
媒を用いるポリ(p−tert−ブトキシスチレン)の
製造方法が提供される。
【0012】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明のポリ(p−tert−ブトキシスチレン)の製造
方法は、下記構造式(1)で表わされるp−tert−
ブトキシスチレンモノマーを重合するに際し、下記構造
式(2)で表わされるシングルアニオン型のオリゴαメ
チルスチレンリチウム塩誘導体を用いるものである。
【0013】
【化4】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
1〜4のアルキル基又はアルコキシ基、nは1〜4を示
す。)
【0014】ここで、単分散のポリ(p−ブトキシスチ
レン)を重合する開始剤としての条件は、ki(開始速
度)>kp(成長速度)であることが必須で、従来の開
始剤中で開始速度が早い開始剤はtert>sec>n
−ブチルリチウムの順である。この中でn−ブチルリチ
ウムは開始速度が遅いために単分散のポリ(p−ブトキ
シスチレン)ができなく、sec,tert−ブチルリ
チウムは開始速度が速いが、活性が高く危険であるとい
う問題がある。更に、ナトリウムナフタレンやリチウム
ナフタレンのようなラジカルアニオンタイプの開始剤は
アニオンラジカルが発生するために連鎖移動、副反応が
生じる。これに対し、本発明で使用する式(2)のシン
グルアニオン型のオリゴαメチルスチレンリチウム塩誘
導体開始剤は、共鳴系によりカルバアニオンが安定化さ
れたり、立体障害が大きいために、p−位のtert−
ブトキシ基に関係する副反応が生じにくく、更に安全で
あるという特徴を有している。
【0015】上記式(2)の化合物の具体例には、ブチ
ルオリゴ−α−メチルスチレンリチウム塩、ブチルオリ
ゴ−p−t−ブトキシ−α−メチルスチレンリチウム塩
などがある。また、上記開始剤の使用量は、上記式
(1)のp−tert−ブトキシスレチンモノマーの仕
込量と得られるポリ(p−tert−ブトキシスチレ
ン)の所望分子量に応じた量とすることができるが、通
常反応溶液中で10-4〜10-1mol/lの濃度範囲と
することができる。
【0016】本発明で用いる重合溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素、n−ヘキサン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素などの有機溶媒又はこれ
らの混合溶媒が挙げられるが、本発明においては、特に
トルエンとテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
エチルエーテル及びN−メチルピロリジンから選ばれる
1種又は2種以上との混合溶媒を用いることが好まし
い。
【0017】なお、トルエンに対するテトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、エチルエーテル及びN−メチ
ルピロリジンの混合比率は、より分子量分布の狭いポリ
マーを得る点から、トルエンに対して0.2〜10%
(重量%、以下同じ)、好ましくは0.2〜5%、更に
好ましくは0.5〜3%の範囲がよい。
【0018】また、上記式(1)のp−tert−ブト
キシスチレンモノマーの混合溶媒中の濃度は1〜20%
とすることが好ましい。
【0019】本発明の製造方法でポリ(p−tert−
ブトキシスチレン)を製造するには、トルエンなどの有
機溶媒と上記式(2)の開始剤との混合溶液に上記式
(1)のモノマーを添加し、高真空下で又はアルゴン、
窒素等の不活性ガス雰囲気下、−70〜30℃の温度
で、約10分〜30時間撹拌しながら行う方法を採用す
ることができる。特に、重合溶媒としてトルエンとエチ
ルエーテルとの混合溶媒を用いた場合、−30〜0℃の
温度範囲で重合することができる。
【0020】上記の条件で重合反応を継続した後、ポリ
(p−tert−ブトキシスチレン)が所望の分子量に
なったときに、例えばメタノール、水、メチルブロマイ
ド等の重合反応停止剤を反応液に添加することにより反
応を停止させることができる。次いで、メタノール等の
沈殿剤を上記反応液に添加してポリマーを晶出、乾燥さ
せることにより、目的とするポリ(p−tert−ブト
キシスチレン)を精製、単離することができる。
【0021】このようにして得られたポリ(p−ter
t−ブトキトスチレン)は下記構造単位(3)を有し、
重合度が10〜5000程度で、分子量分布が狭く(M
w/Mn=1.00〜1.30)、かつ単分散であり、
上記構造式(1)のスチレン部のビニル基のみが優先的
に重合しており、また、カップリング反応が生じている
こともない。
【0022】
【化5】
【0023】上記重合反応で得られるポリ(p−ter
t−ブトキシスチレン)の収量は、反応に供したp−t
ert−ブトキシスチレンモノマーに基づいてほぼ10
0%である。従って、目的とするポリ(p−tert−
ブトキシスチレン)の平均分子量は使用したp−ter
t−ブトキシスチレンモノマーの重量と開始剤のモル数
(分子量)とから容易に算出することができる。
【0024】この場合、重量平均分子量Mwは使用した
モノマーの量と開始剤のモル数から計算するか又は光散
乱法を用いることにより容易に求めることができる。ま
た、数平均分子量Mnは膜浸透圧計を用いて容易に測定
することができる。
【0025】分子量分布(Mw/Mn)の評価はゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって
行うことができ、生成した高分子化合物の分子構造は赤
外線吸収(IR)スペクトル及び1H−NMRによっ
て、容易に確認することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、分子量の分布(Mw/
Mn)が1.00から1.30と狭く単分散で、任意の
高分子量に制御することができるポリ(p−tert−
ブトキシスチレン)を比較的温和な反応条件で簡単かつ
確実にしかも高収率で得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0028】なお、下記の例において、原料のp−te
rt−ブトキシスチレンモノマーとしては、まず、p−
tert−ブトキシスチレンモノマーを減圧蒸留し、次
いでベンゾフェノンナトリウムを用いて精製し、更にト
リフェニルメチルリチウムとリチウムブロマイドの混合
物で処理し、真空蒸留を行ったものを使用した。
【0029】[比較例1]500mlのフラスコに、N
a鏡を通したベンゼン200ml、開始剤としてsec
−ブチルリチウム4×10-3molを入れ、この混合液
中に上記のように精製したp−tert−ブトキシスチ
レン15gを投じ、室温で1時間重合して、6gの白色
重合体を得た。得られた重合体のGPC溶出曲線は、図
1に示す通り2峰となった。GPC溶出曲線の結果か
ら、分子量分布がMw/Mn=1.2の重合体であり、
GPC/光散乱法により求めた重量平均分子量は2×1
4g/molで、設計分子量3750にはかけ離れて
いた。このように室温でベンゼン溶媒を単独に使用して
重合を行うと、収率も低く、副反応を生じ、種々の分子
量を有する副生成物が混在することがわかった。
【0030】[比較例2]2リットルのフラスコに、N
aを通したトルエン1000ml、開始剤としてsec
−ブチルリチウム9.0×10-3molを入れ、この混
合液に−70℃でp−tert−ブトキシスチレン精製
物50gを投じ、室温で7時間重合して、32gの白色
重合体を得た。得られた重合体のGPC溶出曲線は図2
に示す通り2峰となった。GPC溶出曲線の結果から、
分子量分布がMw/Mn=1.34の重合体であり、G
PC/光散乱法により求めた重量平均分子量は3.1×
104g/molで、設計分子量5555にはかけ離れ
ていた。このように室温でトルエン溶媒単独で重合を行
うと収率も低く、副反応を生じ、種々の分子量を有する
副生成物が混在することがわかった。
【0031】[比較例3]500mlのフラスコに、N
aを通したトルエン200ml、開始剤としてn−ブチ
ルリチウム1.0×10-3molを入れ、この混合液に
−70℃で10%のテトラヒドロフランを混合したp−
tert−ブトキシスチレン精製物12gを投じ、−7
0℃で5時間重合して、9.5gの白色重合体を得た。
得られた重合体のGPC溶出曲線は図3に示す通りで、
低分子量のポリマーが混在していた。GPC溶出曲線の
結果から、分子量分布がMw/Mn=1.18の重合体
であり、GPC/光散乱法により求めた重量平均分子量
は3.2×104g/molで、設計分子量12000
にはかけ離れており、副反応が生じ、低分子量の副生成
物が混在することがわかった。
【0032】[比較例4]500mlのフラスコに、ア
ントラセンNaを通したテトラヒドロフラン200ml
を入れ、この中にp−tert−ブトキシスチレン精製
物10gとsec−ブチルリチウム2.0×10-3mo
lとを投じ、−30℃で1時間重合して、9.5gの白
色重合体を得た。得られた重合体のGPC溶出曲線は図
3とほぼ同じであり、低分子量のポリマーが混在してい
た。GPC溶出曲線の結果から、分子量分布がMw/M
n=1.18の重合体であり、GPC/光散乱法により
求めた重量平均分子量は4×104g/molで、設計
分子量5000にはかけ離れていた。このように−30
℃でテトラヒドロフラン溶媒で重合を行うと副反応が生
じ、設計分子量と合わなかったり、低分子量の副生成物
が混在することがわかった。
【0033】[実施例1]2リットルのフラスコに溶媒
としてトルエン1.5リットル、開始剤としてブチルオ
リゴ−α−メチルスチレンリチウム塩0.01molを
仕込んだ。この混合溶液に−70℃でp−tert−ブ
トキシスチレン精製物100gを添加し、7時間重合し
たところ、この反応溶液はすぐに赤色を呈した。反応溶
液にメタノール2mlを添加して重合を停止させた後、
反応混合物をメタノール中に注ぎ、重合体を沈殿させた
後、分離し、乾燥して49gの白色重合体を得た。GP
C溶出曲線は図4に示す通りであり、その結果から分子
量分布がMw/Mn=1.12の重合体であり、GPC
/光散乱法により求めた重量平均分子量は11000g
/molで、得られた重合体の単分散性が極めて高いこ
とが確認された。
【0034】[実施例2]2リットルのフラスコに溶媒
としてトルエン1リットル、開始剤としてブチルオリゴ
−α−メチルスチレンリチウム塩5×10-3molを仕
込んだ。この混合溶液に−30℃で10%のテトラヒド
ロフランを混合したp−tert−ブトキシスチレン精
製物50gを添加し、5時間重合したところ、この反応
溶液はすぐに赤色を呈した。反応溶液にメタノール4m
lを添加して重合を停止させた後、反応混合物をメタノ
ール中に注ぎ、重合体を沈殿させた後、分離し、乾燥し
て49gの白色重合体を得た。GPC溶出曲線は図4と
同様で、分子量分布の狭い溶出曲線が得られ、その結果
から分子量分布がMw/Mn=1.05の重合体であ
り、GPC/光散乱法により求めた重量平均分子量は1
0000g/molで、得られた重合体の単分散性が極
めて高いことが確認された。
【0035】[実施例3]2リットルのフラスコに溶媒
としてトルエン1リットル、開始剤としてブチルオリゴ
−p−ブトキシ−α−メチルスチレンリチウム塩7×1
-3molを仕込んだ。この混合溶液に−30℃で10
%のテトラヒドロフランを混合したp−tert−ブト
キシスチレン精製物50gを添加し、4時間重合したと
ころ、この反応溶液はすぐに赤色を呈した。反応溶液に
メタノール4mlを添加して重合を停止させた後、反応
混合物をメタノール中に注ぎ、重合体を沈殿させた後、
分離し、乾燥して49gの白色重合体を得た。GPC溶
出曲線は図4と同様で、分子量分布の狭い溶出曲線が得
られ、その結果から分子量分布がMw/Mn=1.05
の重合体であり、GPC/光散乱法により求めた重量平
均分子量は7000g/molで、得られた重合体の単
分散性が極めて高いことが確認された。
【0036】[実施例4]2リットルのフラスコに溶媒
としてトルエン1リットル、開始剤としてブチルオリゴ
−α−メチルスチレンリチウム塩9×10-3molを仕
込んだ。この混合溶液に−10℃で10%のエチルエー
テルを混合したp−tert−ブトキシスチレン精製物
50gを添加し、3時間重合したところ、この反応溶液
はすぐに赤色を呈した。反応溶液にメタノール2mlを
添加して重合を停止させた後、反応混合物をメタノール
中に注ぎ、重合体を沈殿させた後、分離し、乾燥して4
9gの白色重合体を得た。GPC溶出曲線は図4と同様
で、その結果から分子量分布がMw/Mn=1.08の
重合体であり、GPC/光散乱法により求めた重量平均
分子量は6000g/molで、得られた重合体の単分
散性が極めて高いことが確認された。
【0037】[実施例5]2リットルのフラスコに溶媒
としてトルエン1リットル、開始剤としてブチルオリゴ
−α−メチルスチレンリチウム塩4×10-3mol、そ
してN−メチルピロリジン0.05molを仕込んだ。
この混合溶液に−30℃でp−tert−ブトキシスチ
レン精製物50gを添加し、3時間重合したところ、こ
の反応溶液はすぐに赤色を呈した。反応溶液にメタノー
ル2mlを添加して重合を停止させた後、反応混合物を
メタノール中に注ぎ、重合体を沈殿させた後、分離し、
乾燥して48gの白色重合体を得た。GPC溶出曲線は
図4と同様で、その結果から分子量分布がMw/Mn=
1.12の重合体であり、GPC/光散乱法により求め
た重量平均分子量は14000g/molで、得られた
重合体の単分散性が極めて高いことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1で得られたポリ(p−tert−ブト
キシスチレン)のGPC溶出曲線である。
【図2】比較例2で得られたポリ(p−tert−ブト
キシスチレン)のGPC溶出曲線である。
【図3】比較例3で得られたポリ(p−tert−ブト
キシスチレン)のGPC溶出曲線である。
【図4】実施例1で得られたポリ(p−tert−ブト
キシスチレン)のGPC溶出曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 和政 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 竹田 好文 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (56)参考文献 特開 昭62−64806(JP,A) 特開 平6−32837(JP,A) 特開 平6−298869(JP,A) 特公 昭63−36602(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 4/48 C08F 112/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合開始剤の存在下、重合溶媒中で下記
    構造式(1) 【化1】 で表されるp−tert−ブトキシスチレンモノマーを
    重合するポリ(p−tert−ブトキシスチレン)の製
    造方法において、上記重合開始剤として下記構造式
    (2) 【化2】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
    1〜4のアルキル基又はアルコキシ基、nは1〜4を示
    す。)で表わされる化合物を用いることを特徴とするポ
    リ(p−tert−ブトキシスチレン)の製造方法。
  2. 【請求項2】 重合溶媒として、トルエンに対して0.
    2〜10重量%のテトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
    サン、エチルエーテル、及びN−メチルピロリジンから
    選ばれる1種又は2種以上の溶媒を添加した混合溶媒を
    用いた請求項1記載の製造方法。
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