JP2909118B2 - 赤色発光蛍光体およびこれを用いた陰極線管 - Google Patents
赤色発光蛍光体およびこれを用いた陰極線管Info
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Description
赤色発光蛍光体と、これを用いた陰極線管に関する。
い、数多くのカラーディスプレイ管が使用されており、
蛍光膜ストライプまたはドットの高精細化が進んでい
る。
ポリビニルアルコール(PVA)、重クロム酸アンモニウ
ム(ADC)と界面活性剤を含む水溶液に蛍光体を分散さ
せた蛍光体スラリーを調製し、これをガラスパネルに塗
布し、蛍光膜を形成する。しかる後シャドウマスクを通
して、紫外線を照射し、照射部分のPVAを硬化させ、次
に現像により硬化させた部分以外の蛍光膜を除去し、蛍
光体のストライプまたはドットを形成する。
トの高精細化に対応する蛍光体を得るためには、 (1)緻密なストライプまたはドットの蛍光膜が形成さ
れること。
(ストライプまたはドットのエッジが蛇行しないように
する)。
光体の表面処理に関して種々の改良、開発が行なわれて
いる。
公報には、顔料付着蛍光体を水溶性有機化合物溶液と接
触させ分散性を向上させる処理方法が開示されている。
報には、蛍光体の表面処理によって付着力向上および混
色防止の方法が記載されている。
の改良によりスラリー溶液中での分散性を向上させる方
法が記載されている。
て蛍光体を処理することによって、蛍光体の分散性があ
る程度は改善される。
だ不十分である。特に赤色蛍光膜は、一般的に3色目に
膜形成される(通常は、緑色、青色、赤色の順に塗布さ
れる)ため、緑色、青色蛍光膜が先に形成された凸凹の
大きいパネル面上に塗布しなければならず、ストライプ
またはドット蛍光膜の切れが悪いと、混色を生じさせる
という問題がある。
が得られなくなるのである。
体のスラリー溶液中での分散性が良いことが必要であ
る。
もので、ストライプやドットの切れが良く、緻密で混色
を生じさせない赤色発光蛍光体と、この赤色発光蛍光体
を用いることにより信頼性を向上させた陰極線管を提供
することを目的とする。
5μmであり、酸硫化イットリウムを母体とする赤色発
光蛍光体において、平均粒度とスラリー粒度分布50%D
の比(粒度分布50%D/平均粒度)が1.3以下で、かつ粒
度分布の8.01μm以上の粒度別体積(重量)分布が10%
以下であることを特徴としている。
鉛、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛もし
くは珪酸アルミニウムから選ばれる無機化合物またはア
ラビアゴムもしくはHPCから選ばれる有機化合物物の少
なくとも1種による表面処理をしてなる無機化合物また
はアラビアゴムもしくはHPCなどから選ばれる有機化合
物の少なくとも1種による表面処理をしてなることを特
徴としている。
いた蛍光膜を、外囲器を構成するパネル内面に備えたこ
とを特徴としている。
ム付活酸硫化イットリウム蛍光体、顔料被覆ユーロピウ
ム付活酸硫化イットリウム蛍光体などが挙げられる。
た値であり、セル容器に蛍光体の一定量を充填して測定
した後、比重5.1として計算した値である。
ポリビニルアルコール、重クロム酸アンモニウムなどと
界面活性剤とを含む水溶液に蛍光体を懸濁したスラリー
を、6〜12時間攪拌した後このスラリーの一部を抜き取
り、コールターカウンター社のTAII粒度分布測定器にて
測定したデータから求めた累積分布の50%の値をもって
示したものである。
の比(粒度分布50%D/平均粒度)は1.3以下である。
と、蛍光体粒子の分散性が低下し、緻密な膜を形成する
ことができなくなる。
粒子の一つ一つが完全にほぐれており、二次粒子を形成
していない状態である。
8.01μm以上の蛍光体粒子が占める割合、すなわち粒度
別体積(重量)分布は10%以下である。
一般に、分布がシャープであると蛍光膜付着力が低下す
ると考えられていたが、本発明のように平均粒度4〜5
μmの蛍光体を使用すれば、8.01μmより小さい粒度
(1〜8μm)の蛍光体粒子が90%以上分布していれ
ば、付着力の低下を防ぐことができる。
下し、粗大粒子を多く含む蛍光膜は、ストライプまたは
ドット膜のエッジの剥離幅が増大する。
光膜となり、混色を生じさせるのである。
リー全体の中で6%以下とすることである。
ある。
で得ることができる。
密閉型のるつぼに充填し、温度1100〜1180℃の電気炉に
て焼成する。
蛍光体コアを得る。
のを分級により大粒子を除去する。
定時間静置し、上澄液をサイホンにより別の容器に移
す。そして残った懸濁液にさらに一定量の純水を加え、
上記と同様の操作を数回繰り返す。最後に残った蛍光体
は、分級残として回収する。上澄液に含まれる蛍光体を
静置して集め、次の処理に進む。
布特性が左右される。
く分散させたベンガラ顔料分散液の所定量を加えて攪拌
する。
拌し、pHを酸側に調整してアクリルエマルジョンを凝固
させ、顔料を蛍光体表面に付着させる。
度分散させる。そして、必要に応じて無機化合物(たと
えば珪酸亜鉛、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、水酸
化亜鉛、珪酸アルミニウムなど)または有機化合物(ア
ラビアゴム、HPCなど)の表面処理を施して、ろ過、乾
燥、ふるい分けを経て目的とする蛍光体を得る。
法でも得ることができる。
子(6〜7μm)より小粒子(4〜5μm)が要求され
つつある。小粒子の方が緻密な蛍光膜面を得ることがで
き、高精細なカラー陰極線管に適しているためである。
く、混色のない蛍光膜を得ることができる。よって、高
品質の蛍光膜を有するカラー陰極線管を得ることができ
る。
0.4kg、Sを0.4kg、そしてK3PO4を0.08kg用いて混合し
た後、密閉型るつぼに入れ、温度1140℃の電気炉に入れ
て、5時間焼成する。
溶液中で洗浄し、次に純水で、pHが6〜7になるまで水
洗し、Y2O2S/Euコア蛍光体を得る。
トより取り出した蛍光体懸濁液に純水を加え全体量を15
lとし、この懸濁液を10分間撹拌したのち、撹拌機を止
め、10分間静置する。
液は全体量の2/3まで抜き取る。
の操作を繰り返す。
る蛍光体を集める。
ミルポットに入れ、再び30分間ボールミルによる分散を
行う。ボールミル後ポットより取りだし、純水を加え、
全体量を10lとする。この懸濁液に25%水ガラス2ml、10
% SiO2分散液5ml、0.4モル/l ZnSO4溶液20mlの順に加
えたのち30分間撹拌する。
る。水洗後濾過、乾燥し、篩別することにより二酸化珪
素と珪酸亜鉛で表面処理した平均粒度4.6μmの本発明
による赤色発光蛍光体が得られる。
純水、PVA、ADCと界面活性剤とからなる蛍光体スラリー
を作成し、この赤色発光蛍光体による蛍光膜を備えた陰
極線管を作製した。
均粒度の比は1.15で、8.01μm以上の粒度別体積(重
量)分布は6%であった。
ネル2およびネック3が封着された外囲器4を構成し、
ネック3から電子銃5が挿入されている。そして、パネ
ル1の内面に蛍光膜6が形成され、電子銃5によって放
出された電子ビームが蛍光膜6に衝突して励起発光する
ようになっている。
ライプ又はドット切れが向上しており、混色の無い高品
位のものであった。
特性試験を行った。
m)を形成したときのエッジの蛇行量の最大と最小を数
字で示した。
野の青色と緑色蛍光膜に付着している赤色蛍光体の個数
で示した。
て、平均粒度が実施例と同等で、ただしスラリー粒度分
布の50%D/平均粒度の比が1.3を超え、8.01μm以上の
粒度別体積(重量)分布が10%を超えた蛍光体における
特性試験を行い、実施例の結果と併せて第1表に示し
た。
0.4kg、Sを0.4kg、そしてK3PO4を0.06kg用い、これら
を良く混合した後、密閉型るつぼに入れ、1180℃で5時
間焼成する。
し、Y2O2S/Euコア蛍光体を得る。
1と同様の方法にて分級する。ただし静置時間は7分間
とする。
入れ、30分間分散する。ボールミル後ポットより取りだ
し、純水を加え全体量を10lとする。
たのち希アンモニア水にてpH8.5に調整し30分間撹拌す
る。
去する。そして純水にて水洗を3回実施したのち、濾
過、乾燥し、篩別することにより水酸化アルミニウムで
表面処理した平均粒度4.2μmの蛍光体が得られる。
常の蛍光体スラリーを作成し、陰極線管用パネル上に塗
布し蛍光膜を形成した。
比が1.25であり、8.01μm以上の粒度別体積(重量)分
布は4%であった。
特性試験を実施例1と同一条件で行った。
て、平均粒度が実施例と同等で、ただしスラリー粒度分
布の50%D/平均粒度の比が1.3を超え、8.01μm以上の
粒度別体積(重量)分布が10%を超えた蛍光体における
特性試験を行い、実施例の結果と併せて第1表に示し
た。
0.003kg、Na2CO3を0.4kg、Sを0.45kg、Li3PO4を0.08kg
用い、これらを良く混合した後、密閉型るつぼにいれ、
1130℃で5時間焼成する。
し、Y2O2S/Euコア蛍光体を得る。
%アンモニア水1mlを加え2時間ボールミル分散する。
10lとする。次に10%SiO2分散液10ml、そして0.4モル/l
ZnSO4溶液30mlの順に加え撹拌する。
す。撹拌後静置させ、上澄液をデカンテーションにより
除去する。
することにより二酸化珪素と水酸化亜鉛で表面処理し
た、平均粒度4.4μmのユーロピウム・サマリウム付活
酸硫化イットリウム蛍光体が得られる。
常の蛍光体スラリーを作成し、陰極線管用パネル上に塗
布し、蛍光膜を作成した。
り、この実施例におけるスラリー粒度分布50%D/平均粒
度の比は1.1であり、8.01μm以上の粒度別体積(重
量)分布は2%であった。
特性試験を実施例1と同一条件で行った。
て、平均粒度が実施例と同等で、ただしスラリー粒度分
布の50%D/平均粒度の比が1.3を超え、8.01μm以上の
粒度別体積(重量)分布が10%を超えた蛍光体における
特性試験を行い、実施例の結果と併せて第1表に示し
た。
0.4kg、Sを0.4kg、K3PO4を0.06kg用い、これらを良く
混合した後、密閉型るつぼに入れ、1140℃で5時間焼成
する。
し、Y2O2S/Euコア蛍光体を得る。
の懸濁液中にあらかじめ分散しておいた5%Fe2O3分散
液22mlを添加し、良く撹拌する。
分間撹拌する。
ンを凝固させると共に、顔料を蛍光体に接着させる。
て撹拌し、そしてアンモニア水でpH7に調節し、撹拌す
る。
体を45分間分散する。分散後ポットより取りだし、純水
を加え、全体量を10lとする。
ンモニア水でpH8.2に調節し、30分間撹拌する。撹拌
後、純水で3回水洗したのち、濾過し、乾燥することに
より、蛍光体表面を水酸化亜鉛で処理した平均粒度4.6
μmのベンガラ顔料被覆ユーロピウム付活酸硫化イット
リウム蛍光体が得られる。
蛍光体スラリーを作成し、陰極線管用パネル上に塗布
し、蛍光膜を形成した。
粒度の比は1.17であり、8.01μm以上の粒度別体積(重
量)分布は4.5%であった。
特性試験を実施例1と同一条件で行った。
て、平均粒度が実施例と同等で、ただしスラリー粒度分
布の50%D/平均粒度の比が1.3を超え、8.01μm以上の
粒度別体積(重量)分布が10%を超えた蛍光体における
特性試験を行い、実施例の結果と併せて第1表に示し
た。
蛍光体を用いた蛍光膜はストライプ切れが良好で、混色
も大幅に低減させることができた。
体のストライプやドットの切れを向上させ、蛍光膜の混
色を防止することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】蛍光体粒子の平均粒度が4〜5μmであ
り、酸硫化イットリウムを母体とする赤色発光蛍光体に
おいて、 前記平均粒度とスラリー粒度分布50%Dの比(粒度分布
50%D/平均粒度)が1.3以下で、 かつ粒度分布の8.01μm以上の粒度別体積(重量)分布
が10%以下であることを特徴とする赤色発光蛍光体。 - 【請求項2】蛍光体粒子に珪酸亜鉛、二酸化珪素、水酸
化アルミニウム、水酸化亜鉛もしくは珪酸アルミニウム
から選ばれる無機化合物またはアラビアゴムもしくはHP
Cから選ばれる有機化合物の少なくとも1種による表面
処理をしてなることを特徴とする請求項1記載の赤色発
光蛍光体。 - 【請求項3】請求項1または請求項2記載の赤色発光蛍
光体を用いた蛍光膜を、外囲器を構成するパネル内面に
備えたことを特徴とする陰極線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017398A JP2909118B2 (ja) | 1990-01-25 | 1990-01-25 | 赤色発光蛍光体およびこれを用いた陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017398A JP2909118B2 (ja) | 1990-01-25 | 1990-01-25 | 赤色発光蛍光体およびこれを用いた陰極線管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03220286A JPH03220286A (ja) | 1991-09-27 |
JP2909118B2 true JP2909118B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=11942888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017398A Expired - Lifetime JP2909118B2 (ja) | 1990-01-25 | 1990-01-25 | 赤色発光蛍光体およびこれを用いた陰極線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2909118B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR0150725B1 (ko) * | 1995-02-20 | 1998-10-01 | 구자홍 | 칼라브라운관의 적색 형광체 |
CN1264228C (zh) | 1996-06-26 | 2006-07-12 | 奥斯兰姆奥普托半导体股份有限两合公司 | 发光半导体器件、全色发光二极管显示装置及其应用 |
TW577915B (en) | 1998-08-26 | 2004-03-01 | Toshiba Corp | Red-emitting phosphor for cathode-ray tube, and cathode-ray tube |
-
1990
- 1990-01-25 JP JP2017398A patent/JP2909118B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03220286A (ja) | 1991-09-27 |
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